JP3271028B2 - 貯蔵飯の製造方法及びその装置 - Google Patents
貯蔵飯の製造方法及びその装置Info
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Description
き、水を付加して再加熱することにより風味のある米飯
を極めて容易に得ることの出来る貯蔵米の製造方法及び
その製造装置に関する。
ば、特公昭52−37055 号の貯蔵飯の製造方法や、特
公昭52−14300 号の冷蔵用米飯の製造方法などがある。
時間水に浸して吸水させ、これに水を適量加えて所定時
間加熱して米澱粉を充分にアルファー(α)化させて急
速に冷却し、更に一旦凍結させてから0℃〜10℃で一定
時間放置して貯蔵飯を得るものである。これら貯蔵飯
は、一度米を普通に炊いた状態のものを冷却凍結するか
ら、米の澱粉分子が水分子と結合して、それらを媒介に
して互に連なった状態、すなわち、アルファー化状態か
ら再び澱粉分子同士が寄り集まり束を作り、新しい澱粉
分子の配列が生まれ、水分子が離れて、いわゆる離漿現
象が生ずる。このような澱粉分子の配列の変化を一般に
老化と称し、澱粉分子がβ化したと呼んでいる。
澱粉が加熱前の生米と全く同じ状態、すなわち、消化出
来ないβ澱粉に戻ると言う意味ではなく、新しい澱粉分
子の配列が生じていることを意味し、この再配列による
澱粉分子は再加熱しても容易に炊きたてのようなアルフ
ァー化状態にもどり難いとされている。このため、上記
の貯蔵飯は、一旦冷飯となったものを蒸気を当てたりし
て水を補給しながら再加熱しても、炊きたてのごはんの
ような味を得ることが出来ないとの同様に、味が著しく
低下する結果になる。
アルファー化し冷却しても離漿現象が生じないで、澱粉
分子と水分子とが結合してそれらを媒介にして互に連な
っている状態を保持するが、水分子が最低値となってい
るアルファー化処理米を得ることができる貯蔵飯の製造
方法(特開平1−304856号公報、特開平3−123456号公
報)を提供している。
の製造方法は、長期にわたり保存でき、水を付加して再
加熱することにより、炊きたてのごはんと同様な風味の
ある貯蔵飯を容易に得ることが出来る点ですぐれてい
る。しかし、本出願人の製造方法は、生米蒸し工程で
蒸した蒸し米を外気に触れないようにして素早く容器に
移し、この容器を密封の収納庫内で減圧して真空冷却し
て蒸し米の温度を20℃程度にするものであるため、容器
に蒸し米が所定量入るまで時間がかかり、この工程中に
ごみや細菌等が混入する虞があり、 また冷却の終った蒸し米を容器と共に5℃程度の低温
かつ無菌室に2日間ほど置いて熟成させるものであるた
め、広大な低温かつ無菌室が必要になり、 また、熟成した蒸し米をほぐして計量し、袋詰めして
製品化する必要があり、しかもこれらの作業中無菌状態
を保持しなければならず、その管理は煩わしくかつ困難
さが伴うものである。 更に洗米した米を2時間浸漬しなければならないか
ら、それに見合う浸漬タンクが必要になり、その分の設
置場所も必要であり、上記容量の浸漬タンクの設置工事
も必要になって来る。
れたもので、衛生管理面が容易確実で、設置面積や設置
工事も小規模であり、かつ設備構成が単純でイニシャル
コスト、ランニングコスト共に低価な貯蔵米の製造方法
及びその装置を提供することを課題とする。
め、本発明の貯蔵米の製造方法は、洗米した米を常温の
水に20〜120分間浸漬してから水切りをし、その米
を0.25kg/cm2〜1.5kg/cm2の蒸気で
蒸して少なくとも米澱粉の一部をアルファー化し、その
蒸し米を熱い状態のまま直ちに袋に入れ、該袋を開封状
態のまま容器内に入れて容器を密封し、該容器内で69
0mmHg以上の真空状態を10〜30秒間保持出来る
ようにして蒸し米を常温にしたあと、前記容器内に無菌
エアーを送り大気圧としてから容器内で袋をシールし、
そのあと前記容器を開いて袋入り蒸し米を取り出し常温
にて24〜48時間放置しアルファー化した米澱粉を熟
成させ、前記米をアルファー化処理米としたものであ
り、また、洗米した米を50〜60℃の湯に10〜60
分間浸漬してから水切りしても良く、また、洗米した米
を常温のパイ(π)ウォーターに10〜60分間浸漬し
てから水切りしても良く、更に、米澱粉をアルファー化
した米を袋に入れる際、米に無菌エアーを吹き付けても
良く、また、米澱粉をアルファー化した米と共に脱酸素
剤を袋に入れても良い。
から米を受け入れて洗米する洗米部と、洗米後の米を貯
留し常温の水にて20〜120分間浸漬すると共に水切
りする浸漬水切部と、浸漬水切後の米を常時一定量貯留
するタンクの底板及び側板の多孔より0.25kg/c
m2〜1.5kg/cm2の蒸気を吹き込みかつ内部に
米を一定量排出する定量フィーダーを有すると共に排出
口を一時的に塞いで米を計量する計量機を有してなる蒸
し機と、計量された蒸し米を袋にて受け入れ開封のまま
ハッチ内に入れて該ハッチを閉じ690mmHg以上の
真空状態を10〜30秒間保持するようにしたあと前記
はハッチ内に無菌エアーを入れ大気圧とし袋を密封して
前記ハッチ内から取り出す真空冷却包装部と、を具備し
ても良い。
米した米を常温の水に20〜120分間浸漬してから水
切りをし、その米を0.25kg/cm2〜1.5kg
/cm2の蒸気で蒸して米澱粉をアルファー化し、その
蒸し米を熱い状態のまま直ちに袋に入れ、該袋を開封状
態のまま容器内に入れて容器を密封し、該容器内で69
0mmHg以上の真空状態を10〜30秒間保持出来る
ようになると20℃程度になるから、容器内に無菌エア
ーを送り大気圧としたあと袋をシールするので、米や袋
内にゴミや細菌等が混入せず、袋詰めされた状態である
から、広大な低温の無菌室が無くても常温にて24Hr
〜48Hr放置してアルファー化した米澱粉を熟成させ
ることができ、更に無菌エアーで大気圧とした容器内で
袋を密封するから無菌エアーが袋に入った状態になり、
蒸し米同士が付着してももみほぐせば米粒が単粒化した
アルファー化処理米になる。
漬すると、湯中に溶存している気体が少ないから、その
気体に邪魔されずに米粒の表面から湯を吸収しやすくな
り、また、常温のパイウォーターに洗米した米を浸漬し
ても、常温のパイウォーター中の水分子団が小さいから
溶存している気体分子団も小さく、気体に邪魔されずに
米粒の表面から常温のパイウォーターを吸収しやすくな
り、浸漬時間を短縮する。
入れる際、米に無菌エアーを吹き付けると、急激に米の
温度が下がり、その分次工程の真空冷却負荷を下げられ
る。
脱酸素剤を袋に入れると、袋を密封したあと袋内の無菌
エアー中の酸素が脱酸素剤に吸収され、米の保存状態が
なお一層良くなる。
詳述する。図1は本発明の貯蔵米の製造方法を具体化し
た製造装置のフロシート図、図2は蒸し機の1部を切欠
した斜視図である。両図において、1は貯蔵米の製造装
置であり、この製造装置1は、貯留タンク2から米を受
け入れて洗米する洗米部3と、洗米後の米を貯留し常温
の水にて20〜120分間浸漬すると共に水切りする浸
漬水切部4と、浸漬水切後の米を常時一定量貯留するタ
ンク5の底板5a及び側板5bの多孔6より0.25k
g/cm2〜1.5kg/cm2の蒸気を吹き込み、か
つ内部に米を一定量排出する定量フィーダー7を有する
と共に、排出口8を一時的に塞いで米を計量する計量機
9を有してなる蒸し機10と、計量された蒸し米を袋1
1にて受け入れ開封のまま容器であるハッチ12内に入
れて該ハッチ12を閉じ690mmHg以上の真空状態
を10〜30秒間保持したあと、ハッチ12内に無菌エ
アーを入れ大気圧とし袋11を密封してハッチ12内か
ら取り出す真空冷却包装部13と、ハッチ12から取り
出した袋詰めした蒸し米を常温にて24〜48時間放置
してアルファー化した米澱粉を熟成させる熟成ヤード1
4と、米同士が付着して1つの塊となっているアルファ
ー化処理米をもみほぐして単粒化するほぐし機15と、
を具備してなる。
して洗米機20が1台であるから、移動する供給タンク21
に1回に洗米する米を入れ、洗米機20の上に移動して、
洗米機20に米を供給して洗米する。そのあと、水と共に
米をポンプ28等にて浸漬タンク22に送る。
と、前記蒸し機10に浸漬し水切りした米を蒸し機10に送
るコンベアー23とを有している。浸漬タンク22は2基あ
り、浸漬時間は20〜120 分間であるから、すくなくとも
最大値の120 分間分の容量を有する。すなわち、一方の
浸漬タンク22から浸漬水切りした米を蒸し機10に供給し
ている間、他方の浸漬タンク22に洗米した米を貯留する
と共に浸漬水切り作業を実行する。これらはパイプ24に
設けたバルブ25、25を切換えることにより実行する。な
お、浸漬タンク22、22から交互に蒸し機10にコンベアー
23により米を送るために浸漬タンク22、22の下部にロー
タリーバルブ、あるいは自動バタフライバルブなどの切
換弁26、26を設け、これら切換弁26、26を開閉すること
により行なう。
ンク5内の下部に定量フィーダー7を設け、この定量フ
ィーダー7はモータ7aに直結しており、タンク5の側
面に定量フィーダー7の排出管31を設けている。この排
出管31のは水平に設けた直管32とその先端に曲管33を取
り付けてなる。このタンク5はそのV字状になった底板
5a、側板5bの外部を鋼板にて覆われ蒸気室34を形成
し、更に、タンク5内にある定量フィーダー7の上方に
蒸気吹出し管35を設けており、これら蒸気室34及び蒸気
吹出し管35はボイラー36に直結している。ボイラー36は
0.25〜1.5Kg/cm 2 の圧力の蒸気を発生するものを選択す
る。
には前述のように前記計量機9が取り付けられており、
この計量機9は、定量フィーダー7の回転数及び設定し
た計量に応じて、排出管31の曲管33にある排出口8を一
時的に塞ぐことにより、袋11に計量どおりの蒸し米を入
れる。なお、袋11に蒸し米を入れる際脱酸素剤供給機37
により脱酸素剤38を入れる。この脱酸素剤38は酸化鉄な
どが使用される。
は、複数のハッチ12をすくなくとも4コ有している。こ
れらハッチ12には、自動的に開閉して密封するフタが設
けられており、そのフタを開いて蒸し米を収容した袋11
を開封したままの状態でハッチ12内に入れる工程40があ
り、次にハッチ12のフタを閉じて密封し真空発生機41に
接続して690mmHg 以上の真空状態を10〜30秒間保持する
工程42があり、更に、無菌エアー発生機43に接続してハ
ッチ12内を大気圧にすると共にハッチ12内に設けたシー
ル機(図示せず)により袋11をシールする工程44があ
り、そして、ハッチ12のフタを開き袋11を脱袋して搬送
コンベアー45に落とす工程46がある。ハッチ12は少なく
とも4コあって、これら各工程40、42、44、46を順次移
動して循環するようになっている。
軽減、すなわち、真空発生機41の容量を小型にするた
め、排出管31の排出口8から袋11内に計量どおりに落下
している蒸し米に、バルブ39を開いて後述の無菌エアー
発生機43から無菌エアーを吹き付けても良い。このよう
にすることにより排出口8から排出直後の蒸し米は98℃
ぐらいであるが直ちに80℃〜70℃に低下させることがで
きる。
米の入った袋11を24Hr〜48Hr程度保管して熟成させるた
めのものである。この熟成ヤード14は常温で良いから、
夏場など気温が著しく上昇しない倉庫などであっても良
い。この熟成ヤード14で、袋11に入った蒸し米は炊き上
がった状態である澱粉分子が水分子と結合しそれらを媒
介にして互に連なった状態、すなわち、アルファー化状
態が安定化して離漿現象が生じない状態となる。この
際、袋11内のアルファー化した米は、米粒同士が付着し
て塊になってる。
アルファー化処理米は、前記ほぐし機15に通される。こ
のほぐし機15は、上部コンベアー50及び下部コンベアー
51からなり、これら双方のコンベアー50及び51のローラ
50a及び51aが千鳥状に配置されている。従って、この
ほぐし機15の上部及び下部コンベアー50及び51の間に袋
11を通して、塊になっているアルファー化処理米をほぐ
し単粒化して、通常の米のような状態になり製品52とな
る。この製品52は製品カード53に積まれる。
基づいてその製造方法を説明する。
供給タンク21を移動させ、下部にあるバルブを開いて供
給タンク21内に米を落す。供給タンク21内に米を供給し
終ったら供給タンク21を洗米機20の上に移動させ、洗米
機20に米を落し洗米を行う。配管24中の一方のバルブ25
を開き洗米された米を水と共にポンプ28にて一方の浸漬
タンク22に送り、一方の浸漬タンク22が満ぱいになった
ら、一方のバルブ25を閉じ、他方のバルブ25を開き他方
の浸漬タンク22に洗米された米を送る。
水を張り、20〜120 分間浸漬させて米に充分水を吸収さ
せてから、浸漬タンク25から水を抜くことで米の水切を
行なう。水切の終った米は、切換弁26を開いて作動して
いるコンベアー23から蒸し機10のタンク5内に投入され
る。タンク5内に一定量の生米が投入されたらボイラー
36からタンク5の外側にある蒸気室34及び蒸気吹出し管
35に0.25〜1.5Kg/cm2の蒸気を送り込み、タンク5の底
板5a及び側板5bの多孔6並びに蒸気吹出し管35から
蒸気を吹き出し、米を蒸す。この間、定量フィーダー7
はモータ7aにより回転させると、排出管31の排出口8
から充分蒸されていない米が排出されることになるか
ら、タンク5内の米を攪拌する程度に定量フィーダー7
を間けつ的に回転させたり、正逆回転させ米が充分蒸さ
れるまで排出口8から米が排出されないようにする。蒸
し機10内で米が充分蒸し上がったら定常的な定量フィー
ダー7の運転に入る。いずれにしても米がタンク5内に
入り排出口8から排出されるまで、米が所定時間滞留す
るようにする。この滞留時間は、米の浸漬時間、すなわ
ち、米が事前にどの程度水を吸収しているか、蒸気圧、
澱粉のアルファー化度などのファクターにより大きく変
化する。
は、蒸し米が排出され袋11内に蒸し米を入れてるが、そ
の際、上向きの曲管33により排出管31内に蒸し米が充満
することになり、計量機9による計量精度を上げ、設定
した計量値どおり計量機9により排出管31の排出口8を
一時的に塞ぐ。この排出口8を塞いでいる間に、蒸し米
の入った袋11に脱酸素剤供給機37から脱酸素剤38を供給
すると共に開封状態で真空冷却包装機13の工程40の位置
にあるハッチ12内にフタを開きセットし、更に空の袋11
を排出口8の下にセットする。尚、排出口8から蒸し米
が排出され、袋11に入る際蒸し米に無菌エアー発生機43
により無菌エアーを吹き付けると、蒸し米の温度が80〜
70℃にいっきに低下するから、次の真空冷却部包装機13
の負担を大きく低下させることが可能になる。特に夏場
において有利となる。
じ工程42に進み真空発生機41により減圧してゆき急速に
温度を下げて、690mmHg 以上の真空状態を10〜30秒間保
持すると、蒸し米の温度は約20℃程度にまで低下する。
ー発生機43によりハッチ12内に無菌エアーを送り大気圧
にしてから、ハッチ12内のシール機により袋11を密封す
る。ハッチ12は工程46に進み、フタが開いて蒸し米の入
った袋11は、搬送コンベアー45上に落とされ熟成ヤード
14に搬送される。
かれ、その間に袋11内の蒸し米は熟成しアルファー化状
態が安定化すると共に米粒同士が付着し一つの塊となっ
ている。従って、ほぐし機15の上コンベアー50及び下コ
ンベアー51の間にアルファー化処理米入りの袋11を通す
ことで、塊をほぐし米粒を単粒化して、さらさら状態に
して、新米のような感じにして見映えを良くし、製品カ
ード53内に製品52として保管する。
め、本発明方法により製造した貯蔵米と従来方法により
製造した貯蔵米とを比較する目的で、同一銘柄米にてア
ルファー化度の測定と、パネラー3名による賞味テスト
を行う。
ら水切りし、1.0 Kg/cm2の蒸気で10分間蒸し、直後にそ
の全量を袋に入れ、袋を開封状態で真空室に入れ減圧し
て行き、690mmHg 以上の真空状態を20秒間保持し、その
あと真空室に無菌エアーを入れ大気圧にして真空室から
取り出し、直ちにシールして室温(13〜18℃)にて2日
間放置したあと、袋上からもんで米粒を単粒化する。次
に、袋を開封してアルミナベに全量の米と水を1.4 L入
れて中火で13分間加温して、炊き上がった米をかきまぜ
て、20g づつ18の小皿に取る。
ら水切りし、1.0 Kg/cm2の蒸気で10分間蒸し、直後にそ
の全量を容器に入れて、その容器を真空室に入れ減圧し
て行き、690mmHg 以上の真空状態を20秒間保持し、その
あと真空室から取り出して、容器にビニールをかぶせ、
5℃にした冷蔵庫の中に2日間放置する。冷蔵庫から容
器を取り出し、ヘラで米粒を単粒化する。次にアルミナ
ベに全量の米と水を1.4 L入れて中火で13分間加温し
て、炊き上がった米をかきまぜて、20g づつ18の小皿に
取る。
人のパネラーに食べてもらって味を記憶してもらい、比
較例1で得た小皿を3ケ取り、同様にパネラーに味を記
憶してもらう。そして、実施例1の残り15ケの小皿と比
較例1の残り15ケの小皿とをまぜ合せ、3人のパネラー
に10ケの小皿が実施例1のものか、比較例1のものか、
判定してもらう。次にその結果を表に示す。
く、その相関関係を見い出すのは困難である。
及び常温のパイウォーターにて浸漬した場合の水分吸収
率を測定して、その差を求める。実験は、硬質白米(古
米)、軟質白米(新米)及び玄米(硬質白米すなわち古
米)の3種類の米について、それぞれ100gづつ容器
に入れ、更に150g(cc)の常温(16〜17℃)
の水を入れたもの、50℃の湯を入れたもの、常温のパ
イウォーターを入れたものを、それぞれ0分〜60分の
間は5分ごとに米を取り出し、60分〜240分の間は
20分ごとに米を取り出して、水分吸収率を測定し、そ
の水分吸収率を縦軸に、時間を横軸にしてプロットし、
図3、4、5を求めた。
も、50℃の湯あるいは常温のパイウォーターにて浸漬
したものの方が、約半分ぐらいの時間で定常値に達する
ことがわかる。なお、50℃の湯と常温のパイウォータ
ーとの差はほとんど認められない結果となった。
の蒸し米に無菌エアーを吹き付けた場合の蒸し米の温度
を測定したものを図6に示す。図6によれば、急激に蒸
し米の温度が低下しているのがわかる。
製造方法によれば、洗米した米を常温の水に20〜12
0分間浸漬してから水切りをし、その米を0.25kg
/cm2〜1.5kg/cm2の蒸気で蒸して米澱粉を
アルファー化し、その蒸し米を熱い状態のまま直ちに袋
に入れ、該袋を開封状態のまま容器内に入れて容器を密
封し、該容器内で690mmHg以上の真空状態を10
〜30秒間保持出来るようになると20℃程度になるか
ら、容器内に無菌エアーを送り大気圧としたあと袋をシ
ールするので、米や袋内にゴミや細菌等が混入せず、袋
詰めされた状態であるから、広大な低温の無菌室が無く
ても常温にて24Hr〜48Hr放置してアルファー化
した米澱粉を熟成させることができ、更に無菌エアーで
大気圧とした容器内で袋を密封するから無菌エアーが袋
に入った状態になり、蒸し米同士が付着してももみほぐ
せば米粒が単粒化したアルファー化処理米になる。従っ
て、生産工程中の衛生管理面が容易確実となり、作業自
体も単純かつ少なくなり生産性が向上する。加えて、広
大な低温の無菌室が必要なくなり、その設置場所の確
保、その設備及びその運転管理も必要なくなる。
漬すると、湯中に溶存している気体が少ないから、その
気体に邪魔されずに米粒の表面から湯を吸収しやすくな
り、また、常温のパイウォーターに洗米した米を浸漬し
ても、常温のパイウォーター中の水分子団が小さいから
溶存している気体分子団も小さく、気体に邪魔されずに
米粒の表面からパイウォーターを吸収しやすくなり、浸
漬時間を短縮する。従って、浸漬タンクの容量を小さく
でき、その分設置場所も狭くでき、その設置工事も簡単
になる。
入れる際、米に無菌エアーを吹き付けると、急激に米の
温度を下げられ、その分次工程の真空冷却負荷を下げら
れる。従って、真空冷却のみで温度を下げるよりも無菌
エアーを吹き付けて温度を下げる方が効率が良いから、
その分メリットが出てくる。
脱酸素剤を袋に入れると、袋を密封したあと袋内の無菌
エアー中酸素が吸収され、米の保存状態がなお一層良く
なる。従って、より長期に米を変質させることなく保存
できる。
ば、効率よく貯蔵米を製造できるから、その分従来のも
のよりメリットがある。
置のフローシート図。
化を示す特性図。
Claims (6)
- 【請求項1】洗米した米を常温の水に20〜120分間
浸漬してから水切りをし、その米を0.25kg/cm
2〜1.5kg/cm2の蒸気で蒸して少なくとも米澱
粉の一部をアルファー化し、その蒸し米を熱い状態のま
ま直ちに袋に入れ、該袋を開封状態のまま容器内に入れ
て容器を密封し、該容器内で690mmHg以上の真空
状態を10〜30秒間保持出来るようにして蒸し米を常
温にしたあと、前記容器内に無菌エアーを送り大気圧と
してから容器内で袋をシールし、そのあと前記容器を開
いて袋入り蒸し米を取り出し常温にて24〜48時間放
置しアルファー化した米澱粉を熟成させ、前記米をアル
ファー化処理米としたことを特徴とする貯蔵米の製造方
法。 - 【請求項2】洗米した米を50〜60℃の湯に10〜6
0分間浸漬してから水切りをする請求項1記載の貯蔵米
の製造方法。 - 【請求項3】洗米した米を常温のパイ(π)ウォーター
に10〜60分間浸漬してから水切りをする請求項1記
載の貯蔵米の製造方法。 - 【請求項4】米澱粉をアルファー化した米を袋に入れる
際、米に無菌エアーを吹き付ける請求項1、2又は3記
載の貯蔵米の製造方法。 - 【請求項5】米澱粉をアルファー化した米と共に脱酸素
剤を袋に入れる請求項1、2、3又は4記載の貯蔵米の
製造方法。 - 【請求項6】貯留タンクから米を受け入れて洗米する洗
米部と、洗米後の米を貯留し常温の水にて20〜120
分間浸漬すると共に水切りする浸漬水切部と、浸漬水切
後の米を常時一定量貯留するタンクの底板及び側板の多
孔より0.25kg/cm2〜1.5kg/cm2の蒸
気を吹き込みかつ内部に米を一定量排出する定量フィー
ダーを有すると共に排出口を一時的に塞いで米を計量す
る計量機を有してなる蒸し機と、計量された蒸し米を袋
にて受け入れ開封のままハッチ内に入れて該ハッチを閉
じ690mmHg以上の真空状態を10〜30秒間保持
するようにしたあと前記はハッチ内に無菌エアーを入れ
大気圧とし袋を密封して前記ハッチ内から取り出す真空
冷却包装部と、を具備してなることを特徴とする貯蔵米
の製造装置。
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JP17936293A JP3271028B2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 貯蔵飯の製造方法及びその装置 |
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