JP3272367B2 - 脱硝用熱処理活性炭素繊維、その製造方法、それを用いた脱硝方法、及びそれを用いた脱硝システム - Google Patents

脱硝用熱処理活性炭素繊維、その製造方法、それを用いた脱硝方法、及びそれを用いた脱硝システム

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JP3272367B2 JP51108597A JP51108597A JP3272367B2 JP 3272367 B2 JP3272367 B2 JP 3272367B2 JP 51108597 A JP51108597 A JP 51108597A JP 51108597 A JP51108597 A JP 51108597A JP 3272367 B2 JP3272367 B2 JP 3272367B2
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昭典 安武
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敬古 小林
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Osaka Gas Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ボイラ、エンジン、タービンなどから排出
される燃焼排ガス中の窒素酸化物の除去に関し、より詳
しくは、低温から高温までの窒素酸化物を効率良く還元
して、窒素と水とに分解する排煙脱硝技術に関する。
本発明は、特に既存の排煙脱硝装置、ボイラなどの出
口から排出される低温の排ガスの脱硝に好適である。
本発明は、また、道路トンネル、地下駐車場、道路交
差点などにおける換気ガス中の窒素酸化物の除去に関
し、より詳しくは、ボイラなどの排ガスに比して低濃度
(通常15ppm以下程度)且つ低温(通常常温〜50℃程
度)である窒素酸化物を効率良く還元して、窒素と水と
に分解する低温脱硝技術に関する。
さらに、本発明は、各種燃料を燃焼させるボイラ、ガ
スタービン、エンジン及び燃焼炉等から排出される排ガ
ス中の窒素酸化物(NOx)を除去する熱処理活性炭素繊
維を用いた脱硝システムに関する。本発明は、トンネル
内の窒素酸化物の除去、並びに硝酸製造設備の排ガス中
の窒素酸化物の除去等に好適に用いられる。
背景技術 ボイラなどの固定式窒素酸化物発生源からの排ガスの
脱硝に関しては、従来から酸化バナジウムを触媒とし、
アンモニアを還元剤として窒素酸化物を選択的に還元す
る方法(SCR)があり、広く実用化されている(「公害
防止の技術と法規」、大気編、130頁、丸善(株))。
しかしながら、この酸化バナジウム触媒を使用する方法
では、実用上十分な脱硝率を得るためには、排ガスの温
度を300℃以上とする必要がある。したがって、ボイラ
の出口直後、ボイラの伝熱部途中などの高温部に触媒層
を含む脱硝装置を設置するか、或いは低温の排ガスを再
加熱してその温度を上げなければならない。しかし、こ
れらには次の問題点がある。
すなわち、ボイラの高温部に脱硝装置を設置する場合
には、装置全体が複雑となり、耐熱材料の使用によって
設備費が増大し、触媒層の交換時の作業性が低くなる等
の問題点がある。低温の排ガスを再加熱する場合には、
加熱装置の併設が必要であり、設備費が増大する。
したがって、本発明は、ボイラ等の固定式窒素酸化物
発生源からの排ガスの脱硝を常温(5〜20℃程度)から
150℃程度の低温で行いうる技術を提供することを第一
の目的とする。
一方、道路トンネルなどの排気ガスは、NO濃度が10pp
m程度以下とボイラ等から排出される排ガス中の窒素酸
化物濃度に比して極めて低く、温度が常温近傍であり、
しかもガス量が極めて膨大であるという特徴がある。こ
のため、道路トンネルなどのガスを従来のSCRにより除
去するためには、ガスの温度を300℃以上に加熱する必
要があり、莫大な熱エネルギーを必要とするので、経済
的に成り立たない。
そこで、特公平7−41142号公報、特開平7−47227号
公報等では、低濃度且つ常温のNOをオゾンなどによりNO
2に酸化し、吸着剤に吸着させ、高濃度のNO2を生成さ
せ、これをアンモニアなどの還元性ガスで処理して、分
解する方法が提案されている。しかしながら、このよう
な吸着工程を含むプロセスでは、装置が大型化且つ複雑
化するのみならず、使用するオゾンによって安全性に関
する新たな問題点が生ずるので、実用化は困難である。
従って、本発明は、道路トンネルなどからの排気ガス
中の低濃度で常温近傍のNOをそのままアンモニアと接触
反応させて、窒素と水とに分解し得る技術を提供するこ
とを第二の目的とする。
次に、図7に従来の排煙処理システムによる排ガス処
理の一例を説明する。
図7中、符号41はボイラ、42は脱硝装置、93は空気予
熱器、44は集塵器、45はガス・ガスヒータ、46は脱硫装
置及び47は煙突を各々図示する。
図7に示すように、ボイラ41等の出口には、触媒を用
いた脱硝装置42を設けて排ガス中の窒素酸化物(NOx)
を除去し、該脱硝装置42の出口に空気予熱器43を設置
し、排ガス温度を130℃程度まで低減するようにしてい
る。
上記空気予熱器43を通過した排ガスは、集塵器44で集
塵された後、ガス・ガスヒータ45を経由して、脱硫装置
46に導きここで硫黄酸化物(SOx)を処理した後、煙突4
7から排ガスを大気中に排出するようにしている。
上述したように、現在実用化されているボイラ排ガス
中の窒素酸化物の除去においては、V2O5をTiO2に担持し
た触媒を使用し、NH3を還元剤として窒素と水蒸気とに
分解する選択接触還元法(SCR)による脱硝装置42を設
げて処理している。しかし、これには以下のような問題
がある。
第一に、触媒の性能上反応温度が300〜400℃である。
第二に、還元剤としてNH3が必要である。第三に、現状
のNOxのリーク量が5〜40ppmのレベルであるので、これ
を零にするためにNH3を過剰に注入する必要がある。
また、近年の環境規制から、排ガス中の窒素酸化物の
濃度は一般に高深度脱硝と称する1ppm以下等に除去する
よう求められている。上記従来の選択接触還元法(SC
R)による脱硝処理では、条件等を変化させても、装置
の巨大化等によって除去コストが肥大化する。一方、環
境問題から除去効率の向上を図ることが望まれている。
したがって、本発明は、上記問題に鑑み、従来よりも
排ガス中の窒素酸化物の除去効率の向上を図った脱硝シ
ステムを提供することを第三の目的とする。
発明の開示 本発明者は、上記第一及び第二の目的を達成するため
に研究を進めた結果、比表面積が大きく、細孔(ポア)
を有する活性炭素繊維、特に20Å以下の微細なミクロポ
アを多数有する活性炭素繊維を一定条件で熱処理したも
のを、排ガスの脱硝反応における触媒として使用する場
合には、150℃以下の低温においても、高い脱硝率を達
成しうることを見出した。また、常温近傍においてNO濃
度の低い排煙を処理する際にも、高い脱硝率を達成しう
ることを見出した。
すなわち、本発明は、下記の排煙脱硝に関する技術を
提供するものである。本発明は、原料用活性炭素繊維を
非酸化雰囲気中600〜1200℃で熱処理することにより、
その表面の含酸素官能基を除去して表面酸素量/表面炭
素量を原子比で0.05以下とすることを特徴とする排煙脱
硝用活性炭素繊維の製造方法を提供する。
本発明は、また、原料用活性炭素繊維を非酸化性雰囲
気中600〜1200℃で熱処理した後、硫酸または硝酸によ
りその表面を賦活して酸化性含酸素官能基を付与するこ
とを特徴とする脱硝用活性炭素繊維の製造方法を提供す
る。
本発明は、また、これらの製造方法によって得られる
排煙脱硝用活性炭素繊維に、常温乃至150℃の温度で、
窒素酸化物および水蒸気として80%を超えない水分を含
む排ガスと、窒素酸化物と同濃度のNH3ガスとを接触さ
せることにより、窒素酸化物を選択的に還元し、窒素と
水とに分解することを特徴とする脱硝方法を提供する。
本発明は、また、該脱硝方法であって、しかも、排煙
処理装置の出口またはボイラ出口において、20〜150℃
で且つ5〜400ppmの窒素酸化物のより高度の脱硝を行う
脱硝方法を提供する。
前記第三の目的を達成するために、本発明の活性炭素
繊維を用いた第一の脱硝システムは、原料用活性炭素繊
維を600〜1000℃の温度範囲にて熱処理を施してなる熱
処理活性炭素繊維を充填した第一の充填器を設け、排ガ
スと共に導入したアンモニア(NH3)と排ガス中の窒素
酸化物(NOx)とを接触させ、連続的に窒素(N2)に選
択還元して窒素酸化物を除去し、且つ上記活性炭素繊維
を充填した第二の充填器を後流側に設け、余剰のアンモ
ニアを吸着して回収することを特徴とする。
上記脱硝システムにおいて、第一の充填器と第二の充
填器とに対して、交互に処理ガスを導入して脱硝及びア
ンモニアの吸着を繰り返して行うことができる。
前記第三の目的を達成するために、本発明の活性炭素
繊維を用いた第二の脱硝システムは、原料用活性炭素繊
維を600〜1000℃の温度範囲にて熱処理を施してなる熱
処理活性炭素繊維を充填した脱硝器を設けると共に、該
脱硝器の前後に第一のアンモニア吸着器と第二のアンモ
ニア吸着器とを各々設け、窒素酸化物を含有する処理ガ
スを上記第一又は第二のアンモニア吸着器の何れか一方
から交互に導入すると共に、第一及び第二のアンモニア
吸着器と上記脱硝器との間にアンモニア(NH3)を導入
し、上記脱硝器内において、充填した熱処理活性炭素繊
維と排ガス中の窒素酸化物(NOx)とを接触させ、連続
的に窒素(N2)に選択還元して窒素酸化物を除去し、且
つ上記脱硝器の後流側に設けた吸着器で、余剰のアンモ
ニアを吸着・回収することを特徴とする。
上記脱硝システムにおいて、上記原料用活性炭素繊維
としては、ポリアクリロニトリル系炭素繊維またはピッ
チ系炭素繊維であることが好ましい。
また、上記脱硝システムにおいて、上記原料用活性炭
素繊維に対して、熱処理を施す代わりに硫酸処理及び金
属担持処理等の化学的処理を施したものを用いてもよ
い。
本発明の熱処理活性炭素繊維は、排煙脱硝用触媒とし
て優れた効果を発揮する。より詳しくは、本発明の脱硝
用熱処理活性炭素繊維を使用する場合には、常温〜150
℃程度の低温で、低〜高濃度(20〜500ppm程度)の窒素
酸化物を含有する排煙を40〜80%程度の高い脱硝率で脱
硝することができる。
特にピッチ系活性炭素繊維を用いた場合には、高い水
蒸気分圧下でも、優れた脱硝性能を達成することができ
る。
また、本発明の熱処理活性炭素繊維を用いると、NOを
オゾン、電子線などによる酸化によりNO2とすることな
く、また吸着剤による濃縮を行うことなく、常温〜50℃
程度の低温で、15ppm以下の低濃度の窒素酸化物を含有
するガスを40〜80%程度の高い脱硝率で脱硝することが
できる。特にピッチ系活性炭素繊維を用いた場合には、
高い水蒸気分圧下でも、優れた脱硝性能を達成すること
ができる。
本発明の脱硝システムによれば、窒素酸化物を含有す
る処理ガスの処理において、一定条件下で熱処理を施し
た活性炭素繊維をアンモニア吸着剤として使用すること
により、低濃度窒素酸化物(NOx)の処理が可能とな
り、より高度な脱硝が達成される。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の方法により改質された活性炭素繊維
の表面における脱硝反応機構を示す概念図である。
図2は、本発明に係る脱硝システムの第1の実施の形
態を示す概略図である。
図3は、本発明に係る脱硝システムの第2の実施の形
態を示す概略図である。
図4は、本発明に係る脱硝システムの第3の実施の形
態を示す概略図である。
図5は、本発明に係る脱硝システムの第3の実施の形
態を示す概略図である。
図6は、本発明に係る脱硝システムの第3の実施の形
態を示す概略図である。
図7は、従来の排煙処理システムの概略図である。
発明を実施するための最良の形態 本願明細書において、「%」とあるのは、特に断らな
い限り、「容量%」を意味する。また、「非酸化性雰囲
気」とあるのは、「不活性ガス雰囲気」と「還元雰囲
気」の両方を含む。「常温」とあるのは、5〜40℃程度
の温度を意味する。
本発明において、脱硝用熱処理活性炭素繊維を製造す
るに際し使用する原料用活性炭素繊維としては、ピッチ
系、PAN系、フェノール系、セルロース系などの各種の
活性炭素繊維が挙げられる。これらの中では、ピッチ系
活性炭素繊維は、窒素および酸素含有量が低く、後述の
熱処理による表面の含酸素官能基の除去効果が大きい。
従って、高い水蒸気分圧下でも、優れた窒素酸化物除去
活性を示すので、ピッチ系活性炭素繊維を使用すること
が好ましい。原料用活性炭素繊維の性状は、特に限定さ
れるものではないが、通常、細孔径10〜30Å程度、細孔
容積0.3〜1.2ml/g程度、比表面積500〜2000m2/g程度で
ある。
本発明において、原料用活性炭素繊維を窒素ガス、ア
ルゴンガス、ヘリウムガスなどの非酸化性雰囲気中で60
0〜1200℃で熱処理して、原料用活性炭素繊維の表面の
含酸素官能基(COOH、COHなど)を除去し、その表面の
酸素量/炭素量比を原子比で0.05以下とすることによ
り、排ガス中の水分の影響を抑制した高度の脱硝触媒活
性を有する熱処理活性炭素繊維(以下、熱処理活性炭素
繊維Aともいう。)を得ることができる。
或いは、原料用活性炭素繊維を窒素ガス、アルゴンガ
ス、ヘリウムガスなどの非酸化性雰囲気中で600〜1200
℃で熱処理した後、硫酸または硝酸により表面を賦活
し、その表面にC=O、C20などの酸化性含酸素官能基
を付与することによっても、高度の脱硝触媒活性を有す
る熱処理活性炭素繊維を得ることができる。この場合、
硫酸または硝酸による活性炭素繊維の賦活は、原料用活
性炭素繊維に重量比でその3〜5倍量程度の硫酸(98%
程度)或いは硝酸(60%程度)を加え、充分に浸漬した
後、350〜500℃程度で硫酸或いは硝酸が完全に蒸発する
まで加熱することにより、行うことができる。この場合
には、排ガス中の水分の影響を抑制するとともに、150
℃以下の低温においても、極めて優れた脱硝活性を発揮
する脱硝用熱処理活性炭素繊維(以下、熱処理活性炭素
繊維Bともいう。)を得ることができる。
本発明の方法により排煙脱硝を行う場合には、上記の
熱処理活性炭素繊維の存在下に、常温(5〜20℃程度)
から150℃の温度(より好ましくは100〜150℃程度)に
おいて、低濃度から高濃度(500ppm程度以下)の窒素酸
化物と3%以上の酸素と水蒸気として0〜80%の水分を
含む排ガスと、窒素酸化物と同濃度(当量)のNH3ガス
とを接触させることにより、窒素酸化物を選択的に還元
し、窒素と水とに分解する。
一般に、排ガスの温度が100℃以下と比較的低い場合
には、上記熱処理活性炭素繊維Aを使用することが好ま
しく、排ガスの温度が100℃以上と比較的高い場合に
は、上記熱処理活性炭素繊維Bを使用することが好まし
い。特に、熱処理活性炭素繊維Bを使用する場合には、
排煙中の水分含有量が80%を超える場合にも、脱硝を行
うことができる。
本発明においては、熱処理活性炭素繊維と接触或いは
熱処理活性炭素繊維を通過する間に、排ガス中に含まれ
る窒素酸化物(NOx)は、下記反応式に示すように、還
元剤として使用されるアンモニア(NH3)と反応し、無
害な窒素置(N2)と水蒸気(H2O)とに分解される。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O (1) 6NO2+8NH3 →7N2+12H2O (2) (1)式で示される熱処理活性炭素繊維の表面での反
応機構(温度>100℃)を図1に示す。
熱処理活性炭素繊維の表面の酸化性含酸素官能基にま
ずアンモニアが吸着され、活性種であるOH(ad.)とNH2
(ad.)が生成する。次いでNH2(ad.)は、NOと反応し
て、N、とH2Oとに還元される。次いで、N2とH2Oとが脱
離した後の−OH基が酸素により酸化され、酸化性含酸素
官能基が再生される。
このような反応が常温でも進行するのは、熱処理活性
炭素繊維が20Å以下のミクロポアを有し、該ミクロポア
の中で反応物質が凝縮し、ミクロな領域で高圧反応を形
成するからである。
上記の反応は、通常、排ガス中に存在する水分により
著しく阻害される。これは、水とO2、NH3との競争吸着
によるものである。しかしながら、本発明においては、
原料用活性炭素繊維の非酸化雰囲気中での熱処理によっ
て親水性の含酸素官能基を除去して、排ガス中の水分の
影響を抑制し、高湿度下でも高い脱硝率を得ている。ま
た、原料用活性炭素繊維の非酸化雰囲気中での熱処理後
にさらに硫酸または硝酸により賦活処理することによ
り、C=0などの酸化性含酸素官能基のみを導入し、常
温〜150℃程度の低温でも、吸着性能を落とすことな
く、高い脱硝率を達成している。
実施例 以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とす
るところをより一層明確にする。但し、本発明は、以下
の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜9 ピッチ系原料用活性炭素繊維として以下の3種(いず
れも大阪瓦斯株式会社製)を使用して、窒素雰囲気下で
600〜1200℃で1時間熱処理し、本発明の熱処理活性炭
素繊維を得た。
OG−5A;比表面積500m2/g OG−10A;比表面積1000m2/g OG−20A;比表面積2000m2/g 上記で得られたそれぞれの熱処理活性炭素繊維2gを反
応管(内径25mm)に充填し、温度150℃で窒素酸化物含
有ガスを400cc/分の流量で流通させた。窒素酸化物含有
ガスの組成は、150ppmのNO、150ppmのNH3、15%の02
残部のN2であり、水分の含有量は、水蒸気分圧として80
%であった。
反応管の出口ガスを化学発光式NOx計(柳本製作所
(株)製、ECL−88US)により分析し、次式から脱硝率
を算出した。
脱硝率(%)=(入口NO濃度(ppm) −出口NO濃度(ppm))÷入口NO濃度(ppm)×100 表1に反応開始30時間後の安定化した状態での定常反
応中の値を示す。
なお、活性炭素繊維の表面の酸素量/炭素量(O/Cと
して示す:原子比)は、光電子分光分析装置(島津製作
所(株)製、“ESCA850")により測定した。
比較例1〜3 実施例1〜9で使用した3種のピッチ系原料用活性炭
素繊維を熱処理することなくそのまま実施例1〜9で使
用したものと同様の反応管に充填し、実施例1〜9と同
様の脱硝反応を行なった。結果を表1に併せて示す。
表1に示す結果から、熱処理活性炭素繊維が、優れた
脱硝効果を発揮することが明らかである。
実施例10〜18 実施例1〜9と同様の3種のピッチ系原料用活性炭素
繊維を使用して、窒素雰囲気下600〜1200℃で1時間熱
処理した後、炭素繊維の重量の3倍量の硫酸(98%)を
加え、充填浸漬させた後、400℃で硫酸が完全に蒸発す
るまで賦活処理した。
上記で得られたそれぞれの熱処理活性炭素繊維2gを実
施例1〜9と同様にして反応管に充填し、実施例1〜9
の脱硝反応を行った。結果を表2に示す。
表2に示す結果から、熱処理と硫酸による賦活により
改質された活性炭素繊維が、さらに優れた脱硝効果を発
揮することが明らかである。
実施例19〜43 ピッチ系原料用活性炭素繊維として以下の4種(いず
れも大阪瓦斯株式会社製)を使用して、窒素雰囲気下60
0〜1200℃で1時間熱処理し、本発明の熱処理活性炭素
繊維を得た。
OG−7A;比表面積700m2/g OG−8A;比表面積800m2/g OG−10A;比表面積1000m2/g OG−20A;比表面積2000m2/g 上記で得られたそれぞれの熱処理活性炭素繊維2gを反
応管(内径25mm)に充填し、温度25℃で、窒素酸化物を
低濃度で含有するガスを400cc/分で流通させた。
窒素酸化物含有ガスの組成は、10ppmのNO、10ppmのNH
3、15%のO2、残部のN2であり、水分は、25℃における
相対湿度で0%或いは80%であった。
反応管の出口ガスを化学発光式NOx計(柳本製作所
(株)製、ECL−88US)により分析し、次式から脱硝率
を算出した。
脱硝率(%)=(入口NO濃度(ppm) −出口NO濃度(ppm))÷入口NO濃度(ppm)×100 表3〜表6に反応開始30時間後の安定化した状態での
定常反応中の値を示す。
なお、活性炭素繊維の表面の酸素量/炭素量(原子
比)は、光電子分光分析装置(島津製作所(株)製、
“ESCA850")により測定した。
比較例4〜11 実施例19〜43で使用した4種のピッチ系原料用活性炭
素繊維を熱処理することなくそのまま実施例19〜43で使
用したものと同様の反応管に充填し、実施例19〜43と同
様の脱硝反応を行なった。結果を表3〜6に併せて示
す。
表3〜6に示す結果から、熱処理により改質された活
性炭素繊維が、優れた脱硝効果を発揮することが明らか
である。
実施例44〜47 活性炭素繊維としてフェノール系活性炭素繊維(東邦
レーヨン(株)製、「FE−300」(商品名)、比表面積8
50m2/g)を使用する以外は、実施例19〜43と同様にして
熱処理を行い、次いでNO含有ガスの処理を行った。結果
を表7に示す。
比較例12〜13 実施例44〜47で使用した2種のフェノール系原料用活
性炭素繊維を熱処理することなく、そのまま実施例44〜
47で使用したものと同様の反応管に充填し、実施例44〜
47と同様の脱硝反応を行った。結果を表7に併せて示
す。
表7に示す結果から、フェノール系熱処理活性炭素繊
維は、特に相対湿度80%という高湿度条件下に改善され
た脱硝効果を発揮することが明らかである。
次に、本発明の脱硝システムの実施の形態を詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
脱硝システムの第一の実施の形態 図2に本発明を実施する脱硝システムの第一の実施の
形態を示す。
図2中、符号1は第一の充填器、2は第二の充填器を
各々示す。
同図に示すように、第1及び第2の充填器には原料用
活性炭素繊維を600℃〜1000℃の温度範囲にて熱処理を
施してなる熱処理活性炭素繊維が充填されている。
そして、窒素酸化物を含有した処理ガスと共に導入し
たアンモニア(NH3)と処理ガス中の窒素酸化物(NOx)
とを接触させ、連続的に窒素(N2)に選択還元して窒素
酸化物を除去し、且つ第二の充填器12において、反応で
余剰のアンモニアを吸着して回収できるようにしてい
る。
ここで、上記第一の充填器1及び第二の充填器2に充
填する熱処理活性炭素繊維は、石炭・石油化学の残渣と
して出るピッチを溶融紡糸して得たピッチ系炭素繊維を
下記条件において化学処理したものを使用するようにし
ている。
本実施の形態例では、上記ピッチ系炭素繊維として、
大阪瓦斯株式会社製のピッチ系活性炭素繊維「OG−5A」
(商品名)を、還元雰囲気下で約850℃で1時間焼成
し、コルゲート状に成形したものを用いた。
また、熱処理活性炭素繊維として、高分子材料のポリ
アクリロニトリル繊維を焼成して炭化して得られる東邦
レーヨン株式会社製のポリアクリロニトリル(PAN)系
「FE−300」(商品名)炭素繊維を使用した場合でも、
上記と同様に排ガス中の窒素酸化物(NOx)の濃度を低
減することができた。
また、上記熱処理の他に、活性炭素繊維に対して以下
の化学処理を行うことにより、脱硝性能及びアンモニア
の吸着性能を向上させることができる。
硫酸処理 本処理は、活性炭素繊維100重量部、硫酸300重量部、
水200重量部の配合のものに原料用活性炭素繊維を加え
て、60〜70℃で加熱処理し、水分を蒸発させ、不活性ガ
ス(N2)中で400℃(又は300〜1200℃)で4時間保持す
ることからなる。
金属担持処理 本処理は、活性炭素繊維100重量部、硝酸鉄10重量
部、水300重量部の配合のものに原料用活性炭素繊維を
加えて、60〜70℃で加熱処理し、水分を蒸発させ、不活
性ガス(N2)中で400℃(又は300〜1200℃)で4時間保
持することからなる。
上記硝酸鉄の代わりに、硝酸銅、硝酸マンガン、硝酸
ニッケル、硝酸コバルト、硝酸亜鉛等を挙げることがで
きる。
上記硫酸処理及び金属担持処理等の化学処理を行った
活性炭素繊維は、脱硝性能が向上すると共に、アンモニ
ア吸着性能も向上したので、上記熱処理のものに代えて
脱硝システムに適用することができる。なお、後述する
実施の形態においても同様に化学的処理を施したものを
用いることができる。
脱硝システムの第二の実施の形態 図3に本発明の脱硝システムの第二の実施の形態を示
す。
図3中、符号11は第一の充填器、12は第二の充填器、
13〜18はバルブ、19はアンモニア供給ラインを各々図示
する。
図3に示すように、本脱硝システムは、原料用活性炭
素繊維を600℃〜1000℃の温度範囲にて熱処理を施して
なる熱処理活性炭素繊維を充填した第一の充填器11と第
二の充填器12とに対して処理ガスを交互に導入し、脱硝
反応を行った後、その余剰のアンモニアの吸着を行うも
のである。
本実施の形態では、先ず、図3の(A)に示すよう
に、第1回目の操作として、バルブ13〜15を開くと共
に、バルブ16〜18を閉塞し、アンモニア供給ライン19よ
り余剰のアンモニア(NH3)を導入し、第一の充填器11
において処理ガスと共に導入したアンモニアと該ガス中
の窒素酸化物(NOx)とを接触させ、連続的に窒素
(N2)に選択還元して窒素酸化物を除去する。
除去後のガスは、バルブ14を経由して上記熱処理活性
炭素繊維を充填した第二の充填器12に導入され、ここで
余剰のアンモニアが吸着され回収される。
次に、図3の(B)に示すように、第2回目の操作と
して、バルブ13〜15を閉じると共にバルブ16〜18を開
き、アンモニア供給ライン19より過剰のアンモニア(NH
3)を導入して、先ず第二の充填器12において処理ガス
と共に導入したアンモニアと該ガス中の窒素酸化物(NO
x)とを接触させ、連続的に窒素(N2)に選択還元して
窒素酸化物を除去する。
このとき、第二の充填器12においては、上記第1回目
の処理で吸着した余剰のアンモニアも還元に使用され、
再生が行われる。
除去後のガスはバルブ17を経由して第一の充填器11に
導入され、ここで余剰のアンモニアが吸着され回収され
る。
このように、第一の充填器11と第二の充填器12とに対
して、交互に処理ガスを導入して脱硝及びアンモニアの
吸着を繰り返して行うことにより、連続して窒素酸化物
の処理を効率良く行うことができる。
脱硝システムの第三の実施の形態 図4〜図6に本発明の脱硝システムの第三の実施の形
態を示す。
図4〜図6中、符号21は第一のアンモニア吸着器、22
は第二のアンモニア吸着器、23は脱硝器、24はアンモニ
ア供給源、25〜30はバルブを各々示す。
先ず、図4〜図6に示すように、本脱硝システムは、
原料用活性炭素繊維を600℃〜1000℃の温度範囲にて熱
処理を施してなる熱処理活性炭素繊維を充填した第一の
アンモニア吸着器21と第二のアンモニア吸着器22を設
け、これらの間に、原料用活性炭素繊維を600℃〜1000
℃の温度範囲にて熱処理を施してなる熱処理活性炭素繊
維を充填した脱硝器23を設け、排ガスを第一のアンモニ
ア吸着器21側と第二のアンモニア吸着器22側とから交互
に導入し、脱硝反応及び余剰のアンモニアの吸着を行う
ものである。
本実施の形態では、先ず、第1回目の操作として、図
4に示すように、バルブ25,28,30を開くと共に、バルブ
26,27,29を閉塞し、アンモニア供給源24より余剰のアン
モニア(NH3)をバルブ28を経由して脱硝器23に導入
し、該脱硝器23において排ガスと共に導入したアンモニ
アと該排ガス中の窒素酸化物(NOx)とを接触させ、連
続的に窒素(N2)に選択還元して窒素酸化物(NOx)を
除去する。
除去後の排ガスは、後流側に設けた第二のアンモニア
吸着器22に導入され、ここで余剰のアンモニアが吸着さ
れて回収され、バルブ30を経由して排気される。
次に、図5に示すように、第2回目の操作として、バ
ルブ25,28,30を閉じると共にバルブ26,27,29を開き、ア
ンモニア供給源24より過剰のアンモニア(NH3)をバル
ブ29を経由して脱硝器23に導入し、該脱硝器23において
処理ガスと共に導入したアンモニアと該ガス中の窒素酸
化物(NOx)とを接触させ、連続的に窒素(N2)に選択
還元して窒素酸化物(NOx)を除去する。
このとき、第二のアンモニア吸着器22においては、上
記第1回目の処理で吸着した余剰のアンモニアも還元に
使用され、再生が行われる。
除去後の排ガスは、後流側に設けた第一のアンモニア
吸着器21に導入され、ここで余剰のアンモニアが吸着さ
れて回収され、バルブ27を経由して排気される。
次に、第3回目の操作として、図6に示すように、第
1回目の操作と同様に、バルブ25,28,30を開くと共に、
バルブ26,27,29を閉塞し、アンモニア供給源24より過剰
のアンモニア(NH3)をバルブ28を経由して脱硝器23に
導入し、該脱硝器23において処理ガスと共に導入したア
ンモニアと該ガス中の窒素酸化物(NOx)とを接触さ
せ、連続的に窒素(N2)に選択還元して窒素酸化物(NO
x)を除去する。
このとき、第一のアンモニア吸着器21においては、上
記第2回目の処理で吸着した余剰のアンモニアも還元に
使用され、再生が行われる。
除去後の排ガスは、後流側に設けた第二のアンモニア
吸着器22に導入され、ここで余剰のアンモニアが吸着さ
れて回収され、バルブ30を経由して排気される。
このように、第一のアンモニア吸着器21と第二のアン
モニア吸着器22とに対して、交互に排ガスを導入して脱
硝及びアンモニアの吸着を繰り返して行うと共にアンモ
ニアの再生を行うことができることにより、窒素酸化物
の処理を連続して効率良く行うことができる。
上記脱硝システムを、各種燃料を燃焼させるボイラ、
ガスタービン、エンジン及び燃料炉等から排出される処
理排ガス中の窒素酸化物(NOx)の除去に適用すること
で、処理が容易となる。
また、本発明は、トンネル内の窒素酸化物の除去、並
びに硝酸製造設備の処理ガス中の窒素酸化物の除去に好
適に用いることができる。
フロントページの続き (72)発明者 瀬戸口 稔彦 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三菱重工業株式会社 長崎研究所内 (72)発明者 小林 敬古 東京都千代田区丸の内2丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (72)発明者 嘉数 隆敬 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 吉川 正晃 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−79176(JP,A) 特開 平5−76753(JP,A) 特開 平2−204613(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86 B01D 53/94 B01D 53/34 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理対象となる排ガスの温度が100℃以下
    の場合には、原料用活性炭素繊維を非酸化性雰囲気中で
    600〜1200℃で熱処理して、その表面の含酸素官能基を
    除去して表面酸素量/表面炭素量を原子比で0.05以下と
    した熱処理活性炭素繊維から成る脱硝用熱処理活性炭素
    繊維を使用し、処理対象となる排ガスの温度が100℃以
    上の場合には、原料用活性炭素繊維を非酸化雰囲気中で
    600〜1200℃で熱処理した後、硫酸または硝酸によって
    その表面を賦活して酸化性含酸素官能基を付与した熱処
    理活性炭素繊維から成る脱硝用熱処理活性炭素繊維を使
    用することとし、窒素酸化物および水蒸気として80%を
    超えない水分を含む排ガスと、窒素酸化物と同濃度のNH
    3ガスとを上記脱硝用熱処理活性炭素繊維に接触させる
    ことにより、窒素酸化物を選択的に還元し、窒素と水と
    に分解するようにしたことを特徴とする脱硝用熱処理活
    性炭素繊維の使用方法。
  2. 【請求項2】原料用活性炭素繊維を非酸化性雰囲気中で
    600〜1200℃で熱処理して、その表面の含酸素官能基を
    除去して表面酸素量/表面炭素量を原子比で0.05以下と
    した熱処理活性炭素繊維から成る排煙脱硝用熱処理活性
    炭素繊維に、常温乃至100℃の温度で、窒素酸化物およ
    び水蒸気として80%を超えない水分を含む排ガスと、窒
    素酸化物と同濃度のNH3ガスとを接触させることによ
    り、窒素酸化物を選択的に還元し、窒素と水とに分解す
    ることを特徴とする脱硝方法。
  3. 【請求項3】排煙処理装置の出口またはボイラ出口にお
    いて低温且つ低濃度の窒素酸化物のより高度の脱硝を行
    う請求項2に記載の脱硝方法。
  4. 【請求項4】原料用活性炭素繊維を600〜1000℃の温度
    範囲にて、非酸化雰囲気下で熱処理を施してなる熱処理
    活性炭素繊維を充填した第一の充填器を設け、100℃以
    下の排ガスと共に導入したアンモニア(NH3)と排ガス
    中の窒素酸化物(NOx)とを該第一の充填器中で接触さ
    せ、連続的に窒素(N2)に選択還元して窒素酸化物を除
    去し、且つ上記活性炭素繊維を充填した第二の充填器を
    後流側に設け、該第二の充填器中で余剰のアンモニアを
    吸着して回収することを特徴とする活性炭素繊維を用い
    た脱硝システム。
  5. 【請求項5】請求項4記載の脱硝システムにおいて、第
    一の充填器と第二の充填器とに対して、交互に排ガスを
    導入して脱硝及びアンモニアの吸着を繰り返して行うこ
    とを特徴とする活性炭素繊維を用いた脱硝システム。
  6. 【請求項6】原料用活性炭素繊維を600℃〜1000℃の温
    度範囲にて、非酸化性雰囲気で熱処理を施してなる熱処
    理活性炭素繊維を充填した脱硝器を設けると共に、該脱
    硝器の前後に第一のアンモニア吸着器と第二のアンモニ
    ア吸着器とを各々設け、窒素酸化物を含有する100℃以
    下の排ガスを上記第一又は第二のアンモニア吸着器の何
    れか一方から交互に導入すると共に、第一及び第二のア
    ンモニア吸着器と上記脱硝器との間にアンモニア(N
    H3)を導入し、上記脱硝器の中で、充填した熱処理活性
    炭素繊維と排ガス中の窒素酸化物(NOx)とを接触さ
    せ、連続的に窒素(N2)に選択還元して窒素酸化物を除
    去し、且つ上記脱硝器の後流側に設けた吸着器で、余剰
    のアンモニアを吸着して回収することを特徴とする活性
    炭素繊維を用いた脱硝システム。
  7. 【請求項7】請求項4乃至6のいずれかに記載の活性炭
    素繊維を用いた脱硝システムにおいて、上記原料用活性
    炭素繊維がポリアクリロニトリル系炭素繊維またはピッ
    チ系炭素繊維であることを特徴とする脱硝システム。
  8. 【請求項8】原料用活性炭素繊維を非酸化雰囲気中で60
    0〜1200℃で熱処理することによって、その表面の含酸
    素官能基を除去して表面酸素量/表面炭素量を原子比
    で、0.05以下とした脱硝用熱処理活性炭素繊維を充填し
    た第一の充填器を設け、該第一の充填器に100℃以下の
    排ガスとアンモニアを導入して、該アンモニアと該排ガ
    ス中の窒素酸化物(NOx)とを接触させ、該窒素酸化物
    を連続的に窒素(N2)に選択還元して窒素酸化物を除去
    し、且つ該脱硝用熱処理活性炭素繊維を充填した第二の
    充填器を後流側に設け、該第二の充填器で余剰のアンモ
    ニアを吸着して回収することを特徴とする脱硝用熱処理
    活性炭素繊維を用いた脱硝システム。
  9. 【請求項9】上記原料用活性炭素繊維がポリアクリロニ
    トリル系またはピッチ系の原料用活性炭素繊維である請
    求項8に記載の脱硝システム。
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