JP5496769B2 - 電動自転車用電力ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、モータの駆動、アシストを受けて走行する電動自転車に使用される電力ケーブルに関する。
近年、健康志向や環境保全に対する関心の高まりとともに自転車が注目され、特に、モータなどを利用して車輪の回転を補助したり、あるいは車輪の回転をモータのみに行わせる電動自転車が広く普及してきている。そして、この普及に伴い、性能や信頼性などのさらなる向上が求められるようになり、新たな課題が生まれている。
その一つに、電動自転車に使用されている各種ケーブル、特に、モータとバッテリ間に配設される電力ケーブルの耐寒性の問題がある。
すなわち、電動自転車には、モータとともに、モータの電源となるバッテリを備えており、これらは電力ケーブルにより接続されている(例えば、特許文献1参照。)。この電力ケーブルには、電気特性などの一般的な要求特性の他、用途上、細径で、耐候性および耐屈曲性に優れ、かつ外観が良好であることなどが要求される。したがって、従来、かかる要求特性を考慮した電力ケーブルが使用されてきた。
しかし、従来の電力ケーブルは、低温における耐屈曲性が十分でなく、寒冷地で使用した場合にシース割れや導体の断線を生じるおそれがあった。このため、低温屈曲性が良好で、しかも細径で、外観や耐候性などにも優れる、寒冷地での使用に適した電力ケーブルが要望されている。
特開2002−265683号公報
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、低温屈曲性が良好で、しかも細径で、外観や耐候性などにも優れる、寒冷地での使用に適した電動自転車用電力ケーブルを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様である電動自転車用電力ケーブルは、電動自転車の電動モータとバッテリ間に配設される電力ケーブルであって、直径0.06mm以上0.10mm以下の軟銅線からなる撚線導体上に、電子線照射により架橋された高密度ポリエチレンからなる絶縁体を有する絶縁心線1対を撚り合わせてなる対撚コアと、この対撚コア外周に充実に設けられた、JIS K 6723による耐寒性−40℃以上−25℃以下、JIS K 6723による引張強さ17.0MPa以上23.0MPa以下、JIS K 6723による伸び350%以上380%以下、およびJIS K 6723による100%モジュラス5.0MPa以上12.0MPa以下の黒色ポリ塩化ビニル樹脂からなる第1の被覆と、最外層に設けられた、JIS K 6301による低温脆化温度−75℃以上−60℃以下、JIS K 7311による引張強さ40MPa以上50MPa以下、JIS K 7311による伸び450%以上600%以下、JIS K 7311による100%モジュラス4.0MPa以上5.0MPa以下のポリウレタン樹脂からなる第2の被覆とを備え、前記撚線導体の外径が2.0mm以上2.5mm以下であり、前記高密度ポリエチレンからなる絶縁体の被覆厚が0.25mm以上0.35mm以下であり、前記第1の被覆の最小被覆厚が0.10mm以上0.20mm以下であり、かつ前記第2の被覆の被覆厚が0.40mm以上0.60mm以下であるものである。
本発明の第の態様は、第1の態様である電動自転車用電力ケーブルにおいて、前記軟銅線の直径が0.07mm以上0.09mm以下であるものである。
本発明の第の態様は、第1の態様または第2の態様である電動自転車用電力ケーブルにおいて、前記絶縁心線の絶縁体を構成するポリエチレンのJIS K 7112による密度が0.950g/cm以上0.960g/cm以下であるものである。
本発明の第の態様は、第1の態様乃至第の態様のいずれかの態様である電動自転車用電力ケーブルにおいて、ケーブル外径が10mm以下であるものである。
本発明によれば、低温屈曲性が良好で、しかも細径で、外観や耐候性などにも優れる、寒冷地での使用に適した電動自転車用電力ケーブルが提供される。
本発明の電動自転車用電力ケーブルの一実施形態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、説明は図面に基づいて行うが、図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明は図面により何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動自転車用電力ケーブルを示す横断面図である。
図1に示すように、この電動自転車用電力ケーブルは、1対の絶縁心線、すなわち複数の軟銅線からなる撚線導体1a上に第1の色、例えば赤色に着色された絶縁体2aが被覆された第1の絶縁心線3aと、複数の軟銅線からなる撚線導体1b上に第2の色、例えば黒色に着色された絶縁体2bが被覆された第2の絶縁心線3bとを撚り合わせてなる対撚コア10と、この対撚コア10上に充実に設けられた黒色ポリ塩化ビニル樹脂からなる第1の被覆20と、この第1の被覆20上に設けられた黒色ポリウレタン樹脂からなる第2の被覆とを備えている。
撚線導体1a,1bを構成する軟銅線の直径は、直径0.06mm以上0.10mm以下、好ましくは0.07mm以上0.09mm以下である。直径が前記範囲を外れると所期の低温屈曲性が得られない。また、撚線導体1a,1bの外径は、通常、2.0mm以上2.5mm以下の範囲である。外径が2.0mm未満では十分な低温屈曲性が得られないおそれがあり、2.5mmを超えると細径化が困難になる。本実施形態では、撚線導体1a,1bはいずれも、70本の直径0.08mmの軟銅線を15.0mm以下のピッチで左撚りに撚り合わせた撚線コアを7本、20.0mm以下のピッチで右撚りに集合撚りして構成されており、その外径は2.32mmである。なお、軟銅線は、すずや銀などのめっきが施されていてもよい。
撚線導体1a,1b上に被覆された絶縁体2a,2bは、いずれも高密度ポリエチレン、好ましくはJIS K 7112による密度が0.950g/cm以上0.960g/cm以下の高密度ポリエチレンからなる。一方の絶縁体2aを構成する高密度ポリエチレンには、例えば赤色に着色するための着色剤が配合されており、他方の絶縁体2bを構成する高密度ポリエチレンには、例えば黒色に着色するための着色剤が配合されている。これらの高密度ポリエチレンは架橋されており、その度合いは、ゲル分率で30%以上60%以下の範囲が好ましい。ゲル分率が30%未満であると、低温屈曲性を十分に向上させることができない。また、耐熱性や機械的強度なども低下する。また、ゲル分率が60%を超えると、撚り合わせ加工時における作業性が低下するおそれがある。このゲル分率は、JIS C 3005に規定の架橋度試験方法に基づき測定される。なお、高密度ポリエチレンには、上述した着色剤の他、酸化防止剤、熱老化防止剤、充填剤、加工助剤などの添加剤が配合されていてもよい。
絶縁体2a,2bの厚さは、0.25mm以上0.35mm以下の範囲が好ましい。厚さが0.25mm未満では低温屈曲性が低下するおそれがあり、0.35mmを超えると細径化が困難になる。本実施形態では、絶縁体2a,2bは、0.30mmの厚さに形成されている。また、本実施形態では、第1の絶縁心線3aと第2の絶縁心線3bが約70mmピッチで右撚りに撚り合わされて対撚コア10が形成されている。
第1の被覆20は、黒色に着色する着色剤を含有するポリ塩化ビニル樹脂で構成されている。この黒色ポリ塩化ビニル樹脂は、JIS K 6723による耐寒性が−25℃以下であり、好ましくは−28℃以下である。また、JIS K 6723による引張強さが17.0MPa以上、好ましくは18.0MPa以上であり、同伸びが350%以上、好ましくは360%以上であり、同100%モジュラスが12MPa以下、好ましくは6MPa以下である。JIS K 6723による耐寒性が−25℃を超えると、特に低温屈曲性に支障が出る。また、引張強さが17.0MPa未満であるか、または伸びが350%未満であると、電動自転車用電力ケーブルに必要な機械的強度が不足し、低温屈曲性のみならず、耐熱特性などに問題を生ずる。さらに、100%モジュラスが12MPaを超えると、低温屈曲性が低下する。黒色ポリ塩化ビニル樹脂は、JIS K 6723による耐寒性が−40℃以上、JIS K 6723による引張強さが23.0MPa以下、同伸びが380%以下、同100%モジュラスが5.0MPa以上であることがより好ましい。黒色ポリ塩化ビニル樹脂には、着色剤のほか、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱老化防止剤、充填剤、加工助剤、滑剤などの添加剤が配合されていてもよい。
上記黒色ポリ塩化ビニル樹脂のベース樹脂として好適な市販品としては、例えば、JIS K 6723による耐寒性が−28℃、JIS K 6723による引張強さが18.0MPa、同伸びが360%、同100%モジュラスが6.0MPaのポリ塩化ビニル樹脂SMG1220B、JIS K 6723による耐寒性が−37℃、JIS K 6723による引張強さが22.5MPa、同伸びが360%、同100%モジュラスが11.2MPaのポリ塩化ビニル樹脂SVG9746N(以上、いずれもリケンテクノス(株)製 商品名)などが挙げられる。
第1の被覆20の厚さは、0.10mm以上0.20mm以下の範囲が好ましい。厚さが0.10mm未満では、被覆20が破れるおそれがあり、0.20mmを超えると、ケーブル外観に撚り合わせによる凹凸が生じてしまう。なお、この第1の被覆20の厚さ(t)は、第1の被覆20の最小厚さをいい、次式で求めることができる。
t=[D−(d+d)]/2
上記式中、Dは第1の被覆20の外径、dおよびdはそれぞれ第1の絶縁心線3aと第2の絶縁心線3bの外径である。本実施形態では、第1の被覆20は、厚さ(つまり、最小厚さ)が0.15mmになるように形成されている。
第2の被覆30は、黒色に着色する着色剤を含有するポリウレタン樹脂で構成されている。この黒色ポリウレタン樹脂は、JIS K 6301による低温脆化温度−60℃以下であり、好ましくは−68℃以下である。また、JIS K 7311による引張強さが40MPa以上、好ましくは42MPa以上であり、同伸びが450%以上、好ましくは500%以上であり、同100%モジュラスが5.0MPa以下、好ましくは4.9MPa以下である。低温脆化温度が−60℃を超えると、特に低温屈曲性に支障が出る。また、引張強さが40MPa未満であるか、または伸びが450%未満であると、電動自転車用電力ケーブルに必要な機械的強度が不足し、低温屈曲性のみならず、耐熱特性などに問題を生ずる。さらに、100%モジュラスが5.0MPaを超えると、低温屈曲性が低下する。黒色ポリウレタン樹脂は、JIS K 6301による耐寒性が−75℃以上、JIS K 6723による引張強さが50MPa以下、同伸びが600%以下、同100%モジュラスが4.0MPa以上であることがより好ましい。黒色ポリ塩化ビニル樹脂には、着色剤のほか、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱老化防止剤、充填剤、加工助剤、滑剤などの添加剤が配合されていてもよい。
上記黒色ポリウレタン樹脂のベース樹脂として好適な市販品としては、例えば、JIS K 6301による低温脆化温度が−68℃以下、JIS K 7311による引張強さが42MPa、同伸びが500%、同100%モジュラスが4.9MPaのポリウレタン樹脂であるレザミンP880B(大日精化工業(株)製 商品名)などが挙げられる。
第2の被覆30の厚さは、0.40mm以上0.60mm以下の範囲が好ましい。厚さが0.40mm未満では、低温屈曲性が低下し、0.60mmを超えると、ケーブルの細径化が困難になる。本実施形態では、第2の被覆30は、0.50mmの厚さに形成されている。
このように構成される電動自転車用電力ケーブルにおいては、直径0.06mm以上0.10mm以下の軟銅線からなる撚線導体上に、電子線照射により架橋された高密度ポリエチレンからなる絶縁体を有する絶縁心線を使用するとともに、このような絶縁心線を保護する外被として、内側に充実に、耐寒性に優れ、かつ特定の機械的特性を有する黒色ポリ塩化ビニル樹脂からなる被覆を設け、最外層に、低温脆化温度が低く、かつ特定の機械的特性を有する黒色ポリウレタン樹脂からなる被覆を設けたので、寒冷地の使用に十分耐え得る優れた低温屈曲性を備えることができる。しかも、ケーブル外径を10mm以下とすることができ、細径化が可能であり、外観についても、表面に撚り合わせによる凹凸などが生じることがなく、良好な外観を有することができる。さらに、耐候性が良好で、電気特性などの電動自転車用電力ケーブルに一般に要求される特性も具備することができる。
次に、電動自転車において、上記電動自転車用電力ケーブルとともに使用される電動自転車用通信ケーブルについて、上記電動自転車用電力ケーブルとの相違点を中心に記載する。
図示は省略したが、この電動自転車用通信ケーブルは、図1に示した電動自転車用電力ケーブルと同様、1対の絶縁心線、すなわち複数の軟銅線からなる撚線導体上に第1の色、例えば赤色に着色された絶縁体が被覆された第1の絶縁心線と、複数の軟銅線からなる撚線導体上に第2の色、例えば黒色に着色された絶縁体が被覆された第2の絶縁心線とを撚り合わせてなる対撚コアと、この対撚コア上に充実に設けられた黒色ポリ塩化ビニル樹脂からなる第1の被覆と、この第1の被覆上に設けられた黒色ポリウレタン樹脂からなる第2の被覆とを備えている。したがって、以下、図1を援用して説明する。
この電動自転車用通信ケーブルにおいて、撚線導体1a,1bは、例えば、30本の直径0.08mmの軟銅線を10.2mm以下のピッチで右撚りに集合撚りして構成される。その外径は、例えば0.51mmである。撚線導体1a,1b上には、電動自転車用電力ケーブルと同様、電子線照射により架橋された高密度ポリエチレンからなる絶縁体2a,2bが、例えば0.17mmの厚さに形成される。そして、これらの第1の絶縁心線3aと第2の絶縁心線3bが、例えば約20mmピッチで右撚りに撚り合わされて対撚コア10が形成される。
対撚コア10上には、第1の被覆20が、例えば、厚さ(最小厚さ)が0.15mmになるように充実に被覆され、さらに、その上に、第2の被覆30が、例えば0.50mmの厚さに被覆される。
このように構成される電動自転車用通信ケーブルにおいても、直径0.06mm以上0.10mm以下の軟銅線からなる撚線導体上に、電子線照射により架橋された高密度ポリエチレンからなる絶縁体を有する絶縁心線を使用するとともに、このような絶縁心線を保護する外被として、内側に充実に、耐寒性に優れ、かつ特定の機械的特性を有する黒色ポリ塩化ビニル樹脂からなる被覆を設け、最外層に、低温脆化温度が低く、かつ特定の機械的特性を有する黒色ポリウレタン樹脂からなる被覆を設けているので、寒冷地の使用に十分耐え得る優れた低温屈曲性を備えることができる。また、ケーブル外径を4mm以下とすることができ、細径化が可能であり、ケーブル外観も撚り合わせによる凹凸などがなく良好である。さらに、耐候性が良好で、電気特性などの電動自転車用通信ケーブルに一般に要求される特性も具備することができる。
以上、本発明の一実施形態の電動自転車用電力ケーブル、および電動自転車用通信ケーブルについて説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
直径0.08mmの軟銅線70本を13mmピッチで左撚りに撚り合わせ、この撚線コアを7本、18mmピッチで右撚りに集合撚りして、外径2.32mmの撚線導体を得た。
このようにして得られた撚線導体を2条用意し、その一方に、赤色マスターバッチ(大日精化工業(株)製 商品名 PE−M P−527B)を配合したJIS K 7112による密度が0.951g/cmの高密度ポリエチレン((株)プライムポリマー製 商品名 ハイゼックス5305E)を、押出被覆した後、電子線を照射して、厚さ0.30mm、ゲル分率40%の赤色絶縁体を形成し、第1の絶縁心線とした。また、他方に、黒色マスターバッチ(大日精化工業(株)製 商品名 PE−M P−52C)を配合した同高密度ポリエチレン(商品名 ハイゼックス5305E)を押出被覆した後、電子線を照射して、厚さ0.30mm、ゲル分率40%の絶縁体を形成し、第2の絶縁心線とした。なお、各マスターバッチと高密度ポリエチレンとの質量混合比は、いずれも1:30とした。
次いで、これらの第1の絶縁心線および第2の絶縁心線を約70mmピッチで右撚りに撚り合わせて対撚コアを形成しつつ、その上に、充実に、黒色ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)(リケンテクノス(株)製 商品名 SMG1220B)を外径が6.2mmとなるように押出被覆し、さらに、その上に、黒色ポリウレタン樹脂(PU)(大日精化工業(株)製 商品名 レザミンP−880)を押出被覆して、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(実施例2)
第1の被覆材料としてポリ塩化ビニル樹脂SMG1220B(商品名)に代えて、ポリ塩化ビニル樹脂(リケンテクノス(株)製 商品名 SVG9746N)を用いた以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
参考例1
第1の被覆材料として、黒色ポリ塩化ビニル樹脂(大祐化成(株)製 商品名 1HH5−NL;JIS K 6723による耐寒性−24℃、JIS K 6723による引張強さ22.4MPa、同伸び337%、同100%モジュラス13.7MPa)を用いた以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(比較例1)
直径0.16mmの軟銅線120本を40mmピッチで右撚りに撚り合わせて得られた外径2.02mmの撚線導体を用いるとともに、絶縁体厚を0.45mmにした以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(比較例2)
直径0.05mmの軟銅線1260本を20mmピッチで右撚りに撚り合わせて得られた外径2.32mmの撚線導体を用いた以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(比較例3)
実施例1と同様に形成した対撚コアの周囲に介在(綿糸)を添わせ、その上に押さえ巻きを施しつつ、黒色ポリウレタン樹脂(大日精化工業(株)製 商品名 レザミンP−880)を0.6mm厚に押出被覆して、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(比較例4)
第1の被覆材料として、黒色ポリ塩化ビニル樹脂(リケンテクノス(株)製 商品名 SM6656;JIS K 6723による耐寒性−24℃、JIS K 6723による引張強さ20.0MPa、同伸び401%、同100%モジュラス13.7MPa)を用いた以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(比較例5)
第1の被覆材料として、黒色ポリ塩化ビニル樹脂(三菱化学(株)製 商品名 VM−N−194B;JIS K 6723による耐寒性−24℃、JIS K 6723による引張強さ13.7MPa、同伸び383%、同100%モジュラス4.2MPa)を用いた以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(比較例6)
第2の被覆材料として、黒色ポリウレタン樹脂(JIS K 6301による低温脆化温度−10℃、JIS K 7311にる引張強さが14.7MPa、同伸び350%、同100%モジュラス4.8MPa)を用いた以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
(比較例7)
第2の被覆材料として、黒色ポリウレタン樹脂(JIS K 6301による低温脆化温度−20℃、JIS K 7311にる引張強さが13.0MPa、同伸び350%、同100%モジュラス4.7MPa)を用いた以外は実施例1と同様にして、外径約7.2mmの電動自転車用電力ケーブルを製造した。
上記実施例および比較例で得られた電動自転車用電力ケーブルについて、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[低温屈曲性]
温度−10℃、荷重200gの条件で、60°左右屈曲試験を行い、撚線導体が断線するまでの回数を調べ、下記の基準で判定した。
◎:30万回以上 ○:20〜30万回
△:10〜20万回 ×:0〜10万回
[外観]
ケーブル表面の凹凸の有無を目視により調べ、下記の基準で判定した。
◎:凹凸なし ○:僅かに凹凸有り ×:凹凸有り
[耐候性]
キセノンウエザメーター200時間暴露後の外観変色を目視により調べ、下記の基準で判定した。
○:変色なし ×:変色有り
[導体抵抗]
導体抵抗計にて測定し、下記の基準で判定した。
○:7.88Ω/km未満 ×:7.88Ω/km以上
[耐電圧]
AC200V/1分間の電圧を印加し、下記の基準で判定した。
○:絶縁破壊なし ×:絶縁破壊有り
[絶縁抵抗]
DC500V/1分間充電後に測定し、下記の基準で判定した。
○:1000MΩkm以上 ×:1000MΩkm未満
これらの結果を、撚線導体に用いた軟銅線の直径(導体素線径)、第1および第2の被覆材料の種類および物性、ケーブル外径とともに表1に示す。
Figure 0005496769
表1から明らかなように、実施例に係る電動自転車用電力ケーブルは、低温屈曲性に優れるとともに、外観、耐候性、電気特性も良好であり、寒冷地で使用する電動自転車の電力ケーブルとして高い信頼性を有するものであることが確認された。
本発明の電動自転車用電力ケーブルは、低温屈曲性に優れるとともに、外観、耐候性、電気特性も良好で、さらに、細径化も可能であることから、特に寒冷地で使用する電動自転車の電力ケーブルとして好適である。
1a,1b…撚線導体、2a,2b…絶縁体、3a,3b…(第1および第2の)絶縁心線、10…対撚コア、20…第1の被覆、30…第2の被覆。

Claims (4)

  1. 電動自転車の電動モータとバッテリ間に配設される電力ケーブルであって、
    直径0.06mm以上0.10mm以下の軟銅線からなる撚線導体上に、電子線照射により架橋された高密度ポリエチレンからなる絶縁体を有する絶縁心線1対を撚り合わせてなる対撚コアと、この対撚コア外周に充実に設けられた、JIS K 6723による耐寒性−40℃以上−25℃以下、JIS K 6723による引張強さ17.0MPa以上23.0MPa以下、JIS K 6723による伸び350%以上380%以下、およびJIS K 6723による100%モジュラス5.0MPa以上12.0MPa以下の黒色ポリ塩化ビニル樹脂からなる第1の被覆と、最外層に設けられた、JIS K 6301による低温脆化温度−75℃以上−60℃以下、JIS K 7311による引張強さ40MPa以上50MPa以下、JIS K 7311による伸び450%以上600%以下、JIS K 7311による100%モジュラス4.0MPa以上5.0MPa以下のポリウレタン樹脂からなる第2の被覆とを備え、前記撚線導体の外径が2.0mm以上2.5mm以下であり、前記高密度ポリエチレンからなる絶縁体の被覆厚が0.25mm以上0.35mm以下であり、前記第1の被覆の最小被覆厚が0.10mm以上0.20mm以下であり、かつ前記第2の被覆の被覆厚が0.40mm以上0.60mm以下であることを特徴とする電動自転車用電力ケーブル。
  2. 前記軟銅線の直径が0.07mm以上0.09mm以下であることを特徴とする請求項記載の電動自転車用電力ケーブル。
  3. 前記絶縁心線の絶縁体を構成するポリエチレンのJIS K 7112による密度が0.950g/cm以上0.960g/cm以下である請求項1または2記載の電動自転車用電力ケーブル。
  4. ケーブル外径が10mm以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の電動自転車用電力ケーブル。
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