JP6722734B2 - 加熱調理用肉質改良剤およびこれを用いた加熱調理食品の製造方法並びに食酢の使用方法 - Google Patents

加熱調理用肉質改良剤およびこれを用いた加熱調理食品の製造方法並びに食酢の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、加熱調理用肉質改良剤およびこれを用いた加熱調理食品の製造方法並びに食酢の使用方法に関する。詳しく述べると本発明は、畜肉および魚介肉等の動物性蛋白質含有食材を加熱調理する場合における調理品の味覚、食感の向上を図ることができる加熱調理用肉質改良剤およびこれを用いた加熱調理食品の製造方法並びに食酢の使用方法に関する。
鳥肉、豚肉、牛肉等の畜肉あるいはこれらの加工食材、および魚貝類あるいはこれらの加工食材等を食するにおいて、これを加熱することは、その調理目的および殺菌による安全性と保存性の向上のためごく一般的に行われていることである。
畜肉あるいはこれらの加工食材は一般にソフトでジューシーな食感で、かつ臭みのない風味が嗜好される。また魚介肉あるいはこれらの加工食材についても一般にその適度な弾性(プリプリ感)と臭みのない風味が嗜好される。このために、これらの加熱調理においては、一般に塩、香辛料、醤油、ソース、酒等の各種の調味料により加熱前に予め下味を施したり、あるいは加熱時にも調味料を加えて味を調整することが行われている。
しかし、例えば、新鮮で高品質な材料を用いた場合であっても、その加熱調理の際の火の通し方によっては、せっかくの肉内部の旨み成分を逃がしてしまい、本来のジューシーな味覚を失ってしまったり、パサパサとした硬い食感となったり、あるいは逆に本来の適度な弾力性のある食感が失われて脆い食感を呈することとなったり、また、畜肉臭や生臭さが強く残ってしまう場合がある。
このような加熱調理による動物性蛋白質含有食材の食感、味覚を改善するものとして、従来種々のものが提案されている。
例えば、特許文献1には、加工食材においていわゆるメイラード反応を利用する方法が提案されている。メイラード反応とは、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、アミン、核酸等の有するアミノ基が、還元糖と反応を起こし最終生成物としてメラノイジンという褐色物質を生成する反応であり、食品の焼き色、焦げに深く関わる反応である。このメイラード反応を使用したハムやソーセージの着色方法として、還元糖とアミノ酸、蛋白加水分解物を生地に添加し、70℃30分の乾燥、70℃20分の燻製を行うことで、メイラード反応によるハムやソーセージの燻煙色着色を行うというものである。しかし、還元糖や蛋白加水分解物は甘味や苦味等を有することから、最終食品への添加量に限界があり、原料食肉中に還元糖や蛋白加水分解物を添加する(練り込み、加水等)という特許文献1に記載の方法の場合、食材表面における還元糖や蛋白加水分解物の濃度がその添加量に比して非常に低くなり、味覚の変化の割には効果が低いものであり、また加工食材以外の畜肉や魚介肉に自体の味覚、食感の向上に適用することもできない。
特許文献2には、加熱調理前に米麹、さらにこれに加えて酒粕で処理することにより肉質を改善することが、提案されている。しかし、米麹や酒粕には一定の味覚や風味があるため本来の畜肉や魚貝類の風味を損なう虞れがあった。
また、特許文献3においては、食酢と、炭酸塩と、食塩とを含有した水溶液である食肉の肉質改良剤と、当該肉質改良剤を生の食肉に含浸させる食肉の肉質改良方法が提案されている。特許文献3によれば、この肉質改良剤は、肉組織内部への浸透力が高くかつ保水性に優れ、従って被処理品の加熱調理時に於けるドリップ・ロスが少ないので歩留まりが高く、しかも肉質の軟化を含む食感・食味の改善効果を有するものであるとのことが示されている。しかしながら、本発明者らが行った研究によれば、特許文献3に示される肉質改良剤に含まれる食酢は確かに肉組織内部への浸透力が高いものであるが、特許文献3に提案されるように加熱調理前に生の食肉にこの肉質改良剤を含浸させた場合、その高い浸透性ゆえに、肉組織内部においてまで酢の酸による蛋白質変性が進み、畜肉や魚貝類の本来の味覚や適度な弾力性を損なうものであった。また、食酢は浸透力が高い一方で揮発ないし揮散性も高いため、加熱調理の際して、肉組織内部に存在していた当該肉質改良剤が肉外部に多く放出されるが、その際食肉の動物臭であるとか生臭さであるとかの臭いを外部に引き出してしまうため、却って、調理品の畜肉臭や生臭さが強くしてしまうものであることが明らかとなった。
また、これら以外にも、塩分、各種アミノ酸等の成分を用いて食肉の味覚、風味を改良する方法が提案されているが、これらはいずれも、加熱調理前の生の食肉の処理、特に加工食材での処理を対象とするものであって、後述する本発明に係る技術内容とは本質的に異なるところがある。
特開平7−255424号公報 特開2014−57571号公報 特許第2912915号公報
従って、本発明は、上述したような従来技術における問題点を解消し、畜肉および魚介肉等の動物性蛋白質含有食材を加熱調理する場合における調理品の味覚、食感の向上を図ることができる加熱調理用肉質改良剤およびこれを用いた加熱調理食品の製造方法並びに食酢の使用方法を提供することを課題とする。本発明はまた、調理時の比較的簡単かつ容易な処理により誰にでも美味しい畜肉および魚介肉等の調理を可能とする加熱調理用肉質改良剤およびこれを用いた加熱調理食品の製造方法並びに酢の使用方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究および実験を行った結果、畜肉および魚介肉等の動物性蛋白質含有食材を加熱調理するにおいて、加熱調理に先立ちこれら食材を生の状態で予め処理するものではなく、当該食材の加熱調理時においてある程度火が通ったところで当該食材に対し食酢を主成分とする所定組成の改良剤を加えて調理を進めると、得られる調理品において畜肉および魚介肉等の動物性蛋白質含有食材の本来の旨みがその内部に封じ込められるとともに内部の過度な変性も抑えられるとの知見を得た。そして、これを食した際にその味覚、風味および食感のいずれにおいても、極めて優れたものとなることなるとの結論を得て、本発明に至ったものである。
すなわち、上記課題を解決する本発明は、動物性蛋白質含有食材の加熱調理に際して用いられる加熱調理用肉質改良剤であって、食用酸を含有するものであることを特徴とするものである。
本発明の加熱調理用肉質改良剤の一実施形態においては、食用酸として食酢を含有するものであるものが示される。
上記加熱調理用肉質改良剤の一実施形態においては、当該改良剤100g当たりのナトリウム含有量が100mg以下であるものが示される。
上記加熱調理用肉質改良剤の一実施形態においては、また、酢酸換算酸度が0.4%〜20%であるものが示される。
上記加熱調理用肉質改良剤の一実施形態においては、また、食用酸として酢酸をのみを含むものであるものが示される。
上記加熱調理用肉質改良剤の別の一実施形態においては、食用酸としてクエン酸、乳酸酒石酸およびりんご酸からなる群から選ばれた少なくともいずれか1種のものを含むものであるものが示される。
上記加熱調理用肉質改良剤の一実施形態においては、また、当該改良剤がアルコール分をさらに含むものが示される。
上記加熱調理用肉質改良剤の一実施形態においては、また、当該改良剤が糖分をさらに含むものが示される。
また、上記課題を解決する本発明は、食酢の使用方法であって、動物性蛋白質含有食材を加熱調理する際に、当該食材表面に少なくとも熱を加えた状態において、食酢を当該食材表面に適用することを特徴とするものである。
また、上記課題を解決する本発明は、また、動物性蛋白質含有食材の加熱調理食品の製造方法であって、当該動物性蛋白質含有食材を加熱調理する際、当該食材表面に少なくとも熱を加えた状態において、上記加熱調理用肉質改良剤を当該食材表面に適用し、さらに加熱を続けて調理を行うことを特徴とするものである。
動物性蛋白質含有食材の加熱調理食品の製造方法においては、加熱調理の際に実質的に食塩を用いないもので調理を行うことが示される。
動物性蛋白質含有食材の加熱調理食品の製造方法の一実施形態においては、動物性蛋白質含有食材として食肉を使用し、また、前記加熱調理用肉質改良剤に予め所定量の糖分を加えて溶解させた調合物を用意しておき、当該食肉に少なくとも熱を加えた状態において、上記の調合物を当該食肉に適用し、さらに加熱を続けて調理を行うことが示される。
本発明によれば、畜肉および魚介肉並びにこれらの加工食材等の動物性蛋白質含有食材を加熱調理する際に、食材の加熱調理時においてある程度火が通ったところで当該食材に対し食用酸、特に食酢を主成分とする所定組成の改良剤を加えて調理を進めることで、調理の腕の良し悪しにあまり影響されることなく、当該食材の肉本来の旨みを十分に引き出した、味覚、風味、食感に優れた料理を供することが可能となる。
また、本発明によれば、食酢の新たな有用な使用方法が提供され、例えば、従来においては、調理において、味覚の調整の上で添加されていた塩分を、これによって結果的に減じることが可能となる。このため、一般の健常人においても塩分過剰摂取が予防でき、また塩分摂取がより制限される何らかの疾患の患者等に対しては一層に有益な調理方法が提供できるものである。
例えば、特に、食用酸としての食酢、さらに望ましくは黒米酢に加え、糖類、さらに望ましくは黒糖を添加した加熱調理用肉質改良剤を用いることで、食塩を用いることなく、焼肉の味覚風味等を非常に良好に整えることが可能となり、大変美味しい調理方法として用いることができる。
なお、本発明の上記したような効果が生じる正確な作用機序については、今のところ明らかではないが、加熱調理時に添加されることで、食肉食材の実質的に表面ないしその極近傍領域のみを、酸によって蛋白質変性(pH変性)させ加熱による熱変性と協働して、表面に何らかの一種のベールを形成して、食材本来の食肉のうまみを封じこめることができるものではないかと思われる。
以下、本発明を実施形態に基づき詳細に説明する。
<加熱調理用肉質改良剤>
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤は、上記したように、動物性蛋白質含有食材の加熱調理に際して用いられるものであり、食用酸を含有するものであることを特徴とするものである。
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤において含有される、食用酸としては、食品添加物として人体に摂取可能な酸であれば、特に限定されないが、好ましくは、一般的に食酢中に含まれる酸ないしはこれに酸味料たる食品添加物として用いられる酸であることが好ましく、具体的には、特に、酢酸、クエン酸、酒石酸、および乳酸である。なお、その他の有機酸、例えば、コハク酸、りんご酸等が含まれていても良い。
本発明の加熱調理用肉質改良剤の好ましい実施形態においては、食用酸として食酢が用いられる。
ここで本明細書において、「食酢」とは、日本国消費者庁の「食酢品質表示基準」(制定 平成12年12月19日 農林水産省告示第1668号、最終改正 平成23年8月31日 消費者庁告示第8号)の第2条(定義)に定められる通りのものであり、これに含まれる「醸造酢」および「合成酢」の用語、さらにその下位に位置するものとして規定される「穀物酢」、「果実酢」、「米酢」「米黒酢」「大麦黒酢」「りんご酢」「ぶどう酢」の用語についてもこの定義に従うものである。また、さらに醸造酢の規格としては、「醸造酢の日本農林規格」(昭和54年6月8日 農林水産省告第801号、最終改正:平成20年10月16日農林水産省告示第1506号)の規定に従うものである。
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤中に配合される食酢の種類としては、特に制限されるものではなく、上記した定義に示される醸造酢であっても合成酢に分類されるいずれのものであっても良い。なお、その細分類となる名称が上記表示基準には具体的に示されていないものであっても、本発明においては当然に含まれ得る。
より具体的には例えば、醸造酢は、穀物酢、果実酢、さらにそれらのいずれでもない醸造酢に大別され、穀物酢の例としては、米酢、米黒酢、小麦酢、小麦黒酢、大麦酢、大麦黒酢、ハトムギ酢、とうもろこし酢(コーン酢)、酒粕酢などが挙げられる。米黒酢には、例えば、鎮江香醋のような中国酢も含まれる。大麦酢には例えばモルトビネガー等も含まれる。またこれらの原料としては、米、小麦、大麦、ハトムギ、とうもろこし(コーン)、さとうきび、酒粕などが用いられ、これらを2種以上ブレンドしたものを原料としてもよい。
果実酢の例としては、りんご酢、ぶどう酢、柿酢等が挙げられる。さらに、ぶどう酢の例としては、ワインビネガー、バルサミコ酢、シェリー酢も含まれる。
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤において、これらの食酢は、単独種であるいは複数種組合わせて用いることが可能である。
これらの食酢のうち、好ましくは、玄米酢、米酢、黒米酢、穀物酢、サトウキビの酢、果実酢などの醸造酢などであり、より好ましくは、米黒酢やさとうきびの酢である。
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤は、上記したような食用酸、特に食酸を主成分とするものであるが、必要に応じて、これ以外の成分を含有することができる。
しかしながら、本発明に係る加熱調理用肉質改良剤においては、その酢酸換算酸度が
0.4%〜20%で、より好ましくは1%〜7.6%、さらに好ましくは2.8%〜4.8%あることが好ましい。すなわち、酢酸換算酸度が上記範囲内であると、加熱調理時に動物性蛋白質含有食材に対して添加された場合において、当該食材の味覚、風味および食感等の改善がより良好となるものであるからである。
ここで本明細書において「酢酸換算酸度」とは、次に規定する測定方法により測定された値である。
(酢酸換算酸度の測定方法)
試料25mlを正確にとり、水で10倍に希釈する。希釈された試料25mlをとり、フラスコに入れ、指示薬としてフェノールフタレインを2滴加え、力価既知の0.1N−水酸化ナトリウム溶液で滴定し、下記式により求める。
酢酸換算酸度(%)=0.006×V×F×(希釈液全量(250ml))/(希釈試料採取量(25ml))×(1/試料採取量(25ml))×100
V:0.1N−NaOH標準液の平均滴定量(ml)
F:0.1N−NaOH標準液の力価
なお、本発明に係る加熱調理用肉質改良剤中に必要に応じて含まれ得る、食用酸ないしは食酢以外の成分としては、例えば、希釈のための水分、各種の食品エキス等のうまみ成分、砂糖、グルコース、オリゴ糖、トレハロース、デキストリン、デキストリンアルコール等の糖類、天然あるいは合成の各種ミネラル分や各種アミノ酸等や、エタノールあるいは各種酒類といったアルコール分などが挙げられる。
このうち特に糖類、さらには黒糖が好ましいものとして挙げることができる。黒糖は、周知のようにミネラル、ビタミンB群等の栄養素を豊富に含み、かつナトリウム含有量は非常に低いものの、カリウム含有量は比較的高い食材である。このため、例えば、特に塩分摂取を制限されている人等に供与することで、体内においてカリウムによってナトリウムイオンの排出を促進する作用も発揮する等の点も考慮し得るものであることがら、食用酢と併用する成分として望まれるものである。
さらに、一般的に食品添加物として認められる、着色剤、香料、保存料、pH調整剤、防腐剤等も本発明に係る加熱調理用肉質改良剤の所期の特性を阻害しない限りにおいて添加することは可能であるが、通常これらは添加しないことが好ましい。
これらのその他の成分の添加量としては、特に限定されるわけではないが、例えば、加熱調理用肉質改良剤の全成分の質量を100部とした場合に、これらのその他の成分の添加量は合計で50部以下、特に、10部以下とすることが望ましい。なお、ここで言うその他の成分の添加量には、本来的に食酢を構成する成分中に含まれる酸成分以外の成分の量は含まれないものである。
さらに本発明に係る加熱調理用肉質改良剤においては、当該改良剤100g当たりのナトリウム含有量が100mg以下、好ましくは50mg以下、より好ましくは30mg以下、さらに好ましくは20mg以下であるものが示される。本発明に係る加熱調理用肉質改良剤において、ナトリウム含有量、換言すれば、塩分含有量が必要以上に多いものであると、添加された塩分で味覚を損ねたり、あるいは減塩という指向性に反するものとなる可能性がある。さらに、加熱調理時における酸ないし食酢による上記したような肉表面での所定の作用が十分に行われなくなる可能性も生じる。この点についての明確な理由は明らかではないが、おそらくは、塩分による肉表面での浸透圧変化による脱水での表面硬化といった作用が、前記したような酸ないし食酢による上記したような肉表面での所定の作用とが相乗的には働かないためであろうと推測される。
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤としては、これが用いられる動物性蛋白質含有食材の種類、品質等に応じて、さらに特定のものに適した組成とすることが可能である。
本発明者らが見出したところによれば、加熱調理用肉質改良剤に配合され得る食用酸としての酢酸、クエン酸、酒石酸、および乳酸は、蛋白質変性という本発明に係る加熱調理用肉質改良剤としての基本的作用に関してはいずれもあまり差異なく発揮し得るものであるが、被処理物である動物性蛋白質含有食材に対する浸透性や、成分自体の揮散性に関しては酢酸と、それ以外のクエン酸、酒石酸、および乳酸とでは、有意な差異があり、酢酸は浸透性および揮散性のいずれに関しても、その他の酸より高い性能を発揮する。
このため、このようなそれぞれの酸の特性をより生かした組成とするために、例えば、本発明に係る加熱調理用肉質改良剤の一実施形態においては、加熱調理用肉質改良剤に含まれる食用酸として成分として酢酸をのみを含む形態のものとされ得る。この形態のものは、本発明に係る加熱調理用肉質改良剤として、最も万能なものとして、動物性蛋白質含有食材の種類、品質にあまり左右されることなく使用可能である。
また、本発明に係る加熱調理用肉質改良剤の別の一実施形態においては、加熱調理用肉質改良剤に含まれる食用酸として成分としては酢酸をのみを含み、かつ糖分やうまみ成分などのその他の成分を含む形態のものとされ得る。この形態のものは、被処理物である動物性蛋白質含有食材として比較的品質が高くなく、調理の上である程度の加味をすることが望ましいもの、例えば、下味を施していない、並等級や冷凍品の畜肉や魚介類等の調理に特に適したものとして使用可能である。すなわち、調理に際して、その酢酸の高い浸透性を利用して肉内部に糖分やうまみ成分等の加味のための成分を行き渡らせることが可能となる。
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤のさらに別の一実施形態においては、加熱調理用肉質改良剤に含まれる食用酸として成分としてはクエン酸、酒石酸、乳酸およびりんご酸の少なくともいずれか1つのみを含み、かつ糖分やうまみ成分などのその他の成分と、さらにアルコール分を含む形態のものとされ得る。この形態のものは、クエン酸、酒石酸、および乳酸に浸透性は十分ではないものの、アルコールを添加したことで、食用酸として酢酸のみを含む上記したような実施形態のものと同等の浸透性を有するものとすることができ、前記と同様に被処理物である動物性蛋白質含有食材として比較的品質が高くなく、調理の上である程度の加味をすることが望ましいもの、例えば、下味を施していない、並等級や冷凍品の畜肉や魚介類等の調理に特に適したものとして使用可能である。
本発明に係る加熱調理用肉質改良剤のまた別の一実施形態においては、加熱調理用肉質改良剤に含まれる食用酸として成分としてはクエン酸、酒石酸、乳酸およびりんご酸の少なくともいずれか1つのみを含み形態のものとされ得る。この形態のものは、クエン酸、酒石酸、乳酸およびりんご酸に浸透性が十分でないことを逆に生かし、被処理物である動物性蛋白質含有食材として予め下味を施した、畜肉や魚介類やこれらの加工食材の料理に特に適したものとして使用可能である。すなわち、調理に際して、そのこれらの酸の浸透性の比較的低い点を利用して、調理の差異に動物性蛋白質含有食材に付けられた下味が取り除かれないようにすることが可能である。
しかしながら、本発明に係る加熱調理用肉質改良剤における各成分、特に食用酸の種類の選択の方法としては、何ら上記に例示したような実施形態群に限定されるものではなく、種々の態様を取り得る。例えば、含有する食用酸として、上記した酢酸、クエン酸、酒石酸、乳酸およびりんご酸いずれのものも任意の割合で含有することができ、それぞれの単独種や任意の混合割合とすることができ、またその配合としては各種食酢を使用することでその食酢の組成に応じたものとすることも可能である。
<食酢の使用方法>
また、本発明は、食酢の新たな使用方法である。すなわち、本発明は、動物性蛋白質含有食材を加熱調理する際に、当該食材表面に少なくとも熱を加えた状態において、食酢を当該食材表面に適用することを特徴とするものである。
食酢は、従来、広く種々の食材の調理に使用され、動物性蛋白質含有食材の調理においても、例えば、下味を付けるための調味料の一部として、あるいは調理後の食品に味付けをするソース等の材料の一部として用いられることはあったが、本発明におけるように、動物性蛋白質含有食材の加熱調理の際に、当該食材表面に少なくとも熱を加えた状態において当該食材に食酢を適用するといった使用方法は従来なされておらず、これによって、肉本来の旨みを十分に引き出して、動物性蛋白質含有食材を味覚、風味、食感に優れた料理とするという、驚くべき効果をもたらすものである。
なお、ここで、人間の味覚としては「甘味」、「塩味」、「酸味」、「苦味」、「うま味」は基本5味と言われており、「甘味」、「塩味」、「旨味」は人体に不可欠な栄養素の存在を知らせるシグナルですが、「酸味」は腐敗のシグナルとしても働き、「苦味」の場合は多くの毒物が苦いことから、食べてはいけない有害物のシグナルとして機能している。そのため、酸味と苦味は不快な味と感じられ、人間に本能的に避けられるものである。このため、本発明に係るこのような食酢の使用を行った場合に、調理された食品は、動物性蛋白質含有食材本来の旨みを引き出している一方で、ある程度の酸味を呈するという今まであまり食べ慣れないような特有な味覚、風味を醸し出すこととなり、上記したような本能的な側面が働くことで、本発明に係るような使用法をされた場合において、人がこれを避ける傾向が生じることが予測される。
従って、この点に関しては、このような食酢の使用法により調理を行ったこと、ないしは先に述べた本発明に係る加熱調理用肉質改良剤を使用して調理を行ったものであって、何らの危険性もないといった情報を、例えば、このような食酢に対して十分な知識を有しかつ権威のある機関や人物を介して、告知するといったことを行うことで周知化に努めていけば、一般的な人々、もしくは例えば、塩分制限を受けているといった特定な群に属する人々に対して、当該使用方法がより美味しいものを生み出すものであるということが理解され、一層好んで受け入れられていくこととなるものであると思われる。
なお本発明の食酢の使用方法において、食酢が適用される、動物性蛋白質含有食材表面に少なくとも熱を加えた状態としては、特に限定されるものではないが、その動物性蛋白質含有食材表面の温度が、赤外線放射温度計で測定して、少なくとも45℃以上、好ましくは50〜100℃、より好ましくは55℃〜75℃である状態であることが望ましい。また、加熱時間としては、その加熱方法や火加減等によっても左右されるが、典型的には例えば、加熱開始から1〜2分程度経過した後である。このような温度状態で適応されると、食酢による上記した所期の作用がより適当に発揮され得る。
また動物性蛋白質含有食材への食酢の適用に関しては、動物性蛋白質含有食材表面に少なくとも熱を加えた状態で食酢が適用されるものであれば、食酢の単独使用であっても、前記したような本発明に係る加熱調理用肉質改良剤として食酢を含有する形態のものあるいはさら食酢に加えてその他の成分を含有する形態のものを使用するものであっても、あるいはまた、当該調理に際して食酢にうまみ成分やその他の調味料等を適当量加えて作成した調合物を使用するものであっても、いずれのものであっても良い。
<動物性蛋白質含有食材の加熱調理法>
本発明は、また、動物性蛋白質含有食材の加熱調理法であって、当該動物性蛋白質含有食材を加熱調理する際、当該食材表面に少なくとも熱を加えた状態において、上記加熱調理用肉質改良剤を当該食材表面に適用し、さらに加熱を続けて調理を行うことを特徴とするものである。
対象となる動物性蛋白質含有食材としては、特に限定されるものではないが、代表的には例えば、牛肉、豚肉、家禽肉(鶏肉、鴨肉など)、羊肉、馬肉、および家兎肉等の畜肉であり、畜肉類素材、畜肉類の加工品、畜肉類を原材料として含有する食材のいずれをも含む。畜肉類の加工品としては、切断、挽肉、冷凍、味付などのいずれかの処理が施された畜肉類が挙げられる。また、特に限定されものではなが、例えば、白身魚、赤身魚、イカ、タコ、エビ、カニ、ホタテ、アワビ等の魚介類であってもよく、魚介類素材、魚介類の加工品、魚介類を原材料として含有する食材のいずれをも含む。魚介類の加工品としては、切断、挽肉、すり身、冷凍、味付などのいずれかの処理が施された魚介類が挙げられる。動物性蛋白質含有食材としてはこれらのうち、好ましくは畜肉であり、より好ましくは、牛肉および豚肉である。
本発明に係る加熱調理法において、対象となる動物性蛋白質含有食材の具体的な味付け方法や料理の様式、例えば、和食、中華、洋風等に関しては特に限定されるものではなく、さまざまなバリエーションを取ることが可能であるが、特に、動物性蛋白質含有食材の素材の食感、風味を生かした調理において特に良好な効果が期待できる。
また、調理に際しての加熱温度としても、動物性蛋白質含有食材を十分に調理できるものである限り特に限定されるものではないが、例えば、50〜300℃、好ましくは50〜90℃、より好ましくは、60〜80℃で、フライパン等の調理器具やオーブン等を用いて焼き調理する方式において、特に高い効果が期待できる。
前記加熱調理用肉質改良剤を適用する、動物性蛋白質含有食材表面に少なくとも熱を加えた状態としては、特に限定されるものではないが、前記したように、その動物性蛋白質含有食材表面の温度が、赤外線放射温度計で測定して、少なくとも45℃以上、より好ましくは55℃〜75℃である状態であることが望ましい。さらに前記加熱調理用肉質改良剤を適用する際の動物性蛋白質含有食材の状態としても特に限定されるものではなく、あくまで目視での目安ではあるが、動物性蛋白質含有食材に6〜8割方程度火が通った状態にてこのような温度状態で適応されることが望ましい。
また、本発明に係る動物性蛋白質含有食材の加熱調理法において、動物性蛋白質含有食材に対して適用される前記加熱調理用肉質改良剤の量としては、動物性蛋白質含有食材の種類や形状および調理の手法等によっても左右されるので一概には規定できず、何ら限定されるものではないが、例えば、動物性蛋白質含有食材100g当たり前記加熱調理用肉質改良剤0.5〜70g程度、好ましくは10〜50g程度、より好ましくは25〜40g程度が、多くの態様において適当である。
本発明に係る動物性蛋白質含有食材の加熱調理法として、好ましい一例を具体的に挙げれば、例えば、以下のような料理のレシピが挙げられる。もちろん、本発明に係る動物性蛋白質含有食材の加熱調理法は以下に例示するような一例に何ら限定されるものではない。
・牛肉の簡単甘酢炒め
(材料)
牛肉(薄切り) 150g
(調味料等)
黒米酢(臨醐山黒酢) 大さじ3(約45ml)
粉末黒糖 大さじ2と小さじ2(約24g)
七味 適量
(調理法)
1. まず上記所定量の黒米酢(臨醐山黒酢)と粉末黒糖を小さめの鍋で合わせ、30秒〜1分程度中火で黒糖の塊を溶かすようにかき混ぜながら温め、黒糖がきれいに溶けたら火を止める。これにより本発明に係る加熱調理用肉質改良剤となる黒糖酢を調合する。
2. 次に、フライパン(焦げ付きにくいテフロン(商標名)加工等のものが好ましい)を中火で温め、油をひかずに、牛肉を焼く。7〜8割ほど火が通ったら、上記で調合した黒糖酢の大さじ1(約15ml)の分量で、牛肉に回しかけて焼く。
3. 水分がほぼなくなったところでさらに黒糖酢の大さじ1の分量を入れて混ぜ、全体に味がなじんだら完成。お好みで七味をかけて食する。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例および比較例として、牛肉を焼いて食べる時の調理方法で、基本の5味の内、甘味、酸味、塩味について、焼肉の食味を調べてみた。なお、協力いただいたパネラーには、調味料としてどのようなものを用いているかについては、一切予め教えることなく、またそれぞれのパネラーに提供する各調理法の焼肉の順番についても、予測できないように無作為なものとした。
(材料)
牛肉として、いずれも薄切りのロース肉として、A4等級もの(B1)、B3等級のもの(B2)2種類を、以下の調味料ごとに100gづつ、用意した。
調味料としては、穀物酢のみ(小さじ4(20ml))(実施例1)、米黒酢45ml(大さじ3)と粉末黒糖24g(大さじ2と小さじ2)の割合で混ぜ合わせたもの(小さじ4)(実施例2)、食塩のみ(小さじ1/4)(比較例1)、黒糖のみ(小さじ1/4)(比較例2)、グラニュー糖のみ(小さじ1/4)(比較例3)、黒酢と塩を添加したもの(小さじ1/4ずつ)(比較例4)、調味料なし(比較例5)とした。
(調理法)
テフロン(商標名)加工したフライパンを中火で温め、油をひかずに、牛肉を焼いた。牛肉に7〜8割ほど火が通ったら、上記の調味料の半分の分量を、牛肉にかけながら焼き、水分がほぼなくなったところで、さらに上記の調理用肉質改良剤の残り半分の分量を入れて混ぜ、全体になじんだら火を止め調理を終えた。
なお、比較例6では、それぞれの牛肉を同じ火加減で、調味料を何ら加えることなく焼いたものを別途調理した。
調理した各肉を、無作為に抽出した男女30名のパネラーに協力してもらい、官能試験に供した。
なお、評価項目および基準は以下の通りであり、それぞれのパネラーによる採点結果を平均し、小数点以下を四捨五入して得られた値を評価結果とした。得られた結果を表1に示す。
(評価項目1:香り)
5:非常にこうばしい
4:こうばしい
3:普通
2:なんとなく香りを感じる
1:あまり香りが分からない
0:香りがない
(評価項目2:食感)
6:非常にジューシー
5:ジューシー
4:少しジューシー
3:普通
2:ややバサバサしている
1:バサバサしている
0:非常にバサバサしている
(評価項目3:味覚)
5:おいしい
4:すこしおいしい
3:普通
2:少し薄い味
1:かなり薄い味
0:まずい
Figure 0006722734
表1の結果に示されるように、本発明に係る実施例2である食酢と黒糖とを組み合わせたものを用いて調理を行うことによって、香り、食感および味覚の全てにおいて高い評価が得られた。なお、食酢のみを用いた実施例1のものにおいては、実施例2の評価とは異なり一部においてあまり高い評価が得られなかった。これは、上記官能試験においては、パネラーにどのような調味料を用いて調理したかを予め教えていなかったことから、パネラーが酸味ということに本能的に反応して違和感を持ったことが主たる要因であることが、パネラーとの試験後の討論において判明した。このため、予めそのような食酢を用いて調理したものであることを告知の上で、希望するパネラーに再度、同じものを食させたところ、その評価は上記表1に示す結果とは異なってきて、協力いただいたパネラー全員がより美味しいと感じる結果となった。結論として、本発明に係る実施例1および2のいずれにおいても香り、食感および味覚の全てにおいて向上効果が期待され、特に、使用する肉の品質や特性に応じて、成分となる食用酸ないし食酢の種類を適当なものを選択することで、より良好な結果が得られることが判明した。
一方、塩のみを用いた比較例1のものでは、香り、食感、味覚において、調味料を用いない比較例5のものと比べて、良好な評価が得られたものの、表1に示すように何らかの不満が残るものであった。また比較例2および3のように糖分のみを用いた場合にあっては、黒糖を用いたものであっても、肉自身の味をも打ち消すような作用が見られ、味覚に不満をもつ意見が多くみられた。また食酢に食塩を添加した比較例4のものにおいては、食酢を有しているにもかかわらず、塩味をより強く感じさせる結果となり、総評としてはあまり芳しい評価がえられなかった。

Claims (9)

  1. 加熱調理前に下味を施さない動物性蛋白質含有食材の表面に対し、加熱調理時に適用される、塩分での味覚調整が不要な加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤であって、
    前記味覚、風味、食感改良剤は、食用酸と糖類とを含有し、前記味覚、風味、食感改良剤の酢酸換算酸度が1%〜20%であり、前記味覚、風味、食感改良剤100g当たりのナトリウム含有量が100mg以下であり、
    前記動物性蛋白質含有食材が畜肉であり、
    前記加熱調理が、油をひかずに前記畜肉を焼く加熱調理である、
    加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  2. 前記食用酸として食酢を含有するものである請求項1に記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  3. 前記味覚、風味、食感改良剤100g当たりのナトリウム含有量が50mg以下であるものである請求項1または2に記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  4. 前記食用酸として酢酸のみを含むものである請求項1〜3のいずれか1つに記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  5. 前記食用酸としてクエン酸、乳酸、酒石酸およびりんご酸からなる群から選ばれた少なくともいずれか1種のものを含むものである請求項1〜3のいずれか1つに記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  6. 前記食用酸としてさとうきび酢および黒酢の少なくとも一方を含むものである請求項1〜3のいずれか1つに記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  7. 前記糖類として黒糖を含むものである請求項1〜6のいずれか1つに記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  8. アルコール分をさらに含むものである請求項1〜7のいずれか1つに記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤。
  9. 加熱調理前に下味を施さない動物性蛋白質含有食材に加熱調理を施して加熱調理食品を製造する方法であって、
    当該動物性蛋白質含有食材を加熱調理する際、当該食材表面に少なくとも熱を加えた状態で、請求項1〜8のいずれか1つに記載の加熱調理食品の味覚、風味、食感改良剤を当該食材表面に適用し、さらに加熱を続けて調理を行い、
    前記動物性蛋白質含有食材が畜肉であり、
    前記加熱調理が、油をひかずに前記畜肉を焼く加熱調理である、
    加熱調理食品の製造方法。
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