JPH10280103A - 固体電解質型燃料電池セパレータ用鋼 - Google Patents

固体電解質型燃料電池セパレータ用鋼

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JPH10280103A
JPH10280103A JP9089009A JP8900997A JPH10280103A JP H10280103 A JPH10280103 A JP H10280103A JP 9089009 A JP9089009 A JP 9089009A JP 8900997 A JP8900997 A JP 8900997A JP H10280103 A JPH10280103 A JP H10280103A
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1000℃付近において良好な電気伝導性を
有する酸化被膜を形成するとともに良好な耐酸化性を有
し、かつ電解質との熱膨張差が小さくさらに安価な金属
製固体電解質型燃料電池セパーレータ材を提供する。 【解決手段】 重量%にてC0.2%以下、Si3.0
%以下、Mn1.0%以下、Cr15〜30%、Hf
0.5%以下を含み残部実質的にFeの固体電解質型燃
料電池セパーレータ用鋼であり、Y0.5%以下、希土
類元素0.2%以下、Zr1%以下の1種または2種以
上、Ni2%以下、Al1%以下、Ti1%以下、Nb
2%以下、Mo+1/2W5%以下の1種または2種以
上を含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体電解質型燃料電
池のセパレータに用いられる鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、その発電効率が高いこと、
SOx、NOx、CO2の発生量が少ないこと、負荷の変
動に対する応答性が良いこと、コンパクトであること等
の優れた特徴を有するため、火力発電の代替としての大
規模集中型、都市近郊分散配置型、および自家発電用等
の巾広い発電システムへの適用が期待されている。
【0003】燃料電池の種類には用いる電解質により、
りん酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、高分子固体電
解質型に分類されるが、なかでも固体電解質型燃料電池
は電解質として安定化ジルコニア等のセラミックスを用
いて1000℃付近で運転されるもので、電極反応に触
媒を用いる必要がないこと、高温による化石燃料の内部
改質が可能で石炭ガス等の多様な燃料を用いることがで
きること、高温排熱を利用しガスタービンあるいは蒸気
タービン等と組み合わせ、いわゆるコンバインドサイク
ル発電とすることにより高効率の発電が可能となるこ
と、構成物が全て固体であるためコンパクトであること
等の優れた特徴を有し、次世代の電力供給源として非常
に有望視されている。
【0004】しかしながら固体電解質型燃料電池の実用
化のためには多くの検討課題が残されている。特に高出
力密度が可能な平板型燃料電池の場合、重要な構成要素
としてセパレータが挙げられる。セパレータは電解質、
燃料極、空気極の3層を支持し、ガス流路を形成すると
ともに電流を流す役目を有する。従ってセパレータに
は、高温での電気伝導性、耐酸化性、さらに電解質との
熱膨張差が小さいこと等の特性が要求される。
【0005】このような要求特性を鑑み、従来は導電性
セラミックスが多く用いられてきた。しかしながらセラ
ミックスは加工性が悪くまた高価であることから、燃料
電池の大型化、実用化の面から問題を残している。その
ため安価で信頼性のある金属材料によるセパレータの開
発が要求されている。また通常の金属材料を1000℃
付近で使用すると表面が酸化され酸化被膜を生じる。し
たがって、セパレータ材として用いるためにはこの酸化
被膜が安定で酸化が進行しないことが必要であり、さら
にこの酸化被膜が電気伝導性を有することが必要であ
る。
【0006】特開平6−264193号には固体電解質
型燃料電池用金属材料として、C0.1%以下、Si
0.5〜3.0%、Mn3.0%以下、Cr15〜30
%、Ni20〜60%、Al2.5〜5.5%、残部実
質的にFeからなるオーステナイト系ステンレス鋼が開
示されている。特開平7−166301号には固体電解
質燃料電池のセパレータとして、Fe60〜82%およ
びCr18〜40%に前記単電池の空気極との間の接触
抵抗を低減する添加元素(La、Y、CeまたはAl)
からなる材料を使用することが開示されている。さらに
特開平7−145454には、固体電解質型燃料電池用
金属材料としてCr5〜30%、Co3〜45%、La
1%以下、残部実質的にFeからなる材料が開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平6−2
64193号に開示された材料はAlとCrを相当量含
むために表面酸化被膜はAl系酸化物を主体とし、これ
にCr系酸化物を含有したものである。しかしながら後
述するようにAl系酸化物は電気伝導率が低いために固
体電解質セパレータ用としては十分ではない。さらにオ
ーステナイト系ステンレス鋼は電解質の安定化ジルコニ
アに比較して熱膨張係数が大きいため長時間使用におけ
る安定性に問題がある。また高価なNiを多く含むため
に価格的にも高く、燃料電池の実用化のためには不十分
と考えられる。
【0008】上述した特開平7−166301号あるい
は特開平7−145454号に開示された材料は、オー
ステナイト系ステンレス鋼に比較して熱膨張係数が低
く、電解質の安定化ジルコニアの熱膨張係数に近いため
長時間使用における安定性に有利であり、また電気伝導
率も良好である。しかし、本発明者の検討によれば、長
時間使用後の耐酸化性が十分ではなかった。本発明の目
的は、1000℃付近において良好な電気伝導性を有す
る酸化被膜を形成するとともに良好な耐酸化性を有し、
かつ電解質との熱膨張差が小さくさらに安価な金属製セ
パレータ材を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は種々検討の結
果、まず対象とする金属材料をフェライト系とした。こ
の理由の第1は、電解質である安定化ジルコニアの常温
から1000℃までの熱膨張係数が11〜12×10マ
イナス6乗/℃に対し、通常のオーステナイト系の金属
材料では16×10マイナス6乗/℃以上であり、両者
の熱膨張差が大きいため長時間使用中の安定性に問題が
あるためである。第2の理由は一般にオーステナイト系
は高価なNiを含むため高価であるが、フェライト系は
FeをベースとしNiを含まないかまたは含んでも少量で
あるため安価であるためである。
【0010】次に本発明者は形成される酸化被膜の電気
伝導度について種々検討した。保護性を有する酸化被膜
の代表としてはAlの酸化物とCrの酸化物を検討し
た。1000℃付近の高温になると一般にはAl23
方が保護作用が大きく有利であるが、Al23被膜形成
材の電気抵抗を測定してみると100mΩ・cm2を越
えるものであり、セパレータとしては使用できないこと
がわかった。一方Cr23被膜形成材の電気抵抗は10
0mΩ・cm2以下であり、セパレータに使用可能であ
ることがわかった。そこで本発明においては表面にCr
系酸化物を主体とする酸化被膜を形成するフェライト系
金属材料、すなわちFe−Cr系を基本とした。
【0011】次に、長時間使用する場合に問題となる耐
酸化性であるが、前述のように1000℃付近において
は通常Cr系酸化被膜の耐酸化性はAl系酸化被膜より
劣る。またCr系酸化物を主体とする場合でもNiベー
スの合金(例えばJIS NCF600に代表されるN
i−Cr合金)よりもFeベースの合金(例えばSUS
430のようなFe−Cr合金)の方が耐酸化性は劣っ
ている。従って単純にFe−Cr系とするだけでは、耐
酸化性を満足させることは困難である。
【0012】本発明者は上述した問題点を解決するため
に種々検討した結果、Fe−Cr系にHfを添加するこ
とにより、Cr系酸化被膜を主体としながら良好な耐酸
化性が得られ長時間加熱後も皮膜の剥離が見られないこ
とを見出した。またHfに加えさらにY、希土類元素、
Zrの1種または2種以上を加えるとさらに耐酸化性が
向上することも見出した。なおこれらの添加を行っても
形成される酸化皮膜は、Cr系酸化被膜が主体なので電
気抵抗もさほど大きくなることはないことを見出した。
【0013】すなわち本発明は、重量%にてC0.2%
以下、Si3.0%以下、Mn1.0%以下、Cr15
〜30%、Hf0.5%以下を含み、残部実質的にFe
の固体電解質型燃料電池セパレータ用鋼である。本発明
においては、Ni2%以下、Al1%以下、Ti1%以
下、Nb2%以下の1種または2種以上を含むことがで
きる。
【0014】また本発明においては、Y0.5%以下、
希土類元素0.2%以下、Zr1%以下の1種または2
種以上を含有することが好ましい。より好適には、重量
%にてC0.08%以下、Si0.2〜2.0%、Mn
0.2〜1.0%、Cr18〜25%、Hf0.01〜
0.3%、Ni0.9%以下、Al0.5%以下、およ
びY0.01〜0.3%、希土類元素0.01〜0.1
2%、Zr0.05〜0.8%の1種または2種以上を
含み、残部実質的にFeの固体電解質型燃料電池セパレ
ータ用鋼である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明における成分限定理
由について述べる。Cは、炭化物を形成して高温強度を
増大させる作用を有するが、一方加工性を劣化させまた
Crと結び付くことにより耐酸化性に有効なCr量を減
少させる。従って0.2%以下に限定する。望ましくは
0.08%以下である。Siは本発明の場合、Cr23
系酸化皮膜と母材の界面付近に薄いSiO2系皮膜を形
成して耐酸化性を向上させる作用を有する。しかし過度
の添加は加工性、靭性の低下を招くとともにSiO2
皮膜が厚くなりすぎて皮膜の電気伝導度が低下する問題
が生じるので3%以下とする。望ましくは0.2〜2.
0%である。
【0016】MnはCr23系被膜の密着性を向上させ
るのに必要である。しかし、過度に添加するとMn含有
のスピネル型酸化物の耐酸化性不足のため耐酸化性が悪
くなる。従ってMnは1%以下に限定する。望ましくは
0.2〜1.0%である。Crは本発明においてCr2
3系被膜の生成により、耐酸化性および電気伝導性を
維持するために重要な元素である。そのため最低限15
%を必要とする。しかしながら過度の添加は耐酸化性向
上にさほど効果がないばかりか加工性の劣化を招くので
15〜30%に限定する。望ましくは18〜25%であ
る。Hfは本発明における重要な元素である。前述のよ
うにCr系酸化被膜のみで良好な耐酸化性を持たせるこ
とは難しいが、少量のHf添加により耐酸化性が大きく
向上することが見出された。これは主に酸化被膜の密着
性を改善する効果によると考えられる。しかし過度の添
加は熱間加工性を劣化させるので0.5%以下に限定す
る。望ましくは0.01〜0.3%である。
【0017】Y、希土類元素、Zrは、Hfと組み合わ
せて少量添加することにより耐酸化性をさらに改善する
効果を有する。しかしながら過度の添加は熱間加工性を
劣化させるので、Yは0.5%以下、希土類元素は0.
2%以下、Zrは1%以下に限定する。望ましくはYは
0.01〜0.3%、希土類元素は0.01〜0.12
%、Zrは0.05〜0.8%である。またHfと、
Y、希土類元素、Zrの1種または2種以上に適量のS
i、Mn添加を組み合わせると一層耐酸化性が向上す
る。これはこれらの元素の複合作用により主に酸化被膜
の密着性が改善されることによると考えられる。またZ
rは後述のTi、Nbと同様、Cと結びついて炭化物を
形成し、C固定により加工性を向上させまた強度向上に
も寄与する。
【0018】Ni,Al,Ti,Nb,Mo,Wの各元
素は本発明鋼には必ずしも添加する必要はないが、以下
に示す効果を有するため必要に応じて単独または複合で
添加することができる。Niは本発明鋼に少量添加する
ことにより靭性の向上に効果が有る。しかしNiはオー
ステナイト生成元素であり、過度の添加はフェライト−
オーステナイトの2相組織となり、熱膨張係数の増加お
よびコストアップを招く。さらに過度のNiの添加は耐
酸化性を悪くする。従ってNiは2%以下に限定する。
望ましくは0.9%以下である。
【0019】Alは脱酸剤として添加される。Alを多
く添加するとAl23被膜が形成されるが、前述のよう
にAl23被膜は耐酸化性に対しては有効であるが、酸
化被膜の電気抵抗を増大させる。従って、本発明の場合
Al23被膜の形成を避けるためにAlは1%以下に限
定する。望ましくは0.5%以下である。TiはCと結
び付いて炭化物を形成し、C固定により加工性を向上さ
せる。しかしながら1000℃付近においてはあまり保
護性のないTiOまたはTiO2を形成し耐酸化性を劣
化させる。従ってTiは1%以下に限定する。NbもT
iと同様Cと結び付いて炭化物を形成し、C固定により
加工性を向上させるとともに高温強度も増大させる。し
かしながら過度の添加は耐酸化性を劣化させるので2%
以下に限定する。
【0020】MoおよびWは、特に高温強度を増加させ
る作用を有するので、高温強度を重視する場合には添加
してもよい。しかしながら過度に添加すると耐酸化性、
加工性を劣化させるのでMo+1/2Wで5%以下に限
定する。上述した合金組成により、好ましくは1000
℃で100Hr加熱した後の1000℃における酸化皮
膜の電気抵抗が50mΩ・cm2以下であり、さらに1
100℃で100Hr加熱後に表面酸化スケールの剥離
が実質的に起こらない固体電解質燃料電池セパレータ用
鋼を得ることができる。
【0021】なお、以下の元素は、1000℃で100
Hr加熱した後の1000℃における酸化皮膜の電気抵
抗率が80mΩ・cm2以下、1100℃、100Hr
加熱後のスケール剥離が0.5mg/cm2以下を満た
す範囲内で添加元素を含むことができる。たとえば、以
下の範囲の添加元素を含むことができる。 P≦0.04% S≦0.03% Cu≦0.30% V≦0.5% Ta≦0.5% Mg≦0.02% Ca≦0.02% Co≦2%
【0022】
【実施例】
(実施例1)表1に示す組成の鋼を真空誘導炉にて溶製
し10kgのインゴットを作製後、1100℃に加熱し
て30mm角の棒材に鍛伸した。なお表1において、比
較鋼No.41はNCF600として知られているオー
ステナイト系合金である。また比較鋼No.44は特開
平6−264193号に記載のものである。これらの試
料の製造工程において、本発明鋼中で比較的Cr量が高
いNo.9合金は鍛造中に若干疵が発生し、やや加工性
が悪い傾向を示した。これらの素材から試験片を切り出
し各種試験を行った。
【0023】
【表1】
【0024】まず、直径10mm,長さ20mmの円柱
状試験片を用いて、大気中1000℃で100Hrの加
熱処理を行った後、表面に生成される酸化物の種類をX
線回折により調べた。さらに表面酸化スケールの剥離量
を測定した。また10mm×10mm×3mmの板状試
料を用いて、大気中1000℃で100Hr加熱を行っ
て表面に酸化被膜を形成させた後、1000℃における
電気抵抗を測定した。なお電気抵抗は面積抵抗(mΩ・
cm2)で表した。またほとんどの試料においては10
00℃で100Hr加熱後に酸化スケールの剥離が見ら
れなかったので、さらに加速試験として1100℃で1
00Hr、ならびに1000℃で1000Hr加熱を行
った後の酸化スケールの剥離量を調べた。さらにいくつ
かの試料については30℃から1000℃までの熱膨張
係数を測定した。これらの試験結果をまとめて表2に示
す。
【0025】
【表2】
【0026】表2より本発明鋼は大気中1000℃×1
00Hrの加熱により主にCr23被膜を形成してお
り、電気抵抗の値は十分小さい。一方、比較鋼No.4
2、43、44はAlを2%以上含むためAl23被膜
を形成し、電気抵抗の値は本発明鋼の値よりはるかに大
きい。また比較鋼No.48はSiが高いために表面か
らのX線回折では確認できなかったがおそらくSiO2
系皮膜が形成されていると思われ、電気抵抗の値が高
い。大気中1000℃×100Hrの加熱後の表面スケ
ール剥離量を比較すると、本発明鋼はスケールの剥離は
全く観察されなかったが、比較鋼No.45はCr量が
少ないため剥離量が多く、長時間使用に耐えないことが
わかる。また比較鋼No.50もスケールの剥離が観察
されたがこれはHfを含まないことに加え、Mnが高く
Mn2FeO4の量が多くなったためと思われる。
【0027】さらに加速試験として行った大気中110
0℃×100Hrの加熱後の表面スケール剥離量を比較
すると、本発明鋼はNo.16,17、18を除き11
00℃という高温での加熱でもスケールの剥離が観察さ
れない。No.16,17,18はごく少量のスケール
の剥離が観察されるがこれはSi、Mn量が低めであっ
たためと思われる。一方、比較鋼No.41(NCF6
00)、45、46,47、49、50では剥離が発生
した。No.46はHf,Y,希土類元素またはZrが
無添加であること、No.47はHfを含まずSi量が
低いこと、No.49はHfを含まずMn量が低いこと
によりスケールの密着性が不足したためと思われる。N
o.50は前述のようにHfを含まずMnが高すぎたた
めと思われる。
【0028】もう一つの加速試験条件である大気中10
00℃×1000Hrの加熱後の表面スケール剥離量を
本発明鋼中で比較すると、C高め(No.7)、Cr低
め(No.8)、Nb,Ti高め(No.10)、Si
低め(No.16)、Mn低め(No.17)、Si,
Mn低め(No.18)でスケール剥離量がやや多くな
っていることがわかる。次に常温から1000℃までの
熱膨張係数の値は本発明鋼No.1〜5が約13×10
マイナス6乗/℃であり、ジルコニアの値に近い。一方
比較鋼No.41、No.44はオーステナイト系であ
るために熱膨張係数の値が大きい。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明鋼を固体電解質
型燃料電池のセパレータに用いることにより、燃料電池
の低コスト化を図ることができ、燃料電池の実用化、大
型化に大きく寄与できる。
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】すなわち本発明は、重量%にてC0.2%
以下、Si3.0%以下、Mn1.0%以下、Cr15
〜30%、Hf0.5%以下を含み、残部実質的にFe
の固体電解質型燃料電池セパレータ用鋼である。本発明
においては、Ni2%以下、Al1%以下、Ti1%以
下、MoとWの1種または2種をMo+1/2Wで5%
以下、Nb2%以下の1種または2種以上を含むことが
できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%にてC0.2%以下、Si3.0
    %以下、Mn1.0%以下、Cr15〜30%、Hf
    0.5%以下を含み残部実質的にFeからなることを特
    徴とする固体電解質型燃料電池セパレータ用鋼。
  2. 【請求項2】 重量%にてC0.2%以下、Si3.0
    %以下、Mn1.0%以下、Cr15〜30%、Hf
    0.5%以下、およびNi2%以下、Al1%以下、T
    i1%以下、NoとWの1種または2種をMo+1/2
    Wで5%以下、Nb2%以下の1種または2種以上を含
    有し、残部実質的にFeからなることを特徴とする固体
    電解質型燃料電池セパレータ用鋼。
  3. 【請求項3】 重量%にてC0.2%以下、Si3.0
    %以下、Mn1.0%以下、Cr15〜30%、Hf
    0.5%以下、およびY0.5%以下、希土類元素0.
    2%以下、Zr1%以下の1種または2種以上を含み、
    残部実質的にFeからなることを特徴とする固体電解質
    型燃料電池セパレータ用鋼。
  4. 【請求項4】 重量%にてC0.2%以下、Si3.0
    %以下、Mn1.0%以下、Cr15〜30%、Hf
    0.5%以下、およびNi2%以下、Al1%以下、T
    i1%以下、MoとWの1種または2種をMo+1/2
    Wで5%以下、Nb2%以下の1種または2種以上、さ
    らにY0.5%以下、希土類元素0.2%以下、Zr1
    %以下の1種または2種以上を含み、残部実質的にFe
    からなることを特徴とする固体電解質型燃料電池セパレ
    ータ用鋼。
  5. 【請求項5】 重量%にてC0.08%以下、Si0.
    2〜2.0%、Mn0.2〜1.0%、Cr18〜25
    %、 Hf0.01〜0.3%、Ni0.9%以下、A
    l0.5%以下、および Y0.01〜 0.3%、希土
    類元素0.01 〜0.12%、Zr0.05〜0.8
    %の1種または2種以上を含み、残部実質的にFeから
    なることを特徴とする固体電解質型燃料電池セパレータ
    用鋼。
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