JP3286261B2 - 工作機械用チャック - Google Patents

工作機械用チャック

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JP3286261B2
JP3286261B2 JP10231899A JP10231899A JP3286261B2 JP 3286261 B2 JP3286261 B2 JP 3286261B2 JP 10231899 A JP10231899 A JP 10231899A JP 10231899 A JP10231899 A JP 10231899A JP 3286261 B2 JP3286261 B2 JP 3286261B2
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洋一郎 志田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械に加工物
を装着する際に用いられる工作機械用チャックに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、旋盤等の工作機械に加工物を装
着する際、チャックに保持して固定することが行われて
いる。チャックは、主にワークを保持するトップジョー
と、トップジョーに嵌合可能なTナットと、Tナットに
嵌合可能なマスタージョーと、マスタージョーが取り付
けられるチャック本体から構成される。
【0003】このようなチャックの各構成部材は、チャ
ックの大きさが例えば6インチ、8インチ、10インチ
等の大きさごとに1セットとなっており、トップジョー
をチャックに装着するためのTナットは、チャックサイ
ズに応じて決められていた。従って、例えば8インチ用
のTナットは、8インチ専用であり、他の大きさには使
用できないのが現状であった。
【0004】しかし、トップジョーは加工対象物ごとに
保持しやすい形状に保持部を加工して細工されたものを
使用するのが慣例で、サイズごとに全てのトップジョー
を加工するには手間がかかり、コストアップの原因とな
っていた。従ってトップジョーを特定のサイズのチャッ
クのみでなく、別のサイズのチャックにも使用可能であ
るとすれば、トップジョーをチャックサイズごとに複数
個用意する必要がなくなり、トップジョーの製造コスト
と、保管コストを削減することができるはずである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題に鑑みてなされたもので、Tナットに段差を設
けることにより、一定のサイズのチャックのみならず、
異なるサイズのチャックにもトップジョーを使用するこ
とが可能な工作機械用チャックを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、ワークを保持可能で、窪み部
を有するトップジョーと、上記トップジョーの窪み部に
嵌合可能で、顎部を有するTナットと、上記Tナットに
嵌合可能な窪み部を有するマスタージョーと、上記マス
タージョーが取り付けられるチャック本体とを有してな
る工作機械用チャックにおいて、上記Tナットは、その
胴部に、奥行き方向に向かって上記顎部と平行な段差が
設けられることにより、頭部側に幅狭部、尾部側に幅広
部が形成され、上記Tナットの幅狭部がマスタージョー
の窪み部に当接して嵌合され、Tナットの幅広部がトッ
プジョーの窪み部に当接して嵌合されることを特徴とす
る。
【0007】請求項2記載の発明は、ワークを保持可能
で、窪み部を有するトップジョーと、上記トップジョー
の窪み部に嵌合可能で、顎部を有するTナットと、上記
Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスタージョー
と、上記マスタージョーが取り付けられるチャック本体
とを有してなる工作機械用チャックにおいて、上記Tナ
ットは、その胴部に、奥行き方向に向かって上記顎部と
平行な段差が設けられることにより、頭部側に幅広部、
尾部側に幅狭部が形成され、上記Tナットの幅広部がマ
スタージョーの窪み部に当接して嵌合され、Tナットの
幅狭部がトップジョーの窪み部に当接して嵌合されるこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、ワークを保持可能
で、窪み部を有するトップジョーと、上記トップジョー
の窪み部に嵌合可能で、顎部を有するTナットと、上記
Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスタージョー
と、上記マスタージョーが取り付けられるチャック本体
とを有してなる工作機械用チャックにおいて、上記Tナ
ットの尾部及び胴部の一部を覆うU字型のカバーを嵌合
させることにより、Tナットの胴部に、奥行き方向に向
かって上記顎部と平行な段差が設けられ、頭部側に幅狭
部、尾部側に幅広部が形成され、上記Tナットの幅狭部
がマスタージョーの窪み部に当接して嵌合され、Tナッ
トの幅広部がトップジョーの窪み部に当接して嵌合され
ることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、ワークを保持可能
で、窪み部を有するトップジョーと、上記トップジョー
の窪み部に嵌合可能で、顎部を有するTナットと、上記
Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスタージョー
と、上記マスタージョーが取り付けられるチャック本体
とを有してなる工作機械用チャックにおいて、高さ寸法
が胴部の高さ寸法よりも小さい板状体を、上記Tナット
の胴部側面及び顎部に当接させることにより、Tナット
の胴部に、奥行き方向に向かって上記顎部と平行な段差
が設けられ、頭部側に幅広部、尾部側に幅狭部が形成さ
れ、上記Tナットの幅広部がマスタージョーの窪み部に
当接して嵌合され、Tナットの幅狭部がトップジョーの
窪み部に当接して嵌合されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる工作機械用チャックの実施の形態について説明
する。図1に、従来から知られている工作機械用チャッ
クの一例を示す。工作機械用チャック1は、ワークを保
持するためのトップジョー2と、このトップジョー2に
嵌合可能なTナット3と、このTナット3に嵌合可能な
マスタージョー4と、このマスタージョー4を半径方向
に向けて取り付けることができる円筒状のチャック本体
5とを有している。トップジョー2とTナット3とマス
タージョー4とチャック本体5は特定のサイズごとに1
セットとなっている。トップジョー2とTナット3とマ
スタージョー4は互いに組み合わされて1組となり、チ
ャック本体5の一端面側に互いに120゜の等間隔で取
り付けられている。ワークは3つのトップジョー2の内
側端によりチャック本体5の内周側中心位置に挟み込ま
れ、あるいは、3つのトップジョー2の外側端によりチ
ャック本体5の外周側において半径方向に押し広げられ
た形態で、固定されるようになっている。
【0011】このような構成の従来の工作機械用チャッ
クの各構成部材は、チャックの大きさが例えば8イン
チ、6インチ等の大きさごとに1セットとなっていた。
図2に8インチ用のチャック部の例を示し、図3に6イ
ンチ用のチャック部の例を示す。図1、図2に示すよう
に、トップジョー2aは、直方体の金属を加工したもの
で、その上面の長さ方向(図2において紙面に垂直な方
向)の中心線上には、2つのネジ挿入孔6a、6aが設
けられている。また、下面の長さ方向の中心線上には、
窪み部7aが長さ方向全長に渡って設けられている。窪
み部7aの幅は、次に説明するTナット3aの尾部32
2aの幅よりもわずかに大きい寸法となっている。
【0012】Tナット3aは、頭部31aと胴部32a
からなり、頭部31aには胴部32aの側面321aに
対して垂直な面を有する顎部311aが設けられ、また
胴部32aには顎部311aと平行な面を有する尾部3
22aが頭部31aと反対側に設けられている。尾部3
22aは、上記窪み部7aの幅よりもわずかに小さい寸
法となっているため、尾部322aとこの尾部322a
に連続する側面321aの一部がトップジョー2aの窪
み部7aに嵌合されている。Tナット3aの尾部322
aの長さ方向の中心線上には、上記トップジョー2aに
設けられた2つのネジ挿入孔6a、6aに対応する位置
にネジ孔25a、25aが設けられ、ネジ26aをネジ
挿入孔6a、25aに挿入し、上記ネジ孔25a、25
aに螺合させることにより、トップジョー2aとTナッ
ト3aが互いに引きつけられ、Tナット3aの顎部31
1aでマスタージョー4aが引き上げられ、マスタージ
ョー4aの後述のセレーション加工面411aとトップ
ジョー2aのセレーション加工面211aとが互いに引
きつけられて当接し、トップジョー2a、Tナット3
a、マスタージョー4aが一体に固定されている。
【0013】マスタージョー4aは、矩形状の金属を加
工することにより、抜け止めの突出部10aを左右の側
面に有しており、マスタージョー4aは、Tナット3a
の頭部31a及び頭部31aに連続する胴部32aの一
部が嵌合可能な窪み部8aを有しており、この窪み部8
aにTナット3aが嵌合される。また、マスタージョー
4aは円筒状のチャック本体5aの一端面側に外周から
内周に向かって設けられた窪み部9aに嵌合され、例え
ば油圧制御によってチャック本体5aの半径方向に所定
の範囲で移動可能に取り付けられている。
【0014】マスタージョー4aの上面とトップジョー
2aの下面は、それぞれ長さ方向に所定のピッチの山と
谷が配列されてなるセレーション加工面411a、21
1aとなっているため、これらセレーション加工面41
1aと211aとは互いに噛合され、マスタージョー4
aがエアー等の圧力によりチャック本体5aの中心方向
に向かって押し付けられると、トップジョー2aもチャ
ック本体5aの中心方向に向かって押し付けられ、チャ
ック本体5aの中心に配置されたワークはチャック本体
5aの中心位置に固定され、あるいは、マスタージョー
4aがTナット3a、トップジョー2aとともにチャッ
ク本体5aの半径方向外側に移動することによって、ト
ップジョー2aの外側端でワークが固定されるようにな
っている。
【0015】図3には、6インチ用のチャック部の例が
示され、図2と同様にトップジョー2b、Tナット3
b、マスタージョー4b、チャック本体5bが1セット
となって工作機械用チャックを構成している。図3の例
は図2の例とほぼ相似形であり、各構成部品の寸法が、
図2の例よりも小さくなっている。
【0016】このように、8インチ用のトップジョー2
a、Tナット3a、マスタージョー4a、チャック本体
5aは4つで1組となっており、また、6インチ用のト
ップジョー2b、マスタージョー4b、チャック本体5
bも4つで1組となっており、互換性がないのが現状で
あった。
【0017】しかし、トップジョーは加工対象物ごとに
保持しやすい形状に保持部を加工して細工されたものを
使用するのが慣例で、従来においてはサイズごとに全て
のトップジョーを加工する必要があり、多大な手間がか
かり、コストアップの原因となっていた。従って、トッ
プジョーを特定のサイズのみでなく、別のサイズのチャ
ックにも使用可能とすることが望まれていた。
【0018】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
べくなされたものである。以下において、本発明にかか
る工作機械用チャックについてその具体例を説明する。
図2、図3に示したように、従来の工作機械用チャック
においては、Tナットは、頭部と頭部に垂直な胴部とに
より構成されていた。従って、図2に示す8インチ用の
Tナット3aと図3に示す6インチ用のTナット3bと
は、ほぼ相似形に加工されており、例えば8インチ用に
作られたTナット3aは、8インチよりも大きいサイズ
用のトップジョー及びマスタージョーに嵌合させようと
しても、トップジョー及びマスタージョーに設けられた
窪み部が大きすぎて隙間が生じ、位置ずれを生じるため
使用することができず、一方、8インチよりも小さいサ
イズ用のトップジョー及びマスタージョーに嵌合させよ
うとしても、トップジョー及びマスタージョーに設けら
れた窪み部が小さすぎて嵌合させることができなかっ
た。そこで、本発明においては、Tナットの形状を工夫
することにより、トップジョーを特定のサイズのみでな
く、別のサイズのマスタージョー及びチャック本体にも
使用可能としている。
【0019】先ず、大きいサイズ用のトップジョーを小
さいサイズ用のマスタージョー及びチャック本体に使用
することができる例を示す。図4に示すトップジョー
は、図2に示した8インチ用のトップジョー2aと同じ
ものであり、マスタージョー及びチャック本体は、図3
に示した6インチ用のマスタージョー4b及びチャック
本体5bと同じものである。Tナット3cの胴部32c
に、奥行き方向に向かって顎部311cと平行な段差1
1を設け、頭部側に幅狭部12、尾部側に幅広部13を
形成する。幅狭部12の幅は図3に示した6インチ用の
Tナット3bの胴部32bの幅と同等になっており、幅
広部13の幅は図2に示した8インチ用のTナット3a
の胴部32aの幅と同等になっている。Tナット3cの
幅狭部12の両側面及び顎部311cが6インチ用のマ
スタージョー4bの窪み部8bに当接して嵌合され、T
ナット3cの幅広部13の両側面が8インチ用のトップ
ジョー2aの窪み部7aに当接して嵌合される。
【0020】従って、Tナット3cを用いることによ
り、図4に示すように、8インチ用のトップジョー2a
を6インチ用のマスタージョー4b及びチャック本体5
bにも使用することができるようになる。
【0021】なお、上記実施の形態においては、8イン
チ用のトップジョー2aを6インチ用のマスタージョー
4b及びチャック本体5bに適用した例を示したが、T
ナット3cの幅広部13の幅を8インチ用の幅のままに
し、Tナット3cの頭部31c、胴部32cを例えば4
インチ用のTナットの寸法とすることで、8インチ用の
トップジョー2aをさらに小さいサイズ用のマスタージ
ョーに適用することが可能となる。その結果、全てのサ
イズのトップジョーを用意する必要がなくなり、トップ
ジョーを加工する手間も省け、しかも、資源の節約と有
効利用を図ることができる。
【0022】次に、小さいサイズ用のトップジョーを大
きいサイズ用のマスタージョー及びチャック本体に使用
することができる例について、図5を参照しながら説明
する。図5に示すトップジョーは、図3に示した6イン
チ用のトップジョー2bと同じものであり、マスタージ
ョー及びチャック本体は、図2に示した8インチ用のマ
スタージョー4a及びチャック本体5aと同じものであ
る。Tナット3dの胴部32dに、奥行き方向に向かっ
て顎部311dと平行な段差14を設け、頭部側に幅広
部15、尾部側に幅狭部16を形成する。幅広部15の
幅は図2に示した8インチ用のTナット3aの胴部32
aの幅と同等になっており、幅狭部16の幅は図3に示
した6インチ用のTナット3bの胴部32bの幅と同等
になっている。Tナット3dの幅広部15の両側面及び
顎部311dが8インチ用のマスタージョー4aの窪み
部8aに当接して嵌合され、Tナット3dの幅狭部16
の両側面が6インチ用のトップジョー2bの窪み部7b
に当接して嵌合される。
【0023】従って、Tナット3dを用いることによ
り、図5に示すように、6インチ用のトップジョー2b
を8インチ用のマスタージョー4a及びチャック本体5
aにも使用することができるようになる。
【0024】なお、上記実施の形態においては、6イン
チ用のトップジョー2bを8インチ用のマスタージョー
4a及びチャック本体5aに適用した例を示したが、T
ナット3dの幅狭部16の幅を6インチ用の幅のままに
し、Tナット3dの頭部31d、胴部32dを例えば1
0インチ用のTナットの寸法とすることで、6インチ用
のトップジョー2bをさらに大きいサイズ用のマスター
ジョーに適用することが可能となる。その結果、全ての
サイズのトップジョーを用意する必要がなくなり、トッ
プジョーを加工する手間も省け、しかも、資源の節約と
有効利用を図ることができる。
【0025】また、図4に示したTナット3cの改良例
として、図6に示すように、Tナット3の尾部322及
び胴部32の一部を覆うU字型のカバー17を嵌合させ
ることにより、Tナット3の胴部32に、奥行き方向に
向かって顎部311と平行な段差18が設けられ、頭部
31側に幅狭部19、尾部322側に幅広部20を形成
することができる。従って、従来のTナットにU字型の
カバー17を嵌合させることにより、図4に示したTナ
ット3cと同様に、大きいサイズ用のトップジョーを小
さいサイズ用のマスタージョー及びチャック本体に使用
することができる。また、この実施の形態によれば、カ
バー17を付加するだけで、異なったサイズのトップジ
ョーを使用することができ、Tナット自体に特別な加工
を施す必要がないという利点がある。
【0026】また、図5に示したTナット3dの改良例
として、図7に示すように、高さ寸法が胴部32の高さ
寸法よりも小さい板状体21を、Tナット3dの胴部3
2の側面及び頭部31の顎部311に当接させて固着す
ることにより、Tナット3dの胴部32に、奥行き方向
に向かって上記顎部311と平行な段差22が設けら
れ、頭部31側に幅広部23、尾部322側に幅狭部2
4を形成することができる。従って、板状体21を、T
ナット3dの胴部32の両側に設けることにより、図5
に示したTナット3dと同様に、小さいサイズ用のトッ
プジョーを大きいサイズ用のマスタージョー及びチャッ
ク本体に使用することができる。この実施の形態におい
ても、板状体21を付加するだけで、Tナット自体に加
工を施さなくても、異なったサイズのトップジョーを使
用できるという利点がある。
【0027】なお、分割型のTナットが用いられている
場合であっても、図8に示すように、U字型のカバーを
2つのTナット3、3のそれぞれの尾部322に被せる
ことにより、図6に示した実施の形態と同様の効果を奏
することができ、また、図9に示すように、板状体21
を、分割された2つのTナット3、3の胴部32にそれ
ぞれ当接させて固着することにより、図7に示した実施
の形態と同様の効果を奏することができる。また、上記
実施の形態においては、トップジョーとTナットとマス
タージョーの組がチャック本体の一端面側に互いに12
0゜の等間隔で取り付けられた三ツ爪チャックの例につ
いて説明したが、チャックの大きさ等により四ツ爪チャ
ック、五ツ爪チャック等に適宜設計変更は可能であるこ
とは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ワークを
保持可能で、窪み部を有するトップジョーと、上記トッ
プジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有するTナット
と、上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスター
ジョーと、上記マスタージョーが取り付けられるチャッ
ク本体とを有してなる工作機械用チャックにおいて、上
記Tナットは、その胴部に、奥行き方向に向かって上記
顎部と平行な段差が設けられることにより、頭部側に幅
狭部、尾部側に幅広部が形成され、上記Tナットの幅狭
部がマスタージョーの窪み部に当接して嵌合され、Tナ
ットの幅広部がトップジョーの窪み部に当接して嵌合さ
れるようにしたため、トップジョーが特定のサイズ以外
のサイズ用に作られたチャックにも使用することが可能
となり、サイズごとにトップジョーを加工する必要がな
くなり、コストダウンを可能とするとともに、資源の節
約と有効利用を図ることができる。
【0029】請求項2記載の発明によれば、ワークを保
持可能で、窪み部を有するトップジョーと、上記トップ
ジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有するTナット
と、上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスター
ジョーと、上記マスタージョーが取り付けられるチャッ
ク本体とを有してなる工作機械用チャックにおいて、上
記Tナットは、その胴部に、奥行き方向に向かって上記
顎部と平行な段差が設けられることにより、頭部側に幅
広部、尾部側に幅狭部が形成され、上記Tナットの幅広
部がマスタージョーの窪み部に当接して嵌合され、Tナ
ットの幅狭部がトップジョーの窪み部に当接して嵌合さ
れるようにしたため、トップジョーが特定のサイズ以外
のサイズ用に作られたチャックにも使用することが可能
となり、サイズごとにトップジョーを加工する必要がな
くなり、コストダウンを可能とするとともに、資源の節
約と有効利用を図ることができる。
【0030】請求項3記載の発明によれば、ワークを保
持可能で、窪み部を有するトップジョーと、上記トップ
ジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有するTナット
と、上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスター
ジョーと、上記マスタージョーが取り付けられるチャッ
ク本体とを有してなる工作機械用チャックにおいて、上
記Tナットの尾部及び胴部の一部を覆うU字型のカバー
を嵌合させることにより、Tナットの胴部に、奥行き方
向に向かって上記顎部と平行な段差が設けられ、頭部側
に幅狭部、尾部側に幅広部が形成され、上記Tナットの
幅狭部がマスタージョーの窪み部に当接して嵌合され、
Tナットの幅広部がトップジョーの窪み部に当接して嵌
合されるようにしたため、トップジョーが特定のサイズ
以外のサイズ用に作られたチャックにも使用することが
可能となり、サイズごとにトップジョーを加工する必要
がなくなり、コストダウンを可能とするとともに、資源
の節約と有効利用を図ることができる。
【0031】請求項4記載の発明によれば、ワークを保
持可能で、窪み部を有するトップジョーと、上記トップ
ジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有するTナット
と、上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスター
ジョーと、上記マスタージョーが取り付けられるチャッ
ク本体とを有してなる工作機械用チャックにおいて、高
さ寸法が胴部の高さ寸法よりも小さい板状体を、上記T
ナットの胴部側面及び顎部に当接させることにより、T
ナットの胴部に、奥行き方向に向かって上記顎部と平行
な段差が設けられ、頭部側に幅広部、尾部側に幅狭部が
形成され、上記Tナットの幅広部がマスタージョーの窪
み部に当接して嵌合され、Tナットの幅狭部がトップジ
ョーの窪み部に当接して嵌合されるようにしたため、ト
ップジョーが特定のサイズ以外のサイズ用に作られたチ
ャックにも使用することが可能となり、サイズごとにト
ップジョーを加工する必要がなくなり、コストダウンを
可能とするとともに、資源の節約と有効利用を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の工作機械用チャックの実施の形態を示す
斜視図である。
【図2】従来の8インチ用の工作機械用チャックに用い
ることができるTナット及びその周辺の一例を示す正面
図である。
【図3】従来の6インチ用の工作機械用チャックに用い
ることができるTナット及びその周辺の一例を示す正面
図である。
【図4】本発明にかかる工作機械用チャックに用いるこ
とができるTナット及びその周辺の一例を示す正面図で
ある。
【図5】本発明にかかる工作機械用チャックに用いるこ
とができるTナット及びその周辺の別の例を示す正面図
である。
【図6】本発明にかかる工作機械用チャックに用いるこ
とができるTナットのさらに別の例を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明にかかる工作機械用チャックに用いるこ
とができるTナットのさらに別の例を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明にかかる工作機械用チャックに用いるこ
とができるTナットのさらに別の例を示す斜視図であ
る。
【図9】本発明にかかる工作機械用チャックに用いるこ
とができるTナットのさらに別の例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
2a トップジョー 3c Tナット 4b マスタージョー 5b チャック本体 7a 窪み部 8b 窪み部 9a 窪み部 11 段差 12 幅狭部 13 幅広部 31c 頭部 32c 胴部 311c 顎部 322c 尾部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持可能で、窪み部を有するト
    ップジョーと、 上記トップジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有する
    Tナットと、 上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスタージョ
    ーと、 上記マスタージョーが取り付けられるチャック本体とを
    有してなる工作機械用チャックにおいて、 上記Tナットは、その胴部に、奥行き方向に向かって上
    記顎部と平行な段差が設けられることにより、頭部側に
    幅狭部、尾部側に幅広部が形成され、 上記Tナットの幅狭部がマスタージョーの窪み部に当接
    して嵌合され、Tナットの幅広部がトップジョーの窪み
    部に当接して嵌合され 上記トップジョーは異なるサイズのマスタージョー及び
    チャック本体にも使用可能である ことを特徴とする工作
    機械用チャック。
  2. 【請求項2】 ワークを保持可能で、窪み部を有するト
    ップジョーと、 上記トップジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有する
    Tナットと、 上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスタージョ
    ーと、 上記マスタージョーが取り付けられるチャック本体とを
    有してなる工作機械用チャックにおいて、 上記Tナットは、その胴部に、奥行き方向に向かって上
    記顎部と平行な段差が設けられることにより、頭部側に
    幅広部、尾部側に幅狭部が形成され、 上記Tナットの幅広部がマスタージョーの窪み部に当接
    して嵌合され、Tナットの幅狭部がトップジョーの窪み
    部に当接して嵌合され 上記トップジョーは異なるサイズのマスタージョー及び
    チャック本体にも使用可能である ことを特徴とする工作
    機械用チャック。
  3. 【請求項3】 ワークを保持可能で、窪み部を有するト
    ップジョーと、 上記トップジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有する
    Tナットと、 上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスタージョ
    ーと、 上記マスタージョーが取り付けられるチャック本体とを
    有してなる工作機械用チャックにおいて、 上記Tナットの尾部及び胴部の一部を覆うU字型のカバ
    ーを嵌合させることにより、Tナットの胴部に、奥行き
    方向に向かって上記顎部と平行な段差が設けられ、頭部
    側に幅狭部、尾部側に幅広部が形成され、 上記Tナットの幅狭部がマスタージョーの窪み部に当接
    して嵌合され、Tナットの幅広部がトップジョーの窪み
    部に当接して嵌合され 上記トップジョーは異なるサイズのマスタージョー及び
    チャック本体にも使用可能であ ることを特徴とする工作
    機械用チャック。
  4. 【請求項4】 ワークを保持可能で、窪み部を有するト
    ップジョーと、 上記トップジョーの窪み部に嵌合可能で、顎部を有する
    Tナットと、 上記Tナットに嵌合可能な窪み部を有するマスタージョ
    ーと、 上記マスタージョーが取り付けられるチャック本体とを
    有してなる工作機械用チャックにおいて、 高さ寸法が胴部の高さ寸法よりも小さい板状体を、上記
    Tナットの胴部側面及び顎部に当接させることにより、
    Tナットの胴部に、奥行き方向に向かって上記顎部と平
    行な段差が設けられ、頭部側に幅広部、尾部側に幅狭部
    が形成され、 上記Tナットの幅広部がマスタージョーの窪み部に当接
    して嵌合され、Tナットの幅狭部がトップジョーの窪み
    部に当接して嵌合され 上記トップジョーは異なるサイズのマスタージョー及び
    チャック本体にも使用可能であ ることを特徴とする工作
    機械用チャック。
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