JP3297503B2 - ポリウレタンエマルジョン - Google Patents

ポリウレタンエマルジョン

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JP3297503B2
JP3297503B2 JP18397193A JP18397193A JP3297503B2 JP 3297503 B2 JP3297503 B2 JP 3297503B2 JP 18397193 A JP18397193 A JP 18397193A JP 18397193 A JP18397193 A JP 18397193A JP 3297503 B2 JP3297503 B2 JP 3297503B2
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐加水分解性、耐オレ
イン酸性、耐アルコール性に優るコーティング剤、接着
剤、塗料用組成物などに有用なポリウレタンエマルジョ
ン及び、該ポリウレタンエマルジョンを用いて製造した
人工皮革に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンエマルジョンは、耐摩耗
性、接着性、非粘着性、ゴム弾性を有する塗膜を与える
事から、床剤、壁剤、自動車等に用いる塗料、あるいは
塩化ビニル、ABS、プラスチック、金属、ガラス、木
材等に用いる接着剤、さらには人工皮革、合成皮革等に
用いるコーティング剤として多く用いられている。しか
しながら、溶剤系のポリウレタン樹脂から得られる特性
と比較して、エマルジョンから得られる塗膜の物性は、
皮膜強度なかでも耐水性の点でかなり劣るものであっ
た。特に、ポリエステルジオールを用いたポリウレタン
エマルジョンの場合、成膜フィルムの耐加水分解性が不
良であるばかりではなく、エマルジョンの貯蔵中に分子
量が低下するといった問題も実際に発生している。
【0003】また、ポリエーテルポリオールを用いた場
合には耐熱性が不足して満足する物性が得られない、あ
るいは人工皮革に適用した場合には耐摩耗性が充分に得
られないといった問題があり、これらの改良が長い間望
まれていた。最近になりポリカーボネートジオールが出
現し、耐加水分解性、耐熱性、耐摩耗性といった今まで
の問題点が解決され、物性の向上が図られた。さらにポ
リカーボネート系ポリウレタンの特性が把握されるにつ
れ、耐加水分解性に加えて、その耐オレイン酸性、耐ア
ルコール性のバランスに優れたポリウレタンが得られる
事が確認され、それで加工した人工皮革等の用途が家
具、自動車用途へ広がってきたが、耐加水分解性につい
ては問題ないが、耐オレイン酸性、耐アルコール性につ
いては、まだ不十分であり、改良が要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐加
水分解性、耐オレイン酸性、耐アルコール性に優れたコ
ーティング剤、接着剤、塗料原料として有用なポリウレ
タンエマルジョン及び該ポリウレタンエマルジョンを用
いた人工皮革を提供する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の従
来技術の問題点を克服し、実用した場合に良好な耐加水
分解性、耐オレイン酸性、耐アルコール性に優るコーテ
ィング剤、接着剤、塗料原料として有用なポリウレタン
エマルジョンを提供する事を目的とし、鋭意検討した結
果、ポリテトラメチレンカーボネートジオールを用いた
ポリウレタンエマルジョンが良好である事を見出した。
また該エマルジョンを用いて製造した人工皮革が上記特
性に優れたものであることを見出し本発明をなすに至っ
た。
【0006】すなわち、ポリテトラメチレンカーボネー
トジオールは、一般に市販されているポリヘキサメチレ
ンカーボネートジオールの様に高分子量化が容易ではな
く(特開昭63ー12896号公報)、工業的に実用化
されていない。そのために、ポリテトラメチレンカーボ
ネートジオールを用いたポリウレタンに関する記述が少
なく、わずかにPolymer、1992、Vol.3
3、No.77、1384〜1390に報告があるが、
これは架橋タイプのポリウレタンに関するものであり、
熱可塑性ポリウレタン、あるいはエマルジョンについて
は何ら記載がなく、これらのもつ特性に関しては殆ど知
られていないのが実状であった。
【0007】しかるに本出願人は、高分子量ポリテトラ
メチレンカーボネートジオールの工業的に有利な合成法
を見出し、(特願平4−258748号)それを用いた
ポリウレタンエマルジョンの検討を行った結果、良好な
耐加水分解性、耐オレイン酸性、耐アルコール性に優る
コーティング剤、接着剤、塗料原料として有用なポリウ
レタンエマルジョンが得られることを見出し本発明をな
すに至った。
【0008】即ち、本発明は、ポリウレタンエマルジョ
ンにおいて、ポリウレタンが、(1)有機ジイソシアネ
ート、(2)ポリテトラメチレンカーボネートジオー
ル、および(3)1個の親水性中心と少なくとも2個の
イソシアネート反応性の基とを有する化合物からなるウ
レタンプレポリマーと(4)鎖延長剤との反応生成物か
らなることを特徴とするポリウレタンエマルジョンであ
り、上記記載のポリウレタンエマルジョンを用いて製造
した人工皮革である。
【0009】以下に本発明を説明する。本発明に用いる
ポリテトラメチレンカーボネートジオールとしては、触
媒の存在下あるいは不存在下に1,4−ブタンジオール
とホスゲン、ジアルキルカーボネート、ジアリルカーボ
ネート、アルキレンカーボネートの中から選ばれた1種
類を反応させる際に、酸性化合物を添加して得る、分子
量が500〜10000のものである。
【0010】本発明に用いる有機ジイソシアネートとし
ては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,
6−トリレンジイソシアネートおよびその混合物(TD
I)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート
(NDI)、3,3−ジメチル−4,4−ビフェニレン
ジイソシアネート(TODI)、粗製TDI、ポリメチ
レンポリフェニルジイソシアネート、粗製MDI等の芳
香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート
(XDI)、フェニレンジイソシアネート等の芳香脂環
族ジイソシアネート、さらには4,4’−メチレンビス
シクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HDI)、イソフォロン
ジイソシアネート(IPDI)、ジメチルシクロヘキサ
ンジイソシアネート(水添XDI)等の脂肪族ジイソシ
アネートが挙げられる。
【0011】また、1個の親水性中心と少なくとも2個
のイソシアネート反応性の基とを有する化合物として
は、下記式(1)
【0012】
【化1】
【0013】で表されるジオール、例えば2,2−ジメ
チロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸およ
び2,2−ジメチロール吉草酸等が挙げられる。また、
ジアミノカルボン酸類、例えばリシン、シスチンおよび
3,5−ジアミノカルボン酸等が挙げられる。これらを
実際に用いる場合には、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリ−n−プロピルアミン、トリブチルアミ
ン、トリエタノールアミン等のアミン類、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア等で中和して用い
る。
【0014】また、必要に応じて、物性を損なわない範
囲において、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール等の短鎖ジオール等を併用しても良い。本発
明に用いる鎖延長剤としては、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール等の短鎖ジオール類、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニ
ルジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノシク
ロヘキシルメタン、ピペラジン、2−メチルピペラジ
ン、イソフォロンジアミン等の各種ジアミンおよび水等
が挙げられる。
【0015】本発明のポリウレタンエマルジョンは、例
えば有機ジイソシアネート、ポリテトラメチレンカーボ
ネートジオールおよび1個の親水性中心と少なくとも2
個のイソシアネートと反応性の基とを有する化合物とを
反応させ、NCO末端のウレタンプレポリマーを得る。
反応はアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、ジオ
キサン、ジメチルフルムアミド、N−メチルピロリド
ン、テトラヒドロフラン等のイソシアネートに対して不
活性な有機溶媒を用いる事ができる。
【0016】次に、得られたプレポリマーを必要ならば
中和した後、水中に乳化分散させ、鎖延長剤で高分子量
化する。溶剤を用いてプレポリマー反応を行った場合
は、例えば鎖延長反応が終えてから減圧蒸留等の方法で
除去する必要がある。当然の事ながら、適当な界面活性
剤、例えば高級脂肪酸、樹脂酸、酸性脂肪アルコール、
硫酸エステル、スルフォン酸高級アルキル、スルフォン
酸アルキルアリル、スルフォン化ひまし油、スルフォこ
はく酸エステル等に代表されるアニオン性界面活性剤あ
るいは、エチレンオキサイドと長鎖脂肪アルコールまた
はフェノール類との公知の反応生成物に代表されるノニ
オン性界面活性剤等を併用して乳化安定性を保持しても
よい。
【0017】本発明によるポリウレタンエマルジョンを
用いて得られる人工皮革は以下のごときものが挙げられ
る。基布に用いる不織シート状物は、表面繊維層として
0.5デニール以下の極細繊維を主体としてなる繊維層
を有すれば、前記表面繊維層につながる層としてはどの
ような構成のシート状物であってもよい。例えば、表面
繊維層と同一の繊維で構成された他の表面繊維層で構成
された不織シート状物でもよく、また三次元交絡してい
る編織物とつながる繊維により一方の表面繊維層と他の
表面繊維層が形成されたサンドイッチ型の不織シート状
物でもよい。後者の場合において、前記編織物と表面繊
維層との間に任意の繊維層を配置した不織シート状物で
あってもよい。
【0018】前記0.5デニール以下の極細繊維の繊維
素材としては、通常の人工皮革に用いられるものなら特
に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ナイロン6、ナイロン66、ポリアクリロ
ニトリル、レーヨン等を挙げることが出来る。また、人
工皮革の製造時にポリウレタンエマルジョンとの混合液
に用いる水溶性高分子化合物としては、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、カゼイン、部分ケン化および完全ケン化ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸等の水溶性高分子化合物を挙げることが出来る。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例によって何等限定され
るものではない。なお、実施例中の部は重量部を意味す
る。実施例中に用いられる各測定値の測定方法は、下記
の通りである。
【0020】(ラテックスの耐加水分解性):ラテック
スを40℃にて1ケ月保存した後、ガラス板上で成膜
(室温にて24時間成膜後、120℃にて30分間熱処
理)して得られた厚さ100μm、幅10mm、長さ6
0mmの試料フィルムの強度S2(kg/cm2 )を以
下の条件にて測定し、製造直後のラテックスより成膜し
たフィルム強度S1(kg/cm 2 )の値と比較し、下
記式により強度保持率(%)を求めた。
【0021】 強度保持率(%)=(S2/S1)×100 フィルム強度測定条件 測定機:テンシロン引張試験機 (株)オリエンテックRTA−100 把握長:30mm 引張速度:300mm/分 測定雰囲気:25℃×65%RH (ラテックスフィルムの耐オレイン酸性):上記した試
料をオレイン酸中に、室温にて1週間浸漬後、フィルム
強度の保持率(%)を下式で求めた。
【0022】 強度保持率(%)=(S2/S1)×100 S2:40℃で1ケ月保存したラテックスより成膜した
フイルムの強度(kg/cm2 ) S1:製造直後のラテックスより成膜したフイルムの強
度(kg/cm2 ) (ラテックスフィルムの耐アルコール性):上記した試
料をエタノール中に、室温にて1週間浸漬後、フィルム
強度の保持率を下式で求めた。
【0023】 強度保持率(%)=(S2/S1)×100 S2:浸漬後のフイルムの強度(kg/cm2 ) S1:浸漬前のフイルムの強度(kg/cm2 ) (人工皮革の耐加水分解性):人工皮革の試料片を、相
対湿度95%、温度70℃の条件下に10週間放置した
結果生じる表面のベトツキを調べた。
【0024】(人工皮革の耐オレイン酸性):人工皮革
の試料片を、オレイン酸中に室温にて1週間浸漬後、表
面のベトツキを調べた。 (人工皮革の耐アルコール性):人工皮革の試料片を、
エタノール中に室温にて1週間浸漬後、表面のベトツキ
を調べた。
【0025】〔ポリテトラメチレンカーボネートジオー
ル(C4−PC)の合成例〕撹拌機、温度計、分溜管を
備えた3リットル反応器に、エチレンカーボネート15
84g(18モル)、1,4−ブタンジオール1440
g(16モル)、酢酸鉛3mgを入れ、温度が130
℃、圧力が35mmHg〜17mmHgで10時間反応
させた。この際、分溜管の塔頂から共沸組成のエチレン
カーボネートとエチレングリコールが溜出し、また真空
ポンプ用のトラップには仕込のブタンジオールに対して
1モル%のTHF(テトラヒドロフラン)の生成が見ら
れた。
【0026】次に圧力を常圧に戻し、燐酸ジ(2−エチ
ルヘキシル)を0.1g添加した後、反応温度を150
℃に上げ、圧力35mmHg〜17mmHgで8時間反
応させた。この時も分溜管の塔頂からは、共沸組成のエ
チレンカーボネートとエチレングリコールが溜出し、コ
ールドトラップには、仕込のブタンジオールに対して2
モル%のTHFが生成していた。この時、反応器内に
は、2170gのポリテトラメチレンカーボネートジオ
ールがあり、その分子量はGPC(ゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフィー)にて測定した結果は、約40
0(水酸基価=280mg・KOH/g)であった。
【0027】次に分溜管を取り外し、直接排気できるよ
うにした後、圧力を6mmHgにして1時間で未反応モ
ノマーを分溜した。次に、圧力を4mmHgにし、反応
温度を190℃とし、ブタンジオールを溜出させなが
ら、7時間反応させ、分子量が2050(水酸基価=5
4.6mg・KOH/g)のポリテトラメチレンカーボ
ネートジオール1150gを得た。このとき、THFは
仕込のブタンジオールに対して、1モル%生成してい
た。反応初期からの副生THFの全量は、4モル%であ
った。
【0028】〔ポリヘキサメチレンカーボネートジオー
ル(C6−PC)の合成例〕撹拌機、温度計、および分
溜管を備えた反応器に1,6−ヘキサンジオール117
9.7部(10モル)を加え、70〜80℃で金属ナト
リウム1.84部(0.08モル)を撹拌下に添加し
た。ナトリウムが完全に反応した後、472部(8.0
モル)のジエチルカーボネートを導入した。反応温度を
95〜100℃に上昇させると、エタノールが溜出し始
めた。徐々に温度を上昇させ、約6時間で160℃とし
た。この間、約10%のジエチルカーボネートを含むエ
タノールが溜出した。その後、さらに反応器の圧力を1
0mmHg以下とし、強撹拌下200℃にて4時間反応
させた。生成したポリマーは、冷却後、ジクロロメタン
に溶解させ、希酸で中和した後、さらに2〜3mmH
g、140℃で数時間乾燥させた。得られたポリヘキサ
メチレンカーボネートジオールの分子量は2000であ
った。
【0029】
【実施例1】上記のポリテトラメチレンカーボネートジ
オール(C4−PC)410部、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)150部、トリエチ
ルアミンでカルボキシル基を中和したジメチロールプロ
ピオン酸(DMPA)46.8部、メチルエチルケトン
(MEK)1480部を還流冷却器、温度計および撹拌
装置を有する反応器に入れ、50℃にて2時間ウレタン
化反応を行い、NCO末端のプレポリマー溶液を得た。
30℃に調節した該プレポリマー溶液に、1370部の
蒸留水を、撹拌しながら25部/分の速度で、約1時間
かけて添加し、プレポリマー溶液のエマルジョンを作製
した。
【0030】その後、鎖延長剤としてイソフォロンジア
ミン(IPDA)の20%水溶液136部を30分かけ
て添加した後、温度を40℃に昇温し、30分反応させ
た。減圧下に3時間かけて80℃まで昇温しながら、脱
MEKを行い、固形分30%のポリウレタンエマルジョ
ン(1)を得た。このエマルジョンよりラテックスフィ
ルムを作製し、耐オレイン酸性、耐アルコール性を評価
した。またこのラテックスを40℃にて1ケ月保存した
後、ラテックスフィルムを作製し、耐加水分解性を評価
した。その結果を表1に示す。
【0031】
【実施例2】表1に示す組成で、MDIをイソフォロン
ジアミン(IPDI)に変え、プレポリマー反応条件を
80℃で4時間に変えたた以外は、実施例1と同様にし
てポリウレタンエマルジョン(2)を得、実施例1と同
様にして各物性を評価した。その結果を表1に示す。
【0032】
【比較例1】表1に示す組成にてMDIと前記したポリ
ヘキサメチレンカーボネートジオール(C6−PC)を
用い、実施例1と同様にしてポリウレタンエマルジョン
(3)を得て、実施例1と同様にして各物性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0033】
【比較例2〜4】表1に示す組成にて、ジイソシアネー
トとしてIPDIを用い、ポリオールとしてはポリヘキ
サメチレンカーボネートジオール(C6−PC)、ポリ
カプロラクトンジオール(PCL:ダイセル化学(株)
製 プラクセル220N)、ポリテトラメチレングリコ
ール(PTMG:三菱化成(株)製 PTMGー200
0)を用いた以外は、実施例2と同様にしてポリウレタ
ンエマルジョン(4)、(5)、(6)を得て、各物性
を評価した。その結果を表1に示す。
【0034】
【実施例3】直接紡糸法によって、0.1デニール(2
50d/2500f)のPET極細繊維を製造し、長さ
5mmに切断した。水中に分散させ抄造用スラリーとし
た。このスラリーを抄造し、目付け80g/m2 の不織
ウェブを製造し、75デニール/36フィラメントのP
ET繊維からなる目付け50g/m2 の平織物の両面
に、上記不織ウェブを積層し、高速水流の噴射により三
次元的に交絡一体化させた。高速水流は孔径0.1mm
の直進流噴射ノズルから30Kg/m2 の圧力で噴射し
た。積層シートの表裏両面からこの操作を行い、目付け
量210g/m2、厚さ0.95mm、見かけ密度0.
22g/m2 のシート状物を製造した。
【0035】このシート状物を240番のエメリーペー
パーを用い、ペーパー速度700m/分で表面をバフィ
ングし、厚さ0.9mmとした。これに粘度6.0セン
チポイズでケン化度86〜89モル%のポリビニルアル
コール(PVA)の18%水溶液と実施例2で得られた
ポリウレタンエマルジョン(2)を混合したPVA濃度
6%、ポリウレタンエマルジョン固形分濃度7%からな
る混合物に、前記工程で立毛させた不織シート状物を浸
漬し、マングルで絞って混合物の含浸量をシート状物の
2.5倍に合わせた後に、130℃のピンチテンター方
式熱風乾燥器で4分間加熱乾燥した。このシート状複合
物を顕微鏡で観察すると、立毛表面はPVAが付着し、
全く立毛が見られなかった。次いで、このシート状複合
物を熱水中に投入し、PVAを抽出し、よく水洗した後
に乾燥してスエード調人工皮革を得た。
【0036】このスエード調人工皮革の耐加水分解性、
耐オレイン酸性、耐アルコール性を評価した。その結果
を表2に示す。
【0037】
【比較例5】ポリウレタンエマルジョン(4)を用いた
以外は、実施例3と同様にして、スエード調人工皮革を
得、各物性の評価をした。その結果を表2に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明のポリウレタンエマルジョンは、
耐加水分解性、耐オレイン酸性、耐アルコール性に優れ
た皮膜を与え、コーティング剤、接着剤、塗料原料とし
て有用である。また、該ポリウレタンエマルジョンを用
いて製造した人工皮革も上記特性に優れる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 C08L 75/06 D06N 3/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタンエマルジョンにおいて、ポリ
    ウレタンが、(1)有機ジイソシアネート、(2)ポリ
    テトラメチレンカーボネートジオール、および(3)1
    個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応
    性の基とを有する化合物からなるウレタンプレポリマー
    と(4)鎖延長剤との反応生成物からなることを特徴と
    するポリウレタンエマルジョン。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のポリウレタンエマルジョ
    ンを用いて製造した人工皮革。
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