JP3311989B2 - 低比抵抗低熱膨張合金 - Google Patents
低比抵抗低熱膨張合金Info
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Description
アと熱膨張係数が近似したCr−W−Fe系低熱膨張合
金の改良に係り、該系合金を基本としてTi,Zr,H
fのうち少なくとも1種の元素を添加することにより低
比抵抗化したことを特徴とし、他にAl,Coを添加す
ることにより、遮熱コーティングとしてのジルコニア系
セラミックスと母材との中間層、あるいは第三世代とし
て開発されている固体酸化物型燃料電池に用いられる安
定化ジルコニアと熱膨張係数が近似し、特に高温におけ
る機械的強度並びに耐酸化性にすぐれた低比抵抗低熱膨
張合金に関する。
クローズアップされ、発電用ガスタービンをはじめとす
る各種高温プラント機器の高温高圧化傾向が著しく、こ
れに伴い臨界条件下で使用されている金属材料の損傷劣
化問題が深刻化している。
ガスタービンでは、動静翼用の高強度超合金に対して耐
食コーティングの適用が通例となっているが、該コーテ
ィングにおいても高温腐食が絡んだ損傷劣化問題は解決
されていないのが現状である。
ング(TBC)は、温度差を有する金属部品へ熱伝導率
の低いセラミックをコーティングし、金属部品表面の温
度上昇を防止するものであり、ガスタービンへは燃焼器
を中心に10年以上前より使用されており、最近では冷
却翼への適用も盛んに研究され、実翼を用いたテストに
より50〜100℃の遮熱効果が確認されている。
s・℃)が0.04〜0.08であるAl2O3や0.0
1〜0.02のTiO2に比べて0.005〜0.00
6と低いZrO2(MgO、Y2O3、CaO等の安定化
材を固溶)を主成分とするセラミック溶射層と合金(基
材)との熱膨張差を緩和あるいは耐食性の向上を目的と
するNi−Al系合金、Ni−Cr系合金、M−Cr−
Al−Y系合金(MはFe,Ni,Co等)等からなる
中間溶射層からなり、この中間層を金属とセラミックの
混合層として多層化したり、完全な傾斜組成にすること
なども研究されている。
ている燃料電池は、電解質にリン酸水溶液を用いるリン
酸型(PAFC)、電解質に炭酸リチウム、炭酸カリウ
ム等を用いる溶融炭酸塩型(MCFC)、電解質にジル
コニア系のセラミックを用いる固体酸化物型(SOF
C)等があり、いずれも燃料のもつ化学エネルギーを電
気化学反応により直接電気エネルギーに変換する発電方
式であり、種々のすぐれた特徴を有している。
まりの中で需要地に接近設置できる分散電源、コージェ
ネレーション用電源として燃料電池の早期実用化が強く
望まれており、分散型電源導入量でも燃料電池に最も大
きな期待がかけられている。
化ジルコニア(YSZ)の電解質板の両面を、燃料極
(アノード)と空気極(カソード)とで挟んだものを単
セルとなし、さらに、実用電力を得るためにセパレータ
を介して該単セルを多層に積層した構成からなり、前記
セパレータと燃料極(アノード)の間に形成される通路
空間には燃料となるH2とCOが供給され、セパレータ
と空気極(カソード)の間に形成される通路空間には空
気が供給される機構を基本とする、いわゆる、水の電気
分解反応の逆の反応を応用した発電システムである。
関するムーンライト計画における高温ガスタービンの開
発目標は、最終的に入口ガス温度1773Kを達成し、
そのタービンの排熱により駆動される蒸気タービンとの
組合せによる、いわゆる複合発電により総合発電効率を
55%にすることを目標としている。
効率は約40%であり、これが10%向上したとすると
我が国において1年間約3100億円の燃料が節約でき
るといわれている。
の構成において、特に重要視されるのが安定化ジルコニ
アの溶射層の存在である。上記のような高温、高効率化
の目標を達成するために、Ni基超合金が使用されてい
るが、合金をガスタービン中でコーティングなしで用い
ると、1年程度の寿命しか期待できない。従って、ガス
タービン用ブレードにコーティングを行うことは不可欠
である。
(10〜12×10-6/K程度)とNi基超合金の熱膨
張係数(18〜20×10-6/K程度)の差が大きいた
め、安定化ジルコニアの溶射層に亀裂が発生しやすいと
いう問題がある。
−Al系合金、Ni−Cr系合金、M−Cr−Al−Y
系合金(MはFe,Ni,Co等)等からなる中間層を
熱膨張差を緩和する目的で溶射する場合もあるが、これ
らの熱膨張係数もまだ16〜18×10-6/K程度と大
きく、充分な結果が得られていない。
においては、特に重要視されるのがセパレータの存在で
ある。燃料電池は内部抵抗を小さくし、容積当たりの電
極面積を大きくするために通常は平板を積層した構成を
とる。
あるいは固体電解質と近似した熱膨張係数と耐酸化性、
高導電性を要求されることから、その材質には(La,
アルカリアース)CrO3を用いるのが一般的である。
層する際に各々単セルを仕切り、燃料となるH2と空気
を遮断するなどの機能を有するほか、電解質板を保持す
る機能を有している。
面積を燃料極や空気極の面積よりも大きくしておくこと
により、容易にセパレータとの積層が可能となって、電
解質板を保持することができる。しかし、セパレータは
上記の如くセラミックスであるため、強度的に弱くまた
成形性が悪いため、大型化できないという問題がある。
気にある空気極と還元雰囲気にある燃料極とを連絡する
必要上、酸化にも還元にも強く、かつ電気導電性がよい
ことが要求される。
0.1O3やCoCr2O4あるいはNi‐Al合金が検討さ
れているが、これらのセパレータ用材料と燃料極あるい
は固体電解質との接合が困難であるという問題がある。
は、工業的に均質な原料粉末を得る粉末調整法が確立さ
れておらず、ステンレス鋼やいわゆるインコネルなどの
耐熱合金は、強度的な点では上記のセラミックスより優
れているが、熱膨張係数が大きいため電池作動温度(約
1000℃)では固体電解質にかなりの引張応力がかか
り、また酸化被膜の電気抵抗も大きい問題がある。
不整合と耐熱鋼上の酸化被膜の成長の問題があり、熱膨
張係数については、接続体としてLaMnOxの発泡体
を使う方法や金属の組成制御により熱膨張係数を近づけ
る試みがなされており、酸化被膜についてはLaCrO
3を溶射する方法などが試みられているが、いずれも満
足した結果は得られていない。
2O3、CaO等の種々の安定化材を固溶させた安定化ジ
ルコニアは、その特徴である高強度や強靭性、高融点や
断熱性、電気的特性等を活かすために、各種の用途別に
該特性を追求して、安定化材の選定とともに製造方法に
工夫がされており、製鋼工業、化学工業、電池、溶射材
料、タービン、内燃機関、センサーなど多方面の用途に
使用されている。
用いる以外は、多くの場合、他の金属材料等と隣接ある
いは接合されて使用されるが、熱膨張係数が近似しかつ
各種用途に適用可能な材料は提案されていなかった。
アと熱膨張係数が近似し、かつ高温における耐酸化性に
すぐれる耐酸化性金属材料として、特定組成のCr−W
−Fe系合金にM(M=Y,Hf,Ce,La,Nd,
Dyの1種または2種以上)あるいはさらにBを添加し
たCr−W−M−Fe系合金及びCr−W−M−B−F
e系合金を提案した(特開平8−277441号)。
定化ジルコニアの熱膨張係数(10〜12×10-6/
K)と近似した熱膨張係数(12〜13×10-6/K)
が得られ、また、耐酸化性においても従来のステンレス
鋼に比べ格段に優れてはいるが、近年、益々要求が高ま
る高温高圧下における耐酸化性、および安定化ジルコニ
アとの優れた熱膨張整合性を満足させるまでには至って
いない。
と比較すると比抵抗増が大きいため、すぐれた電気伝導
性を得ることが困難であり、さらに、構造材として使用
するには強度が弱く、特に高温(約1000℃)におけ
る機械的強度が十分ではなかった。
種高温プラント機器の長寿命化、並びに固体酸化物型燃
料電池の大型化を図ることが可能なように、安定化ジル
コニアと熱膨張係数が近似し、低比抵抗値を有する低熱
膨張合金の提供を目的とし、さらに近年の高い要求を満
足する耐酸化性及び電気伝導性を発揮するとともに、特
に、高温における機械的強度並びに耐酸化性にすぐれ、
かつ低比抵抗値を有する低比抵抗低熱膨張合金の提供を
目的としている。
(特開平8−277441号)に基づいて、安定化ジル
コニアとのさらに優れた熱膨張整合性、耐酸化性及び電
気伝導性を有するとともに、特に低比抵抗値を有する合
金を目的に鋭意研究の結果、前記Cr−W−Fe系合金
にTi,Zr,Hfのうち少なくとも1種を添加する
と、熱膨張整合性、耐酸化性を損なうことなく、比抵抗
値が小さくなることを知見した。
i,Zr,Hf)−Fe系合金に、少量のAlを添加す
ることにより、Crより酸素との親和力の大きいAlが
選択酸化を受けるため、CrとAlの量を最適に調整す
ることによって、金属表面にAl2O3を含むCr2O3か
らなる酸化物層が形成され、その酸化物層が、Cr−W
−Fe系合金におけるCr2O3表面酸化物層に比べ、保
護性が大きく耐酸化性を損なうことなく、かつ層の厚み
が薄くなるため、優れた電気伝導性が得られること、並
びに金属材料内部のAl2O3の分散層の存在によって、
表面付近の熱膨張係数がいっそう安定化ジルコニアに近
づくことを知見した。
r,Hf)−Fe系合金、Cr−W−(Ti,Zr,H
f)−Al−Fe系合金に、Coを添加すると熱膨張整
合性、耐酸化性、電気伝導性を損なうことなく、高温に
おける機械的強度が向上することを知見した。
Zr,Hf)−Fe系、Cr−W−(Ti,Zr,H
f)−Al−Fe系、Cr−W−(Ti,Zr,Hf)
−Co−Fe系、Cr−W−(Ti,Zr,Hf)−A
l−Co−Fe系に、少量のBを添加することにより、
該合金におけるWの粒界への偏析を防止できることを知
見し、そして、上述した合金それぞれに、少量のY,H
f,Ce,La,Nd,Dyのうち少なくとも1種を添
加することにより、なお一層耐酸化性が向上することを
確認し、特にHf含有時にはBが共存することで熱間加
工が可能になることを知見し、この発明を完成した。
t%、W5〜15wt%、Al 0.1〜1wt%、T
i、Zr、Hfのうち少なくとも1種を0.1(但しH
f単独の場合は1wt%を超える)〜5wt%含有し、
残部Feおよび不可避的不純物からなり、表面にAl 2
O 3 を含むCr 2 O 3 からなる酸化物層、内部にAl 2 O 3
の分散層を有する低比抵抗低熱膨張合金である。
熱膨張合金において、機械的強度の向上を目的にCoを
1〜10wt%を添加したことを特徴とする低比抵抗低
熱膨張合金である。
抵抗低熱膨張合金において、当該合金におけるWの粒界
への偏析防止を目的にBを0.001〜0.01wt%
添加した低比抵抗低熱膨張合金である。
抵抗低熱膨張合金において、なお一層の耐酸化性の向上
を目的にM( MはY,Hf,Ce,La,Nd,Dy
の1種または2種以上)を0.01〜1wt%添加した
低比抵抗低熱膨張合金である。但し、MよりHfを選択
するのはTi,Zrのうち少なくとも1種を含有する時
のみである。
抵抗低熱膨張合金において、1000℃における0.2
%耐力が2.0kgf/mm2以上であること、室温か
ら1000℃における平均熱膨張係数が12×10-6/
K以上13×10-6/K未満であること、大気中におけ
る1000℃×490時間処理後の抵抗増分に、試料の
表面積をかけ合わせた数値で表される比抵抗増が10m
Ω・cm2未満であること、をそれぞれ特徴とする低比
抵抗低熱膨張合金を併せて提案する。
限定理由について説明する。Crは、耐熱性を得るため
の基本成分であり、少なくとも15wt%の含有を必要
とする。しかし、40wt%を超えて添加しても効果が
飽和し、また熱膨張係数を増加させたり、加工性が劣化
するため15〜40wt%とする。より好ましくは15
〜25wt%の範囲である。
成分であり、少なくとも5wt%の含有を必要とする。
しかし、15wt%を超えて添加すると、熱膨張係数が
増加して好ましくないため、5〜15wt%とする。よ
り好ましくは5〜10wt%の範囲である。
めの基本成分であり、少なくとも1wt%の含有を必要
とする。しかし、10wt%を超えて添加すると、熱間
加工性が劣化するとともに熱膨張係数が増加して好まし
くないため、1〜10wt%とする。より好ましくは5
〜10wt%の範囲である。
部にAl2O3分散層が生成されず、また、1wt%を超
えて添加すると、電気伝導性が低下して熱膨張係数が大
きくなり好ましくないため、0.1〜1wt%とする。
は、電気抵抗の低減に効果があり、0.1wt%未満で
はかかる効果が得られず、5wt%を超えるとその効果
が飽和し、またHf単独の場合、1wt%以下ではかか
る電気抵抗の低減効果が得られず、5wt%を超えると
その効果が飽和するため、0.1wt%(但しHfは1
wt%を超える)〜5wt%の含有が望ましく、より好
ましくはTiまたはZrの場合は0.5〜2wt%、H
fの場合は1wt%を超え2wt%以下の範囲である。
果があり、少なくとも0.001wt%の含有すること
が好ましい。しかし、0.01wt%を超えて添加して
も効果が飽和するため、0.001〜0.01wt%と
する。なお、前記のHfを1wt%を超えて含有する場
合は、特にBの共存により熱間加工を良好にする効果が
ある。
独添加あるいは複合添加することによって、耐酸化性を
向上させる効果があり、少なくとも0.01wt%含有
することが好ましい。しかし、1wt%を超えて添加す
ると、熱間加工性が急激に劣化するため、好ましい添加
範囲は0.01〜1wt%である。
W−Fe系合金の耐酸化性の向上のためにAlを、また
電気抵抗の低減のために、Ti,Zr,Hfのうち少な
くとも1種を含有することを特徴とする。また、低抵抗
値を特徴とする本系のCr−W−Al−(Ti,Zr)
−Fe系において、耐酸化性に向上効果を付与するため
に、上記の添加元素(Y,Hf,Ce,La,Nd,D
y)より少なくとも1種を選定添加する。Cr−W−A
l−(Hf)−Fe系の場合はHfの含有によって、低
抵抗と耐酸化性の特徴を有しているが、さらに耐酸化性
を向上させるため、Y,Ce,La,Nd,Dyより1
種以上を含有させることが可能である。
なし、上記元素の含有残余を占める。
(Ti,Zr,Hf)−Fe系合金は、例えば溶解鋳造
などの公知の方法によって得ることができ、得られた合
金に熱間や冷間などの加工を施したり、粉末化して用い
る等、用途に応じた形態を適宜選定することができる。
(Ti,Zr,Hf)−Fe系合金は、安定化ジルコニ
アの熱膨張係数(10〜12×10-6/K)とほぼ同等
の、室温から1000℃における平均熱膨張係数が1
2.0×10-6/K以上13.0×10-6/K未満の熱
膨張係数が得られ、安定化ジルコニアあるいは安定化ジ
ルコニアと同様な熱膨張係数を有する材料と共に用いる
のに最適な特性を有する。
o−(Ti,Zr,Hf)−Fe系合金は、上述した組
成並びに製造方法によって、1000℃における0.2
%耐力が2.0kgf/mm2以上となり、高温におけ
る機械的強度が飛躍的に向上する。
f)−Fe系合金は、Alを含有するため、その表面に
Al2O3を含むCr2O3酸化物層、内部にAl2O3の分
散層が形成され、該酸化物層によって耐酸化性が向上
し、さらに該分散層によって、表面付近の熱膨張係数が
より一層、安定化ジルコニアの熱膨張係数に近づくとい
う効果を奏する。
Al−(Ti,Zr,Hf)−Fe系合金は、大気中に
おける1000℃×490時間処理後の抵抗増分に試料
の表面積をかけ合わせた数値で表される比抵抗増が、従
来の合金と同等以下となり、高温においても優れた電気
伝導性を示すことが可能となる。
なるこの発明による種々のCr−W−(Ti,Zr,H
f)−Fe系合金を作成し、1000℃における0.2
%耐力、室温から1000℃の熱膨張係数、高温におけ
る酸化増量及び比抵抗を測定した。その結果を比較例と
共に表1、表2に示す。なお、表1、表2の本発明欄中
のAlを含有しない組成は参考例である。
は、JIS G0567「鉄鋼材料および耐熱合金の高
温引張試験方法」に準拠する高温引張試験装置で、ひず
み速度0.6%/minで試験した結果によって測定し
た。また、酸化増量は、大気中において1000℃×1
000時間の加熱後の重量と加熱前の重量との差を試料
の表面積で除した数値で評価した。
000℃×490時間加熱後の抵抗増分に試料の表面積
をかけ合わせた数値で評価した。なお、比抵抗増につい
て、界面は厚みを持たないため、面積のみが抵抗の大き
さを決定する要素となる。従って、測定した抵抗をRと
すると、Rは界面積に反比例する、すなわちR∝1/S
となる。この比例定数をρとするとR=ρ・1/S、ρ
=R・Sとなる。従って、ρの単位はmΩ・cm2とな
る。
−Al−(Ti,Zr,Hf)−Fe系合金が、比抵抗
が低く、熱膨張係数が安定化ジルコニアの熱膨張係数
(10〜12×10-6/K)と近似しており、特に、電
気伝導性、耐酸化性にも極めて優れていることが分か
る。さらに、本系合金にCoを含有すると、前記特性に
加えて高温での機械的強度に優れることが分かる。
i,Zr,Hf)−Fe系、Cr−W−Al−(Ti,
Zr,Hf)−B−Fe系、Cr−W−Al−(Ti,
Zr,Hf)−M−Fe系、Cr−W−Al−(Ti,
Zr,Hf)−B−M−Fe系、Cr−W−Al−(T
i,Zr,Hf)−Co−Fe系、Cr−W−Al−
(Ti,Zr,Hf)−Co−B−Fe系、Cr−W−
Al−(Ti,Zr,Hf)−Co−M−Fe系、Cr
−W−Al−(Ti,Zr,Hf)−Co−B−M−F
e系の各合金は、安定化ジルコニアと近似した熱膨張係
数を有し、かつ高温における優れた機械的強度並びに耐
酸化性を有するとともに、すぐれた電気伝導性を有する
ため、遮熱コーティングとしてのジルコニア系セラミッ
クスと母材との中間層、あるいは安定化ジルコニアを電
解質とする固体酸化物型燃料電池のセパレータ材として
最適である。
とにより、ガスタービンを始めとする各種高温プラント
機器の長寿命化、並びに固体酸化物型燃料電池の大型化
を図ることが可能となる。
比べて加工が容易であり、特に固体酸化物型燃料電池で
は製造性が良好で、コストの低減効果が大きい。
Claims (7)
- 【請求項1】 Cr 15〜40wt%、W5〜15w
t%、Al 0.1〜1wt%、Ti、Zr、Hfのう
ち少なくとも1種を0.1(但しHf単独の場合は1w
t%を超える)〜5wt%含有し、残部Feおよび不可
避的不純物からなり、表面にAl 2 O 3 を含むCr 2 O 3 か
らなる酸化物層、内部にAl 2 O 3 の分散層を有する低比
抵抗低熱膨張合金。 - 【請求項2】 請求項1において、Coを1〜10wt
%含有する低比抵抗低熱膨張合金。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、Bを
0.001〜0.01wt%含有する低比抵抗低熱膨張
合金。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかにおい
て、さらにY、Hf(Ti、Zrのうち少なくとも1種
を含有する時のみ)、Ce、La、Nd、Dyのうち少
なくとも1種を0.01〜1wt%含有する低比抵抗低
熱膨張合金。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
て、室温から1000℃における平均熱膨張係数が12
×10-6/K以上、13×10-6/K未満である低比抵
抗低熱膨張合金。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかにおい
て、大気中における1000℃×490時間処理後の抵
抗増分に、試料の表面積をかけ合わせた数値で表される
比抵抗増が10mΩ・cm2未満である低比抵抗低熱膨
張合金。 - 【請求項7】 請求項2において、1000℃における
0.2%耐力が2.0kgf/mm2以上である低比抵
抗低熱膨張合金。
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