JP3280541B2 - 食品包装体 - Google Patents

食品包装体

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JP3280541B2
JP3280541B2 JP14034995A JP14034995A JP3280541B2 JP 3280541 B2 JP3280541 B2 JP 3280541B2 JP 14034995 A JP14034995 A JP 14034995A JP 14034995 A JP14034995 A JP 14034995A JP 3280541 B2 JP3280541 B2 JP 3280541B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸湿吸水機能を有する食
品包装体に関するもので、特に包装体のヒートシール底
部のヒートシール強力に優れた縦型ピロー状食品包装体
に関する。
【0002】
【従来の技術】ピロー包装加工は食品を充填した状態の
包装体が枕状となるように包装材(フィルム)を熱接合
し枕状の袋体に形成するもので、その包装体の典型的な
製造方法としては、筒巻きされた巾広フィルムのフィル
ム端を引出し、それをその巾方向中央部で長さ方向に折
り畳み、その折り畳んだフィルム両端部同士をヒートシ
ーラーで熱接合し連続的な長尺の筒状体とすると同時
に、(枕状の袋体の底部を形成するよう)適当間隔ごと
にその巾方向で熱接合を行い、その後該巾方向での熱接
合線下部で切断を行い、一端部(上端部)のみが開口し
た袋体に形成し、この袋体を、順次、中に充填する食品
の供給装置の供給口下方に導き、開口把持した状態で食
品を落下させて充填し、その充填後該開口上端部を同じ
くヒートシーラーで熱接合し封止するものである。むろ
ん上記で一枚の巾広フィルムを折り畳み、その両端を熱
接合し袋体に形成するのに代えて、初めから二枚のフィ
ルムを用いて熱接合した袋体に形成することも行われ
る。また前記で、折り畳んだフィルム両端部同士のヒー
トシール部を包装体の側部位置となるようにヒートシー
ルするのに代えて、該フィルム両端部の折り畳み位置を
変更し、該フィルム両端部が包装体の中央部位置となる
ように導きヒートシールすることも行われている。
【0003】いずれにしても、上記のように、特に縦型
ピロー状の包装体として用いる包装体としては、その製
造工程上、開口把持した状態の包装体中へ、食品が、あ
たかも投げ込むが如きに落下投入されるので、該包装体
の底辺部については極めて高いヒートシール強力が要求
され、その為に、一般的にはポリエチレン、ポリエステ
ルまたは酢酸ビニル系のフィルムが使用されている。し
かし、これらのフィルムは、それ自体に吸湿、吸水機能
が無いために、加熱された固形食品を包装した場合は、
内部に結露が生じ、食品の風味を損ねる。また、冷蔵、
冷凍固形食品を包装した包装体の場合、そのまま電子レ
ンジで加熱すると、発生する水蒸気によって内部圧が高
まり、最終的には破袋をし、食品は飛散する。又、破袋
を防ぐ為に袋に小穴を開けた場合でも、内部に結露が生
じ、食品の風味を損ねる。この為、一般的には器に移
し、ラップ掛けをして加熱をするが、この場合でも結露
が生じることには変わりはない。
【0004】このような内部結露を生じさせないように
するために、本出願人等は、先に、不通気性のシートを
外側層、吸水性の繊維シートを中間層、所要の耐水度、
通気度を有するポリオレフィン樹脂のメルトブロー不織
布からなる疎水性シートを最内側層として配した3層か
らなる複合シートを用いる食品包装体につき提案した
(実開平5年−19171号)。この提案になる食品包
装体は、電子レンジで食品が加熱され蒸気が発生して
も、それを包む最内層の疎水性シートは通気性を有し、
かつその外側に吸水性の中間層が存在するので、蒸気は
疎水性シートを通り吸水性シートに吸収されて最内部に
溜まることがなく、したがって内部に結露を生じること
がないように工夫されたものである。
【0005】しかし、この提案の、耐水度があり通気性
のメルトブロー不織布からなる疎水性シートを最内層と
して用いるものは、該不織布同士で熱接合させることは
出来てもその不織布構造の故に不織布自体が強力が弱い
ために、数百グラム前後といった食品を充填包装しよう
とする場合、該不織布同士での接合があっても、その接
合によるヒートシール強力の高い食品包装体とすること
は出来ず、また該不織布層での破損も生じている。即
ち、縦型ピロー状食品包装体として用いるときには、そ
の食品の装填時に底部ヒートシール部が破れる、いわゆ
る底抜けが生じる危険性があるのであり、これは包装製
品後その取り扱いの荒さによって該シール部ばかりでな
くその他の部分においても破損を生じる危険性があるの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、食品
包装体において上述の如き不都合を解決出来る食品包装
体を提供せんとするものである。即ち、本発明は、電子
レンジで加熱してもその内部に結露が生ぜず、しかも食
品装填に際して、底部となっているヒートシール部の強
力が高くて破れのない、縦型ピロー用に好適な食品包装
体を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の如き
問題点を克服すべく鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、「透湿通気かつ防水機能を有
するメルトブローン不織布層を中層とし、その外方側に
は吸水性を有する繊維シート層を、内方側にはヒートシ
ール性を有する熱接着性スパンボンド不織布層をそれぞ
れ配し、さらにパルプ層の外方側には不通気性かつ防水
性を有するフィルム層とその外方側の化粧用あるいは印
刷用の外層を配してなる5層からなるシート状包装材
を、前記スパンボンド不織布層が最内面層側となるよう
に食品を内包しヒートシールしてなる食品包装体」であ
る。
【0008】
【作用】本発明の食品包装体は、透湿通気かつ防水機能
を有するメルトブローン不織布層と、その外方側の吸水
性を有する繊維シート層との組み合わせ構造により電子
レンジ加熱によって生ずる蒸気を内部に留どめることな
く結露を生じさせず、かつ透湿通気かつ防水機能を有す
るメルトブローン不織布層の内方側、即ち最内層にヒー
トシール強力の高い熱接着性スパンボンド不織布層を配
することによって食品装填時での該包装体底辺ヒートシ
ール部での破損を防止したものであり、これら複合層か
らなるシート構造によって、例えば約1キログラムもの
食品を充填してもその上記機能を発揮し得る縦型ピロー
用に好適な食品包装体を構成したものである。
【0009】図1は本発明の食品包装体を構成する包装
材の断面図を示している。該図1で、符号1で示される
層は包装体となるとき最内層となりヒートシールを行な
い、かつその外側のメルトブローン層を保護する層とな
る熱接着性スパンボンド不織布層、符号2はポリエチレ
ンやポリプロピレンなど疎水性熱可塑性樹脂からなる透
湿通気かつ防水機能を有し、食品が加熱されても蒸気は
逃がし、食品をその層より内側に留どめておくためのメ
ルトブローン不織布層、符号3は、食品から生じた水蒸
気が冷やされ水滴状となった水分を吸収する吸水性繊維
シート層、符号4は不通気性で防水性を有するフィルム
層、符号5は化粧用、印刷用の外層である。
【0010】図2は該5層からなる食品包装材を、その
熱接着性スパンボンド不織布層1が包装体の最内面層側
となるように重ね合わせ、本図例の場合L字型に熱接合
した、本発明食品包装体の一例を示し、食品を装填する
前の上端部分を開口した縦型ピロー状包装袋の一例を示
す斜視図であり、図3は同図2の包装袋での矢視断面図
である。
【0011】本発明で用いる最内層としてのスパンボン
ド不織布層1は、食品を落下させ充填した際、または包
装体としての流通時での取り扱いの際に、あるいは使用
時での取り扱いの際に、少なくとも落下投入され充填さ
れる食品重量に耐える引張強力とヒートシール強力を有
し、さらに食品を電子レンジで加熱し、発生した上記が
最内層で滞留することなく外方側の吸収層へ通過させる
透湿性があり、さらに水分を吸うことのない疎水性素材
であることが要求される。これら要求から疎水性ポリマ
ーからなる熱接着性スパンボンド不織布が用いられるも
のである。
【0012】この不織布1を構成する繊維としては、例
えばポリエステルを芯に、ポリエチレンを鞘とした芯鞘
構造型熱接着繊維が代表例として挙げられるが、上記の
如き要求を満足するものであれば、他の熱接着繊維であ
っても当然利用することが出来る。
【0013】またこの不織布1は、上記のように引張強
力およびヒートシール強力を有すると共に蒸気が通過す
る透湿度を有することが必要で、その不織布目付けとし
ては、5〜30g/m2の範囲のものが好ましい。5g
/m2未満のものでは両強力が低くなり好ましくない。
また30g/m2を越えるものとなると厚みが厚過ぎる
ものとなり好ましくない。
【0014】本発明で使用するメルトブローン不織布層
2は、食品に対する安全性の点から添加剤や処理剤を使
用せずして通気透湿性かつ防水機能を有する素材のもの
で、また電子レンジ加熱に対する耐熱性のものが好まし
く、その点で、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポ
リオレフィン樹脂を用いてメルトブローン紡糸した、平
均繊維径が10μm以下で目付けが3〜50g/m2
より好ましくは5〜30g/m2のメルトブローン不織
布が代表例として挙げられる。しかし、上記の如き性能
が達成されれば無論他の素材であってもよい。該メルト
ブローン不織布層2の目付けが3g/m2未満では食品
から出る水を遮断する十分な耐水性が得られにくく、逆
に目付けが50g/m2を越えるものでは蒸気の透過性
が小さくなり、所期の目的を発揮することが難しくなる
と共に、また不経済ともなる。
【0015】メルトブローン不織布層2の外側層となる
吸水性を有する繊維シート層3は、食品が加熱されて発
した水蒸気が前記スパンボンド不織布層1内に滞留する
ことなく、該スパンボンド不織布層1およびメルトブロ
ーン不織布層2を通過させて食品と分離状態とし、その
分離した水蒸気が、より外方側のフィルム層4でその通
路を断たれて冷却結露しても、そのフィルム層4内面側
に接する当該シート層3で吸収することによって、前記
水蒸気がスパンボンド不織布層1内で結露して食品の風
味を損ねるようになることを防止する。
【0016】その目的のために、この繊維シート層3
は、吸収性のある繊維不織布シートとすることが好まし
い。その繊維は親水化処理した合成繊維からなるもので
あっても構わないが、食品に使用する安全性の点から、
添加剤や処理剤を含まず、それ自体吸水性や吸湿性を有
し保水性の高い、パルプ繊維や再生セルロース繊維など
のセルロース系繊維が好ましい。又、メルトブローン不
織布層2との接着強力を高めるために、例えばポリエチ
レン繊維を混抄したパルプ紙がより好ましい。このよう
な繊維からなる不織布は乾式、湿式いずれの方式で製造
されたものでもよい。
【0017】この繊維シート層3の目付けは5〜50g
/m2が好ましい。目付けが5g/m2未満では十分な吸
水能力が得られず、また逆に50g/m2より大きいも
のとなるとシート全体が厚くなり過ぎ、容易に層内剥離
を生じ好ましくない。
【0018】上記熱接着性スパンボンド不織布層1とメ
ルトブローン不織布層2と吸水性繊維シート層3は、圧
着面積5〜50%の凹凸模様の加熱ロールで熱接着し、
予め3層体としておいた方が、後の工程がより容易であ
るが、この手法は限定するものではない。
【0019】上記吸水性を有する繊維シート層3の外側
の不通気性かつ防水性を有するフィルム層4は、前記繊
維シート層3で吸収された水分が、より外側の化粧用あ
るいは印刷用のシート層5へ移行するのを阻止する層で
あり、ポリエチレン、ポリプロピレンやポリエステルな
どの単独または積層フィルムが用いられる。しかしその
素材は記載のものに限られない。フィルムの積層方法と
しては上記3層体とした後で押出ラミネート法によるこ
とが加工上容易であると共に経済的であるが、限定する
ものではない。
【0020】最外層の化粧用あるいは印刷用のシート層
5は、内容食品物および当該包装体に関する化粧用、印
刷用のシート層であり、紙やフィルムが用いられる。無
論このシート層5と前記フィルム層4とは、例えば薄葉
紙などの紙(シート層5)にポリエチレンやポリプロピ
レン(フィルム層4)を、前記のように、薄くラミネー
トした押出ラミネート法でつくられた構成のものであっ
てもよいものである。
【0021】前記シート層1〜5の複合層からなる食品
包装材は、各シート層を単に重ねただけの構成でも、ま
た互いに積層一体化したものでもよく、また部分的なシ
ート層は一体化され、他の部分的なシート層は単に重ね
ただけの構成をとるものであってもよい。もっとも、各
シート層を単に重ねただけの構成のものは、その包装体
としての袋に形成するまでに、その取扱い性が悪い点が
あるので、前記の如く、部分的にも積層一体化したもの
とすることが好ましい。
【0022】ここで、この一体化とは各シート層が全面
に亙って密着接合されていることは、前記シート層4と
シート層5との一体化を除いて、本発明の目的にとって
好ましいものではなく、点状や線状あるいは断続的な線
状の形で部分的に接合していることがむしろ好ましい。
即ち、部分的な接合によって、スパンボンド不織布層1
およびメルトブローン不織布層2の形態および特性を変
化させることがなく、それぞれのシート層の透湿性、引
張強力、ヒートシール強力あるいは通気透湿性、耐水性
等を維持できるのである。
【0023】この部分的な接合は、その接着部分が全体
の1〜50%の範囲内に抑えることが一般的に好まし
い。また接着部間は支障のない範囲で広く、均一に分布
していることが好ましく、さらにシート間は、できるだ
け接触する表面層のみで接合されていることが好まし
い。特にパルプからなる吸水性繊維シート層3は、後述
するように該層3にガス抜きの機能を持たせるために
は、その層3の両面のシート層2、4との接合は、表面
のみで接合するように調整することが肝要である。
【0024】上記シート層間の接合、並びに該包装材を
包装体に形成する接合は、接着剤を用いての接合も考慮
されるが、包装する対象が食品で電子レンジによる加熱
を加えることを前提とすること、その実施が工業上比較
的むつかしく、かつ時間も要し、コスト的にも不利であ
ることなどの点から、接着剤を用いない、繊維自体表面
を溶融し熱接合する熱エンボスおよび超音波熔接などの
手段によって溶着接合することが好ましい。
【0025】なお、本発明の包装体においては、それが
電子レンジ中に入れられ加熱され、食品中の水が水蒸気
となり、また密封された空気の膨張により、該包装体が
膨張するが、吸水性繊維シート層3での繊維間接合力は
元々弱く、該シート層3がその両面で接合されていると
はいえ、そのシート層3中での密閉性は比較的弱いの
で、膨張したガス体は、スパンボンド不織布層1および
メルトブローン不織布層2を通って吸水性繊維シート層
3に入り、シール部分のこのシート層3中から包装体外
部に逃げることとなるので、包装体が破裂することはな
い。しかも内容物である食品はメルトブローン不織布層
2によって封止され、それ以上の外側層へ移行すること
はなく、即ち包装体から出ることはない。
【0026】
【実施例】以下、本発明を、実施例によってさらに具体
的に説明する。 実施例1;ポリエステルを芯、ポリエチレンを鞘として
溶融紡糸して得られた平均繊維径が25μm、目付けが
15g/m2、厚さが0.13mm、引張強力がタテ6
kg/cm、ヨコ2kg/cmの、透水性(透湿性)を
有するスパンボンド不織布1と、ポリプロピレンをメル
トブローン紡糸して得られた平均繊維径が3μm、目付
けが10g/m2、通気度が25cc/cm2/se
c.、耐水圧が10cmのメルトブローン不織布2と、
木材パルプを抄紙して得た目付けが15g/m2の紙3
を、この順序で積層しピンポイントエンボスを行うこと
により3層の積層シートとした。エンボスによる接着部
分の面積はシート面積の約25%であった。
【0027】また一方、内容物表示の印刷を行った12
μmのポリエステルフィルム5を用意した。前記3層の
複合シートのパルプ紙の側と、前記ポリエステルフィル
ムの印刷面との間に、厚さ10μmとなるように調整し
た溶融ポリエチレンフィルム4を押し出し、ラミネート
をした5層の複合シートとした。
【0028】前記5層の複合シートのスパンボンド不織
布の側が最内層となるように中央部で縦方向に2つ折り
にし、上下端の開口した筒形状とし、その重ね合わした
縁部を1対の金属製ロールで温度150℃、圧力2kg
/cm2、速度12m/分(接触時間1秒)でヒートシ
ール6すると共に、下端側も同様に1対の金属製バーで
ヒートシール7して、上端のみが開口した巾12cm、
上下長さ20cmの縦型ピロー用の包装袋をつくった。
【0029】この袋の開口端8側のシート層を、その口
を開かせた状態で4点で把持し、その状態で食品(冷凍
ピラフ)9を350グラム投入し、次に該開口端8を前
記と同様に1対の金属製加熱バーでヒートシールし、食
品9を密閉封止した包装体を得た。
【0030】上記の製造方法を連続的に繰り返し、包装
体を多数作成したが、その製造過程、特に冷凍ピラフ9
の包装袋への投入時に、該包装袋が、内部メルトブロー
ン不織布層で破れたり、スパンボンド不織布層の底部シ
ール部7でシール剥離が生ずることは全く認められなか
った。なおこの包装体のヒートシール部分6あるいは7
での剥離強力は1.5kg/2.5cmであった。
【0031】この包装体を電子レンジに入れ加熱したと
ころ、加熱開始後ある程度膨張するが、その後の加熱に
よっても、ヒートシール部6あるいは7でのパルプ紙の
部分での外層シート層との部分的な剥離によって、膨張
ガスが排出され、該包装体が破裂に至ることはなかっ
た。また充填した冷凍ピラフの包装体外への漏れはな
く、より詳細には冷凍ピラフはメルトブローン不織布層
内に止どまり、該層外への漏れは認められなかった。ま
たこの包装体は、電子レンジから出した後でも、従来の
この種食品包装体にみられる内部結露は生じなかった。
【0032】参考例;実施例1での3層の複合シートに
代え、即ちスパンボンド不織布層のみを用いない、メル
トブローン不織布層とパルプ紙層とからなる2層の複合
シートを用い、これに実施例1で用いた印刷した12μ
mのポリエステルフィルムの印刷面とパルプ紙の側が接
するように溶融ポリエチレンを押し出しラミネートし、
メルトブローン不織布層の側が最内層となるように中央
部で縦方向に2つ折りにしてその両端部分を重ね合わ
せ、該両端部分を実施例1と同様に温度150℃、圧力
2kg/cm2、速度12m/分(接触時間1秒)でヒ
ートシールすると共に、下端側も同様にヒートシール7
して、上端のみが開口した巾12cm、上下長さ20c
mの縦型ピロー用の包装袋をつくった。
【0033】この袋の開口端側のシート層を、その口が
開いた状態で4点で把持し、その状態で実施例1と同様
に冷凍ピラフを350グラム投入し、次に該開口端をヒ
ートシールし、食品を密閉封止した包装体を得た。
【0034】しかし、この例での、ヒートシール製袋、
食品装填、ヒートシール密封からなる包装過程での連続
した実施においては、その食品装填に際して底部ヒート
シール部分7が破損する例がみられ、また密封封止後の
包装体の移送取扱いに際してもメルトブローン不織布層
が破損したり、シール部分が破損する例が生じ、これら
の結果から、メルトブローン不織布層のみを最内層並び
にシール層とする本例は実用上改良すべき点を有してい
ることがわかった。尚、この例での正常な包装体は、そ
れを電子レンジに入れ加熱しても、前記実施例1の包装
体と同じく、加熱開始後ある程度膨張するが、その後の
加熱によっても、ヒートシール部からの膨張ガスの排出
により該包装体が破裂に至ることはなかった。また内部
に結露を生じることもなかった。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明の食品包装体は、包
装材自体が吸湿吸水機能を有し結露を防止するので、食
品の風味を損ねることがなく、そのまま電子レンジで加
熱ができ、また包装材としても強力で破損せず、ヒート
シール強力が強いので食品装填時で包装体底部でのヒー
トシール部が剥離し破損することがないので、特に縦型
ピロー用としてその特徴を発揮できるものである。即
ち、本発明の食品包装体は、その実際の製造ならびに使
用に際して極めて実用効果のあるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品包装材の断面図を示す。
【図2】本発明食品包装体の一例を示し、食品を装填す
る前の上端部分を開口した縦型ピロー状包装袋の一例を
示す斜視図である。
【図3】図2の包装袋でのY−Y矢視断面図である。
【符号の説明】
1 熱接着性スパンボンド不織布層 2 メルトブローン不織布層 3 吸水性繊維シート層 4 不通気性防水性フィルム層 5 化粧用あるいは印刷用外層 6 側面側ヒートシール部 7 下端側ヒートシール部 8 包装袋開口端 9 食品
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−57768(JP,A) 特開 平3−200575(JP,A) 特開 平6−114991(JP,A) 特開 平6−299452(JP,A) 特開 平4−113843(JP,A) 実開 平5−19171(JP,U) 実開 平5−82873(JP,U) 実開 平2−138143(JP,U) 実開 平4−83132(JP,U) 特公 平8−591(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/34 B32B 5/26 B65D 81/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透湿通気かつ防水機能を有するメルトブ
    ローン不織布層を中層とし、その外方側には吸水性を有
    する繊維シート層を、内方側にはヒートシール性を有す
    る熱接着性スパンボンド不織布層をそれぞれ配し、さら
    に繊維シート層の外方側には不通気性かつ防水性を有す
    るフィルム層とその外方側の化粧用あるいは印刷用の外
    層を配してなる5層からなるシート状包装材を、前記ス
    パンボンド不織布層が最内面層側となるように食品を内
    包しヒートシールしてなる縦型ピロー状食品包装体。
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