JP3296742B2 - ケーブル - Google Patents
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Description
ト、電子機器用等に使用されるケーブルに関し、さらに
詳しくは、優れた機械特性、柔軟性を有し、ケーブルの
端末部分を各種センサ−や端子などに接続した後、この
接続部を気密もしくは水密に保持するためにポリエチレ
ンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートでモ−
ルド加工処理するのに好適なケーブルに関するものであ
る。
されるケーブルの絶縁層としては、機械特性、柔軟性が
良好である熱可塑性ポリウレタン系組成物が被覆材とし
て採用されている。 このようなケーブルに、センサ−
などの機器部品や電極端子を接続する場合には、その接
続部およびその近傍の周囲を樹脂モ−ルド(成形体)で
気密もしくは水密に成形し保護する。このように樹脂モ
ールドで気密、水密を確保するには、成形のしやすさ、
機械的強度に優れるポリエチレンテレフタレ−トやポリ
ブチレンテレフタレ−トがモールド材料として頻繁に用
いられている。
ルの被覆材料とモ−ルド材料の選定によっては材料間の
熱収縮率の差により、端末加工時や使用時の加熱、冷却
過程において、ケーブルと成形体の界面に隙間が生じ、
界面に生じた隙間から水分が浸入するという問題があ
る。界面に生じた隙間から水分が浸入すると、ケーブル
の導体が腐食し、接続された機器部品の性能が劣化する
等の不具合が発生するので、気密、水密性の保持のため
に各種のシ−ル対策が必要となる。このため、端末加工
時の作業性が著しく煩雑となり、その作業には高度の熟
練を要していた。
の被覆材料を、モ−ルド材料と同一もしくは類似材料と
することが考えられるが、これらの樹脂材料はケーブル
の被覆材料としては成形加工性が悪く、電線として要求
される可撓性にも問題があり、また材料が高価である等
実用的ではない。本発明の目的は、気密性、水密性の保
持のために特別なシ−ル対策を施さなくても、ケーブル
と成形体との界面の気密性、水密性が保たれ、ケーブル
の導体の腐食や接続された機器部品の性能劣化を防止で
き、耐熱性、低温特性に優れたケーブルを提供すること
にある。
に、本発明においては、絶縁導体を複数本撚り合わせた
多芯撚線の外側に2層以上の被覆層を設けたケーブルに
おいて、前記被覆層のうちの最外層の平均肉厚が0.2
5mm〜0.7mmとし、該最外層を熱可塑性ポリウレ
タンにポリエステルエラストマーまたはエチレン・グリ
シジルメタクリレ−ト系共重合体の一方あるいはこれら
を混合した混合物を10〜70重量%配合した組成物を
ベース樹脂とする樹脂組成物を押出成形し、電子線照射
して架橋度を5〜40%の架橋体で構成したことを特徴
とするケーブルを提供することにある。
導体の多芯撚線上に設けられる被覆層は2層以上とす
る。本発明のケーブルの製造に際し、絶縁導体の多芯撚
線上に設ける被覆層は複数層同時押出し被覆或いは内層
を被覆した後に次の外層を順次被覆しても良い。その際
最外層の平均肉厚は0.25mm〜0.7mmに設定す
る。最外層の肉厚が0.7mmより大きくなると、ケー
ブルの耐熱性が著しく低下する。また0.25mmより
小さくなるとその下層との密着性が著しく低下し、その
界面の気密性が大きく低下するためで、好ましくは0.
3mm〜0.65mmの範囲である。
図1において1は多芯撚線で、該多芯撚線1は、例えば
外径0.18mmφの錫メッキ軟銅線を20本撚り合わ
せて導体径1mmφに仕上げた撚線導体1a上に、ポリ
エチレン、ポリ塩化ビニル等からなる絶縁層1bを設け
た絶縁導体1を複数本(図1では2本)撚り合わせた構
成となっている。2は多芯撚線1を被覆した被覆層で、
該被覆層2は複数層(図1では2層)からなり、内層2
aは熱可塑性ポリウレタンをベース樹脂とする樹脂組成
物で、または、密度が0.86〜0.90g/cm3で
あるエチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種
をベ−ス樹脂とする樹脂組成物で構成されている。外層
2bは熱可塑性ポリウレタン90〜30重量%、ポリエ
ステルエラストマー10〜70重量%をベース樹脂とす
る樹脂組成物を押出し成形し電子線架橋した層で構成す
るか、或いは、熱可塑性ポリウレタン90〜30重量
%、エチレン・グリシジルメタクリレート系共重合体1
0〜70重量%をベース樹脂とする樹脂組成物を押出し
成形し電子線架橋した層で構成する。本発明における電
子線架橋による架橋度はポリエチレンテレフタレ−トや
ポリブチレンテレフタレ−トからなるモールド材料との
接着性から5〜40%の範囲とする。なお、図中3はケ
ーブルである。
被覆最外層を熱可塑性ポリウレタンにポリエステルエラ
ストマーを配合したベース樹脂からなる樹脂組成物で構
成する。ウレタン樹脂の配合量は30重量%以上とする
ことが好ましい。ウレタン樹脂の成分が30重量%より
小さくなると、ケーブル端末を構成するモールド材であ
るポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブチレンテレ
フタレ−トとの接着性が弱くなり、更にケーブルの低温
特性や耐水性が低下するためである。熱可塑性ポリウレ
タンにポリエステルエラストマ−を配合すると、モール
ド材であるポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブチ
レンテレフタレートとの接着力が向上するためである。
ポリエステルエラストマ−を配合する場合の配合量は7
0重量%以下とすることが好適である。ポリエステルエ
ラストマ−の配合量が70重量%を越えるとケーブルの
耐熱水性や耐加水分解性が低下し、またポリエチレンテ
レフタレ−トまたはポリブチレンテレフタレートとの接
着力も低下するためである。なお、熱可塑性ポリウレタ
ンのみでも前記モールド材との接着強度は得られるが、
ポリエステルエラストマ−を10重量%以上配合するこ
とによりモールド材に対する接着性は大きく向上する。
熱可塑性ポリウレタンにエチレン・グリシジルメタクリ
レ−ト系共重合体を配合したベース樹脂からなる樹脂組
成物で構成する。エチレン・グリシジルメタクリレ−ト
系共重合体を配合することにより、モールド材であるポ
リエチレンテレフタレ−トまたはポリブチレンテレフタ
レートとの接着力を向上させることができる。エチレン
・グリシジルメタクリレ−ト系共重合体の配合量は70
重量%以下が好適である。この場合エチレン・グリシジ
ルメタクリレ−ト系共重合体の配合量が70重量%を越
えるとケーブルの低温特性が低下し、モールド材である
ポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブチレンテレフ
タレートとの接着性も低下するためである。前述したよ
うに熱可塑性ポリウレタンのみでも前記モールド材との
接着強度は得られるが、エチレン・グリシジルメタクリ
レ−ト系共重合体を10重量%以上配合することにより
モールド材に対する接着性が大きく向上することから1
0重量%以上配合することが好ましい。
層の架橋は電子線架橋により行い、その架橋度は5〜4
0%とする。最外層の架橋度を5〜40%としたのは、
架橋度が5%未満では最外層が低温で溶融するなどケー
ブルの耐熱性が著しく低下し、また40%を越えるとモ
ールド材であるポリエチレンテレフタレ−トまたはポリ
ブチレンテレフタレ−トとの接着性が著しく低下するた
めである。
の被覆材料は樹脂成分が熱可塑性ポリウレタンを主成分
とする樹脂組成物がよい。熱可塑性ポリウレタンを被覆
材として用いることにより、内層と外層の被覆層が接着
し、その間の気密性や耐繰り返し屈曲性についても良好
に維持することが可能となる。さらに被覆層における内
層被覆材には密度が0.86〜0.90g/cm3 であ
るエチレン・αオレフィン共重合体、およびエチレン・
酢酸ビニル共重合体のいずれか、もしくはそれらの混合
物をベ−ス樹脂とする樹脂組成物を用いると良い。これ
らの樹脂を用いると、内層・外層間の気密性や繰り返し
曲げ特性を維持しつつ安価にケーブルを形成することが
可能になる。
レタンとしては、ポリエステル系ウレタン樹脂(アジペ
−ト系、カプロラクトン系、ポリカ−ボネ−ト系)、ポ
リエ−テル系ウレタン樹脂があげられ、耐水性、耐カビ
性などの点でポリエ−テル系ウレタン樹脂が好ましい。
また、熱可塑性ポリウレタンの硬さ(タイプAデュロメ
−タ、1kgf)は90以下が好ましい。
ラストマーとしては、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リブチレンイソフタレート、ポリエチレンテレフタレー
ト等の芳香族ポリエステルとポリエーテルのエステル共
重合体が好ましい。例えば、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール(PTMG)とポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)の共重合体やPTMGとポリブチレンイソ
フタレート(PBI)の共重合体、PTMGとポリエチ
レンテレフタレート(PET)の共重合体等がある。
シジルメタクリレ−ト系共重合体としては、例えば、エ
チレン・グリシジルメタクリレ−ト共重合体、エチレン
・グリシジルメタクリレ−ト・酢酸ビニル三元共重合
体、エチレン・グリシジルメタクリレ−ト・アクリル酸
メチル三元共重合体などがあげられ、これらを2種類以
上混合して用いてもよい。エチレン・グリシジルメタク
リレ−ト系共重合体のメルトフロ−レイト(MFR)は
2〜10g/10min.(荷重216kgf、温度1
90℃)の範囲のものが好ましい。このようなものとし
ては、例えば、「ボンドファ−スト」(商品名、住友化
学工業(株)製)などが市販されており、機械特性や柔
軟性などのケーブルに必要な特性を十分考慮して、市販
品の各種グレ−ドから適宜選択して使用することができ
る。
レフィン共重合体は、エチレンとプロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセンなどのαオレフィン
の少なくとも1種との共重合体であり、架橋性、弾力性
の点から、密度0.86〜0.90g/cm3 であるも
のが好ましい。
ビニル共重合体は、架橋性、弾力性の点から、酢酸ビニ
ル含有量が10〜30重量%のものが好ましい。エチレ
ン・αオレフィン共重合体およびエチレン・酢酸ビニル
共重合体は、架橋によって、その耐熱性を向上させるこ
とができ、ポリエチレンテレフタレ−トやポリブチレン
テレフタレ−トのように高融点を有する樹脂でモ−ルド
する場合には架橋させる。
射による架橋方法が好ましい。電子線架橋法は、樹脂組
成物を押出成形後に電子線照射して架橋をおこなう。電
子線の線量は、1〜30Mradが適当である。なお本
発明に用いる樹脂組成物を架橋させる場合、樹脂組成物
に多官能モノマ−(トリメチロ−ルプロパントリメタク
リレ−ト、トリアリルシアヌレ−ト等)の架橋助剤を配
合する事が必要である。配合部数は架橋助剤の種類によ
っても異なるが、ベース樹脂100重量部に対し0.2
〜15重量部が適量である。なお架橋度の制御は照射線
量、架橋助剤の種類、架橋助剤の量等を適宜選択するこ
とにより行うことができる。
樹脂組成物には、絶縁導体やケーブルにおいて、一般的
に使用されている各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、
金属不活性剤、難燃剤、分散剤、着色剤、充填剤、滑剤
等を本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合すること
ができる。酸化防止剤としては、4.4’−ジオクチル
・ジフェニルアミン、N,.’−ジフェニル−p−フェ
ニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,.−ジ
ヒドロキノリンの重合物等のアミン系酸化防止剤、ペン
タエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト)、
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネ−ト、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノ−ル系
酸化防止剤、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキ
ルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニ
ル)スルフィド、2−メルカプトベンヅイミダゾ−ルお
よびその亜鉛塩、ペンタエリスリト−ル−テトラキス
(3−ラウリル−チオプロピオネ−ト)などのイオウ系
酸化防止剤などがあげられる。
(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロ
イル)アミノ−1,2,4−トリアゾ−ル、2,2, −
オキサミドビス−(エチル3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト)などが
あげられる。難燃剤としては、テトラブロモビスフェノ
−ルA(TBA)、デカブロモジフェニルオキサイド
(DBDPO)、オクタブロモジフェニルエ−テル(O
BDPE)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBC
D)、ビストリブロモフェノキシエタン(BTBP
E)、トリブロモフェノ−ル(TBP)、エチレンビス
テトラブロモフタルイミド、TBA・ポリカ−ボネ−ト
オリゴマ−、臭素化ポリスチレン、臭素化エポキシ、エ
チレンビスペンタブロモジフェニ−ル、塩素化パラフィ
ン、ドデカクロロシクロオクタンなどのハロゲン系難燃
剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無
機系難燃剤、リン酸化合物、ポリリン酸化合物、赤リン
化合物などのリン系難燃剤などがあげられる。
レ−、酸化亜鉛、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化モリ
ブデン、三酸化アンチモン、シリカ、タルク、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ほう酸亜鉛などがあげられ
る。
銅撚線 構成:20本/0.18mmφ)の上に、低密
度ポリエチレンを押出被覆して外径1.7mmの絶縁層
を形成し、これに加速電圧500keV、照射量20M
radの電子線を照射して上記絶縁層を架橋した絶縁導
体を2本撚り合わせ図1に示す多芯撚線1を用意した。
次いで、上記多芯撚線1上に、40mmφ押出機(L/
D=25)を用い、下記に示す組成の樹脂組成物Aまた
はBを外径4.2mmφとなるように押出被覆し適度に
架橋して被覆内層2aを構成した。次いで、上記押出被
覆内層2aの外側に表1からなる被覆材を表1に示す被
覆外径になるように押出被覆した後、表1に示す照射線
量で電子線を照射して被覆外層2bを構成し、ケーブル
3を完成した。
使用した。 ( 1) ウレタン樹脂(E−385) ポリエ−テル系ウレタン樹脂 日本ミラクトラン(株)製 ( 2) ポリエステルエラストマー ポリブチレンテレフタレート系エラストマ− ハイトレル2300X06 東レデュポン株式会社製 ( 3) エチレン・グリシジルメタクリレ−ト共重合体 ボンドファーストE 住友化学(株)製
方法で各種の特性を評価した。 (1)架橋度 ポリエステルエラストマーの場合はキシレン、熱可塑性
ポリウレタンはジメチルホルムアミド、グリシジルメタ
クリレ−トを有するエチレン系共重合体の場合にはキシ
レンを抽出液として用い、JIS C 3005に準じ
て24時間抽出し乾燥後のゲル分率を測定した。2つの
ポリマーのブレンド系で抽出溶媒の異なる場合は、1度
1種の溶媒で抽出し乾燥後、別の溶媒で抽出して乾燥す
る事によりゲル分率を測定した。 (2)低温特性 ケーブルを−65度で45mmφのマンドレルに5回巻
いた後の亀裂の有無を観察した。結果を合格数で表示し
た。 (3)耐熱性 ケーブルを自己径のマンドレルに巻いた後、200℃3
0分加熱し溶融の有無を確認した。結果を「溶融あり」
を「×」、「溶融なし」を「○」で表示した。 (4)端末の気密性 図2に示すように、ケ−ブルの被覆層2および1bを除
去して導体1aを露出させ、その端部に電極端子5を接
続した。次いで、接続部とその近傍周囲をポリブチレン
テレフタレ−ト(大日本インキ製)で射出成形し樹脂成
形体4を形成し、接続部を保護した。このケーブルにつ
いて、120℃×1時間、−40℃×1時間を1サイク
ルとして、10サイクルのヒ−トサイクル試験を行なっ
た。その後、樹脂成形体側と反対の端末より、2気圧の
圧縮空気を注入し、樹脂成形体側から漏れがないかを、
水中に浸漬し、気泡の有無で、気密性を確認した。5サ
ンプルについて、試験をおこない、全て合格した場合を
○、いずれかのサンプルが不合格であった場合を×とし
た。
なった。 (1) 所定長のケーブルの被覆層を長手方向に2分割し、
絶縁導体を取り外し、(2) 2分割した半円形の被覆層を
金型内にセットし、(3) 金型内にポリブチレンテレフタ
レ−ト(東レ製)を射出して、被覆層上にポリブチレン
テレフタレ−トをモールド成形した。得られた樹脂成形
体を剥離試験に供した。剥離試験はケーブル被覆層をポ
リブチレンテレフタレ−ト成形体から90度の角度で5
0mm/分の速度で引き剥がし、その時の強度を測定
し、合わせて剥離面のポリブチレンテレフタレ−ト表面
にケ−ブルの被覆材が存在しているか否かを調査するこ
とにより行った。ポリブチレンテレフタレ−トとケ−ブ
ルの被覆層の接着界面に被覆樹脂組成物の凝集体が多く
存在した場合をその割合により「最多」「多」とし、少
量存在した場合を「少」、存在しない場合を「無」とし
て表わした。以上の評価結果を表1、2、3に併記し
た。
端末の気密性、接着性(剥離強度)に優れている。これ
に対して比較例31は架橋度が上がりすぎて端末気密性
が悪く、同32〜34は架橋していないか、架橋度が足
りないために耐熱性が劣り、同35は最外層の厚さが薄
いために肉切れが生じて外観不良となり、同36、37
は熱可塑性ポリウレタンの配合良が少ないために端末気
密性が悪く、いずれも要求特性を満足せず、本発明の目
的には合致しなかった。
る被覆層の最外層を熱可塑性ポリウレタン90〜30重
量%にポリエステルエラストマーあるいは/またはエチ
レン・グリシジルメタクリレート系共重合体10〜70
重量%を配合したベース樹脂組成物を、最外層の平均肉
厚が0.25mm〜0.7mmとなるように押出成形
し、架橋度を5〜40%になるよう電子線架橋したもの
であるからポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブチ
レンテレフタレート樹脂モールド材に対して接着性が高
く、端末成形体との界面の気密性、水密性が十分に保た
れ、ケーブル導体の腐食や接続する機器部品の性能劣化
も防げ、耐熱性、低温特性にも優れたケーブルを安価に
提供しうる効果があり、自動車用、電子機器用として経
年安定して使用することができる。
状態を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線の
外側に2層以上の被覆層を設けたケーブルにおいて、前
記被覆層のうちの最外層の平均肉厚が0.25mm〜
0.7mmとし、該最外層を熱可塑性ポリウレタン90
〜30重量%およびポリエステルエラストマー10〜7
0重量%をベース樹脂とする樹脂組成物を押出成形し電
子線照射して架橋度を5〜40%の架橋体で構成し、ポ
リエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタ
レートとの接着力を向上せしめたことを特徴とするケー
ブル。 - 【請求項2】絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線の
外側に2層以上の被覆層を設けたケーブルにおいて、前
記被覆層のうちの最外層の平均肉厚が0.25mm〜
0.7mmとし、該最外層を熱可塑性ポリウレタン90
〜30重量%およびエチレン・グリシジルメタクリレ−
ト系共重合体10〜70重量%をベース樹脂とする樹脂
組成物を押出成形し電子線照射して架橋度を5〜40%
の架橋体で構成し、ポリエチレンテレフタレートまたは
ポリブチレンテレフタレートとの接着力を向上せしめた
たことを特徴とするケーブル。 - 【請求項3】前記被覆層の内層に熱可塑性ポリウレタン
をベース樹脂とする樹脂組成物を用いることを特徴とす
る請求項1または2に記載のケーブル。 - 【請求項4】前記被覆層の内層に密度が0.86〜0.
90g/cm3であるエチレン・αオレフィン共重合体
またはエチレン・酢酸ビニル共重合体の群から選ばれた
少なくとも1種をベ−ス樹脂とする樹脂組成物を用いた
ことを特徴とする請求項1または2に記載のケーブル。
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