JP3301417B2 - ラインヘッドの熱作用により印画するプリンタのラインヘッドコントローラ,ラインヘッドの熱作用により印画するプリンタ及びラインヘッドの熱作用により印画するプリンタの印画方法 - Google Patents

ラインヘッドの熱作用により印画するプリンタのラインヘッドコントローラ,ラインヘッドの熱作用により印画するプリンタ及びラインヘッドの熱作用により印画するプリンタの印画方法

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JP3301417B2
JP3301417B2 JP25447899A JP25447899A JP3301417B2 JP 3301417 B2 JP3301417 B2 JP 3301417B2 JP 25447899 A JP25447899 A JP 25447899A JP 25447899 A JP25447899 A JP 25447899A JP 3301417 B2 JP3301417 B2 JP 3301417B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/35Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads providing current or voltage to the thermal head
    • B41J2/355Control circuits for heating-element selection
    • B41J2/36Print density control

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像をラインヘッ
の熱作用により印画するプリンタに関し、特に、ライ
ンヘッドを制御するラインヘッドコントローラに特徴を
有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタの一種として、感熱式のプリン
タ(サーマルプリンタ)が普及している。サーマルプリ
ンタは、階調(白から黒までの画像の濃淡)に応じた電
流をヘッドのヘッド素子に流すことにより、リボンに塗
布した熱溶融性または熱昇華性の材料をヘッド素子の熱
で媒体に転写させるか、あるいは、媒体に塗布した感熱
材料をヘッド素子の熱で発色させるようにしたものであ
る。
【0003】図6は、画像をラインヘッドで印画する従
来のサーマルプリンタ(感熱式ラインプリンタ)におい
て、ラインヘッドの各ヘッド素子に流す電流を制御する
ために設けられていた回路であるラインヘッドコントロ
ーラの構成の一例を示す。このラインヘッドコントロー
ラ(以下単にヘッドコントローラと呼ぶ)51では、媒
体の各ラインのドット位置での階調をそれぞれ例えば8
ビットで(すなわち256段階の濃度レベルで)表す画
像データのうちの、1ライン分のN個の画像データがラ
インメモリ52に書き込まれる。例えば1ラインあたり
のドット数が2056である場合には、ラインメモリ5
2には2056個の画像データが書き込まれることにな
る。
【0004】階調カウンタ53は、リセット信号RSで
初期値0にリセットされた後、クロック信号CKを動作
クロックとして、8ビットで表される256段階の階調
の最小値0から最大値255に向けて階調データを1ず
つカウントアップするカウンタである。
【0005】最初に、この階調カウンタ53の値が最小
値0のときに、ラインメモリ52から画像データが1個
ずつ読み出されて、コンパレータ54でこの階調データ
の値0と順次比較される。コンパレータ54からは、画
像データの値のほうが大きいときにはH(ハイ)の信号
CPが出力され、そうではないときにはL(ロウ)の信
号CPが出力される。
【0006】この比較結果を示す信号CPは、シフトパ
ルス(図示略)とともに、ヘッドコントローラ51から
ラインヘッド(以下単にヘッドと呼ぶ)61内のシフト
レジスタ62に順次送られる。これにより、ラインメモ
リ52から読み出した1ライン分全ての画像データにつ
いてコンパレータ54での比較が終了するときには、ヘ
ッド61内のシフトレジスタ62には、この1ライン上
の各ドット位置での画像の濃度レベルがそれぞれ0より
も高いか否かを示す信号が格納される。
【0007】ラインメモリ52から読み出した1ライン
分全ての画像データについてコンパレータ54での比較
が終了すると、ヘッドコントローラ51は、ヘッド61
内のシフトレジスタ62に格納されている信号を、シフ
トレジスタ62から一斉に出力させて、ヘッド61内の
ラッチ回路63にラッチさせる。ラッチ回路63でラッ
チされた各信号は、ヘッド61内のヘッド素子に供給さ
れる。
【0008】図7は、ヘッド素子の構造の一例を示す。
図示しない基板上に、1ライン上の各ドット位置に対応
させて(したがって1ラインあたりのドット数と等しい
N個の)トランジスタ65が配置されており、各トラン
ジスタ65がそれぞれ1個のヘッド素子として機能す
る。各トランジスタ65のコレクタはそれぞれ抵抗器6
4を介して半導体66に並列に接続されており、半導体
66の両端はそれぞれ銅線67を用いて電源端子68に
接続されている。各トランジスタ65のエミッタは、銅
線69を用いてアース端子70に接続されている。
【0009】図6のラッチ回路63でラッチされた各信
号は、対応するドット位置のトランジスタ65のベース
に供給される。これにより、Hの信号がベースに供給さ
れるトランジスタ65(ここでは、濃度レベルが0より
も高いドット位置に対応するトランジスタ65)にだけ
電流が流れるので、そのトランジスタ65だけが加熱さ
れる。
【0010】続いてヘッドコントローラ51では、階調
カウンタ53で階調データが1だけカウントアップされ
る。そして、再びラインメモリ52から画像データが1
個ずつ読み出されてコンパレータ54でこの階調データ
の値1と比較され、比較が終了すると、ヘッド61内の
シフトレジスタ62に格納されている信号を、ヘッド6
1内のラッチ回路63に新たにラッチさせる。これによ
り、Hの信号がベースに供給されるトランジスタ65
(今度は、濃度レベルが1よりも高いドット位置に対応
するトランジスタ65)にだけ電流が流れるので、その
トランジスタ65だけが加熱される。
【0011】以下、ヘッドコントローラ51では、階調
カウンタ53で階調データが最大値255にまで1ずつ
カウントアップされながら、同様な処理が繰り返され
る。これにより、各トランジスタ65では、対応するド
ット位置での階調に応じた時間だけHの信号がベースに
供給される(換言すれば、濃度レベルをパルス幅変調し
たPWM信号がベースに供給される)ので、この階調に
応じた時間だけ電流が流れることになる。リボンに塗布
した熱溶融性または熱昇華性材料がこの電流による各ト
ランジスタ65の熱で媒体に転写される(あるいは媒体
に塗布した感熱材料がこの電流による各トランジスタ6
5の熱で発色する)ことにより、媒体に1ライン分の印
画が行われる。
【0012】このようにして1ライン分の印画が行われ
た後、ヘッドコントローラ51では、階調カウンタ53
が初期値0にリセットされ、次の1ライン分の画像デー
タが新たにラインメモリ52に書き込まれて、それらの
画像データについて上述の処理が繰り返される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来のヘッドコントローラ51では、階調カウンタ53で
の階調データの値が最小値0に近い期間には、ラインメ
モリ52から読み出した画像データのほとんど全てにつ
いて、コンパレータ54からHの信号CPが出力され
る。したがって、この期間には、ヘッド61のほとんど
全てのトランジスタ65に一斉に電流が流れることにな
る。
【0014】このようにほとんど全てのトランジスタ6
5に一斉に電流が流れると、図7の半導体66や銅線6
7(各トランジスタ65にとっての共通の抵抗器)に
も、それに応じて大きな電流が流れることになる。トラ
ンジスタ65の数が2056個である場合には、この共
通の抵抗器(コモン抵抗と呼ぶことにする)に流れる電
流は、例えば8〜10アンペアという大きさになる。こ
うした大きな電流がコモン抵抗に流れることには、次の
ような不都合があった。
【0015】(1)一般にサーマルプリンタでは、ヘッ
ドコントローラ51のコンパレータ54からHの信号C
Pが出力される画像データの数に応じて、ヘッド61の
ラッチ回路63に信号をラッチさせる時間の長さ(すな
わちトランジスタ65に電流を流す時間の長さ)を、階
調カウンタ53で階調データがカウントアップされる周
期の範囲内で補正することにより、コモン抵抗での電圧
降下(特に半導体66での電圧降下)を原因とする印画
むらの発生を抑制している(「電圧降下補正」と呼んで
いる)。しかし、8〜10アンペアという大きな電流が
コモン抵抗に流れると、コモン抵抗での電圧降下が大き
くなることにより、この電圧降下補正を行っても印画む
らの発生を抑制しきれなくなってしまう。
【0016】(2)ほとんど全てのトランジスタ65に
電流が流れる期間は、階調カウンタ53での階調データ
の値が最小値0に近い期間なので、1ライン分の印画を
行う期間のうちのごく一部であるにもかかわらす、この
期間のために、8〜10アンペアという大きな電流をヘ
ッド61に供給することのできる大型で高コストの電源
を設けなければならない。
【0017】(3)コモン抵抗での電圧降下が大きくな
ることにより、電源の電気エネルギーからトランジスタ
65の熱エネルギーへの変換効率が悪くなる。
【0018】ここで、個々のヘッド素子自体の抵抗値を
大きくすれば、個々のヘッド素子に流れる電流が小さく
なるので、ほとんど全てのヘッド素子に一斉に電流が流
れる期間にも、コモン抵抗に流れる電流を小さくするこ
とができる。しかし、抵抗値の大きいヘッド素子を有す
るヘッドを新たに開発することは、設計・製造作業の煩
雑化やコストの増大を招いてしまう。
【0019】本発明は、上述の点に鑑み、画像をライン
ヘッドで印画するサーマルプリンタにおいて、抵抗値の
大きいヘッド素子を有するラインヘッドを新たに開発す
ることなく、同じラインヘッドを用いたまま、ライン
ッドのコモン抵抗に大きな電流が流れることに起因する
印画むらの発生や電源の大型化・高コスト化やエネルギ
ー変換効率の悪化といった不都合を解消することを課題
としてなされたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本出願人は、画像をラインヘッドの熱作用により印
画するプリンタのラインヘッドコントローラに、画像の
階調を段階的に表す階調データを発生する階調発生手段
と、1ライン分の複数の画像データの各々について、そ
の画像データと値0のデータとのうちの一方ずつを交互
に選択し、さらに、階調データの値が変化する毎に、そ
の画像データと値0のデータとのいずれを選択するかを
切り換える選択手段と、この選択手段で選択されたデー
タと階調データとの比較結果を示す信号をラインヘッド
に送る比較手段とを設けることにより、1ライン分の個
々の画像データが、階調データの1つおきの値と比較さ
れ、且つ、ラインヘッドの隣合う2つのヘッド素子に対
応する2個の画像データが、互いに異なる値の階調デー
タと比較されるようにすることを提案する。
【0021】このラインヘッドコントローラ(以下単に
ヘッドコントローラと呼ぶ)では、1ライン分の複数
画像データの各々について、その画像データと値0のデ
ータとのうちの一方ずつが交互に選択されて階調データ
と比較される。そして、これらの画像データの各々につ
いて、階調データの値が変化する毎に、その画像データ
と値0のデータとのいずれを選択するかが切り換えられ
る。
【0022】したがって、階調データがいずれの値をと
っている期間においても、1ライン分の複数の画像デー
タのうちの半数の画像データについては、値0のデータ
が選択されて階調データと比較されるので、画像データ
の値のほうが階調データの値よりも大きいという比較結
果を示す信号がヘッドに送られなくなる。
【0023】これにより、このヘッドコントローラを設
けたサーマルプリンタでは、階調データが全ての値をと
る期間全体(すなわち1ライン分の印画時間の全体)に
亘り、電流の流れるヘッド素子の数が、図6のヘッドコ
ントローラ51のような従来のヘッドコントローラを設
けたサーマルプリンタの約1/2になる(すなわち、各
ヘッド素子に流れる電流を合計した電流が従来の約1/
2に減少する)。
【0024】したがって、階調データの値が最小値に近
い期間でも、従来のようにほとんど全てのヘッド素子に
一斉に電流が流れることはなく、半数近くのヘッド素子
にだけ電流が流れるので、各ヘッド素子に流れる電流を
合計した電流の最大値が従来の約1/2に減少する。
【0025】その結果、抵抗値の大きいヘッド素子を有
するヘッドを新たに開発することなく、同じヘッドを用
いたまま、ヘッドのコモン抵抗に流れる電流が従来より
も大幅に小さくなる。これにより、前述の(1)〜
(3)のような印画むらの発生や電源の大型化・高コス
ト化やエネルギー変換効率の悪化といった不都合が解消
される。
【0026】そして、個々の画像データは、階調データ
の1つおきの値と比較され、且つ、隣合う2つのヘッド
素子に対応する2個の画像データは、互いに異なる値の
階調データと比較される。したがって、隣合う2つのヘ
ッド素子で印画された画像(すなわち隣合う2つのドッ
ト位置の画像)を合わせた画像は、階調データの全ての
値と比較した場合と同じ階調で印画されるので、印画さ
れた画像を見た際に階調が粗くなったように見えること
も防止される。
【0027】なお、選択手段を、さらに、1ライン分の
複数の画像データの各々について、階調データの同一の
値に対応してその画像データと値0のデータとのいずれ
を選択するかを、1ライン毎に切り換えるものとして構
成することが好適である。
【0028】それにより、同じヘッド素子に対応する画
像データについて、その画像データと値0のデータとの
いずれを階調データと比較するかが、1ライン毎に切り
換えられるので、隣合う2つのヘッド素子で印画された
画像(すなわちライン方向上で隣合う2つのドット位置
の画像)を合わせた画像だけでなく、隣合う2つのライ
ンに同じヘッド素子で印画された画像(すなわちライン
に直交する方向上で隣合う2つのドット位置の画像)を
合わせた画像も、階調データの全ての値と比較した場合
と同じ階調で印画される。したがって、印画された画像
を見た際に階調が粗くなったように見えることが一層よ
く防止されるようになる。
【0029】また、比較手段からの比較結果を示す信号
に応じてヘッドのヘッド素子への通電時間を補正する信
号をラインヘッドに送る電圧降下補正手段をさらに設け
ることが一層好適である。それにより、ラインヘッドの
コモン抵抗での電圧降下を原因とする印画むらの発生が
一層よく抑制されるようになる。
【0030】次に、本出願人は、画像をラインヘッド
熱作用により印画するプリンタにおいて、画像の階調を
段階的に表す階調データを発生する階調発生手段と、
ライン分の複数の画像データの各々について、その画像
データと値0のデータとのうちの一方ずつを交互に選択
し、さらに、階調データの値が変化する毎に、その画像
データと値0のデータとのいずれを選択するかを切り換
える選択手段と、この選択手段で選択されたデータと階
調データとの比較結果を示す信号をラインヘッドに送る
比較手段とを有することにより、個々の画像データが、
階調データの1つおきの値と比較され、且つ、ラインヘ
ッドの隣合う2つのヘッド素子に対応する2個の画像デ
ータが、互いに異なる値の階調データと比較されるよう
にしたものを提案する。このプリンタによれば、前述の
(1)〜(3)のような印画むらの発生や電源の大型化
・高コスト化やエネルギー変換効率の悪化といった不都
合が解消されるとともに、印画された画像を見た際に階
調が粗くなったように見えることが防止される。なお、
のプリンタにおいても、ラインヘッドコントローラの
選択手段を、画像データの各々について、階調データの
同一の値に対応してその画像データと値0のデータとの
いずれを選択するかを、1ライン毎に切り換えるように
構成することや、ラインヘッドコントローラに、この比
較結果を示す信号に応じて、ラインヘッドのヘッド素子
への通電時間を補正する信号をラインヘッドに送る電圧
降下補正手段をさらに備えることがやはり一層好適であ
る。次に、本出願人は、画像をラインヘッドの熱作用に
より印画するプリンタの印画方法において、画像の階調
を段階的に表す階調データを発生する階調発生ステップ
と、1ライン分の複数の画像データの各々について、そ
の画像データと値0のデータとのうちの一方ずつを交互
に選択し、さらに、階調データの値が変化する毎に、そ
の画像データと値0のデータとのいずれを選択するかを
切り換える選択ステップと、この選択ステップしたデー
タと階調データとの比較結果を示す信号をラインヘッド
に送る比較ステップとを含むことにより、個々の画像デ
ータが、階調データの1つおきの値と比較され、且つ、
ラインヘッドの隣合う2つのヘ ッド素子に対応する2個
の画像データが、互いに異なる値の階調データと比較さ
れるようにしたものを提案する。この印画方法によれ
、やはり、前述の(1)〜(3)のような印画むらの
発生や電源の大型化・高コスト化やエネルギー変換効率
の悪化といった不都合が解消されるとともに、印画され
た画像を見た際に階調が粗くなったように見えることが
防止される。なお、この印画方法においても、選択ステ
ップで、画像データの各々について、階調データの同一
の値に対応してその画像データと値0のデータとのいず
れを選択するかを、1ライン毎に切り換えるように構成
することや、この比較結果を示す信号に応じて、ライン
ヘッドのヘッド素子への通電時間を補正する信号をライ
ンヘッドに送る電圧降下補正ステップをさらに含めるこ
とがやはり一層好適である。
【0031】
【発明の実施の形態】1は、本発明が適用される感熱
式のラインプリンタの信号処理系の全体構成を示すブロ
ック図である。
【0032】1ラインあたり2056のドット位置での
階調をそれぞれ8ビットで(すなわち256段階の濃度
レベルで)表すRGB3原色の画像データが、外部から
このラインプリンタに供給されて、メモリコントローラ
1の制御のもとでメモリ2に書き込まれる。印画時に
は、このメモリ2に書き込まれたRGBの画像データ
が、メモリコントローラ1により読み出されて、パレッ
ト部3,マスキング部4,ガンマ補正部5,PQC(Pi
cture Quality Control )部6を経てラインヘッドコン
トローラ(以下単にヘッドコントローラと呼ぶ)7に送
られる。
【0033】パレット部3では、RGBの画像データを
Y(イエロー)M(マゼンタ)C(シアン)の画像デー
タに変換する処理が行われる。マスキング部4では、リ
ボンに塗布したYMC3色の材料の分光特性に起因する
再現色の濁りを補正する処理が行われる。
【0034】ガンマ補正部5では、リボンに塗布した熱
溶融性または熱昇華性材料(あるいは媒体に塗布した感
熱材料)の熱に対する発色特性に合わせて、画像データ
を補正する処理が行われる。PQC部6では、ヘッド素
子の電流印加開始時の温度上昇特性や、温度上昇後のヘ
ッド素子の蓄熱効果に応じて、画像データを補正する処
理が行われる。
【0035】図2は、ヘッドコントローラ7の構成の一
例を示す。ヘッドコントローラ7には、ラインメモリ1
1,バッファメモリ12,ラインメモリ13,階調カウ
ンタ14,2入力1出力のセレクタ15,コンパレータ
16と、マイクロコンピュータ17とが設けられてい
る。マイクロコンピュータ17は、ヘッドコントローラ
7の各部を制御するとともに、後述のラインヘッド(以
下単にヘッドと呼ぶ)9及び電圧降下補正部8を制御す
る。
【0036】PQC部6から送られた画像データのう
ち、最初の1ライン分の2056個の画像データが、バ
ッファメモリ12を介してラインメモリ13に書き込ま
れる。また、次の1ライン分の2056個の画像データ
が、ラインメモリ11に書き込まれる。
【0037】階調カウンタ14は、リセット信号RSで
初期値0にリセットされた後、クロック信号CKを動作
クロックとして、8ビットで表される256段階の階調
の最小値0から最大値255に向けて階調データを1ず
つカウントアップするカウンタである。
【0038】セレクタ15の一方の入力端i1には、ラ
インメモリ13から読み出された画像データが入力さ
れ、セレクタ15の他方の入力端i2には、値0の8ビ
ットデータ(以下ゼロデータと呼ぶ)が入力される。セ
レクタ15の制御入力端には、次のような(a)〜
(d)のような内容の制御信号が与えられる。
【0039】(a)奇数ライン目の印画時であって階調
データの値が偶数(0,2,…254)であるときに
は、ラインメモリ13から奇数個目(1,3,…205
5個目)の(すなわち1ライン上の奇数番目のドット位
置の)画像データが読み出されたとき、入力端i1に入
力されるその画像データを選択し、他方、ラインメモリ
13から偶数個目(2,4,…2056個目)の(すな
わち1ライン上の偶数番目のドット位置の)画像データ
が読み出されたとき、入力端i2に入力されるゼロデー
タを選択する。
【0040】(b)奇数ライン目の印画時であって階調
データの値が奇数(1,3,…255)であるときに
は、ラインメモリ13から奇数個目の画像データが読み
出されたとき、入力端i2に入力されるゼロデータを選
択し、他方、ラインメモリ13から偶数個目の画像デー
タが読み出されたとき、入力端i1に入力されるその画
像データを選択する。
【0041】(c)偶数ライン目の印画時であって階調
データの値が偶数であるときには、ラインメモリ13か
ら奇数個目の画像データが読み出されたとき、入力端i
2に入力されるゼロデータを選択し、他方、ラインメモ
リ13から偶数個目の画像データが読み出されたとき、
入力端i1に入力されるその画像データを選択する。
【0042】(d)偶数ライン目の印画時であって階調
データの値が奇数であるときには、ラインメモリ13か
ら奇数個目の画像データが読み出されたとき、入力端i
1に入力されるその画像データを選択し、他方、ライン
メモリ13から偶数個目の画像データが読み出されたと
き、入力端i2に入力されるゼロデータを選択する。
【0043】セレクタ15で選択されたデータは、コン
パレータ16に送られて、階調カウンタ14からの階調
データと比較される。
【0044】最初に、1ライン目の印画時であって階調
カウンタ14での階調データが最小値0のとき、ライン
メモリ13から画像データが1個ずつ読み出される。こ
のとき、階調データの値が偶数なので、セレクタ15で
は、前述の(a)のような制御信号が与えられることに
より、ラインメモリ13から奇数個目(1,3,…20
55個目)の画像データが読み出されたときにはその画
像データが選択され、ラインメモリ13から偶数個目
(2,4,…2056個目)の画像データが読み出され
たときにはゼロデータが選択される。
【0045】したがって、図3に示すように、ラインメ
モリ13から奇数個目の画像データが読み出されたとき
には、その画像データが階調データの値0と比較され、
ラインメモリ13から偶数個目の画像データが読み出さ
れたときには、ゼロデータが階調データの値0と比較さ
れる。
【0046】コンパレータ16からは、セレクタ15か
らのデータの値のほうが大きいときにはH(ハイ)の信
号CPが出力され、そうではないときにはL(ロウ)の
信号CPが出力される。したがって、ラインメモリ13
から偶数個目の画像データが読み出されたときには、コ
ンパレータ16からは、Hの信号CP(偶数個目の画像
データの値のほうが階調データの値よりも大きいという
比較結果を示す信号CP)は出力されず、Lの信号CP
のみが出力される。
【0047】この比較結果を示す信号CPは、マイクロ
コンピュータ17からのシフトパルス(図示略)ととも
に、ヘッドコントローラ7から図1のヘッド9内のシフ
トレジスタ21に順次送られる。これにより、ラインメ
モリ13から読み出した1ライン分全ての画像データに
ついてコンパレータ16での比較が終了するときには、
ヘッド9内のシフトレジスタ21には、この1ライン上
の奇数番目(1,3,…2055番目)の各ドット位置
での画像の濃度レベルが0よりも高いか否かを示す信号
が格納されるが、この1ライン上の偶数番目(2,4,
…2056番目)の各ドット位置での画像の濃度レベル
が0よりも高いことを示す信号は格納されない。
【0048】ラインメモリ13から読み出した1ライン
分全ての画像データについてコンパレータ16での比較
が終了すると、マイクロコンピュータ17は、ヘッド9
内のシフトレジスタ21に格納されている信号を、シフ
トレジスタ21から一斉に出力させて、図2のヘッド9
内のラッチ回路22にラッチさせる。ラッチ回路22で
ラッチされた各信号は、ヘッド9内のヘッド素子に供給
される。
【0049】ヘッド素子の構造は例えば図7に示した通
り(この場合N=2056)であり、ラッチ回路22で
ラッチされた各信号は、対応するドット位置のトランジ
スタ65のベースに供給される。これにより、Hの信号
がベースに供給されるトランジスタ65(ここでは、奇
数番目のドット位置に対応するトランジスタ65のうち
濃度レベルが0よりも高いドット位置に対応するもの)
にだけ電流が流れるので、そのトランジスタ65だけが
加熱される。
【0050】続いてヘッドコントローラ7では、階調カ
ウンタ14で階調データが1だけカウントアップされ
る。そして、再びラインメモリ13から画像データが1
個ずつ読み出される。今度は、階調データの値が奇数な
ので、セレクタ15では、前述の(b)のような制御信
号が与えられることにより、ラインメモリ13から奇数
個目の画像データが読み出されたときにはゼロデータが
選択され、ラインメモリ13から偶数個目の画像データ
が読み出されたときにはその画像データが選択される。
【0051】したがって、図3に示すように、ラインメ
モリ13から奇数個目の画像データが読み出されたとき
には、ゼロデータが階調データの値1と比較され、ライ
ンメモリ13から偶数個目の画像データが読み出された
ときには、その画像データが階調データの値1と比較さ
れるので、ラインメモリ13から奇数個目の画像データ
が読み出されたときには、コンパレータ16からは、H
の信号CP(奇数個目の画像データの値のほうが階調デ
ータの値よりも大きいという比較結果を示す信号CP)
は出力されず、Lの信号CPのみが出力される。
【0052】これにより、今度は、ヘッド9内のシフト
レジスタ21には、この1ライン上の偶数番目の各ドッ
ト位置での画像の濃度レベルが1よりも高いか否かを示
す信号が格納されるが、この1ライン上の奇数番目の各
ドット位置での画像の濃度レベルが1よりも高いことを
示す信号は格納されないので、偶数番目のドット位置に
対応するトランジスタ65のうち、濃度レベルが1より
も高いドット位置に対応するものにだけ電流が流れる。
【0053】以下、ヘッドコントローラ7では、階調カ
ウンタ14で階調データが最大値255にまで1ずつカ
ウントアップされる毎に、ラインメモリ13から1個ず
つ読み出される画像データについてその画像データとゼ
ロデータとのいずれをセレクタ15で選択するかを切り
換えながら、同様な処理が繰り返される。
【0054】したがって、図3に示すように、階調デー
タの値が偶数(2,4,…254)のときには、ライン
メモリ13から奇数個目,偶数個目の画像データが読み
出されたときそれぞれその画像データ,ゼロデータが階
調データの値と比較され、他方、階調データの値が奇数
(3,5,…255)のときには、ラインメモリ13か
ら奇数個目,偶数個目の画像データが読み出されたとき
それぞれゼロデータ,その画像データが階調データの値
と比較される。
【0055】これにより、階調データの値が偶数のとき
には、奇数番目のドット位置に対応するトランジスタ6
5のうち濃度レベルが0よりも高いドット位置に対応す
るものにだけ電流が流れ、階調データの値が奇数のとき
には、偶数番目のドット位置に対応するトランジスタ6
5のうち濃度レベルが0よりも高いドット位置に対応す
るものにだけ電流が流れる。
【0056】その結果、各トランジスタ65では、対応
するドット位置での階調に応じた時間だけHの信号がベ
ースに供給される(換言すれば、濃度レベルをパルス幅
変調したPWM信号がベースに供給される)ので、この
階調に応じた時間だけ電流が流れることになる。図示し
ないリボンに塗布した熱溶融性または熱昇華性材料がこ
の電流による各トランジスタ65の熱で媒体に転写され
ることにより、媒体に1ライン分の印画が行われる。
【0057】このようにして最初の1ライン目の印画が
行われた後、ヘッドコントローラ7では、階調カウンタ
14が初期値0にリセットされ、ラインメモリ11に書
き込まれている次の1ライン分の2056個の画像デー
タがバッファメモリ12を介してラインメモリ13に新
たに書き込まれて、それらの画像データについて上述の
処理が繰り返される。また、ラインメモリ11には、更
に次の1ライン分の2056個の画像データが新たに書
き込まれる。
【0058】ただし、この2ライン目の印画時には、前
述の(c),(d)のような制御信号がセレクタ15に
与えられることにより、1ライン目の印画時とは反対
に、図4に示すように、階調データの値が偶数のときに
は、ラインメモリ13から奇数個目,偶数個目の画像デ
ータが読み出されたときそれぞれゼロデータ,その画像
データが階調データの値と比較され、他方、階調データ
の値が奇数のときには、ラインメモリ13から奇数個
目,偶数個目の画像データが読み出されたときそれぞれ
その画像データ,ゼロデータが階調データの値と比較さ
れる。
【0059】なお、ヘッドコントローラ7のマイクロコ
ンピュータ17からは、ラインメモリ13から読み出し
た1ライン分全ての画像データについてコンパレータ1
6での比較が終了する毎に(すなわち階調カウンタ14
での階調データが1つの値を取る毎に)、1ライン分の
2056個の画像データのうちの何個の画像データにつ
いてコンパレータ16からHの信号CPが出力されたか
を示す信号が、図1の電圧降下補正部8に送られる。
【0060】電圧降下補正部8では、この信号の示す画
像データの個数に応じて、ヘッド9のラッチ回路22に
信号をラッチさせる時間の長さ(すなわち図7のトラン
ジスタ65に電流を流す時間の長さ)を、階調カウンタ
14で階調データがカウントアップされる周期の範囲内
で補正する処理を行うことにより、ヘッド9のコモン抵
抗(図7の半導体66や銅線67)での電圧降下を原因
とする印画むらの発生を抑制する。なお、この電圧降下
補正部8は、ヘッドコントローラ7とは別のハードウェ
ア回路として構成されているが、機能的には、ヘッド9
を制御するラインヘッドコントローラの一部を構成する
ものである。
【0061】次に、このラインプリンタにおいて、ヘッ
ド9の各トランジスタ65に流れる電流を合計した電流
の大きさについて説明する。
【0062】このヘッドコントローラ7では、ラインメ
モリ13から読み出した1ライン分の2056個の画像
データの各々について、その画像データとゼロデータと
のうちの一方ずつが交互に選択されて階調データと比較
される。そして、これらの画像データの各々について、
階調データの値が0,1,…255と増加する毎に、そ
の画像データとゼロデータとのいずれを選択するかが切
り換えられる。
【0063】したがって、図3にも示すように、階調デ
ータがいずれの値をとっている期間においても、各トラ
ンジスタ65に対応する2056個の画像データのうち
の半数の1028個の画像データについては、ゼロデー
タが選択されて階調データと比較されるので、画像デー
タの値のほうが階調データの値よりも大きいという比較
結果を示す信号CPがヘッド9に送られなくなる。
【0064】これにより、この感熱式ラインプリンタで
は、階調データが全ての値0〜255をとる期間全体
(すなわち1ライン分の印画時間の全体)に亘り、電流
の流れるトランジスタ65の数が、図6のヘッドコント
ローラ51のような従来のヘッドコントローラを設けた
感熱式ラインプリンタの約1/2になる(すなわち、各
トランジスタ65に流れる電流を合計した電流が従来の
約1/2に減少する)。
【0065】したがって、階調データの値が最小値0に
近い期間でも、従来のようにほとんど全てのトランジス
タ65に一斉に電流が流れることはなく、半数の102
8個に近い数のトランジスタ65にだけ電流が流れるの
で、ヘッド9の各トランジスタ65に流れる電流を合計
した電流の最大値が従来の約1/2に減少する。
【0066】その結果、抵抗値の大きいヘッド素子を有
するヘッドを新たに開発することなく、同じヘッド9を
用いたまま、ヘッド9のコモン抵抗(半導体66や銅線
67)に流れる電流が従来よりも大幅に小さくなる。
【0067】これにより、コモン抵抗での電圧降下が従
来よりも小さくなるので、本数補正部8での処理によっ
て印画むらの発生を十分に抑制できるようになってい
る。また、コモン抵抗に流れる電流が従来よりも小さい
ので、電源を従来よりも小型化・低コスト化できるよう
になっている。また、コモン抵抗での電圧降下が従来よ
りも小さくなるので、電源の電気エネルギーからトラン
ジスタ65の熱エネルギーへの変換効率が従来よりも向
上する。
【0068】そして、個々の画像データは、階調データ
の1つおきの値(値0,2,4,…254と値1,3,
5,…255とのいずれか一方)と比較され、且つ、隣
合う2つのトランジスタ65に対応する2個の画像デー
タは、互いに異なる値の階調データと比較される(一方
が階調データの値0,2,4,…254と比較され、他
方が階調データの値1,3,5,…255と比較され
る)。
【0069】したがって、図5に示すように、隣合う2
つのトランジスタ65で印画された画像(すなわちライ
ン方向上で隣合う2つのドット位置の画像)を合わせた
画像は、階調データの全ての値0,1,2,3,…25
5と比較を行った場合と同じ256階調で印画されてい
る。
【0070】さらに、ラインメモリ13から読み出され
た1ライン分の2056個の画像データの各々につい
て、階調データの同一の値に対応してその画像データと
値0のデータとのいずれを選択するか(例えば階調デー
タの値が1であるときにその画像データと値0のデータ
とのいずれを選択するか)が、1ライン毎に切り換えら
れるので、図3及び図4に示すように、同じトランジス
タ65に対応する画像データについて、階調データが1
つの値をとっている状態で階調データの値0,2,4,
…254と値1,3,5,…255とのうちのいずれと
の比較を行うかが、1ライン毎に切り換えられる。
【0071】したがって、図5に示すように、隣合う2
つのラインに同じトランジスタ65で印画された画像
(すなわちラインに直交する方向上で隣合う2つのドッ
ト位置の画像)を合わせた画像も、256階調で印画さ
れている。
【0072】これにより、この感熱式ラインプリンタで
印画された画像を見た際に、階調が粗くなったように見
えることがなくなっている。
【0073】なお、前述のように、ヘッド9の各トラン
ジスタ65に流れる電流を合計した電流は1ライン分の
印画時間の全体に亘って従来の約1/2に減少するが、
このことは、ヘッド9の全てのトランジスタ65の合計
の抵抗値が2倍になったのと等価である。このように、
このヘッドコントローラ7を設けた感熱式ラインプリン
タでは、従来と同じ構造のヘッド9を用いたまま、等価
的にヘッド9の全てのトランジスタ65の合計の抵抗値
を2倍にすることができる。
【0074】ところで、ヘッド9の印画パワーPは、電
源端子68を介して各トランジスタ65に印加する電圧
をV、全てのトランジスタ65の合計の抵抗値をR、1
ライン分の印画時間をTとすると、下記の数1のように
表される。
【数1】
【0075】この感熱式ラインプリンタでは、等価的に
全てのトランジスタ65の合計の抵抗値が2倍になるの
で、上記の数1から、そのままでは、ヘッド9の印画パ
ワーが、図6のヘッドコントローラ51のような従来の
ヘッドコントローラを設けた感熱式ラインプリンタのヘ
ッドの印画パワーの1/2に低下することがわかる。こ
の印画パワーの低下を防止して、印画パワーを従来と同
じ大きさに維持するためには、下記の数2のように、各
トランジスタ65への印加電圧Vを、図6のヘッドコン
トローラ51を設けた感熱式ラインプリンタの2の平方
根倍(すなわち、画像データの各々についてその画像デ
ータと階調データとの比較結果を示す信号をヘッドに送
る場合の2の平方根倍)の大きさにすればよい。
【数2】
【0076】このように印加電圧Vを従来の2の平方根
倍の大きさにしても、ヘッド9の各トランジスタ65に
流れる電流を合計した電流Iは、下記の数3のように、
従来の約0.7倍に減少する。
【数3】
【0077】したがって、印画パワーを従来と同じ大き
さに維持したまま、やはりヘッド9のコモン抵抗に流れ
る電流を従来よりも小さくすることができる。
【0078】なお、以上の例において、セレクタ16の
制御入力端に与える制御信号は、前述の(a)〜(d)
のような内容のものに限らず、それとは逆の次の(e)
〜(h)のような内容のものであってもよいことはもち
ろんである。
【0079】(e)奇数ライン目の印画時であって階調
データの値が偶数であるときには、ラインメモリ13か
ら奇数個目の画像データが読み出されたとき、入力端i
2に入力されるゼロデータを選択し、他方、ラインメモ
リ13から偶数個目の画像データが読み出されたとき、
入力端i1に入力されるその画像データを選択する。
【0080】(f)奇数ライン目の印画時であって階調
データの値が奇数であるときには、ラインメモリ13か
ら奇数個目の画像データが読み出されたとき、入力端i
1に入力されるその画像データを選択し、他方、ライン
メモリ13から偶数個目の画像データが読み出されたと
き、入力端i2に入力されるゼロデータを選択する。
【0081】(g)偶数ライン目の印画時であって階調
データの値が偶数であるときには、ラインメモリ13か
ら奇数個目の画像データが読み出されたとき、入力端i
1に入力されるその画像データを選択し、他方、ライン
メモリ13から偶数個目の画像データが読み出されたと
き、入力端i2に入力されるゼロデータを選択する。
【0082】(h)偶数ライン目の印画時であって階調
データの値が奇数であるときには、ラインメモリ13か
ら奇数個目の画像データが読み出されたとき、入力端i
2に入力されるゼロデータを選択し、他方、ラインメモ
リ13から偶数個目の画像データが読み出されたとき、
入力端i1に入力されるその画像データを選択する。
【0083】また、以上の例では、ヘッドコントローラ
7に、専用のハードウェア回路としての階調カウンタ1
4やセレクタ15やコンパレータ16を設けている。し
かし、例えばこれらの回路の一部または全部の機能をマ
イクロコンピュータ17に果たさせるようにしてもよ
い。
【0084】また、以上の例では階調を8ビットで(す
なわち256段階の濃度レベルで)表す画像データを処
理して印画を行う感熱式ラインプリンタに本発明を適用
している。しかし、階調を8ビット以外で(例えば10
ビット(すなわち1024段階の濃度レベル)で)で表
す画像データを処理して印画を行う感熱式ラインプリン
タにも本発明を適用してもよいことはもちろんであり、
その場合には、そのビット数に応じて階調カウンタ14
での階調データの最大値を設定すればよい。
【0085】また、以上の例では1ライン分の2056
個の画像データを単独のコンパレータ16で階調データ
と比較しているが、1ライン分の2056個の画像デー
タを分担して階調データと比較する複数のコンパレータ
をヘッドコントローラ7に設けるとともに、ヘッド9に
もこれらのコンパレータの各々に対応してシフトレジス
タを設けるようにしてもよい。
【0086】また、以上の例ではヘッド素子の数が20
56個の(すなわち1ラインあたりのドット数が205
6の)ラインプリンタに本発明を適用しているが、ヘッ
ド素子の数が2056個以外のラインプリンタにも本発
明を適用してよいことはもちろんである。
【0087】
【0088】また、本発明は、以上の例に限らず、本発
明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとり
うることはもちろんである。
【0089】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、画像を
ラインヘッドの熱作用により印画するプリンタにおい
て、抵抗値の大きいヘッド素子を有するラインヘッドを
新たに開発することなく、同じラインヘッドを用いたま
ま、ラインヘッドのコモン抵抗に流れる電流を従来より
も大幅に小さくすることができる。
【0090】これにより、ラインヘッドのコモン抵抗で
の電圧降下が従来よりも小さくなるので、電圧降下補正
により印画むらの発生を十分に抑制できるようになると
いう効果が得られる。また、コモン抵抗に流れる電流が
小さくなるので、ヘッドに電流を供給する電源を小型化
・低コスト化できるという効果も得られる。また、コモ
ン抵抗での電圧降下が従来よりも小さくなるので、電源
の電気エネルギーからヘッド素子の熱エネルギーへの変
換効率が従来よりも向上するという効果も得られる。
【0091】また、印画された画像を見た際に階調が粗
くなったように見えることも防止できるという効果が得
られる。
【0092】なお、画像データの各々について、階調デ
ータの同一の値に対応してその画像データと値0のデー
タとのいずれを選択するかを、1ライン毎に切り換える
ようにした場合には、印画された画像を見た際に階調が
粗くなったように見えることを一層よく防止できるとい
う効果も得られる。
【0093】また、選択したデータと階調データとの比
較結果を示す信号に応じて、ラインヘッドのヘッド素子
への通電時間を補正する信号をラインヘッドに送るよう
にした場合には、ラインヘッドのコモン抵抗での電圧降
下を原因とする印画むらの発生を一層よく抑制できるよ
うになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した感熱式ラインプリンタの信号
処理系の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1のヘッドコントローラの構成の一例を示す
ブロック図である。
【図3】奇数ライン目の印画時に、図2のコンパレータ
で階調データの各値と比較される画像データを示す図で
ある。
【図4】偶数ライン目の印画時に、図2のコンパレータ
で階調データの各値と比較される画像データを示す図で
ある。
【図5】ライン方向上、ラインに直交する方向上で隣合
う2つのドット位置の画像を合わせた画像の階調を示す
図である。
【図6】従来の感熱式のラインプリンタのヘッドコント
ローラの構成の一例を示すブロック図である。
【図7】ヘッド素子の構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 メモリコントローラ、 2 メモリ、 3 パレッ
ト部、 4 マスキング部、 5 ガンマ補正部、 6
PQC部、 7 ラインヘッドコントローラ、 8
電圧降下補正部、 9 ラインヘッド、 11,13
ラインメモリ、12 バッファメモリ、 14 階調カ
ウンタ、 15 セレクタ、 16コンパレータ、 1
7 マイクロコンピュータ、 21 シフトレジスタ、
22 ラッチ回路、 64 抵抗器、 65 トラン
ジスタ、 66 半導体、67,69 銅線、 68
電源端子、 70 アース端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/36

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像をラインヘッドの熱作用により印画
    するプリンタのラインヘッドコントローラにおいて、 画像の階調を段階的に表す階調データを発生する階調発
    生手段と、1ライン分の複数 の画像データの各々について、該画像
    データと値0のデータとのうちの一方ずつを交互に選択
    し、さらに、前記階調データの値が変化する毎に、該画
    像データと該値0のデータとのいずれを選択するかを切
    り換える選択手段と、 前記選択手段で選択されたデータと前記階調データとの
    比較結果を示す信号を前記ラインヘッドに送る比較手段
    とを備えることにより、個々の前記画像データが、前記
    階調データの1つおきの値と比較され、且つ、前記ライ
    ンヘッドの隣合う2つのヘッド素子に対応する2個の前
    記画像データが、互いに異なる値の前記階調データと比
    較されるようにしたことを特徴とするラインヘッドの熱
    作用により印画するプリンタのラインヘッドコントロー
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記選択手段は、さらに、前記画像デー
    タの各々について、前記階調データの同一の値に対応し
    て該画像データと前記値0のデータとのいずれを選択す
    るかを、1ライン毎に切り換えることを特徴とする請求
    項1に記載のラインヘッドの熱作用により印画するプリ
    ンタのラインヘッドコントローラ。
  3. 【請求項3】 前記比較手段からの比較結果を示す信号
    に応じて、前記ラインヘッドのヘッド素子への通電時間
    を補正する信号を前記ラインヘッドに送る電圧降下補正
    手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の
    ラインヘッドの熱作用により印画するプリンタのライン
    ヘッドコントローラ。
  4. 【請求項4】 画像をラインヘッドの熱作用により印画
    するプリンタにおいて、画像の階調を段階的に表す階調
    データを発生する階調発生手段と、1ライン分の複数 の画像データの各々について、該画像
    データと値0のデータとのうちの一方ずつを交互に選択
    し、さらに、前記階調データの値が変化する毎に、該画
    像データと該値0のデータとのいずれを選択するかを切
    り換える選択手段と、 前記選択手段で選択されたデータと前記階調データとの
    比較結果を示す信号を前記ラインヘッドに送る比較手段
    とを有するラインヘッドコントローラを備えることによ
    り、個々の前記画像データが、前記階調データの1つお
    きの値と比較され、且つ、前記ラインヘッドの隣合う2
    つのヘッド素子に対応する2個の前記画像データが、互
    いに異なる値の前記階調データと比較されるようにし
    ことを特徴とするラインヘッドの熱作用により印画する
    プリンタ。
  5. 【請求項5】 前記選択手段は、さらに、前記画像デー
    タの各々について、前記階調データの同一の値に対応し
    て該画像データと前記値0のデータとのいずれを選択す
    るかを、1ライン毎に切り換えることを特徴とする請求
    項4に記載のラインヘッドの熱作用により印画するプリ
    ンタ。
  6. 【請求項6】 前記ラインヘッドコントローラは、 前記比較手段からの比較結果を示す信号に応じて、前記
    ラインヘッドのヘッド素子への通電時間を補正する信号
    を前記ラインヘッドに送る電圧降下補正手段をさらに有
    することを特徴とする請求項5に記載のラインヘッドの
    熱作用により印画するプリンタ。
  7. 【請求項7】 画像をラインヘッドの熱作用により印画
    するプリンタの印画方法において、 画像の階調を段階的に表す階調データを発生する階調発
    生ステップと、1ライン分の複数 の画像データの各々について、該画像
    データと値0のデータとのうちの一方ずつを交互に選択
    し、さらに、前記階調データの値が変化する毎に、該画
    像データと該値0のデータとのいずれを選択するかを切
    り換える選択ステップと、 前記選択したデータと前記階調データとの比較結果を示
    す信号を前記ラインヘッドに送る比較ステップとを含む
    ことにより、個々の前記画像データが、前記階調データ
    の1つおきの値と比較され、且つ、前記ラインヘッドの
    隣合う2つのヘッド素子に対応する2個の前記画像デー
    タが、互いに異なる値の前記階調データと比較されるよ
    うにしたことを特徴とするラインヘッドの熱作用により
    印画するプリンタの印画方法。
  8. 【請求項8】 前記選択ステップでは、さらに、前記画
    像データの各々について、前記階調データの同一の値に
    対応して該画像データと前記値0のデータとのいずれを
    選択するかを、1ライン毎に切り換えることを特徴とす
    る請求項7に記載のラインヘッドの熱作用により印画す
    プリンタの印画方法。
  9. 【請求項9】 前記比較ステップでの前記比較結果を示
    す信号に応じて、前記ラインヘッドのヘッド素子への通
    電時間を補正する信号を前記ラインヘッドに送る電圧降
    下補正ステップをさらに含むことを特徴とする請求項8
    に記載のラインヘッドの熱作用により印画するプリンタ
    の印画方法。
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