JP3310051B2 - 裏面照射型半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

裏面照射型半導体素子およびその製造方法

Info

Publication number
JP3310051B2
JP3310051B2 JP12007793A JP12007793A JP3310051B2 JP 3310051 B2 JP3310051 B2 JP 3310051B2 JP 12007793 A JP12007793 A JP 12007793A JP 12007793 A JP12007793 A JP 12007793A JP 3310051 B2 JP3310051 B2 JP 3310051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor substrate
substrate
charge
peripheral portion
bonding pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12007793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06334158A (ja
Inventor
本比呂 須山
雅治 村松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP12007793A priority Critical patent/JP3310051B2/ja
Publication of JPH06334158A publication Critical patent/JPH06334158A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3310051B2 publication Critical patent/JP3310051B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大きな吸収係数を有す
る紫外線、電子線および放射線などのエネルギー線に対
しても有効な感度が得られる裏面照射型半導体素子およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光、電子およびイオン等の電磁相
互作用を及ぼすビームであるエネルギー線を半導体薄板
の裏面に照射されてこれらを検出する裏面照射型半導体
素子がCCD(電荷結合素子)などに用いられている。
一般に、半導体素子の表面側は種々のプロセスで処理さ
れることにより、転送電極や絶縁膜等が形成されている
ので、裏面側と比較して複雑な表面状態を有している。
そのため、これらの半導体素子の表面側からエネルギー
線を照射しても、大きい吸収係数を有する紫外線や低エ
ネルギー電子線に対する感度は低い。
【0003】これに対して、CCD等のデバイスが形成
された半導体基板の周辺部に囲まれた内側部を裏面側か
ら薄板化し、その内側部の裏面を光や電子などの検出対
象に対する入射面とすることにより、紫外線や低エネル
ギー電子線に対しても高感度が得られる。しかし、この
ような裏面照射型半導体素子では、半導体基板を部分的
に薄板化していることにより、機械的強度が小さくなっ
て歪みやすいので、通常の取扱いに対しても容易に破損
することがある。従って、半導体基板の薄板化された部
分を補強することが必要になる。
【0004】図8は、従来の裏面照射型半導体素子の製
造方法を示す工程断面図である。まず、p+ 型基板20
上にp型エピ層21が積層されたp/p+ 型Siエピウ
ェハに対して転送電極および金属配線からなる電荷読出
部22を形成することにより、CCDを製造する(図8
(a))。
【0005】次に、このCCDをブロック24で位置調
整されたセラミックパッケージ23に組込み、電荷読出
部22の出力部およびセラミックパッケージ23のリー
ドをワイヤー25でボンディングする。続いて、CCD
の表面、セラミックパッケージ23とCCDの間に樹脂
26を充填し、樹脂26が固形化することによりCCD
を固定する(図8(b))。
【0006】さらに、p+ 型基板20の周辺部に囲まれ
た内側部を裏面側から機械研磨および化学エッチングで
薄板化し、その内側部における層厚を15μm程度に形
成する(図8(c))。
【0007】従って、この製造方法によれば、CCDの
表面に樹脂26が形成されているので、半導体素子の機
械的強度は向上している。
【0008】上述の先行技術に関しては、特開昭58−
133748号公報、特開昭64−59851号公報お
よび”Nuclear Instruments and Methods in Physics R
esearch, A315(1992)pp.368-374 ”などに開示されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の裏面照射型
半導体素子は微弱光を計測する科学計測用として応用さ
れることが多いので、−30℃程度に冷却して暗電流を
低減することが必要になる。しかしながら、CCD、樹
脂およびセラミックパッケージの各熱膨張係数が異なる
ので、冷却時に歪みや亀裂により破損するという問題が
ある。
【0010】また、上記従来の裏面照射型半導体素子の
製造方法によれば、半導体基板に対するエッチング液と
して、酸系ではHFおよびHNO3 の混合溶液、アルカ
リ系では加熱されたKOHの溶液などが用いられる。し
かしながら、化学エッチングの際に、多結晶ポリシリコ
ン等から形成されてCCDの表面に露出している転送電
極などは非常に強力な溶解作用を有するエッチング液で
溶解されることがあるので、良好な導通が得られないと
いう問題がある。
【0011】さらに、上記従来の裏面照射型半導体素子
の製造方法によれば、半導体基板上に形成された半導体
素子について、機械的に補強すると共に半導体基板を薄
板化する工程がチップ単位で処理されている。しかしな
がら、各製造工程がウェファ単位で処理されていないの
で、高い生産性が得られないという問題がある。
【0012】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
ものであり、冷却使用時においても機械的強度が保持さ
れると共に、高い信頼性の導通が得られる裏面照射型半
導体素子およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、半導体基板の周辺部に囲まれた内側部
を裏面側から薄板化して形成された入射面に入射したエ
ネルギー線を検出する裏面照射型半導体素子において、
半導体基板はセラミック基板上に接着されたSi基板で
あって、半導体基板の裏面領域に入射面と対向形成され
てエネルギー線により信号電荷を発生する光電変換部
と、この光電変換部で発生した信号電荷を周辺部に形成
された出力端まで出力するように形成された電荷読出部
と、この電荷読出部の出力端に形成されたボンディング
パッドと、このボンディングパッド上を除いた周辺部の
内側領域および電荷読出部の全上面を被覆するように、
非導電性の接着剤によって接着された保護基板とを備え
ることを特徴とする。
【0014】また、本発明は、上記の目的を達成するた
めに、半導体基板の周辺部に囲まれた内側部を裏面側か
ら薄板化して形成された入射面に入射したエネルギー線
を検出する裏面照射型半導体素子において、半導体基板
はセラミック基板上に接着されたSi基板であって、半
導体基板の裏面領域に入射面と対向形成されてエネルギ
ー線により信号電荷を発生する光電変換部と、半導体基
板の表面領域に入射面と対向形成されて光電変換部で発
生した信号電荷を蓄積する電荷蓄積部と、この電荷蓄積
部で蓄積された信号電荷を周辺部に形成された出力端ま
で出力するように形成された電荷読出部と、この電荷読
出部の出力端に形成されたボンディングパッドと、この
ボンディングパッド上を除いた周辺部の内側領域および
電荷読出部の全上面を被覆するように、非導電性の接着
剤によって接着された保護基板とを備えることを特徴と
する。
【0015】
【0016】さらに、本発明は、上記の目的を達成する
ために、半導体基板の周辺部に囲まれた内側部を裏面側
から薄板化して形成された入射面に入射したエネルギー
線を検出する裏面照射型半導体素子の製造方法におい
て、エネルギー線の光電変換により発生した信号電荷を
周辺部に形成された出力端まで出力する電荷読出部と、
この電荷読出部の出力端に形成されたボンディングパッ
ドとを半導体基板の表面領域に順次形成する第1の工程
と、電荷読出部およびボンディングパッドに対向配置す
るように保護基板の表面領域にそれぞれ凸部および凹部
を形成する第2の工程と、凸部および凹部をそれぞれ電
荷読出部およびボンディングパッドに対向配置するよう
に、該凸部を該電荷読出部に接着して半導体基板および
保護基板を貼り合せる第3の工程と、内側部を裏面側か
らエッチングで薄板化して入射面を形成する第4の工程
と、保護基板からダイシングで凹部を除去する第5の工
程とを備えることを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の裏面照射型半導体素子によれば、半導
体基板の周辺部に形成されたボンディングパッド上を除
くその周辺部の内側領域および電荷読出部の全上面を被
覆するように保護基板が接着形成されていることによ
り、半導体基板の周辺部に囲まれて裏面側から薄板化さ
れた内側部が補強されるので、機械的強度が向上し、通
常使用の際には容易に取り扱われる。
【0018】また、本発明の裏面照射型半導体素子によ
れば、半導体基板および保護基板は共にSiから形成さ
れていることにより、同一の熱膨張係数を有するので、
冷却使用時には歪みや亀裂などの破損が生じることな
く、暗電流が低減された良好な状態に保持される。
【0019】また、本発明の裏面照射型半導体素子の製
造方法によれば、第2の工程において電荷読出部および
ボンディングパッドに対向配置するように保護基板の表
面領域にそれぞれ複数組の凸部および凹部を形成するこ
とにより、第3の工程においてウェファ単位で半導体基
板が補強基板を接着されて補強された後、第4の工程に
おいてウェファ単位で半導体基板が薄板化されるので、
生産性が大きく向上する。
【0020】また、本発明の裏面照射型半導体素子の製
造方法によれば、第3の工程においてエネルギー線の光
電変換により発生した信号電荷を半導体基板の周辺部ま
で出力する電荷読出部に保護基板が接着された後、第4
の工程において化学エッチングで半導体基板の周辺部に
囲まれた内側部が裏面側から薄板化されることにより、
電荷読出部を構成している転送電極や金属配線は保護基
板に被覆されているためにエッチング液で溶解されない
ので、良好な導通が保持される。
【0021】さらに、本発明の裏面照射型半導体素子の
製造方法によれば、第5の工程においてダイシングで保
護基板から凹部が除去されることにより、半導体基板の
周辺部における電荷読出部の出力端に形成されたボンデ
ィングパッドが半導体基板上に良好に露出されるので、
ワイヤーボンディング法またはフリップチップボンディ
ング法等により容易に配線が行われる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る実施例の構成および作用
について、図1ないし図7を参照して説明する。なお、
図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重
複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明
のものと必ずしも一致していない。
【0023】図1は、本発明の裏面照射型半導体素子に
係る実施例の構成を示し、(a)は斜視図、(b)は
(a)のA−A線に沿っての概略断面図である。本実施
例では、周辺部に囲まれた内側部を裏面側から薄板化し
て入射面5を形成されたSiからなる半導体基板1と、
この半導体基板1の表面領域に入射面5と対向形成され
ている電荷蓄積部2と、この電荷蓄積部2上に形成され
て半導体基板1の周辺部に出力端を有する電荷読出部3
と、この電荷読出部3の出力端上に形成されたボンディ
ングパッド4と、このボンディングパッド4上を除いた
半導体基板1の周辺部における内側領域および電荷読出
部3の全上面を被覆するように、非導電性の接着剤9で
接着形成されたSiからなる保護基板6とから、裏面照
射型CCDが構成されている。この電荷読出部3には、
電荷蓄積部2に対して電界を発生する多結晶Siからな
る転送電極や、クロックパルス電圧を転送電極に印加す
るAlからなる金属配線などが配設されている。また、
半導体基板1の裏面に形成された入射面5には、光、電
子線および放射線などのエネルギー線が照射される。な
お、半導体基板1は外径約15mm、入射面5に基づい
て規定されるCCD有効径約10mm、周辺部における
厚さ0.5mm、入射面5を有する内側部における厚さ
15μmである。また、保護基板6は外径約13mm、
厚さ約0.5mmである。
【0024】上記の構成によれば、半導体基板1の裏面
に形成された入射面5にエネルギー線が照射されると、
半導体基板1の内部において光電変換で信号電荷が発生
され、電荷蓄積部2において電荷読出部3から印加され
るクロックパルス電圧により発生するポテンシャル井戸
に蓄積される。この信号電荷はクロックパルス電圧の変
化により順次転送され、半導体基板1の周辺部に形成さ
れた電荷読出部3の出力端に出力される。従って、電荷
読出部3の出力端に形成されているボンディングパッド
4に対して形成された図示しない配線により、信号電荷
は出力信号として裏面照射型CCDの外部に出力される
ので、入射面5に照射されたエネルギー線が検出され
る。
【0025】また、半導体基板1の周辺部に形成された
ボンディングパッド4上を除くその周辺部の内側領域お
よび電荷読出部3の全上面を被覆するように、保護基板
6が接着形成されていることにより、半導体基板1の周
辺部に囲まれて裏面側から薄板化されて入射面5を有す
る内側部が補強されるので、機械的強度が向上し、通常
使用の際には容易に取り扱われる。
【0026】さらに、半導体基板1および保護基板6は
共にSiから形成されていることにより、同一の熱膨張
係数を有するので、冷却使用時には歪みや亀裂などの破
損が生じることなく、暗電流が低減された良好な状態に
保持される。
【0027】図2および図3は、本発明の裏面照射型半
導体素子に係る第1の製造方法を示す工程断面図であ
る。まず、Siウエファからなる半導体基板1の所定表
面領域に複数の電荷蓄積部2を形成し、各電荷蓄積部2
上の周辺部に出力端を有するように電荷読出部3を形成
する。各電荷読出部3の出力端上には、金属配線等を引
き出してボンディングパッド4を形成する。次に、半導
体基板1の裏面および側面上にPE−CVD(プラズマ
エンハンス化学気相成長)によりSiNからなるマスク
8を堆積する。ただし、電荷蓄積部2に対向配置してい
る領域のマスク8を除去する。なお、半導体基板1を形
成しているSiウエファは、一般に最も用いられている
4インチウエファであり、通常は厚さ0.5mm程度を
有する(図2(a))。
【0028】一方、半導体基板1とほぼ同一サイズであ
るSiウエファからなる保護基板6の全面に、PE−C
VDによりSiNからなるマスク8を堆積する。次に、
半導体基板1と比較して各ボンディングパッド4に対向
配置している表面領域のマスク8を除去し、化学エッチ
ングで深さ0.2mm程度を有する凹部7を形成し、こ
れら凹部7を形成された保護基板6の裏面に残っている
マスク8を除去する(図2(b))。
【0029】次に、シリコンダイ接着用低融点ガラス
(日本電気硝子(株)製、LS1301)を接着剤9と
し、これをスクリーン印刷法により半導体基板1上の電
荷読出部3の上面および保護基板6の凸部下面に50μ
m程度の均一な厚さで塗布し、ボンディングパッド4上
を除いた電荷読出部3の全上面に保護基板6の凸部下面
を接着して半導体基板1および保護基板6を貼り合せ
る。このとき、半導体基板1および保護基板6の間で水
密を保持するために、接着剤9内部に気泡が混入しない
ように注意する必要がある(図2(c))。
【0030】次に、4規定KOHのアルカリ溶液を80
℃程度に加熱してエッチング液とし、半導体基板1の裏
面におけるマスク8で被覆されてない表面領域に化学エ
ッチングを約20時間行って薄板化し、凹部を形成す
る。この凹部の底面においては、半導体基板1の厚さが
15μm程度になる(図3(a))。
【0031】次に、半導体基板1および保護基板6の全
表面からマスク8を除去し、半導体基板1の裏面にSi
よりも大きなバンドギャップを有するSiCを薄く堆積
し、凹部の底部に入射面5を形成する。続いて、ダイシ
ング装置で保護基板6を厚さ方向に切断して凹部7を除
去する。このとき、一般的なダイシング装置は厚さ方向
に±0.1mmの十分な精度を有するので、半導体基板
1を切断せずに所望の凹部7だけを除去することができ
る。なお、SiCの堆積方法については、特願平5−2
4313号公報に詳細に記載されている(図3
(b))。
【0032】さらに、ダイシング装置で半導体基板1を
厚さ方向に切断し、Siウエファから各裏面照射型CC
Dを1チップとして分離する(図3(c))。
【0033】図4および図5は、本発明の裏面照射型半
導体素子に係る第2の製造方法を示す工程断面図であ
る。まず、Siウエファから分離した1チップからなる
半導体基板1の所定表面領域に1個の電荷蓄積部2を形
成し、この電荷蓄積部2上に半導体基板1の周辺部に出
力端を有するように電荷読出部3を形成する。この電荷
読出部3の出力端上には、金属配線等を引き出してボン
ディングパッド4を形成する。次に、半導体基板1の裏
面および側面上にPE−CVDによりSiNからなるマ
スク8を堆積する。ただし、電荷転送部2に対向配置し
ている領域のマスク8を除去する(図4(a))。
【0034】一方、半導体基板1とほぼ同一サイズであ
るSiウエファから分離した1チップからなる保護基板
6の全面に、PE−CVDによりSiNからなるマスク
8を堆積する。次に、半導体基板1と比較してボンディ
ングパッド4に対向配置している表面領域のマスク8を
除去し、化学エッチングで深さ0.2mm程度を有する
凹部7を形成し、この凹部7を形成された保護基板6の
裏面に残っているマスク8を除去する(図4(b))。
【0035】次に、シリコンダイ接着用低融点ガラス
(日本電気硝子(株)製、LS1301)を接着剤9と
し、これを半導体基板1上の電荷読出部3および保護基
板6の凸部の下面に塗布し、ボンディングパッド4上を
除いた電荷読出部3の全上面に保護基板6の凸部下面を
接着して半導体基板1および保護基板6を貼り合せる。
このとき、半導体基板1および保護基板6の間で水密を
保持するために、接着剤9内部に気泡が混入しないよう
に注意する必要がある(図4(c))。
【0036】次に、4規定KOHのアルカリ溶液を80
℃程度に加熱してエッチング液とし、半導体基板1の裏
面におけるマスク8で被覆されてない表面領域に化学エ
ッチングを約20時間行って薄板化し、凹部を形成す
る。この凹部の底面においては、半導体基板1の厚さが
15μm程度になる(図5(a))。
【0037】次に、半導体基板1および保護基板6の全
表面からマスク8を除去し、半導体基板1の裏面にSi
よりも大きなバンドギャップを有するSiCを薄く堆積
し、凹部の底部に入射面5を形成する。続いて、ダイシ
ング装置で保護基板6を厚さ方向に切断して凹部7を除
去する。このとき、一般的なダイシング装置は厚さ方向
に±0.1mmの十分な精度を有するので、半導体基板
1を切断せずに所望の凹部7だけを除去することができ
る(図5(b))。
【0038】さらに、ダイシング装置で半導体基板1を
厚さ方向に切断し、裏面照射型CCDを整形する(図5
(c))。
【0039】従って、上記の裏面照射型半導体素子の第
1または第2製造方法によれば、半導体基板1の表面領
域に形成された電荷蓄積部2で蓄積された信号電荷を周
辺部まで出力する電荷読出部3に保護基板6が接着され
た後、化学エッチングで半導体基板1の周辺部に囲まれ
た内側部が裏面側から薄板化されることにより、電荷読
出部3を構成している転送電極や金属配線は保護基板6
に被覆されているためにエッチング液で溶解されないの
で、良好な導通が保持される。
【0040】図6は、本発明の裏面照射型半導体素子に
組立工程を施した第1実施例の構成を示す概略断面図で
ある。本実施例は、セラミック基板10と、このセラミ
ック基板10の周辺部上に設置されたリード11と、セ
ラミック基板10上にダイボンディング法により接着さ
れた上記実施例の裏面照射型CCDと、この裏面照射型
CCDのボンディングパッド4およびリード11の下部
をワイヤーボンディング法により配線しているワイヤー
12と、裏面照射型CCD上に設置されてペルチェ効果
により冷却するペルチェ素子13とから構成されてい
る。なお、セラッミック基板10は、外径約22mm、
厚さ約3mmである。
【0041】図7は、本発明の裏面照射型半導体素子に
組立工程を施した第2実施例の構成を示す概略断面図で
ある。本実施例は、上記実施例の裏面照射型CCDと、
この裏面照射型CCDのボンディングパッド4上に形成
されたバンブ14と、裏面照射型CCD上に設置された
セラミック基板10と、このセラミック基板10の裏面
および側面に設置されてフリップチップボンディング法
によりバンブ14と結合されているリード11とから構
成されている。
【0042】従って、上記の裏面照射型半導体素子の第
1または第2製造方法によれば、ダイシングで保護基板
6から凹部7が除去されることにより、半導体基板1の
周辺部における電荷読出部3の出力端に形成されたボン
ディングパッド6が半導体基板1上に良好に露出される
ので、ワイヤーボンディング法またはフリップチップボ
ンディング法等により容易に配線が行われる。
【0043】本発明は上記諸実施例に限られるものでは
なく、種々の変形が可能である。
【0044】例えば、上記諸実施例では、電荷読出部を
電荷蓄積部上に形成しているが、電荷読出部を電荷蓄積
部周辺における半導体基板の表面領域に形成しても同様
の作用効果が得られる。
【0045】また、接着剤としてシリコンダイ接着用低
融点ガラスを用いているが、他に非導電性の低融点ガラ
ス、ダイボンド材等を用いても同様の作用効果が得られ
る。また、上記諸実施例では、裏面照射型半導体素子と
してCCDを示しているが、PD(フォトダイオー
ド)、APD(アバランシェフォトダイオード)等とし
ても同様の作用効果が得られる。
【0046】また、上記諸実施例では、半導体基板およ
び保護基板を同一材料から形成しているが、異なる熱膨
張係数を有する材料から半導体基板および保護基板を形
成し、これらの中間値の熱膨張係数を有する接着剤、ま
たは応力吸収タイプの接着剤を用いて接着しても同様の
作用効果が得られる。
【0047】さらに、上記諸実施例では、KOHのアル
カリ溶液をエッチング液としてSiNをマスクに用いて
いるが、HFおよびHNO3 の酸溶液をエッチング液と
してAuおよびCrを二層マスクとして用いても同様の
作用効果が得られる。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の裏
面照射型半導体素子によれば、半導体基板の周辺部に形
成されたボンディングパッド上を除くその周辺部の内側
領域および電荷読出部の全上面を被覆するように保護基
板が接着形成されていることにより、半導体基板の周辺
部に囲まれて裏面側から薄板化された内側部が補強され
るので、機械的強度が向上している。そのため、通常使
用の際に加えられる機械的な衝撃に対して十分な強度を
有しているので、特に注意を払う必要はなく容易に取り
扱うことができる。
【0049】また、本発明の裏面照射型半導体素子によ
れば、半導体基板および保護基板は共に同一材料のSi
から形成されていることにより、同一の熱膨張係数を有
する。そのため、冷却使用時に破損が生じることなく、
暗電流が低減された良好な状態に保持されるので、微弱
光計測が要求される科学計測分野に応用することができ
る。
【0050】また、本発明の裏面照射型半導体素子の製
造方法によれば、電荷読出部およびボンディングパッド
に対向配置するように保護基板の表面領域にそれぞれ複
数組の凸部および凹部を形成することにより、ウェファ
単位で半導体基板は補強基板を接着されて補強され、薄
板化される。そのため、生産性が大きく向上するので、
価格を低下することができる。
【0051】また、本発明の裏面照射型半導体素子の製
造方法によれば、光電変換部で発生する信号電荷を周辺
部まで出力する電荷読出部に保護基板が接着された後、
化学エッチングで半導体基板の周辺部に囲まれた内側部
が裏面から薄板化されることにより、電荷読出部を構成
している転送電極や金属配線は保護基板に被覆されてい
るためにエッチング液で溶解されることはない。そのた
め、良好な導通が保持されるので、信頼性を向上するこ
とができる。
【0052】さらに、本発明の裏面照射型半導体素子の
製造方法によれば、ダイシングで保護基板から凹部が除
去されることにより、半導体基板の周辺部における電荷
読出部の出力端に形成されたボンディングパッドが半導
体基板上に良好に露出される。そのため、ワイヤーボン
ディング法またはフリップチップボンディング法等によ
り容易に配線が行われるので、信頼性を向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の裏面照射型半導体素子に係る実施例の
構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A
線に沿っての概略断面図である。
【図2】本発明の裏面照射型半導体素子に係る第1の製
造方法における前半の工程を示す工程断面図である。
【図3】本発明の裏面照射型半導体素子に係る第1の製
造方法における後半の工程を示す工程断面図である。
【図4】本発明の裏面照射型半導体素子に係る第2の製
造方法における前半の工程を示す工程断面図である。
【図5】本発明の裏面照射型半導体素子に係る第2の製
造方法における後半の工程を示す工程断面図である。
【図6】本発明の裏面照射型半導体素子に組立工程を施
した第1実施例の構成を示す概略断面図である。
【図7】本発明の裏面照射型半導体素子に組立工程を施
した第2実施例の構成を示す概略断面図である。
【図8】従来の裏面照射型半導体素子の製造方法を示す
工程断面図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…電荷蓄積部、3、22…電荷読出
部、4…ボンディングパッド、5…入射面、6…保護基
板、7…凹部、8…マスク、9…接着剤、10…セラミ
ック基板、11…リード、12、25…ワイヤー、13
…ペルチェ素子、14…バンブ、20…p+ 型基板、2
1…p型エピ層、23…セラミックパッケージ、24…
ブロック、26…樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の周辺部に囲まれた内側部を
    裏面側から薄板化して形成された入射面に入射したエネ
    ルギー線を検出する裏面照射型半導体素子において、 前記半導体基板はセラミック基板上に接着されたSi基
    板であって、前記半導体基板の裏面領域に前記入射面と
    対向形成されて前記エネルギー線により信号電荷を発生
    する光電変換部と、この光電変換部で発生した前記信号
    電荷を前記周辺部に形成された出力端まで出力するよう
    に形成された電荷読出部と、この電荷読出部の前記出力
    端に形成されたボンディングパッドと、このボンディン
    グパッド上を除いた前記周辺部の内側領域および前記電
    荷読出部の全上面を被覆するように、非導電性の接着剤
    によって接着された保護基板とを備えることを特徴とす
    る裏面照射型半導体素子。
  2. 【請求項2】 半導体基板の周辺部に囲まれた内側部を
    裏面側から薄板化して形成された入射面に入射したエネ
    ルギー線を検出する裏面照射型半導体素子において、 前記半導体基板はセラミック基板上に接着されたSi基
    板であって、前記半導体基板の裏面領域に前記入射面と
    対向形成されて前記エネルギー線により信号電荷を発生
    する光電変換部と、前記半導体基板の表面領域に前記入
    射面と対向形成されて前記光電変換部で発生した前記信
    号電荷を蓄積する電荷蓄積部と、この電荷蓄積部で蓄積
    された前記信号電荷を前記周辺部に形成された出力端ま
    で出力するように形成された電荷読出部と、この電荷読
    出部の前記出力端に形成されたボンディングパッドと、
    このボンディングパッド上を除いた前記周辺部の内側領
    域および前記電荷読出部の全上面を被覆するように、非
    導電性の接着剤によって接着された保護基板とを備える
    ことを特徴とする裏面照射型半導体素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板の周辺部に囲まれた内側部を
    裏面側から薄板化して形成された入射面に入射したエネ
    ルギー線を検出する裏面照射型半導体素子の製造方法に
    おいて、 前記エネルギー線の光電変換により発生した信号電荷を
    前記周辺部に形成された出力端まで出力する電荷読出部
    と、この電荷読出部の前記出力端に形成されたボンディ
    ングパッドとを前記半導体基板の表面領域に順次形成す
    る第1の工程と、 前記電荷読出部および前記ボンディングパッドに対向配
    置するように保護基板の表面領域にそれぞれ凸部および
    凹部を形成する第2の工程と、 前記凸部および前記凹部をそれぞれ前記電荷読出部およ
    び前記ボンディングパッドに対向配置するように、該凸
    部を該電荷読出部に接着して前記半導体基板および前記
    保護基板を貼り合せる第3の工程と、 前記内側部を裏面側からエッチングで薄板化して前記入
    射面を形成する第4の工程と、 前記保護基板からダイシングで前記凹部を除去する第5
    の工程とを備えることを特徴とする裏面照射型半導体素
    子の製造方法。
JP12007793A 1993-05-21 1993-05-21 裏面照射型半導体素子およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3310051B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12007793A JP3310051B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 裏面照射型半導体素子およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12007793A JP3310051B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 裏面照射型半導体素子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06334158A JPH06334158A (ja) 1994-12-02
JP3310051B2 true JP3310051B2 (ja) 2002-07-29

Family

ID=14777336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12007793A Expired - Lifetime JP3310051B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 裏面照射型半導体素子およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3310051B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4317280B2 (ja) * 1998-11-02 2009-08-19 浜松ホトニクス株式会社 半導体エネルギー検出器
EP1154457B1 (en) 1999-01-21 2003-11-26 Hamamatsu Photonics K.K. Electron tube
JP4606610B2 (ja) * 2001-01-26 2011-01-05 浜松ホトニクス株式会社 裏面照射型半導体装置及び充填材充填方法
JP2003209232A (ja) 2002-01-15 2003-07-25 Fuji Photo Film Co Ltd 固体検出器
JP4373695B2 (ja) * 2003-04-16 2009-11-25 浜松ホトニクス株式会社 裏面照射型光検出装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06334158A (ja) 1994-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI345304B (en) Back incidence type light detection component and its manufacturing method
JP3924352B2 (ja) 裏面照射型受光デバイス
US7556975B2 (en) Method for manufacturing backside-illuminated optical sensor
KR100712159B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조 방법
WO2005008788A1 (ja) 裏面入射型光検出素子
JP2004031452A (ja) 裏面入射型固体撮像素子
JP2011258740A (ja) 半導体装置、カメラモジュールおよび半導体装置の製造方法
JP2002329850A (ja) チップサイズパッケージおよびその製造方法
JP2821062B2 (ja) 半導体エネルギー検出器の製造方法
JP2006228913A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2010165939A (ja) 固体撮像装置及びその製造方法
JP3310051B2 (ja) 裏面照射型半導体素子およびその製造方法
JP3361378B2 (ja) 半導体デバイスの製造方法
JP2005136325A (ja) 固体撮像装置およびその製造方法
JPH06196680A (ja) 半導体エネルギー検出器とその製造方法
JPH1140087A (ja) 電子管
JP3317740B2 (ja) 半導体エネルギー線検出器及びその製造方法
JP4503452B2 (ja) 固体撮像装置の製造方法
JP4619553B2 (ja) 半導体装置
CN100446229C (zh) 半导体装置及其制造方法
US5438200A (en) Composite photodetector substrate and method of forming the same
JPH05150049A (ja) 放射線検出器
JP3486267B2 (ja) 裏面照射型半導体装置とその製造方法
JP3315466B2 (ja) 半導体エネルギー線検出器及びその製造方法
JP3290703B2 (ja) 半導体エネルギー検出器の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080524

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090524

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100524

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110524

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110524

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120524

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130524

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term