JP2821062B2 - 半導体エネルギー検出器の製造方法 - Google Patents
半導体エネルギー検出器の製造方法Info
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Description
線などの吸収係数が極めて大きいエネルギー線の照射に
対して有効な、裏面照射型の半導体エネルギー検出器の
製造方法に関するものである。
荷群を外部からクロックパルスに同期した速度で一方向
に順繰りに送るものであり、一端に出力部を設けておけ
ば、空間情報を時系列信号に変換できる極めて巧妙な機
能デバイスである。しかし、2次元の画像情報を時系列
信号として取り出すには、デバイスの構成上工夫が必要
である。上記デバイスに光を照射したままで電荷を転送
したのでは、それぞれの場所で光励起された電荷と転送
されてきた電荷とが混じり合って、いわゆるスミアと呼
ばれる現象が発生し、映像信号が劣化する。これを避け
るためには、光を照射している期間(電荷蓄積期間)と
電荷を転送する時間(電荷転送期間)とを時間的に分け
るいわゆる時分割動作が考えられる。したがって、映像
信号が出力される時間は電荷の転送時間内に限られ、間
欠的な信号となる。
フレーム転送(FT)、フル・フレーム転送(FF
T)、インターライン転送(IT)構成の三方式が代表
的である。このうち計測用としては、主にフル・フレー
ム転送方式が用いられる。
明する。図10及び11はフル・フレーム転送方式の構
成を示すものであり、図10はその上面図、図11はそ
の要部の断面図である。図10に示すようにこの方式で
は、基板に形成されたチャンネルストップ拡散層1によ
って電荷転送のチャンネルが垂直方向に分割され、水平
画素数に対応する画素列を形成する。一方、このチャン
ネルストップ拡散層1に直交して転送電極群2を配置し
ている。前述のFT方式では、この電極群は上下2つに
グルーピングされ、上半分を受光用のCCD、下半分を
信号電荷を一時蓄積するCCDとして使うが、同図に示
すフル・フレーム転送方式CCDでは蓄積部はない。し
たがって、電荷を転送する時間中、即ち読みだし時間中
は、シャッタを閉じるなどしてCCDに光が入射しない
ようにしなければいけない。なお、垂直方向の4列の画
素列の間には3本のオーバーフロードレイン5が形成さ
れている。
段分を構成するクロックパルス(φ1 〜φ4 )の相数
(4)に対応する数の電極20とチャンネルストップ拡
散層1で囲まれた面積となる。垂直転送クロックパルス
電極群2はクロックパルスφ1〜φ4 をポリシリコン電
極20に供給する。PSG(リンガラス)による層間絶
縁膜19はポリシリコン電極20の上面に堆積され、こ
の電極20とシリコン基板22の間にはゲート酸化膜2
1が介在されている。
ように励起された信号電荷が一つの転送電極(蓄積電
極)、即ち立ち上がったクロックパルスφ1 が加えられ
たポリシリコン電極20下のポテンシャル井戸3に集め
られる。
が終わると、受光領域上にある垂直転送電極群2に与え
られたクロック電圧φ1 〜φ4 が順次立ち上がり、信号
電荷の読み出しが開始される。しかしフル・フレーム転
送CCDにおいては、前述したようにFT−CCDのよ
うな受光部とは別のいわゆる蓄積部というものがない。
このため、信号読み出しを開始する前にシャッタを閉じ
るなどして光信号の入力を遮断しなければ、転送してい
る途中の信号に新たに光信号が混入してくることにな
り、信号純度が低下する。但し、単発現象をとらえる場
合には、信号電荷の転送中に新たな光入力はないと考え
られるから、シャッタ等は必要ない。
について説明する。信号電荷は垂直転送用クロックパル
ス電極群2に与えられるパルスφ1 〜φ4 によって1行
ずつ下方に送られ、水平読みだしレジスタ6を通して出
力端に転送される。すなわち同図において、まず一番下
の行にある信号電荷が同時に水平読みだしレジスタ6に
送り込まれ、水平方向に高い周波数のクロックφ5 、φ
6 で転送され、時系列信号として出力端から読み出され
る。なお、水平転送クロックφ5 、φ6 は水平転送用ク
ロックパルス電極群7から加えられる。このときすでに
次の信号電荷が垂直レジスタの1段下方に移動している
ので、次の垂直転送クロックパルスで水平読みだしレジ
スタ6に入り、出力端に読み出される。このようにし
て、1画面分の信号電荷が全て水平読み出しレジスタ6
を通して読み出されると、シャッタを開き新たな信号蓄
積動作を開始する。以上のように、水平読みだしレジス
タ6は垂直レジスタに比べて高速で動作するので、2相
クロックパルスφ5 、φ6 として高速転送を可能にして
いる。
プされた読み出し回路の例を、同図(b)に印加クロッ
クパルスと出力波形の関係を表す例をそれぞれ示す。パ
ルスの基準点は0Vで、+12Vの振幅である。クロッ
クφ5 、φ6 の与えられた電極下の領域17、18は水
平レジスタ6の最終部を表している。なお、基板22に
は+12VDC、アウトプットゲート(OG)13には+
7VDC、リセットドレイン(RD)16には+12VDC
が加えられている。また、増幅用のMOSFETのドレ
イン8には15VDC、ソース9は負荷抵抗を介して接地
されている。したがって、このMOSFETはソースフ
ォロワ回路として動作している。以下、同図(b)を用
いて動作を説明する。
読みだし回路に転送されてくると仮定する。今、時刻t
1 において、クロックパルスφ5 はハイレベルになって
いるので、クロックφ5 の加えられた電極7の下の領域
17にポテンシャル井戸が形成されていて、信号電荷は
領域17に転送されている。次に時刻t2 でクロックφ
5 がローレベル、φ6 がハイレベルになるので、クロッ
クφ5 の加えられた電極7下の領域17におけるポテン
シャル井戸は消え、クロックφ6 の加えられた電極7下
の領域18にポテンシャル井戸が形成される。したがっ
て、前述の信号電荷は領域18に転送される。時刻t3
においては、リセットゲート(RG)15にパルスが加
えられるので、フローティングディフュージョン(F
D)14の電位はRD16の電位である12Vにリセッ
トされる。時刻t4 では、FD14にまだ信号電荷は転
送されてきていないので、電位はリセット値を維持して
いる。時刻t5 においてはクロックφ6 がローレベルに
なるので、水平レジスタ6の最終部の領域18に存在し
た信号電荷はOG13に加えられた低いDCバイアスに
よって形成されている低いポテンシャル障壁を乗り越
え、FD14に至り、その電位を変化させる。同図
(b)の出力電圧の例でもわかるように、電子が流れ込
んでくるので、クロックφ6 がローレベルになると出力
は下に向かって伸びる。FD14は、配線によってソー
スフォロワ回路(MOSFET)のゲートにつながれて
おり、そのソースからはゲートに入力されたのと同じ大
きさの出力を低インピーダンスで得ることができる。
は、蓄積部がなく受光部の面積が大きくとれるので、光
の利用率が高く、したがって計測用など微弱光の用途に
広く用いられる。反面、入射光が転送電極で吸収される
ので、波長が短い青色の光に対する感度低下が著しい。
先に述べたように、図11は典型的な受光部を示すもの
であるが、ポリシリコン電極20が隙間なく表面を覆
い、またそれぞれの電極の分離のため、厚さ数ミクロン
にも及ぶPSG膜19が重ねられている。特に、ポリシ
リコンは、400nm以下の波長の光や電子を吸収して
しまうので、光電変換に寄与することができない。
を15μmから20μm程度に薄くして、図13に示す
ように光を裏面から照射するようにしたものがある。基
板22の表面はゲ−ト酸化膜21をはさんで設けられ
て、ポリシリコン電極20が隙間無く覆い、短波長光を
吸収してしまうが、基板22の裏面には薄い酸化膜23
の他に障害物はなく、短波長光に対して高感度が期待で
きる。この裏面照射型CCDは0.1nm程度の短波長
光まで感度があり、更に電子衝撃型CCD撮像デバイス
にも応用される。このデバイスは電子衝撃により生じる
信号電荷の増倍作用を利用できるので、高感度撮像デバ
イスとして期待される。
代表例を説明する。まず、ウエファとしてP/P+ 型エ
ピウエファを用いる。このエピ層の比抵抗及び厚さは、
それぞれ30Ω−cm、30μmであり、サブの比抵抗
及び厚さは、それぞれ0.01Ω−cm、500μmで
ある。このエピウエファに対し、予めアルミニウム(A
l)配線工程まで含めたすべてのCCD製造プロセスを
終了させる。後の工程での、受光部シリコンの薄形化後
にアルミニウム配線を施すことも当然考えられるが、薄
形化した膜の部分に写真食刻法を用いるのは困難であ
り、またアルミニウム配線プロセス中に薄形化した部分
が割れるなどのおそれがある。このため、薄形化する前
にできる限り多くのプロセスを終了しておく必要がある
からである。
コン及び酸化膜を除去する。
れてなるクローム/金層を堆積する。そして、受光面に
当たる部分、即ち裏面入射面に相当する領域のみ、クロ
ーム/金層を除去する。
ダにワックスで取り付ける。その後、HF:HNO3 :
CH3 COOH=1:3:8の割合のエッチング液を用
い、チップの周辺部を厚く残したまま裏面からシリコン
基板をエッチングする。このエッチング液は硝酸リッチ
であるため、弗酸による溶解律速でエッチングが進む。
ここで、溶解律速のエッチャントが広く使用されている
理由を説明する。もし弗酸リッチならば、酸化律速でエ
ッチングが進む。使用されるウエファがP/P+ 型なの
で、P+ 層のみを選択的にエッチングすれば、膜厚の絶
対値及び面内の均一性において優れたものが製作でき、
短波長感度の再現性や均一性のコントロールが非常に行
い易い。P+ 層の酸化速度は速いので、酸化律速のエッ
チング液を使用すれば膜厚の均一性や再現性が優れたも
のを作り出し易い。
晶欠陥があり、結晶欠陥はP+ 層より更に酸化速度が速
いので、エッチングも速く行われることになり、結局エ
ッチングの途中にあった結晶欠陥がエッチング面の膜厚
を不均一にさせ、受光面を曇らせる結果になる。したが
って、酸化律速のエッチャントは使用できず、膜厚のコ
ントロールは行いにくい、溶解律速のエッチャントを使
用せざるを得ないことになる。また、エッチャントとし
てアルカリ系のものを使用すれば、膜厚の均一性コント
ロールのし易さにおいて優れるが、CCDのようなMO
Sデバイスはアルカリ金属でゲート酸化膜が汚染され、
しきい値電圧などを設計値と違ったものとし、動作不良
を引き起こす。したがって、従来、プロセスにおいては
アルカリ系のエッチャントを使用していなかった。
が所望の値として不十分である場合は、再度エッチング
を行う。
48時間、裏面酸化を行う。すでにAl配線まで終了し
ているので、高温を加えて酸化することは不可能であ
る。このため、120℃という低温で長時間酸化を行っ
ている。
いわゆる裏面アキュームレーションを行う。前述したよ
うに、裏面照射型CCDは、CCDの裏面が光の入射面
となる。通常CCDを形成するシリコンウエファの厚さ
は数百ミクロンである。また、200nmから300n
mの光は吸収係数が非常に大きく、そのほとんどが表面
からわずかに入ったところで吸収されてしまう。したが
って、数百ミクロンの厚さを有するCCDをそのまま裏
面照射型として使用しても、裏面で発生した光電子は表
面にあるCCDのポテンシャル井戸に拡散していくこと
ができず、ほとんどは再結合して失われてしまう。ま
た、そのうちのいくらかはポテンシャル井戸まで到達で
きたとしても、長い道のりを拡散してくる間に信号同士
が混じり合い、いわゆる解像度を著しく低下させる。し
たがって、裏面照射型CCDでは、受光面である裏面を
エッチング、研磨によって薄くして、発生した電子が最
短距離で表面のポテンシャル井戸に到達できるようにし
なくてはいけない。
よる検出素子の厚さは10〜15μmである。ここで酸
化膜23は、厚さ数十オングストロームから数百オング
ストロームである。
コン検出素子について、受光面から表面のCCDに至る
までの断面のポテンシャルプロファイルを示したもので
ある。図面に向かって左側が裏面、右側が表面を表して
いる。なお、基板22はP型である。基板22の裏面に
は、保護膜である酸化膜23が成長されている。
準位が必ず存在し、これらはいずれもP型シリコン基板
22の表面を空乏化させるように働く。即ちポテンシャ
ルプロファイルでみれば、図14中の実線で示したよう
に裏面の酸化膜23に近付くにしたがって電子に対する
ポテンシャルが低くなり、即ち裏面から浅いところで生
じた光電子はCCDのポテンシャル井戸には行くことが
できず、裏面酸化膜23とシリコンの界面に押しやられ
再結合するのを待つ運命となる。したがって、受光部を
薄形化し裏面を酸化後、負に帯電したイオンを照射する
ことにより裏面酸化膜23に近いP型シリコン22の表
面をアキュームレーション状態にし、図14中の点線に
示したようなポテンシャルプロファイルにする。これに
より、裏面の浅いところで生じた光電子も効率よく表面
側のCCDのポテンシャル井戸に到達することができ
る。
う際には、P型シリコン基板に対してボロンをイオン注
入すれば良いが、イオン注入層はアモルファス状とな
り、その後の熱処理で再結晶化とイオン注入したボロン
原子の活性化を行わなくてはいけない。通常この熱処理
(アニール)は600℃付近と1000℃付近の熱処理
を連続して行ういわゆる2ステップアニールを行う必要
がある。アニールが不足すれば、リーク電流の発生源と
なり好ましくない。しかし、Al配線がすでに施されて
いるので、このような高温のアニールを行うことができ
ない。したがって、イオン注入による裏面シリコンのア
キュームレーションはできず、負イオンを照射するとい
うような消極的なアキュームレーションしか採用してい
ないのが現実である。
ッケージ内に実装する。CCDを冷却してリーク電流や
rmsノイズを下げることは微弱光を計測する上で重要
な技術である。したがって、この工程においては、薄形
化したシリコン基板の表面、即ちCCDが形成されてい
る面を熱抵抗が小さい非導電性の樹脂などを介して、パ
ッケージに接着する。
アキュームレーションは効果の持続性に問題があり、短
波長光の感度を向上させるためにこのような作業を施し
たのも関わらず、逆に短波長光の照射で裏面酸化膜につ
いた負イオンが除去、中和され易くなる。即ち、アキュ
ームレーションされていた状態が再び空乏状態となり、
短波長光に対する感度が失われてしまうという問題があ
る。
おいても、多少の問題点を有している。例えば、基板の
エッチングに溶解律速のエッチャントを用いるため、エ
ッチング液の撹拌を十分に行い、常に新しいエッチャン
トをエッチング面に供給しないと膜厚が著しく不均一に
なる。しかし、どんなに撹拌を行っても、エッチング部
分とエッチングしない部分の境界部には、エッチャント
の回り込みなどにより段差が生じ、膜厚が不均一になり
やすい。さらに、膜厚を測定する際に、ホルダから一度
CCDをはずさなくてはならない。しかし、すでにCC
Dの受光部にあたる部分は膜厚がかなり薄くなっている
ので、サブストレイトから取ったり張り付けたりしてい
る最中に薄膜部を破損してしまうというおそれがある。
め、酸化膜の性質が余りよくなく、トラップが多くリー
ク電流の発生源として働いてしまう可能性が高い。
μmから15μmのシリコンに後から樹脂をつけて硬化
させた場合、樹脂の硬化時に圧縮応力が生じ、薄膜部に
その力が集中して波打った状態になり、ひび割れなどの
破損に至ることがある。
Dはその構成を得るプロセスをも含めて問題点を有して
いる。即ち、基板を薄形化後にアルミニウム配線を行う
場合は、裏面のアキュームレーションの自由度が大きく
なり、イオン注入、2ステップアニールを行うことがで
きる。しかしアルミニウム配線時の写真食刻法が困難で
あり、しかもダイボンド樹脂の硬化時に、薄膜部が破損
するおそれがある。即ちこの方法は、特性的には良いも
のが得られるが、歩留まりはかなり低い。
場合は、薄形化後は組み立てを行うのみなので、薄膜部
が破損する確率は小さくなる。しかし、裏面アキューム
レーションが困難であり、仮にできたとしてもリーク電
流が大きく、しかも感度の経時変化が大きいという問題
が生じる。また、ダイボンド樹脂の硬化時に、薄膜部が
破損するおそれがある。即ちこの方法は、歩留まり的に
は悪くないが、特性的には非常に問題がある。
ル性に優れたアルカリ系エッチャントは、CCD部の保
護がなされていないため用いる事ができない。
Dは、プロセスも含めて問題が多く、商品化することが
非常に困難である。
半導体エネルギー検出器の製造方法を提供することを目
的とする。
ため、本発明による半導体エネルギー検出器の製造方法
は、P型の半導体基板の表面に電荷読み出し部が形成さ
れ、半導体基板の裏面側から入射されるエネルギー線を
電荷読み出し部で検出する半導体エネルギー検出器の製
造方法において、半導体基板の裏面に不純物をドープし
てP+型の高濃度層を形成する工程と、半導体基板の裏
面上又は別に用意されたバルクウェファ上のうち少なく
とも片方に酸化膜を形成する工程と、酸化膜を介して半
導体基板とバルクウェファとを貼り合わせる工程と、半
導体基板の酸化膜と反対側の部分をエッチングして薄く
する工程と、薄くされた半導体基板の表面に電荷読み出
し部を形成する工程と、バルクウェファの一部をエッチ
ングして酸化膜を露出させる工程とを備えることを特徴
とする。
受光面側の部分にP+型高濃度層が形成されるため、こ
のP+高濃度層について、拡散、イオン注入どちらを用
いるにしても熱処理の自由度は大きく、活性化が十分で
リーク電流の生成源にならないような結晶欠陥が少ない
アキュームレーション状態とすることができる。さら
に、半導体基板とバルクウェファとが、P+高濃度層上
に形成される酸化膜を介して貼り合わされるため、半導
体基板がエッチングにより薄くされさらにバルクウェフ
ァの一部がエッチングされて薄形化された部分が形成さ
れる場合であっても、その薄形化された部分の機械的強
度が向上し、破損しにくくなる。また、電荷読み出し部
はP+高濃度層が形成された後に形成されるため過度な
熱処理が行われることもない。
の実施例について図を用いて説明する。
を示すものである。同図に示すように、パッケージ38
内の底部に固定されているシリコンウエファ35上に
は、そのシリコンウエファ35に対向する面にCCD3
1を有するP型シリコン薄板としてのP型エピ層24
が、金属バンプ32を介して設置されている。このP型
エピ層24は、シリコンウエファ35に対向していない
面にP+ 層27が設けられている。P型エピ層24は、
P+ 層27及び表面の酸化膜26を介してさらにその上
側にシリコンウエファ29を有している。このシリコン
ウエファ29は、パッケージ38の窓材40から入射す
る短波長光を受光する領域のみエッチングにより除去さ
れ開孔を形成して、酸化膜26が露出された構造となっ
ている。
では、エピ層24の受光面にP+ 層27が設けられ、こ
れによりアキュームレーション状態が維持されている。
したがって、短波長光に対する感度が同一チップ内で均
一に、しかも安定している検出器となる。
ネルギー検出器の製造方法について図を用いて説明す
る。
にP型のシリコンをエピタキシャル成長させたものを示
している。エピ層24は、例えば比抵抗10Ω−cm、
厚さ15μmであり、シリコン基板25は、例えば比抵
抗10Ω−cm、厚さ500μmである。エピ層24の
厚みは、後の工程による薄形化後の受光部の厚さと同じ
か、やや厚い15μmから20μm程度を必要とする。
は、同図(a)のエピ層24の表面に拡散やイオン注入
などを用いてP+ 領域27を形成したものを示す。この
P+ 層27は、後に行われる薄形化後に、裏面受光面を
アキュームレーション状態にするために用いられる。し
たがって、比較的浅い領域に、高濃度のP+ 層27が形
成されることが望まれる。次いで、図2(b)に示すよ
うに、P+領域27上及びシリコン基板25上の両面に
酸化膜26を形成する。なお、両面の酸化膜26の厚さ
は1000オングストローム程度である。
された比抵抗10Ω−cm程度のP型のバルクウエファ
29または比抵抗0.01Ω−cm程度のP+ 型バルク
ウエファ29の両面上に酸化膜28を形成する。ここ
で、後の工程で、アルカリ系エッチャントを用いる時は
P型バルクウエファ29、弗酸系の酸エッチャントを用
いるときはP+ 型バルクウエファ29を用いると、酸化
膜28とシリコンウエファ29との間の選択比が大きく
都合が良い。ここで、両面の酸化膜28の厚さは100
0オングストローム程度である。
6,28を介してシリコン基板25とシリコンウェファ
29との貼り合わせを行う。図2(d)は、同図(b)
で示したものを図中で裏返しにし、そのエピ面側と、同
図(c)で示したバルクウエファ29とを貼り合わせた
状態を示す図である。酸化膜26と28の界面が貼り合
わせ面である。ここでは、貼り合わせ面の両方に酸化膜
26、28が付いているが、どちらか片方でもよい。ま
た、酸化膜26、28の厚さも1000オングストロー
ムに限定されるものではない。シリコンウエファの直接
接着技術は、接着剤を用いずに2枚のウエファを一体化
する技術を用いる。表面に浸水性を持たせたり電圧をか
けながら熱処理するだけで非常に堅固に張り付く。な
お、この技術については、「応用物理第60巻 第8号
(1991)Siウエファの直接接着技術」に詳細に記
載されている。
基板25の酸化膜26,28と反対側の部分をエッチン
グして薄くする。同図(e)は、シリコン基板25を研
磨やエッチングによって除去したところである。さらに
エピ層24の部分まで少し除去してもよい。但し、ここ
で注意を要することは、エッチングされないで残した面
から貼り合わせ面にある酸化膜までの厚みが最終的に受
光面の厚みとなることである。したがって、この厚みを
10ミクロンとか15ミクロンに正確に制御しなければ
いけない。
形成する例を用いて説明した。エピタキシャル成長層の
特徴は、バルクウエファに見られるようなスワールがな
く、また酸素濃度が低いので結晶性において優れている
という点である。したがって、勿論バルクウエファも適
用可能であるが、エピタキシャル成長ウエファを用いた
方が高歩留まりを期待できる。この段階で研磨やエッチ
ング時に生じた表面ダメージ層は完全に除去されなくて
はいけない。
加工する。図3(a)は、貼り合わせウエファのエピ層
24の上にCCD31を形成し、さらに金属配線30を
施した状態を示す。
(a)までの工程を終了したウエファの上下の全面に窒
化シリコン膜33を堆積する。そしてCCD31が形成
された面の、金属バンプを成長させたい部分の窒化シリ
コン膜33を除去する。また、CCD31が形成されて
いる面と反対の面は、薄形化したい部分の窒化シリコン
膜33を除去する。
ば半田バンプを超音波法にて形成する例を示す。
る。半田槽45内を満たす半田43は、半田槽45の内
部に設置されている撹拌子44によって噴流されてい
る。この半田槽45の上部には、噴流している半田43
の中にCCDウエファ41が垂直に配置され、半田槽4
5の外部からそのCCDウエファ41の垂直面に対向す
るように、超音波振動子42が置かれている。この装置
では、超音波振動子42に対向するCCDウエファ41
の面に、常に新鮮な半田が送られており、また、半田槽
45にN2 を流入させることによって半田の酸化を防い
でいる。
メカニズムを説明する。まず、超音波の作用で半田43
中にキャビティが生じ、このキャビティがCCDウエフ
ァ41の表面で圧損すると、ウエファ41の自然酸化膜
が破壊される。自然酸化膜が取り除かれると、形成され
ているAl電極との間で共晶反応が起こり、バンプが形
成される。パッシベーション膜など、金属でない部分に
は共晶反応は起こらないため、半田の付着はない。した
がって窒化シリコン33が形成されている部分には半田
の成長はなく、また、CCD31が形成されている側と
反対の面は、一部窒化シリコン膜33は無いがそこには
薄い自然酸化膜がついたシリコン基板29が存在するか
ら、やはり半田の成長はない。
法によって形成されたものである。超音波法では、10
0ミクロン平方のアルミニウムパターンに対して、数十
ミクロンの高さのバンプが形成されるが、下地のアルミ
ニウムの膜厚が厚いほど、形成されるバンプの高さも高
くできるので、調整が可能である。また、バンプの形成
法としては、他に、蒸着法やメッキ法もあり、それによ
っても形成されるバンプの高さを変えることができる。
で行われるので、トータルでみた労力は多くはない。こ
の後、ダイシングなどによって個々のチップに分割され
る。
るためのサブストレイト35を示し、シリコンウエファ
か、あるいはCCDチップと熱膨脹係数が等しい硝子が
好ましい。ここでは、サブストレイト35としてシリコ
ンウエファを用いた。まず、シリコンウエファ35を酸
化して適当な厚さの酸化膜37を形成し、Al等の配線
34を行う。この金属配線34は、CCDチップに形成
した金属バンプ32とパッケージの電極を結ぶものであ
る。その後、シリコンのエッチャントに触れる部分をガ
ードするため、窒化シリコン膜36を堆積する。しかる
後、同図(b)、(c)のものを一体にする。
したCCDチップと金属配線34を施したサブストレイ
ト35をバンプボンディングしたところを示している。
CCD31が形成してある側が突き合わせ面となってい
る。
は、CCDチップとサブストレイト35を突き合わせた
面に、後に使用されるシリコンのエッチャントが入り込
まないよう、樹脂50を充填した状態を示す。この樹脂
50は、例えば日本化薬株式会社製 エポキシ系樹脂
カヤトロンML−230Pである。樹脂50に必要とさ
れる特徴は、非導電性、この後のプロセスで使用するエ
ッチャントに耐えること、アルカリ金属等を含まないこ
と、硬化時に適当な収縮応力が働きバンプボンディング
部のコンタクトを良好に保つこと、ダイボンドやワイヤ
ボンド時の150℃程度の熱に耐えることである。
エファ29の一部をエッチングして酸化膜27を露出さ
せる。図5(b)は、図5(a)で形成したものをエッ
チャントに浸し、エッチングした状態を示している。エ
ッチャントの組成は、例えばHF:HNO3 :CH3 C
OOH=1:3:8の割合の酸系エッチャント、または
KOH:H2 O:イソプロピルアルコール=950m
l:1150ml:700mlの割合のアルカリ系エッ
チャントなどである。ここでは、アルカリ系エッチャン
トを用いた場合について説明する。エッチャントを78
℃に加熱し、サブストレイト24にバンプボンディング
されたCCD31は、自公転するように回転させたエッ
チング面に発生する泡を取り除かなければいけない。泡
の除去が不十分な場合、エッチング面の荒れや膜厚の不
均一が生じる。エッチレートは、およそ0.6μm/分
である。アルカリ系エッチャントでは、異方性エッチン
グのため膜厚は比較的均一になる。しかし、裏面照射型
CCDの場合、チップ間のわずかな膜厚の再現性の悪さ
や、チップ内のばらつきにつながるおそれがある。この
問題の解決策をここで示す。
シリコン膜とシリコンの選択比は、およそ1/200で
ある。前述したように、貼り合わせウエファの貼り合わ
せ面には、片側で1000オングストローム、トータル
で2000オングストロームの酸化膜がある。酸化膜2
6と28が貼り合わせ面に該当する。したがって、アル
カリ系エッチャントでエッチングを進め、途中で膜厚が
多少不均一になったとしても、エッチングが酸化膜28
に到達したところで自動的に止まるので、図2(e)に
おいてエピタキシャル層24の膜厚さえしっかり制御す
れば、エッチング後の受光面の膜厚はチップ間・チップ
内とも非常に均一なものとなる。即ち、貼り合わせ面に
ある酸化膜26及び28をエッチングのストッパに利用
するところが、この技術の重要なところである。前記し
た酸系エッチャントにおいても、張り合わせ面の酸化膜
をエッチングのストッパとして使用することができる。
29のエッチング終了後、弗酸で受光面の酸化膜28を
少しエッチングし、反射が少ない値に調整した後の状態
を表している。酸化膜26まで全て除去してしまうこと
は特殊な用途を除いて推奨できない。エッチングが終了
したら、シリコンウエファ35の表面に堆積されている
窒化シリコン膜36を除去し、金属配線34を表面に出
す。
の重要さについて述べたが、図2(b)において表面を
P+ 型にしておいたのが、図5(b)において受光面を
アキュームレーション状態にするのに役立っている。
ション状態を作るプロセスは必要ない。光電子に対する
ポテンシャルプロファイルは、裏面の受光面から表面の
CCDに向かって徐々に低くなるように形成されている
から、受光面付近で生じた光電子も効率よく反対面のC
CDのポテンシャル井戸に到達することができる。すな
わち、短波長光に対する感度を高く、また安定にでき
る。さらに、図2(a)で示したようにプロセスの極初
期の段階で受光面側をP+ 型とするので、拡散、イオン
注入どちらを用いるにしても熱処理の自由度は大きく、
活性化が十分でリーク電流の生成源にならないよう結晶
欠陥が少ないアキュームレーション状態とすることがで
きる。
ック等のパッケージ38に組み込み、シリコンウエファ
35とパッケージ38間をボンディング39によって接
続した状態を示す。
チングするのにKOHなどアルカリ金属を含むエッチャ
ントを使用した例を示した。通常CCDなどのMOS系
のデバイスは、非常に高い酸化膜の清浄度を必要とする
ので、Na+ 、K+ 等のアルカリイオンを極度に嫌う。
しかし、ここに示した例では、エッチングを開始すると
きにはすでにCCDチップは樹脂50で保護されていて
エッチャントに触れることはない。また、その後も樹脂
50、シリコンウエファ35はCCDチップから離され
ることはなく、結局CCDチップが形成された面は二度
と外部に触れることはなく、このプロセスにおいてはア
ルカリ系エッチャントを使用してもCCD部分は清浄さ
が保たれ、動作を確実なものとしている。
する。
を示すものである。同図に示すように、パッケージ38
内の底部に固定されているシリコンウエファ35上に
は、そのシリコンウエファ35に対向する面にCCD3
1を有するP型シリコン薄板としてのP型エピ層24
が、金属バンプ32を介して設置されている。このP型
エピ層24は、シリコンウエファ35に対向していない
面にP+ 層27が設けられている。P型エピ層24は、
さらにその上側にサブウエファとしてのシリコンウエフ
ァ29を有している。このシリコンウエファ29は、パ
ッケージ38の上部に設けられている窓材40から入射
する短波長光を受光する領域のみ、エッチングにより除
去され開孔を形成する構造となっている。なお、短波長
光が入射する側、即ちCCD31が形成されエピ層24
の裏面には、全面に酸化膜47が形成されている。
では、エピ層24の受光面にP+ 層27が設けられ、こ
れによりアキュームレーション状態が維持されている。
したがって、第1の実施例同様、短波長光に対する感度
が同一チップ内で均一に、しかも安定している検出器と
なる。
造方法について説明する。
サブストレイトになるシリコンウエファ29の第1の表
面に、そのシリコンウエファ29のバルク部分と同じP
+ 型の高濃度不純物層27を形成した状態を示す。P+
型不純物層27の不純物濃度は、受光面のエッチング直
前までのプロセスが終了した段階で、後に示すアルカリ
系エッチャントに対してエッチングレートが遅くなるよ
う設定することが必要であり、具体的には5×1018c
m-3以上、理想的には1×1019cm-3以上が必要であ
る。バルク部分であるシリコンウエファ29の比抵抗
は、例えば10Ω−cm、厚さ500μmである。さら
に、この不純物濃度は、アルカリ系エッチャントに対し
てエッチングレートが遅くならない1017cm-3以下で
なければいけない。なお、上述の条件は、アルカリ系エ
ッチャントの組成や温度等で多少変化させる必要があ
る。
(b)は、同図(a)のシリコンウエファ29の第1の
表面にエピタキシャル成長層(以下エピ層という)24
を形成したところである。エピ層24の比抵抗は、例え
ば10Ω−cm、厚さ10μmである。エピ層24の比
抵抗は、CCDの性能だけを考慮して決めてよい。エピ
層24の厚さと先に形成したP+ 型不純物層27の厚さ
の和が、最終的な受光面の厚さになるので、エピ層24
の厚さは10μm程度が適当である。
加工する。同図(c)は、エピ層24の上面にCCD3
1を形成し、さらにAlによって金属配線30を施した
状態を示している。
リコンウエファ29の表面と裏面の全面に、窒化シリコ
ン膜33を堆積する。その後、CCD31が形成されて
いる面上であって金属バンプ32を成長させたい領域の
窒化シリコン膜33を除去する。また、CCD31が形
成された面と反対の面では、薄形化したい部分の窒化シ
リコン膜33を除去する。ここで、バンプ32は先に述
べた第1の実施例における場合と同様の手順にしたがっ
て形成する。これにより、同図(d)の状態となる。
意する。図8(a)は、CCDチップをサポートするた
めのサブストレイトを示したものであり、シリコンウエ
ファか、あるいはCCDチップと熱膨脹係数が等しい硝
子が好ましい。ここでは、サブストレイトとしてシリコ
ンウエファ35を用いたときについて説明する。まず、
シリコンウエファ35を酸化して適当な厚さの酸化膜3
7を形成し、Al等の金属配線34を行う。この金属配
線34は、CCDチップ上に形成した金属バンプ32と
パッケージの電極を結ぶものである。その後、シリコン
のエッチャントに触れる部分をガードするためシリコン
窒化膜36を両面に堆積し、後の工程でCCDチップが
シリコンウエファ35に突き合わされる領域を、エッチ
ングにより除去する。しかる後、図7(d)及び図8
(a)のものを一体にする。
成したCCDチップと金属配線34を施したシリコンウ
エファ35をバンプボンディングした状態を示してい
る。CCD31が形成してある側が突き合わせ面となっ
ている。また、同図においてはその突き合わせた面に、
後に使用されるシリコンのエッチャントが入り込まない
ように、樹脂50を充填する。この樹脂50は、例えば
日本化薬株式会社製 カヤトロン ML−230Pであ
る。この後、樹脂50の硬化のための熱処理を行う。前
述したように、ほとんどの樹脂は硬化時に圧縮応力を生
じるが、CCD受光部はまだ薄形化する前なので、圧縮
応力はCCDチップ全体に分散され、ひびが入ったり割
れたりすることはない。なお、樹脂50に必要とされる
特徴は、非導電性であること、後のプロセスで使用する
エッチャントに耐えること、アルカリ金属等を含まない
こと、硬化時に適当な収縮応力が働きバンプボンディン
グ部のコンタクトを良好に保つこと、ダイボンドやワイ
ヤボンド時の150℃程度の熱に耐えることである。
を行う。図8(c)は、同図(b)で形成したものをエ
ッチャントに浸し、受光面にあたる部分のシリコンウエ
ファ29をエッチングして、薄形化した状態を示してい
る。エッチャントの組成は、例えば、8規定KOH:H
2 O:イソプロピルアルコール=950ml:1150
ml:700mlのアルカリ系エッチャントである。エ
ッチャントは78℃に加熱し、シリコンウエファ35に
バンプボンディングされたCCDチップは自公転するよ
うに回転させ、エッチング面に発生する泡を取り除かな
ければいけない。泡の除去が不十分な場合、エッチング
面の荒れや膜厚の不均一が生じる。エッチレートは、お
よそ0.6μm/分である。アルカリ系エッチャントで
は、異方性エッチングのため膜厚は比較的均一になる。
しかし裏面照射型CCDの場合、チップ間のわずかな膜
厚のばらつきや、チップ内の均一性の悪さが、チップ間
やチップ内の短波長感度の不均一に繋がるおそれがあ
る。この問題の解決策をここで示す。
17cm-3以下の不純物濃度のP型シリコン層と、1×1
019cm-3以上の不純物濃度のP+ 型シリコン層の選択
比はおよそ1/10である。前述したようにCCDが形
成してあるエピタキシャル成長ウエファには埋め込み層
としてP+ 型シリコン層がある。
アルカリ系エッチャントでエッチングを進め、途中で膜
厚が多少不均一になったとしても、エッチングがP+ 層
27に到達したところでエッチングレートは自動的に遅
くなるので、図7(b)においてエピタキシャル層24
の膜厚さえしっかり制御されていれば、エッチング後の
受光面の膜厚はチップ間チップ内とも非常に均一なもの
となる。即ちエピタキシャル成長層24に形成されたP
+ 層27によって半自動的にエッチングを終了させ得る
ことが、この技術の重要なところである。
リコン膜33を除去する。その後、同図(d)のように
120℃で48時間程度、ウェット雰囲気で受光面に酸
化シリコン膜47を成長させる。酸化シリコン膜無しと
いうのは、特殊な用途を除いて推奨できない。シリコン
酸化膜47成長後、シリコンウエファ35の電極34上
に堆積されている窒化シリコン膜36を除去し、金属配
線34を表面に出す。シリコン酸化膜成長後に窒化シリ
コン膜36を除去するのは、電極34を構成する金属の
酸化防止のためである。
重要さについて述べたが、図7(a)において表面をP
+ 型にしておいたのが、図8(d)において受光面をア
キュームレーション状態にするのに役立っている。即ち
この構造では、新たにアキュームレーション状態を作る
プロセスは必要ない。光電子に対するポテンシャルプロ
ファイルは、裏面の受光面から表面のCCDに向かって
低くなるように形成されているから、受光面付近で生じ
た光電子も効率よく反対面のCCDのポテンシャル井戸
に到達することができる。即ち短波長光に対する感度を
高く、また安定にできる。更に図7(a)で示したよう
に、プロセスの極初期の段階で受光面側をP+ 型とする
ので、拡散、イオン注入どちらを用いるにしても熱処理
の自由度は大きく、活性化が十分で、リーク電流の生成
源にならないよう結晶欠陥が少ないアキュームレーショ
ン状態とすることができる。
のパッケージ38に組み込み、シリコンウエファ35と
パッケージ38間をボンディング39によって接続した
状態を示す。
リコンをエッチングするのにKOHなどアルカリ金属を
含むエッチャントを使用した例を示した。通常CCDな
どのMOS系のデバイスは、非常に高い酸化膜の清浄度
を必要とするので、Na+ 、K+ 等のアルカリイオンを
極度に嫌う。しかしここに示した例では、第1の実施例
同様、エッチングを開始するときには既にCCDチップ
は樹脂50で保護されていてエッチャントに触れること
はない。また、その後樹脂50、シリコンウエファ35
はCCDチップから離されることはなく、結局CCDチ
ップが形成された面は二度と外部に触れることはなく、
このプロセスにおいてはアルカリ系エッチャントを使用
してもCCD部分は清浄さが保たれ、動作を確実なもの
としている。
体エネルギー検出器の製造方法によれば、プロセスの極
初期の段階で受光面側の部分にP+型高濃度層が形成さ
れるため、このP+高濃度層について、拡散、イオン注
入どちらを用いるにしても熱処理の自由度は大きく、活
性化が十分でリーク電流の生成源にならないような結晶
欠陥が少ないアキュームレーション状態とすることがで
きる。さらに、半導体基板とバルクウェファとが、P+
高濃度層上に形成される酸化膜を介して貼り合わされる
ため、半導体基板がエッチングにより薄くされさらにバ
ルクウェファの一部がエッチングされて薄形化された部
分が形成される場合であっても、その薄形化された部分
の機械的強度が向上し、破損しにくくなる。また、電荷
読み出し部はP+高濃度層が形成された後に形成される
ため過度な熱処理が行われることもない。
略図である。
実施例の製造工程図である。
実施例の製造工程図である。
る。
実施例の製造工程図である。
略図である。
実施例の製造工程図である。
実施例の製造工程図である。
実施例の製造工程図である。
である。
である。
示す図である。
ファイルを示す図である。
29及び35…シリコンウエファ、30及び34…金属
配線、31…CCD、32…金属バンプ、33及び36
…窒化シリコン膜、38…パッケージ、39…ボンディ
ング、40…窓材、41…CCDウェファ、42…超音
波振動子、43…半田、44…撹拌子、45…半田槽、
50…樹脂。
Claims (1)
- 【請求項1】 P型の半導体基板の表面に電荷読み出し
部が形成され、前記半導体基板の裏面側から入射される
エネルギー線を前記電荷読み出し部で検出する半導体エ
ネルギー検出器の製造方法において、 前記半導体基板の裏面に不純物をドープしてP+型の高
濃度層を形成する工程と、 前記半導体基板の裏面上又は別に用意されたバルクウェ
ファ上のうち少なくとも片方に酸化膜を形成する工程
と、 前記酸化膜を介して前記半導体基板と前記バルクウェフ
ァとを貼り合わせる工程と、 前記半導体基板の前記酸化膜と反対側の部分をエッチン
グして薄くする工程と、 薄くされた前記半導体基板の表面に前記電荷読み出し部
を形成する工程と、 前記バルクウェファの一部をエッチングして前記酸化膜
を露出させる工程と、 を備えることを特徴とする半導体エネルギー検出器の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4182354A JP2821062B2 (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 半導体エネルギー検出器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4182354A JP2821062B2 (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 半導体エネルギー検出器の製造方法 |
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Family
ID=16116850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4182354A Expired - Lifetime JP2821062B2 (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 半導体エネルギー検出器の製造方法 |
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---|---|
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