JP3303155B2 - バッテリチャージャ - Google Patents

バッテリチャージャ

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JP3303155B2 JP02462095A JP2462095A JP3303155B2 JP 3303155 B2 JP3303155 B2 JP 3303155B2 JP 02462095 A JP02462095 A JP 02462095A JP 2462095 A JP2462095 A JP 2462095A JP 3303155 B2 JP3303155 B2 JP 3303155B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、リチュームイオンバッ
テリ等の充電回路に関するもので、特に、定電流充電領
域を長くすることにより全体の充電時間を短縮するバッ
テリチャ−ジャに関するものである。
【０００２】
【従来技術】図３は、従来のバッテリチャ−ジャの構成
例を示す図である。図示するように、従来のバッテリチ
ャ−ジャ２０´は電圧電流を制御する制御部１、抵抗器
５と抵抗器６で分圧された出力電圧を基準電圧Ｖｒと比
較し、制御信号を出力する電圧検出部２、シャント抵抗
器４から出力電流を検出し制御信号を出力する電流検出
部３、出力電流をオン／オフする出力スイッチ７、バッ
テリ９を接続する充電端子８から構成され、充電端子８
を介してバッテリ９に充電電流を供給する。
【０００３】図４は、従来のバッテリチャ−ジャの充電
回路の充電特性を示す図である。バッテリ９が充電端子
８に接続され、出力スイッチ７がオンすると充電が開始
される。制御部１は充電初期では電流検出部３の出力信
号のフィ−ドバックにより充電電流ｉｃ´を一定に抑え
制御する。その間、バッテリ９の充電電圧Ｖｂ´はスタ
−ト電圧Ｖｓから図示するように上昇する（定電流充電
領域）。制御部１は充電電圧Ｖｂ´が設定電圧Ｖ0−降
下電圧Ｖ´（出力スイッチ７、充電端子８及び電線等の
抵抗による電圧降下分）に達した以降は電圧検出部２の
出力信号のフィ−ドバックにより出力電圧を一定に制御
する。従って、充電電流Ｉｃ´は経過時間に従って減衰
し、充電電圧Ｖｂ´は定電圧設定値Ｖ0に近づく（定電
圧充電領域）。制御部１は満充電時ｔ2の電流Ｉ0を検出
すると満充電と判断し、出力スイッチ７をオフし充電を
終了する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
充電回路による充電では、充電時間の後半は一定電圧で
充電するため充電電流が次第に減衰し、バッテリ９が満
充電になる充電完了時間ｔ2が長くなり不便で作業能率
も悪くなると云う問題があった。バッテリ９の充電容量
は充電電流×充電時間で表され、最大充電電流を流す定
電流充電領域が長いほど充電完了時間ｔ2は短くなる
が、充電電圧Ｖｂ´が設定電圧を超えないように後半は
一定電圧Ｖ0で充電するため充電完了時間ｔ2が長くな
る。
【０００５】充電完了時間ｔ2を短縮するために、パル
ス電圧で充電する方法もあるがパルス充電は一時的にバ
ッテリ９のオ−プン電圧（０ＣＶ）が設定電圧を超えバ
ッテリ９の寿命を縮める場合があると云う問題がある。
【０００６】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去するために定電流充電を長くする
ことにより、充電完了時間を短縮するバッテリチャ−ジ
ャを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項１に記載の発明は、バッテリの充電電流を検出す
る電流検出部、該バッテリチャージャの出力電圧に対応
する電圧と所定の基準電圧を比較しその差電圧を検出す
る電圧検出部及びバッテリへの充電電流を制御する制御
部を具備し、該制御部に電流検出部で検出された充電電
流信号及び電圧検出部で検出した差電圧信号をフィード
バックするように構成され、充電初期はバッテリを所定
の定電流で充電すると共に、該バッテリの出力電圧が所
定の電圧に達した後は所定の定電圧で充電するバッテリ
チャージャにおいて、所定の抵抗値を具備する抵抗器を
設け、該抵抗器に前記バッテリの充電電流を通電し発生
した電圧を電流検出部に入力して充電電流を検出すると
共に、該発生した電圧を基準電圧に加算し、電圧検出部
で該加算された電圧と出力電圧に対応する電圧を比較し
その差電圧を検出することを特徴とする。
【０００８】
【作用】本願発明は上記のように所定の抵抗値を具備す
る抵抗器を設け、該抵抗器にバッテリの充電電流を通電
し発生した電圧を電流検出部に入力して充電電流を検出
すると共に、該発生した電圧を基準電圧に加算し、電圧
検出部で該加算された電圧と出力電圧に対応する電圧を
比較しその差電圧を検出するので、定電流充電領域での
バッテリチャージャの出力電圧は従来例より上昇し、定
電流充電領域の時間が長くなり充電が速く進行する。
【０００９】定電圧充電領域では充電電流が速やかに減
衰するので抵抗器に発生する電圧も速やかに減少するか
ら、バッテリチャージャの出力電圧も基準電圧の設定電
圧に収束する。従って、抵抗器の抵抗値を適切な値に選
べばバッテリは、過充電にならず、寿命を縮めることも
なく、且つ充電完了時間を大幅に短縮できる。また、従
来は出力スイッチにトランジスタスイッチを使用すると
ロスが大きく充電時間が大幅に長くなるため、リレース
イッチ等を使用していたが、ここでは抵抗器の抵抗値を
選定することで充電電圧を自在に設定できるので、出力
スイッチにトランジスタスイッチ等を使用してもロスを
補償することが容易となる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図１は本発明のバッテリチャ−ジャ２０
の構成例を示す図である。図示するように、本発明のバ
ッテリチャ−ジャ２０は電圧電流を制御する制御部１、
抵抗器５と抵抗器６で分圧された出力電圧を基準電圧Ｖ
ｒと比較し制御信号を出力する電圧検出部２、シャント
抵抗器４から出力電流を検出し制御信号を出力する電流
検出部３、出力電流をオン／オフする出力スイッチ７、
バッテリ９を接続する充電端子８から構成される点は従
来と同じである。
【００１１】本発明のバッテリチャ−ジャ２０の充電回
路はバッテリ９の充電電流Ｉｃに比例する電圧Ｖｇを抵
抗器１０で発生させ基準電圧Ｖｒと加算する加算器１１
を設け、その加算値（＝Ｖｒ＋Ｖｇ）と出力電圧Ｖを比
較し電圧制御を行うことを特徴とする。
【００１２】図２は本発明のバッテリチャ−ジャの充電
回路の充電特性を示す図である。バッテリ９が充電端子
８に接続され出力スイッチ７がオンされると充電が開始
される。制御部１は充電初期では電流検出部３の出力信
号のフィ−ドバックにより充電電流ｉｃを一定に抑え制
御する。その間、バッテリ９の充電電圧Ｖｂはスタ−ト
電圧Ｖｓから図示するように上昇する。
【００１３】以下に充電電圧Ｖｂの変化を説明する。出
力電圧Ｖは次式で表される。 Ｖ＝Ｖｂ＋Ｖｇ＋Ｖ´・・・・・・・・・・・・・（１） ここでＶ：出力電圧 Ｖｂ：バッテリ電圧 Ｖｇ：充電電流に比例した電圧 Ｖ´：電圧降下分
【００１４】制御部１は定電圧充電領域では、電圧検出
部２の入力電圧（誤差電圧ｅ）がゼロになるようにフィ
−ドバック制御を行うので、出力電圧Ｖを基準電圧Ｖｒ
と抵抗器５の抵抗値Ｒ１及び抵抗器６の抵抗値Ｒ２で表
すと出力電圧Ｖは次式で表される。 Ｖ＝（Ｖｒ＋Ｖｇ）（１＋Ｒ１／Ｒ２） ＝Ｖｒ（１＋Ｒ１／Ｒ２）＋Ｖｇ＋Ｖｇ・Ｒ１／Ｒ２ ＝Ｖ0＋Ｖｇ＋Ｖｇ・Ｒ１／Ｒ２・・・・・・・・・・・・（２） ここでＶ0は充電電流＝０の時の出力電圧
【００１５】式（１）と式（２）より Ｖｂ＝Ｖ0＋Ｖｇ・Ｒ１／Ｒ２−Ｖ´・・・・・・・・・・・（３） 即ち、抵抗器１０の値を適切に選べば（Ｖｇの値を適切
に選べば）充電電流Ｉｃが定電流充電領域では充電電圧
Ｖｂは充電電流＝０の時の設定電圧Ｖ0を超えＶｐに達
し、定電圧充電領域では充電電流Ｉｃが減少するので式
（３）に従って減少する。図で表示すると図２のＶｂの
曲線となる。
【００１６】図５は本発明のバッテリチャージャの充電
特性と従来のバッテリチャージャの充電特性を示す図で
ある。同図において、Ｖｂ及びＩｃはそれぞれ本発明の
バッテリチャージャの充電電圧及び充電電流を示し、Ｖ
ｂ’及びＩｃ’はそれぞれ従来のバッテリチャージャの
充電電圧及び充電電流を示す。
【００１７】図５から分かるように本発明のバッテリチ
ャ−ジャの充電特性は充電電圧Ｖｂが充電電流＝０の時
の設定電圧Ｖ0をオ−バ−し、上方から最終的に設定電
圧Ｖ0に収束する。従って、充電電流に比例した電圧Ｖ
ｇを発生する抵抗器１０の値を適切に選べばバッテリの
オ−プン電圧（０ＣＶ）は設定電圧を超えず過充電にな
らず寿命を縮めることもない。その間、定電流充電領域
での充電が長くなり充電が速く進行するから、定電圧充
電領域は短縮され充電完了時間はｔ2からｔ1に大幅に短
縮される。
【００１８】なお、図６は図１の構成を簡略化した構成
例を示す。本例は図１の例で用いたシャント抵抗器４を
省き、その代りに電圧Ｖｇを発生させる抵抗器１０を利
用し、抵抗器１０側から出力電流を電流検出部３へ導く
構成として、部品点数を削減したものである。
【００１９】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように請求項１に
記載の発明によれば、所定の抵抗値を具備する抵抗器を
設け、該抵抗器にバッテリの充電電流を通電し発生した
電圧を電流検出部に入力して充電電流を検出すると共
に、該発生した電圧を基準電圧に加算し、電圧検出部で
該加算された電圧と出力電圧に対応する電圧を比較しそ
の差電圧を検出するので下記のような優れた効果が得ら
れる。 （１）定電流充電領域でのバッテリチャージャの出力電
圧は従来例より上昇し、定電流充電領域の時間が長くな
り充電が速く進行すると共に、定電圧充電領域では充電
電流が速やかに減衰するので抵抗器に発生する電圧も速
やかに減少するから、バッテリチャージャの出力電圧も
基準電圧の設定電圧に収束する。従って、抵抗器の抵抗
値を適切な値に選べばバッテリは、過充電にならず、寿
命を縮めることもなく、且つ充電完了時間を大幅に短縮
できる。
【００２０】（２）従来は出力スイッチにトランジスタ
スイッチを使用するとロスが大きく充電時間が大幅に長
くなるため、リレースイッチ等を使用していたが、ここ
では抵抗器の抵抗値を選定することで充電電圧を自在に
設定できるので、出力スイッチにトランジスタスイッチ
等を使用してもロスを補償することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のバッテリチャ−ジャの充電回路の構成
例を示す図である。
【図２】本発明のバッテリチャ−ジャの充電特性を示す
図である。
【図３】従来のバッテリチャ−ジャの充電回路の構成例
を示す図である。
【図４】従来のバッテリチャ−ジャの充電特性を示す図
である。
【図５】本発明のバッテリチャ−ジャの充電特性と従来
のバッテリチャ−ジャの充電特性を示す図である。
【図６】本発明のバッテリチャ−ジャの他の構成例を示
す図である。
【符号の説明】
１ 制御部 ２ 電圧検出部 ３ 電流検出部 ４ シャント抵抗器 ５ 抵抗器 ６ 抵抗器 ７ 出力スイッチ ８ 充電端子 ９ バッテリ １０ 抵抗器 １１ 加算器 ２０ バッテリチャ−ジャ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 バッテリの充電電流を検出する電流検出
    部、該バッテリチャージャの出力電圧に対応する電圧と
    所定の基準電圧を比較しその差電圧を検出する電圧検出
    部及びバッテリへの充電電流を制御する制御部を具備
    し、該制御部に前記電流検出部で検出された充電電流信
    号及び前記電圧検出部で検出した差電圧信号をフィード
    バックするように構成され、充電初期は前記バッテリを
    所定の定電流で充電すると共に、該バッテリの出力電圧
    が所定の電圧に達した後は所定の定電圧で充電するバッ
    テリチャージャにおいて、所定の抵抗値を具備する抵抗器を設け、該抵抗器に前記
    バッテリの充電電流を通電し発生した電圧を前記電流検
    出部に入力して前記充電電流を検出すると共に、該発生
    した電圧を前記基準電圧に加算し、前記電圧検出部で該
    加算された電圧と前記出力電圧に対応する電圧を比較し
    その差電圧を検出 することを特徴とするバッテリチャー
    ジャ。
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