JPH1194260A - 保水性に優れた電子レンジ加熱用食品包装材 - Google Patents
保水性に優れた電子レンジ加熱用食品包装材Info
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- JPH1194260A JPH1194260A JP9259967A JP25996797A JPH1194260A JP H1194260 A JPH1194260 A JP H1194260A JP 9259967 A JP9259967 A JP 9259967A JP 25996797 A JP25996797 A JP 25996797A JP H1194260 A JPH1194260 A JP H1194260A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、食品包装材において、吸水層である
ところの吸水性繊維シ−ト層の吸水能力以上の水分が発
生しても、該水分を吸収し、該水分が食品に再接触する
ことのないように構成することにより食品の風味を損ね
る事の無い、電子レンジ加熱が可能な改良された食品包
材を提供せんとするもの。 【解決手段】不通気性のシ−ト層を外層、吸水性を有す
る吸水性繊維シ−ト層を中間層、透湿通気かつ防水機能
を有するメルトブロ−ン不織布層を内層として配した電
子レンジ加熱用食品包装材であって、少なくとも前記メ
ルトブロ−ン不織布層が凹凸形状を有し、前記吸水性繊
維シ−ト層との間に空間部を形成して該吸水性繊維シ−
ト層と貼り合わされている事を特徴とする電子レンジ加
熱用食品包装材であり、より好ましい実施態様は、メル
トブローン不織布層が一定間隔のギャザー状凹凸を有し
ており、またその形成しているギャザ−状凹凸の形状
が、高さ0.1mm〜5mm、ピッチ0.1mm〜5m
mである事を特徴とする電子レンジ加熱用食品包装材。
ところの吸水性繊維シ−ト層の吸水能力以上の水分が発
生しても、該水分を吸収し、該水分が食品に再接触する
ことのないように構成することにより食品の風味を損ね
る事の無い、電子レンジ加熱が可能な改良された食品包
材を提供せんとするもの。 【解決手段】不通気性のシ−ト層を外層、吸水性を有す
る吸水性繊維シ−ト層を中間層、透湿通気かつ防水機能
を有するメルトブロ−ン不織布層を内層として配した電
子レンジ加熱用食品包装材であって、少なくとも前記メ
ルトブロ−ン不織布層が凹凸形状を有し、前記吸水性繊
維シ−ト層との間に空間部を形成して該吸水性繊維シ−
ト層と貼り合わされている事を特徴とする電子レンジ加
熱用食品包装材であり、より好ましい実施態様は、メル
トブローン不織布層が一定間隔のギャザー状凹凸を有し
ており、またその形成しているギャザ−状凹凸の形状
が、高さ0.1mm〜5mm、ピッチ0.1mm〜5m
mである事を特徴とする電子レンジ加熱用食品包装材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子レンジ加熱用の食品
包装袋を構成する食品包装材に関し、特に該包装材を構
成する内装のメルトブロ−ン不織布層が凹凸形状を有
し、中間層の吸水性繊維シ−ト層との間に空間を持つ事
により保水性に優れている事を特徴とする改良された食
品包装材に関する。更に、その凹凸により該メルトブロ
ーン不織布層と食品とを立体的に隔離する事により水分
発生が特に多い食品をその発生した水分により濡らす事
無く電子レンジ加熱出来る事を特徴とする改良された食
品包装材に関する。
包装袋を構成する食品包装材に関し、特に該包装材を構
成する内装のメルトブロ−ン不織布層が凹凸形状を有
し、中間層の吸水性繊維シ−ト層との間に空間を持つ事
により保水性に優れている事を特徴とする改良された食
品包装材に関する。更に、その凹凸により該メルトブロ
ーン不織布層と食品とを立体的に隔離する事により水分
発生が特に多い食品をその発生した水分により濡らす事
無く電子レンジ加熱出来る事を特徴とする改良された食
品包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭で食品を電子レンジで加熱調
理するとき、食品の過乾燥を防止するため塩化ビニリデ
ンやポリエチレンのフィルムが使用されているが、これ
らのフィルムは、それ自体に吸湿機能や吸水機能が無い
ために、電子レンジで加熱調理した場合、内部に結露が
生じ、食品の風味を損ねる。また、ハンバ−ガ−などの
テイクアウト食品はソ−スやケチャップが漏れ出ないよ
うに不透過性のシ−トで包装されている。これら不透過
性のシ−トとしては薄葉紙にポリエチレンフィルムやポ
リプロピレンフィルムをラミネ−トした物、薄葉紙にア
ルミ箔をラミネ−トしたものや更にポリエチレンフィル
ム等をラミネ−トしたもの等が使用されている。袋状に
加工された物ではこれら不透過性シ−ト単独で成るもの
や内側の一部に吸水性シ−トで裏打ちしたもの、加熱時
の水蒸気の透過層に袋の一部に通気性防水フィルムや孔
開け加工したフィルムを使用した物等が使用されてい
る。しかし、通気性防湿フィルムを使用した場合、確か
に通気性はあるものの水蒸気発生量の多い場合には通気
性が不足しその効果が認められない。また、孔開け加工
した場合は穴の開いていない部分で結露した水分のため
に内部の食品が濡れてしまい風味を損ねる。
理するとき、食品の過乾燥を防止するため塩化ビニリデ
ンやポリエチレンのフィルムが使用されているが、これ
らのフィルムは、それ自体に吸湿機能や吸水機能が無い
ために、電子レンジで加熱調理した場合、内部に結露が
生じ、食品の風味を損ねる。また、ハンバ−ガ−などの
テイクアウト食品はソ−スやケチャップが漏れ出ないよ
うに不透過性のシ−トで包装されている。これら不透過
性のシ−トとしては薄葉紙にポリエチレンフィルムやポ
リプロピレンフィルムをラミネ−トした物、薄葉紙にア
ルミ箔をラミネ−トしたものや更にポリエチレンフィル
ム等をラミネ−トしたもの等が使用されている。袋状に
加工された物ではこれら不透過性シ−ト単独で成るもの
や内側の一部に吸水性シ−トで裏打ちしたもの、加熱時
の水蒸気の透過層に袋の一部に通気性防水フィルムや孔
開け加工したフィルムを使用した物等が使用されてい
る。しかし、通気性防湿フィルムを使用した場合、確か
に通気性はあるものの水蒸気発生量の多い場合には通気
性が不足しその効果が認められない。また、孔開け加工
した場合は穴の開いていない部分で結露した水分のため
に内部の食品が濡れてしまい風味を損ねる。
【0003】本出願人は、特開平3−200575号に
通気性防水シ−トを用いた電子レンジ加熱用の食品容器
を、また、特開平4−57768号において電子レンジ
加熱用食品包装袋を各々提案した。しかし、これらの発
明は、透湿防水シ−トとしてのメルトブロ−ン不織布と
パルプ繊維シ−トとを熱エンボス等の手段によりフラッ
トに貼り合わせたに過ぎず接着されていない部分におい
ても両者間の空間は殆ど無いに等しい。また、あったと
してもこの部分に空間部を設けるための操作は何等行わ
れていない。従って、これらの食品包材は、米飯のよう
にパルプ繊維シ−トの吸水能力以上の水分が食品から発
生したとき、メルトブロ−ン不織布が透湿機能を発揮す
る事が出来なくなり、メルトブロ−ン不織布層の内側、
即ち食品側に結露を生じてしまい、この水分によって食
品を濡らしその風味を損なう事になる。また、主に食品
の下側においては、パルプ繊維シ−トがその吸水能力の
限界付近の水分を吸収した場合、食品の自重により、メ
ルトブロ−ン不織布層を通過して押し出され、同様に食
品を濡らしその風味を損なってしまう事がある。
通気性防水シ−トを用いた電子レンジ加熱用の食品容器
を、また、特開平4−57768号において電子レンジ
加熱用食品包装袋を各々提案した。しかし、これらの発
明は、透湿防水シ−トとしてのメルトブロ−ン不織布と
パルプ繊維シ−トとを熱エンボス等の手段によりフラッ
トに貼り合わせたに過ぎず接着されていない部分におい
ても両者間の空間は殆ど無いに等しい。また、あったと
してもこの部分に空間部を設けるための操作は何等行わ
れていない。従って、これらの食品包材は、米飯のよう
にパルプ繊維シ−トの吸水能力以上の水分が食品から発
生したとき、メルトブロ−ン不織布が透湿機能を発揮す
る事が出来なくなり、メルトブロ−ン不織布層の内側、
即ち食品側に結露を生じてしまい、この水分によって食
品を濡らしその風味を損なう事になる。また、主に食品
の下側においては、パルプ繊維シ−トがその吸水能力の
限界付近の水分を吸収した場合、食品の自重により、メ
ルトブロ−ン不織布層を通過して押し出され、同様に食
品を濡らしその風味を損なってしまう事がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の如き
食品包装材において、吸水層であるところの吸水性繊維
シ−ト層の吸水能力以上の水分が発生しても、該水分を
吸収し、該水分が食品に再接触することのないように構
成することにより食品の風味を損ねる事の無い、電子レ
ンジ加熱が可能な改良された食品包材を提供せんとする
ものである。
食品包装材において、吸水層であるところの吸水性繊維
シ−ト層の吸水能力以上の水分が発生しても、該水分を
吸収し、該水分が食品に再接触することのないように構
成することにより食品の風味を損ねる事の無い、電子レ
ンジ加熱が可能な改良された食品包材を提供せんとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の如き
問題点を克服すべく鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明は、不通気性のシ−ト層を外層、吸水
性を有するパルプ繊維シ−ト層を中間層、透湿通気かつ
防水機能を有するメルトブロ−ン不織布層を内層として
配した食品包装材であって、前記メルトブロ−ン不織布
層が規則的または/および不規則的な凹凸形状を有し、
前記吸水性繊維シート層との間に空間部を形成して該吸
水性繊維シート層上に貼り合わされている電子レンジ加
熱用食品包装材である。
問題点を克服すべく鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明は、不通気性のシ−ト層を外層、吸水
性を有するパルプ繊維シ−ト層を中間層、透湿通気かつ
防水機能を有するメルトブロ−ン不織布層を内層として
配した食品包装材であって、前記メルトブロ−ン不織布
層が規則的または/および不規則的な凹凸形状を有し、
前記吸水性繊維シート層との間に空間部を形成して該吸
水性繊維シート層上に貼り合わされている電子レンジ加
熱用食品包装材である。
【0006】本発明の食品包装材は、透湿通気かつ防水
機能を有するメルトブロ−ン不織布層とその外方側の吸
水性を有する繊維シ−ト層との組み合わせ構造ににより
電子レンジ加熱によって生ずる蒸気を内部に留める事無
く外方層の繊維シート層に吸収させ、しかも該繊維シー
ト層で吸収しきれなかった水分を、メルトブロ−ン不織
布層の凹凸形状により形成された、吸水性繊維シ−ト層
との間に設けられた空間部に保持する事により、内部
(食品に接するメルトブローン不織布層表面側)には結露
を生じさせず、また該凹凸形状により、吸収された水分
がメルトブロ−ン不織布層を通過して押し戻される事を
防ぎ、該水分が食品と再接触することのないように構成
したもので、これら作用により風味を損なう事無く食品
を暖めることができるものである。
機能を有するメルトブロ−ン不織布層とその外方側の吸
水性を有する繊維シ−ト層との組み合わせ構造ににより
電子レンジ加熱によって生ずる蒸気を内部に留める事無
く外方層の繊維シート層に吸収させ、しかも該繊維シー
ト層で吸収しきれなかった水分を、メルトブロ−ン不織
布層の凹凸形状により形成された、吸水性繊維シ−ト層
との間に設けられた空間部に保持する事により、内部
(食品に接するメルトブローン不織布層表面側)には結露
を生じさせず、また該凹凸形状により、吸収された水分
がメルトブロ−ン不織布層を通過して押し戻される事を
防ぎ、該水分が食品と再接触することのないように構成
したもので、これら作用により風味を損なう事無く食品
を暖めることができるものである。
【0007】以下、本発明を図面によって説明する。図
1は、本発明の食品包装材(P)の断面図を示してい
る。ここで符号(1)で示される層は包装袋として構成
するときその最内層となってヒ−トシ−ルを行い、かつ
透湿通気かつ防水機能を有し、食品が加熱されても水蒸
気は逃がし、食品をその層より内側にとどめておくため
のメルトブロ−ン不織布層、符号(2)は食品から生じ
た水蒸気が冷やされ水滴状となった水分を吸収する吸水
性繊維シ−ト層、そして符号(3)は該吸水性繊維シ−
ト層(2)では吸収しきれなかった水分を保持するため
の空間部である。また、符号(4)は不通気性で防水性
を有するフィルム層、符号(5)は化粧用、印刷用の外
層である。
1は、本発明の食品包装材(P)の断面図を示してい
る。ここで符号(1)で示される層は包装袋として構成
するときその最内層となってヒ−トシ−ルを行い、かつ
透湿通気かつ防水機能を有し、食品が加熱されても水蒸
気は逃がし、食品をその層より内側にとどめておくため
のメルトブロ−ン不織布層、符号(2)は食品から生じ
た水蒸気が冷やされ水滴状となった水分を吸収する吸水
性繊維シ−ト層、そして符号(3)は該吸水性繊維シ−
ト層(2)では吸収しきれなかった水分を保持するため
の空間部である。また、符号(4)は不通気性で防水性
を有するフィルム層、符号(5)は化粧用、印刷用の外
層である。
【0008】前記メルトブローン不織布層(1)の凹凸
形状による空間部(3)は、過剰水分の保持を行い、ま
た該凹凸構造は、食品をメルトブローン不織布層(1)
から立体的に隔離し、結露水分や戻り水分があっても、
食品が該水分と再接触しない働きをする。
形状による空間部(3)は、過剰水分の保持を行い、ま
た該凹凸構造は、食品をメルトブローン不織布層(1)
から立体的に隔離し、結露水分や戻り水分があっても、
食品が該水分と再接触しない働きをする。
【0009】このメルトブローン不織布層(1)の凹凸
形状は、一定間隔のギャザーの如き規則的な凹凸形状で
あっても、また収縮等により形成される不規則的な凹凸
形状であってもよい。
形状は、一定間隔のギャザーの如き規則的な凹凸形状で
あっても、また収縮等により形成される不規則的な凹凸
形状であってもよい。
【0010】このメルトブローン不織布層(1)の凹凸
形状は、該メルトブロ−ン不織布層(1)をあらかじめ
凹凸形状に形成し、これを吸水性繊維シ−ト層(2)に
貼り合わせる(詳細後述)か、あるいは両者(1)および
(2)を貼り合わせた後、例えば熱収縮によって、吸水
性繊維シ−ト層(2)は熱収縮させメルトブローン不織
布層(1)は収縮させずにすることによって、少なくと
もメルトブローン不織布層に結果として凹凸形状を発現
させることによって得られる。
形状は、該メルトブロ−ン不織布層(1)をあらかじめ
凹凸形状に形成し、これを吸水性繊維シ−ト層(2)に
貼り合わせる(詳細後述)か、あるいは両者(1)および
(2)を貼り合わせた後、例えば熱収縮によって、吸水
性繊維シ−ト層(2)は熱収縮させメルトブローン不織
布層(1)は収縮させずにすることによって、少なくと
もメルトブローン不織布層に結果として凹凸形状を発現
させることによって得られる。
【0011】本食品包装材(P)で使用するメルトブロ
−ン不織布層(1)は食品に対する安全性の点から添加
剤や処理剤を使用せずして通気透湿性かつ防水機能を有
する素材の物で、また電子レンジ加熱に対する耐熱性が
必要であるとの観点から、主にポリプロピレンからなる
メルトブロ−ン不織布を用いるものである。しかし、こ
のメルトブロ−ン不織布の原料は、ポリプロピレンに限
られる訳ではなく、食品に対する安全性を有していれば
ポリエチレンやナイロンのような他の樹脂を用いる事も
出来る。
−ン不織布層(1)は食品に対する安全性の点から添加
剤や処理剤を使用せずして通気透湿性かつ防水機能を有
する素材の物で、また電子レンジ加熱に対する耐熱性が
必要であるとの観点から、主にポリプロピレンからなる
メルトブロ−ン不織布を用いるものである。しかし、こ
のメルトブロ−ン不織布の原料は、ポリプロピレンに限
られる訳ではなく、食品に対する安全性を有していれば
ポリエチレンやナイロンのような他の樹脂を用いる事も
出来る。
【0012】上記メルトブロ−ン不織布は、平均繊維径
が10μm以下、目付が3g/m2から50g/m2、よ
り好ましくは5g/m2から50g/m2のものが用いら
れる。該メルトブロ−ン不織布層の目付けが3g/m2
未満では食品から出る水を遮断する十分な耐水性が得ら
れ難く、逆に目付けが50g/m2を越えるものでは蒸
気の透過性が小さくなり、所期の目的を発揮する事が難
しくなると共に、また不経済ともなる。
が10μm以下、目付が3g/m2から50g/m2、よ
り好ましくは5g/m2から50g/m2のものが用いら
れる。該メルトブロ−ン不織布層の目付けが3g/m2
未満では食品から出る水を遮断する十分な耐水性が得ら
れ難く、逆に目付けが50g/m2を越えるものでは蒸
気の透過性が小さくなり、所期の目的を発揮する事が難
しくなると共に、また不経済ともなる。
【0013】メルトブロ−ン不織布層(1)の外側層と
なる吸水性を有する吸水性繊維シ−ト層(2)は、食品
が加熱されて発した水蒸気が食品の周囲に滞留すること
なく、該メルトブロ−ン不織布層(1)を通過させて食
品と分離状態とし、その分離した水蒸気が、より外方側
のフィルム層(4)でその通路を断たれて冷却結露して
も、そのフィルム層(4)内面側に接する当該吸水性繊
維シ−ト層(2)で吸収する事によって、前記水蒸気が
メルトブロ−ン不織布層(1)内で結露し再接触して食
品の風味を損ねるようになる事を防止するものである。
その目的のために、この吸水性繊維シ−ト層(2)は、
吸収性のある繊維不織布シ−トとする事が好ましく、ま
さに天然パルプ繊維が最も優れている。
なる吸水性を有する吸水性繊維シ−ト層(2)は、食品
が加熱されて発した水蒸気が食品の周囲に滞留すること
なく、該メルトブロ−ン不織布層(1)を通過させて食
品と分離状態とし、その分離した水蒸気が、より外方側
のフィルム層(4)でその通路を断たれて冷却結露して
も、そのフィルム層(4)内面側に接する当該吸水性繊
維シ−ト層(2)で吸収する事によって、前記水蒸気が
メルトブロ−ン不織布層(1)内で結露し再接触して食
品の風味を損ねるようになる事を防止するものである。
その目的のために、この吸水性繊維シ−ト層(2)は、
吸収性のある繊維不織布シ−トとする事が好ましく、ま
さに天然パルプ繊維が最も優れている。
【0014】即ち、本発明食品包装材での上記(1)お
よび(2)の構成としては、ポリプロピレンメルトブロ
ーン不織布とパルプシ−トとの組み合わせが加工性、性
能そしてコストの点で最も好ましい。
よび(2)の構成としては、ポリプロピレンメルトブロ
ーン不織布とパルプシ−トとの組み合わせが加工性、性
能そしてコストの点で最も好ましい。
【0015】この時のパルプ繊維シ−ト層(2)の目付
けは5から50g/m2が好ましい。目付けが5g/m2
未満では十分な吸水能力が得られず、また逆に50g/
m2より大きい物となるとシ−ト全体が厚くなりすぎ、
容易に層内剥離を生じ好ましくない。またこのパルプ繊
維シ−ト層(2)はパルプ繊維100%の使用に限られ
る物ではなく、上記メルトブロ−ン不織布層(1)との
接着強力をより高めるために、かつパルプ繊維での効果
を損なわない範囲で、例えばポリエチレン繊維を少量混
抄したパルプ繊維からなる不織布(紙)としても良い。
このような繊維からなる不織布は乾式、湿式いずれの方
式で製造されたものでもよい
けは5から50g/m2が好ましい。目付けが5g/m2
未満では十分な吸水能力が得られず、また逆に50g/
m2より大きい物となるとシ−ト全体が厚くなりすぎ、
容易に層内剥離を生じ好ましくない。またこのパルプ繊
維シ−ト層(2)はパルプ繊維100%の使用に限られ
る物ではなく、上記メルトブロ−ン不織布層(1)との
接着強力をより高めるために、かつパルプ繊維での効果
を損なわない範囲で、例えばポリエチレン繊維を少量混
抄したパルプ繊維からなる不織布(紙)としても良い。
このような繊維からなる不織布は乾式、湿式いずれの方
式で製造されたものでもよい
【0016】本発明におけるメルトブローン不織布層の
凹凸は、一定間隔の規則的なものが好ましいが、これに
限られるものではなく不規則的なものであってもよいこ
とは前述したが、前者の、凹凸ギャザ−を形成したメル
トブロ−ン不織布層(1)と吸水性繊維シ−ト層(2)
との貼合わせ複合シート材(p)の好適な製造方法の一
例を、以下に略記する。
凹凸は、一定間隔の規則的なものが好ましいが、これに
限られるものではなく不規則的なものであってもよいこ
とは前述したが、前者の、凹凸ギャザ−を形成したメル
トブロ−ン不織布層(1)と吸水性繊維シ−ト層(2)
との貼合わせ複合シート材(p)の好適な製造方法の一
例を、以下に略記する。
【0017】図2はその製造装置の概念図で、その長さ
方向に一定間隔の凹凸ギャザー形状となるようにメルト
ブロ−ン不織布層を形成すると共に、その凹凸ギャザー
の凸部に吸水性繊維シ−ト層を貼り合わせ、該メルトブ
ロ−ン不織布層と吸水性繊維シ−ト層との間に該メルト
ブローン不織布層の凹凸ギャザーによる空間を有するシ
−ト状複合体を構成する方法である。
方向に一定間隔の凹凸ギャザー形状となるようにメルト
ブロ−ン不織布層を形成すると共に、その凹凸ギャザー
の凸部に吸水性繊維シ−ト層を貼り合わせ、該メルトブ
ロ−ン不織布層と吸水性繊維シ−ト層との間に該メルト
ブローン不織布層の凹凸ギャザーによる空間を有するシ
−ト状複合体を構成する方法である。
【0018】即ち、この方法は、メルトブロ−ン不織布
層(1)を、工程幅方向に延びるストライプ状の凹凸溝
を持つ加熱された熱エンボスロ−ル(6)と該エンボス
ロ−ル(6)の凹凸に対応する凹凸模様を持ち該エンボ
スロ−ル(6)よりも10℃以上温度の低い温度に保た
れた凹凸押さえロ−ル(7)との噛み合わせ部に供給
し、該メルトブロ−ン不織布(1)を凹凸状に付形しつ
つ該エンボスロ−ル(6)の回動と共に回動前進させ、
その後、該熱エンボスロ−ル(6)と接触状態に設置し
たフラットロ−ル(8)との間の接触部に、別途案内さ
れた吸水性繊維シ−ト層(2)と共に該吸水性繊維シ−
ト層(2)がフラットロ−ル(8)側になるように供給
し、該凹凸形成されたメルトブロ−ン不織布層(1)の
凸部のみを該吸水性繊維シ−ト層(2)と熱エンボス接
着させることにより製造できる。
層(1)を、工程幅方向に延びるストライプ状の凹凸溝
を持つ加熱された熱エンボスロ−ル(6)と該エンボス
ロ−ル(6)の凹凸に対応する凹凸模様を持ち該エンボ
スロ−ル(6)よりも10℃以上温度の低い温度に保た
れた凹凸押さえロ−ル(7)との噛み合わせ部に供給
し、該メルトブロ−ン不織布(1)を凹凸状に付形しつ
つ該エンボスロ−ル(6)の回動と共に回動前進させ、
その後、該熱エンボスロ−ル(6)と接触状態に設置し
たフラットロ−ル(8)との間の接触部に、別途案内さ
れた吸水性繊維シ−ト層(2)と共に該吸水性繊維シ−
ト層(2)がフラットロ−ル(8)側になるように供給
し、該凹凸形成されたメルトブロ−ン不織布層(1)の
凸部のみを該吸水性繊維シ−ト層(2)と熱エンボス接
着させることにより製造できる。
【0019】この方法により製造した凹凸ギャザ−付与
した貼合わせ複合シート材(p)は、極めて均一なギャ
ザ−を形成する事ができるため外観を正確にコントロ−
ルでき、必要な大きさのギャザ−を正確かつ容易に得る
事が出来る。更にこの方法は、熱エンボスおよび熱接着
方式で行うものであるため、高速での運転と共にそれが
安定に連続運転出来る大きなメリットを有する。
した貼合わせ複合シート材(p)は、極めて均一なギャ
ザ−を形成する事ができるため外観を正確にコントロ−
ルでき、必要な大きさのギャザ−を正確かつ容易に得る
事が出来る。更にこの方法は、熱エンボスおよび熱接着
方式で行うものであるため、高速での運転と共にそれが
安定に連続運転出来る大きなメリットを有する。
【0020】この方法において、熱エンボスロ−ルの凹
凸模様は、凸部、その頂部での幅で接着面積を稼ぎ接着
強度をコントロ−ルでき、またそのピッチと深さでギャ
ザ−の大きさをコントロ−ルし、複合体の吸水性をコン
トロ−ルするものである。このような凹凸の大きさ、ピ
ッチは目的とする食品および使用する最終用途により各
々最適な条件設定を行えば良く一律には定まらないが、
一般的には、該ロ−ル凹凸の凸部頂部幅は0.1〜1.
0mmの範囲内とする事が望ましい。また凹凸ピッチは
0.5〜3.0mmの範囲内とすることが望ましい。ま
た凹部深さ(凸部高さ)は0.5〜2.0mmの範囲内
とする事が望ましい。
凸模様は、凸部、その頂部での幅で接着面積を稼ぎ接着
強度をコントロ−ルでき、またそのピッチと深さでギャ
ザ−の大きさをコントロ−ルし、複合体の吸水性をコン
トロ−ルするものである。このような凹凸の大きさ、ピ
ッチは目的とする食品および使用する最終用途により各
々最適な条件設定を行えば良く一律には定まらないが、
一般的には、該ロ−ル凹凸の凸部頂部幅は0.1〜1.
0mmの範囲内とする事が望ましい。また凹凸ピッチは
0.5〜3.0mmの範囲内とすることが望ましい。ま
た凹部深さ(凸部高さ)は0.5〜2.0mmの範囲内
とする事が望ましい。
【0021】前記製造手段において熱エンボスロ−ル
(6)は、メルトブロ−ン不織布層(1)を一定温度に
加熱でき、かつ凹凸を付形できるものであれば良く、特
に制限されるものではないが、例えば、スチ−ムあるい
は熱媒により温度制御可能となした凹凸ロ−ルが好まし
く使用することができる。また、凹凸押さえロ−ル
(7)についても同様にメルトブローン不織布層(1)
に凹凸を付形できるものであればよいが、付形したメル
トブローン不織布層(1)を熱エンボスロ−ル(6)に
保持させるため、熱エンボスロ−ル(6)よりも10℃
以上低い温度に保つことが望ましい。即ち、温度制御可
能なものとすることが好ましい。
(6)は、メルトブロ−ン不織布層(1)を一定温度に
加熱でき、かつ凹凸を付形できるものであれば良く、特
に制限されるものではないが、例えば、スチ−ムあるい
は熱媒により温度制御可能となした凹凸ロ−ルが好まし
く使用することができる。また、凹凸押さえロ−ル
(7)についても同様にメルトブローン不織布層(1)
に凹凸を付形できるものであればよいが、付形したメル
トブローン不織布層(1)を熱エンボスロ−ル(6)に
保持させるため、熱エンボスロ−ル(6)よりも10℃
以上低い温度に保つことが望ましい。即ち、温度制御可
能なものとすることが好ましい。
【0022】熱エンボスロ−ル(6)の凹凸模様は、凸
部、その頂部での幅で接着面積を稼ぎ、接着強度をコン
トロ−ルでき、また、そのピッチと深さでギャザ−の大
きさをコントロ−ルしメルトブロ−ン不織布と吸水性繊
維シ−トとの間の空間の大きさをコントロ−ルするもの
である。また、ギャザ−の大きさは、必ずしも凹凸模様
の大きさを変更する事によりコントロ−ルする必要は無
く、ギャザ−を形成できる範囲内においては、前記ロ−
ル(6)と(7)の接圧及びクリアランスをコントロ−
ルする事により調整できる。更にこの凹凸の形状は特に
限定されるものではないが、図3に示すような「ギヤ」
の形状あるいは、図4に示すような「長方形」の形状で
あることが好ましい。
部、その頂部での幅で接着面積を稼ぎ、接着強度をコン
トロ−ルでき、また、そのピッチと深さでギャザ−の大
きさをコントロ−ルしメルトブロ−ン不織布と吸水性繊
維シ−トとの間の空間の大きさをコントロ−ルするもの
である。また、ギャザ−の大きさは、必ずしも凹凸模様
の大きさを変更する事によりコントロ−ルする必要は無
く、ギャザ−を形成できる範囲内においては、前記ロ−
ル(6)と(7)の接圧及びクリアランスをコントロ−
ルする事により調整できる。更にこの凹凸の形状は特に
限定されるものではないが、図3に示すような「ギヤ」
の形状あるいは、図4に示すような「長方形」の形状で
あることが好ましい。
【0023】熱エンボスロ−ル(6)に対応する押さえ
凹凸ロ−ル(7)は、金属模様ロ−ル、コットンロ−ル
やペ−パ−ロ−ルのいずれかを用いる事ができる。ま
た、これら熱エンボスロ−ル(6)と押さえ凹凸ロ−ル
(7)は、メルトブロ−ン不織布が噛み合わせ部に導か
れてきたとき、そのシ−トによって凹凸部が離れるある
いは噛み合わせ不能になるなどして非伸縮性シ−トへの
ギャザ−形成が不十分とならないように、お互いの噛み
合わせ部を機械的に加圧する事により噛み合わせを保持
するようにする必要がある。
凹凸ロ−ル(7)は、金属模様ロ−ル、コットンロ−ル
やペ−パ−ロ−ルのいずれかを用いる事ができる。ま
た、これら熱エンボスロ−ル(6)と押さえ凹凸ロ−ル
(7)は、メルトブロ−ン不織布が噛み合わせ部に導か
れてきたとき、そのシ−トによって凹凸部が離れるある
いは噛み合わせ不能になるなどして非伸縮性シ−トへの
ギャザ−形成が不十分とならないように、お互いの噛み
合わせ部を機械的に加圧する事により噛み合わせを保持
するようにする必要がある。
【0024】前記製造方法において重要な事は、熱エン
ボスロ−ル1の温度である。この温度は、メルトブロ−
ン不織布(1)の融点以下15℃ないし融点以下40℃
の範囲内に保つ事により、凹凸押さえロ−ル(7)にて
熱エンボスロ−ル(6)凹部に押し込まれたメルトブロ
−ン不織布層(1)が該ロ−ル(6)表面へ浮き上がっ
てくる事を防いでいることである。この温度が高すぎた
場合、メルトブロ−ン不織布層(1)が融けるか、融け
ないまでもロ−ルに取られたり、繊維が脆化してしま
う。また、温度が低すぎた場合、シ−トの表面が融けな
いため一度凹部へ押し込まれたメルトブローン不織布層
(1)が浮き上がってしまう。更に、凹凸押さえロ−ル
(7)について、その温度を熱エンボスロ−ル(6)に
比べて10℃以上低温に保つことが望ましい。これは、
メルトブローン不織布層(1)を凹凸噛み合わせ部にて
凹凸状に付形した後熱エンボスロ−ル(6)の方へ確実
に保持させるために必要である。
ボスロ−ル1の温度である。この温度は、メルトブロ−
ン不織布(1)の融点以下15℃ないし融点以下40℃
の範囲内に保つ事により、凹凸押さえロ−ル(7)にて
熱エンボスロ−ル(6)凹部に押し込まれたメルトブロ
−ン不織布層(1)が該ロ−ル(6)表面へ浮き上がっ
てくる事を防いでいることである。この温度が高すぎた
場合、メルトブロ−ン不織布層(1)が融けるか、融け
ないまでもロ−ルに取られたり、繊維が脆化してしま
う。また、温度が低すぎた場合、シ−トの表面が融けな
いため一度凹部へ押し込まれたメルトブローン不織布層
(1)が浮き上がってしまう。更に、凹凸押さえロ−ル
(7)について、その温度を熱エンボスロ−ル(6)に
比べて10℃以上低温に保つことが望ましい。これは、
メルトブローン不織布層(1)を凹凸噛み合わせ部にて
凹凸状に付形した後熱エンボスロ−ル(6)の方へ確実
に保持させるために必要である。
【0025】このメルトブロ−ン不織布(1)をエンボ
スロ−ル(6)の凹部へ押し込んでおくための方法とし
てロ−ルにサクションゾ−ンを設け吸引する方法がある
が、低目付け不織布の場合には通気度が高すぎるため意
味を成さない。したがって、熱可塑性樹脂からなるメル
トブロ−ン不織布(1)をその融点ないし融点以下40
℃の範囲の温度に加熱し付形した凹凸が元に戻らないよ
うに維持して前進させる事が肝要である。
スロ−ル(6)の凹部へ押し込んでおくための方法とし
てロ−ルにサクションゾ−ンを設け吸引する方法がある
が、低目付け不織布の場合には通気度が高すぎるため意
味を成さない。したがって、熱可塑性樹脂からなるメル
トブロ−ン不織布(1)をその融点ないし融点以下40
℃の範囲の温度に加熱し付形した凹凸が元に戻らないよ
うに維持して前進させる事が肝要である。
【0026】なおフラットロ−ル(8)も特に制限され
るものではなく、前記熱エンボスロ−ル(6)にて凹凸
を付形したメルトブローン不織布層(1)と吸水性繊維
シ−ト層(2)とを貼り合わせることができればよく、
そのために必要な熱量をシ−トに供給できるよう温度制
御可能なものとすることが好ましい。
るものではなく、前記熱エンボスロ−ル(6)にて凹凸
を付形したメルトブローン不織布層(1)と吸水性繊維
シ−ト層(2)とを貼り合わせることができればよく、
そのために必要な熱量をシ−トに供給できるよう温度制
御可能なものとすることが好ましい。
【0027】吸水性繊維シ−ト層(2)の外側の不通気
性かつ防水性を有するフィルム層(4)は、該吸水性繊
維シ−ト層(2)で吸収された水分が、より外側の化粧
用あるいは印刷用のシ−ト層(5)へ移行するのを阻止
する層であり、ポリエチレン、ポリプロピレンやポリエ
ステルなどの単独または積層フィルムが用いられる。し
かしその素材は記載のものに限られない。このフィルム
層(4)は、通常は、その外側層の、化粧用あるいは印
刷用のシ−ト層(5)に押し出しラミネ−ト法により張
り合わせて用いられる。このシート層(5)は紙やフィ
ルムからなり、内容食品物の内容を表示し、あるいはま
た美粧するためのものである。このようなラミネート形
態は、加工上容易であると共に経済的であるが、必ずし
もこれに限定される物ではない。
性かつ防水性を有するフィルム層(4)は、該吸水性繊
維シ−ト層(2)で吸収された水分が、より外側の化粧
用あるいは印刷用のシ−ト層(5)へ移行するのを阻止
する層であり、ポリエチレン、ポリプロピレンやポリエ
ステルなどの単独または積層フィルムが用いられる。し
かしその素材は記載のものに限られない。このフィルム
層(4)は、通常は、その外側層の、化粧用あるいは印
刷用のシ−ト層(5)に押し出しラミネ−ト法により張
り合わせて用いられる。このシート層(5)は紙やフィ
ルムからなり、内容食品物の内容を表示し、あるいはま
た美粧するためのものである。このようなラミネート形
態は、加工上容易であると共に経済的であるが、必ずし
もこれに限定される物ではない。
【0028】これらフィルム層(4)、化粧用印刷用シ
ート層(5)、あるいは両者ラミネートシートは、前記
貼合わせ複合シート材(p)と積層し公知の接合化手段
により複合一体化する。
ート層(5)、あるいは両者ラミネートシートは、前記
貼合わせ複合シート材(p)と積層し公知の接合化手段
により複合一体化する。
【0029】前記シ−ト層(1)〜(5)の複合層から
成る食品包装材(P)は、各シ−ト層を単に重ねただけ
の構成のものは、その包装体としての袋に形成するまで
に、その取扱い性が悪い点があるばかりでなく、包装体
としての破損を生じ易くする点からもあまり好ましいも
のではなく、各シ−ト層間が部分的にも積層一体化した
物とする事が好ましい。
成る食品包装材(P)は、各シ−ト層を単に重ねただけ
の構成のものは、その包装体としての袋に形成するまで
に、その取扱い性が悪い点があるばかりでなく、包装体
としての破損を生じ易くする点からもあまり好ましいも
のではなく、各シ−ト層間が部分的にも積層一体化した
物とする事が好ましい。
【0030】ここで、この一体化とは各シ−ト層が全面
に亙って密着接合されている事は、前記フィルムシ−ト
層(4)と化粧用あるいは印刷用のシ−ト層(5)との
一体化を除いて、本発明の目的にとって好ましいもので
はなく、点状や線状あるいは断続的な線状の形で部分的
に接合されている事がむしろ好ましい。即ち、部分的な
接合によって、メルトブロ−ン不織布層(1)の形態、
およびその通気透湿性、耐水性等といった特性を変化さ
せることがなく維持できるのである。
に亙って密着接合されている事は、前記フィルムシ−ト
層(4)と化粧用あるいは印刷用のシ−ト層(5)との
一体化を除いて、本発明の目的にとって好ましいもので
はなく、点状や線状あるいは断続的な線状の形で部分的
に接合されている事がむしろ好ましい。即ち、部分的な
接合によって、メルトブロ−ン不織布層(1)の形態、
およびその通気透湿性、耐水性等といった特性を変化さ
せることがなく維持できるのである。
【0031】この部分的な接合は、その接着部分が全体
の1〜50%の範囲内に抑える事が一般に好ましい。ま
た接着部分は支障のない範囲で広く、均一に分布してい
る事が好ましく、更にシ−ト間は、できるだけ接触する
表面層のみで接合されていることが好ましい。特に吸水
性繊維シ−ト層(2)は、後述するように該層(2)に
ガス抜きの機能を持たせるためには、その層(2)の両
面シ−ト層(1)、(4)との接合は、表面のみで接合
するように調整する事が望ましい。
の1〜50%の範囲内に抑える事が一般に好ましい。ま
た接着部分は支障のない範囲で広く、均一に分布してい
る事が好ましく、更にシ−ト間は、できるだけ接触する
表面層のみで接合されていることが好ましい。特に吸水
性繊維シ−ト層(2)は、後述するように該層(2)に
ガス抜きの機能を持たせるためには、その層(2)の両
面シ−ト層(1)、(4)との接合は、表面のみで接合
するように調整する事が望ましい。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。 実施例1: <吸水性繊維シ−ト層(2)>木材パルプを抄紙して得
た目付15g/m2のパルプ紙を用意した。
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。 実施例1: <吸水性繊維シ−ト層(2)>木材パルプを抄紙して得
た目付15g/m2のパルプ紙を用意した。
【0033】<メルトブロ−ン不織布(1)の製造>メ
ルトフロ−レ−ト700g/10分のポリプロピレンを
用意し、これを押出機によって溶融押出を行い、紡糸温
度285℃、単孔吐出量0.5g/分・孔でノズルから
吐出し、温度285℃、圧力0.4kg/℃の高速熱風
により細化させた繊維流をダイから20cm離れた位置
で捕集コンベア上に捕集し、平均目付け5g/m2のメ
ルトブロ−ン不織布を得た。
ルトフロ−レ−ト700g/10分のポリプロピレンを
用意し、これを押出機によって溶融押出を行い、紡糸温
度285℃、単孔吐出量0.5g/分・孔でノズルから
吐出し、温度285℃、圧力0.4kg/℃の高速熱風
により細化させた繊維流をダイから20cm離れた位置
で捕集コンベア上に捕集し、平均目付け5g/m2のメ
ルトブロ−ン不織布を得た。
【0034】<凹凸ギャザ−状複合体(P)の製造>上
記のメルトブロ−ン不織布層(1)を図2に示す熱エン
ボスロ−ル(6)と凹凸押さえロ−ル(7)との間に導
入し凹凸付形を行い、引き続き、該熱エンボスロ−ル
(6)に近接するフラットロ−ル(8)部まで送り、こ
こで、該両ロ−ル(6)、(8)間に別途案内されたパ
ルプ繊維シ−ト層(2)と積層状態で押圧して、メルト
ブロ−ン不織布層(1)の凸部頂部にパルプ繊維シ−ト
層(2)が熱接着した、片面が凹凸ギャザー状の貼合わ
せ複合シート材(p)を得た。この複合シート材(p)
の凹凸ピッチは1.7mm、凸部高さは0.7mm、凹
部幅は0.5mmであった。この時の熱エンボスロ−ル
(6)および凹凸押さえロ−ル(7)の凹凸形状は、図
3に示すギヤタイプであり、それは凹凸のピッチが1.
57mm、深さが1.13mm、凸部頂部幅が0.50
mmであった。該熱エンボスロール(6)の温度は13
2℃、凹凸押さえロ−ル(7)の温度は60℃、ロ−ル
(6)と(7)との線圧は10kg/cmであった。ま
た、フラットロ−ル(8)の温度は100℃であり、こ
のロ−ル(8)も熱エンボスロ−ル(6)に線圧60k
g/cmの接圧で押さえられていた。また、この時の処
理速度は10m/分であった。次に前記複合シート材
(p)に、化粧用シート(5)をポリエチレンを用いて
押し出しラミネート加工し、図1のごとき片面に凹凸ギ
ャザーを形成した包装材(P)とした。この包装材
(P)を用い、そのギャザー側が袋の内側になるように
重ね合わせヒートシールする事で包装袋を作成した。
記のメルトブロ−ン不織布層(1)を図2に示す熱エン
ボスロ−ル(6)と凹凸押さえロ−ル(7)との間に導
入し凹凸付形を行い、引き続き、該熱エンボスロ−ル
(6)に近接するフラットロ−ル(8)部まで送り、こ
こで、該両ロ−ル(6)、(8)間に別途案内されたパ
ルプ繊維シ−ト層(2)と積層状態で押圧して、メルト
ブロ−ン不織布層(1)の凸部頂部にパルプ繊維シ−ト
層(2)が熱接着した、片面が凹凸ギャザー状の貼合わ
せ複合シート材(p)を得た。この複合シート材(p)
の凹凸ピッチは1.7mm、凸部高さは0.7mm、凹
部幅は0.5mmであった。この時の熱エンボスロ−ル
(6)および凹凸押さえロ−ル(7)の凹凸形状は、図
3に示すギヤタイプであり、それは凹凸のピッチが1.
57mm、深さが1.13mm、凸部頂部幅が0.50
mmであった。該熱エンボスロール(6)の温度は13
2℃、凹凸押さえロ−ル(7)の温度は60℃、ロ−ル
(6)と(7)との線圧は10kg/cmであった。ま
た、フラットロ−ル(8)の温度は100℃であり、こ
のロ−ル(8)も熱エンボスロ−ル(6)に線圧60k
g/cmの接圧で押さえられていた。また、この時の処
理速度は10m/分であった。次に前記複合シート材
(p)に、化粧用シート(5)をポリエチレンを用いて
押し出しラミネート加工し、図1のごとき片面に凹凸ギ
ャザーを形成した包装材(P)とした。この包装材
(P)を用い、そのギャザー側が袋の内側になるように
重ね合わせヒートシールする事で包装袋を作成した。
【0035】比較例1;メルトブロ−ン不織布層(1)
を図2に示す熱エンボスロ−ル(6)と凹凸ロ−ル
(7)との間に導入せず、メルトブロ−ン不織布への凹
凸付形を行わずに、メルトブロ−ン不織布層とパルプシ
−ト層とを直接熱エンボスロ−ル(6)とフラットロ−
ル(8)との間に導き熱接着した事以外は実施例1と同
じ条件でメルトブロ−ン不織布層とパルプシ−ト層との
貼合わせ複合シート材を得た。得られた貼合わせ複合シ
ート材に実施例1と同じく化粧用シート(5)をポリエ
チレンを用いて押し出しラミネート加工して包装材を
得、この包装材のメルトブローン不織布層が袋の内側に
なるように重ね合わせヒートシールする事で包装袋を作
成した。
を図2に示す熱エンボスロ−ル(6)と凹凸ロ−ル
(7)との間に導入せず、メルトブロ−ン不織布への凹
凸付形を行わずに、メルトブロ−ン不織布層とパルプシ
−ト層とを直接熱エンボスロ−ル(6)とフラットロ−
ル(8)との間に導き熱接着した事以外は実施例1と同
じ条件でメルトブロ−ン不織布層とパルプシ−ト層との
貼合わせ複合シート材を得た。得られた貼合わせ複合シ
ート材に実施例1と同じく化粧用シート(5)をポリエ
チレンを用いて押し出しラミネート加工して包装材を
得、この包装材のメルトブローン不織布層が袋の内側に
なるように重ね合わせヒートシールする事で包装袋を作
成した。
【0036】これらの実施例1で用意した包装袋に炊き
あがってから約24時間冷凍したご飯をいれ、電子レン
ジで加熱した。一方、比較例1で用意した袋でも同様に
してご飯を加熱した。これらのご飯を食したところ、比
較例1の包装袋を用いたご飯は表面に吸水層で吸収しき
れなかった水分が付着し、ベタツキのあるご飯となって
しまい、食味の劣る物であった。一方、実施例1の包装
袋を用いたご飯は表面に過剰の水分が付着する事なく、
ふっくらしたご飯であり、極めて良好な食味であった。
あがってから約24時間冷凍したご飯をいれ、電子レン
ジで加熱した。一方、比較例1で用意した袋でも同様に
してご飯を加熱した。これらのご飯を食したところ、比
較例1の包装袋を用いたご飯は表面に吸水層で吸収しき
れなかった水分が付着し、ベタツキのあるご飯となって
しまい、食味の劣る物であった。一方、実施例1の包装
袋を用いたご飯は表面に過剰の水分が付着する事なく、
ふっくらしたご飯であり、極めて良好な食味であった。
【0037】
【発明の効果】本発明の包装材を使用する事により、ご
飯やシュウマイなどの水分の多い食品を電子レンジで加
熱したとき、発生した水分でその食味を損なう事なく加
熱する事が可能となる。
飯やシュウマイなどの水分の多い食品を電子レンジで加
熱したとき、発生した水分でその食味を損なう事なく加
熱する事が可能となる。
【図1】本発明の食品包装材の断面図。
【図2】本発明での貼合わせ複合シート材の製造装置の
一例概念図。
一例概念図。
【図3】図3製造装置での熱エンボスロールおよび凹凸
押さえロールの凹凸形状を例示する部分断面図。
押さえロールの凹凸形状を例示する部分断面図。
【図4】図3製造装置での熱エンボスロールおよび凹凸
押さえロールのさらに他の凹凸形状を例示する部分断面
図。
押さえロールのさらに他の凹凸形状を例示する部分断面
図。
P 本発明食品包装材 p メルトブローン不織布と吸収性繊維シート層との貼
合わせ複合シート材 1 メルトブローン不織布層 2 吸収性繊維シート層 3 空間部 4 防水性フィルム層 5 化粧用、印刷用外層 6 熱エンボスロール 7 凹凸押さえロール 8 フラットロール
合わせ複合シート材 1 メルトブローン不織布層 2 吸収性繊維シート層 3 空間部 4 防水性フィルム層 5 化粧用、印刷用外層 6 熱エンボスロール 7 凹凸押さえロール 8 フラットロール
Claims (3)
- 【請求項1】不通気性のシ−ト層を外層、吸水性を有す
る吸水性繊維シ−ト層を中間層、透湿通気かつ防水機能
を有するメルトブロ−ン不織布層を内層として配した電
子レンジ加熱用食品包装材であって、少なくとも前記メ
ルトブロ−ン不織布層が凹凸形状を有し、前記吸水性繊
維シ−ト層との間に空間部を形成して該吸水性繊維シ−
ト層と貼り合わされている事を特徴とする電子レンジ加
熱用食品包装材。 - 【請求項2】メルトブローン不織布層は一定間隔のギャ
ザー状凹凸を有しており、吸水性繊維シート層との間に
一定間隔の空間部を有している事を特徴とする請求項1
に記載の電子レンジ加熱用食品包装材。 - 【請求項3】メルトブロ−ン不織布層の形成しているギ
ャザ−状凹凸の形状が、高さ0.1mm〜5mm、ピッ
チ0.1mm〜5mmである事を特徴とする請求項2に
記載の電子レンジ加熱用食品包装材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9259967A JPH1194260A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 保水性に優れた電子レンジ加熱用食品包装材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9259967A JPH1194260A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 保水性に優れた電子レンジ加熱用食品包装材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1194260A true JPH1194260A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17341423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9259967A Pending JPH1194260A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 保水性に優れた電子レンジ加熱用食品包装材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1194260A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2352706A (en) * | 1999-08-03 | 2001-02-07 | Mars Uk Ltd | Shelf stable precooked cereal product in pouch |
WO2005092606A1 (en) * | 2004-03-19 | 2005-10-06 | E.I. Dupont De Nemours And Company | Multilayer sheet or liner for packing hot foods |
CN102354651A (zh) * | 2011-05-30 | 2012-02-15 | 曹茂军 | 双端型植物光谱灯 |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP9259967A patent/JPH1194260A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2352706A (en) * | 1999-08-03 | 2001-02-07 | Mars Uk Ltd | Shelf stable precooked cereal product in pouch |
WO2005092606A1 (en) * | 2004-03-19 | 2005-10-06 | E.I. Dupont De Nemours And Company | Multilayer sheet or liner for packing hot foods |
CN102354651A (zh) * | 2011-05-30 | 2012-02-15 | 曹茂军 | 双端型植物光谱灯 |
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