JPS6325095Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は工作機械加工等において材料を固定
するバイスに関するものである。

従来技術 従来工作機械加工等で使用するバイスは、締付
け面が平行なため、平行度の出ていない材料を固
定するときは、軟らかい当て板等で材料の接触面
を増すことによつて対処している。しかし傾斜の
大きい材料、段付きのある材料等は上記のような
当て板では処理できず、いわゆるマツバによる締
付けや不完全な締付けで危険な状態のまま加工し
たり、あるいは専用治具を製作して僅か数分の加
工のため、準備の作業、時間を浪費せざるを得な
い状態であつた。

考案の目的 この考案はバイスと併用して傾斜の付いた材
料、段付きのある材料等を容易にかつ確実に締め
付けることのできるバイス用アタツチメントの提
供を目的とする。

考案の構成 上記目的を達成するため、この考案は半円形状
の厚板からなる本体と、前記本体の直径の半分以
下の直径を有する少なくとも２個の小半円形状の
締付け部材とを有し、前記本体には直線状縁部か
ら前記締付け部材を挿入できる凹部を設け、前記
締付け部材を前記凹部に挿入し、前記締付け部材
の直線部を前記本体の直線部の外側に張出した位
置で前記締付け部材を回動可能に固定したことを
特徴とするバイス用アタツチメントである。

実施例 以下実施例を示す図面に基づいて、この考案を
説明する。図中１は半円形状の厚板からなる本
体、２は本体１の直径の半分以下の直径を有する
小半円形状の締付け部材である。本体１には直線
状縁部１ａから内方に締付け部材２を挿入できる
凹部３が設けられている。締付け部材２は、凹部
３に挿入され、締付け部材２の直線状縁部２ａを
本体１の直線状縁部１ａの外側に張出した位置
で、ピン４によつて回動可能に固定されている。
締付け部材２はこの実施例では２個設けたが、２
個に限定するものではない。

上記のように構成されたバイス用アタツチメン
トを使用して、第３図に示すような傾斜の付いた
加工材料M₁や、第４図のような段付きのある加
工材料M₂を固定する場合、締付け部材２の直線
部２ａを加工材料M₁，M₂の傾斜部、段付き部に
当接させる。それらの外側からバイス５ａ，５ｂ
ではさんで締め付けると、アタツチメント本体１
が円弧状縁部に沿つてバイス５ａに対する当接位
置を修正し、同時に締付け部材２がピン４を中心
に回動することによつて、加工材料M₁，M₂の形
状に順応し、確実な締付けができる。

なお第５図は、本体１の円弧状縁部に凹部を設
け、半円形状の補助部材６の円弧状縁部をこの凹
部に挿入して、回動可能にピン７で固定したもの
である。このようにすると、バイス５ａとの当接
が線接触となつて一層安定した締め付けが可能と
なる。

考案の効果 この考案は以上説明したように、工作機械加工
等でバイスと併用するアタツチメントであつて、
半円形状の厚板からなる本体の直線状縁部から内
方の凹部に、少なくとも２個の小半円形状の締付
け部材を挿入し、これらの締付け部材の直線部を
本体の直線部の外側に張出した位置で回動可能に
固定したものであるから、このアタツチメントを
介してバイスによつて加工材料を締め付けると、
傾斜の付いた材料、段付きのある材料等を容易に
確実に締め付けることができる効果がある。従つ
て工作機械加工等に必要なクランプ力が得られ品
質および安全性を向上させる効果がある。また当
て板を使用したり、仮治具を特別に準備する必要
がなく、作業の能率を向上させる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図はバイス
用アタツチメントの斜視図、第２図は第１図の
−線断面図、第３図および第４図は、それぞれ
バイスと共に加工材料を締め付けた状態を示す作
用説明図、第５図は他の実施例の作用説明図であ
る。 １……アタツチメント本体、２……締付け部
材、５ａ，５ｂ……バイス、M₁，M₂……加工材
料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 半円形状の厚板からなる本体と、前記本体の直
   径の半分以下の直径を有する少なくとも２個の小
   半円形状の締付け部材とを有し、前記本体には直
   線状縁部から前記締付け部材を挿入できる凹部を
   設け、前記締付け部材を前記凹部に挿入し、前記
   締付け部材の直線部を前記本体の直線部の外側に
   張出した位置で前記締付け部材を回動可能に固定
   したことを特徴とするバイス用アタツチメント。