JP2003236727A - 9面加工用バイス - Google Patents

9面加工用バイス

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JP2003236727A
JP2003236727A JP2002038817A JP2002038817A JP2003236727A JP 2003236727 A JP2003236727 A JP 2003236727A JP 2002038817 A JP2002038817 A JP 2002038817A JP 2002038817 A JP2002038817 A JP 2002038817A JP 2003236727 A JP2003236727 A JP 2003236727A
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JP2002038817A
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Taketomo Shinoda
田 武 智 篠
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Japan Automatic Machine Co Ltd
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Japan Automatic Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工工数を減少させつつ、被加工物の上面と
前後左右の側面および前後左右の面取面を高い精度で加
工できるようにする。 【解決手段】 本発明の9面加工バイス100は、被加
工部材10の上面11および前後左右の各側面12,1
3,14,15をそれぞれ加工する際に加工基準面にそ
れぞれ密着させる底面21および前後左右の各密着面2
2,23,24,25に加え、被加工部材10の前後左
右の角稜を面取して面取面16,17,18,19を形
成する際に加工基準面にそれぞれ密着させる前後左右の
傾斜密着面26,27,28,29をそれぞれ備える。
これにより、固定ジョー40および可動ジョー50を用
いて被加工部材10をチャックした後に、一度もチャッ
クし直すことなしにこれらの面を連続的に加工すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、被加工部材を挟持
して加工基準面上に固定するためのバイスに関し、より
詳しくは、被加工部材を挟持し直すことなくこの被加工
部材の9つの面を連続して加工可能なバイスに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、小型で高い精度が要求される精密
部品を加工するために、精密バイスが用いられている。
このような精密バイスは、定盤表面等の加工基準面上に
載置される本体部分と、この本体部分上に設けられた固
定ジョーおよび可動ジョーと備えている。そして、固定
ジョーと可動ジョーとでワーク(被加工部材)を前後方
向にチャックして固定した後、固定したワークの上面を
例えば研削加工する。ワークの側面を研削加工する際に
は、ワークをチャックし直した後にワークの側面を研削
加工する。 【0003】しかしながら、加工する表面を変更する毎
にワークをチャックし直していたのでは、作業時間がか
さむばかりでなく、ワークの加工精度が低下してしま
う。そこで、加工基準面に密着する底面に加え、この底
面に対して垂直に延びる側面を第2の密着面として本体
部分に設けた精密バイスがある。このタイプの精密バイ
スを用いてワークを加工する際は、まず最初に本体部分
の底面を加工基準面に密着させてワークの上面を加工し
た後、このバイスの本体部分を横転させてその側面を加
工基準面に密着させてワークの側面を加工する。これに
より、ワークをチャックし直すことなしにワークの上面
および一方の側面を加工することができるから、作業時
間を減少させつつワークの加工精度を向上させることが
できる。 【0004】ところで、上述のように加工したワークの
上面と側面とによって形成される角稜を面取加工するた
めには、回転軸に対して傾斜した研削面を有する砥石を
用いるか、ワークを傾斜させた状態で固定可能なバイス
を用いる必要がある。ワークを傾斜させた状態で固定可
能なバイスは、加工基準面に密着する本体部分と、この
本体部分に対して揺動可能に軸支されるとともにその上
に固定ジョーおよび可動ジョーが設けられた第2の本体
部分とを備えている。そして、本体部分に対する第2の
本体部分の傾斜角は、両者間に介装するブロックゲージ
の寸法を変更することによって変更することができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにワークの上面および側面をそれぞれ加工した後に
面取加工を施す場合には、加工に用いる精密バイスを交
換しなければならない。これにより、ワークを何度もチ
ャックし直すこととなり、作業時間の減少および加工精
度の向上には限界があった。 【0006】そこで本発明の目的は、上述した従来技術
が有する問題点を解消し、ワークの上面、前後の側面、
左右の側面、およびこれらの上面および側面によって形
成される4つの角稜をそれぞれ面取加工して得られる4
つの面取面を含む9つの面を、ワークをチャックし直す
ことなしに連続して加工可能なバイスを提供することに
ある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する請
求項1に記載の手段は、加工基準面上に載置される本体
部分と、前記本体部分上に設けられた固定ジョーおよび
可動ジョーとを備えるとともに、前記固定ジョーおよび
前記可動ジョーにより被加工部材を前後方向に挟持した
後に、前記被加工部材の上面、前後の側面、左右の側
面、前記上面および前記各側面により形成される4つの
角稜をそれぞれ面取加工して得られる4つの面取面を含
む、9つの面を連続して加工するためのバイスである。
そして、前記本体部分は、前記被加工部材の上面を加工
する際に前記加工基準面に密着する底面と、前記被加工
部材の前後の側面をそれぞれ加工する際に前記加工基準
面にそれぞれ密着する、前記底面に対してそれぞれ垂直
に延びる前後の密着面と、前記被加工部材の左右の側面
をそれぞれ加工する際に前記加工基準面にそれぞれ密着
する、前記底面および前記前後の密着面に対しそれぞれ
垂直に延びる左右の密着面と、前記被加工部材の上面と
前後の側面とにより形成される前後2つの角稜をそれぞ
れ面取加工する際に前記加工基準面にそれぞれ密着す
る、前記底面と前記前後の密着面との間でそれぞれ前記
底面に対し傾斜して延びる前後の傾斜密着面と、前記被
加工部材の上面と前記左右の側面とにより形成される左
右2つの角稜をそれぞれ面取加工する際に前記加工基準
面にそれぞれ密着する、前記底面と前記左右の密着面と
の間でそれぞれ前記底面に対し傾斜して延びる左右の傾
斜密着面と、を有することを特徴としている。 【0008】なお、本体部分の底面に対して前後の傾斜
密着面が45度の角度で延びるようにすれば、被加工部
材の前後の角稜を45度の角度で面取することができ
る。同様に、本体部分の底面に対して左右の傾斜密着面
が45度の角度で延びるようにすれば、被加工部材の左
右の角稜を45度の角度で面取することができる。 【0009】すなわち、本発明の9面加工用バイスにお
いては、被加工物(ワーク)の上面を加工する際には本
体部分の底面を加工基準面に密着させる。次いで、ワー
クの前後の側面をそれぞれ加工する際には、被加工物を
挟持(チャック)し直すことなく本体部分を前後に横転
させて、本体部分の前後の密着面をそれぞれ加工基準面
に密着させる。同様に、被加工物の左右の側面をそれぞ
れ加工する際には、被加工物を挟持し直すことなく本体
部分を左右に横転させて、本体部分の左右の密着面をそ
れぞれ加工基準面に密着させる。被加工部材の上面と前
後の側面とにより形成される前後2つの角稜をそれぞれ
面取加工する際には、被加工物を挟持し直すことなく本
体部分を前後に横転させて、本体部分の前後の傾斜密着
面をそれぞれ加工基準面に密着させる。被加工部材の上
面と左右の側面とにより形成される前後2つの角稜をそ
れぞれ面取加工する際には、被加工物を挟持し直すこと
なく本体部分を左右に横転させて、本体部分の左右の傾
斜密着面をそれぞれ加工基準面に密着させる。したがっ
て、本発明の9面加工バイスによれば、チャックし直す
ことなしに被加工物の9つの面を連続して加工すること
ができるから、加工工数を減少させつつ加工精度を大幅
に向上させることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8を参照し、本
発明に係る9面加工バイスの一実施形態について詳細に
説明する。なお、以下の説明においては、この9面加工
バイスを載置する加工基準面に対して垂直な方向を上下
方向と、加工基準面に平行でかつ被加工物を挟持する方
向を前後方向と、加工基準面に平行でかつ前後方向に対
して垂直な方向を左右方向と言う。 【0011】まず最初に図1および図2を参照すると、
本実施形態の9面加工バイス100は、ワーク(被加工
物)10を加工するためのもので、研削盤マグネットテ
ーブル等の加工基準面上に載置される本体部分20と、
この本体部分20上に設けられた固定ジョー40および
可動ジョー50を備えている。 【0012】図3に示したようにワーク10は直方体状
の部材で、上面11、前後の側面12,13、左右の側
面14,15をそれぞれ有している。上面11と前後の
側面12,13とにより前後の角稜a,bが形成され、
かつ上面11と左右の側面14,15とにより左右の角
稜c,dが形成されている。図4に示したように、前後
の角稜a,bをそれぞれ面取加工すると面取面16,1
7がそれぞれ形成され、かつ左右の角稜c,dをそれぞ
れ面取加工すると面取面18,19がそれぞれ形成され
る。 【0013】9面加工バイス100の本体部分20は、
上方から見たときにほぼ正方形の中空厚板状であり、そ
の底面21は定盤表面等の加工基準面に密着する。前後
の密着面22,23は、底面21に対してそれぞれ垂直
に、かつ互いに平行に延びている。左右の密着面24,
25は、底面21および前後の密着面22,23に対し
てそれぞれ垂直に、かつ互いに平行に延びている。すな
わち、前後左右の各密着面22,23,24,25は互
いに90度の角度をなして延びている。 【0014】図1に模式的に透視状態で示したように、
底面21と前側密着面22との間には、底面21および
前側密着面22に対してそれぞれ45度の角度をなして
傾斜して延びる前側傾斜密着面26が形成されている。
また、底面21と後側密着面23との間には、底面21
および後側密着面23に対してそれぞれ45度の角度を
なして傾斜して延びる後側傾斜密着面27が形成されて
いる。また、底面21と左側密着面24との間には、底
面21および左側密着面24に対してそれぞれ45度の
角度をなして傾斜して延びる左側傾斜密着面28が形成
されている。さらに、底面21と右側密着面25との間
には、底面21および右側密着面25に対してそれぞれ
45度の角度をなして傾斜して延びる右側傾斜密着面2
9が形成されている。 【0015】図1および図2に示したように、固定ジョ
ー40は本体部分20の上面31上に一体に設けられて
いる。この固定ジョー40の前側側面41はワーク10
を挟持するチャック面であり、底面21に対して垂直に
かつ左右方向に延びている。また、この固定ジョー40
の背面42は、本体部分20の上面31に対して45度
の角度をなして左右方向に延びている。 【0016】可動ジョー50は、本体部分20の上面3
1上に設けられて前後方向に延びるガイド32上を前後
方向に変位し、固定ジョー40に接離することができ
る。この可動ジョー50の後側側面51はワーク10を
挟持するためのチャック面であり、底面21に対して垂
直にかつ左右方向に延びている。また、この可動ジョー
50の背面52もまた、本体部分20の上面31に対し
て45度の角度をなして左右方向に延びている。 【0017】図2に示したように、本体部分20内の中
空部分33には、その左右方向の両端部に下向きの段差
面34が設けられている。そして、この左右一対の段差
面34,34の間には、可動ジョー50を固定するため
の梁部材35が掛け渡されている。この梁部材35の上
面の左右両端部には、複数の波形係合突起35aがそれ
ぞれ突設されている。そして、これらの波形係合突起3
5aは、本体部分20の段差面34に突設されている波
形係合突起34aとそれぞれ係合し、梁部材35を本体
部分20に対して前後方向に変位不能に固定する役割を
果たしている。なお、固定ジョー40と可動ジョー50
により挟持するワーク10の前後方向の厚みに応じて、
梁部材35の段差面34に対する前後方向の係合位置を
適宜変更することができる。 【0018】梁部材35に斜めに貫設された雌ねじ36
には、本体部分20のガイド32上に可動ジョー50を
固定するための固定ボルト37が螺合している。この固
定ボルト37の頭部38は半球状であり、可動ジョー5
0の背面52に凹設された係合孔53の半球状底面に密
着している。これにより、ワーク10の前後方向の厚み
と梁部材35の段差面34に対する前後方向の係合位置
とが適切に一致しないことにより、固定ボルト37が湾
曲する事態が生じても、可動ジョー50を本体部分20
上に確実に固定することができる。 【0019】次に図5〜図8を参照し、本実施形態の9
面加工バイス100を用いてワーク10を加工する手順
について説明する。 【0020】図5(b)および図6(b)に示したよう
に、ワーク10の上面11を加工する際には、この9面
加工バイス100の底面21を加工基準面Sに密着させ
る。そして、研削砥石Gを回転させつつ9面加工バイス
100の左右方向に送ることにより、ワーク10の上面
11を加工基準面Sと平行に研削加工することができ
る。 【0021】次いで、ワーク10の前側側面12を加工
する際には、ワーク10をチャックし直すことなく、9
面加工バイス100を図5において図示反時計方向に回
転させ、図5(a)に示したように加工基準面Sに後側
密着面23を密着させる。そして、研削砥石Gを回転さ
せつつ9面加工バイス100の左右方向に送ることによ
り、ワーク10の前側側面12の一部を加工基準面Sと
平行に研削加工することができる。このとき、この9面
加工バイス100の後側密着面23は底面21に対して
垂直であるから、ワーク10の前側側面12の被研削部
分はワーク10の上面11に対して垂直となる。 【0022】同様に、ワーク10の後側側面13を加工
する際には、ワーク10をチャックし直すことなくこの
9面加工バイス100を図示時計方向に回転させ、図5
(c)に示したように加工基準面Sに前側密着面22を
密着させる。そして、研削砥石Gを回転させつつ9面加
工バイス100の左右方向に送ることにより、ワーク1
0の後側側面13の一部を加工基準面Sと平行に研削加
工することができる。このとき、この9面加工バイス1
00の前側密着面22は底面21に対して垂直であるか
ら、ワーク10の後側側面13の被研削部分はワーク1
0の上面11に対して垂直となる。 【0023】ワーク10の左側側面14を加工する際に
は、図6(a)に示したように、ワーク10をチャック
し直すことなくこの9面加工バイス100を回転させ、
その右側密着面25を加工基準面Sに密着させる。そし
て、研削砥石Gを回転させつつ図示左右方向に送ること
により、ワーク10の左側側面14の全体を加工基準面
Sと平行に研削加工することができる。このとき、この
9面加工バイス100の右側密着面25は底面21に対
して垂直であるから、ワーク10の左側側面14はワー
ク10の上面11に対して垂直となる。 【0024】同様に、ワーク10の右側側面15を加工
する際には、図6(c)に示したように、ワーク10を
チャックし直すことなくこの9面加工バイス100を回
転させ、その左側密着面24を加工基準面Sに密着させ
る。そして、研削砥石Gを回転させつつ図示左右方向に
送ることにより、ワーク10の右側側面14の全体を加
工基準面Sと平行に研削加工することができる。このと
き、この9面加工バイス100の左側密着面24は底面
21に対して垂直であるから、ワーク10の右側側面1
5はワーク10の上面11に対して垂直となる。 【0025】このとき、図6(b)に示したように、本
体部分20の左右方向の幅寸法W1の値に対して固定ジ
ョー40および可動ジョー50の左右方向の幅寸法W2
の値の方が小さく、かつワーク10の左右の端面14,
15が左右の密着面24,25よりも内側に位置してい
るから、ワーク10の左右の側面14,15を加工する
際に研削砥石Gが固定ジョー40と可動ジョー50との
左右の側面および本体部分20の左右の密着面24,2
5とに接触することがない。 【0026】次に、ワーク10の上面11と各側面1
2,13,14,15とによって形成される各角稜a,
b,c,dを面取加工する手順について説明する。 【0027】ワーク10の上面11と左側側面14とに
よって形成される角稜cを面取加工する際には、図7
(a)に示したように、この9面加工バイス100の右
側傾斜密着面29を加工基準面Sに密着させる。そし
て、研削砥石Gを回転させつつ図示する紙面に対して垂
直な方向(9面加工バイス100においては前後方向)
に送ることにより、ワーク10の角稜cを面取加工して
左側面取面18を形成することができる。このとき、こ
の9面加工バイス100の右側傾斜密着面29は底面2
1および右側密着面25に対してそれぞれ45度の角度
をなして傾斜しているから、ワーク10の左側面取面1
8は、ワーク10の上面11および左側側面14に対し
てそれぞれ45度をなして延びる。 【0028】同様に、ワーク10の上面11と右側側面
15とによって形成される角稜dを面取加工する際に
は、図7(b)に示したように、この9面加工バイス1
00の左側傾斜密着面28を加工基準面Sに密着させ
る。そして、研削砥石Gを回転させつつ図示する紙面に
対して垂直な方向に送ることにより、ワーク10の角稜
dを面取加工して右側面取面19を形成することができ
る。このとき、この9面加工バイス100の左側傾斜密
着面28は底面21および左側密着面24に対してそれ
ぞれ45度の角度をなして傾斜しているから、ワーク1
0の右側面取面19は、ワーク10の上面11および右
側側面15に対してそれぞれ45度をなして延びる。 【0029】さらに、ワーク10の上面11と前側側面
12とによって形成される角稜aを面取加工する際に
は、図8(a)に示したように、この9面加工バイス1
00の後側傾斜密着面27を加工基準面Sに密着させ
る。そして、研削砥石Gを回転させつつ図示する紙面に
対して垂直な方向(9面加工バイス100において左右
方向)に送ることにより、ワーク10の角稜aを面取加
工して前側面取面16を形成することができる。このと
き、この9面加工バイス100の後側傾斜密着面27は
底面21および後側密着面23に対してそれぞれ45度
の角度をなして傾斜しているから、ワーク10の前側面
取面16は、ワーク10の上面11および前側側面12
に対してそれぞれ45度をなして延びる。 【0030】最後に、ワーク10の上面11と後側側面
13とによって形成される角稜bを面取加工する際に
は、図8(b)に示したように、この9面加工バイス1
00の前側傾斜密着面26を加工基準面Sに密着させ
る。そして、研削砥石Gを回転させつつ図示する紙面に
対して垂直な方向に送ることにより、ワーク10の角稜
bを面取加工して後側面取面17を形成することができ
る。このとき、この9面加工バイス100の前側傾斜密
着面26は底面21および前側密着面22に対してそれ
ぞれ45度の角度をなして傾斜しているから、ワーク1
0の後側面取面17は、ワーク10の上面11および後
側側面13に対してそれぞれ45度をなして延びる。 【0031】すなわち、本実施形態の9面加工バイス1
00によれば、固定ジョー40および可動ジョー50を
用いてワーク10をチャックした後に、ワーク10を一
度もチャックし直すことなしに、ワーク10の上面1
1、前後の側面12,13、左右の側面14,15、前
後の面取面16,17、左右の面取面18,19を連続
して加工することができるから、ワーク10の加工工数
を減少させつつその加工精度を大幅に向上させることが
できる。 【0032】以上、本発明に係る9面加工バイスの一実
施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施
形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可
能であることは言うまでもない。例えば、上述した実施
形態においては、ワーク10の各面取面16,17,1
8,19はいずれも上面11に対して45度の角度をな
して延びている。これに対して、例えば上面11に対し
て30度の角度をなして延びる面取面を形成する場合に
は、各傾斜密着面26,27,28,29を底面21に
対して30度の角度をなして傾斜して延びるように本体
部分20を構成すればよい。また、前後の密着面22,
23と左右の密着面24,25とがなす角度を90度以
外の角度とすれば、直方体状のワークではなく、台形状
のワークを製作することもできる。 【0033】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の9面加工バイスは、被加工部材の上面および前後左右
の各側面をそれぞれ加工する際に加工基準面にそれぞれ
密着する底面および前後左右の密着面に加えて、被加工
部材の前後左右の角稜を形成して面取面を加工する際に
加工基準面にそれぞれ密着する前後左右の傾斜密着面を
備えている。これにより、固定ジョーおよび可動ジョー
を用いて被加工部材をチャックした後に、被加工部材を
一度もチャックし直すことなしに、被加工部材の上面、
前後左右の各側面および前後左右の各面取面を連続して
加工することができるから、被加工部材の加工工数を大
幅に減少させつつその加工精度を大幅に向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】一実施形態の9面加工バイスを示す斜視図。 【図2】図1に示した9面加工バイスの縦断面図。 【図3】加工前のワークを示す斜視図。 【図4】加工後のワークを示す斜視図。 【図5】ワークの上面および前後の側面を加工する手順
を示す側面図。 【図6】ワークの上面および左右の側面を加工する手順
を示す背面図。 【図7】左右の角綾を面取り加工する手順を示す背面
図。 【図8】前後の角稜を面取り加工する手順を示す側面
図。 【符号の説明】 10 ワーク(被加工材) 11 上面 12 前側側面 13 後側側面 14 左側側面 15 右側側面 16 前側面取面 17 後側面取面 18 左側面取面 19 右側面取面 20 本体部分 21 底面 22 前側密着面 23 後側密着面 24 左側密着面 25 右側密着面 26 前側傾斜密着面 27 後側傾斜密着面 28 左側傾斜密着面 29 右側傾斜密着面 31 上面 32 ガイド 33 中空部分 34 段差面 35 梁部材 36 雌ねじ 37 固定ボルト 38 頭部 40 固定ジョー 41 前側側面 42 背面 50 可動ジョー 51 後側側面 52 背面 53 係合孔 100 一実施形態の9面加工バイス

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】加工基準面上に載置される本体部分と、前
    記本体部分上に設けられた固定ジョーおよび可動ジョー
    とを備えた、 前記固定ジョーおよび前記可動ジョーにより被加工部材
    を前後方向に挟持した後に、前記被加工部材の上面、前
    後の側面、左右の側面、前記上面および前記各側面によ
    り形成される4つの角稜をそれぞれ面取加工して得られ
    る4つの面取面を含む、9つの面を連続して加工するた
    めのバイスであって、 前記本体部分は、 前記被加工部材の上面を加工する際に前記加工基準面に
    密着する底面と、 前記被加工部材の前後の側面をそれぞれ加工する際に前
    記加工基準面にそれぞれ密着する、前記底面に対してそ
    れぞれ垂直に延びる前後の密着面と、 前記被加工部材の左右の側面をそれぞれ加工する際に前
    記加工基準面にそれぞれ密着する、前記底面および前記
    前後の密着面に対しそれぞれ垂直に延びる左右の密着面
    と、 前記被加工部材の上面と前後の側面とにより形成される
    前後2つの角稜をそれぞれ面取加工する際に前記加工基
    準面にそれぞれ密着する、前記底面と前記前後の密着面
    との間でそれぞれ前記底面に対し傾斜して延びる前後の
    傾斜密着面と、 前記被加工部材の上面と前記左右の側面とにより形成さ
    れる左右2つの角稜をそれぞれ面取加工する際に前記加
    工基準面にそれぞれ密着する、前記底面と前記左右の密
    着面との間でそれぞれ前記底面に対し傾斜して延びる左
    右の傾斜密着面と、を有することを特徴とする9面加工
    用バイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111203731A (zh) * 2020-03-03 2020-05-29 马拉兹(江苏)电梯导轨有限公司 一种模块化导轨钻孔工装

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