JPH07313125A - 含気食品の殺菌および加熱調理法 - Google Patents

含気食品の殺菌および加熱調理法

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JPH07313125A
JPH07313125A JP6131398A JP13139894A JPH07313125A JP H07313125 A JPH07313125 A JP H07313125A JP 6131398 A JP6131398 A JP 6131398A JP 13139894 A JP13139894 A JP 13139894A JP H07313125 A JPH07313125 A JP H07313125A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 含気食品の殺菌処理において、殺菌加熱時間
を長くすることなく、高い温度で短時間に確実に殺菌処
理することにより、食品の外観、食品の味や匂いを損な
うことない含気食品の殺菌および加熱調理法を提供する
ことを目的としている。 【構成】 食品の中心温度を、短時間にほぼ100℃近
傍まで急激に上昇させる1次昇温工程、その温度を所定
時間保持し調理する調理恒温工程、食品殺菌温度110
〜120℃まで昇温する2次昇温工程、その温度を2〜
10分保持する殺菌処理工程からなる多段階昇温手段
と、急速に常温まで下げる冷却工程から構成してなるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含気食品の殺菌および
加熱調理法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、含気食品の殺菌処理においては、
調理済の食品または所定の段階まで調理した半調理の食
材を、気体バリヤー性の優れた積層シートからなる袋
(レトルトパウチ)または防錆処理した缶等に収納し、
これらの袋内または缶内の空気を不活性ガスに置換し、
袋口を熱シール加工により密封したり、缶をシール機に
より密封し、この状態で殺菌槽に収容し、殺菌槽に熱水
または加熱蒸気を送り、袋内または缶内の食材を殺菌処
理する方法が取られている。殺菌処理の効果を上げるた
め、また食材の味や形状を保ち食品の品質を保つために
は、高温で且つ短時間の処理が望ましく、一般に食材の
中心部で120℃4分(F値4)の加熱殺菌処理が標準
とされている。従来の殺菌法では、殺菌槽内に熱水を充
填し、これに含気食品を浸漬するか、または殺菌槽を加
圧した状態で含気食品に熱水や加熱蒸気を噴射して加熱
するのであるが、殺菌効果を確実にするために、加熱時
間は長く取っている。例えば、食品により100〜12
0℃近傍の温度で10〜60分位の時間をかけて殺菌処
理している。殺菌処理の加熱時間が長いと、缶やレトル
トパウチの独特な匂いが食品について食品の味や匂いを
損なったり、食品を半調理状態で出荷しようとしても長
時間の加熱により調理の段階が進んでしまったり、食品
が変形して外観を損なう等の問題がある。逆に加熱時間
を短くすると、食中毒の原因となる細菌に対して充分な
殺菌効果を上げることができないため、3%過酸化水素
やソルビン酸等の殺菌剤や保存材を併用したり、真空包
装等の対策を行なうことにより、殺菌効果を補わなけれ
ばならないという問題点を生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の問題点を解
決するため、本発明では、高い温度で短時間に確実に殺
菌処理することにより殺菌処理の加熱時間を短縮し、食
品の外観、食品の味や匂いを損なうことない含気食品の
殺菌および加熱調理法を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決する手段】上記目的を達成するため、本発
明では、耐熱性容器に食品を充填し、容器内を不活性ガ
スで置換して密封した含気食品を殺菌槽に収容し、この
食品の中心温度を次の(1)乃至(5)の工程順に多段
階に変動するようにした。 (1) 食品の中心温度を、5〜15分の間に80〜1
00℃まで急速に昇温する1次昇温工程、(2) 前記
80〜100℃までの食品の中心温度を、含気食品の種
類と量に基づく所定時間の間保持する調理恒温工程、
(3) 食品の中心温度を、食品殺菌温度110〜12
0℃まで昇温する2次昇温工程、(4) 前記110〜
120℃までの食品の中心温度を、2〜10分保持する
殺菌処理工程、(5) 前記食品の中心温度から4〜1
5分で急速に常温に下げる冷却工程。
【0005】また、食品の中心温度を次の(1)乃至
(6)の工程順に多段階に変動するようにした。 (1) 食品の中心温度を、5〜15分の間に80〜1
00℃まで急速に昇温する1次昇温工程、(2) 前記
80〜100℃までの食品の中心温度を、含気食品の種
類と量に基づく所定時間の間保持する調理恒温工程、
(3) 食品の中心温度を、食品殺菌温度110〜12
0℃まで昇温する2次昇温工程、(4) 前記110〜
120℃までの食品の中心温度を、2〜10分保持する
殺菌処理工程、(5) 前記食品の中心温度を、さらに
122〜124℃までに急速に上げ、ほぼ1分保持する
高温殺菌処理工程、(6) 前記122〜124℃まで
の食品の中心温度から4〜15分で急速に常温に下げる
冷却工程。
【0006】さらに、食品の中心温度を次の(1)乃至
(7)の工程順に多段階に変動するようにした。 (1) 食品の中心温度を、5〜15分の間に80〜1
00℃まで急速に昇温する1次昇温工程、(2) 前記
80〜100℃までの食品の中心温度を、含気食品の種
類と量に基づく所定時間の間保持する調理恒温工程、
(3) 食品の中心温度を、3〜4分の間にほぼ110
℃まで急速に昇温する追加調理工程、(4) 食品の中
心温度を、食品殺菌温度120℃まで昇温する2次昇温
工程、 (5) 前記食品の中心温度を、3〜4分保持
する殺菌処理工程、(6) 前記食品の中心温度を、さ
らに122〜124℃に急速に上げ、ほぼ1分保持する
高温殺菌処理工程、(7) 前記食品の中心温度から4
〜6分で急速に常温に下げる冷却工程。
【0007】
【作用】以上のように含気食品の種類と量に基づき、食
品の中心温度を多段階に制御することにより、食品を高
温度に加熱して確実に殺菌処理することができる。ま
た、未調理または半調理状態の食品をパウチまたは缶に
充填し、殺菌槽に収容して加熱調理し、調理完了したら
引き続き殺菌処理するように食品の中心温度を多段階に
制御することにより、調理と殺菌処理を連続して行い、
殺菌のため長時間に亘って含気食品を高い温度にさらす
ことなく、食品の味や匂いを損なったり、半調理で出荷
される含気食品の変質を防止し、また真空包装により食
品の外観を損なう等の問題を避けることができる。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を添付図面を参照して詳細に
説明する。図1は、本発明を実現する含気食品の殺菌お
よび調理システムの構成を示すブロック図で、この殺菌
および調理システムは、アルミパウチまたはアルミ缶等
に調理済みまたは半調理の食品を入れ、不活性ガスによ
り置換し密封した含気食品を収容し殺菌と調理を行う殺
菌槽6、供給された蒸気をさらに加熱する過熱蒸気発生
装置2、殺菌槽6に送る熱水に熱交換する熱交換器3、
循環ポンプ5、殺菌槽内の気圧を調整する気圧調整部、
調理殺菌した食品を取り出せる温度まて冷却する冷却
部、それらを制御する各種調整弁および制御盤24から
構成している。
【0009】以下この殺菌および調理システムの運転制
御を詳細に説明する。加熱蒸気を供給するボイラー(図
示せず)から蒸気調整アナログ弁1と過熱蒸気発生装置
2を介して加熱蒸気が熱交換器3の1次側に供給され、
熱交換器3の2次側を循環する熱水に熱交換し、熱水は
2方向切換弁4aを介して循環ポンプ5により殺菌槽6
内に噴出し、殺菌槽6に収容した含気食品に注ぎ、熱交
換した熱水は殺菌槽6の底部に溜まり、排水弁7を経て
還流管路21により熱交換器3の2次側に戻り、再び加
熱されて循環ポンプ5により繰り返し循環する。
【0010】殺菌槽6は筐体を耐圧構造とし、その前面
には含気食品を多段に載置した台車13を出し入れする
密閉扉(図示せず)が形成され、槽内の左右両側には熱
水を噴出する注水容器14が配設され、左右の注水容器
14のそれぞれ内側に向いた面には突出した複数のノズ
ル(図示せず)が設けられ、横長の開口を有するノズル
から噴出した熱水は台車13上の含気食品に帯状の流れ
となり注がれる。殺菌槽6の天井には槽内の空気圧を調
整する空気圧力管15を設けられ、コンプレッサ16に
より圧力調整アナログ弁17を介して空気圧を上昇さ
せ、槽内に配設した圧力センサ18により槽内の空気圧
を検出して制御盤24に送り、圧力調整アナログ弁17
と排気アナログ弁19を操作して、槽内の空気圧を熱水
温度に対応した所定の空気圧に保持している。
【0011】過熱蒸気発生装置2は、装置内を通過する
加熱蒸気を別の熱源例えば熱交換機構を具えた電気ヒー
タ等により再度加熱して高温の加熱蒸気とし、熱交換器
3の1次側に高温の加熱蒸気を供給し、2次側を流れる
熱水に熱交換して高温の熱水を生成し、循環ポンプ5に
より殺菌槽内に送られる。この装置は、耐熱性の良いシ
リコーンオイル等を充填した筐体内に蒸気を流通するス
パイラル状またはU字状のパイプを貫通させ、筐体内に
電気ヒータ等の熱源を埋設し、シリコーンオイル等を介
して流通する蒸気を再加熱する装置で、電気ヒータを制
御することにより、所定過熱度の蒸気を生成する。
【0012】過熱した蒸気を熱交換器3に送り、熱交換
器3の2次側を循環する熱水の温度を上げ、この熱水を
循環ポンプ5により供給管路20を通して殺菌槽6の注
水容器14に送り、槽内に噴射し、含気食品を加熱して
調理および殺菌処理を行う。所定時間経過し加熱殺菌が
完了すると、2方向切換弁4aを切換えて熱水の流入を
止め、殺菌槽6内の熱水を2方向切換弁4bと開閉弁8
aを介して熱水回収タンク9に回収する。そして第1冷
却水槽10から冷却水管路11と2方向切換弁4aを通
して、循環ポンプ5により冷却水を殺菌槽6の注水容器
14から含気食品に注水し、注水した冷却水は殺菌槽6
の底に溜まり、排水弁7と2方向切換弁4bおよび開閉
弁8bを通って第1冷却水槽10に回収し、ついで第2
冷却水槽12から冷却水を送出する。このように交互に
第1冷却水槽10と第2冷却水槽12を切換えて循環さ
せるとともに、回収された冷却水をクーリングタワー等
により冷却して、含気食品を取り出せる温度になるまで
冷却する。
【0013】熱交換器3の2次側に熱水温度を検出する
熱水温度センサ22を、殺菌槽内に槽内温度を検出する
槽内温度センサ23をそれぞれ設け、熱水温度および槽
内温度を検出して制御盤24にこの温度情報を送り、熱
水温度および槽内温度が予め食品ごとに設定された温度
時間推移曲線に沿って変化するように、過熱蒸気発生装
置2の運転と蒸気調整アナログ弁1の開口度を制御す
る。
【0014】熱水温度センサ22および槽内温度センサ
23からの温度情報が、温度時間推移曲線上の設定温度
より低い場合には、蒸気調整アナログ弁1の開閉度を拡
げ、同時に過熱蒸気発生装置2の電気ヒータを通電して
熱交換器3に送られる加熱蒸気の温度を上げ、熱交換器
3の二次側を循環する熱水の温度を上昇させる。他方、
槽内温度センサ27からの情報信号が温度時間推移曲線
上の設定温度より高い場合には、蒸気調整アナログ弁1
の開閉度を絞り、加熱蒸気の流量を下げるとともに、過
熱蒸気発生装置2の電気ヒータを切り、流通する蒸気の
温度を下げ、殺菌槽を循環する熱水の温度を下げ、槽内
温度を下げるようにして所定の調理および殺菌温度を保
持するようにしている。
【0015】以上のように、熱交換器3の1次側に流入
する蒸気の温度をその入口で、過熱蒸気発生装置2によ
り再加熱して、熱交換器3に入る蒸気の温度を短時間で
上昇させ、追従して熱交換器3の2次側を循環し含気食
品に噴射される熱水の温度を上げることにより、槽内温
度と食品温度の立上りを早め、短時間で所定の温度時間
推移曲線に追従する制御を行うことができる。
【0016】図2は本発明の詳細を示す2段階昇温制御
による温度時間推移曲線、図3は3段階昇温による温度
時間推移曲線、図4は4段階昇温制御による温度時間推
移曲線を示し、横軸に時間Tを、縦軸に槽内温度t℃を
表示している。以下、この温度時間推移曲線に沿って殺
菌および調理システムの作用を説明する。図2におい
て、予め制御盤24には、これらの温度時間推移曲線に
沿った制御プログラムが入力されており、槽内温度セン
サ23、圧力センサ18および熱水温度センサ22の検
出値が制御盤24に集り、逐次制御プログラムに取り込
み、温度時間推移曲線に沿った槽内温度を追従するよう
に制御する。
【0017】殺菌槽6に含気食品を収容し、制御盤24
によりこの殺菌および調理システムを起動し、蒸気調整
アナログ弁1を開き、ボイラーから加熱蒸気が過熱蒸気
発生装置2を通して熱交換器3に流入し、蒸気調整アナ
ログ弁1を調節して加熱蒸気の流量を増し、過熱蒸気発
生装置2により加熱蒸気の温度を上げて熱交換器3の1
次側に流し、循環ポンプ5により熱交換器3の2次側を
流れる熱水と熱交換して熱水の温度を上げ、殺菌槽6の
注水容器14から熱水を含気食品に噴射して加熱し、同
時に殺菌槽6の温度を上昇させる。
【0018】この時、殺菌槽6内に設けた槽内温度セン
サ23および圧力センサ18により、槽内温度と槽内気
圧を検出し制御盤24に送り、槽内温度が所定温度(8
0〜100℃)に達するまで急速に加熱し(5〜15分
間)、殺菌槽6内の気圧をコンプレッサ16により槽内
温度に見合う気圧に維持する(1次昇温A区間)。槽内
温度が所定温度に達すると、熱水温度を熱水温度センサ
22により検出し、その熱水温度を維持するように蒸気
調整アナログ弁1と過熱蒸気発生装置2を調整し、食品
により異なる所定時間、含気食品の調理を行う(調理B
区間)。食品の中心部温度は、図中点線のように槽内温
度の変化に遅れて追従する。所定時間経過して含気食品
の調理が完了すると、蒸気調整アナログ弁1と過熱蒸気
発生装置2を操作して熱水の温度を上げ、槽内温度を所
定殺菌温度(110〜120℃)まで上げて、所定時間
(2〜10分)その状態を保持して殺菌を行い(殺菌C
区間)、以後急冷して含気食品を常温に戻す(冷却E区
間)。以上のように、槽内温度を温度時間推移曲線に沿
って制御することにより、比較的に低い温度で調理を行
い、殺菌処理は高い殺菌温度で短時間に処理することに
より、調理の進み過ぎを防止し確実な殺菌処理を行うこ
とができる。
【0019】図3においては、同様に殺菌槽6の槽内温
度が所定温度(80〜100℃)に達するまで急速に加
熱し(5〜15分間)、殺菌槽内の気圧をコンプレッサ
16により槽内温度に見合う気圧に維持する(1次昇温
A区間)。槽内温度が所定温度に達すると、熱水温度を
熱水温度センサ22により検出し、その熱水温度を維持
するように蒸気調整アナログ弁1と過熱蒸気発生装置2
を調整し、食品により定まる所定時間、含気食品の調理
を行う(調理B1区間)。ついで調理を促進させるため
に、槽内温度をさらに所定の追加調理および殺菌温度
(110〜120℃)まで上げ、所定時間(2〜10分
間)維持して調理を完了させるとともに殺菌処理を行う
(2次昇温B2区間)。含気食品が調理時間の異なる素
材の混合で構成されている場合には、この2次昇温によ
り短時間で確実な調理と殺菌処理を行うことができる。
調理が完了すると、槽内温度を所定殺菌温度(122〜
124℃)まで上げて、ほぼ1分間その状態を保持して
高温殺菌を行い(3次昇温C区間)、以後急冷して含気
食品を常温に戻す(冷却E区間)。
【0020】図4においては、同様に殺菌槽6の槽内温
度が所定温度(80〜100℃)に達するまで急速に加
熱し(5〜15分間)、殺菌槽内の気圧をコンプレッサ
16により槽内温度に見合う気圧に維持する(1次昇温
A区間)。槽内温度が所定温度に達すると、熱水温度を
熱水温度センサ22により検出し、その熱水温度を維持
するように蒸気調整アナログ弁1と過熱蒸気発生装置2
を調整し、食品により定まる所定時間、含気食品の調理
を行う(調理B1区間)。ついで調理を促進させるため
に、槽内温度をさらに所定の追加調理および殺菌温度
(100〜110℃)まで上げ、所定時間(1〜4分
間)維持して調理を完了させるとともに殺菌処理を行う
(2次昇温B2区間)。調理が完了すると、槽内温度を
所定殺菌温度(120℃)まで上げて、所定時間(1〜
4分間)維持して殺菌を行う(3次昇温C区間)。さら
に、槽内温度を所定殺菌温度(122〜124℃)まで
上げて、ほぼ1分間その状態を保持して高温殺菌を行い
(4次昇温D区間)、以後急冷して含気食品を常温に戻
す(冷却E区間)。
【0021】以上のように、半調理状態で封入された含
気食品を殺菌槽で調理を確実に完了させるともに、引き
続き槽内温度を上げて殺菌処理することにより、含気食
品が外気にさらされ酸化することなく調理することがで
き、調理温度から高温度に上げ、比較的短時間で殺菌処
理することができる。また、殺菌温度を高くし短時間で
殺菌処理することにより、短時間でF値4のの殺菌条件
を満足する殺菌処理を行うことができる。また、含気食
品が殺菌のため高温状態に置かれる時間を短くすること
ができ、含気食品の調理の進み過ぎ、袋また缶等の匂い
の付着を避けることができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明では過熱蒸気発生
装置を有する殺菌および調理システムにより、殺菌槽の
槽内温度および含気食品の内部温度を、短時間で急速に
上昇することができ、袋または缶に収容し不活性ガスを
充填した含気食品を短時間で調理または殺菌処理するこ
とができ、低い温度で比較的長い時間かかって行ってい
た殺菌処理を高い温度で短時間に処理することができ、
食品に袋の匂いが付いたり、殺菌処理が不完全である等
の問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】含気食品の殺菌および調理システムの構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の詳細を示す2段階昇温による温度時間
推移曲線である。
【図3】本発明の詳細を示す3段階昇温による温度時間
推移曲線である。
【図4】本発明の詳細を示す4段階昇温による温度時間
推移曲線である。
【図5】従来の殺菌および調理システムの詳細を示す温
度時間推移曲線である。
【符号の説明】
1 蒸気調整アナログ弁 2 過熱蒸気発生装置 3 熱交換器 4a 2方向切換弁 4b 2方向切換弁 5 循環ポンプ 6 殺菌槽 7 排水弁 8a 開閉弁 8b 開閉弁 8c 開閉弁 9 熱水回収タンク 10 第1冷却水槽 11 冷却水管路 12 第2冷却水槽 13 台車 14 注水容器 15 空気圧力管 16 コンプレッサ 17 圧力調整アナログ弁 18 圧力センサ 19 排気アナログ弁 20 供給管路 21 還流管路 22 熱水温度センサ 23 槽内温度センサ 24 制御盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性容器に食品を充填し、容器内を不
    活性ガス置換して密封した含気食品を殺菌槽に収容し、
    この食品の中心温度を次の(1)乃至(5)の工程順に
    多段階に変動することを特徴とする含気食品の殺菌及び
    加熱調理法。 (1) 食品の中心温度を、5〜15分の間に80〜1
    00℃まで急速に昇温する1次昇温工程、 (2) 前記80〜100℃までの食品の中心温度を、
    含気食品の種類と量に基づく所定時間の間保持する調理
    恒温工程、 (3) 食品の中心温度を、食品殺菌温度110〜12
    0℃まで昇温する2次昇温工程、 (4) 前記110〜120℃までの食品の中心温度
    を、2〜10分保持する殺菌処理工程、 (5) 前記食品の中心温度から4〜15分で急速に常
    温に下げる冷却工程。
  2. 【請求項2】 前記食品の中心温度を次の(1)乃至
    (6)の工程順に多段階に変動することを特徴とする含
    気食品の殺菌および加熱調理法。 (1) 食品の中心温度を、5〜15分の間に80〜1
    00℃まで急速に昇温する1次昇温工程、 (2) 前記80〜100℃までの食品の中心温度を、
    含気食品の種類と量に基づく所定時間の間保持する調理
    恒温工程、 (3) 食品の中心温度を、食品殺菌温度110〜12
    0℃まで昇温する2次昇温工程、 (4) 前記110〜120℃までの食品の中心温度
    を、2〜10分保持する殺菌処理工程、 (5) 前記食品の中心温度を、さらに122〜124
    ℃までに急速に上げ、ほぼ1分保持する高温殺菌処理工
    程、 (6) 前記122〜124℃までの食品の中心温度か
    ら4〜15分で急速に常温に下げる冷却工程。
  3. 【請求項3】 前記食品の中心温度を次の(1)乃至
    (7)の工程順に多段階に変動することを特徴とする含
    気食品の殺菌および加熱調理法。 (1) 食品の中心温度を、5〜15分の間に80〜1
    00℃まで急速に昇温する1次昇温工程、 (2) 前記80〜100℃までの食品の中心温度を、
    含気食品の種類と量に基づく所定時間の間保持する調理
    恒温工程、 (3) 食品の中心温度を、3〜4分の間にほぼ110
    ℃まで急速に昇温する追加調理工程、 (4) 食品の中心温度を、食品殺菌温度120℃まで
    昇温する2次昇温工程、 (5) 前記食品の中心温度
    を、3〜4分保持する殺菌処理工程、 (6) 前記食品の中心温度を、さらに122〜124
    ℃に急速に上げ、ほぼ1分保持する高温殺菌処理工程、 (7) 前記食品の中心温度から4〜15分で急速に常
    温に下げる冷却工程。
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