JP3286453B2 - 挽き肉を主成分とする食品成型物の改質剤 - Google Patents

挽き肉を主成分とする食品成型物の改質剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンバーグ等の挽き肉
を主成分とする成型物の改質剤及びこれで処理した挽き
肉を主成分とする成型物に関する。特に、本発明は、焼
く、揚げるなどの加熱調理によっても肉質が柔らかく、
肉汁に富み、良好な風味の挽き肉を主成分とする成型物
を提供できる改質剤及びこれで処理した挽き肉を主成分
とする成型物に関する。
【0002】
【従来の技術】牛、豚などの畜肉、鶏、カモなどの鳥
肉、あるいは魚介肉などの挽き肉を主成分とし、これに
野菜、調味料等を混ぜ合わせて作られる、例えばハンバ
ーグなどの成型物は数多くあるが、これらの成型物は、
焼く、炒める、揚げるなどの調理方法に拘らず、適度に
柔らかく、ふっくらとした滑らかな食感を有し、そして
うま味成分である肉汁に富んだ状態(ジューシーな状
態)で食べられることが望ましい。しかし、一般に上記
のような成型物、特に鳥獣の挽き肉を用いてなる成型物
は加熱調理で固く締まる性質があり、またこのため肉汁
も流出して失われる傾向にあり、従って、これらの製品
のおいしさを更に充分享受できるような改良が望まれ
る。
【0003】従来から柔らかく、ふっくらとした食感及
び/又はジューシー感に富んだ挽き肉を主成分とする成
型物を得ることを目的として、例えば、重炭酸ナトリウ
ム、酸性剤及び安定剤を配合する方法(特開昭54−5
9359号公報)、食用油脂、天然ワックス及び食用界
面活性剤を配合する方法(特開平1−228427号公
報)、水中油滴型乳化液を配合する方法(特開平5−1
03632号公報)、及び油中水中油滴型乳化物を配合
する方法(特開平5−176721号公報)などの方法
が知られている。しかしこれらの方法を用いてもなお充
分満足できる程の改良には至ってない。特にジューシー
感が不足し、更に改良の余地があり、これらの効果を上
げるために例えば上記の添加剤等の配合量を増量した場
合には油っぽくなり易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加熱
調理によっても肉質が柔らかく、ふっくらとしてなめら
かであり、しかも肉汁に富んだ状態でおいしく食べるこ
とができる挽き肉を主成分とする成型物の改質剤を提供
することである。また、本発明の目的は、上記のような
特性を有する改質剤により、食べ易く、風味も良好で、
かつ簡単な調理方法で食べることができる、改質剤で処
理した挽き肉を主成分とする成型物を提供することでも
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素数8〜2
2の飽和又は不飽和の脂肪酸のモノグリセリドとコハク
酸とのエステルを改質対象の挽き肉に対して0.3〜5
重量%に相当する量で含有する、挽き肉を主成分とする
食品成型物の改質剤にある。本発明はまた、挽き肉を主
成分とする食品成型物に対し、その挽き肉の0.3〜5
重量%に相当する量の炭素数8〜22の飽和又は不飽和
の脂肪酸のモノグリセリドとコハク酸とのエステルを適
用することを特徴とする、挽き肉を主成分とする食品成
型物の改質方法にもある。
【0006】本発明の改質剤は、ハンバーグ、ミートボ
ール、ミートローフ、メンチカツ、ギョーザ及びシュー
マイからなる群より選ばれる食品成型物の改質処理のた
めに特に有用である。
【0007】本発明者の検討によると、上記のエステル
が特に畜肉や鳥肉などの挽き肉の軟化等に有効であるこ
とが判明した。この理由は明らかではないが、畜肉や鳥
肉などの挽き肉においては、腱等の硬質タンパク(コラ
ーゲン)が比較的多く含まれ、これが加熱調理に際して
収縮、凝集し、その結果、肉が締まって、固くなると考
えられる。本発明の上記のような特定のエステルの存在
下では、これらのタンパク質の収縮が抑制され、その結
果、柔らかで、ふっくらとした挽き肉を主成分とする成
型物が得られると考えられる。
【0008】本発明の改質剤の改質対象である挽き肉を
主成分とする食品成型物は、冷凍食品、冷蔵食品、又は
レトルト食品などの加熱調理済、あるいは加熱調理用の
食品であることが好ましい。
【0009】本発明の改質剤に含まれるエステルは特
に、炭素数12〜18の飽和又は不飽和の脂肪酸のモノ
グリセリドとコハク酸とのエステルであることが好まし
い。
【0010】本発明の改質剤に含まれるエステルの代表
例としては、炭素数16〜18(炭素数18が主体)の
飽和脂肪酸のモノグリセリドとコハク酸とのエステルを
挙げることができる。
【0011】本発明の改質剤に含まれるエステルでは、
コハク酸のプロトンが遊離状態にあっても良いし、また
塩を形成していても良い。塩を形成する対イオンとして
は、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグ
ネシウム、及びアルミニウムなどのイオンを挙げること
ができる。
【0012】本発明の改質剤に含まれるエステルでは、
モノグリセリドとコハク酸との反応モル数、脂肪酸残基
の種類などによって数種の構造のものが得られるが、通
常はこれらの混合物として使用される。本発明において
は、モノグリセリドとコハク酸との反応モル数(混合
比)が1:1で得られたものであることが好ましい。
【0013】本発明の改質剤には、炭素数8〜22の飽
和又は不飽和の脂肪酸のモノグリセリドとコハク酸との
エステルに加え、ジグリセリドとポリカルボン酸とのエ
ステルが含まれていてもよい。
【0014】本発明の改質剤には、他の任意の成分が含
まれていても良い。このような成分としては、例えば、
澱粉類、蛋白質類、糖類、及び調味料などを挙げること
ができる。これらの成分を使用することにより、例え
ば、得られるエステルが液状の場合には、これらの成分
に含ませ、噴霧するなどの方法で改質剤を粉末状とする
ことができる。
【0015】本発明の挽き肉を主成分とする成型物の改
質剤は、得られるエステルの形態でそのまま該成型物の
調製時に添加し、成型物に含ませる方法で用いることが
好ましいが、該成型物の表面に塗布、散布などの方法で
使用しても良い。また該成型物を調製後、加熱調理に際
して、調理法に応じて使用することもできる。これらの
使用形態としては、例えば、以下の形態を挙げることが
できる。 (1)小麦粉、粉末調味料などの粉末基材に配合して使
用する。 (2)大豆油、コーン油などの調理用液体食用油脂に配
合して使用する。 (3)精製ラード、ショートニングなどの可塑性油脂に
配合して使用する。 (4)マーガリン等のW/O乳化組成物に配合して使用
する。 (5)O/W乳化組成物に配合して使用する。 (6)だし、タレなどの液体調味料に配合して使用す
る。
【0016】本発明の食品成型物改質剤は、炭素数8〜
22の飽和又は不飽和の脂肪酸のモノグリセリドとコハ
ク酸とのエステルを、改質対象の挽き肉に対して、0.
3〜5重量%に相当する量にて含有する。好ましい範囲
は、0.3〜3重量%に相当する量であり、さらに好ま
しいのは、0.3〜2重量%に相当する量である。
【0017】本発明の改質剤は、牛、豚、羊などの畜
肉、鶏、七面鳥、カモ、ガチョウ等の鳥肉などの挽き
肉、特に、カタ、モモ等の比較的硬質のタンパク質を多
く含む部位のものから得た挽き肉を主成分とする成型物
において効果が大であるが、アジ、サケ、タラやヒラメ
などの白身魚、あるいはカニ、エビなどの上記の畜肉な
どのに比べ比較的柔らかい魚介肉から得た挽き肉を主成
分とする成型物においても効果は得られる。
【0018】また本発明の改質剤は、挽き肉を主成分と
する成型物を加熱調理する際の使用により効果が得られ
るが、焼く、炒める、揚げる、煮る、蒸すなどの調理方
法によっては制限されず何れの調理方法においても効果
が得られる。特に、焼く、揚げるなどの調理において顕
著な効果が得られる。適用できる成型物の例としては、
ハンバーグ、ミートボール、ミートローフ、メンチカ
ツ、ギョーザ、シューマイ、ワンタン、春巻、及び肉ま
んなどを挙げることができる。
【0019】更に、本発明の改質剤は、冷凍、冷蔵、あ
るいはレトルトなどの常温保存可能な挽き肉を主成分と
した成型物においても適用できる。本発明の改質剤で処
理された成型物は、既に加熱調理されているものでも良
いし(加熱調理済食品)、あるいは食べるときに加熱調
理するように調理されているものでも良い(未加熱調理
食品)。すなわち、加熱調理済食品においては、これを
製造する際の加熱調理工程で本発明の改質剤で処理され
ていれば良く、一方未加熱調理食品においては、食べる
ときの加熱調理する際に本発明の改質剤が作用するよう
に予めこの食品に含有させる等の処理をしておけば良
い。本発明の改質剤で処理された成型物は、保存後にお
いても、肉が柔らかで、ふっくらとしており、かつジュ
ーシーさも維持され、良好な風味のものとなる。本発明
の改質剤で処理した挽き肉を主成分とする成型物で、冷
凍、冷蔵、あるいはレトルト食品の例も前述した、ハン
バーグ等を挙げることができる。
【0020】以下に、本発明の改質剤としてコハク酸モ
ノグリセリドを用いた場合の上記配合例とその具体的な
使用例を示す。なお、これらの配合においては、ジアセ
チル酒石酸モノグリセリドを使用した場合でも同様にし
て調製することができる。配合は、重量部で示す。 (1)粉末調味料配合例(ハンバーグ、ミートボール
用) 乾燥タマネギ 40 乾燥パン粉 20 乾燥全卵 15 脱脂粉乳 5 食塩 4 グルタミン酸ナトリウム 1 胡椒 0.7 ナツメグ 0.3 コハク酸モノグリセリド 14 ──────────────────── 合計 100 使用例:挽き肉350gに対して上記配合品を100g
を混合し、ハンバーグを作り、焼く。上記のような調理
におけるコハク酸モノグリセリドの配合量は、0.25
〜50重量%(好ましくは、0.5〜30重量%)の範
囲であることが好ましい。
【0021】(2)液体油配合例(香味油) ごま油 80 コハク酸モノグリセリド 20 ──────────────────── 合計 100 使用例:シューマイの具200gに対して上記配合品1
0gを混ぜ、シューマイの皮で包み、蒸す。上記のよう
な調理におけるコハク酸モノグリセリドの配合量は、
0.2〜50重量%(好ましくは、0.4〜30重量
%)の範囲であることが好ましい。
【0022】 (3)可塑性油脂(ショートニング)配合例 大豆硬化油(融点:34℃) 40 パーム油 15 大豆油 20 コハク酸モノグリセリド 20 ガーリック粉末 2 ペパー粉末 2 オニオンオイル 1 ──────────────────── 合計 100 使用例:ハンバーグ100gに上記可塑性油脂10〜2
0gを練り込み、ハンバーグを焼く。上記のような調理
におけるコハク酸モノグリセリドの配合量は、0.25
〜50重量%(好ましくは、0.5〜30重量%)の範
囲であることが好ましい。
【0023】(4)液体調味料配合例(タレ) 醤油 27 砂糖 21 みりん 18 水飴 7 食塩 4.5 グルタミン酸ナトリウム 2 ビーフエキス 2 香辛料 3 リンゴ果汁(5倍濃縮) 5 キサンタンガム 0.5 コハク酸モノグリセリド 10 ──────────────────── 合計 100 使用例:常法で作った鶏肉のつくねを上記配合のタレに
つけ、焼く。上記のような調理におけるコハク酸モノグ
リセリドの配合量は、0.2〜50重量%(好ましく
は、0.4〜30重量%)の範囲であることが好まし
い。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を示し、
本発明を更に具体的に説明する。 [実施例1]牛挽き肉350gにパン粉18g、牛乳1
5g、卵35g、食塩3.5g、胡椒0.35g、ナツ
メグ0.18g及びコハク酸モノグリセリド(炭素数1
6〜18(炭素数18を主体)の飽和モノグリセリドと
コハク酸との混合比が1:1のエステル、花王(株)
製)粉末1.4gを加え、充分練った。得られた混合物
を1個40gのハンバーグ型に成型し、200℃のホッ
トプレート上で焼成し、ハンバーグを作った。
【0025】[比較例1]上記実施例1において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例1と同様にしてハンバーグを作った。
【0026】[実施例2]豚挽き肉350gに酒20
g、醤油6g、卵50g、ポテトデンプン15g、ねぎ
(みじん切り)10g及び上記実施例1で使用したコハ
ク酸モノグリセリド粉末3.5gを加え、混合し、直径
2.5cmにまるめた。得られた成型物を170℃のサ
ラダ油で揚げ、ミートボールを作った。
【0027】[比較例2]上記実施例2において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例2と同様にしてミートボールを作った。
【0028】[実施例3]タマネギ(みじん切り)15
0gを15gのバターで予め炒め、更にマッシュルーム
(みじん切り)100g、レモン果汁5gを炒め合わ
せ、これに食塩2g、及び胡椒0.5gを加えて味を調
え、冷ました。これに牛豚合い挽き肉(6:4)500
g、ナツメグ0.25g、マスタード2g、食塩5g、
及び前記実施例1で使用したコハク酸モノグリセリド粉
末2.5gを混ぜ合わせた。得られた混合物をバターを
塗った型に詰め、200℃のオーブンで焼き、ミートロ
ーフを作った。
【0029】[比較例3]上記実施例3において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例3と同様にしてミートローフを作った。
【0030】[実施例4]生パン粉25gを牛乳45g
に浸しておいたものと、タマネギ(みじん切り)200
gをバター25gで炒め、冷却しておいたものとを混合
し、更にこれに、牛豚合い挽き肉(7:3)350g、
卵20g、食塩2.5g、胡椒0.35g、ナツメグ
0.18g、及び前記実施例1で使用したコハク酸モノ
グリセリド粉末3.5gを加え、混合した。得られた混
合物を1個80gに分け、成型した。この成型物の表面
に小麦粉、卵、及びパン粉を順に付け、160℃のサラ
ダ油で揚げ、メンチカツを作った。
【0031】[比較例4]上記実施例4において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例4と同様にしてメンチカツを作った。
【0032】[実施例5]茹でたキャベツ100g、茹
でたニラ200g、ネギ100g、生姜20g、及びニ
ンニク5gをみじん切りし、混ぜ、これに、豚挽き肉2
00g、醤油18g、酒15g、ごま油13g、食塩5
g、及び前記実施例1で使用したコハク酸モノグリセリ
ド粉末3gを加え、混合して具を作った。具を25gづ
つに分け、、これを一つづつ餃子の皮で包んだ。得られ
た成型物をサラダ油を敷いたフライパンで常法に従い焼
き、焼き餃子を作った。
【0033】[比較例5]上記実施例5において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例5と同様にして焼き餃子を作った。
【0034】[実施例6]タマネギ(みじん切り)30
0gにポテト澱粉40gをまぶし、豚挽き肉200g、
生姜(みじん切り)20g、しいたけ(みじん切り)1
5g、食塩5g、醤油20g、及び前記実施例1で使用
したコハク酸モノグリセリド粉末4gを加え、混合して
具を作った。これを焼売の皮に包み、強火の蒸し器で1
0分間蒸し、焼売を作った。
【0035】[比較例6]上記実施例6において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例6と同様にして焼売を作った。
【0036】[実施例7]前記実施例1で作ったハンバ
ーグを冷まし、−20℃の冷蔵庫に一週間保管した。そ
の後冷蔵庫から取り出し、電子レンジで解凍し、再加熱
してハンバーグを作った。
【0037】[比較例7]上記実施例7において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例7と同様にしてハンバーグを作った。
【0038】[実施例8]前記実施例1と同様に、得ら
れた混合物を1個40gのハンバーグ型に成型した後、
これを−20℃の冷蔵庫に一週間保管した。成型物を冷
蔵庫から取り出し、室温に放置解凍後、これを200℃
のホットプレート上で焼成し、ハンバーグを作った。
【0039】[比較例8]上記実施例8において、コハ
ク酸モノグリセリドを使用しなかった以外は、上記実施
例8と同様にしてハンバーグを作った。
【0040】[改質剤及び肉製品としての評価]上記の
ようにして得られた各種挽き肉料理を20人のパネルに
より官能評価を行った。評価は、実施例と比較例で得ら
れた各料理の「ジューシーさ」を比較し、比較例に比べ
実施例の方が、『明らかにジューシー』、『ややジュー
シー』、そして『変わらない』の3段階で行った。また
各料理の「ふっくら感」、及び「なめらかさ」について
も同様な方法で評価した。結果を以下の表1に示す。
【0041】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 の方が 1 2 3 4 5 6 7 8 ──────────────────────────────────── 明らかに 10 15 8 13 11 11 9 10 ふっくら やや 8 5 9 4 8 7 9 10 ふっくら 変わらない 2 0 3 3 1 2 2 0 ──────────────────────────────────── 明らかに 13 6 11 12 5 2 15 15 ジューシー やや 5 10 8 6 10 12 4 5 ジューシー 変わらない 2 4 1 2 5 6 1 0 ──────────────────────────────────── 明らかに 10 12 16 2 14 11 9 8 なめらか やや 5 6 4 15 6 7 6 6 なめらか 変わらない 5 2 0 3 0 2 5 6 ────────────────────────────────────
【0042】上記表1に示された結果から明らかなよう
に、本発明の改質剤を使用した挽き肉料理(実施例1〜
6)は、これを使用しない挽き肉料理(比較例1〜6)
に比べ、成型物はふっくらとし、ジューシーで、しかも
なめらかであった。また、本発明の改質剤を使用して加
熱調理した後、一旦冷蔵庫に保管したような加熱調理済
の挽き肉製品(実施例7)、あるいは予め本発明の改質
剤を含ませた成型物を作り、これを一旦冷蔵庫に保管し
て、後に加熱調理して食べるような未加熱調理の挽き肉
製品(実施例8)においても、成型物はふっくらとし、
ジューシーであり、かつなめらかであり、改質剤による
硬化は維持されていた。
【0043】
【発明の効果】本発明の改質剤を使用することにより、
食感が柔らかく、ふっくらとし、なめらかで、しかも肉
汁に富んだ(ジューシーな)挽き肉料理を作ることがで
きる。特に、獣鳥の挽き肉を使った料理に有効である。
また本発明の改質剤を使用することにより、冷凍(冷
蔵)食品、あるいはレトルト食品のような保存可能な挽
き肉製品においても、その保存後の食感、ジューシーさ
は良好に維持され、おいしく食べることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 健太郎 千葉県佐原市佐原ホ189−1−305 (56)参考文献 特開 昭58−201964(JP,A) 特開 平1−179667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/31 - 1/333

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪
    酸のモノグリセリドとコハク酸とのエステルを、改質対
    象の挽き肉に対して0.3〜5重量%に相当する量で
    有する挽き肉を主成分とする食品成型物の改質剤。
  2. 【請求項2】 ハンバーグ、ミートボール、ミートロー
    フ、メンチカツ、ギョーザ及びシューマイからなる群よ
    り選ばれる食品成型物の改質のための請求項1に記載の
    改質剤
  3. 【請求項3】 挽き肉を主成分とする食品成型物に対
    し、その挽き肉の0.3〜5重量%に相当する量の炭素
    数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸のモノグリセリド
    とコハク酸とのエステルを適用することを特徴とする、
    挽き肉を主成分とする食品成型物の改質方法
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