JP2005045994A - Acアダプタおよびその充電方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本体内部の充電制御素子の発熱を抑えること。
【解決手段】 ACアダプタ(10A)の二次側回路に設けられた−ΔI検出回路(45)は、充電電流(Ic)が設定電流値以下に減少したことを検出して検出信号を出力する。電圧制御回路(42A)は、アダプタ電圧(VADP)を徐々に落とす工程と、検出信号に応答して一旦アダプタ電圧を上昇させる工程とを繰り返すように動作する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ACアダプタに関する。
この種のACアダプタは、携帯電話機などの本体に内蔵又は装着された二次電池を充電するために用いられる。二次電池はリチウムイオン電池であって良い。
図1に、ACアダプタ10が携帯電話機などの本体20に接続された状態を示す。ACアダプタ10は、抵抗値を持つケーブルを介して本体20に接続されている。ACアダプタ10は、陽極(カソード)11と陰極(アノード)12とを持ち、その端子間にアダプタ電圧VADPを発生している。
一方、本体20は、逆流防止ダイオードDと、トランジスタなどの充電制御素子Qと、二次電池21と、充電制御回路22とを有する。充電制御回路22は、充電制御素子Qを制御することによって、二次電池21の充電を制御する。充電制御回路22は、図示はしないが、その内部にレギュレータを持っている。二次電池21は電池電圧(充電電圧)VBATTを発生している。
図2に示されるように、ACアダプタのV−I特性は、定電流/定電圧特性をしている。
本体20の二次電池21を充電制御する場合、定電圧については、図1から明らかなように、ACアダプタ10と二次電池21との間に、ケーブルロス、接触抵抗によるロス、逆流防止ダイオードDのVfなどがあるので、充電電圧VBATTの精度が出ない。その為、上述したように、充電制御回路22はレギュレータを持っている。
また、ACアダプタ10のアダプタ電圧VADPは、上記の電圧ロスを発生する要因が最大にばらついても充電できる電圧を供給できるように、高めの電圧設定になっている。
この種のACアダプタは、トランスの一次巻線に印加される直流電圧をスイッチング素子によりオンオフする一次側回路と、トランスの二次巻線に誘起される電流を整流平滑化して二次側出力電圧を出力する二次側回路とを備えている。
このようなACアダプタにおいては、一次側回路と二次側回路とは、感電などの事故を防ぐために、電気的に絶縁分離されている必要がある。電気的に絶縁分離する手段としては、一般に、フォトカプラ又は絶縁トランスが使用される。また、ACアダプタにおいては、定電流制御と定電圧制御とを行う必要がある。このため、二次側回路で流れる電流の変化を定電流制御信号として、又、二次側出力電圧の変化を定電圧制御信号として一次側回路に戻す必要がある。この場合、定電流制御信号と定電圧制御信号とは、二次側回路からフォトカプラを介して一次側回路に戻される(帰還される)。
以下、図3を参照して、従来のACアダプタについて説明する。図示のスイッチング式ACアダプタは、一次側回路として、整流/平滑回路31、トランスTの一次巻線Np、スイッチング制御回路32、およびスイッチング(SW)素子33を含む。
AC電源から供給される入力AC電圧は、整流/平滑回路31で整流/平滑化され、入力直流電圧に変換される。この入力直流電圧は、トランスTの一次巻線Npに印加され、スイッチング素子33によってオンオフされる。このスイッチング素子33のオンオフは、スイッチング制御回路32から供給されるオンオフ制御信号によって制御される。
また、図示のACアダプタ回路は、二次側回路として、トランスTの二次巻線Nsおよび整流/平滑回路41を含む。トランスTの二次巻線Nsに誘起されたAC電圧は、整流/平滑回路41で整流/平滑化され、アダプタ電圧VADPを出力する。
二次側回路には、定電圧制御回路42、定電流制御回路43、および基準電圧発生回路44が設けられている。定電圧制御回路42は、アダプタ電圧VADPの変化を検出して、定電圧制御信号を出力する。この定電圧制御信号は、オアゲートGおよびフォトカプラPCを介して帰還信号として一次側回路に設けられたスイッチング制御回路32へ帰還される。定電流制御回路43は、二次側回路を流れる電流を検出して、定電流制御信号を出力する。この定電流制御信号も、オアゲートGおよびフォトカプラPCを介して帰還信号として一次側回路に設けられたスイッチング制御回路32へ帰還される。基準電圧発生回路44は、定電圧制御回路42および定電流制御回路43へ基準電圧を供給するためのものである。
アノード12には、抵抗器R1、R2の一端が接続されており、抵抗器R1の他端および抵抗器R2の他端は定電流制御回路43に接続されている。また、カソード11と抵抗器R2の他端との間には、アダプタ電圧VADPを分圧するための抵抗器R3、R4が直列に接続されている。抵抗器R3とR4との接続点からはアダプタ電圧VADPの分圧電圧が定電圧制御回路42に供給されている。基準電圧発生回路44はカソード11に接続されており、基準電圧発生回路44と抵抗器R2の他端との間には、基準電圧を分圧するための抵抗器R5、R6が直列に接続されている。抵抗器R5とR6との接続点からは、基準電圧の分圧電圧が定電流制御回路43に供給されている。
尚、トランスTには補助巻線Nが巻き回されており、補助巻線Nの一端は、スイッチング素子33、整流/平滑回路31及びスイッチング制御回路32に接続され、補助巻線Nの他端は、スイッチング制御回路32およびフォトカプラPCのフォトトランジスタのコレクタに接続されている。
とにかく、従来のACアダプタ10では、固定の基準電圧を用いて定電圧制御を行っている。
図4に従来のACアダプタ10の充電特性を示す。横軸に時間t[h]を、縦軸に電圧V,電流Iを示している。電池電圧VBATTが低い間は、一定の充電電流Icで充電され、電池電圧VBATTが所定の電圧に達すると定電圧充電が行われる。図4に示されるように、アダプタ電圧VADPは電池電圧VBATTより常に高い。
しかしながら、従来のACアダプタ10の構成では、定電圧充電領域において、アダプタ電圧VADPと電池電圧VBATTとの間に高い電圧差ΔV’が発生し、本体20内部の充電制御トランジスタ(充電制御素子)Qを発熱させるという問題がある。なお、この跳ね上がり電圧(ΔV’−ΔV)は、機種・製品により異なるが約0.5V程度である。
次に、図5を参照して、定電流充電領域から定電圧充電領域に切り変わるときに、電圧の跳ね上がりが発生する理由について説明する。図5(A),(B),(C)では、ACアダプタ10のV−I特性を太い実線で、充電制御回路22のV−I特性を細い実線で示している。
図5(A)に示されるように、電池電圧VBATTが低いときには、定電流充電状態にあり、電池電圧VBATTとアダプタ電圧VADPとは最低限必要な電位差ΔVをもって徐々に上昇していく。
図5(B)に示されるように、充電が進行し、電池電圧VBATTが充電制御回路22のV−I特性の角(充電制御モードが定電流充電制御モードから定電圧充電制御モードに切り換わる時点)に来るまでは、電池電圧VBATTとアダプタ電圧VADPとは最低限必要な電位差ΔVをもって徐々に上昇していく。
図5(C)に示されるように、電池電圧VBATTが充電制御回路22のV−I特性の定電圧部分に入ったとする。この場合、ACアダプタ10の充電電流Icと二次電池21を流れる充電電流とは同じなので、自ずと、アダプタ電圧VADPもACアダプタ10のV−I特性の定電圧充電領域に入る。このため、アダプタ電圧VADPは、図5(B)から図5(C)のポイントに、跳ね上がることになる。
これが、定電圧充電領域において、アダプタ電圧VADPと電池電圧VBATTとの間に高い電圧差ΔV’が発生する理由である。
特に、図2に示すA点(定電流充電領域から定電圧充電領域に切り換わる点)においては、充電電流Icが最大であるので、充電制御トランジスタ(充電制御素子)Qの発熱が最大となるポイントである。
したがって、本発明の課題は、本体内部の充電制御素子の発熱を抑えることができる、ACアダプタを提供することにある。
本発明によれば、本体(20)に内蔵又は装着された二次電池(21)を充電するために用いられるACアダプタ(10A;10B)であって、トランス(T)の一次巻線(Np)に印加される入力直流電圧をスイッチング素子(33)によりオンオフする一次側回路と、トランスの二次巻線(Ns)に誘起されるAC電圧を整流平滑してアダプタ電圧(VADP)を出力する二次側回路と、アダプタ電圧の変化を検出して電圧制御信号を出力する電圧制御回路(42A)と、二次側回路を流れる充電電流を検出して定電流制御信号を出力する定電流制御回路(43)と、電圧制御信号および定電流制御信号を帰還信号として一次側回路へ帰還するフォトカプラ(PC)と、帰還信号に応答してスイッチング素子のオンオフを制御するスイッチング制御回路(32)とを備えたACアダプタにおいて、二次側回路に設けられて、充電電流が設定電流値以下に減少したこと(−ΔI)を検出して検出信号を出力する検出手段(45;45A)を備え、電圧制御回路(42A)は、アダプタ電圧を徐々に落とし、検出信号に応答して一旦アダプタ電圧を上昇させる動作を繰り返すように動作することを特徴とするACアダプタが得られる。
上記ACアダプタ(10A;10B)において、電圧制御回路(42A)に基準電圧を供給するための基準電圧発生回路(44A;44B)をさらに有し、この基準電圧発生回路は基準電圧を可変できるように構成されており、基準電圧発生回路(44A;44B)が基準電圧を可変することによって、電圧制御回路(42A)はアダプタ電圧(VADP)を変化させるように制御する。
また、上記ACアダプタ(10B)は、少なくとも二次電池(21)の満充電検出後の待機状態で、上記繰り返し動作を停止する電流監視回路(51)をさらに備えることが好ましい。この電流監視回路(51)は、充電電流(Ic)が満充電検出時の電流値に所定の値を加算した充電電流値に達したときに、繰り返し動作を停止することがより望ましい。上記ACアダプタ(10B)は、充電電流(Ic)が付加設定電流値以上に増加したこと(+ΔI)を検出して付加検出信号を出力する付加検出手段(54)と、この付加検出信号に応答して、検出手段における設定電流値を変更する手段(57、55)とを更に備えることが好ましい。さらに、アダプタ電圧(VADP)が所定のしきい値以上になった場合に、検出信号によるアダプタ電圧の上昇を抑制する手段(58,52)を更に備えることが望ましい。尚、本体は、例えば、携帯電話機であって良い。
また、本発明によれば、本体(20)に内蔵又は装着された二次電池(21)をアダプタ電圧(VADP)で充電する方法であって、a)アダプタ電圧を徐々に落とすステップと、b)二次電池への充電電流が設定電流値以下に減少したことを検出する(45;45A)と、アダプタ電圧を一旦上昇させる(42A)ステップと、c)ステップa)、b)を繰り返すステップとを含む充電方法が得られる。
尚、上記括弧内の符号は、本発明の理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、これらに限定されないのは勿論である。
本発明では、アダプタ電圧を徐々に下げ、充電電流が急激に減少したら、アダプタ電圧を一旦上昇させる、という動作を繰り返して二次電池の充電を行うようにしたので、定電流充電時のアダプタ電圧と電池電圧との電位差である必要最低限の電圧を保ったまま、定電圧充電を行うことができる。この結果、本体内部の充電制御素子の発熱を抑えることができる、という作用効果を奏する。
又、上記動作は出力電圧自動調整機能である為、従来は各社それぞれの本体に対して専用のアダプタがあり、出力電圧等が違うためコネクタ等を変えて誤接続防止を行っていたが、本発明においては全ての本体に一つのACアダプタを共通で使用でき、ACアダプタの共通化が可能である。
また、二次電池の満充電検出後の待機状態で繰り返し動作を停止するようにしているので、待機状態でアダプタ電圧が低下するのを防止することができる。
さらに、充電電流が、満充電検出時の電流値に所定の値を加算した充電電流値に達したところで、繰り返し動作を停止するようにしているので、満充電を精度良く検出することができる。
充電電流が付加設定電流値以上に増加したときに、検出手段における設定電流値を変更するようにしているので、負荷電流を必要としているときにも十分な電流を流すことができる。
アダプタ電圧が所定のしきい値以上になった場合に、検出信号によるアダプタ電圧の上昇を抑制するようにしているので、パルス的な負荷が印加されても過電圧になるのを防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図6を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るACアダプタ10Aについて説明する。図示のACアダプタ10Aは、従来の基準電圧発生回路(以下、「第1の基準電圧発生回路」ともいう)44に加えて第2の基準電圧発生回路44Aをも使用すると共に定電圧制御回路42の代わりに電圧制御回路42Aを使用し、さらに−ΔI検出回路45が付加された点を除いて、図3に示した従来のACアダプタ10と同様の構成を有する。図3に示した構成要素と同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、説明の簡略化のためにそれらの説明については省略する。
第2の基準電圧発生回路44Aは、充電状態における基本動作として、徐々に第2の基準電圧を下げるように電圧調整を行う。この第2の基準電圧の降下に応答して、電圧制御回路42Aはアダプタ電圧VADPを下げるように制御する。
−ΔI検出回路45は、抵抗器R7を介してアノード12に接続されている。−ΔI検出回路45は、充電電流Icが設定電流値以下に減少したことを検出して、検出信号を第2の基準電圧発生回路44Aへ供給する。
第2の基準電圧発生回路44Aは、この検出信号に応答して、一旦第2の基準電圧を所定電圧だけ上昇させる。この第2の基準電圧の上昇に応答して、電圧制御回路42は、一旦アダプタ電圧VADPを所定電圧だけ上昇させるように動作する。
以下、図6に加えて図7をも参照して、ACアダプタ10Aの動作について説明する。図7は図6に図示したACアダプタ10Aの充電特性を示す図である。横軸に時間t[h]を、縦軸に電圧V,電流Iを示している。
定電流充電領域では、定電流制御回路43は常に充電電流Icを監視している。そして、この充電電流Icが一定となるように、定電流制御回路43は定電流制御信号を出力する。この定電流制御信号はオアゲートGおよびフォトカプラPCを介して帰還信号として一次側回路のスイッチング制御回路32へ帰還される。
このとき、電圧制御回路42Aは、第2の基準電圧発生回路44Aから供給される第2の基準電圧に応答して、徐々にアダプタ電圧VADPを下げるようにする。この時点では、充電電流Icは一定値を維持している。しかしながら、アダプタ電圧VADPと電池電圧VBATTとの電位差(VADP−VBATT)が必要最低限の電圧ΔVを割り込むと、充電電流Icが流せなくなり、充電電流Icは急激に減少する。この充電電流Icの急激な減少により設定電流値以下となったことを−ΔI検出回路45が検出すると、−ΔI検出回路45は検出信号を第2の基準電圧発生回路44Aに供給する。この検出信号に応答して、第2の基準電圧発生回路44Aは第2の基準電圧を一旦所定電圧だけ上昇させる。定電圧制御回路42Aは、この第2の基準電圧の上昇に応答して、アダプタ電圧VADPを一旦所定電圧だけ上昇させるように動作する。
以降、これを繰り返しながら、二次電池21の充電が行われる。これにより、常に必要最低限電位差ΔVを保持することができる。尚、繰り返し周期は、例えば約100ミリ秒であり、上昇させる所定電圧は、例えば約100mVである。また、充電電流Icの急激な減少の値は、例えば30〜50mAの範囲である。
このため、従来のACアダプタ10においては、定電圧充電領域では、アダプタ電圧VADPは規定の電圧値をもっていたが(図4参照)、本実施の形態によるACアダプタ10Aでは、随時必要最低限電位差ΔVに調整しながら充電している。このため、本実施の形態によるACアダプタ10Aにおいては、従来のACアダプタ10において問題となっていた、定電流充電領域から定電圧充電領域に移行する際のアダプタ電圧VADPの跳ね上がりが発生しない。換言すれば、本実施の形態によるACアダプタ10Aは、定電流充電時のアダプタ電圧VADPと電池電圧VBATTとの電位差(VADP−VBATT)である必要最低限の電圧ΔVを保ったまま、定電圧充電を行う。この結果、本体20内部の充電制御素子Qの発熱を抑えることができる。
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るACアダプタ10Bについて説明する。但し、図8では、一次側回路は従来のものと変わりがないので、その図示を省略してある。図6に示した構成要素と同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、以下では、説明の簡略化のために、相違する点についてのみ説明する。
上述した本発明の第1の実施の形態に係るACアダプタ10Aでは、充電電流Icが流れていないときは、−ΔI検出回路45は−ΔIの検出を行えない。そのため、図9に示されるように、アダプタ電圧VADPは徐々に低下してしまう。
そこで、ACアダプタ10Bは、図10に示されるように、満充電検出後の待機状態で、従来のACアダプタ10と同等のアダプタ電圧VADPを出力する電流監視回路51を備えている。すなわち、本体20が接続され、充電電流Icが所定の設定値以上流れた時に、電流監視回路51は、図6に図示したACアダプタ10Aにおける方式による制御(以下、「繰り返し制御」という。)を開始する。一方、充電電流Icの値が所定の設定値以下になったときに、電流監視回路51は、上記繰り返し制御を停止し、再度、図3に図示された従来のACアダプタ10と同等のアダプタ電圧VADPを出力する。とにかく、電流監視回路51は、少なくとも二次電池21の満充電検出後の待機状態で、繰り返し動作を停止する。
次に、「満充電検出」について説明する。図11に示されるように、二次電池21を充電する場合、二次電池21が満充電に近くなると、定電圧充電モードで二次電池21の充電を行い、充電電流Icは徐々に減少する。充電電流Icが限りなく零に近づくほど、満充電の状態になる。しかしながら、充電電流Icの値が小さくなるので、充電時間は長くなる。よって、図12に示されるように、充電電流Icの電流値がある程度小さくなったところで満充電と判断し、二次電池21の充電を終了させる。このときの充電電流Icの電流値の検出値を満充電検出設定電流値と呼ぶ。
尚、これは本体(携帯電話機)20側の制御であって、ACアダプタの制御ではない。
一方、このような充電制御を本体(携帯電話機)20側で行っているとする。そして、図6に図示されているACアダプタ10Aを使用して充電を行ったとする。換言すれば、ACアダプタ10Aを使用して満充電を検出するまで、上記繰り返し制御を行ったとする。
この場合、繰り返し制御時は、常に−ΔI検出回路45は−ΔIの検出を行っているので、満充電を検出するまで繰り返し制御を行うと、図13に示されるように、従来のACアダプタ10の検出よりも早く満充電を検出してしまう。
その対策として、図示の電流監視回路51は、図14に示されるように、満充電検出設定電流値より、ある電圧分上乗せした値で、上記繰り返し制御を停止させ、−ΔIの振れを無くし、従来のACアダプタ10と同等の動作状態としている。これにより、従来同様の満充電検出が可能となる。とにかく、電流監視回路51は、充電電流Icが満充電検出時の電流値に所定の値を加算した充電電流値に達したときに、繰り返し動作を停止する。
図15にACアダプタ10Bの動作を示す。図15は、図8に図示したACアダプタ10Bの充電特性を示す図である。横軸に時間t[h]を、縦軸に電圧V、電流Iを示している。
図15に示されるように、本体20の満充電検出電流値よりある値を上乗せした充電電流値に達したとことで、上記繰り返し制御を止め、そのときのアダプタ電圧VADPを維持するようにしている。これにより、本体20の満充電付近で、繰り返し制御による充電電流Icの−ΔIの振れが無くなり、満充電を精度良く検出することができる。
電流監視回路51は、制御開始/停止の制御信号を第2の基準電圧発生回路44Bへ送出する。
図16に電流監視回路51の構成を示す。電流監視回路51は、電流検出抵抗R11と、増幅回路511と、電流監視比較判定回路512とを有する。電流検出抵抗R11は、充電電流Icを検出するためものである。換言すれば、電流検出抵抗R11は、充電電流Icを検出電圧に変換する。電流検出抵抗R11は、電力損失を避けるために小さい値であるので、検出電圧も小さい値である。そのため、この検出電圧を増幅回路511で増幅する。
増幅回路511は、抵抗R12、R13、R14と演算増幅器A1とを有する。電流検出抵抗R11の一端は、抵抗R12を介して演算増幅器A1の非反転入力端子に接続され、電流検出抵抗R11の他端は、抵抗R13を介して演算増幅器A1の反転入力端子に接続されている。演算増幅器A1の反転入力端子は、抵抗R14を介して演算増幅器A1の出力端子に接続されている。増幅回路511は、検出電圧を増幅して、増幅した検出電圧Vaを出力する。この増幅した検出電圧Vaは電流監視比較判定回路512に供給される。
電流監視比較判定回路512は、抵抗R15、R16、R17、R18と、演算増幅器A2と、アナログスイッチSW1とから構成されている。演算増幅器A2の反転入力端子には、増幅した検出電圧Vaが供給される。抵抗R15、R16、R17は、直列接続されたブリーダ抵抗であって、基準電圧Vrefを分圧して、抵抗R15とR16との接続点から分圧した電圧Vbを出力する。この分圧した電圧Vbは演算増幅器A2の非反転入力端子に供給される。抵抗R16とR17との接続点はアナログスイッチSW1の接点1に接続されている。演算増幅器A2の出力端子は抵抗R18を介してアナログスイッチSW1の制御端子に接続されている。アナログスイッチSW1の接点2は接地されている。アナログスイッチSW1は制御端子Highレベルでスイッチoff、制御端子Lowレベルでスイッチonの論理とする。
図示の例では、電流監視比較判定回路512は、制御停止の制御信号として論理Highレベルの信号を出力し、制御開始の制御信号として論理Lowレベルの信号を出力する。基準電圧Vrefをブリーダ抵抗R15〜R17で抵抗分圧することによって、制御開始/停止のしきい値を設定している。
詳述すると、電流監視比較判定回路51が、論理Highレベルの制御停止の制御信号を出力しているとする。この場合、アナログスイッチSW1は、オフ状態となっている。したがって、この場合、ブリーダ抵抗R15〜R17は、分圧電圧Vbとして、Vref{(R16+R17)/(R15+R16+R17)}に等しい電圧を出力する。このときの分圧電圧Vbは、制御開始のしきい値電圧であって、例えば、充電電流Icが300mA流れたときに相当する。
電流監視比較判定回路51が、論理Lowレベルの制御開始の制御信号を出力しているとする。この場合、アナログスイッチSW1は、オン状態となっている。そのため、抵抗R17がショートされた状態となる。したがって、この場合、ブリーダ抵抗R15〜R17は、分圧電圧Vbとして、Vref{(R16/(R15+R16)}に等しい電圧をする。このときの分圧電圧Vbは、制御停止のしきい値電圧であって、例えば、充電電流Icが200mA流れたときに相当する。
すなわち、演算増幅器A2の出力端子とブリーダ抵抗R15〜R17との間に、アナログスイッチSW1を設けることによってヒステリシスをかけ、制御開始のしきい値電圧と制御停止のしきい値電圧とを変えている。
図17に電流監視回路51の動作を示す。電流監視回路51は、充電電流Icが300mA以上になった時に制御を開始し、200mA以下になった時に制御を停止させる制御開始/停止の制御信号を第2の基準電圧発生回路44Bへ供給する。
また、第2の基準電圧発生回路44Bには、−ΔI検出回路45Aから−ΔI検出信号が過電圧防止回路52を介して供給される。過電圧防止回路52は、過電圧を検出していない間は、−ΔI検出信号をそのまま出力する。
図18を参照して、第2の基準電圧発生回路44Bの動作について説明する。制御停止期間(すなわち、電流監視回路51から論理Highレベルの制御停止の制御信号が供給されている期間)、第2の基準電圧発生回路44Bは第2の基準電圧として定電圧を出力する。本例では、この定電圧は、従来のACアダプタ10の基準電圧である1.25Vに等しい。
一方、制御期間(すなわち、電流監視回路51から論理Lowレベルの制御開始の制御信号が供給されている期間)、第2の基準電圧発生回路44Bは次に述べる動作を行う。すなわち、第2の基準電圧発生回路44Bは、定電圧(1.25V)から徐々に第2の基準電圧を低下させる。過電圧防止回路52を通って−ΔI検出信号が入力された時、第2の基準電圧発生回路44Bは、設定電圧だけ第2の基準電圧を上昇させる。−ΔI検出信号が入力された後は、第2の基準電圧発生回路44Bは、次の−ΔI検出信号が入力されるまで、再度、徐々に第2の基準電圧を低下させる。
第3の基準電圧発生回路53は、第3の基準電圧Vrefを発生する。この第3の基準電圧Vrefは、図15に示されるように、電流監視回路51の出力を反転させるときのしきい値電圧を決めるための定電圧である。
前述したように、電流監視回路51は、第3の基準電圧Vrefをブリーダ抵抗R15〜R17によって制御開始時のしきい値電圧又は制御停止時のしきい値電圧に分圧し、この分圧電圧Vbと電流検出抵抗R11により電圧換算され増幅回路511により増幅された検出電圧Vaとを電流監視比較判定回路512によって比較することにより、Low/Highの信号を出力する。
図19に示されるように、図6に図示したACアダプタ10Aを使用して二次電池21の充電を行っているときに、負荷電流が急に増加したとする。この場合、ACアダプタ10Aは電流を流す能力を持っているので、充電電流Icを流すことができるが、−ΔIを検出しないので、アダプタ電圧VADPは低下し続ける。この為、一旦増加した負荷電流が、増加する前に−ΔIを検出すべき電流まで低下し、−ΔIを検出した後に充電電流Icが増加する。
このように負荷電流を必要としているときに、図6に図示したACアダプタ10Aは、十分な充電電流Icを流せていない。
次に、図20および図21を参照して、「負荷電流が急に増加する」場合について説明する。「負荷電流が急に増加する」とは、本体メイン回路23が待ち受け状態から着信などの状態があったときの負荷電流の増加をいう。
これは、従来のACアダプタ10であるか、本発明の第1の実施の形態に係るACアダプタ10Aであるかに関係なく、本体20側の動作変化である。本体メイン回路23が大きな負荷として働いたとき、二次電池21とACアダプタ10の両方から負荷電流を流すことが必要となる。二次電池21から電流が流れると、電池電圧VBATTは低下する。これにより、充電制御回路22は充電電流Icをより大きくする方向に動作する。これが結果的にACアダプタ10の充電電流(負荷電流)Icの増加を招くことになる。
次に、図22および図23を参照して、図19に示した制御の一周期を拡大した状態で説明する。図22は、負荷電流Icが増加しない通常の制御状態を示し、図23は途中で負荷電流Icが増加したときの状態を示す。
図22に示されるように、図6に図示した−ΔI検出回路45は、検出直後の充電電流値をもとに−ΔI検出レベルを確定している。アダプタ電圧VADPと電池電圧VBATTとの間の電位差Vceが必要最低限以上あるので、ACアダプタ10Aは破線まで充電電流Icを流すことが可能である。しかしながら、二次電池21の充電に必要な充電電流Icは図22の実線で示す値まででよいので、これ以上の大きい充電電流Icは流れない。アダプタ電圧VADPと電池電圧VBATTとの間の電位差Vceが、充電制御素子Qが電流を流せる必要最低限のVce電圧以下となると、ACアダプタ10Aは充電電流Icを流せなくなる。
図23を参照して、負荷電流Icが途中で増加した場合の動作について説明する。負荷がかかると、電池電圧VBATTが低下する。負荷がかかり、電池電圧VBATTが低下すると、アダプタ電圧VADPと電池電圧VBATTとの間の電位差Vceが大きくなるので、ACアダプタ10Aが流せる充電電流Icの値が大きくなる。ACアダプタ10Aが供給する充電電流Icが減少し、本体メイン回路23の負荷電流として不足する分は、二次電池21が供給することになる。すなわち、電池電圧VBATTが低下する。
負荷電流が増加後、−ΔI検出回路45が初めて−ΔIを検出すると、ACアダプタ10Aはアダプタ電圧VADPを上昇させる。−ΔI検出回路45が一度−ΔIを検出すると、−ΔI検出レベルが上昇する。そのため、充電電流Icが必要な電流値まで上昇していく。
そこで、図8に示すACアダプタ10Bは、−ΔI検出回路45Aの他に、+ΔI検出回路54、第1の比較電圧生成回路55、第2の比較電圧生成回路57、および比較値取込回路57を備えている。
すなわち、図24に示されるように、ACアダプタ10Bは、負荷電流Icが急に増加した場合、その増加電流を検出(+ΔI検出)して、−I検出比較値を増加電流に追従させ、充電電流Icの低下を抑えている。
図25に+ΔI検出回路54を示す。+ΔI検出回路54は、電流取り込みホールド部541と、+ΔI検出電圧設定部542と、反転加算回路543と、反転回路544と、+ΔI検出部545とから構成されている。
電流取り込みホールド回路541は、スイッチSWと、コンデンサC1と、演算増幅器A3とから構成されている。スイッチSWは、+ΔI検出または−ΔI検出による電流取り込みトリガに応答してオンし、そのときの電流値をコンデンサC1で保持(ホールド)する。コンデンサC1のホールド電圧は演算増幅器A3の非反転入力端子に供給される。演算増幅器A3の出力端子は、演算増幅器A3の反転入力端子と接続されている。このような構成の電流取り込みホールド回路541は、+ΔI検出または−Δ検出直後に取り込まれホールドされた充電電流値(電流取り込みホールド値)を出力する。
+ΔI検出電圧設定部542は、抵抗R21,R22、R23と、アナログスイッチSW2と、演算増幅器A4とから構成されている。抵抗R21〜R23は、基準電圧Vref端子と基準電圧(Vref/2)端子との間に直列に接続されている。抵抗R22とR23との接続点にアナログスイッチSW2の接点1が接続され、アナログスイッチSW2の接点2は基準電圧(Vref/2)端子に接続されている。アナログスイッチSW2の制御端子は後述する+ΔI検出部545の出力端子に接続されている。アナログスイッチSW2は制御端子Highレベルでスイッチon、制御端子Lowレベルでスイッチoffの論理とする。抵抗R21とR22との接続点は演算増幅器A4の非反転入力端子に接続されている。演算増幅器A4の出力端子は演算増幅器A4の反転入力端子に接続されている。このような構成の+ΔI検出電圧設定部542は、+ΔI検出電圧レベル(+ΔI検出電圧設定値)を設定する。アナログスイッチSW2は、設定値付近の電流増加で出力が暴れないように、ヒステリシスを設けるためのものである。尚、この+ΔI検出電圧設定部542の増幅率は1倍である。
反転加算回路543は、抵抗R24、R25、R26と演算増幅器A5とから構成されている。演算増幅器A5の反転入力端子は、抵抗R24を介して電流取り込みホールド部541の出力端子に接続されると共に、抵抗R25を介して+ΔI検出電圧設定部542の出力端子に接続されている。演算増幅器A5の非反転入力端子は基準電圧(Vref/2)端子に接続されている。演算増幅器A5の出力端子は抵抗R26を介して演算増幅器A5の反転入力端子に接続されている。このような構成の反転加算回路543は、電流取り込みホールド値に+ΔI検出電圧設定値を加算して、反転加算した値を出力する。何故なら、演算増幅器の特性上、位相が反転するからである。尚、この反転加算回路543の増幅率は1倍である。
反転回路544は、抵抗R27、R28と演算増幅器A6とから構成されている。演算増幅器A6の反転入力端子は抵抗R27を介して反転加算回路543の出力端子に接続されている。演算増幅器A6の非反転入力端子は基準電圧(Vref/2)端子に接続されている。演算増幅器A6の出力端子は抵抗R28を介して演算増幅器A6の反転入力端子に接続されている。このような構成の反転回路544は、反転加算回路543から出力される反転加算した値を再度反転して、加算した値を出力する。すなわち、前段で位相が反転しているので、反転回路544は再度反転させている。この反転回路544から出力される加算した値は+ΔIの検出電圧比較値である。尚、この反転回路544の増幅率も1倍である。
+ΔI検出部545は、演算増幅器A7と抵抗R29とから構成されている。演算増幅器A7の反転入力端子には、充電電流Icの電流波形(電流値)が供給される。演算増幅器A7の非反転入力端子には、反転回路544から+ΔIの検出電圧比較値が供給される。また、演算増幅器A7の出力端子は抵抗R29を介して+ΔI検出電圧設定部542のアナログスイッチSW2の制御端子に接続されている。このような構成の+ΔI検出部545は、+ΔI検出電圧比較値と充電電流Icの電流値とを比較して、+ΔI検出信号を出力する。
図26に、図25に図示した+ΔI検出回路54を追加したACアダプタ10Bの動作を示す。ACアダプタ回路10Bは、+ΔI検出回路54で+ΔIを検出した後、電流取り込みを行い、+ΔI及び−ΔI検出レベルを再度確定させる。したがって、負荷電流が急に増加しても十分な充電電流Icを流すことができる。
とにかく、+ΔI検出回路54は、充電電流Icが付加設定電流値以上に増加したことを検出して付加検出信号を出力する付加検出手段として働く。そして、比較値取込回路57と第1の比較電圧生成回路55との組み合わせは、付加検出信号に応答して、検出手段(−ΔI検出回路45A)における設定電流値を変更する手段として動作する。
次に、図27を参照して、図8に図示したACアダプタ10Bの−ΔI検出回路45Aの他に、+ΔI検出回路54、第1の比較電圧生成回路55、第2の比較電圧生成回路56、および比較値取込回路57の動作について説明する。
比較値取込回路57の出力電圧を基に、第1の比較電圧生成回路55は−ΔI検出比較電圧を生成し、第2の比較電圧生成回路56は+ΔI検出比較電圧を生成する。
比較値取込回路57は、−Δ検出信号または+Δ検出信号に応答して、比較値取込期間信号を生成し、その期間だけ充電電流Icの電流値を取り込み、その期間以外は取り込んだ電圧を維持する回路である。この取り込んだ電圧は、第1の比較電圧生成回路55および第2の比較電圧生成回路56の参照電圧でもある。
第1の比較電圧生成回路55は、比較値取込回路57で取り込んだ電圧から−ΔIに相当する電圧だけ低い−ΔI検出比較電圧を出力する。第2の比較電圧生成回路56は、比較値取込回路57で取り込んだ電圧から+ΔIに相当する電圧だけ高い+ΔI検出比較電圧を出力する。
次に、図28を参照して、+ΔI検出回路54から+I検出信号が出力されたときの動作について説明する。
負荷電流Icが増加すると、+ΔI検出回路54から+ΔI検出信号が出力され、比較値取込回路57へ供給される。この+ΔI検出信号に応答して、比較値取込回路57は比較値取込期間信号を生成し、その期間だけ電流値を取り込み、その期間以外は取り込んだ電圧を維持する。第2の比較電圧生成回路56は、比較値取込回路57で取り込んだ電圧から+ΔIに相当する電圧だけ高い+ΔI検出比較電圧を出力する。
ACアダプタ10Bを使用して二次電池21の充電をしているときに、パルス的に負荷が増加したとする。この場合、図29に示されように、ACアダプタ10Bにおいては、−ΔI検出回路45Aは、パルス電流の減少のタイミングで−ΔIを検出する。パルス周期が短くなった場合、アダプタ電圧VADPが徐々に上昇し、過電圧となってしまう。
次に、図30を参照して、パルス負荷の動作についてさらに詳細に説明する。最初に「パルス的に負荷が増加する」ことについて説明する。図20を参照して説明したように、携帯電話機20の本体メイン回路23が着信などで負荷電流が増加したとする。この負荷電流は、携帯電話機20の状態によりさまざまに変化することを想定しておく必要がある。したがって、「パルス的に負荷が増加する」とは、データ送信等で、本体メイン回路23が負荷として働いたり働かなかったり(換言すれば、+ΔIの設定値より大きくなったり小さくなったり)した場合のことを指す。
次に、「パルス電流の減少のタイミングで−ΔIを検出する」について説明する。前述したように、ACアダプタ10Bでは、+ΔI検出または−ΔI検出直後に充電電流を取り込みホールドし、この値から+ΔI検出レベル、−ΔI検出レベルを再設定している。したがって、「パルス電流の減少のタイミングで−ΔIを検出する」とは、負荷電流の増加分が数ミリ秒後になくなった場合、ACアダプタ10Bの充電電流Icが−ΔI検出レベル以下になり、−ΔI検出をすることをいう。
−ΔIを検出すると、設定電圧分のアダプタ電圧VADPを上昇させるので、充電制御素子QのVceが必要最小限になる前に、増加分の負荷電流がなくなる。そのため、負荷の増加が無い状態の制御周期よりも短い周期でパルス負荷が取られた場合、アダプタ電圧VADPが徐々に上昇し、パルス負荷が継続すると、過電圧となってしまう。
次に、「パルス周期が短くなった場合」について説明する。負荷電流は携帯電話機20の状態によりさまざまに変化する。パルス周期が短くなると、アダプタ電圧VADPは、アダプタ電圧VADPの降下勾配が一定でその下降時間は短くなり、上昇電圧が設定値(一定)なので、上昇する度合いが大きくなる。従って、アダプタ電圧VADPは早く過電圧になっていく。
そこで、ACアダプタ10Bは、更に、過電圧検出回路58と過電圧防止回路52とを備えている。
過電圧検出回路58と過電圧防止回路52とを備えることにより、図31に示されるように、アダプタ電圧VADPの上昇があるしきい値以上になった場合、−ΔI検出に起因するアダプタ電圧VADPの上昇をさせないようにする。これにより、パルス的な負荷が印加されても、過電圧にならない。とにかく、過電圧検出回路58と過電圧防止回路52との組合せは、アダプタ電圧VADPが所定のしきい値以上になった場合に、検出信号によるアダプタ電圧VADPの上昇を抑制する手段として働く。
図32に過電圧検出回路58と過電圧防止回路52の例を示す。過電圧検出回路58は、抵抗R31、R32と、演算増幅器A8とから構成されている。抵抗R31、R32は基準電圧Vrefを分圧して、分圧した電圧を過電圧検出しきい値として演算増幅器A8の非反転入力端子に供給する。演算増幅器A8の反転入力端子には第2の基準電圧発生回路44Bから第2の基準電圧が供給される。
このような構成の過電圧検出回路58は、過電圧検出しきい値と第2の基準電圧とを比較し、Low/Highの過電圧検出回路出力信号を出力する。
図示の過電圧防止回路52は、アンドゲートG1から構成されている。過電圧防止回路52は、過電圧検出回路出力信号がHighのときは、−ΔI検出回路45Aから出力される−ΔI検出信号をそのまま過電圧防止回路出力信号として出力する。一方、過電圧検出回路出力信号がLowのときは、過電圧防止回路52は−ΔI検出信号を出力しない。
過電圧防止回路出力信号が入力された時、第2の基準電圧発生回路44Bは第2の基準電圧を設定電圧だけ上昇させる。過電圧防止回路出力信号が入力された後は、第2の基準電圧発生回路44Bは次の過電圧防止回路出力信号が入力されるまで、再度徐々に第2の基準電圧を低下させる。
図33にACアダプタ10Bの動作を示す。第2の基準電圧が過電圧検出しきい値を超えると、過電圧検出出力信号がHighからLowになる。過電圧検出出力信号がLowの期間、過電圧防止回路52は過電圧防止回路出力信号を出力しない。
以上、本発明について実施の形態によって例を挙げて説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定しないのは勿論である。たとえば、上述した実施の形態では、本発明を携帯電話機用ACアダプタに適用した場合を例に挙げて説明したが、携帯電話機以外についても充電回路へ電力供給するACアダプタにも適用できるのは勿論である。
また、本発明はACアダプタのアダプタ電圧VADPを上昇/下降させ、充電電流Icの変化をフィードバックさせてアダプタ電圧VADPを制御する方式を要旨としている。したがって、上述した実施の形態では電圧制御回路42Aに供給する基準電圧を変化させた方法で説明しているが、この基準電圧を固定して抵抗器R3およびR4の比R3/R4の比率を変えてアダプタ電圧VADPを変化させても良い。更には、上述した実施の形態では、アダプタ電圧VADPを徐々に下降させて充電電流Icが急激に減少するのを検出する方法で説明しているが、アダプタ電圧VADPを徐々に上昇させて充電電流Icが急激に増加するのを検出する方法を用いても良い。
ACアダプタが二次電池を内蔵する本体に接続された状態を示すブロック図である。 ACアダプタのV−I特性を示す特性図である。 従来のACアダプタの構成を示すブロック図である。 図3に示す従来のACアダプタの充電特性を示す図である。 図3に示す従来のACアダプタにおいて、定電流充電領域から定電圧充電領域に切り変わるときに、電圧の跳ね上がりが発生する理由を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るACアダプタの構成を示すブロック図である。 図6に示すACアダプタの充電特性を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るACアダプタの二次側回路の構成を示すブロック図である。 図6に示すACアダプタによる繰り返し制御を、満充電検出時以後も続けた場合のACアダプタの充電特性を示す図である。 図8に示すACアダプタの充電特性を示す図である。 二次電池を充電する場合の、定電流充電モードと満充電検出を行わない定電圧充電モードとを説明するための充電特性を示す図である。 二次電池を充電する場合の、定電流充電モードと満充電検出を行う定電圧充電モードとを説明するための充電特性を示す図である。 図6に図示されているACアダプタを使用して満充電を検出するまで、繰り返し制御を行った場合の問題点を説明するための、図6のACアダプタの充電特性を示す図である。 図8に示すACアダプタの充電特性を示す図である。 図8に示すACアダプタの充電特性を示す図である。 図8に示すACアダプタに使用される電流監視回路の構成を示すブロック図である。 図16に示した電流監視回路の動作を説明するために、充電電流と電流監視回路出力とを示すタイムチャートである。 図8に示すACアダプタにおける、電流監視回路出力、第2の基準電圧、および過電圧防止回路出力(−ΔI検出信号)の関係を説明するためのタイムチャートである。 図6に図示されているACアダプタにおける問題点を説明するための、図6のACアダプタの充電特性を示す図である。 負荷電流が急に増加することを説明するための、ACアダプタが二次電池を内蔵する本体に接続された状態を示すブロック図である。 負荷電流が急に増加した場合の充電特性を示す図である。 負荷電流が増加しない通常の制御状態を説明するための充電特性を示す図である。 途中で負荷電流が増加した場合の、図6のACアダプタにおける問題点を説明するための充電特性を示す図である。 図8のACアダプタの充電特性を示す図である。 図8に示すACアダプタに使用される+ΔI検出回路の構成を示すブロック図である。 図8のACアダプタの充電特性を示す図である。 図8のACアダプタの、−ΔI検出回路、+ΔI検出回路、第1の比較電圧生成回路、第2の比較電圧生成回路、および比較値取込回路の動作を説明するためのタイムチャートである。 図8のACアダプタにおいて、+ΔI検出回路から+ΔI検出信号を受けた比較値取込回路の動作を説明するためのタイムチャートである。 図8のACアダプタにおいて、過電圧検出回路と過電圧防止回路とがない場合の、パルス的な負荷が印加された状態の充電特性を示す図である。 図29の一部を拡大して示す図である。 図8のACアダプタにおいて、パルス的な負荷が印加された状態の充電特性を示す図である。 図8のACアダプタに使用されるか電圧検出回路と過電圧防止回路の構成を示すブロック図である。 図8のACアダプタにおいて、パルス的な負荷が印加されたときの動作を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
10A、10B ACアダプタ
20 本体(携帯電話機)
21 二次電池
22 充電制御回路
31 整流/平滑回路
32 スイッチング制御回路
33 SW素子
41 整流/平滑回路
42A 電圧制御回路
43 定電流制御回路
44 基準電圧発生回路(第1の基準電圧発生回路)
44A、44B 第2の基準電圧発生回路
45、45A −ΔI検出回路
51 電流監視回路
52 過電圧防止回路
53 第3の基準電圧発生回路
54 +ΔI検出回路
55 第1の比較電圧生成回路
56 第2の比較電圧生成回路
57 比較値取込回路
T トランス
Np 一次巻線
Ns 二次巻線
補助巻線

Claims (10)

  1. 本体に内蔵又は装着された二次電池を充電するために用いられるACアダプタであって、トランスの一次巻線に印加される入力直流電圧をスイッチング素子によりオンオフする一次側回路と、前記トランスの二次巻線に誘起されるAC電圧を整流平滑してアダプタ電圧を出力する二次側回路と、前記アダプタ電圧の変化を検出して電圧制御信号を出力する電圧制御回路と、前記二次側回路を流れる充電電流を検出して定電流制御信号を出力する定電流制御回路と、前記電圧制御信号および前記定電流制御信号を帰還信号として前記一次側回路へ帰還するフォトカプラと、前記帰還信号に応答して前記スイッチング素子のオンオフを制御するスイッチング制御回路とを備えたACアダプタにおいて、
    前記二次側回路に設けられて、前記充電電流が設定電流値以下に減少したことを検出して検出信号を出力する検出手段を備え、
    前記電圧制御回路は、前記アダプタ電圧を徐々に落とし、前記検出信号に応答して一旦前記アダプタ電圧を上昇させる動作を繰り返すように動作することを特徴とするACアダプタ。
  2. 前記電圧制御回路に基準電圧を供給するための基準電圧発生回路をさらに有し、該基準電圧発生回路は前記基準電圧を可変できるように構成されており、前記基準電圧発生回路が前記基準電圧を可変することによって前記電圧制御回路は前記アダプタ電圧を変化させるように制御することを特徴とする、請求項1に記載のACアダプタ。
  3. 少なくとも前記二次電池の満充電検出後の待機状態で、前記繰り返し動作を停止する電流監視回路をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のACアダプタ。
  4. 前記電流監視回路は、前記充電電流が前記満充電検出時の電流値に所定の値を加算した充電電流値に達したときに、前記繰り返し動作を停止する、請求項3に記載のACアダプタ。
  5. 前記電圧制御回路、前記定電流制御回路、前記検出手段、前記基準電圧発生回路、および前記電流監視回路が、集積回路で構成されている、請求項4に記載のACアダプタ。
  6. 前記充電電流が付加設定電流値以上に増加したことを検出して付加検出信号を出力する付加検出手段と、
    前記付加検出信号に応答して、前記検出手段における前記設定電流値を変更する手段と
    を更に備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のACアダプタ。
  7. 前記アダプタ電圧が所定のしきい値以上になった場合に、前記検出信号による前記アダプタ電圧の上昇を抑制する手段を更に備えることを特徴とする、請求項6に記載のACアダプタ。
  8. 前記電圧制御回路、前記定電流制御回路、前記検出手段、前記基準電圧発生回路、および前記付加検出手段が、集積回路で構成されている、請求項7に記載のACアダプタ。
  9. 前記本体が携帯電話機である、請求項1乃至8のいずれか1つに記載のACアダプタ。
  10. 本体に内蔵又は装着された二次電池をアダプタ電圧で充電する方法であって、
    a)前記アダプタ電圧を徐々に落とすステップと、
    b)前記二次電池への充電電流が設定電流値以下に減少したことを検出すると、前記アダプタ電圧を一旦上昇させるステップと、
    c)ステップa)、b)を繰り返すステップと
    を含む充電方法。

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