JPH055280A - 合成皮革 - Google Patents

合成皮革

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JPH055280A
JPH055280A JP3195553A JP19555391A JPH055280A JP H055280 A JPH055280 A JP H055280A JP 3195553 A JP3195553 A JP 3195553A JP 19555391 A JP19555391 A JP 19555391A JP H055280 A JPH055280 A JP H055280A
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JP
Japan
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polyurethane
synthetic leather
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modulus
thickness
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Withdrawn
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JP3195553A
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English (en)
Inventor
Masaoki Koyama
正興 小山
Tomoya Watanabe
智也 渡辺
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐候性、低温風合、耐加水分解性に優れた合
成皮革を得ること。 【構成】 C4,5-PCDL、C4,6-PCDL、C5,6-P
CDL/ジイソシアネート/鎖延長剤よりなるポリウレ
タンで形成される合成皮革。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鞄、靴、袋物、ベル
ト、手袋、衣料、家具、あるいは自動車のシート等の材
料として適した耐候性、低温風合、耐加水分解性に優れ
た合成皮革に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリウレタン系合成皮革は、そ
の風合い、外観等を高く評価され前記した様な各種用途
において使用されて来た。しかしながら、これらのポリ
ウレタン系合成皮革は、その殆どがポリエステル系ポリ
ウレタンである為、応接椅子や事務椅子等の家具、ある
いは自動車座席シート等長期間使用されるものにおいて
は、ポリエステル系ポリウレタン樹脂の加水分解によ
り、合成皮革の表面が粘着性を帯びベタツキが発生した
り、著しいものにあっては、加水分解による劣化のため
基材に積層されたポリウレタン樹脂層が基材より剥離し
てしまう等の現象が発生し、長期間の使用には到底耐え
得ないものであった。
【0003】これに替わりポリエーテル系ポリウレタン
を用いた合成皮革が検討されたが、耐加水分解性に優れ
るものの、紫外線により劣化し易く長期使用に耐え得な
いものであった。これらの問題を解決するために、ポリ
カーボネート系ポリウレタンの使用が提案されている
(特開昭56−63079号公報、特開昭59−100
778号公報、特開昭59−100779号公報)。
【0004】確かに耐候性、耐加水分解性は向上するも
のの、従来のポリカーボネートポリオールは結晶性であ
るため、これから得られたポリウレタンはTgが高く、
風合いが硬く問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の欠点を克服し、実用した場合に、良好な耐候性、
耐加水分解性を有し、しかも風合(特に低温における風
合)に優れた合成皮革を与えるものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は鋭
意検討の結果、ポリウレタン皮膜層を非晶性ポリカーボ
ネート系ポリウレタンで形成する事により、耐加水分解
性、耐候性に優れ長期間の耐久性に富むだけでなく、低
温での風合にも優れた合成皮革が得られる事を見出し、
本発明を完成したものである。
【0007】すなわち、本発明は、以下の通りである。 1.基材表面に、厚さ10〜200μのポリウレタン接
着層、厚さ20〜100μのポリウレタン皮膜層が順次
積層されてなる合成皮革で、 ポリウレタン接着層
が、100%モジュラス5〜100kg/cm2 のポリ
エーテル系二液型ポリウレタンあるいは非晶性ポリカー
ボネート系二液型ポリウレタンの一種又は二種以上で形
成され、 ポリウレタン皮膜層が、100%モジュラ
ス20〜200kg/cm2 の非晶性ポリカーボネート
系ポリウレタンで形成されている、ことを特徴とする合
成皮革。 2.基材表面に、厚さ10〜200μのポリウレタン接
着層、厚さ20〜100μのポリウレタン皮膜層、厚さ
1〜10μのポリウレタン薄膜層が順次積層されてなる
合成皮革であって、 ポリウレタン接着層が、100
%モジュラス5〜100kg/cm2 のポリエーテル系
二液型ポリウレタンあるいは非晶性ポリカーボネート系
二液型ポリウレタンの一種又は二種以上で形成され、
ポリウレタン皮膜層が、100%モジュラス20〜2
00kg/cm2 の非晶性ポリカーボネート系ポリウレ
タンで形成され、 ポリウレタン薄膜層は、100%
モジュラス200〜600kg/cm2 で降伏値を有す
る非晶性ポリカーボネート系ポリウレタンで形成されて
いる、ことを特徴とする合成皮革である。
【0008】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の請求項1の発明の拡大断面図、図2は
本発明の請求項2の発明の拡大断面図であり、該図1及
び図2において、1は基材、2はポリウレタン接着層、
3はポリウレタン皮膜層、4はポリウレタン薄膜層を示
す。本発明に用いる基材1としては、編布、織布、不織
布、床皮等が使用出来る。ポリウレタン接着層2は、ポ
リエーテル系二液型ポリウレタンあるいは、非晶性ポリ
カーボネート系二液型ポリウレタンの一種又は二種以上
で形成される。ポリエーテル系二液型ポリウレタンとし
ては、ポリテトラメチレングリコールやポリプロピレン
グリコール等のポリエーテル系ポリウレタン接着剤を用
いて形成するのが好ましい。該接着剤層を構成するポリ
ウレタンは、100%モジュラスが5〜100kg/c
2 の物性を有するものでなければならない。100%
モジュラスが5kg/cm2 以下では強度が弱く、10
0kg/cm2 以上であると硬くなり合成皮革としての
特徴を失う不都合が生じるので好ましくない。また、該
ポリウレタン接着層の厚さは10〜200μでなければ
ならず、10μ以下では基材への接着力が出ず、浮きし
わ状となって強度に乏しく好ましくなく、200μ以上
になると硬くてしわが入りにくくなり、合成皮革として
の特徴を失って好ましくない。
【0009】ポリウレタン皮膜層3は耐候性、耐加水分
解性に優れかつ低温での風合に優れたポリウレタンで形
成しなければならず、非晶性ポリカーボネート系ポリウ
レタンで形成する。該ポリウレタン皮膜層は100%モ
ジュラスが20kg/cm2 〜200kg/cm2 の物
性を有するものでなければならない。100%モジュラ
スが20kg/cm2 以下の場合には物性が強度的に弱
く、実用的な合成皮革が得られず、また200kg/c
2 以上になると風合が硬くなり、合成皮革としての特
徴を失うので好ましくない。また、該ポリウレタン皮膜
層3の厚さは20〜100μでなければならず、20μ
以下の場合には物性が強度的に弱く、100μ以上にな
ると風合がゴワゴワした硬いものとなり好ましくない。
本発明の請求項1の発明にあっては、最外層がポリウレ
タン皮膜層3となるので細かなしわを有する天然皮革の
外観を保有させることにおいて若干の難点があるが、請
求項2の発明は、これを解決せんとしてポリウレタン皮
膜層3の更に外面にポリウレタン薄膜層4を設けたもの
である。この形成された最外層としてのポリウレタン薄
膜層4は、揉むことによりしわ残りを多くし、天然皮革
に酷似した外表面を構成し得るものである。
【0010】該ポリウレタン薄膜層4は、耐加水分解
性、耐候性に優れ、低温風合にも優れたポリウレタンで
形成しなければならず、この様なポリウレタンとして
は、非晶性ポリカーボネート系ポリウレタンでなければ
ならない。該ポリウレタンは100%モジュラスが20
0〜600kg/cm2 で、かつ降伏値を有するもので
なければならない。降伏値を有しない場合には揉みしわ
が入らず好ましくない。また、100%モジュラスが、
200kg/cm2以下であると揉みしわが入りにく
く、600kg/cm2 以上になると風合が硬くなり好
ましくない。また、該ポリウレタン薄膜層の厚さは、1
〜10μでなければならない。1μに満たない場合は、
実質的に揉みしわが入らず、また10μを越えた場合
は、風合が硬くなるばかりでなく揉みしわを入れた場
合、該ポリウレタン薄膜層4に亀裂が入る等の不都合が
生じるものである。
【0011】本発明をさらに詳細に説明する。本発明に
用いる非晶性ポリカーボネートポリオールとしては、常
温で粘ちょうな液体であるポリカーボネートポリオール
が挙げられる。なかでも脂肪族のポリカーボネートポリ
オールが好ましい。例えば、分子量300〜2000
のポリエーテルポリオール20〜80重量%と炭素数2
0以下の多価アルコールの中から選ばれる少なくとも1
種類を80〜20重量%の比率で混合したものからなる
ポリカーボネートポリオール、繰り返し単位が、下記化
1からなり、A:Bの割合が9:1〜1:9で、A、
B、Cの総量に対して、Cの一種または二種以上の合計
が0〜10%である(但し、該%および割合は、繰り返
し単位の個数を示す。)脂肪族コポリカーボネートポリ
オール、
【0012】
【化1】
【0013】 繰り返し単位が、下記化2からなり、
A:Bの割合が7.5:2.5〜1.5:8.5であ
り、A、B、Cの割合がC/(A+B)=0.1/9
9.9〜50/50であるコポリカーボネートポリオー
ル、
【0014】
【化2】
【0015】 繰り返し単位が下記化3からなり、
A:Bのモル比が10:90〜90:10のコポリカー
ボネートポリオール、
【0016】
【化3】
【0017】及び炭素数が3〜20の、側鎖を有する
多価アルコールを20〜80モル%と、1,6−ヘキサ
ンジオールを80〜20モル%の比率で混合したものか
らなるポリカーボネートポリオールが挙げられる。なか
でも繰り返し単位が、下記化4からなり、A:Bの割合
が9:1〜1:9で、A、B、Cの総量に対して、Cの
一種または二種以上の合計が0〜10%である(但し、
該%および割合は、繰り返し単位の個数を示す。)脂肪
族コポリカーボネートポリオールが好ましい。
【0018】
【化4】
【0019】もちろん本発明の効果を損なわない範囲に
おいて非晶性ポリカーボネートポリオールに加えて、他
のポリオール例えばポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオール等を用いる事は何等差し支えない。本発
明における非晶性ポリカーボネートポリオールを用いた
ポリウレタン組成物を付与した合成皮革は、二塩基酸と
グリコール類との縮合反応により得られるポリエステル
ポリオールを用いたポリウレタン組成物を付与した合成
皮革に比べ、耐加水分解性が改良され、また、ポリオキ
シアルキレングリコール類あるいはアルキレンオキサイ
ド付加物類のポリエーテルポリオールを用いたポリウレ
タン組成物を付与した合成皮革に比べても、耐加水分解
性、耐熱性に優る。また、結晶性のポリカーボネートポ
リオールを用いポリウレタン組成物を付与した人工皮革
の場合、風合いが硬く問題となるが非晶性ポリカーボネ
ートポリオールを用いると柔らかい風合いとなる。
【0020】以上要するに、非晶性ポリカーボネートポ
リオールを用いたポリウレタン組成物を付与するといず
れの物性も満足され非常に優れた合成皮革が得られる。
本発明に用いる有機ジイソシアネートとしては、例え
ば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート及びその混合物(TDI)、ジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(MD
I)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(ND
I)、3,3−ジメチル−4,4−ビフェニレンジイソ
シアネート(TODI)、粗製TDI、ポリメチレンポ
リフェニルジイソシアネート、粗製MDI等の芳香族ジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、フェニレンジイソシアネート等の芳香脂環族ジイ
ソシアネート、さらには4,4′−メチレンビスシクロ
ヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、ヘキサメチ
レンジイソシアネート(HDI)、イソフォロンジイソ
シアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネ
ート(水添XDI)等の脂肪族ジイソシアネート等が挙
げられる。耐候性が特に要求される用途には脂肪族ジイ
ソシアネートが好ましい。
【0021】本発明に用いる鎖延長剤としては、エチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール等の短鎖ジオー
ル類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミ
ン、ジフェニルジアミン、ジアミノジフェニルメタン、
ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2−メチ
ルピペラジン、イソフォロンジアミン等の各種ジアミン
及び水等が挙げられる。
【0022】本発明に用いる有機溶剤は、イソシアネー
ト不活性な溶剤が好ましく、例えばジメチルホルムアミ
ド、ジエチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、
ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチルイ
ソブチルケトン、ジオキサン、シクロヘキサノン、トル
エン等の一種または二種以上の混合物が挙げられる。な
かでも好ましいのはジメチルフォルムアミド、メチルエ
チルケトン、トルエン等である。
【0023】本発明のポリウレタンを製造する方法とし
ては、ポリウレタン業界で公知のウレタン化反応の技術
が用いられる。例えば、非晶性ポリカーボネートポリオ
ールと有機ジイソシアネートを常温〜200℃で反応さ
せることによりNCO末端のウレタンプレポリマーを合
成し、これに鎖延長剤を加え、さらに常温〜200℃で
高分子量化して目的とする人工皮革用ポリウレタンを得
るプレポリマー法、あるいは、該非晶性ポリカーボネー
トポリオールと有機ジイソシアネート、鎖延長剤を一括
して添加し、常温〜200℃で反応させることにより、
目的とするポリウレタンを得るワンショット法がある。
【0024】これらの反応においては、当然のことなが
ら必要に応じて、適当量の三級アミンや錫、チタンの有
機金属塩等で代表される、ウレタン化反応において公知
の重合触媒を用いることも可能である。また、これらの
反応は溶媒中で行ってもよく、無溶媒で合成した後ポリ
ウレタンを溶媒に溶解しても良い。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、それによって本発明は何等限定されるものではな
い。以下に用いる部および%は特に記載ない限り重量部
及び重量%を表すものである。実施例中で用いる評価結
果は、以下の評価法で測定した結果である。 ・耐加水分解性 合成皮革の試料片を相対湿度95%、温度70℃の条件
に4週間放置し、その後試料片の樹脂層をテーパー摩耗
試験機にて荷重1kg、摩擦回数500回にて表面摩耗
程度を観察した。 ・低温風合い 合成皮革の試料片を−20℃の低温に保持した後、手揉
みにてその風合いを判定した。
【0026】風合い良好 ○ 風合いが硬くなり不良 ×
【0027】
【参考例】・非晶性ポリカーボネートポリオール(I)
の合成 攪拌機、温度計および分溜管を備えた反応器に、1,6
−ヘキサンジオール472部(4.0モル)および1,
5−ペンタンジオール416部(4.0モル)を加え、
70〜80℃で金属ナトリウム1.84部(0.08モ
ル)を攪拌下に添加した。ナトリウムが完全に反応した
後、472部(8.0モル)のジエチルカーボネートを
導入した。反応温度を95〜100℃に上昇させるとエ
タノールを溜出し始めた。徐々に温度を上昇させ、約6
時間で160℃とした。この間約10%のジエチルカー
ボネートを含むエタノールが溜出した。その後、さらに
反応器の圧力を10mmHg以下とし、強攪拌下200
℃にて4時間反応させた。生成したポリマーは、冷却後
ジクロロメタンに溶解させ、希酸で中和した後、水洗を
数回繰り返し、無水硫酸ナトリウムで脱水してから、溶
媒を蒸留除去し、さらに2〜3mmHg、140℃で数
時間乾燥させた。得られた非晶性ポリカーボネートポリ
オール(以下、C5,6-PCDLと略記する)の数平均分
子量は2000であった。 ・非晶性ポリカーボネートポリオール(II)の合成 1,5−ペンタンジオールに変えて、1,4−ブタンジ
オール360部(4.0モル)を用いて、合成例(I)
と同様にして非晶性ポリカーボネートポリオール(II)
(以下C4,6-PCDLと略記する)を得た。該C4,6-P
CDLの数平均分子量は2000であった。 ・非晶性ポリカーボネートポリオール(III)の合成 1,6−ペンタンジオールに変えて、1,4−ブタンジ
オール360部(4.0モル)を用いて、合成例(I)
と同様にして、非晶性ポリカーボネートポリオール(II
I)(以下C4,5-PCDLと略記する)を得た。該C4,5-
PCDLの数平均分子量は2000であった。
【0028】
【実施例1】シリコンペーパー表面に、表1に示すモノ
マー組成にて合成した、100%モジュラスが50kg
/cm2 の非晶性ポリカーボネートジオール系ポリウレ
タン(1)(以下、非晶性PCDL系PU(1)と略
称)の樹脂溶液を乾燥厚みが、45μになる様に塗布
し、これを加熱乾燥し、ポリウレタン皮膜層となし、該
ポリウレタン皮膜層上に表1に示す非晶性PCDL系二
液型ポリウレタン接着剤を目付け量130g/m2 、厚
み約118μで塗布してポリウレタン接着層とし、これ
に基材としての綿起毛布の起毛面を貼合わせ120℃に
て4分間加熱し、接着剤を反応固化させた後シリコンペ
ーパー離型紙を剥離し、合成皮革Aを得た。得られた該
合成皮革Aの物性を評価した。その結果を表2に示す。
【0029】
【実施例2】非晶性PCDL系二液型ポリウレタン接着
剤を表1に示すPTMG系二液型ポリウレタン接着剤に
代える以外は、実施例1と同様にして合成皮革Bを得
た。得られた合成皮革Bの物性を評価した。その結果を
表2に示す。
【0030】
【実施例3】シリコンペーパー表面に表1に示す組成に
て合成した、100%モジュラスが200kg/cm2
の非晶性PCDL系PU(2)をナイフコータにて乾燥
後の厚みが5μになる様に塗布し、120℃にて3分間
乾燥し、ポリウレタン薄膜層を形成し、該ポリウレタン
薄膜層上に、非晶性PCDL系PU樹脂(1)溶液を乾
燥後の厚みが40μになるように塗布し、これを加熱乾
燥し、ポリウレタン皮膜層となし、該ポリウレタン皮膜
層上に非晶性PCDL系二液型ポリウレタン接着剤を目
付け量が180g/m2 、厚み約160μとなる様に塗
布し、この上に基材としての綿起毛布の起毛面を貼合わ
せ、次いで温度120℃の加熱機にて4分間加熱し硬化
させた後、シリコンペーパー離型紙を剥離し合成皮革C
を得た。得られた合成皮革Cの物性を評価した。その結
果を表2に示す。
【0031】
【実施例4】ポリウレタン皮膜層に表1に示すモノマー
組成にて合成した、非晶性PCDL系PU(2)を、ポ
リウレタン接着層にPTMG系二液型PU接着剤を、そ
してポリウレタン薄膜層に非晶性PCDL系PU(5)
を用いた以外は、実施例1と同様にして合成皮革Dを得
た。得られた合成皮革Dの物性を評価した。その結果を
表2に示す。
【0032】
【実施例5】ポリウレタン皮膜層に表1に示すモノマー
組成にて合成した非晶性PCDL系PU(3)を、ポリ
ウレタン薄膜層に非晶性PCDL系PU(6)を用いた
以外は、実施例4と同様にして合成皮革Eを得た。得ら
れた合成皮革Eの物性を評価した結果を表2に示す。
【0033】
【比較例1】非晶性PCDL系PU(1)に代えて、表
1に示すポリエステル系ポリウレタン(1)を用いる以
外は、実施例1と同様にして合成皮革Fを得た。得られ
た合成皮革Fの物性を評価した。その結果を表2に示
す。
【0034】
【比較例2】ポリウレタン皮膜層として、非晶性PCD
L系PU(1)に代えてポリエステル系PU(1)を用
い、ポリウレタン薄膜層として、非晶性PCDL系PU
(2)に代えて表1に示す組成にて合成したポリエステ
ル系PU(2)を用いる以外は、実施例2と同様にして
合成皮革Gを得た。得られた合成皮革Gの物性を評価し
た。その結果を表2に示す。
【0035】
【比較例3】ポリウレタン皮膜層として、表1に示す組
成にて合成した、結晶性PCDL系PU(1)を用い、
ポリウレタン薄膜層として、表1に示す組成にて合成し
た、結晶性PCDL系PU(2)を用いる以外は、実施
例2と同様にして合成皮革Hを得た。得られた合成皮革
Hの物性を測定した。その結果を表2に示す。
【0036】
【実施例6及び比較例4】実施例1、2、3、4、5及
び比較例1、2、3でポリウレタン皮膜層に用いた、非
晶性PCDL系PU(1)、(2)、(3)ポリエステ
ル系PU(1)、結晶性PCDL系PU(1)の各溶液
を、ガラス板上にキャスト後乾燥して得た厚さ100μ
のフイルムをウェザーメーターにて200時間処理した
後の、フイルム強度保持率を基にして、以下の基準にて
評価した。
【0037】85%を越える強度保持率 ○ 50〜85%の強度保持率 △ 50%未満の強度保持率 × その結果を表3に示す。
【0038】
【表1】
【0039】なお、表中に用いた略称は下記の意味を表
わす。 C5,6-PCDL;2000:1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール−コポリカーボネートジ
オール C4,6-PCDL;2000:1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール−コポリカーボネートジオー
ル C4,5-PCDL;2000:1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール−コポリカーボネートジオー
ル PBT;2000:ポリブチレンアジペートグリコール C6 −PCDL;2000:1,6ヘキサンジオールポ
リカーボネートジオール PTMG;2000:ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール IPDI:イソホロンジイソシアネート IPDA:イソホロンジアミン HEPDA:N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレン
ジアミン MEA:モノエタノールアミン HH:ヒドラジンヒドラート 水添XDI:水添加キシリレンジイソシアネート
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明の合成皮革は、耐加水分解性、低
温風合、耐候性に優れている事は明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の拡大断面図である。
【図2】請求項2の発明の拡大断面図である。
【符号の説明】
1……基材 2……ポリウレタン接着層 3……ポリウレタン皮膜層 4……ポリウレタン薄膜層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材表面に、厚さ10〜200μのポリ
    ウレタン接着層、厚さ20〜100μのポリウレタン皮
    膜層が順次積層されてなる合成皮革で、 ポリウレタ
    ン接着層が、100%モジュラス5〜100kg/cm
    2 のポリエーテル系二液型ポリウレタンあるいは非晶性
    ポリカーボネート系二液型ポリウレタンの一種又は二種
    以上で形成され、 ポリウレタン皮膜層が、100%
    モジュラス20〜200kg/cm2 の非晶性ポリカー
    ボネート系ポリウレタンで形成されている、ことを特徴
    とする合成皮革。 【請求項2】 基材表面に、厚さ10〜200μのポリ
    ウレタン接着層、厚さ20〜100μのポリウレタン皮
    膜層、厚さ1〜10μのポリウレタン薄膜層が順次積層
    されてなる合成皮革であって、 ポリウレタン接着層
    が、100%モジュラス5〜100kg/cm2 のポリ
    エーテル系二液型ポリウレタンあるいは非晶性ポリカー
    ボネート系二液型ポリウレタンの一種又は二種以上で形
    成され、 ポリウレタン皮膜層が、100%モジュラ
    ス20〜200kg/cm2 の非晶性ポリカーボネート
    系ポリウレタンで形成され、 ポリウレタン薄膜層
    が、100%モジュラス200〜600kg/cm2
    降伏値を有する非晶性ポリカーボネート系ポリウレタン
    で形成されている、ことを特徴とする合成皮革。
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