JPH01209132A - 繊維質積層体及びその製造方法 - Google Patents

繊維質積層体及びその製造方法

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JPH01209132A
JPH01209132A JP63035806A JP3580688A JPH01209132A JP H01209132 A JPH01209132 A JP H01209132A JP 63035806 A JP63035806 A JP 63035806A JP 3580688 A JP3580688 A JP 3580688A JP H01209132 A JPH01209132 A JP H01209132A
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Etsuo Wakabayashi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱成形性、形状保持性及びクツション性に優れ
た繊維質積層体及びその製造方法に関し、特に自動車等
の車両内装材として熱成形性及び形状保持性に優れ、か
つ、クツション性の良好な繊維質積層体及びその製造方
法に関するものである。
[従来の技術] 従来、自動車の内装材として、ニードルパンチした不織
布全体に、軟化点が100〜130℃の熱可塑性樹脂の
水性エマルジョンを塗布又は含浸させて乾燥した成形性
に優れた繊維マットや、ポリエチレンテレフタレートな
どの高融点の繊維と 100〜130℃の融点を有する
熱可塑性樹脂繊維バインダーとの混合繊維よりなる不織
布マットなどを、加熱しプレス成形して自動車のフロア
形状に合せて成形したカーペットなどが用いられている
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、不織布全体に、熱可塑性樹脂の水性エマ
ルジョンを塗布又は含浸させて乾燥した繊維マットは、
剛性や成形性の点については優れているが、クツション
性の点については著しく劣ったものであった。また、高
融点の繊維と熱可塑性樹脂繊維バインダーとの混合繊維
よりなる不織布マットなどを、加熱しプレス成形して自
動車のフロア形状に合せて成形したカーペットは、クツ
ション性の点については優れているが、剛性や成形性の
点については満足できるものではなかった。
また、これらのカーペットは、それ自体では豪華さに欠
けており、前述のごとく、剛性、成形性、クツション性
などのカーペットとしての各種性能のいずれかが不満足
であるた−めに、これらカーペットの表面にタフテッド
カーペットやニードルパンチカーペットなどの表装材を
接着剤やホットメルト剤を用いて接着させたもの、さら
に樹脂シートや発泡体シートを裏打ちしたカーペットな
どが使用されている。
しかしながら、これらカーペットではクツション性、熱
成形性及び形状保持性の点において未だ不十分である。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、簡便
、かつ、低廉で、装飾性に富み、熱成形性、形状保持性
及びクツション性に優れたカーペットを製造し得る繊維
質積層体及びその製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明は、融点が60〜200 ”Cの熱可
塑性繊維バインダー不織布より形成される上下不織布層
(A)、(B)と、該上下不織布層(A) 、(B)に
より挟着された前記熱可塑性繊維バインダー不織布の融
点より40℃以上高い融点を有する合成繊維又は天然繊
維を主成分とする繊維マット層(C)とから構成される
積層体マット (D)に、表装材(E)を積層してなる
繊維質積層体において、前記繊維マット層(C)の一部
にガラス転移点50℃以上の樹脂のエマルジョン樹脂固
形分が含有されていることを特徴とする繊維質積層体、
及び、その製造方法を提供するものである。
(1)繊維質積層体 本発明の繊維質積層体は、第1図に示すごとく、主とし
て、エマルジョン樹脂固形分を一部含有する繊維マット
層(C)の表裏面の、上側に繊維バインダー不織布層(
A)を、下側に繊維バインダー不織布層(B)を重ね合
わせた三層構造からなる積層体マット (D)の片面に
、ニードルパンチカーペットなどの表装材(E)を重ね
て積層した構造のものである。
バインダー\    AIB 本発明の繊維質積層体を構成する繊維バインダー不織布
層(A)及び(B)は、熱可塑性樹脂繊維より形成され
た不織布からなる層であり、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、線状ポリエステル、ポリアミドなどの樹脂繊維、
あるいは、これらの複合繊維などで形成されており、融
点が60〜200°C1好ましくは80〜170℃のも
ので、繊維の太さは目的に応じて任意であるが、通常3
デニ一ル以上、繊維の長さは絡みの面から8層重以上が
好ましく、この樹脂繊維をスパンポンド法やニードルパ
ンチ手法により絡み合せて得られる。また、カード等に
より得られる繊維ウェブ状態のものや、こノ繊維ウェブ
がバインダーで固着されたものでもよい。目付量は通常
6〜800g/m2.好ましくはlO〜500g/m2
で、通気性のあるものであるのが良い。
この繊維バインダー不織布は、ポリプロピレン、低融点
ポリエステル、低融点ポリアミドなどの樹脂のペレット
を押出機を用いて溶融し、細い孔を多数有するダイより
押し出し、これを風に乗せて個々の繊維が収束しないよ
うに引き出して、ダイの下方にあるスクリーン上に沈積
させ、これを巻き取り機で引き取って製造したものであ
っても良い。
かかる繊維バインダー製不織布は、水が通過できる間隙
を多数有するもので、例えばダイアポンド工業−より 
「メルトロンW」の商品名で、ポリアミド系のものがP
AY−200、RAS−200、ポリエステル系のもの
がES−500、エチレン・酢酸共重合体系のものがY
−7のグレード名で市販され、また、三井石油化学工業
■からはポリプロピレン系のものが[シソテックスJ 
PK−103、PK−106、PK−404、PK−4
08などの商品名で、ポリエチレン系のものが「アドメ
ル」の商品名で、さらに、呉羽センイ輛からは同様な不
織布がrDYJIACJの商品名でLNS−0000、
LNS−2000、ES−00、B−1000、B−2
000、B−3000などのグレード名を付して市販さ
れている。
この繊維バインダー不織布層(A)、(B)の繊維バイ
ンダーの融点は、繊維マット層(C)の繊維の主成分を
占める繊維の融点より40℃以上低い融点を有するもの
が好ましい。それは不織布層(A)、(B)を溶融させ
る温度として、通常、不織布層(A)。
(B)のバインダー繊維の融点より20〜30℃高い温
度が用いられるからである。
さらに、この繊維バインダー不織布層(A) 、 (B
)は、単一の繊維槽でなくてもよい。例えばポリプロピ
レンとポリエチレンの混合繊維でもよい、さらに30X
以内であれば高融点繊維が混合していても差支えない。
回収繊維を使用する場合には高融点を有する繊維が混入
することもある。
11ヱユユJ四り 本発明の繊維質積層体を構成する繊維マット層(C)は
、上層のガラス転移点50℃以上の樹脂のエマルジョン
樹脂固形分を含有した樹脂固形分含有繊維マット層(C
2)と、下層の上記樹脂を含有していない繊維マット層
(C1)とから構成されている。
該繊維マット層(C)を形成する繊維としては、一般に
合成繊維又は天然繊維が用いられるが、両者の混合繊維
を用いることもできる。
上記合成繊維としてはポリエチレンテレフタレート、ポ
リアミド、ポリアクリロニトリルなどの、上記繊維バイ
ンダー不織布層(A)の融点よりも40℃以上、好まし
くは70℃以上の高い融点(具体的には200〜280
℃)を有する熱可塑性樹脂の繊維が用いられる。
また、天然繊維としては、木綿、麻、羊毛、雑フェルト
、屑ポリエステル繊維などが用いられる。
この繊維マット層(C)は、融点が60〜200℃のポ
リエチレン、ポリプロピレン等からなる繊維バインダー
を5〜50重量鬼の割合で含んだものであってもよい。
該繊維マット層(C)は、その表裏面に積層された上記
繊維バインダー不織布層(A)、(B)と共に、あるい
は、後記表装材(E)と共に、ニードリングすることに
よって両者の繊維が絡み合されて一体化させることもで
きるので、必ずしも予めニードリングや接着剤によって
繊維マット層(C)自体に十分な保形性を与えておく必
要はない。
また、前記繊維としては必ずしも良質のものを用いなく
ても、屑繊維のウェブを用いても十分その目的を達成す
ることができる。すなわち、繊維バインダー(A)の融
点よりも40”0以上、好ましくは70℃以上高い融点
を有する各種繊維、例えば羊毛、ナイロン、ポリアクリ
ロニトリル、ポリアセテート、ポリエチレンテレフタレ
ートなどを50重量2以上含むもので、これを用いてカ
ードでウェブとした二一ドルパンチカーペ−/ )や、
さらに繊維積層体をバインダーで固めたフェノールフェ
ルトなども用いることができる。
また、繊維マット層(G)の目付量は一般に 100〜
1000g/m z、好マシくは300〜750g/m
z(1)範囲内である。
三二亙乏ユZ 本発明の繊維質積層体を構成する繊維マット層(C)の
一部に含浸して樹脂含浸繊維マット層(C2)を形成す
るエマルジョン樹脂固形分としては、ガラス転移点が5
0℃以上、好ましくは80〜180℃の樹脂を水に、あ
るいは有機溶媒に分散させて形成した粒径が一般に0.
01〜5ル鵬、好ましltO,05〜1.5 p、mの
エマルジョンであり、該エマルジョンを塗布、乾燥させ
たものである。
前記ガラス転移点が50℃以上の樹脂を具体的に例示す
れば、スチレン争アクリル酸の低級エステル(エステル
の炭素数は2〜6)共重合体、スチレン・アクリル酸の
低級エステル・アクリル酸共重合体、メタクリレート・
アクリル酸の低級エステル(エステルの炭素数は2〜6
)共重合体、塩化ビニリデン共重合体(塩化ビニリデン
含量が85重量2以上)、スチレンφジエン共重合体な
どの熱可塑性樹脂がある。
最適には、 (a)ポリメタクリル酸n−プロピル(Tg 81℃)
、ポリスチレン(Tg 100℃)、ポリアクリロニト
リル(Tg 100℃)、ポリメタクリル酸メチル(T
g 105℃)、ポリメタクリル酸(Tg 130℃)
、ポリイタコン酸(Tg 130℃)、ポリアクリルア
ミド(7g153℃)などのホモ重合体の水性エマルジ
ョン、 (b)これらの重合体の原料であるビニル単量体50〜
100重量蒐、好ましくは85〜85重量篤と、他のビ
ニル単量体、例えばアクリル酸2−エチルヘキシル(T
g as℃)、アクリル酸n−ブチル(Tg −54℃
)、アクリル酸エチル(Tg−22℃)、アクリル酸イ
ソプロピル(Tg−5℃)、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル(Tg−5℃)、アクリル酸n−プロピル(1g
8℃)、メタクリル酸n−ブチル(Tg 20’Cり、
酢酸ビニル(1g 30℃)、アクリル酸t−ブチル(
7g45℃)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(T
g 55℃)、メタクリル酸エチル(Tg 85℃)、
メタクリル酸イソブチル(Tg 87℃)、塩化ビニル
(1g 79℃)など、もしくはこれらビニル単量体と
塩化ビニリデン(Tg−18℃)(50重量2以下、好
ましくは35〜5重量2)との共重合体の水性エマルジ
ョン[この(b)項において、()内に示されるTgは
、これらビニル単量体若しくは塩化ビニリデンのホモ重
合体のガラス転移点である]、及び(C)↑gカ+5o
−155℃の樹脂水性エマルジョン5゜〜87重量2、
好ましくは55〜95重量2と、Tgが−85〜+80
℃未満の樹脂水性エマルジョン50〜3重量2、好まし
くは45〜5重量2との混合物などが挙げられる。
これらエマルジョン中に、得られる不織布に重量感を付
与するため炭酸カルシウム、酸化鉄、フェライト、硫酸
バリウムなどの充填材を配合することも、また、成形性
を付与させるために低密度ポリエチレンやポリスチレン
、エチレン9酢酸ビニル共重合体などの低融点樹脂のパ
ウダーを配合することも可能である。
このようなエマルジョンは、一般に積層前の繊維マット
層CG)の下面、あるいは、積層体マット(D)を形成
した後の積層体マット CD)の下層部分(B)にスプ
レーにより噴霧したり、フオームコータにより塗布した
り、あるいは繊維マット層(C)の下面なり積層体マッ
ト (D)の下層部分CB)をエマルジョン中に浸漬し
、次いでロールにより絞って繊維マット層(C)又は積
層体マット CD)の下層部分に含浸させた後、乾燥さ
せることによって繊維マット層(C)の下層に樹脂含浸
繊維マット層(C2)を形成する。
該樹脂含浸繊維マット層(C2)は一般に繊維マット層
(C)の厚さの5〜8oz、好ましくは30〜65Xの
厚さで形成される。
この下層に形成された樹脂含浸繊維マット層(C2)に
より繊維質積層体に熱成形性及び形状保持性が付与され
、また、上層に形成されている樹脂を含浸していない繊
維マット層(C1)によって繊維質積層体にクツション
性が付与されるる。
マ −  ト  D 上記繊維マー、ト層(C)の両面に繊維バインダー不織
布層(A) 、 (B)を重ね合わせた三層構造からな
る積層体は、必要に応じてニードリングを施すことによ
り、繊維マット層(C)の繊維が繊維バインダー不織布
層(A)、(B)の繊維とが絡み合った積層体マット(
D)とすることができる、このような積層体マット (
D)は形崩れし難いので、ニードリングを施すことが好
ましい。
繊維バインダー層(A)、(B)の積層量は、繊維マッ
ト層(C)のlθ〜100重量工で用いられる。上層及
び下層の繊維バインダー不織布層(A) 、 (B)は
それぞれ10〜500g/履2の量で積層される。
繊維バインダーの繊維が絡み合った積層体マット(D)
とするためには、繊維マット層(C)を突き抜けるよう
にニードリングを行なうことが必要である。これにより
、繊維マット層(C)の全体にわたって、繊維バインダ
ー不織布(A)のバインダー繊維が繊維マット層(C)
中に5〜80%挿入される。ただし、ニードリングされ
る前の繊維マット層(C)に既に繊維バインダーが5〜
50重量2含まれている場合には、必ずしもニードルを
繊維マット層(C)を完全に貫通するまで挿入する必要
はない。
ニードリングは前記積層体のどちらの面から行なっても
よいが、繊維バインダー不織布層(A)の方からニード
リングする場合、繊維バインダー不織布層(A)のバイ
ンダー繊維は、ニードリングによって繊維マット層(C
)中に5〜80%挿入されるが、残り95〜2(Hは積
層体マット(D)の表面に繊維バインダー不織布層(A
)として残り、該繊維バインダー層(A)と繊維マット
層(C)との層構造は明瞭で、かつ、繊維マット層(C
)中には繊維バインダー層(A)のバインダー繊維が存
在している。
この場合、当然のことながら繊維マット層(C)の繊維
は、その一部が反対側の繊維バインダー不織布(B)中
に挿入され、該不織布繊維と絡み合わされている。
すなわち、該積層体マット (D)は、ニードリングに
よって繊維バインダー不織布層(A)の繊維バインダー
が繊維マット層(C)中に垂直に挿入され、また繊維マ
ット層(C)の繊維も反対側の繊維バインダー不織布層
(B)中に侵入するので、三層の繊維が絡み合って一体
となっている。もちろんニードリングは繊維バインダー
不織布層(B)側から行なってもよい。
ニードリングは、針を1平方インチ当り80〜300本
の割合で垂直方向で反対側に突き通すことによって行な
われ、繊維バインダー不織布層(A)の繊維バインダー
の5〜80Xが繊維マット層(C)の繊維に絡み合わさ
れるようになるまで行なわれる。
また、ニードリングは積層体マット(D)に後記表装材
(E)を積層した後にも行なうこともできる。
人JしW迫口 上記ニードリングした積層体マット (D)に重ね合わ
される本発明の繊維質積層体を構成する表装材(E)と
しては、前記繊維バインダー不織布(A)の融点よりも
40℃以上、好ましくは70℃以上高い融点を有する繊
維、例えば羊毛、ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポ
リアセテート、ポリエチレンテレフタレートなどの繊維
を素材として得たニードルパンチカーペット、ポリプロ
ピレン製フラットヤーンで編んだ一次基布(これには、
カーペット類や織布等に一般に行なわれているバッキン
グ処理が施されていてもよい)上にポリアミド、ポリエ
チレンテレフタレート製のパイルを起立させたタフテッ
ドカーペット川原反、または上記ニードルパンチカーペ
ットやスパンポンド不織布を一次基布とし、その上にパ
イルを起立させたタフテッドカーペ−/ ト原反などが
ある。
なお、この表装材(E)は必ずしもカーペット自体でな
くてもよく、その使用目的に応じて織布、合成皮革、紙
、合成紙、プラスチック類などの化粧シートが使用され
る。
また、前記積層体マット(D)に表装材(E)を積層し
た後に必要に応じて前記ニードリングを施して繊維バイ
ンダーを表装材(E)に絡み合わせることもできる。
(2)繊維質積層体の製造 本発明の繊維質積層体を製造するには、熱可塑性繊維バ
インダー不織布層(A) 、 CB)の融点より40℃
以上高い融点を有する合成繊維又は天然繊維を主成分と
する前記繊維マット層(C)の表裏面に、熱可塑性繊維
バインダー不織布層(A)、(B)をそれぞれ積層し、
ニードリングしてなる積層体マット(D)の裏面に、ガ
ラス転移点50℃以上の樹脂のエマルジまンを塗布して
前記繊維マット層(C)の一部に、該エマルジョンを含
浸させた後、積層体マット (D)の表面に表装材(E
)を重ねて加熱及び圧縮することにより繊維バインダー
を溶融させて、表装材(E)と繊維マット層(C)とを
熱融着させる。
他の製造方法としては、前記繊維マット層(C)の表裏
面に、熱可塑性繊維バインダー不織布層(A)、(B)
をそれぞれ積層し、ニードリングしてなるてなる積層体
マット (D)に、表装材(E)を重ねて加熱し熱融着
させて積層した後、裏面にガラス転移点50℃以上の樹
脂のエマルジョンを塗布乾燥して、前記繊維マット層(
C)の下層部に樹脂含浸繊維マット層(C2)を形成せ
しめる方法がある。
さらに別の方法としては、繊維マット層(C)の裏面側
より樹脂エマルジョンを塗布した後、反乾燥ないし完全
乾燥させた後、繊維バインダー不織布層(A)及びCB
)でサンドイッチし、次いで表装材(E)を、繊維バイ
ンダー層(A)の上に載置し、加熱成形してもよい。
表装材(E)は繊維バインダー不織布層(A)の上に載
置され、最終的に熱融着された状態となるが、表装材(
E)を軽いニードリングにより繊維バインダー不織布と
絡み合せておき、熱成形時に繊維バインダー不織布(A
)により熱融着させる方法・をとることもできる。ただ
し、この方法では表装材(E)の表面の荒れや製造工程
が一つ増えることによるロスがある。
エマルジョンの塗布は、ロール、スプレー、泡コートな
どの方法が用いられる。
加熱は、エマルジョンの樹脂及び繊維バインダー不織布
層(A) 、 (B)が溶融する温度以上の温度で、し
かも、表装材(E)及び繊維マット層(C)が溶融しな
い温度に加熱することが特に重要である。
圧縮は熱融着のみの場合には1 kg/am2程度の加
圧ロールで十分であり、熱融着と同時に床の形状に合せ
て成形する場合やマットの密度をも調節する場合には5
〜50 kg/Cm2は必要である。本発明においては
、エマルジョン含浸層を繊維マット層の一部にとどめる
ため、圧縮は含浸エマルジョンがある程度乾燥した後に
行なうことが好ましい。
熱融着のみの場合の加熱及び圧縮は、ロールなどを用い
て連続的に行なうこともできる。
本発明の繊維質積層体は、設置される床などの形状に合
わせて加熱成形することができる。この時、繊維質積層
体の接着層との反対側には他の素材を熱融着させること
もできる。この成形は上記の表装材(E)の融着と同時
に行なうこともでき、また、−足熱融着させたものを、
用途に応じて必要な形状に成形することもできる。
[実施例] 本発明の繊維質積層体をさらに詳細に説明するために、
以下に実施例を挙げて具体的に説明する。しかしながら
、これら実施例は本発明の繊維質積層体を限定するもの
ではない。
実施例1 繊維バインダー不織布層(A)としては、16デニール
、501m長さのポリプロピレン(融点164’O)J
!!錐、250g/鳳2をカードにてウェブしたものを
用いた。また、繊維バインダー不織布層CB)としては
同じものを50 g/m2用いた。
これら繊維バインダー不織布層(A)及び(B)を香料
繊維−のフェノールフェルト層(C)「フェルトツブ1
0t J (商品名、10+m+m厚、ソフトタイプ、
目付550g/m2)の表裏面に重ね、その状態で1平
方インチ当り 150本の割合でニードリングし、肉厚
約13mm、見掛は密度0.085 g/cm”の積層
体マット(D)を得た。
得られた積層体マット(D)に着色された16デニール
、繊M長a5〜120−層のポリエチレンテレフタレー
ト(融点284℃)繊維カードをランダムに積み重ねた
300g/m2の繊維マットを素材とするプレーンタイ
プのニードルパンチカーペットを表装材(E)として重
ね合わせ、この積層物に 1平方インチ当り 150本
の割合でニードリングし、肉厚約15mm、見掛は密度
0.0?7g/cm3の積層体を得た。
この積層体の裏面(B)側よりスチレン(85重量%)
嗜アクリル酸メチル(12重量%)+1アクリル酸(3
重量%)三元共重合体の水性エマルジョン(樹脂平均粒
径が0.1pm 、固形分50重量2.樹脂の軟化点が
約120℃)を250g/+s2の割合でスプレーし、
ロールで圧縮することによって61の厚さで含浸させた
そして、この積層体を190″Cに加熱して含浸エマル
ジョンを乾燥させると共にポリプロピレン製繊維バイン
ダーを溶融させた後、冷却プレス金型を用いて10 k
g/cm2の圧力で60秒間加圧成形し、金型に忠実な
、一体止した厚さ6■の敷設用カーペットを得た。
得られたカーペットについて、以下の各種の特性につい
て評価した。結果は第1表に示す。
L11立皿1上 このカーペットより150論園×501曹の試料片を切
取り、スパン 100■■に支持し、インストロン型試
験機を用いて試料の表装材(E)と繊維マット層(C)
との剥離強度を測定した。
二二工皇上上上 積層体マット (D)を180℃で80秒間、5ci+
の厚さに加熱圧縮したときの厚みのコントロール達成の
可否。目的の厚みがコントロールできるものをOとした
成」L性 前記180℃、10 kg/c+i2での金型成形によ
る製品の形状保持性。金型どおりの形状が得られたもの
を0とした。
隨y31度 試験片(縦120菖l、横30■)の一端を固定し、固
定した箇所により縦方向に100mmの箇所にインスト
ロン型試験機を用いて50c鵬/分の割合で試験片に垂
直に変形荷重を負荷した際の屈曲抵抗値を測定した。
試験片(縦300■、横300 m1d)をその両端を
外寸縦300 mmX横300 am、輻寸縦250 
mmX横250■の台上に載せ、試験片の中心に15腸
履φにて2.0kg/ci+2の圧力を加え、この時の
この試料片の肉厚以内のものを剛性が良好とし、肉厚を
越えたものを剛性不良とした。
ムL二五ヱ1 繊維質積層体を敷設し、荷重50g/c■2をかけた際
の初期の肉厚をt。とじ、次に荷重400g/■2を一
分間かけた際の肉厚をtl とし、この荷重を取り除き
、分経過した時の肉厚を tlとしたとき、 として算出し、変形率が小さく、厚み変化率の小さいも
のをクツション性が良好とした。
金型成形の際に、型内に「フェルトツブ6tJを置いて
成形し、裏面の繊維バインダー(B)層に接着したフェ
ルトを剥離し、接着された「フェルトツブ」層で破壊剥
離し、(B)面にフェルト繊維が残って接着している場
合を■とした。
テープ 「フェルトツブ」を置かないで成形したものの裏面の(
B)面に布製のガムテープを貼着したときの接着度と貼
着したガムテープを剥離したときのtjk維の取れがた
を観察し、繊維の剥離しないものをOとした。
比較例1 実施例1において、繊維バインダー不織布層(A)及び
(B)を用いない以外は実施例1と同様にして繊維質積
層体を得た。
実施例2 繊維バインダー不織布層(A)及び繊維バインダー不織
布層(B)を実施例1と同じものを50gem2用い、
これら繊維バインダー不織布層(A)及び(B)を実施
例1で用いたフェノールフェルト層(C)の表裏面に重
ね、その状態で1平方インチ当り 150本の割合でニ
ードリングし、肉厚的13MI+、見掛は密度0.08
5 g/ci+”の積層体マ+7ト(D)を得た。
得られた積層体マット (D)に、着色された16デニ
ール、 mta長85〜120 m−のポリエチレンテ
レフタレート(融点284℃)繊維カードをランダムに
積み重ねた300g/m’の繊維マットを素材とするプ
レーンタイプのニードルパンチカーペットを表装材(E
)として、上記積層体マット CD)の繊維バインダー
不織布層(A)の上面に重ね合せ、この積層物を180
℃の温度に加熱して10 kg/cta2の圧力で80
秒間加圧してポリプロピレン製繊維バインダーを溶融さ
せて接着させた。
そして、この積層体の裏面側よりスチレン(85重量2
)・アクリル酸メチル(12重量2)・アクリル酸(3
重量2)三元共重合体の水性エマルジョン(樹脂平均粒
径が0.1pm、固形分50重量2、樹脂の軟化点が約
120℃)を2008/m2の割合でスプレーすること
によって4■の厚さで塗布した後、12Q”Cの温度で
加熱乾燥して厚さ 6■の敷設用カーペットを得た。
得られたカーペットについて、以下の各種の特性につい
て評価した。結果は第1表に示す。
比較例2 実施例1において、積層体マット CI+)全体をスチ
レン争アクリル酸メチル壷アクリル酸三元共重第1表 * 繊維バインダー素材 PP:ポリプロピレン(2)
偵163℃)PE:ポリエチレン微意123℃) ”* 8mマット     PP:フェノールフェルト
求*承表装材       PET:ポリエチレンテレ
フタレートマット層(C)全体に水性エマルジョンを含
浸した他は実施例1と同様にして繊維質積層体を得た。
比較例3 実施例1において、積層体ヤツ) CD)にスチレン・
アクリル酸メチル争アクリル酸三元共重合体ノ水性エマ
ルジョンをスプレー噴霧させなかった以外は実施例1と
同様にして繊維質積層体を得た。
比較例4 比較例1で水性エマルジョンを使用しなかった他は同様
にして繊維質積層体を得た。
これらの繊維質積層体の物性を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明の繊維質積層体はl&錐ママ−21層C)が、エ
マルジョン樹脂固形分を一部含有した樹脂含浸繊維マッ
ト層(C2)と、樹脂固形分を含有していない繊維マッ
ト層(C’)とから形成されており、該樹脂固形分含有
繊維マット層(C2)と樹脂固形分を含有していない繊
維マット層(C1)の両面を挟んだ繊維バインダー不織
布層(A)、(B)を、加熱することによって繊維マッ
ト層(C)自体がヒートセットされ易く、該樹脂含浸繊
維マット層(C2)の存在によって基層としての強度、
硬さ及び形状保持性を付与すると共に、前記エマルジョ
ン樹脂固形分を含有していない繊維マット層(C1)の
存在によってクツション性を付与したカーペットとする
ことができる。
また、本発明の繊維質積層体は、下層にも繊維バインダ
ー不織布層(B)を主体とする層があるので、他の素材
と接着させることも可能である。
また、繊維マット層(C)と繊維バインダー不織布層(
A)、(B)とは両者を重ねてニードリングにより絡み
合わせることにより、従来のように両繊維を均一に混合
する必要がないので、製造工程を簡略化することができ
るなどの利点があり、工業的に極めて有用なものである
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の繊維質積層体の断面図である。 A:繊維バインダー不織布 B:繊維バインダー不織布 C:樹脂エマルジョンを含浸させた繊維マット層 CI、樹脂を含浸していない繊維マット層C2,樹脂含
浸繊維マット層 D:積層体マット E:表装材 出願人 三菱油化バーデイツシエ株式会社代理人 弁理
士  厚 1)桂 一部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)融点が60〜200℃の熱可塑性繊維バインダー
    不織布より形成される上下不織布層(A)、(B)と、
    該上下不織布層(A)、(B)により挟着された前記熱
    可塑性繊維バインダー不織布の融点より40℃以上高い
    融点を有する合成繊維又は天然繊維を主成分とする繊維
    マット層(C)とから構成される積層体マット(D)に
    、表装材(E)を積層してなる繊維質積層体において、
    前記繊維マット層(C)の一部にガラス転移点50℃以
    上の樹脂のエマルジョン樹脂固形分が含有されているこ
    とを特徴とする繊維質積層体。
  2. (2)繊維マット層(C)の厚さの5〜80%がガラス
    転移点50℃以上の樹脂のエマルジョン樹脂固形分を含
    有する樹脂含浸繊維マット層(C^2)である請求項1
    又は2に記載の繊維質積層体。
  3. (3)樹脂含浸繊維マット層(C^2)が繊維マット層
    (C)の下層部である請求項2に記載の繊維質積層体。
  4. (4)繊維バインダー不織布層(A)、(B)の積層量
    が、それぞれ繊維マット層(C)の10〜100重量%
    である請求項1ないし3に記載の繊維質複層体。
  5. (5)熱可塑性繊維バインダー不織布層(A)、(B)
    の融点より40℃以上高い融点を有する合成繊維又は天
    然繊維を主成分とする繊維マット層(C)の表裏面に、
    熱可塑性繊維バインダー不織布層(A)、(B)をそれ
    ぞれ積層し、ニードリングしてなる積層体マット(D)
    の裏面に、ガラス転移点50℃以上の樹脂のエマルジョ
    ンを塗布して前記繊維マット層(C)の一部に、該エマ
    ルジョンを含浸させた後、積層体マット(D)の表面に
    表装材(E)を重ねて加熱及び圧縮することにより繊維
    バインダーを溶融させて、表装材(E)と繊維マット層
    (C)とを熱融着させることを特徴とする繊維質積層体
    の製造方法。
  6. (6)熱可塑性繊維バインダー不織布(A)、(B)の
    融点より40℃以上高い融点を有する合成繊維又は天然
    繊維を主成分とする繊維マット層(C)の表裏面に、熱
    可塑性繊維バインダー不織布層(A)、(B)をそれぞ
    れ積層し、ニードリングしてなるてなる積層体マット(
    D)に、表装材(E)を重ねて加熱し熱融着させて積層
    した後、裏面にガラス転移点80℃以上の樹脂のエマル
    ジョンを塗布乾燥して、前記繊維マット層(C)の一部
    にエマルジョンを含有させることを特徴とする繊維質積
    層体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03106390U (ja) * 1990-02-19 1991-11-01
JPH11240088A (ja) * 1998-02-24 1999-09-07 Bridgestone Corp 繊維積層成形体
CN104085167A (zh) * 2014-07-04 2014-10-08 浙江理工大学 一种单向透湿防渗的复合非织造面料加工工艺

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