JP3271023B2 - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

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JP3271023B2
JP3271023B2 JP02494093A JP2494093A JP3271023B2 JP 3271023 B2 JP3271023 B2 JP 3271023B2 JP 02494093 A JP02494093 A JP 02494093A JP 2494093 A JP2494093 A JP 2494093A JP 3271023 B2 JP3271023 B2 JP 3271023B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写シートに関し、更
に詳しくは発色濃度、鮮明性及び諸堅牢性、特に耐光性
に優れた記録画像を形成することが出来る熱転写シート
の提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これを紙等
の基材シートに担持させて熱転写シートとし、昇華性染
料で染着可能な被転写材、例えば、ポリエステル製織布
等に重ね、熱転写シートの裏面からパターン状に熱エネ
ルギーを与えて、昇華性染料を被転写材に移行させる昇
華転写方法が行われている。又、最近では上記昇華タイ
プの熱転写方式を使用して、紙やプラスチックフイルム
上に各種のフルカラー画像を形成する方法が提案されて
いる。この場合には加熱手段としてプリンターのサーマ
ルヘッドが使用され、極めて短時間の加熱によって3色
又は4色の多数の色ドットを被転写材に転移させ、該多
色の色ドットにより原稿のフルカラー画像を再現する。
この様に形成された画像は、使用する色材が染料である
ことから非常に鮮明であり、且つ透明性に優れている
為、得られる画像は中間色の再現性や階調性に優れ、従
来のオフセット印刷やグラビア印刷による画像と同様で
あり、且つフルカラー写真画像に匹敵する高品質の画像
が形成可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
上記熱転写方法におけるフルカラー画像の再現は減色混
合であり、かかる減色混合においては、一般にマゼンタ
の彩度が色再現域を大きく左右する。前記式5で表され
るマゼンタ色のポリメチン系染料は、モル吸光係数が高
く、吸収カーブがシャープであり、複吸収が少ないとい
う優れた分光特性を有している。しかしながら、このマ
ゼンタ染料を用いて形成される画像は、極めて鮮明性で
あり、色再現性に優れ且つ高い発色濃度を持つが、形成
される画像の堅牢性、とりわけ耐光性が低いという問題
があった。従って、本発明の目的は、昇華性染料を使用
する熱転写方法において、マゼンタ色の彩度が高いにも
係らず、発色濃度、鮮明性及び諸堅牢性、特に耐光性に
優れたフルカラー画像を与える熱転写シートを提供する
ことである。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、基材シート及び
該基材シートの一方の面に形成された染料担持層からな
り、該染料担持層に包含されるマゼンダ染料が、下記式
1〜式4で示されるアントラキノン系染料の少なくとも
1種と、下記式5で示されるポリメチン系染料の少なく
とも1種との混合物であることを特徴とする熱転写シー
トである。
【化3】 (式中X及びYは−S−、−O−又は−SO−を表
し、R、R及びRは置換又は非置換のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基又はアリル基を表
し、Rはハロゲン原子若しくはシアノ基を表す。)
【化4】 (式中R及びRは置換又は非置換のアルキル基を、
は置換又は非置換のアリール基又は置換又は非置換
の芳香族複素環基を、Rは置換又は非置換のアルキル
基、シクロアルキル基又はNR 10を、R 及びR
10は置換又は非置換のアルキルカルボニル基又は置換
又は非置換のアリールカルボニル基を表す。)
【0005】
【作用】特定の染料を混合して使用することによって、
マゼンタ色の彩度が高いにも係らず、発色濃度、鮮明性
及び諸堅牢性、特に耐光性に優れたフルカラー画像を与
える熱転写シートを提供することが出来る。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明で使用するアントラ
キノン系染料としては、前記式1〜式4で示される染料
が挙げられ、これらの染料は単独でも混合物としても使
用することが出来る。特にアントラキノン染料を2種以
上混合して使用することにより、より適切なマゼンタ色
を出すことが出来る。又、本発明で使用するポリメチン
系染料としては、前記式5で示される染料が挙げられ、
これらの染料は単独でも混合物としても使用することが
出来る。以下に本発明で使用するのに好適なアントラキ
ノン系染料及びポリメチン系染料を下記表1〜8に、そ
れらの置換基によって表現して挙げる。尚、これらの染
料自体は、分散染料等として公知の染料であり、市場か
ら入手して本発明で使用することが出来る。
【0007】
【表1】前記式1の染料
【0008】
【表2】前記式1の染料
【0009】
【表3】前記式2の染料
【0010】
【表4】前記式3の染料
【0011】
【表5】前記式3の染料
【0012】
【表6】前記式3の染料
【0013】
【表7】前記式4の染料
【0014】
【表8】前記式5の染料 以上の如きアントラキノン系染料とポリメチン系染料と
は、選択された夫々の特定の染料によって異なるが、一
般的には重量比で5〜95:95〜5の比率で使用する
ことが好ましい。アントラキノン系染料の割合が大きす
ぎると発色濃度が低下したり、色再現性が悪化する等の
点で不満足であり、一方、少なすぎると耐光性が低下す
る等の点で不満足である。
【0015】又、色相調整の為に公知のイエロー染料、
マゼンタ染料、シアン染料を混合してもよく、一般的に
は、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チア
ゾール系、メロシアニン等のメチン系、インドアニリ
ン、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、
イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドン
アゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンチン系、
オキサジン系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレン
に代表されるシアノメチレン系、チアジン系、アジン
系、アクリジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、チ
オフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピ
ラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールア
ゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾに代表される複素環ア
ゾ系、スピロジピラン系、インドリノスピロピラン系、
フルオラン系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン
系、アントラキノン系、キノフタロン系等の染料が代表
的であり、具体的には以下の様な染料が好ましく用いら
れ得る。C.I.(Color Index)イエロー
51、3、54、79、60、23、7、141、20
1、231;C.I.ディスパースブルー24、56、
14、301、334、165、19、72、87、2
87、154、26、354;C.I.ディスパースレ
ッド135、146、59、1、73、60、167;
C.I.ディスパースバイオレット4、13、26、3
6、56、31、ディスパーズオレンジ149;C.
I.ソルベントバイオレット13;C.I.ソルベント
ブラック3;C.I.ソルベントグリーン3;C.I.
ソルベントイエロー56、14、16、29;C.I.
ソルベントブルー70、35、63、36、50、4
9、111、105、97、11;C.I.ソルベント
レッド135、81、18、25、19、23、24、
143、146、182等。
【0016】更に具体的には、例えば、3,3´−ジエ
チルオキサチアシアニン・アイオダイド・アストラゾン
ピンクFG(バイエル社製、C.I.48015)、
2,2´・カルボシアニン(C.I.808)、アスト
ラフイロキシンFF(C.I.48070)、アストラ
ゾン・イエロー7GLL(C.I.ベーシックイエロー
21)、アイゼン・カチロンエロー3GLH(保土谷化
学製、C.I.48055)、アイゼン・カチロンレッ
ド6BH(C.I.48020)等の如きモノメチン
系、ジメチン系又はトリメチン系等のメチン(シアニ
ン)系塩基性染料類;オーラミン(C.I.655)等
の如きジフェニルメタン系塩基性染料類;マラカイト・
グリーン(C.I.42000)、ブリリアント・グリ
ーン(C.I.42040)、マジェンタ(C.I.4
2510)、メタル・バイオレット(C.I.4253
5)、クリスタル・バイオレット(C.I.4255
5)、メチル・グリーン(C.I.684)、ビクトリ
ア・ブルーB(C.I.44045)等のトリフェニル
メタン系塩基性染料;ピロニンG(C.I.739)、
ローダミンB(C.I.45170)、ローダミン6G
(C.I.45160)等のキサンテン系塩基性染料;
アクリジン・イエローG(C.I.785)、レオニン
AL(C.I.46075)、ベンゾフラビン(C.
I.791)、アフイン(C.I.46045)等のア
クリジン系塩基性染料;ニュートラル・レッド(C.
I.50040)、アストラゾン・ブルーBGE/x
125%(C.I.51005)、メチレン・ブルー
(C.I.52015)等のキノンイミン系塩基性染
料;その他第4級アンモニウム基を有するアントラキノ
ン系塩基性染料等の塩基性染料等が挙げられる。
【0017】又、シアン染料として、カヤセットブルー
714(日本化薬製、ソルベントブルー63)、フォロ
ンブリリアントブルーS−R(サンド製、ディスパース
ブルー354)、ワクソリンAP−FW(ICI製、ソ
ルベントブルー36)、マゼンダ染料として、MS−R
EDG(三井東圧製、ディスパースレッド60)、マク
ロレックスレッドバイオレッドR(バイエル製、ディス
パースバイオレッド26)、イエロー染料として、フォ
ロンブリリアントイエローS−6GL(サンド製、ディ
スパースイエロー231)、マクロレックスイエロー6
G(バイエル製、ディスパースイエロー201)、更に
以下の構造式のものが挙げられる。
【0018】
【化5】
【0019】これらの染料は、そのままの形態で、或は
これらの染料をアルカリ処理した形態で用いることが出
来、又、これらの染料の対イオン交換体或はロイコ体も
用いることが出来る。常態では無色或は淡色であるロイ
コ染料等を使用する場合は、熱転写受像シートに顕色剤
に包含させておけばよい。又、特開昭59−78895
号、同60−28451号、同60−28453号、同
60−53564号、同61−148096号、同60
−239290号、同60−31565号、同60−3
0393号、同60−53565号、同60−2759
4号、同61−262191号、同60−152563
号、同61−244595号及び同62−196186
号及び国際公開WO92/05032に記載の昇華性イ
エロー染料、同60−223862号、同60−284
52号、同60−31563号、同59−78896
号、同60−31564号、同60−30391号、同
61−227092号、同61−227091号、同6
0−30392号、同60−30394号、同60−1
31293号、同61−227093号、同60−15
9091号、同61−262190号、米国特許4,6
98,651号及び特願昭62−220793号、米国
特許5,079,365号に記載の昇華性マゼンダ染
料、特開昭59−78894号、同59−227490
号、同60−151098号、同59−227493
号、同61−244594号、同59−227948
号、同60−131292号、同60−172591
号、同60−151097号、同60−131294
号、同60−217266号、同60−31559号、
同60−53563号、同61−255897号、同6
0−239289号、同61−22993号、同61−
19396号、同61−268493号、同61−35
994号、同61−31467号、同61−14826
9号、同61−49893号、同61−57651号、
同60−239291号、同60−239292号、同
61−284489号、同62−191191号公報及
び特願昭62−176625、米国特許5,079,3
65号等の公報や明細書に記載の昇華性シアン染料も好
適に用いられる。本発明において特に好ましい染料の一
般式を例示する。
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】上記一般式において、R、X及びYは下記
の置換基を表す。及びR 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基又は置換又は非置換のアラルキル基。 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコ
キシ基、置換又は非置換のアルキルカルボニルアミノ
基、置換又は非置換のアルキルスルホニルアミノ基、置
換又は非置換のアルキルアミノカルボニル基、置換又は
非置換のアルキルアミノスルホニル基又はハロゲン原
子。 置換又は非置換のアルコキシカルボニル基、置換又は非
置換のアルキルアミノカルボニル基、置換又は非置換の
アルコキシ基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は
非置換のシクロアルキル基、複素環基又はハロゲン原
子。 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコ
キシカルボニル基、置換又は非置換のアルキルアミノカ
ルボニル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は
非置換のアルキルアミノスルホニル基、置換又は非置換
のシクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原
子又は水素原子。
【0026】 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリー
ル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換のシ
クロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原
子。 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ
基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換の
アルコキシカルボニル基又はハロゲン原子。 置換又は非置換のアリール基、芳香族複素環基、シアノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子又は他の電子吸引基。 CONHR10、SONHR10、NHCOR11
NHSO11又はハロゲン原子。 R10 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基、置換又は非置換のアリール基又は置換又は
非置換の芳香族複素環基。
【0027】11 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置
換のアリール基、又は置換又は非置換の芳香族複素環
基。12 置換又は非置換のアルキル基。13 アミノ基又は水酸基。 ハロゲン原子。 置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の芳香族
複素環基。
【0028】本発明の熱転写シートは以上の如き特定の
染料混合物を使用することを特徴とし、それ以外の構成
は従来公知の熱転写シートの構成と同様でよい。前記の
染料混合物を使用する本発明の熱転写シートに使用する
基材シートとしては、従来公知のある程度の耐熱性と強
度を有するものであればいずれのものでもよく、例え
ば、0.5〜50μm、好ましくは3〜10μm程度の
厚さの紙、各種加工紙、ポリエステルフイルム、ポリス
チレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリスルホ
ンフイルム、ポリカーボネートフイルム、アラミドフイ
ルム、ポリビニルアルコールフイルム、セロファン等で
あり、特に好ましいものはポリエステルフイルムであ
る。上記の如き基材シートの表面に設ける染料担持層
は、前記染料混合物を任意のバインダー樹脂で担持させ
た層である。前記の染料混合物を担持する為のバインダ
ー樹脂としては、従来公知のものがいずれも使用出来、
好ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢
酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂等
が挙げられ、これらの中で特にポリビニルブチラール及
びポリビニルアセタールが、耐熱性、染料の移行性等の
点から好ましいものである。
【0029】本発明の熱転写シートの染料担持層は、基
本的には上記の材料から形成されるが、その他必要に応
じて従来公知と同様な各種の添加剤をも包含し得るもの
である。この様な染料担持層は、好ましくは適当な溶剤
中に前記の染料混合物、バインダー樹脂その他の任意成
分を加えて各成分を溶解又は分散させて担持層形成用塗
液又はインキを調製し、これを上記の基材シート上に塗
布及び乾燥させて形成する。この様にして形成する担持
層は、0.2〜5.0μm好ましくは0.4〜2.0μ
m程度の厚さであり又、担持層中の前記の染料混合物は
担持層の重量の5〜70重量%、好ましくは10〜60
重量%の量で存在するのが好適である。上記の如き本発
明の熱転写シートは、そのま迄熱転写用として十分に有
用であるが、更にその染料担持層表面に粘着防止層、即
ち離型層を設けてもよく、この様な層を設けることによ
り、熱転写時における熱転写シートと被転写材の粘着を
防止し、更に高い熱転写温度を使用し、一層優れた濃度
の画像を形成することが出来る。
【0030】この離型層としては、単に粘着防止性の無
機粉末を付着させたのみでも相当の効果を示し、更に、
例えば、シリコーンポリマー、アクリルポリマー、フッ
素化ポリマーの如き離型性に優れた樹脂から0.01〜
5μm、好ましくは0.05〜2μmの離型層を設ける
ことによって形成することが出来る。尚、上記の如き無
機粉体或いは離型性ポリマーは染料担持層中に包含させ
ても十分な効果を奏するものである。更に、この様な熱
転写シートの裏面に、サーマルヘッドの熱による悪影響
を防止する為に耐熱層を設けてもよい。以上の如き熱転
写シートを用いて、画像を形成する為に使用する被転写
材は、その記録面が前記の染料に対して染料受容性を有
するものであればいかなるものでもよく、又、染料受容
性を有しない紙、金属、ガラス、合成樹脂等である場合
には、その少なくとも一方の表面に染料受容層を形成す
ればよい。上記の如き本発明の熱転写シート及び上記の
如き被記録材を使用して熱転写を行う際に使用する熱エ
ネルギーの付与手段は、従来公知の付与手段がいずれも
使用出来、例えば、サーマルプリンター(例えば、日立
製作所製、ビデオプリンターVY−100)等の記録装
置によって、記録時間をコントロールすることにより、
5〜100mJ/mm程度の熱エネルギーを付与する
ことによって所期の目的を十分に達成することが出来
る。特に本発明の熱転写シートは、マゼンタ画像を形成
することが出来、イエロー及びシアンの熱転写シートと
組み合わせて使用し、或いはイエロー、前記マゼンタ及
びシアンの染料層を面順次に設けた熱転写シートによっ
て色再現性に優れたフルカラー画像を提供することが出
来る。
【0031】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例1〜44 下記組成の染料担持層形成用インキ組成物を調製し、背
面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテレフタ
レートフイルムに、乾燥塗布量が1.0g/mになる
様に塗布及び乾燥して本発明の熱転写シートを得た。インキ組成 アントラキノン系染料 a部 ポリメチン系染料 b部 ポリビニルブチラール樹脂 4.5部 メチルエチルケトン 45.75部 トルエン 45.75部 但し、上記組成において染料が不溶な場合には、溶媒と
してDMF、ジオキサン、クロロホルム等を適宜用いた
(尚、使用した染料とその混合比(a、b)は後記表9
〜11を参照)。
【0032】次に、基材シートとして合成紙(王子油化
製、ユポFPG#150)を用い、この一方の面に下記
の組成の塗工液を乾燥時10.0g/mになる割合で
塗布し、100℃で30分間乾燥して被転写材を得た。 ポリエステル樹脂(Vylon200、東洋紡製) 11.5部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(VYHH、UCC製) 5.0部 アミノ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業製) 1.2部 エポキシ変性シリーコーン(X−22−343、信越化学工業製) 1.2部 メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン(重量比4:4:2) 102.0部
【0033】熱転写記録テスト 前記の本発明の熱転写シートと上記の被転写材とを夫々
の染料担持層と染料受容面とを対向させて重ね合せ熱転
写シートの裏面からヘッド印加電圧11V、印字時間1
6msec.の条件でサーマルヘッドで記録を行い下記
表9〜11の結果を得た。色再現性テスト 下記組成の染料担持層形成用インキ組成物を用いた以外
は実施例1と同様にしてイエロー色の熱転写シートを得
た。 C.I,ディスパーズイエロー141 3部 ポリビニルブチラール樹脂 4.5部 メチルエチルケトン 46.25部 トルエン 46.25部 前記熱転写テストと同様にして上記イエロー色の熱転写
シートを用いてイエロー画像を形成し、更に同一信号に
て本発明の熱転写シートを用いてマゼンタ画像を重ねて
形成し、赤色画像を形成した。得られた赤色画像及び前
記熱転写テストのマゼンタ画像を目視にて下記基準にて
色再現性を評価し表9〜11の結果を得た。 ◎・・・・・・非常に鮮明 ○・・・・・・鮮明 △・・・・・・やや不鮮明 ×・・・・・・不鮮明耐光性テスト 前記熱転写テストで得られたマゼンタ画像の耐光性テス
トをキセノンフェードメター(アトラス社製、Ci35
A)で実施(ブラックパネル温度50℃、50kLu
x)したが、いずれも50時間の照射では変褪色しなか
った。発色濃度の測定 米国マクベス社製のデンシトメーターRD−918で測
定した。色度値の測定 JIS Z 8722及び同 Z 8730に記載され
ているL色度値を、色彩色差計CR−221
(ミノルタ製)で測定した。実施例1、44及び33の
色度図を図1に示す。図1からしてアントラキノン系染
料1種とポリメチン系染料1種とを混合して使用するよ
りも、アントラキノン系染料2種とポリメチン系染料1
種とを混合した方がより適切なマゼンタ色を得ることが
出来る。同様に実施例34、53、54及び55の色度
図を図2に、実施例34、55、64及び73の色度図
を図3に、実施例35、56、57及び58の色度図を
図4に、実施例35、58、67及び76の色度図を図
5に、実施例36、59、60及び61の色度図を図6
に、実施例36、61、70及び79の色度図を図7に
示す。図からして、1種又は2種以上のアントラキノン
系染料とポリメチン系染料との混合物の加えて、更にイ
エロー染料を混合することにより、マゼンタ色調の調整
が任意に可能となる。
【0034】
【表9】
【0035】
【表10】
【0036】
【表11】
【0037】実施例45〜79 実施例1〜44の染料に代えて下記の染料を使用し、他
は実施例1〜44と同様にして下記表12〜14の結果
を得た。インキ組成 アントラキノン系染料 a部 ポリメチン系染料 b部 イエロー染料 c部 ポリビニルブチラール樹脂 4.5部 メチルエチルケトン 45.75部 トルエン 45.75部
【0038】
【表12】
【0038】
【表13】
【0040】
【表14】
【化11】
【0041】比較例1〜15 実施例における染料に代えて下記の染料を使用し、他は
実施例と同様にして下記表15の結果を得た。 下記表15の染料 a部 ポリビニルブチラール樹脂 4.5部 メチルエチルケトン 46.25部 トルエン 46.25部
【0042】
【表15】
【0043】
【効果】以上の如き本発明によれば、特定の染料を混合
して使用することによって、マゼンタ色の彩度が高いに
も係らず、発色濃度、鮮明性及び諸堅牢性、特に耐光性
に優れたフルカラー画像を与える熱転写シートを提供す
ることが出来る。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、33及び44の色度図
【図2】実施例34、53、54及び55の色度図
【図3】実施例34、55、64及び73の色度図
【図4】実施例35、56、57及び58の色度図
【図5】実施例35、58、67及び76の色度図
【図6】実施例36、59、60及び61の色度図
【図7】実施例36、61、70及び79の色度図
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−166268(JP,A) 特開 平2−18089(JP,A) 特開 平1−135690(JP,A) 特開 昭64−77584(JP,A) 特開 昭62−97886(JP,A) 特開 昭62−132685(JP,A) 特開 平5−124364(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シート及び該基材シートの一方の面
    に形成された染料担持層からなり、該染料担持層に包含
    されるマゼンダ染料が、下記式1〜式4で示されるアン
    トラキノン系染料の少なくとも1種と、下記式5で示さ
    れるポリメチン系染料の少なくとも1種との混合物であ
    ることを特徴とする熱転写シート。 【化1】 (式中X及びYは−S−、−O−又は−SO−を表
    し、R、R及びRは置換又は非置換のアルキル
    基、シクロアルキル基、アリール基又はアリル基を表
    し、Rはハロゲン原子若しくはシアノ基を表す。) 【化2】 (式中R及びRは置換又は非置換のアルキル基を、
    は置換又は非置換のアリール基又は置換又は非置換
    の芳香族複素環基を、Rは置換又は非置換のアルキル
    基、シクロアルキル基又はNR 10を、R 及びR
    10は置換又は非置換のアルキルカルボニル基又は置換
    又は非置換のアリールカルボニル基を表す。)
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