JP2005248383A - 透水性不織布 - Google Patents

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純 岡田
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一雄 伊藤
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Abstract

【課題】 粉漏れ及び粉体による吸湿を抑えることができるとともに、厚み方向に水を透過させやすくすることが容易な透水性不織布を提供する。
【解決手段】 透水性不織布12は、30重量%以上の熱融着繊維を含む乾式不織布からなり、繊維密度が0.5〜0.8g/cm3に設定され、かつ厚みが0.1〜1.0mmに設定されている。前記乾式不織布は繊度が0.8〜2.2dtexの繊維から構成されているのが好ましい。この透水性不織布12は、種々の調理済み加工食品を再加熱するための発熱剤11に利用される。発熱剤11は、収容袋13と、該収容袋13内に収容される粉体とから構成される。収容袋13は、2枚の透水性不織布12を上下に積み重ねた状態で、それら透水性不織布12の周縁に沿ってヒートシールすることにより袋状に形成される。粉体としては、水と反応して発熱するアルミニウム粉末及び/又は生石灰粉末が用いられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水と反応して熱を発生する生石灰粉末やアルミニウム粉末等を封入するための透水性不織布に関する。より詳しくは、非常食を始めとする種々の調理済み加工食品を再加熱するための発熱剤に好適に利用される透水性不織布に関する。
従来より、この種の発熱剤としては、特許文献1に開示されているような調理済み再加熱還元食品に利用される発熱材が知られている。この発熱材は、アルミニウム粉末と生石灰とを透水性内袋内に封入することにより構成されている。また、特許文献2には、水を浸透させる所定の目付量の不織布、和紙、合成紙等の袋に、粉体アルミニウムと粉体生石灰とを充填し、さらにアルミ箔等非透水性の袋に包装された発熱剤が開示されている。
特開2001−299248号公報 特開2001−226668号公報
本発明は、本発明者らの鋭意研究により、水と接触させて発熱させる前記アルミニウム粉末や生石灰等の粉体を封入するのに適した不織布を発明したことによりなされたものである。その目的とするところは、粉漏れ及び粉体による吸湿を抑えることができるとともに、厚み方向に水を透過させやすくすることが容易な透水性不織布を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の透水性不織布は、粉体を封入するための透水性不織布であって、30重量%以上の熱融着繊維を含む乾式不織布からなり、繊維密度が0.5〜0.8g/cm3に設定され、厚みが0.1〜1.0mmであることを要旨とする。この構成によれば、透水性不織布は、30重量%の熱融着繊維を含んでいることから、粉体を収容するために袋状にヒートシールする際に、高いヒートシール強度が得られる。また、この透水性不織布は、繊維密度が0.5〜0.8g/cm3に設定されるとともに厚みが0.1〜1.0mmであることから、粉漏れ及び粉体による吸湿が効果的に抑えられ、さらには厚み方向に水を透過させる透水度にも優れている。
請求項2に記載の発明の透水性不織布は、請求項1に記載の発明において、前記乾式不織布は繊度が0.8〜2.2dtexの繊維から構成されていることを要旨とする。この構成によれば、粉漏れがより一層抑えられるとともに、高い透水度を実現させることが容易となる。
請求項3に記載の発明の透水性不織布は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記乾式不織布は、30重量%以上の熱融着繊維を含む第一の乾式不織布と、30重量%以上の熱融着繊維を含む第二の乾式不織布とを積層することにより構成され、前記第一の乾式不織布は、前記粉体と接触するように配置されるとともに、前記第二の乾式不織布よりも繊維密度が低くなるように構成されていることを要旨とする。この構成によれば、繊維密度の高い第二の乾式不織布が通気抵抗を高めることから、空気中の湿気が粉体と接触しにくくなる。
本発明の透水性不織布によれば、粉漏れ及び粉体による吸湿を抑えることができるとともに、厚み方向に水を透過させやすくすることが容易である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の記載において、%は重量%を表すものとする。
図1に示すように、実施形態の第1の発熱剤11は、第1の透水性不織布12からなる第1の収容袋13と、該収容袋13内に収容される図示しない粉体とから構成されている。図2に示すように、実施形態の第2の発熱剤21は、第2の透水性不織布22からなる第2の収容袋23と、該収容袋23内に収容される図示しない粉体とから構成されている。前記粉体は、水と反応して発熱する粉体であれば特に限定されないが、アルミニウム粉末及び/又は生石灰粉末が好適に用いられる。これら第1及び第2の発熱剤11,21はいずれも、そのまま水中に浸漬させることにより第1又は第2の透水性不織布12,22の厚み方向に水が透過され、前記粉体が水と接触して発熱反応を引き起こして水温を上昇させるようになっており、非常食を始めとする種々の調理済み加工食品を再加熱するために好適に利用される。また、これら第1及び第2の発熱剤11,21は、必要に応じて、密閉袋や密閉容器内に封入された状態で保存される。
第1及び第2の収容袋13,23を構成する第1及び第2の透水性不織布12,22は、発熱剤11,21の内部に収容されている粉体が外部に漏れ出すのを抑えるように構成されている。さらに、これら第1及び第2の透水性不織布12,22は、厚み方向に水が透過しやすい(透水度が高い)ことから、発熱剤11,21を水中に浸漬させたとき、水が第1又は第2の透水性不織布12,22を厚み方向に透過して粉体と容易に接触され、発熱が良好に引き起こされるようになっている。加えて、これらの第1及び第2の透水性不織布12,22は、通気抵抗が高いことから、前記密閉袋や密閉容器内に封入されていない状態の発熱剤11,21を空気中に放置したときに、空気中の水分(湿気)を厚み方向に透過させにくくなっており、不使用時における不要な発熱反応が抑えられやすくなっている。即ち、発熱剤11,21の吸湿が起こりにくくなっている。
図1に示すように、第1の収容袋13は、四角形状をなす上下一対の第1の透水性不織布12を上下に重ね合わせた状態で、それら透水性不織布12の周縁に沿ってヒートシールすることにより、前記粉体を内部に収容するように構成されている。このとき、上下の透水性不織布12の周縁には、上下方向にヒートシールされることによって四角枠状をなすヒートシール部分14が形成される。図2に示すように、第2の収容袋23は、四角形状をなす上下一対の第2の透水性不織布22を上下に重ね合わせた状態で、それら透水性不織布22の周縁に沿ってヒートシールすることにより、前記粉体を内部に収容するように構成されている。このとき、上下の透水性不織布22の周縁には、上下方向にヒートシールされることによって四角枠状をなすヒートシール部分24が形成される。これら第1及び第2の収容袋13,23では、前記ヒートシール部分14,24におけるヒートシール強度が高くなっている。
図1に示すように、第1の透水性不織布12は、高い透水度を発揮させるためにエアーレイド法やカード法等の乾式法にて製造された乾式不織布が用いられる。さらに、この第1の透水性不織布12は、第1の収容袋13を製造する際のヒートシール強度を高めるために、熱融着繊維が含まれている。前記熱融着繊維は、第1の透水性不織布12を製造する際に、繊維ウェブを構成する繊維同士を熱融着させるためのバインダーの役割をも果たす。この第1の透水性不織布12を構成する繊維中の熱融着繊維の配合率は、30%以上、好ましくは50〜100%、さらに好ましくは60〜85%である。前記配合率が30%未満の場合には、高いヒートシール強度が得られない。
前記熱融着繊維としては、ポリエチレン繊維やポリプロピレン繊維等のポリオレフィン系繊維、又はポリエステル繊維が好適に用いられる。この熱融着繊維としては、透水度を高めるために、芯部が高融点の合成樹脂からなり鞘部が芯部よりも低融点(110〜200℃)の熱融着樹脂からなる芯鞘型複合繊維が特に好適に用いられる。また、この透水性不織布12には、前記熱融着繊維以外にも、各種の親水性繊維又は疎水性繊維が含まれていてもよいが、透水度を高めるために親水性繊維が含まれているのが好ましい。前記親水性繊維としてはパルプ(木材、ケナフ等)、綿、架橋セルロース繊維、再生セルロース繊維(レーヨン等)等のセルロース系繊維、アラミド繊維や天然繊維等の親水性の高い繊維素材からなる繊維が挙げられる。また、この第1の透水性不織布12には、吸水による繊維の膨張が引き起こされにくいことから、透水度に優れ吸湿しないポリオレフィン系繊維、又は透水度に優れ吸湿しにくいポリエステル繊維が特に好適に用いられる。さらに、この第1の透水性不織布12を構成する繊維は、親水タイプの繊維油剤を塗布又は含浸させることにより、吸水による繊維の膨潤を抑えつつ透水度をより一層向上させるように構成されているのが好ましい。
この第1の透水性不織布12は、好ましくは繊度が0.8〜2.2dtexの繊維、より好ましくは1.0〜2.2dtexの繊維、さらに好ましくは繊度が1.2〜2.2dtexの繊維から構成されているとよい。前記繊度が0.8dtex未満の場合には、通気抵抗を高めるとともに粉漏れが良好に抑えられることから好ましい一方で、十分な透水度が発揮されない。逆に2.2dtexを越える場合には、粉漏れが十分に抑えられない。また、前記繊度が1.2dtex未満の場合には、透水度が低下する。
この第1の透水性不織布12は、粉漏れ及び吸湿を抑えるために、繊維密度が0.5〜0.8g/cm3、好ましくは0.7〜0.8g/cm3に設定されている。前記繊維密度が0.5g/cm3未満の場合には粉漏れが十分に抑えられないうえ吸湿しやすくなり、逆に0.8g/cm3を越える場合には透水度が低下しやすくなる。なお、前記繊維密度(g/cm3)は、目付量(g/m2)を厚み(mm)で除算する(但し、単位を合わせて計算)ことにより求められる。また、この第1の透水性不織布12は、前記粉体と接触する側の繊維密度が低くなるように構成されているのが好ましい。このとき、第1の発熱剤11の外表面側の繊維密度が高いことから吸湿が抑えられる一方で、内表面側の繊維密度が低いことから透水しやすくなる。
さらに、この第1の透水性不織布12の厚みは、0.1〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.3mmとなるように構成されている。前記厚みが0.1mm未満の場合には粉漏れが抑えられず、逆に1.0mmを超える場合には透水度が低下する。また、この第1の透水性不織布12の目付量は、好ましくは30〜200g/m2、より好ましくは50〜80g/m2であるとよい。この目付量が30g/m2未満の場合には粉漏れが抑えられなくなり、逆に200g/m2を超える場合には透水度が低下する。
図2に示すように、第2の発熱剤21を構成する第2の透水性不織布22は、第一の乾式不織布からなる第一層22aと、第二の乾式不織布からなる第二層22bとを上下に積層することにより四角形状に形成されている。前記第一層22aは、粉体に面するように配置される。この第2の透水性不織布22は、上記第1の透水性不織布12と同様に、乾式法により製造された乾式不織布が用いられる。さらに、第2の透水性不織布22全体を構成する繊維中の熱融着繊維の配合率は30%以上、好ましくは50〜100%、さらに好ましくは60〜85%であり、全体の繊維密度は0.5〜0.8g/cm3、好ましくは0.7〜0.8g/cm3であり、全体の厚みは、0.1〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.3mmである。また、この第2の透水性不織布22全体を構成する繊維の繊度は0.8〜2.2dtex、好ましくは1.0〜2.2dtex、より好ましくは1.2〜2.2dtexであるとよく、透水性不織布22全体の目付量は30〜200g/m2、好ましくは50〜80g/m2であるとよい。さらに、この第2の透水性不織布22の第一層22aを構成する第一の乾式不織布は、上記第1の透水性不織布12と同様に構成されているのが好ましい。
また、この第2の透水性不織布22においては、第一層22aの厚みが第二層22bの厚みよりも厚くなるように形成されているとよい。このとき、吸湿を十分に抑えつつ高い透水度を発揮させることが容易となる。また、この第2の透水性不織布22は、各層22a,22bを構成する乾式不織布をそれぞれ別々にシート状に成形した後、第一層22aと第二層22bとを貼り合わせることによって製造するのが好ましい。
前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の第1の透水性不織布12は、乾式不織布により構成されているため、湿式不織布と比べて透水度を容易に高めることができる。さらに、この透水性不織布12は、30%以上の熱融着繊維を含んでいることから、ヒートシール部分14におけるヒートシール強度を高めることができる。加えて、この透水性不織布12は、厚みが0.1〜1.0mmであり、かつ繊維密度が0.5〜0.8g/cm3であることから、粉漏れ及び粉体による吸湿を抑えることができるとともに、厚み方向に水を透過させやすくすることが可能である。従って、この透水性不織布12を用いて第1の収容袋13を構成することによって、第1の発熱剤11の粉漏れを抑えつつ良好な発熱を引き起こさせることができる。
・ 実施形態の第2の透水性不織布22は、第1の透水性不織布12と同様に構成されていることから、粉漏れ及び粉体による吸湿を抑えることができるとともに、厚み方向に水を透過させやすくすることが可能である。さらに、この透水性不織布22は、繊維密度が高い第二層22bが発熱剤21の外表面側に設けられていることから発熱剤21の吸湿を抑えることが容易であるうえ、繊維密度が低い第一層22aが発熱剤21の内表面側に設けられていることから発熱剤21の内部に液体の水が浸入しやすくなっている。従って、この透水性不織布22を用いて第2の収容袋23を構成することによって、第2の発熱剤21の粉漏れを抑えつつ良好な発熱を引き起こさせることができる。
・ 第1及び第2の透水性不織布12,22は、繊度が0.8〜2.2dtexの繊維から構成されていることから、第1及び第2の発熱剤11,21の粉漏れをより一層抑えつつ、高い透水度を実現させることが容易である。
芯部が融点260℃のポリエステル、鞘部が融点160℃のポリエステルからなる熱融着繊維としての芯鞘型複合繊維(PET/PET;2.2dtex)のみを用いて、表1に示される繊維密度となるようにカード法にて第1の透水性不織布12(厚み0.14mm)を製造した。これら第1の透水性不織布12について、下記No.1の試験を行った。次に、これら第1の透水性不織布12を用いて、粉体(アルミニウム粉末71%、生石灰粉末29%、平均粒径45μm)を35g封入することにより第1の発熱剤11を製造し、下記No.2〜No.6の各種試験を行った。結果を表1に示すとともに、No.2〜No.4及びNo.6の結果を図3(a)〜(c)のグラフに示す。
試験No.1(通気抵抗):(株)カトーテックの通気性試験機 KES-F8-AP1(0.2πcm2のチャックを使用し、その値を10で割る)を用いて、第1の透水性不織布12の通気抵抗を3回測定し、その平均値を求めた。
試験No.2(粉漏れ試験):400mm×300mmの黒い紙を机上に敷き、発熱剤11の端を持って紙の上30cmの位置で該発熱剤11を叩いた。叩く前後の発熱剤11の重量差を求め、粉漏れ量とした。
試験No.3(吸湿度):発熱剤11を製造してから空気中に所定時間(時間は表中に記載)放置した後、常温の水80mlが封入された容器内に入れて水と接触させた。発熱開始時間として、発熱剤11と水とが接触した時点から発熱が開始するまでの時間を求め、吸湿度の指標とした。なお、吸湿しにくいと発熱開始時間は短くなる。
試験No.4(透水度):発熱剤11を製造した直後に常温の水80mlが封入された容器内に入れて水と接触させた。発熱開始時間として、発熱剤11と水とが接触した時点から発熱が開始するまでの時間を求め、透水度の指標とした。なお、透水しやすいと発熱開始時間は短くなる。
試験No.5(最高発熱温度):発熱剤11を製造した直後に常温の水80mlが封入された容器内に入れて水と接触させた。水温と経過時間とを分刻みでモニタリングすることにより最高発熱温度を求めた。
試験No.6(発熱持続時間):発熱剤11を製造した直後に常温の水80mlが封入された容器内に入れて水と接触させた。発熱剤11を水と接触させた直後に容器内を密閉状態にし、水温をモニタリングした。このとき、前記容器内の水温は、発熱により最高発熱温度(No.5の結果を参照)まで上昇した後に低下する。そこで、発熱剤11と水とが接触した時刻から、前記水温が60℃まで低下した時刻までの時間を求め、発熱持続時間とした。
Figure 2005248383
表1及び図3(a)より、粉漏れは繊維密度0.50g/cm3以上で急激に抑えられた。図3(b)より、吸湿は繊維密度0.50g/cm3以上で急激に抑えられ、透水度は繊維密度0.8g/cm3以上で急激に低下した。図3(c)より、発熱持続時間は繊維密度0.6g/cm3以上で急激に長くなった。また、これらの発熱剤11について、上記No.3の試験において空気中に放置する時間を変えて発熱開始時間を測定した結果を下記表2に示し、上記No.4の試験において発熱剤11と水とを接触させてから10分経過するまでの水温の推移を測定した結果を下記表3に示す。
Figure 2005248383
Figure 2005248383
実施例1で用いた熱融着繊維としての芯鞘型複合繊維のみを用いて、カード法にて第1の透水性不織布12(厚み0.14mm)を製造した。なお、熱融着繊維の繊度は表4に示されている。これら第1の透水性不織布12について、上記No.1及び下記No.7の試験を行った。次に、これら第1の透水性不織布12を用いて、実施例1で用いた粉体を35g封入することにより第1の発熱剤11を製造し、上記No.2〜No.6の各種試験を行った。結果を表4に示すとともに、No.1〜No.4の結果を図4(a)〜(c)のグラフに示す。
試験No.7(ヒートシール強度):25mm幅の第1の透水性不織布12を準備し、2枚重ねてヒートシーラー(INPULSE SEALER TYPE;AIE-200 AMERICAN INT'NL ELECTRIC社製)にて180℃で2秒間押さえることによりヒートシールした。次に、引張試験機にてチャック間距離20mm、引張速度300mm/分にてヒートシール部分の剥離速度を測定し、ヒートシール強度とした。
Figure 2005248383
表4及び図4(a)より、通気抵抗は繊度1.0dtex未満で急激に高くなった。図4(b)より粉漏れは、繊度1.7dtex未満で少なくなり、繊度1.0dtex未満で急激に少なくなり、繊度2.2dtexを越えると急激に多くなった。図4(c)より、透水度は繊度1.2dtex未満で急激に低下した。なお、上記実施例1,2の試験結果とそれらの評価を下記表5にまとめた。
Figure 2005248383
実施例1で用いた熱融着繊維としての芯鞘型複合繊維(PET/PET;2.2dtex)と、融点が260℃のポリエステル単一繊維(PET;2.2dtex)とを用い、カード法にて第1の透水性不織布12(厚み0.18mm)を製造した。なお、前記熱融着繊維としてのPET/PETの配合率は表6に示されるように設定した。これら第1の透水性不織布12について、上記No.7の試験を行った。結果を表6及び図4(d)のグラフに示す。
Figure 2005248383
表6及び図4(d)より、熱融着繊維の配合率が30%未満ではヒートシール強度が急激に低下した。また、ヒートシール強度は、熱融着繊維の配合率が50〜100%で非常に高く、60〜85%で顕著に高かった。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 第2の透水性不織布22において、第一及び第二の乾式不織布の繊維密度が同じであってもよい。また、第2の透水性不織布22において、第一の乾式不織布の繊維密度が第二の乾式不織布の繊維密度よりも高くなるように構成されていてもよい。
・ 第2の透水性不織布22は、第一の乾式不織布を構成する繊維ウェブの上に第二の乾式不織布を構成する繊維ウェブを載置した状態で両層22a,22b同時に熱ロール加工することにより製造しても構わない。
・ 第2の透水性不織布22において、第一層22a及び第二層22bを合計した繊維密度が0.5〜0.8g/cm3に設定されていればよい。このとき、第一及び第二の乾式不織布の繊維密度は両方とも0.5〜0.8g/cm3に設定されている必要はなく、例えば第2の発熱剤21の透水度を高めるために、第一の乾式不織布の繊維密度が0.5g/cm3未満に設定されていてもよい。またこのとき、例えば第2の発熱剤21の吸湿を抑えるために、第二の乾式不織布の繊維密度が0.8g/cm3を越えるように設定されされていてもよい。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記乾式不織布は親水タイプの繊維油剤が塗布又は含浸されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の透水性不織布。前記第一の乾式不織布は親水タイプの繊維油剤が塗布又は含浸されていることを特徴とする請求項3に記載の透水性不織布。これらのように構成した場合、吸水による膨潤を抑えつつ透水度を高めることが容易となる。
・ 水と接触して発熱する粉体を収容袋内に収容してなる発熱剤であって、前記収容袋は請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の透水性不織布から構成されていることを特徴とする発熱剤。このように構成した場合、粉漏れ及び粉体による吸湿を抑えることができるとともに、発熱を良好に実現させることが容易である。
実施形態の第1の発熱剤を一部破断した斜視図。 実施形態の第2の発熱剤を一部破断した斜視図。 (a)〜(c)はいずれも実施例1の試験結果を示すグラフ。 (a)〜(c)はいずれも実施例2の試験結果を示すグラフ、(d)は実施例3の試験結果を示すグラフ。
符号の説明
12…透水性不織布としての第1の透水性不織布、22…透水性不織布としての第2の透水性不織布。

Claims (3)

  1. 粉体を封入するための透水性不織布であって、
    30重量%以上の熱融着繊維を含む乾式不織布からなり、繊維密度が0.5〜0.8g/cm3に設定され、厚みが0.1〜1.0mmであることを特徴とする透水性不織布。
  2. 前記乾式不織布は繊度が0.8〜2.2dtexの繊維から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の透水性不織布。
  3. 前記乾式不織布は、30重量%以上の熱融着繊維を含む第一の乾式不織布と、30重量%以上の熱融着繊維を含む第二の乾式不織布とを積層することにより構成され、
    前記第一の乾式不織布は、前記粉体と接触するように配置されるとともに、前記第二の乾式不織布よりも繊維密度が低くなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の透水性不織布。
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