JP2539570Y2 - 複合シートからなる袋体 - Google Patents

複合シートからなる袋体

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JP2539570Y2 JP1990015861U JP1586190U JP2539570Y2 JP 2539570 Y2 JP2539570 Y2 JP 2539570Y2 JP 1990015861 U JP1990015861 U JP 1990015861U JP 1586190 U JP1586190 U JP 1586190U JP 2539570 Y2 JP2539570 Y2 JP 2539570Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は複合シートからなる袋体に関し、特に、抄紙
の均一性と優れた印刷性及び吸湿性を備えるとともに、
長繊維不織布の高い強力を備え、かつ抄紙と長繊維不織
布の複合による優れた通気性、製袋性及びシール性を有
する複合シートからなる袋体に関するものである。
(従来の技術) 従来から、通気性シートとして、抄紙あるいは長繊維
不織布が使用されている。抄紙は、一般に通気性に優
れ、シート表面が均一で、しかも構成繊維の堆積斑が小
さい。特に、セルロース系繊維からなる抄紙は、通気性
のみならず吸湿性、難燃加工性、平滑性、印刷性、筆記
性、隠蔽性、粉体の漏洩防止性等に優れるため、袋状の
包装材として広範に使用されている。しかしながら、引
張強力、引裂強力が劣るため、用途が限定されるという
問題を有している。一方、長繊維不織布は、通気性と引
張強力、引裂強力が優れ、しかも安価であるが、構成繊
維の堆積斑と繊維間の目合斑が多く、平滑性、印刷性、
筆記性、隠蔽性、粉体の漏洩防止性等に劣るため、袋状
の包装材としての用途が限定されるという問題を有して
いる。
例えば、ティーバッグや出汁バッグ等の食品用の袋状
の包装材の分野では、内容物が漏洩せず、通気性と吸湿
性を有するため湯の中に入れたとき湯面に浮き上がるこ
とがなく、しかも内容物を容易に抽出できることから、
通常、シート断面方向に二層の構造を有し、片面は麻、
木材パルプ等のセルロース系繊維とポリプロピレン系重
合体からなる繊維との混抄物からなり、他面はセルロー
ス系繊維からなる抄紙が包装材として広範に使用されて
いる。この抄紙からなる袋状の包装材は、茶や出汁等の
食品を充填・包装するに際し、セルロース系繊維とポリ
プロピレン系重合体からなる繊維との混抄物の表面を熱
シール面として使用し、前記ポリプロピレン系重合体を
融着させたものである。しかしながら、この抄紙からな
る袋状の包装材は、構成繊維間の目合が緻密であるため
抽出に長時間を必要とし、引張強力や引裂強力が低く、
製袋充填時や箱詰め時、輸送時、使用時に破袋し易いと
いう問題を有している。また、構造が複雑であるため製
造コストが上昇するという問題も有している。
次に、生石灰やシリカゲル等の乾燥剤用の袋状の包装
材の分野では、通常、シート断面方向に外層から抄紙、
エチレン酢酸ビニルフィルム、割布、エチレン酢酸ビニ
ルフィルムの四層構造を有する包装材が広範に使用され
ている。この包装材は、抄紙により漏洩防止性と印刷性
が、またエチレン酢酸ビニルフィルムにより通気性の制
御と熱シール性が付与され、割布により補強されたもの
である。しかしながら、この包装材は、割布が貼付され
ていない部分の突刺し強力が低く、部分的に破袋しやす
いという問題を有している。また、構造が複雑であるた
め製造コストが上昇するという問題も有している。
また、漢方薬等の浴用剤用の袋状の包装材の分野で
は、湿潤強力が要求されることから、近年、長繊維不織
布が使用されてきた。しかしながら、長繊維不織布は、
前述したように、構成繊維の堆積斑と繊維間の目合斑が
多く、また粉体の漏洩防止性等に劣るという問題を有し
ている。しかも、製袋充填時の熱シール性すなわち熱シ
ール部のT型剥離強力が低かったり、ヒータに不織布が
融着して製袋効率が低下したりする等の問題を有してい
る。
(考案が解決しようとする課題) 本考案は、前記問題を解決し、抄紙の均一性と優れた
印刷性及び吸湿性を備えるとともに、長繊維不織布の高
い強力を備え、かつ抄紙と長繊維不織布の複合による優
れた通気性、製袋性及びシール性を有する複合シートか
らなる袋体を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本考案者は、前記問題を解決すべく鋭意検討の結果、
本考案に到達した。すなわち、本考案は、主成分がセル
ロース系繊維からなる抄紙と長繊維不織布とが熱接着さ
れて複合シートが形成され、前記長繊維不織布が、繊維
形成性ポリオレフイン系重合体成分が鞘部に配されると
ともに、この繊維形成性ポリオレフイン系重合体成分の
融点より少なくとも30℃高い融点を有する他の繊維形成
性熱可塑性重合体成分が芯部に配された芯鞘構造の複合
長繊維から構成され、前記複合長繊維不織布側が合わさ
れて熱シールされることにより袋状に形成されているこ
とを特徴とする複合シートからなる袋体、を要旨とする
ものである。
次に、本考案の複合シートからなる袋体を具体的に説
明する。
本考案の袋体を構成する複合シートは、主成分がセル
ロース系繊維からなる抄紙と、繊維形成性熱可塑性重合
体からなる長繊維不織布とが熱接着されてなるものであ
る。
この複合シートの一構成要素である抄紙とは、主成分
がセルロース系繊維、例えば、木材パルプ繊維、レーヨ
ン繊維、麻繊維、リント繊維等あるいはこれらの混合物
からなるものである。抄紙の目付けは、繊維堆積の均一
性、平滑性、印刷性、筆記性、隠蔽性、粉体の漏洩防止
性等を考慮すると、少なくとも5g/m2とするのがよい。
抄紙の目付けが5g/m2未満であると、繊維堆積の均一
性、平滑性、粉体の漏洩防止性が低下するので好ましく
ない。
複合シートの他の構成要素である繊維形成性熱可塑性
重合体からなる長繊維不織布は、繊維形成性ポリオレフ
イン系重合体成分が鞘部に配されるとともに、この繊維
形成性ポリオレフイン系重合体成分の融点より少なくと
も30℃高い融点を有する他の繊維形成性熱可塑性重合体
成分が芯部に配された芯鞘構造の複合長繊維から構成さ
れるものである。
本考案にいう鞘部の繊維形成性ポリオレフイン系重合
体とは、ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポ
リエチレン系共重合体、ポリプロピレン等いずれも繊維
形成性を有する重合体である。また、芯部を形成するた
めの前記ポリオレフイン系重合体の融点より少なくとも
30℃高い融点を有する他の繊維形成性熱可塑性重合体と
は、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、テレフタル酸/イソフタル酸か
らなる共重合ポリエステル等いずれも繊維形成性を有す
る重合体である。
本考案にいう重合体の融点は、パーキンエルマ社製示
差走査熱量計DSC−2型を使用し、試料量を約5mg、走査
速度を20℃/分として測定して得られるDSC曲線から求
めたものである。両重合体成分の融点差が30℃未満であ
ると、抄紙と長繊維不織布とを熱接着するときに不織布
が熱収縮して寸法安定性が低下して不織布の風合いが悪
くなったり、熱接着時の熱接着温度域が狭くなり温度制
御が困難となる等の問題を生じる。
なお、前記複合長繊維には、必要に応じて、通常の酸
化防止剤、艶消剤、顔料あるいは帯電防止剤等種々の添
加剤が含有されていてもよい。
袋体を構成する複合シートは、前述したように、抄紙
と長繊維不織布とが熱接着されシート状に形成されたも
のである。この複合シートは、抄紙と接着される側の不
織布を構成する長繊維の鞘部すなわち表面が前記繊維形
成性ポリオレフイン系重合体から構成されるため、抄紙
と不織布とが良好に熱接着し、しかも得られた複合シー
トは優れた接着強力を有するものである。
第1図は、本考案の袋体を構成するための複合シート
の一例を示す略断面図で、1は抄紙、2は長繊維不織布
であり、長繊維不織布2は、繊維形成性ポリオレフイン
系重合体成分が鞘部に配されるとともに、この繊維形成
性ポリオレフイン系重合体成分の融点より少なくとも30
℃高い融点を有する他の繊維形成性熱可塑性重合体成分
が芯部に配された芯鞘構造の複合長繊維から構成される
ものである。この複合シートでは、熱接着加工時に前記
複合長繊維の鞘部の構成成分であるポリオレフイン系重
合体成分が接着剤として作用し、抄紙を構成するセルロ
ース系繊維と良好に熱接着する。しかも、前記複合長繊
維の芯部の構成成分が、鞘部の重合体成分より高い融点
を有する他の重合体成分からなり、シートの接着加工時
に融解することなく繊維構造を保持するため、高い強力
を有する複合シートからなる袋体を得ることができる。
本考案の袋体を構成する複合シートは、通常の溶融複
合紡糸法により得られた、繊維形成性ポリオレフイン系
重合体成分と、このポリオレフイン系重合体成分の融点
より少なくとも30℃高い融点を有する他の繊維形成性熱
可塑性重合体成分とからなる芯鞘構造の複合長繊維を用
いて不織布2を作成し、得られた不織布2を抄紙1と熱
接着することにより製造できる。不織布2自体を作成す
るに際しては、通常の熱接着法を採用することができ
る。熱接着をするに際しては、熱シリンダ、熱カレンダ
あるいは熱エンボスロール等を使用し、シートの全面又
は部分を熱接着する。熱接着時の温度は、前記ポリオレ
フイン系重合体の軟化点以上かつ前記他の重合体の融点
未満の温度とするが、通常、100〜180℃程度とするのが
よい。
本考案の袋体を構成する複合シートにおいては、その
袋体の用途によって抄紙と長繊維不織布との熱接着性が
不十分である場合は、抄紙に熱接着性繊維、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、低融点ポリエステル等の重
合体を混抄する、または抄紙と長繊維不織布あるいは長
繊維積層シートをポリエチレン系、ポリビニルアルコー
ル系、ポリアミド系、低融点ポリエステル系等の接着剤
により熱接着するとよい。
このような複合シートにより形成された袋体は、ティ
ーバッグや出汁バッグ等の食品用包装材、生石灰やシリ
カゲル等の乾燥剤用包装材、漢方薬等の浴用剤用包装材
等の用途に好適に使用することができる。しかし、本考
案の袋体の用途は前記用途に限定されるものではなく、
前述した特徴を発揮することができる他の用途にも使用
することができる。
(作用) 本考案の袋体は、主成分がセルロース系繊維からなる
抄紙と長繊維不織布とが熱接着された複合シートにて形
成されており、前記長繊維不織布が、繊維形成性ポリオ
レフイン系重合体成分が鞘部に配されるとともに、この
繊維形成性ポリオレフイン系重合体成分の融点より少な
くとも30℃高い融点を有する他の繊維形成性熱可塑性重
合体成分が芯部に配された芯鞘構造の複合長繊維から構
成され、前記複合シートにおける長繊維不織布側が合わ
されて熱シールされることにより袋状に形成されている
ため、抄紙の特徴である優れた通気性、表面均一性、平
滑性、印刷性、筆記性、隠蔽性、粉体の漏洩防止性とセ
ルロース系繊維の特徴である優れた吸湿性、難燃加工性
とを有し、また構成繊維の堆積斑が小さく、しかも長繊
維不織布の特徴である優れた通気性を有し、また長繊維
の鞘部が、抄紙と長繊維不織布との熱接着と、製袋時の
熱シールとの二度の熱融着に供され、しかもその熱融着
の際には長繊維の鞘部のみが融解して芯部は融解しない
ため、この芯部によって優れた引張強力、引裂強力を有
するものである。
(実施例) 次に、実施例に基づいて本考案を具体的に説明する。
なお、以下の実施例における融点は次の方法により測定
した。
融点(℃):パーキンエルマ社製示差走査熱量計DSC
−2型を使用し、試料量を約5mg、走査速度20℃/分で
測定して得られたDSC曲線から求めた。
実施例1 鞘成分が融点128℃のポリエチレン重合体50重量%、
芯成分が融点258℃のポリエチレンテレフタレート重合
体50重量%の芯鞘型複合長繊維からなる目付けが12g/m2
の長繊維不織布を製造し、得られた長繊維不織布を、レ
ーヨン67重量%、木材パルプ33重量%を混抄して目付け
が8g/m2の抄紙を製造する抄紙製造工程の乾燥シリンダ
の直前で工程中に差し込み、前記不織布と抄紙を熱接着
・一体化させて複合シートを得た。熱接着するに際し、
乾燥シリンダの温度を140℃とした。
次いで、得られた複合シートを用いて、製袋充填機に
より不織布側が合わさるように袋状に熱シールし、玉露
が充填されたティーバッグを作成した。玉露を充填する
に際し、製袋効率は大幅に向上し、ロスが激減した。
得られたティーバッグは、熱シール部が強固に熱接着
されているので、手荒く取り扱っても抄紙と不織布が剥
がれることがなかった。そして、このティーバッグを湯
に入れたところ、内部の玉露が漏れることはなく、しか
もティーバッグが湯面に浮かず、良好に抽出することが
できた。
実施例2 鞘成分が融点128℃のポリエチレン重合体50重量%、
芯成分が融点258℃のポリエチレンテレフタレート重合
体50重量%の芯鞘型複合長繊維からなる目付けが30g/m2
の長繊維不織布を製造し、また、麻40重量%、木材パル
プ60重量%を混抄して目付けが30g/m2の抄紙を製造し
た。得られた長繊維不織布と抄紙を、熱カレンダにより
熱接着・一体化させて複合シートを得た。熱接着するに
際し、熱カレンダの温度を150℃とした。
次いで、得られた複合シートの不織布側表面にエチレ
ン酢酸ビニルフィルムをラミネートし、抄紙側表面に印
刷を施した後、この複合シートを用いて、製袋充填機に
より不織布側が合わさるように熱シールし、生石灰とシ
リカゲルが充填された乾燥剤袋を作成した。
得られた乾燥剤袋は、熱シール部が強固に熱接着され
ているので、手荒く取り扱っても抄紙と不織布が剥がれ
ることがなく、しかも十分な破袋強力を有しているの
で、長時間使用しても破袋して内部の生石灰やシリカゲ
ルが漏れることがなかった。
そして、この乾燥剤袋は、従来の割布を使用した4層
構造の乾燥剤袋に対し、抄紙と不織布とフィルムの3層
構造で十分使用できるものであるため、低コストで製造
することができた。
実施例3 鞘成分が融点128℃のポリエチレン重合体50重量%、
芯成分が融点258℃のポリエチレンテレフタレート重合
体50重量%の芯鞘型複合長繊維からなる目付けが20g/m2
の長繊維不織布を製造し、また、麻62重量%、木材パル
プ28重量%、ポリプロピレン重合体の短繊維10重量%を
混抄して目付けが10g/m2の抄紙を製造した。得られた長
繊維不織布と抄紙を、熱カレンダにより熱接着・一体化
させて複合シートを得た。熱接着するに際し、熱カレン
ダの温度を140℃とした。
次いで、得られた複合シートを用いて、製袋充填機に
より不織布側が合わさるように熱シールし、粉末・果粒
状の漢方薬が充填された浴用剤袋を作成した。
得られた浴用剤袋は、熱シール部が強固に熱接着され
ているので、風呂内で揉みながら使用しても抄紙と不織
布が剥がれることがなかった。そして、この浴用剤袋を
長時間風呂内で使用しても内部の漢方薬が漏れることは
なく、良好に抽出することができた。
実施例4 鞘成分が融点128℃のポリエチレン重合体50重量%、
芯成分が融点258℃のポリエチレンテレフタレート重合
体50重量%の芯鞘型複合長繊維からなる目付けが20g/m2
の長繊維不織布を製造した後、難燃加工を施し、また、
レーヨン短繊維60重量%、木材パルプ30重量%、ポリエ
チレン重合体の短繊維10重量%を混抄して目付けが30g/
m2の抄紙を製造した。得られた長繊維不織布と抄紙を、
熱カレンダにより熱接着・一体化させて複合シートを得
た。熱接着するに際し、熱カレンダの温度を150℃とし
た。
次いで、得られた複合シートを用いて、製袋機により
不織布側が合わさるように熱シールし、米袋を作成し
た。
得られた米袋に米を充填して落下試験を行ったとこ
ろ、米袋の熱シール部が強固に熱接着されており、しか
も十分な破袋強力を有しているため、抄紙と不織布が剥
がれたり、あるいは破袋して内部の米が漏れることがな
かった。
そして、この米袋は、優れた通気性を有するため、米
を充填してシールするに際し、従来のフィルムを使用し
た米袋にみられるような充填時に袋が膨らむため充填後
に空気を抜かなければならない、あるいは米袋に空気抜
きの孔を設けなければならないという問題がなく、充填
時の作業性を向上させることができるものであった。
実施例5 実施例4で得られた複合シートを用いて、不織布側が
合わさるように袋状に熱シールし、菓子箱を作成した。
得られた袋状の菓子箱は、優れた引裂強力を有し、し
かも複合シートの一部を折っても通常紙の菓子箱にみら
れるような折り目が目立つことがなく、積載時や輸送時
に当たっても損傷しにくいものであった。
(考案の効果) 本考案の複合シートからなる袋体は、主成分がセルロ
ース系繊維からなる抄紙と繊維形成性熱可塑性重合体か
らなる長繊維不織布とが熱接着されてなる複合シートの
前記長繊維不織布側が合わされて熱シールされることに
より袋状に形成されているので、通気性、表面均一性、
平滑性、印刷性、筆記性、隠蔽性、粉体の漏洩防止性、
吸湿性、難燃加工性等において優れたものである。ま
た、不織布の長繊維の鞘部を構成する低融点のポリオレ
フイン系重合体成分を、この不織布と抄紙との熱接着の
ために利用することができるのみならず、製袋時の熱シ
ールのためにも利用することができ、しかも、このよう
に二度にわたり熱融着を行うにもかかわらず、その熱融
着の際には長繊維の鞘部のみが融解して芯部は融解しな
いため、この芯部によって優れた引張強力や引裂強力を
維持することができる。
そして、袋の熱シール面を長繊維不織布側とし、かつ
熱シーラが当接する面を抄紙側とすることで、長繊維不
織布の芯部は融解せずに鞘部のみが融解して融着作用を
なすため、熱シール部を強固にし、製袋効率、製品歩留
りを向上させ、流通段階、使用時の破袋トラブルを減少
させることができる。
また、本考案の袋体を、熱シール部に高い強力を要求
されるような用途、例えば米袋等の用途に使用すると、
芯鞘構造の長繊維における融点の高い芯部の重合体成分
が熱シール時にプラスチック化しないため、このプラス
チック化により裂けやすくなることが防止されて、熱シ
ール部の強力を向上させることができる。
さらに、本考案の袋体を、抄紙と不織布の高い熱接着
性が要求されるような用途、例えば浴用剤用の袋の用途
に使用するに際し、抄紙に熱接着性繊維を混抄するか、
あるいは抄紙と不織布を接着剤により熱接着することに
より、熱接着性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の袋体を構成する複合シートの一例を
示す略断面図である。 1:抄紙、2:長繊維不織布。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分がセルロース系繊維からなる抄紙と
    長繊維不織布とが熱接着されて複合シートが形成され、
    前記長繊維不織布が、繊維形成性ポリオレフイン系重合
    体成分が鞘部に配されるとともに、この繊維形成性ポリ
    オレフイン系重合体成分の融点より少なくとも30℃高い
    融点を有する他の繊維形成性熱可塑性重合体成分が芯部
    に配された芯鞘構造の複合長繊維から構成され、前記複
    合シートにおける長繊維不織布側が合わされて熱シール
    されることにより袋状に形成されていることを特徴とす
    る複合シートからなる袋体。
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