JPH07313108A - 肉の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品 - Google Patents
肉の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品Info
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- JPH07313108A JPH07313108A JP6131457A JP13145794A JPH07313108A JP H07313108 A JPH07313108 A JP H07313108A JP 6131457 A JP6131457 A JP 6131457A JP 13145794 A JP13145794 A JP 13145794A JP H07313108 A JPH07313108 A JP H07313108A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 肉質が柔らかく、肉汁に富み、更に筋っぽさ
も低減された食べ易い肉を提供できる肉の改質剤を提供
する。 【構成】 ショ糖脂肪酸エステルとプロテアーゼとを含
有する肉の粉末状改質剤。ショ糖脂肪酸エステルとプロ
テアーゼとが水又は水性液体中に溶解又は分散されてな
る肉の改質剤。これらの改質剤で処理した食用肉又は肉
製品。ショ糖脂肪酸エステルとしては、ショ糖ジ脂肪酸
エステルを15重量%以上含むものが好ましい。
も低減された食べ易い肉を提供できる肉の改質剤を提供
する。 【構成】 ショ糖脂肪酸エステルとプロテアーゼとを含
有する肉の粉末状改質剤。ショ糖脂肪酸エステルとプロ
テアーゼとが水又は水性液体中に溶解又は分散されてな
る肉の改質剤。これらの改質剤で処理した食用肉又は肉
製品。ショ糖脂肪酸エステルとしては、ショ糖ジ脂肪酸
エステルを15重量%以上含むものが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肉の改質剤及びこれで
処理した食用肉又は肉製品に関する。特に、本発明は、
焼く、揚げるなどの加熱調理によっても肉質が柔らか
く、肉汁に富み、良好な風味、食感の肉を提供できる肉
の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品に関す
る。
処理した食用肉又は肉製品に関する。特に、本発明は、
焼く、揚げるなどの加熱調理によっても肉質が柔らか
く、肉汁に富み、良好な風味、食感の肉を提供できる肉
の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】牛、豚などの畜肉、鳥、カモなどの鳥肉
を用いた肉料理は数多くあるが、これらの調理に際して
の焼く、炒める、揚げるなどの調理方法に拘らず肉は、
適度な柔らかさを有し、そしてうま味成分である肉汁に
富んだ状態(ジューシーな状態)で食べられることが望
ましい。特に、例えばステーキやカツフライなどの加工
品でない鳥獣等の比較的大きな肉片を用いた肉料理やこ
れらの肉を原料とした挽き肉を主成分とするハンバーグ
などの成型食品においては、柔らかさやジューシーさは
肉をおいしく食べる重要な要素となる。しかし、一般に
上記のような肉、特にある程度の大きさを持つ肉片は加
熱調理で固く締まる性質があり、また肉汁も流出して失
われる傾向にある。また肉質が余り良くない肉の場合に
は、上記の硬さと共にスジっぽさも加わり、更に食感が
低下するとの問題もある。従って、このような肉を使用
した料理においても柔らかく、良好な食感でおいしく食
べることができる肉の改良が望まれる。
を用いた肉料理は数多くあるが、これらの調理に際して
の焼く、炒める、揚げるなどの調理方法に拘らず肉は、
適度な柔らかさを有し、そしてうま味成分である肉汁に
富んだ状態(ジューシーな状態)で食べられることが望
ましい。特に、例えばステーキやカツフライなどの加工
品でない鳥獣等の比較的大きな肉片を用いた肉料理やこ
れらの肉を原料とした挽き肉を主成分とするハンバーグ
などの成型食品においては、柔らかさやジューシーさは
肉をおいしく食べる重要な要素となる。しかし、一般に
上記のような肉、特にある程度の大きさを持つ肉片は加
熱調理で固く締まる性質があり、また肉汁も流出して失
われる傾向にある。また肉質が余り良くない肉の場合に
は、上記の硬さと共にスジっぽさも加わり、更に食感が
低下するとの問題もある。従って、このような肉を使用
した料理においても柔らかく、良好な食感でおいしく食
べることができる肉の改良が望まれる。
【0003】従来から肉を柔らかくしたりあるいは肉の
保存性を高めたり等の肉を改質する方法には種々の方法
が知られている。例えば、有機酸モノグリセリド(例、
アセチル化モノグリセリド)を使用する方法(特開昭4
9−20353号公報)、レシチンを添加した植物性液
状油脂に肉を漬け込む方法(特開昭54−62356号
公報)、カルシウム塩に重炭酸ナトリウムとHLB10
以上の乳化剤(例、ショ糖脂肪酸エステル)との少なく
とも一方を加えた軟化剤を使用する方法(特開平4−1
48663号公報)、塩類等を使用する方法(特開平4
−36167号、及び特開昭61−239862号各公
報)、及び蛋白質分解酵素を使用する方法(特開昭59
−151839号、特開平4−278063号、同5−
7476号、及び同5−252911号各公報)などが
ある。
保存性を高めたり等の肉を改質する方法には種々の方法
が知られている。例えば、有機酸モノグリセリド(例、
アセチル化モノグリセリド)を使用する方法(特開昭4
9−20353号公報)、レシチンを添加した植物性液
状油脂に肉を漬け込む方法(特開昭54−62356号
公報)、カルシウム塩に重炭酸ナトリウムとHLB10
以上の乳化剤(例、ショ糖脂肪酸エステル)との少なく
とも一方を加えた軟化剤を使用する方法(特開平4−1
48663号公報)、塩類等を使用する方法(特開平4
−36167号、及び特開昭61−239862号各公
報)、及び蛋白質分解酵素を使用する方法(特開昭59
−151839号、特開平4−278063号、同5−
7476号、及び同5−252911号各公報)などが
ある。
【0004】また柔らかく、ふっくらとした食感及び/
又はジューシー感に富んだ挽き肉を主成分とする成型食
品を得ることを目的として、例えば、成型食品に重炭酸
ナトリウム、酸性剤及び安定剤を配合する方法(特開昭
54−59359号公報)、食用油脂、天然ワックス及
び食用界面活性剤からなる組成物を使用する方法(特開
平1−228427号公報)、水中油滴型乳化液を成型
食品に配合する方法(特開平5−103632号公
報)、及び油中水中油滴型乳化物を成型食品に配合する
方法(特開平5−176721号公報)などの方法も知
られている。
又はジューシー感に富んだ挽き肉を主成分とする成型食
品を得ることを目的として、例えば、成型食品に重炭酸
ナトリウム、酸性剤及び安定剤を配合する方法(特開昭
54−59359号公報)、食用油脂、天然ワックス及
び食用界面活性剤からなる組成物を使用する方法(特開
平1−228427号公報)、水中油滴型乳化液を成型
食品に配合する方法(特開平5−103632号公
報)、及び油中水中油滴型乳化物を成型食品に配合する
方法(特開平5−176721号公報)などの方法も知
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら本発明者
の検討ではこれらの方法ではなお充分満足できる程の改
良には至ってない。従って、本発明の目的は、肉質が柔
らかく、肉汁に富み、更に筋っぽさも低減された食べ易
い肉を提供できる肉の改質剤及びこれで処理した食用肉
又は肉製品を提供することである。
の検討ではこれらの方法ではなお充分満足できる程の改
良には至ってない。従って、本発明の目的は、肉質が柔
らかく、肉汁に富み、更に筋っぽさも低減された食べ易
い肉を提供できる肉の改質剤及びこれで処理した食用肉
又は肉製品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ショ糖脂肪酸
エステルとプロテアーゼとを含有する肉の粉末状改質剤
にある。
エステルとプロテアーゼとを含有する肉の粉末状改質剤
にある。
【0007】また本発明は、ショ糖脂肪酸エステルとプ
ロテアーゼとが水又は水性液体中に溶解又は分散されて
なる肉の改質剤にある。
ロテアーゼとが水又は水性液体中に溶解又は分散されて
なる肉の改質剤にある。
【0008】更に本発明は、上記の肉の改質剤で処理し
た食用肉又は肉製品にある。
た食用肉又は肉製品にある。
【0009】本発明者の検討によると、上記のショ糖脂
肪酸エステルとプロテアーゼとを含む粉末状改質剤やこ
れらが水又は水性液体中に溶解又は分散された態様の改
質剤が肉の軟化等に有効であることが判明した。この理
由は明らかではないが、特に畜肉や鳥肉から得られたあ
る程度の大きさの肉片、あるいはこれらを原料として得
た挽き肉を主成分とする成型食品においては、腱等の硬
質タンパク(コラーゲン)が比較的多く含まれ、これが
加熱調理に際して収縮、凝集し、その結果、肉が締ま
り、固くなると考えられる。本発明の改質剤を使用する
ことにより、これらのタンパク質の収縮が抑制され、そ
の結果、柔らかな肉が得られると考えられる。特に本発
明では、ショ糖脂肪酸エステル自身による上記のような
タンパク質の収縮抑制作用と共にプロテアーゼによる肉
中の結合組織の分解作用が同時に働き、更に食感の良好
な肉が得られると考えられる。
肪酸エステルとプロテアーゼとを含む粉末状改質剤やこ
れらが水又は水性液体中に溶解又は分散された態様の改
質剤が肉の軟化等に有効であることが判明した。この理
由は明らかではないが、特に畜肉や鳥肉から得られたあ
る程度の大きさの肉片、あるいはこれらを原料として得
た挽き肉を主成分とする成型食品においては、腱等の硬
質タンパク(コラーゲン)が比較的多く含まれ、これが
加熱調理に際して収縮、凝集し、その結果、肉が締ま
り、固くなると考えられる。本発明の改質剤を使用する
ことにより、これらのタンパク質の収縮が抑制され、そ
の結果、柔らかな肉が得られると考えられる。特に本発
明では、ショ糖脂肪酸エステル自身による上記のような
タンパク質の収縮抑制作用と共にプロテアーゼによる肉
中の結合組織の分解作用が同時に働き、更に食感の良好
な肉が得られると考えられる。
【0010】本発明の好ましい態様は以下の通りであ
る。 (1)ショ糖脂肪酸エステルが、肉の量に対して0.0
5〜5重量%(更に好ましくは、0.1〜3重量%、特
に0.3〜2重量%)の範囲の添加量となるような量で
使用される。 (2)プロテアーゼが、肉の量に対して0.001〜5
重量%(更に好ましくは0.005〜3重量%、特に
0.01〜1重量%)の範囲の添加量となるような量で
使用される。
る。 (1)ショ糖脂肪酸エステルが、肉の量に対して0.0
5〜5重量%(更に好ましくは、0.1〜3重量%、特
に0.3〜2重量%)の範囲の添加量となるような量で
使用される。 (2)プロテアーゼが、肉の量に対して0.001〜5
重量%(更に好ましくは0.005〜3重量%、特に
0.01〜1重量%)の範囲の添加量となるような量で
使用される。
【0011】(3)上記肉が、肉片である。 (4)上記肉製品が、肉片を含む冷凍食品、冷蔵食品、
又はレトルト食品などの加熱調理済食品、あるいは加熱
調理用食品である。 (5)上記肉製品が、ハンバーグ、ミートボール、ミー
トローフ、メンチカツ、ギョーザ及びシューマイからな
る群より選ばれた挽き肉を主成分とする成型食品、ある
いはこれらの冷凍食品、冷蔵食品、又はレトルト食品な
どの加熱調理済食品、又は加熱調理用食品である。
又はレトルト食品などの加熱調理済食品、あるいは加熱
調理用食品である。 (5)上記肉製品が、ハンバーグ、ミートボール、ミー
トローフ、メンチカツ、ギョーザ及びシューマイからな
る群より選ばれた挽き肉を主成分とする成型食品、ある
いはこれらの冷凍食品、冷蔵食品、又はレトルト食品な
どの加熱調理済食品、又は加熱調理用食品である。
【0012】以下に、本発明の肉の改質剤について説明
する。本発明の肉の改質剤は、ショ糖脂肪酸エステルと
プロテアーゼとを含むことを特徴とするものである。シ
ョ糖脂肪酸エステルは、その構成脂肪酸残基が、炭素数
8〜24の飽和又は不飽和脂肪酸残基を有するものを使
用することができる。好ましくは、炭素数12〜22の
飽和又は不飽和脂肪酸残基を有するものである。ショ糖
脂肪酸エステルは、通常エステル化度が1〜8までのも
のの混合物として存在するが、本発明で使用するショ糖
脂肪酸エステルは、ショ糖ジ脂肪酸エステルが15重量
%以上(更に好ましくは20重量%以上、特に、25重
量%以上、50重量%以下)含まれているものであるこ
とが好ましい。
する。本発明の肉の改質剤は、ショ糖脂肪酸エステルと
プロテアーゼとを含むことを特徴とするものである。シ
ョ糖脂肪酸エステルは、その構成脂肪酸残基が、炭素数
8〜24の飽和又は不飽和脂肪酸残基を有するものを使
用することができる。好ましくは、炭素数12〜22の
飽和又は不飽和脂肪酸残基を有するものである。ショ糖
脂肪酸エステルは、通常エステル化度が1〜8までのも
のの混合物として存在するが、本発明で使用するショ糖
脂肪酸エステルは、ショ糖ジ脂肪酸エステルが15重量
%以上(更に好ましくは20重量%以上、特に、25重
量%以上、50重量%以下)含まれているものであるこ
とが好ましい。
【0013】本発明で用いるプロテアーゼは、特に限定
はなく、種々の起源のものが使用できる。例えば、パパ
インやブロメライン等の植物由来のもの、すい臓抽出物
等の動物由来のもの、あるいはかび等の微生物由来のも
のなどを挙げることができる。これらは単独で用いても
良いし、二種以上を併用しても良い。これらの中では、
麹菌由来のプロテアーゼが好ましい。
はなく、種々の起源のものが使用できる。例えば、パパ
インやブロメライン等の植物由来のもの、すい臓抽出物
等の動物由来のもの、あるいはかび等の微生物由来のも
のなどを挙げることができる。これらは単独で用いても
良いし、二種以上を併用しても良い。これらの中では、
麹菌由来のプロテアーゼが好ましい。
【0014】本発明の肉の改質剤には、粉末状、あるい
は上記のショ糖脂肪酸エステルとプロテアーゼとが水又
は水性液体中に溶解又は分散されてなる態様の二態様が
含まれる。扱い易さなどの点から粉末状であることが好
ましい。なお、粉末状の改質剤は、例えば、澱粉類、糖
類および調味料などを使用し、液状のエステルとプロテ
アーゼとをこれらの成分に含ませ、噴霧するなどの方法
で得ることができる。
は上記のショ糖脂肪酸エステルとプロテアーゼとが水又
は水性液体中に溶解又は分散されてなる態様の二態様が
含まれる。扱い易さなどの点から粉末状であることが好
ましい。なお、粉末状の改質剤は、例えば、澱粉類、糖
類および調味料などを使用し、液状のエステルとプロテ
アーゼとをこれらの成分に含ませ、噴霧するなどの方法
で得ることができる。
【0015】本発明の肉の改質剤は、肉の形状により、
あるいは肉料理によってその使用方法は異なるが、改質
剤が直接肉に接触するような方法で使用することが有利
である。例えば、ステーキなどの比較的大きな形状の肉
片の場合には、これを直接肉片に塗布、散布などの方法
で使用することが有利である。この際、改質効率をより
高めるために改質剤の塗布、散布の前又は後に肉の表面
にフォークなどで穴を開けても良く、特に塗布、散布後
に上記のような穴開けを行うことが好ましい。また挽き
肉の場合には、これを主成分とした成型食品を調製する
際に、挽き肉に改質剤を添加し、改質剤が直接挽き肉と
接触するような状態で使用する方法が有利である。な
お、改質剤は、上記のような改質剤を単独で使用する方
法以外に、例えば、小麦粉、粉末調味料などの粉末基材
に配合して使用する方法、あるいはだし、タレ(又はソ
ース)などの水性液体調味料に配合して使用する方法な
どがある。
あるいは肉料理によってその使用方法は異なるが、改質
剤が直接肉に接触するような方法で使用することが有利
である。例えば、ステーキなどの比較的大きな形状の肉
片の場合には、これを直接肉片に塗布、散布などの方法
で使用することが有利である。この際、改質効率をより
高めるために改質剤の塗布、散布の前又は後に肉の表面
にフォークなどで穴を開けても良く、特に塗布、散布後
に上記のような穴開けを行うことが好ましい。また挽き
肉の場合には、これを主成分とした成型食品を調製する
際に、挽き肉に改質剤を添加し、改質剤が直接挽き肉と
接触するような状態で使用する方法が有利である。な
お、改質剤は、上記のような改質剤を単独で使用する方
法以外に、例えば、小麦粉、粉末調味料などの粉末基材
に配合して使用する方法、あるいはだし、タレ(又はソ
ース)などの水性液体調味料に配合して使用する方法な
どがある。
【0016】本発明の肉の改質剤において、ショ糖脂肪
酸エステルは、肉の量に対してエステルが、0.05〜
5重量%(更に好ましくは、0.1〜3重量%、特0.
3〜2重量%)の範囲の添加量となるような量で使用さ
れることが好ましい。またプロテアーゼは、肉の量に対
してプロテアーゼが、0.001〜5重量%(更に好ま
しくは、0.005〜3重量%、特に0.01〜1重量
%)の範囲の添加量となるような量で使用されることが
好ましい。また、本発明の改質剤において、ショ糖脂肪
酸エステルとプロテアーゼの混合重量比は、100:1
〜1:10の範囲(更に好ましくは10:1〜1:2)
にあることが好ましい。
酸エステルは、肉の量に対してエステルが、0.05〜
5重量%(更に好ましくは、0.1〜3重量%、特0.
3〜2重量%)の範囲の添加量となるような量で使用さ
れることが好ましい。またプロテアーゼは、肉の量に対
してプロテアーゼが、0.001〜5重量%(更に好ま
しくは、0.005〜3重量%、特に0.01〜1重量
%)の範囲の添加量となるような量で使用されることが
好ましい。また、本発明の改質剤において、ショ糖脂肪
酸エステルとプロテアーゼの混合重量比は、100:1
〜1:10の範囲(更に好ましくは10:1〜1:2)
にあることが好ましい。
【0017】本発明の肉の改質剤は、牛、豚、羊などの
畜肉、鶏、七面鳥、カモ、ガチョウ等の鳥肉、あるいは
アジ、サケ、タラ、及びヒラメなどの白身魚などの魚肉
を用いて調理するときに効果があるが、特に畜肉、鳥肉
において効果が大である。また肉の部位としては、カ
タ、モモ等の比較的硬質のタンパク質を多く含む部位の
ものを用いるときに効果がある。更に肉の形態として
は、前述のように肉片としての形状のあるもの(厚切り
肉、薄切り肉、細切り肉)を用いるときに特に有効であ
るが、上記のような肉から得た挽き肉を主体にした成型
食品においても効果がある。本明細書において、肉片と
は、畜肉等の生肉から切り出した、比較的形状の大きな
肉(例えば、肉片の表面積が1cm2 程度以上のもの)
を意味し、例えば、ステーキ、焼き肉用の肉、唐揚、フ
ライあるいは照り焼き用の肉などの肉片を挙げることが
できる。
畜肉、鶏、七面鳥、カモ、ガチョウ等の鳥肉、あるいは
アジ、サケ、タラ、及びヒラメなどの白身魚などの魚肉
を用いて調理するときに効果があるが、特に畜肉、鳥肉
において効果が大である。また肉の部位としては、カ
タ、モモ等の比較的硬質のタンパク質を多く含む部位の
ものを用いるときに効果がある。更に肉の形態として
は、前述のように肉片としての形状のあるもの(厚切り
肉、薄切り肉、細切り肉)を用いるときに特に有効であ
るが、上記のような肉から得た挽き肉を主体にした成型
食品においても効果がある。本明細書において、肉片と
は、畜肉等の生肉から切り出した、比較的形状の大きな
肉(例えば、肉片の表面積が1cm2 程度以上のもの)
を意味し、例えば、ステーキ、焼き肉用の肉、唐揚、フ
ライあるいは照り焼き用の肉などの肉片を挙げることが
できる。
【0018】また、本発明の肉の改質剤は、肉を加熱調
理する際の使用により効果が得られるが、焼く、炒め
る、揚げる、煮る、蒸すなどの調理方法によっては制限
されず何れの調理方法においても効果が得られる。特
に、焼く、揚げるなどの調理において顕著な効果が得ら
れる。適用できる肉料理の例としては、焼き肉、ステー
キ、カツフライ、唐揚、竜田揚げ、カレー、シチュー、
しゃぶしゃぶなどの比較的大きな肉片を用いた肉料理、
あるいはまたハンバーグ、ミートボール、ミートロー
フ、メンチカツ、ギョーザ、シューマイ、ワンタン、春
巻、及び肉まんなどの挽き肉を主成分とした成型食品の
肉料理を挙げることができる。
理する際の使用により効果が得られるが、焼く、炒め
る、揚げる、煮る、蒸すなどの調理方法によっては制限
されず何れの調理方法においても効果が得られる。特
に、焼く、揚げるなどの調理において顕著な効果が得ら
れる。適用できる肉料理の例としては、焼き肉、ステー
キ、カツフライ、唐揚、竜田揚げ、カレー、シチュー、
しゃぶしゃぶなどの比較的大きな肉片を用いた肉料理、
あるいはまたハンバーグ、ミートボール、ミートロー
フ、メンチカツ、ギョーザ、シューマイ、ワンタン、春
巻、及び肉まんなどの挽き肉を主成分とした成型食品の
肉料理を挙げることができる。
【0019】更に、本発明の改質剤は、冷凍、冷蔵、あ
るいはレトルトなどの常温保存可能な肉片を含む肉製
品、あるいはこれらの形態の挽き肉を主成分とした成型
食品においても適用できる。本発明の改質剤で処理され
た肉片を含む肉製品、あるいは挽き肉を主成分とした成
型食品は、既に加熱調理されているものでも良いし(加
熱調理済食品)、あるいはまた食べるときに加熱調理す
るように調理されているものでも良い(未加熱調理食
品、加熱調理用食品)。すなわち、加熱調理済食品にお
いては、これを製造する際の加熱調理工程で本発明の改
質剤で処理されていれば良く、一方未加熱調理食品にお
いては、食べるときの加熱調理する際に本発明の改質剤
が作用するように予め肉に付着させたり、食品中に含有
させる等の処理をしておけば良い。本発明の改質剤で処
理された肉を含む肉製品は、保存後においても、肉の柔
らかさやジューシーさが維持され、良好な風味のものと
なる。また挽き肉を主成分とする成型食品においては、
柔らかさ等と共にふっくらとした食感も付与される。本
発明の改質剤で処理した肉片を含む肉製品としては、例
えば、カツフライ、唐揚、カレー、ハヤシ、シチュー、
肉ジャガ、酢豚などを挙げることができる。また挽き肉
を主成分とした成型食品で、冷凍、冷蔵、あるいはレト
ルト食品の例も前述した、ハンバーグ等を挙げることが
できる。
るいはレトルトなどの常温保存可能な肉片を含む肉製
品、あるいはこれらの形態の挽き肉を主成分とした成型
食品においても適用できる。本発明の改質剤で処理され
た肉片を含む肉製品、あるいは挽き肉を主成分とした成
型食品は、既に加熱調理されているものでも良いし(加
熱調理済食品)、あるいはまた食べるときに加熱調理す
るように調理されているものでも良い(未加熱調理食
品、加熱調理用食品)。すなわち、加熱調理済食品にお
いては、これを製造する際の加熱調理工程で本発明の改
質剤で処理されていれば良く、一方未加熱調理食品にお
いては、食べるときの加熱調理する際に本発明の改質剤
が作用するように予め肉に付着させたり、食品中に含有
させる等の処理をしておけば良い。本発明の改質剤で処
理された肉を含む肉製品は、保存後においても、肉の柔
らかさやジューシーさが維持され、良好な風味のものと
なる。また挽き肉を主成分とする成型食品においては、
柔らかさ等と共にふっくらとした食感も付与される。本
発明の改質剤で処理した肉片を含む肉製品としては、例
えば、カツフライ、唐揚、カレー、ハヤシ、シチュー、
肉ジャガ、酢豚などを挙げることができる。また挽き肉
を主成分とした成型食品で、冷凍、冷蔵、あるいはレト
ルト食品の例も前述した、ハンバーグ等を挙げることが
できる。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び参考例を示し、
本発明を更に具体的に説明する。なお、下記の「部」は
「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表す。
本発明を更に具体的に説明する。なお、下記の「部」は
「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表す。
【0021】[実施例1]厚さ2cmのオーストラリア
産牛ステーキ用肉150gに対してショ糖ステアリン酸
エステル(商品名:S−370、ジエステルの含有量:
35重量%、三菱化成食品(株)製)と麹菌由来のプロ
テアーゼ(酵素含有量:23%、新日本化学工業(株)
製)の粉末混合物(重量比2:1)を2.25g(肉に
対してショ糖ステアリン酸エステルを1%、プロテアー
ゼを0.1%)散布した後、フォークで肉の片側表面に
約1cm間隔で穴を開け、室温で60分放置した。これ
に適当量の食塩、胡椒を振り、200℃のホットプレー
ト上で焼成した。
産牛ステーキ用肉150gに対してショ糖ステアリン酸
エステル(商品名:S−370、ジエステルの含有量:
35重量%、三菱化成食品(株)製)と麹菌由来のプロ
テアーゼ(酵素含有量:23%、新日本化学工業(株)
製)の粉末混合物(重量比2:1)を2.25g(肉に
対してショ糖ステアリン酸エステルを1%、プロテアー
ゼを0.1%)散布した後、フォークで肉の片側表面に
約1cm間隔で穴を開け、室温で60分放置した。これ
に適当量の食塩、胡椒を振り、200℃のホットプレー
ト上で焼成した。
【0022】[実施例2]厚さ1cmの国産豚ロース1
00gに対して、ショ糖ステアリン酸エステル(商品
名:S−1670、ジエステルの含有量:21重量%、
三菱化成食品(株)製)と上記実施例1で使用した麹菌
由来のプロテアーゼ(新日本化学工業(株)製)の粉末
混合物(重量比2:1)を1.5g(肉に対してショ糖
ステアリン酸エステルを1%、プロテアーゼを0.1
%)散布した後、室温で60分放置した。これに適当量
の食塩、胡椒を振った後、更に小麦粉、液卵、そしてパ
ン粉の順で衣をつけ、これを180℃に加熱したサラダ
油で揚げ、ロースカツを作った。
00gに対して、ショ糖ステアリン酸エステル(商品
名:S−1670、ジエステルの含有量:21重量%、
三菱化成食品(株)製)と上記実施例1で使用した麹菌
由来のプロテアーゼ(新日本化学工業(株)製)の粉末
混合物(重量比2:1)を1.5g(肉に対してショ糖
ステアリン酸エステルを1%、プロテアーゼを0.1
%)散布した後、室温で60分放置した。これに適当量
の食塩、胡椒を振った後、更に小麦粉、液卵、そしてパ
ン粉の順で衣をつけ、これを180℃に加熱したサラダ
油で揚げ、ロースカツを作った。
【0023】[実施例3]下記配合の焼き肉用の漬け込
みたれを作った。 醤油 25 砂糖 20 みりん 17 水飴 6 食塩 4.5 グルタミン酸ナトリウム 2 ビーフエキス 2 香辛料 3 リンゴ果汁(5倍濃縮) 5 キサンタンガム 0.5 下記のショ糖パルミチン酸エステル 10 前記実施例1と同じ麹菌由来プロテアーゼ 5 (新日本化学工業(株)製) ───────────────────────── 合計 100部 ショ糖パルミチン酸エステル:商品名:P−1670、
ジエステルの含有量:21重量%、三菱化成食品(株)
製 焼き肉用の厚さ5mmのオーストラリア産牛もも肉50
gに対して上記配合のたれを10g(肉に対してショ糖
パルミチン酸エステルを2%、プロテアーゼを0.2
%)用いて和えた後、室温で15分放置した。これを2
00℃のホットプレート上で焼成した。
みたれを作った。 醤油 25 砂糖 20 みりん 17 水飴 6 食塩 4.5 グルタミン酸ナトリウム 2 ビーフエキス 2 香辛料 3 リンゴ果汁(5倍濃縮) 5 キサンタンガム 0.5 下記のショ糖パルミチン酸エステル 10 前記実施例1と同じ麹菌由来プロテアーゼ 5 (新日本化学工業(株)製) ───────────────────────── 合計 100部 ショ糖パルミチン酸エステル:商品名:P−1670、
ジエステルの含有量:21重量%、三菱化成食品(株)
製 焼き肉用の厚さ5mmのオーストラリア産牛もも肉50
gに対して上記配合のたれを10g(肉に対してショ糖
パルミチン酸エステルを2%、プロテアーゼを0.2
%)用いて和えた後、室温で15分放置した。これを2
00℃のホットプレート上で焼成した。
【0024】[実施例4]上記実施例2と同様にして豚
ロースカツを揚げた後、これを冷まし、−20℃の冷凍
庫に1週間保管した。これを室温で解凍し、オーブント
ースターで再加熱した。
ロースカツを揚げた後、これを冷まし、−20℃の冷凍
庫に1週間保管した。これを室温で解凍し、オーブント
ースターで再加熱した。
【0025】[実施例5]上記実施例2と同様にして豚
ロースカツに衣を付け、調理前の豚ロースカツを作った
後、−20℃の冷凍庫に1週間保管した。これをそのま
ま180℃のサラダ油で揚げた。
ロースカツに衣を付け、調理前の豚ロースカツを作った
後、−20℃の冷凍庫に1週間保管した。これをそのま
ま180℃のサラダ油で揚げた。
【0026】[参考例1]〜[参考例5] 上記実施例1〜5において、プロテアーゼを用いないで
肉料理を行った以外は、実施例1〜5と同様にしてそれ
ぞれに対応する肉料理(参考例1〜5)を作った。
肉料理を行った以外は、実施例1〜5と同様にしてそれ
ぞれに対応する肉料理(参考例1〜5)を作った。
【0027】[肉の改質剤及び肉片を含む製品としての
評価]上記のようにして得られた各種肉料理を20人の
パネルにより官能評価を行った。評価は、実施例と参考
例で得られた各肉料理の「柔らかさ」、「筋っぽさ」を
比較し、参考例に比べ実施例の方が、『明らかに柔らか
い(又は筋っぽくない)』、『やや柔らかい(又は筋っ
ぽくない)』、そして何れも『変わらない』の3段階で
行った。また、得られた各種肉料理の肉の物性値を測定
し、肉の柔らかさを評価した。『柔らかさ』は、ミート
シェア(ワーナーブラッツラー社製)による剪断応力値
で表した。値が小さい程、肉が柔らかいことを示す。結
果を以下の表1に示す。
評価]上記のようにして得られた各種肉料理を20人の
パネルにより官能評価を行った。評価は、実施例と参考
例で得られた各肉料理の「柔らかさ」、「筋っぽさ」を
比較し、参考例に比べ実施例の方が、『明らかに柔らか
い(又は筋っぽくない)』、『やや柔らかい(又は筋っ
ぽくない)』、そして何れも『変わらない』の3段階で
行った。また、得られた各種肉料理の肉の物性値を測定
し、肉の柔らかさを評価した。『柔らかさ』は、ミート
シェア(ワーナーブラッツラー社製)による剪断応力値
で表した。値が小さい程、肉が柔らかいことを示す。結
果を以下の表1に示す。
【0028】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 参考例に比べ 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例の方が 1 2 3 4 5 ──────────────────────────────────── 明らかに柔らかい 2 4 6 1 2 やや柔らかい 11 11 10 16 12 変わらない 7 5 4 3 6 ──────────────────────────────────── 明らかに筋っぽくない 5 4 7 3 4 比較的筋っぽくない 14 12 12 15 14 変わらない 1 4 1 2 2 ──────────────────────────────────── 剪断応力値 実施例 2.5 1.9 1.7 1.5 1.6 (kg) 参考例 3.0 2.4 2.3 2.2 2.1 ────────────────────────────────────
【0029】上記表1に示された結果から明らかなよう
に、ショ糖エステルとプロテアーゼを併用した本発明の
改質剤を使用した肉料理(実施例1〜3)は、ショ糖エ
ステルのみを使用した肉料理(参考例1〜3))に比べ
肉が更に柔らかく、かつ筋っぽさも軽減されている。ま
た剪断応力値の結果からもショ糖エステルとプロテアー
ゼを併用することにより肉が柔らかくなることがわか
る。更に、本発明の改質剤を使用して加熱調理した後、
一旦冷凍庫に保管したような肉片を含む肉製品(加熱調
理済食品)(実施例4)あるいは予め本発明の改質剤を
使用して処理し、一旦冷凍庫に保管し、後に加熱調理し
て食べるような肉片を含む肉製品(未加熱調理食品)
(実施例5)においても肉は柔らかく、かつ筋っぽさも
軽減され、改質剤による効果は維持されている。尚、シ
ョ糖エステルとプロテアーゼの両方とも使用しないか、
あるいはプロテアーゼのみを用いて肉料理を行った場合
には、上記の実施例、参考例に比べ、充分な柔らかさや
ジューシーさは得られなかった。
に、ショ糖エステルとプロテアーゼを併用した本発明の
改質剤を使用した肉料理(実施例1〜3)は、ショ糖エ
ステルのみを使用した肉料理(参考例1〜3))に比べ
肉が更に柔らかく、かつ筋っぽさも軽減されている。ま
た剪断応力値の結果からもショ糖エステルとプロテアー
ゼを併用することにより肉が柔らかくなることがわか
る。更に、本発明の改質剤を使用して加熱調理した後、
一旦冷凍庫に保管したような肉片を含む肉製品(加熱調
理済食品)(実施例4)あるいは予め本発明の改質剤を
使用して処理し、一旦冷凍庫に保管し、後に加熱調理し
て食べるような肉片を含む肉製品(未加熱調理食品)
(実施例5)においても肉は柔らかく、かつ筋っぽさも
軽減され、改質剤による効果は維持されている。尚、シ
ョ糖エステルとプロテアーゼの両方とも使用しないか、
あるいはプロテアーゼのみを用いて肉料理を行った場合
には、上記の実施例、参考例に比べ、充分な柔らかさや
ジューシーさは得られなかった。
【0030】[実施例6]牛挽き肉350gにパン粉1
8g、牛乳15g、卵35g、食塩3.5g、胡椒0.
35g、ナツメグ0.18g、ショ糖ベヘン酸エステル
粉末(商品名:B−370、ジエステルの含有量:32
重量%、三菱化成食品(株)製)3.5g(肉に対して
ショ糖ベヘン酸エステルを1%)、及び麹菌由来プロテ
アーゼ粉末(酵素含有量:23%、新日本化学工業
(株)製)1.3g(肉に対してプロテアーゼを0.0
9%)を混合し充分練った。得られた混合物から1個4
0gに成形したハンバーグを作り、室温で60分放置し
た。これを200℃のホットプレート上で焼成した。
8g、牛乳15g、卵35g、食塩3.5g、胡椒0.
35g、ナツメグ0.18g、ショ糖ベヘン酸エステル
粉末(商品名:B−370、ジエステルの含有量:32
重量%、三菱化成食品(株)製)3.5g(肉に対して
ショ糖ベヘン酸エステルを1%)、及び麹菌由来プロテ
アーゼ粉末(酵素含有量:23%、新日本化学工業
(株)製)1.3g(肉に対してプロテアーゼを0.0
9%)を混合し充分練った。得られた混合物から1個4
0gに成形したハンバーグを作り、室温で60分放置し
た。これを200℃のホットプレート上で焼成した。
【0031】[実施例7]上記実施例6と同様にしてハ
ンバーグを焼成した後、これを冷まし、−20℃の冷凍
庫に1週間保管した。これを室温で解凍し、オーブント
ースターで再加熱した。
ンバーグを焼成した後、これを冷まし、−20℃の冷凍
庫に1週間保管した。これを室温で解凍し、オーブント
ースターで再加熱した。
【0032】[実施例8]上記実施例6と同様にして調
理前のハンバーグを作った後、−20℃の冷凍庫に1週
間保管した。これを室温で解凍し、200℃のホットプ
レート上で焼成した。
理前のハンバーグを作った後、−20℃の冷凍庫に1週
間保管した。これを室温で解凍し、200℃のホットプ
レート上で焼成した。
【0033】[参考例6]〜[参考例8] 上記実施例6〜8において、プロテアーゼを用いないで
挽き肉料理を行った以外は、実施例6〜8と同様にして
それぞれに対応する挽き肉料理(参考例6〜8)を作っ
た。
挽き肉料理を行った以外は、実施例6〜8と同様にして
それぞれに対応する挽き肉料理(参考例6〜8)を作っ
た。
【0034】[肉の改質剤及び挽き肉製品としての評
価]上記のようにして得られた各種挽き肉料理の肉の柔
らかさについて前記と同様な方法で官能評価を行った。
結果を以下の表2に示す。
価]上記のようにして得られた各種挽き肉料理の肉の柔
らかさについて前記と同様な方法で官能評価を行った。
結果を以下の表2に示す。
【0035】
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── 参考例に比べ 実施例 実施例 実施例 実施例の方が 6 7 8 ──────────────────────────────────── 明らかに柔らかい 6 4 2 やや柔らかい 10 12 13 変わらない 4 4 5 ────────────────────────────────────
【0036】上記表2に示された結果から、挽き肉料理
においても本発明の改質剤を使用することにより、更に
柔らかい肉料理が得られる。なお、ショ糖エステルとプ
ロテアーゼの両方とも使用しないか、あるいはプロテア
ーゼのみを用いて挽き肉料理を行った場合には、柔らか
さ、ふっくら感、そしてジューシーさの何れの点におい
ても上記の実施例、参考例に比べ劣っていた。
においても本発明の改質剤を使用することにより、更に
柔らかい肉料理が得られる。なお、ショ糖エステルとプ
ロテアーゼの両方とも使用しないか、あるいはプロテア
ーゼのみを用いて挽き肉料理を行った場合には、柔らか
さ、ふっくら感、そしてジューシーさの何れの点におい
ても上記の実施例、参考例に比べ劣っていた。
【0037】
【発明の効果】本発明の肉の改質剤には、ショ糖脂肪酸
エステルとプロテアーゼとが含まれ、この両者による作
用により、肉質は更に柔らかく、またスジっぽさも軽減
されて良好な食感となる。また得られた肉料理は、肉汁
に富み、挽き肉料理においては、ふっくら感も付与さ
れ、より良好な状態で肉料理が食べられる。本発明の改
質剤はある程度の大きさを持つ肉片の加熱調理に際して
特に有効である。また本発明の肉の改質剤を使用するこ
とにより、冷凍食品、冷蔵食品、あるいはレトルト食品
のような保存可能な肉を含む肉製品においても、その保
存後でも上記のような食感は維持され、おいしく食べる
ことができる。
エステルとプロテアーゼとが含まれ、この両者による作
用により、肉質は更に柔らかく、またスジっぽさも軽減
されて良好な食感となる。また得られた肉料理は、肉汁
に富み、挽き肉料理においては、ふっくら感も付与さ
れ、より良好な状態で肉料理が食べられる。本発明の改
質剤はある程度の大きさを持つ肉片の加熱調理に際して
特に有効である。また本発明の肉の改質剤を使用するこ
とにより、冷凍食品、冷蔵食品、あるいはレトルト食品
のような保存可能な肉を含む肉製品においても、その保
存後でも上記のような食感は維持され、おいしく食べる
ことができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ショ糖脂肪酸エステルとプロテアーゼと
を含有する肉の粉末状改質剤。 - 【請求項2】 ショ糖脂肪酸エステルとプロテアーゼと
が水又は水性液体中に溶解又は分散されてなる肉の改質
剤。 - 【請求項3】 上記ショ糖脂肪酸エステルが、ショ糖ジ
脂肪酸エステルを15重量%以上含む請求項1又は2に
記載の改質剤。 - 【請求項4】 麹菌由来のプロテアーゼである請求項1
又は2に記載の肉の改質剤。 - 【請求項5】 上記請求項1〜4のいずれか1項に記載
の改質剤で処理した食用肉又は肉製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6131457A JPH07313108A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 肉の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6131457A JPH07313108A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 肉の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07313108A true JPH07313108A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=15058411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6131457A Withdrawn JPH07313108A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 肉の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07313108A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003032747A1 (fr) * | 2001-10-15 | 2003-04-24 | Katayama, Hiroshi | Aliments contenant une proteine animale, procede de ramollissement de la proteine animale, et ramollissants utilisables pour ramollir la proteine animale |
JP5958637B1 (ja) * | 2015-12-21 | 2016-08-02 | 味の素株式会社 | 粉体組成物、食肉単味品及び該食肉単味品の製造方法 |
CN113598223A (zh) * | 2021-08-05 | 2021-11-05 | 广西大学 | 一种肉丸组合保水剂配方 |
-
1994
- 1994-05-20 JP JP6131457A patent/JPH07313108A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003032747A1 (fr) * | 2001-10-15 | 2003-04-24 | Katayama, Hiroshi | Aliments contenant une proteine animale, procede de ramollissement de la proteine animale, et ramollissants utilisables pour ramollir la proteine animale |
JP5958637B1 (ja) * | 2015-12-21 | 2016-08-02 | 味の素株式会社 | 粉体組成物、食肉単味品及び該食肉単味品の製造方法 |
CN113598223A (zh) * | 2021-08-05 | 2021-11-05 | 广西大学 | 一种肉丸组合保水剂配方 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010731 |