JP4619553B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に係り、特に裏面照射型の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の半導体装置として、例えば特開平6−45574号公報に開示されたようなものが知られている。この半導体装置は、窓材を有するパッケージ内に配置される平板状の半導体基板(半導体受光素子)を有しており、この半導体基板の一面に電荷読み出し部(CCD:Charge Coupled Device)が形成され、このCCDと反対側の半導体基板を厚さ10〜40μm程度まで削ることで薄型化し、CCDが形成された側と反対側(裏面)からエネルギー線(光、電子線等)を入射して撮像を行うものである。
【0003】
通常、半導体基板はシリコン(Si)からなり、エッチング技術を用いることにより薄型化される。薄型化する際には、薄型化された薄型部分を保持するための枠部としてSi基板の一部(たとえば、周縁部)を残す必要がある。このため、薄型化工程であるエッチング工程において、Si結晶方位により薄型部分と枠部との間に傾斜したベベル部分が形成されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らの調査研究の結果、以下のような事実を新たに見出した。半導体装置に照射されるエネルギー線は、窓材を介して半導体基板の薄型部分だけでなく上述したベベル部分にも入射する。ベベル部分のエネルギー線入射側の面が鏡面として機能することから、ベベル部分に入射したエネルギー線は反射され、窓材や外部光学系等により更に反射され、二次エネルギー線として再び薄型部分の光検出面に入射してしまう。このように、ベベル部分で反射したエネルギー線が二次エネルギー線として薄型部分に入射することにより、CCDからの出力にゴーストが発生することが判明した。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ベベル部分でのエネルギー線の反射を防止して、半導体基板からの出力にゴーストが発生するのを抑制することが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体装置は、半導体基板の一方面側で半導体基板の一部が削られることにより、薄型化された薄型部分が半導体基板に設けられ、半導体基板の一方面側からエネルギー線が入射される半導体装置であって、薄型部分の外周において薄型部分に対して傾斜して形成されたベベル部分に対して、エネルギー線が入射するのを防ぐエネルギー線入射防止手段を有していることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る半導体装置では、エネルギー線入射防止手段を有しているので、ベベル部分に対するエネルギー線の入射そのものが妨げられることになり、ベベル部分にてエネルギー線が反射するのを防止することができる。この結果、エネルギー線がベベル部分で反射され、更に窓材や外部光学系等により反射されて、二次エネルギー線として再び薄型部分に入射するようなことはなく、この二次エネルギー線に起因したゴーストがCCDからの出力に発生するのを抑制することができる。
【0008】
また、エネルギー線入射防止手段は、ベベル部分のエネルギー線入射方向前方を遮蔽するように半導体基板に対して配設される遮蔽部材であり、遮蔽部材には、薄型部分に対向する位置に貫通孔が形成されていることが好ましい。このように構成した場合、遮蔽部材によりベベル部分へのエネルギー線の入射が妨げられるので、ベベル部分へのエネルギー線の入射を防止し得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。なお、遮蔽部材には薄型部分に対向する位置に貫通孔が形成されているので、この貫通孔を通ってエネルギー線が薄型部分に入射することになる。これにより、遮蔽部材により薄型部分へのエネルギー線の入射が妨げることはない。
【0009】
また、貫通孔を形成する遮蔽部材の縁部は、ベベル部分の薄型部分側の端部よりも薄型部分側に突出しており、貫通孔は、遮蔽部材におけるベベル部分のエネルギー線入射方向前方に位置する部分よりも内側に形成されていることが好ましい。このように構成した場合、ベベル部分にエネルギー線が入射するのを確実に防止することができる。
【0010】
また、遮蔽部材は、シリコン基板にて構成されていることが好ましい。このように、遮蔽部材がシリコン基板にて構成されることにより、既存の半導体製造技術を用いて高精度な遮蔽部材の加工を行うことができる。
【0011】
また、半導体基板よりも所定の温度域における熱膨張係数が大きい材料からなり、半導体基板の一方面側が固定される固定部材と、エネルギー線を透過する窓部が設けられ、その内側に半導体基板が配置される収納容器と、を更に有し、収納容器と固定部材の外周と半導体基板の他方面側とで画成される領域に、所定の温度域にて硬化する樹脂が充填されており、固定部材には、遮蔽部材を保持するための凹部が形成されていることが好ましい。このように構成した場合、充填される樹脂の硬化温度における半導体基板と固定部材との熱膨張係数の違いを利用して薄型部分の撓みを伸ばし得る構成を採用した場合においても、遮蔽部材を所望の位置に確実に配設することができる。このとき、遮蔽部材は固定部材の凹部に保持されるので、固定部材の膨張により発生する応力を直接半導体基板に伝えることが可能となり、薄型部分の撓みをなくすことができる。また、遮蔽部材と固定部材との接触面積が少なくなることから、固定部材から遮蔽部材に作用する応力が小さくなり、遮蔽部材が破損(クラックの発生)するのを抑制することができる。
【0012】
また、固定部材は、遮蔽部材の全周を取り囲んでいることが好ましい。このように構成した場合、固定部材が遮蔽部材の全周を取り囲んでいるので、遮蔽部材にクラックが発生した場合においても、充填される樹脂が薄型部分のエネルギー線入射側に流れ出るのを防ぐことができる。この結果、製品の歩留まりを向上することができる。
【0013】
また、エネルギー線入射防止手段は、エネルギー線を遮蔽する材料からなり、ベベル部分のエネルギー線入射側に形成される遮蔽層であることが好ましい。このように構成した場合、遮蔽層によりベベル部分へのエネルギー線の入射が妨げられるので、ベベル部分へのエネルギー線の入射を確実に防止し得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明による半導体装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0015】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置の概略断面図であり、図2は、同じく第1実施形態に係る半導体装置の平面図である。
【0016】
半導体装置1は収容容器(パッケージ)としてのセラミック製の基板2を有し、この基板2の中央部には、基板2の所定方向に伸びる中空部3が形成されている。基板2には、半導体基板としての裏面照射型のCCDチップ4を載置するための載置部2aが中空部3に突出した状態で設けられている。CCDチップ4は、裏面(一方面)側がエネルギー線入射面となるように、固定部材としてのスペーサ5を介して載置部2aに載置され、この載置部2a(基板2)に対して固定される。
【0017】
ところで、CCDチップ4は、厚さ約300μm、抵抗率10〜100Ω・cm程度で、面方位(100)のP型シリコン基板からなる。裏面照射型の半導体エネルギー検出器においては、基板の薄形化、及び裏面入射面のポテンシャルスロープ(アキュムレーション層)の形成が必要である。
【0018】
CCDチップ4の、エネルギー線検知部に対応する領域を含む裏面側の領域(内側領域)には、厚さ10〜30μm程度に薄く削られた(したがって270〜290μm程度の深さでエッチングされた)薄型部分4aが形成されている。このような薄型部分4aを有する構造は、まず、シリコン基板にシリコン窒化膜を堆積し、ホトリソグラフィ工程により所望の形状にパターニングし、それをマスクとしてシリコン基板をKOHからなるエッチング液で、シリコン窒化膜に覆われた基板周辺部を厚く残したままエッチングすることにより形成される。
【0019】
基板周辺部においてエッチングされずに厚く残した部分4bは、薄型化された薄型部分4aを補強、保持するための枠部分として機能する。そして、この枠部分4bを残してエッチングする際に、シリコン基板における結晶方位により、薄型部分4aと枠部分4bとの間に傾斜したベベル部分4cが形成されることになる。
【0020】
スペーサ5は、所定の温度域(たとえば、133℃)における熱膨張係数がCCDチップ4(シリコン)の熱膨張係数よりも大きい材料からなり、本実施形態においては、アルミナ等のセラミック材料からなる。133℃におけるシリコンの熱膨張係数は、2.5×10-6であり、同じく133℃におけるアルミナの熱膨張係数は、6.5×10-6である。スペーサ5は、接着剤(図示せず)により、基板2に対して接着、固定されている。
【0021】
スペーサ5には、導電性接着剤6により、CCDチップ4の枠部分4bの裏面側が接着、固定されている。また、CCDチップ4の裏面側は、導電性接着剤6を介して基板2の接地(GND)ピン(図示せず)に接続されている。このように、CCDチップ4の裏面側を接地することにより、CCDチップ4の裏面側の電位が安定することになる。
【0022】
載置部2aより所定高さを有して形成された段部2bには、CCDチップ4の電極と接続するためのボンディングパッド(図示せず)が設けられている。ボンディングパッドは基板2の中間部に形成される金属層を通って、基板2の外部に導出されており、この基板2の外部に導出された部分にはリード(図示せず)がろう付け等により固着されている。CCDチップ4の電極とボンディングパッドとは、ボンディングワイヤ7を介して、結線されている。
【0023】
CCDチップ4の表面と基板2の中空部3とスペーサ5の外周で画成される領域には、上述した所定の温度域(たとえば、133℃)にて硬化する熱硬化性の樹脂材料(たとえは、エポキシ樹脂等)8が充填されており、この充填された樹脂材料8が硬化することにより薄形化されたCCDチップ4が補強、保護されると共に、基板2に固定されることになる。また、樹脂材料8の硬化温度においてCCDチップ4の熱膨張係数とスペーサ5の熱膨張係数とが異なる(CCDチップ4の熱膨張係数<スペーサ5の熱膨張係数)ことにより、スペーサ5の熱膨張により発生する応力が導電性接着剤6を介してCCDチップ4側に伝えられ、薄型部分4aの撓みが伸ばされることになる。
【0024】
中空部3の周囲の基板2の上面(エネルギー線入射面側の面)2dには、シールフレームとしてのシールリング10が、中空部3(CCDチップ4)を囲む状態でろう付け等により固着されている。シールリング10には、キャップ11がシームウェルド封止されている。キャップ11は、前述のように、その外周部が載置された状態でシールリング10に対してシームウェルド封止されており、CCDチップ4の薄型部分4aと対向する位置に設けられる開口部12を有している。また、キャップ11は、コバール(フェルニコ)にて一体に形成されており、その表面には金メッキが施されている。
【0025】
キャップ11には、エネルギー線(光、電子線等)を透過させる窓部13が、開口部12を覆うように固着されている。窓部13は、板状の石英(コルツ)ガラスの基材からなり、紫外線を透過するように構成されており、エネルギー線入射面及びエネルギー線出射面が研磨されている。また、窓部13は、このエネルギー線入射面の端部が全周にわたって、接着層(図示せず)を介してキャップ11の上面(CCDチップ4に対向する面とは反対の面)に固着されることにより、キャップ11に固着されている。
【0026】
本実施形態の半導体装置においては、遮蔽部材21が、CCDチップ4のベベル部分4cのエネルギー線入射方向前方を遮蔽するようにCCDチップ4に対して配設されている。この遮蔽部材21は、厚さ約300μmのシリコン基板にて構成されており、エネルギー線(たとえば、光)を遮断する。遮蔽部材21には、薄型部分4aに対向する位置に、矩形形状の貫通孔21aがエッチング等により形成されている。
【0027】
貫通孔21aを形成する遮蔽部材21の縁部は、ベベル部分4cの薄型部分4a側の端部よりも薄型部分4a側に突出しており、貫通孔21aは、遮蔽部材21におけるベベル部分4cのエネルギー線入射方向前方に位置する部分よりも内側に形成されている。貫通孔21aを形成する遮蔽部材21の縁部の薄型部分4a側への突出量は、ベベル部分4cへのエネルギー線の入射方向を加味して適宜設定される。
【0028】
遮蔽部材21は、エポキシ樹脂等からなる接着剤(図示せず)により、CCDチップ4の枠部分4bの裏面側に接着、固定されている。このように、遮蔽部材21をCCDチップ4に固定することにより、遮蔽部材21をベベル部分4cのエネルギー線入射方向前方を遮蔽する位置に確実に固定することができる。
【0029】
スペーサ5には、CCDチップ4の枠部分4bに固定された遮蔽部材21に対応する位置に、CCDチップ4とスペーサ5とが接着、固定された状態で遮蔽部材21を保持する凹部5aが遮蔽部材21の全周を取り囲むようにして形成されている。このように、スペーサ5に凹部5aが形成されることにより、遮蔽部材21の全周を取り囲んだ状態での遮蔽部材21の保持が可能となると共に、CCDチップ4とスペーサ5とを直接接着、固定することができる。
【0030】
以上のことから、第1実施形態においては、半導体装置1が遮蔽部材21を有しているので、CCDチップ4のベベル部分4cに対するエネルギー線の入射そのものが妨げられることになり、ベベル部分4cにてエネルギー線が反射するのを防止することができる。この結果、エネルギー線がベベル部分4cで反射され、更に窓部13や外部光学系等により反射されて、二次エネルギー線(二次光)として再び薄型部分4aに入射するようなことはなく、この二次エネルギー線に起因したゴーストがCCDチップ4からの出力に発生するのを抑制することができる。
【0031】
また、遮蔽部材21は、ベベル部分4cのエネルギー線入射方向前方を遮蔽するようにCCDチップ4に対して配設されているので、遮蔽部材21によりベベル部分4cへのエネルギー線の入射が妨げられるので、ベベル部分4cへのエネルギー線の入射を防止し得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。なお、遮蔽部材21には薄型部分4aに対向する位置に貫通孔21aが形成されているので、この貫通孔21aを通ってエネルギー線が薄型部分4aに入射することになる。これにより、遮蔽部材21により薄型部分4aへのエネルギー線の入射が妨げることはない。
【0032】
また、貫通孔21aを形成する遮蔽部材21の縁部は、ベベル部分4cの薄型部分4a側の端部よりも薄型部分4a側に突出しており、貫通孔21aは、遮蔽部材21におけるベベル部分4cのエネルギー線入射方向前方に位置する部分よりも内側に形成されているので、ベベル部分4cにエネルギー線が入射するのを確実に防止することができる。
【0033】
また、CCDチップ4よりも所定の温度域における熱膨張係数が大きい材料からなり、半導体基板の裏面側が固定されるスペーサ5と、エネルギー線を透過する窓部13が設けられ、その内側にCCDチップ4が配置される基板2と、を更に有し、基板2とスペーサ5の外周とCCDチップ4の表面側とで画成される領域に、所定の温度域にて硬化する樹脂材料8が充填されており、スペーサ5には、遮蔽部材21を保持するための凹部5aが形成されているので、充填される樹脂材料8の硬化温度におけるCCDチップ4とスペーサ5との熱膨張係数の違いを利用して薄型部分4aの撓みを伸ばし得る構成を採用した場合においても、遮蔽部材21を所望の位置に確実に配設することができる。このとき、遮蔽部材21はスペーサ5の凹部5aに保持されるので、スペーサ5の膨張により発生する応力を直接CCDチップ4に伝えることが可能となり、薄型部分4aの撓みをなくすことができる。また、遮蔽部材21とスペーサ5との接触面積が少なくなることから、スペーサ5から遮蔽部材21に作用する応力が小さくなり、遮蔽部材21が破損(クラックの発生)するのを抑制することができる。
【0034】
また、スペーサ5は、遮蔽部材21の全周を取り囲んでいるので、遮蔽部材21にクラックが発生した場合においても、充填される樹脂材料8が薄型部分4aの裏面側(エネルギー線入射側)に流れ出るのを防ぐことができる。この結果、製品の歩留まりを向上することができる。
【0035】
また、遮蔽部材21をシリコン基板にて構成することにより、貫通孔21aの加工にエッチング技術を用いる等、遮蔽部材21の加工に対して既存の半導体製造技術を用いることが可能となり、高精度な遮蔽部材21の加工を行うことができる。
【0036】
(第2実施形態)
次に、図3に基づいて、第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。第1実施形態と第2実施形態とでは、遮蔽部材21の接着、固定構造に関して相違する。
【0037】
第2実施形態に係る半導体装置51にあっては、遮蔽部材21が、導電性接着剤6により、CCDチップ4の枠部分4b及びスペーサ5に接着、固定されている。これにより、CCDチップ4は、遮蔽部材21を介した状態でスペーサ5に固定されることになる。
【0038】
以上のことから、第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様に、半導体装置51が遮蔽部材21を有しているので、CCDチップ4のベベル部分4cに対するエネルギー線の入射そのものが妨げられることになる。この結果、エネルギー線がベベル部分4cで鏡面反射され、更に窓部13や外部光学系等により反射されて、二次エネルギー線(二次光)として再び薄型部分4aに入射するようなことはなく、この二次エネルギー線に起因したゴーストがCCDチップ4からの出力に発生するのを抑制することができる。
【0039】
(第3実施形態)
次に、図4に基づいて、第3実施形態について説明する。図4は、第3実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。本第3実施形態は、ベベル部分に遮蔽層を形成している点で第1及び第2実施形態と相違する。
【0040】
第2実施形態に係る半導体装置71にあっては、CCDチップ4のベベル部分4cの裏面側(エネルギー線入射側)に、エネルギー線を遮蔽する材料からなる遮蔽層81が形成されている。この遮蔽層81は、たとえば黒レジスト(CX−401N:新日鉄化学(株))、黒色樹脂(OH105/SB:Epo−Tek)等の遮光性材料を塗布することにより形成可能である。また、遮光性のテープを貼付することにより、遮蔽層81を形成するようにしてもよい。
【0041】
以上のことから、第3実施形態に係る半導体装置71にあっては、ベベル部分4cに遮蔽層81が形成されているので、上述した第1及び第2実施形態と同様に、CCDチップ4のベベル部分4cに対するエネルギー線の入射そのものが妨げられることになる。この結果、エネルギー線がベベル部分4cで鏡面反射され、更に窓部13や外部光学系等により反射されて、二次エネルギー線(二次光)として再び薄型部分4aに入射するようなことはなく、この二次エネルギー線に起因したゴーストがCCDチップ4からの出力に発生するのを抑制することができる。
【0042】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば遮蔽部材21もシリコン基板以外のセラミックス等により構成してもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、ベベル部分でのエネルギー線の反射を防止して、半導体基板からの出力にゴーストが発生するのを抑制することが可能な半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の平面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1,51,71…半導体装置、2…基板、4…CCDチップ、4a…薄型部分、4b…枠部分、4c…ベベル部分、5…スペーサ、5a…凹部、6…導電性接着剤、8…樹脂材料、13…窓部、21…遮蔽部材、21a…貫通孔、81…遮蔽層。
Claims (4)
- 半導体基板の一方面側で前記半導体基板の一部が削られることにより、前記半導体基板の他方面側に形成された電荷読み出し部に対応する前記半導体基板の前記一方面側の領域を含む領域が前記一方面側から薄型化された薄型部分が前記半導体基板に設けられ、前記半導体基板の前記一方面側からエネルギー線が入射される半導体装置であって、
前記薄型部分の外周において前記薄型部分に対して傾斜して形成されたベベル部分に対して、前記エネルギー線が入射するのを防ぐエネルギー線入射防止手段と、
前記半導体基板よりも所定の温度域における熱膨張係数が大きい材料からなり、前記半導体基板の前記一方面側が固定される固定部材と、
前記エネルギー線を透過する窓部が設けられ、その内側に前記半導体基板が配置される収納容器と、を有し、
前記エネルギー線入射防止手段は、前記ベベル部分のエネルギー線入射方向前方を遮蔽するように前記半導体基板に対して配設される遮蔽部材であり、
前記遮蔽部材には、前記薄型部分に対向する位置に貫通孔が形成され、
前記収納容器と前記固定部材の外周と前記半導体基板の他方面側とで画成される領域に、前記所定の温度域にて硬化する樹脂が充填されており、
前記固定部材には、前記遮蔽部材を保持するための凹部が形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記貫通孔を形成する前記遮蔽部材の縁部は、前記ベベル部分の前記薄型部分側の端部よりも前記薄型部分側に突出しており、前記貫通孔は、前記遮蔽部材における前記ベベル部分の前記エネルギー線入射方向前方に位置する部分よりも内側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記遮蔽部材は、シリコン基板にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記固定部材は、前記遮蔽部材の全周を取り囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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