JPH0648095A - 熱転写シート - Google Patents
熱転写シートInfo
- Publication number
- JPH0648095A JPH0648095A JP32469792A JP32469792A JPH0648095A JP H0648095 A JPH0648095 A JP H0648095A JP 32469792 A JP32469792 A JP 32469792A JP 32469792 A JP32469792 A JP 32469792A JP H0648095 A JPH0648095 A JP H0648095A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dye
- thermal transfer
- sheet
- image
- transfer sheet
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 印字感度や解像度等の画像品質に関与する諸
特性が優れると共に、熱転写シート自体の保存性にも優
れた熱転写シートの提供。 【構成】 染料層のバインダー成分が、ポリスチレン、
ポリビニルトルエン、ポリアクリレート、ニトロセルロ
ース、エチルセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル
共重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトアセタ
ールからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
エチルヒドロキシエチルセルロースとの混合物か、又は
ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレー
ト、ニトロセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共
重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトアセター
ルからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、エ
チルセルロースとの混合物からなる。
特性が優れると共に、熱転写シート自体の保存性にも優
れた熱転写シートの提供。 【構成】 染料層のバインダー成分が、ポリスチレン、
ポリビニルトルエン、ポリアクリレート、ニトロセルロ
ース、エチルセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル
共重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトアセタ
ールからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
エチルヒドロキシエチルセルロースとの混合物か、又は
ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレー
ト、ニトロセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共
重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトアセター
ルからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、エ
チルセルロースとの混合物からなる。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は熱転写シートに関し、更に
詳しくはサーマルヘッド或はレーザー等により画像情報
に応じた加熱印字を行い、熱転写受像シートに高品位の
画像を形成するのに特に適した熱転写シートに関し、特
に低エネルギーで高濃度の熱転写が可能で且つ保存安定
性にも優れた熱転写シートに関する。
詳しくはサーマルヘッド或はレーザー等により画像情報
に応じた加熱印字を行い、熱転写受像シートに高品位の
画像を形成するのに特に適した熱転写シートに関し、特
に低エネルギーで高濃度の熱転写が可能で且つ保存安定
性にも優れた熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルヘッド或はレーザー等の
加熱印字手段を用いて、画像情報に応じて画像を形成す
るには主として感熱発色紙が用いられてきた。この感熱
発色紙においては、基紙上に設けられた常温で無色又は
淡色のロイコ染料と顕色剤とが、加熱により接触されて
発色画像が得られる。この様な顕色剤としては、フェノ
ール性化合物、サリチル酸亜鉛誘導体及びロジン等が一
般的に使用されている。ところが上記の様な感熱発色紙
は、得られた発色画像を長期間保存すると消色するとい
う致命的な欠点があり、又、カラー印字は2色までが限
界であって連続的な階調を有するカラー画像を得ること
は出来なかった。
加熱印字手段を用いて、画像情報に応じて画像を形成す
るには主として感熱発色紙が用いられてきた。この感熱
発色紙においては、基紙上に設けられた常温で無色又は
淡色のロイコ染料と顕色剤とが、加熱により接触されて
発色画像が得られる。この様な顕色剤としては、フェノ
ール性化合物、サリチル酸亜鉛誘導体及びロジン等が一
般的に使用されている。ところが上記の様な感熱発色紙
は、得られた発色画像を長期間保存すると消色するとい
う致命的な欠点があり、又、カラー印字は2色までが限
界であって連続的な階調を有するカラー画像を得ること
は出来なかった。
【0003】一方、基紙上に、顔料が分散されてなる熱
溶融性ワックス層を設けた感熱転写紙が近年用いられ始
めた。この感熱転写紙と熱転写受像シートとを重ね合わ
せ、バインダー樹脂の背面から加熱印字を行うと、顔料
が含まれたワックス層が熱転写受像シート上に移行して
画像が得られる。この様な印字方法によれば、耐久性の
ある画像が得られると共に、三原色の顔料が含まれたバ
インダー樹脂を用いて複数回印字することにより多色画
像が得られるが、本質的に連続的な階調を有する写真の
様な画像を得ることは出来ない。ところで近年、電気信
号から直接カラー写真の様な画像を得たいという要求が
高まり、種々の試みがなされている。この様な試みの1
つは、CRT上に画像を映し、これを銀塩フイルムで撮
影する方法であるが、銀塩フイルムがインスタントフイ
ルムである場合にはランニングコストが嵩むという欠点
があり、又、銀塩フイルムが35mmフイルムである場
合には、撮影後現像処理が必要である為即時性がないと
いう欠点がある。
溶融性ワックス層を設けた感熱転写紙が近年用いられ始
めた。この感熱転写紙と熱転写受像シートとを重ね合わ
せ、バインダー樹脂の背面から加熱印字を行うと、顔料
が含まれたワックス層が熱転写受像シート上に移行して
画像が得られる。この様な印字方法によれば、耐久性の
ある画像が得られると共に、三原色の顔料が含まれたバ
インダー樹脂を用いて複数回印字することにより多色画
像が得られるが、本質的に連続的な階調を有する写真の
様な画像を得ることは出来ない。ところで近年、電気信
号から直接カラー写真の様な画像を得たいという要求が
高まり、種々の試みがなされている。この様な試みの1
つは、CRT上に画像を映し、これを銀塩フイルムで撮
影する方法であるが、銀塩フイルムがインスタントフイ
ルムである場合にはランニングコストが嵩むという欠点
があり、又、銀塩フイルムが35mmフイルムである場
合には、撮影後現像処理が必要である為即時性がないと
いう欠点がある。
【0004】更に別の方法として、インパクトリボン方
式或はインクジェット方式も提案されているが、前者は
画質が悪いと云う欠点があり、後者は画像処理を必要と
する為、簡便に写真の様な画像を得ることは難しいと云
う欠点がある。この様な欠点を解決する為、加熱により
移行する性質を有する昇華性染料層が設けられた熱転写
シートを熱転写受像シートと組み合わせて用い、該昇華
性染料をコントロールしながら、熱転写受像シート上に
染料を移行させて階調のある写真の様な画像を得る方法
が提案されている(画像電子学会誌第12巻第1号(1
983)参照)。上記方法によれば、テレビ信号から簡
単な処理で連続的な階調を有する画像が得られ、しかも
その際用いられる装置が複雑ではない為注目を集めてい
る。この様な方法に近い従来技術の1つとして、ポリエ
ステル繊維の乾式転写捺染法が挙げられ、この乾式転写
捺染法は、昇華性の分散染料等の染料を合成樹脂溶液中
に分散乃至溶解させてインキとし、このインキを薄葉紙
等にパターン状に塗布し乾燥させて熱転写シートとし、
この熱転写シートを熱転写受像シートであるポリエステ
ル布帛と重ね合せて密着加熱し、ポリエステル布帛上に
染料を染着させて画像を得る方法である。
式或はインクジェット方式も提案されているが、前者は
画質が悪いと云う欠点があり、後者は画像処理を必要と
する為、簡便に写真の様な画像を得ることは難しいと云
う欠点がある。この様な欠点を解決する為、加熱により
移行する性質を有する昇華性染料層が設けられた熱転写
シートを熱転写受像シートと組み合わせて用い、該昇華
性染料をコントロールしながら、熱転写受像シート上に
染料を移行させて階調のある写真の様な画像を得る方法
が提案されている(画像電子学会誌第12巻第1号(1
983)参照)。上記方法によれば、テレビ信号から簡
単な処理で連続的な階調を有する画像が得られ、しかも
その際用いられる装置が複雑ではない為注目を集めてい
る。この様な方法に近い従来技術の1つとして、ポリエ
ステル繊維の乾式転写捺染法が挙げられ、この乾式転写
捺染法は、昇華性の分散染料等の染料を合成樹脂溶液中
に分散乃至溶解させてインキとし、このインキを薄葉紙
等にパターン状に塗布し乾燥させて熱転写シートとし、
この熱転写シートを熱転写受像シートであるポリエステ
ル布帛と重ね合せて密着加熱し、ポリエステル布帛上に
染料を染着させて画像を得る方法である。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】ところがポリエ
ステル布帛の乾式転写捺染法に従来用いられきた熱転写
シートを、そのまま用いてサーマルヘッド等により加熱
印字しても高濃度の発色画像を得る事は困難である。そ
の理由としては、主として、熱転写シートの熱感度が高
くない事及び熱転写受像シートの染料の染着能力が低い
事が挙げられる。これらの欠点のうち、熱転写受像シー
ト側に起因するものについては、−100℃〜20℃の
ガラス転移温度を有し、極性基を有する合成樹脂からな
る互いに独立した島部分と40℃以上のガラス転移温度
を有する合成樹脂からなる海部分とが海島状に形成され
た染料受容層を有する熱転写受像シート(特願昭58−
135627号明細書)により解決されることが見い出
されたが、熱転写シート側に起因するものについては未
だ解決されてない。これは、従来の布帛等への捺染方法
では、例えば、200℃で1分間程度加熱する事により
染料の移行及び染着が達成されるのに対し、サーマルヘ
ッドによる加熱は約400℃で数msec.程度と短い
事に原因があるからである。
ステル布帛の乾式転写捺染法に従来用いられきた熱転写
シートを、そのまま用いてサーマルヘッド等により加熱
印字しても高濃度の発色画像を得る事は困難である。そ
の理由としては、主として、熱転写シートの熱感度が高
くない事及び熱転写受像シートの染料の染着能力が低い
事が挙げられる。これらの欠点のうち、熱転写受像シー
ト側に起因するものについては、−100℃〜20℃の
ガラス転移温度を有し、極性基を有する合成樹脂からな
る互いに独立した島部分と40℃以上のガラス転移温度
を有する合成樹脂からなる海部分とが海島状に形成され
た染料受容層を有する熱転写受像シート(特願昭58−
135627号明細書)により解決されることが見い出
されたが、熱転写シート側に起因するものについては未
だ解決されてない。これは、従来の布帛等への捺染方法
では、例えば、200℃で1分間程度加熱する事により
染料の移行及び染着が達成されるのに対し、サーマルヘ
ッドによる加熱は約400℃で数msec.程度と短い
事に原因があるからである。
【0006】本発明者等はサーマルヘッド等により加熱
印字してカラー写真調の画像を得る為、熱転写受像シー
ト、特に前記した特願昭58−135627号明細書の
熱転写受像シートと組み合わせて使用するのに適した熱
転写シートを得る為に種々研究を重ねた結果、以下の様
な事実を見出した。即ち、一般的に用いられている熱転
写シートにおいては、染料はバインダー樹脂中に粒状に
分散した状態にあり、この様な状態の染料分子を加熱し
て昇華させるには、結晶内の相互作用を打ち破り、更に
バインダー樹脂との相互作用を上回る熱エネルギーを染
料分子に与えてて昇華させ、熱転写受像シートへ染着さ
せなければならない為、高いエネルギーを必要とするこ
と、高濃度の発色画像を得る為に、染料をバインダー樹
脂に対して高い割合で含ませた場合には、ある程度の高
濃度の画像が得られるものの、熱転写シートの染料層と
基材シートとの接着力が弱くなる為、熱転写シートを熱
転写受像シートと重ねてサーマルヘッド等で印字した後
に熱転写シートを剥離すると、染料のみではなく染料層
全体が熱転写受像シートに剥ぎ取られる現象が発生し易
いこと、更に、染料は価格的にも高価なものであり、O
A機器やホームユースを目的とする見地に立てば、染料
を必要以上に含有させる事は経済的にも不利であること
等である。
印字してカラー写真調の画像を得る為、熱転写受像シー
ト、特に前記した特願昭58−135627号明細書の
熱転写受像シートと組み合わせて使用するのに適した熱
転写シートを得る為に種々研究を重ねた結果、以下の様
な事実を見出した。即ち、一般的に用いられている熱転
写シートにおいては、染料はバインダー樹脂中に粒状に
分散した状態にあり、この様な状態の染料分子を加熱し
て昇華させるには、結晶内の相互作用を打ち破り、更に
バインダー樹脂との相互作用を上回る熱エネルギーを染
料分子に与えてて昇華させ、熱転写受像シートへ染着さ
せなければならない為、高いエネルギーを必要とするこ
と、高濃度の発色画像を得る為に、染料をバインダー樹
脂に対して高い割合で含ませた場合には、ある程度の高
濃度の画像が得られるものの、熱転写シートの染料層と
基材シートとの接着力が弱くなる為、熱転写シートを熱
転写受像シートと重ねてサーマルヘッド等で印字した後
に熱転写シートを剥離すると、染料のみではなく染料層
全体が熱転写受像シートに剥ぎ取られる現象が発生し易
いこと、更に、染料は価格的にも高価なものであり、O
A機器やホームユースを目的とする見地に立てば、染料
を必要以上に含有させる事は経済的にも不利であること
等である。
【0007】一方、染料をバインダー樹脂中に粒状では
なく分子状分散の形で保持する事が可能ならば、粒子状
に分散した場合の様な結晶内の相互作用がない分だけ熱
感度の向上が期待される。しかしながら、単にバインダ
ー樹脂中でその様な状態を達成しても、実用性のある熱
転写シートは得られない。即ち、熱昇華性の染料分子
は、分子量が150〜550位と比較的小さく、染料層
を形成しているバインダー樹脂中で動き易いものであ
る。従って、例えば、ガラス転移温度(Tg)の低いバ
インダー樹脂を用いると、染料が経時的に染料層中で凝
集及び折出する現像が生じ、結局は前述した様な、染料
を粒子状に分散した様な状態になったり、或は染料層の
表面に染料がブリードアウトしてくる為、記録時にサー
マルヘッドとプラテン(圧盤)との間の圧力により、加
熱部分の周囲へも染料が付着して地汚れを発生させ、画
像品質を著しく劣下させてしまう。又、バインダー樹脂
のガラス転移温度(Tg)が高くても、バインダー樹脂
の分子量がある程度大きくないと染料分子を保持してお
く事が出来ない。更には、ガラス転移温度(Tg)が高
く、且つ分子量がある程度大きいバインダー樹脂中に染
料を分子状に溶解させておいても、経時安定性のある状
態を達成するには染料分子とバインダー樹脂との親和性
が必要である。この様な点に鑑みて、従来、画像品質の
改良を目的とした種々の熱転写シートが提案されてい
る。例えば、特開昭63−151484公報に記載され
ている様に、染料層用インキ中のバインダー樹脂成分と
して特定のポリビニルアセトアセタール樹脂を用いる事
によって、印字品質及び経時安定性の向上を図ることが
出来る事が知られている。
なく分子状分散の形で保持する事が可能ならば、粒子状
に分散した場合の様な結晶内の相互作用がない分だけ熱
感度の向上が期待される。しかしながら、単にバインダ
ー樹脂中でその様な状態を達成しても、実用性のある熱
転写シートは得られない。即ち、熱昇華性の染料分子
は、分子量が150〜550位と比較的小さく、染料層
を形成しているバインダー樹脂中で動き易いものであ
る。従って、例えば、ガラス転移温度(Tg)の低いバ
インダー樹脂を用いると、染料が経時的に染料層中で凝
集及び折出する現像が生じ、結局は前述した様な、染料
を粒子状に分散した様な状態になったり、或は染料層の
表面に染料がブリードアウトしてくる為、記録時にサー
マルヘッドとプラテン(圧盤)との間の圧力により、加
熱部分の周囲へも染料が付着して地汚れを発生させ、画
像品質を著しく劣下させてしまう。又、バインダー樹脂
のガラス転移温度(Tg)が高くても、バインダー樹脂
の分子量がある程度大きくないと染料分子を保持してお
く事が出来ない。更には、ガラス転移温度(Tg)が高
く、且つ分子量がある程度大きいバインダー樹脂中に染
料を分子状に溶解させておいても、経時安定性のある状
態を達成するには染料分子とバインダー樹脂との親和性
が必要である。この様な点に鑑みて、従来、画像品質の
改良を目的とした種々の熱転写シートが提案されてい
る。例えば、特開昭63−151484公報に記載され
ている様に、染料層用インキ中のバインダー樹脂成分と
して特定のポリビニルアセトアセタール樹脂を用いる事
によって、印字品質及び経時安定性の向上を図ることが
出来る事が知られている。
【0008】しかしながら、これら従来の熱転写シート
は、感度の点では必ずしも充分満足のいくものではな
い。又、感度が優れたバインダー樹脂として、エチルヒ
ドロキシエチルセルロースやエチルセルロースが公知で
あるが、これらのバインダー樹脂は染料の凝集・析出防
止性という点で保存性が劣ると云う欠点があった。一般
に、熱転写シートに要求される条件としては、印字感度
や解像度等の画像品質に関与する諸特性と共に熱転写シ
ート自体の保存性が重要である。しかしながら、印字感
度と保存性とは互いに相殺し合う傾向が大きく、これら
の特性を双方とも向上させることは困難である。従っ
て、本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、
印字感度や解像度等の画像品質に関与する諸特性が優れ
ると共に、熱転写シート自体の保存性にも優れた熱転写
シートを提供することである。
は、感度の点では必ずしも充分満足のいくものではな
い。又、感度が優れたバインダー樹脂として、エチルヒ
ドロキシエチルセルロースやエチルセルロースが公知で
あるが、これらのバインダー樹脂は染料の凝集・析出防
止性という点で保存性が劣ると云う欠点があった。一般
に、熱転写シートに要求される条件としては、印字感度
や解像度等の画像品質に関与する諸特性と共に熱転写シ
ート自体の保存性が重要である。しかしながら、印字感
度と保存性とは互いに相殺し合う傾向が大きく、これら
の特性を双方とも向上させることは困難である。従っ
て、本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、
印字感度や解像度等の画像品質に関与する諸特性が優れ
ると共に、熱転写シート自体の保存性にも優れた熱転写
シートを提供することである。
【0009】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、基材シート上
に、加熱により移行して熱転写受像シート上に転写され
る染料を含有する染料層が積層されてなる熱転写シート
であって、前記染料層のバインダー成分が、ポリスチレ
ン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレート、ニトロセ
ルロース、エチルセルロース、ポリカーボネイト、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニト
リル共重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトア
セタールからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂
と、エチルヒドロキシエチルセルロースとの混合物か、
又はポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレ
ート、ニトロセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル
共重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトアセタ
ールからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
エチルセルロースとの混合物からなることを特徴とする
熱転写シートである。
によって達成される。即ち、本発明は、基材シート上
に、加熱により移行して熱転写受像シート上に転写され
る染料を含有する染料層が積層されてなる熱転写シート
であって、前記染料層のバインダー成分が、ポリスチレ
ン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレート、ニトロセ
ルロース、エチルセルロース、ポリカーボネイト、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニト
リル共重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトア
セタールからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂
と、エチルヒドロキシエチルセルロースとの混合物か、
又はポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレ
ート、ニトロセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル
共重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセトアセタ
ールからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
エチルセルロースとの混合物からなることを特徴とする
熱転写シートである。
【0010】
【作用】染料層を構成するバインダー樹脂として特定の
2種以上のバインダー樹脂の混合物を採用することによ
って、印字感度や解像度等に画像品質に関与する諸特性
が優れると共に、低エネルギーで高濃度の熱転写が可能
で、且つ熱転写シート自体の保存性にも優れた熱転写シ
ートを提供することが出来る。
2種以上のバインダー樹脂の混合物を採用することによ
って、印字感度や解像度等に画像品質に関与する諸特性
が優れると共に、低エネルギーで高濃度の熱転写が可能
で、且つ熱転写シート自体の保存性にも優れた熱転写シ
ートを提供することが出来る。
【0011】
【好ましい実施態様】以下に図面に示した好ましい実施
態様を参照して本発明を更に詳細に説明する。本発明に
係る熱転写シート1は、図1に示す様に、基材シート2
上に染料層3を設けて構成される。基材シート2として
はコンデンサーペーパー、ポリエステルフイルム、ポリ
スチレンフイルム、ポリサルフォンフイルム、ポリイミ
ドフイルム、ポリビニルアルコールフイルム、セロファ
ン等アラミドフイルム、ポリエーテルイミドフイルム、
ポリエーテルエーテルケトンフイルム、ポリパルバン酸
フイルム等の紙若しくはフイルムが用いられ、その厚み
は、1.5〜50μm、好ましくは2〜9μmである。
これらの紙やフイルムの中で価格面及び未処理状態での
耐熱性を要求される場合は、コンデンサーペーパーが用
いられ、一方、機械的強度を有し熱転写シート作成時の
取り扱いやサーマルプリンター内で走行させた場合に破
断しない事、表面が平滑であること等を重要視する場合
には、ポリエステルフイルムが好ましく用いられる。
態様を参照して本発明を更に詳細に説明する。本発明に
係る熱転写シート1は、図1に示す様に、基材シート2
上に染料層3を設けて構成される。基材シート2として
はコンデンサーペーパー、ポリエステルフイルム、ポリ
スチレンフイルム、ポリサルフォンフイルム、ポリイミ
ドフイルム、ポリビニルアルコールフイルム、セロファ
ン等アラミドフイルム、ポリエーテルイミドフイルム、
ポリエーテルエーテルケトンフイルム、ポリパルバン酸
フイルム等の紙若しくはフイルムが用いられ、その厚み
は、1.5〜50μm、好ましくは2〜9μmである。
これらの紙やフイルムの中で価格面及び未処理状態での
耐熱性を要求される場合は、コンデンサーペーパーが用
いられ、一方、機械的強度を有し熱転写シート作成時の
取り扱いやサーマルプリンター内で走行させた場合に破
断しない事、表面が平滑であること等を重要視する場合
には、ポリエステルフイルムが好ましく用いられる。
【0012】染料層3は、染料及び特定のバインダー樹
脂の混合物から主としてなる。染料は、熱により溶融、
拡散若しくは昇華して移行する染料であって、特に分散
染料が好ましく用いられる。これら染料は、約150〜
550程度の分子量を有するものであり、昇華(溶融)
温度、色相、耐光性、インキ化及びバインダー樹脂中で
の溶解性等を考慮して選択され、一般的には、ジアリー
ルメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メ
ロシアニン等のメチン系、インドアニリン、アセトフェ
ノンアゾメチン、ピラゾロアアゾメチン、イミダゾルア
ゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチンに
代表されるアゾメチン系、キサンチン系、オキサジン
系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレンに代表され
るシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジ
ン系、ベンゼンアゾアゾ系、ピリドンアゾ、チオフェン
アゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾール
アゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリア
ゾールアゾ、ジスアゾに代表される複素環アゾ系、スピ
ロジピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン
系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラ
キノン系、キノフタロン系等の染料が代表的であり、具
体的には以下の様な染料が好ましく用いられ得る。 C.I.(Color Index)イエロー51、3、54、7
9、60、23、7、141、201、231;C.
I.ディスパースブルー24、56、14、301、3
34、165、19、72、87、287、154、2
6、254;C.I.ディスパースレッド135、14
6、59、1、73、60、167;C.I.ディスパ
ースバイオレット4、13、26、36、56、31;
C.I.ディスパーズオレンジ149;C.I.ソルベ
ントバイオレット13;C.I.ソルベントブラック
3;C.I.ソルベントグリーン3;C.I.ソルベン
トイエロー56、14、16、29;C.I.ソルベン
トブルー70、35、63、36、50、49、11
1、105、97、11;C.I.ソルベントレッド1
35、81、18、25、19、23、24、143、
146、182等。
脂の混合物から主としてなる。染料は、熱により溶融、
拡散若しくは昇華して移行する染料であって、特に分散
染料が好ましく用いられる。これら染料は、約150〜
550程度の分子量を有するものであり、昇華(溶融)
温度、色相、耐光性、インキ化及びバインダー樹脂中で
の溶解性等を考慮して選択され、一般的には、ジアリー
ルメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メ
ロシアニン等のメチン系、インドアニリン、アセトフェ
ノンアゾメチン、ピラゾロアアゾメチン、イミダゾルア
ゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチンに
代表されるアゾメチン系、キサンチン系、オキサジン
系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレンに代表され
るシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジ
ン系、ベンゼンアゾアゾ系、ピリドンアゾ、チオフェン
アゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾール
アゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリア
ゾールアゾ、ジスアゾに代表される複素環アゾ系、スピ
ロジピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン
系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラ
キノン系、キノフタロン系等の染料が代表的であり、具
体的には以下の様な染料が好ましく用いられ得る。 C.I.(Color Index)イエロー51、3、54、7
9、60、23、7、141、201、231;C.
I.ディスパースブルー24、56、14、301、3
34、165、19、72、87、287、154、2
6、254;C.I.ディスパースレッド135、14
6、59、1、73、60、167;C.I.ディスパ
ースバイオレット4、13、26、36、56、31;
C.I.ディスパーズオレンジ149;C.I.ソルベ
ントバイオレット13;C.I.ソルベントブラック
3;C.I.ソルベントグリーン3;C.I.ソルベン
トイエロー56、14、16、29;C.I.ソルベン
トブルー70、35、63、36、50、49、11
1、105、97、11;C.I.ソルベントレッド1
35、81、18、25、19、23、24、143、
146、182等。
【0013】更に具体的には、例えば、3,3´−ジエ
チルオキサチアシアニン・アイオダイド・アストラゾン
ピンクFG(バイエル社製、C.I.48015)、
2,2´・カルボシアニン(C.I.808)、アスト
ラフイロキシンFF(C.I.48070)、アストラ
ゾン・イエロー7GLL(C.I.ベーシックイエロー
21)、アイゼン・カチロンエロー3GLH(保土谷化
学製、C.I.48055)、アイゼン・カチロンレッ
ド6BH(C.I.48020)等の如きモノメチン
系、ジメチン系又はトリメチン系等のメチン(シアニ
ン)系塩基性染料類;オーラミン(C.I.655)等
の如きジフェニルメタン系塩基性染料類;マラカイト・
グリーン(C.I.42000)、ブリリアント・グリ
ーン(C.I.42040)、マジェンタ(C.I.4
2510)、メタル・バイオレット(C.I.4253
5)、クリスタル・バイオレット(C.I.4255
5)、メチル・グリーン(C.I.684)、ビクトリ
ア・ブルーB(C.I.44045)等のトリフェニル
メタン系塩基性染料;ピロニンG(C.I.739)、
ローダミンB(C.I.45170)、ローダミン6G
(C.I.45160)等のキサンテン系塩基性染料;
アクリジン・イエローG(C.I.785)、レオニン
AL(C.I.46075)、ベンゾフラビン(C.
I.791)、アフイン(C.I.46045)等のア
クリジン系塩基性染料;ニュートラル・レッド(C.
I.50040)、アストラゾン・ブルーBGE/x 1
25%(C.I.51005)、メチレン・ブルー
(C.I.52015)等のキノンイミン系塩基性染
料;その他第4級アンモニウム基を有するアントラキノ
ン系塩基性染料等の塩基性染料等が挙げられる。
チルオキサチアシアニン・アイオダイド・アストラゾン
ピンクFG(バイエル社製、C.I.48015)、
2,2´・カルボシアニン(C.I.808)、アスト
ラフイロキシンFF(C.I.48070)、アストラ
ゾン・イエロー7GLL(C.I.ベーシックイエロー
21)、アイゼン・カチロンエロー3GLH(保土谷化
学製、C.I.48055)、アイゼン・カチロンレッ
ド6BH(C.I.48020)等の如きモノメチン
系、ジメチン系又はトリメチン系等のメチン(シアニ
ン)系塩基性染料類;オーラミン(C.I.655)等
の如きジフェニルメタン系塩基性染料類;マラカイト・
グリーン(C.I.42000)、ブリリアント・グリ
ーン(C.I.42040)、マジェンタ(C.I.4
2510)、メタル・バイオレット(C.I.4253
5)、クリスタル・バイオレット(C.I.4255
5)、メチル・グリーン(C.I.684)、ビクトリ
ア・ブルーB(C.I.44045)等のトリフェニル
メタン系塩基性染料;ピロニンG(C.I.739)、
ローダミンB(C.I.45170)、ローダミン6G
(C.I.45160)等のキサンテン系塩基性染料;
アクリジン・イエローG(C.I.785)、レオニン
AL(C.I.46075)、ベンゾフラビン(C.
I.791)、アフイン(C.I.46045)等のア
クリジン系塩基性染料;ニュートラル・レッド(C.
I.50040)、アストラゾン・ブルーBGE/x 1
25%(C.I.51005)、メチレン・ブルー
(C.I.52015)等のキノンイミン系塩基性染
料;その他第4級アンモニウム基を有するアントラキノ
ン系塩基性染料等の塩基性染料等が挙げられる。
【0014】又、シアン染料として、カヤセットブルー
714(日本化薬製、ソルベントブルー63)、フォロ
ンブリリアントブルーS−R(サンド製、ディスパース
ブルー354)、ワクソリンAP−FW(ICI製、ソ
ルベントブルー36)、マゼンダ染料として、MS−R
EDG(三井東圧製、ディスパースレッド60)、マク
ロレックスレッドバイオレッドR(バイエル製、ディス
パースバイオレッド26)、イエロー染料として、フォ
ロンブリリアントイエローS−6GL(サンド製、ディ
スパースイエロー231)、マクロレックスイエロー6
G(バイエル製、ディスパースイエロー201)、更に
以下の構造式のものが挙げられる。
714(日本化薬製、ソルベントブルー63)、フォロ
ンブリリアントブルーS−R(サンド製、ディスパース
ブルー354)、ワクソリンAP−FW(ICI製、ソ
ルベントブルー36)、マゼンダ染料として、MS−R
EDG(三井東圧製、ディスパースレッド60)、マク
ロレックスレッドバイオレッドR(バイエル製、ディス
パースバイオレッド26)、イエロー染料として、フォ
ロンブリリアントイエローS−6GL(サンド製、ディ
スパースイエロー231)、マクロレックスイエロー6
G(バイエル製、ディスパースイエロー201)、更に
以下の構造式のものが挙げられる。
【0015】
【化1】
【0016】これらの染料は、そのままの形態で、或は
これらの染料をアルカリ処理した形態で用いることが出
来、又、これらの染料の対イオン交換体或はロイコ体も
用いることが出来る。常態では無色或は淡色であるロイ
コ染料等を使用する場合は、熱転写受像シートに顕色剤
に包含させておけばよい。又、特開昭59−78895
号、同60−28451号、同60−28453号、同
60−53564号、同61−148096号、同60
−239290号、同60−31565号、同60−3
0393号、同60−53565号、同60−2759
4号、同61−262191号、同60−152563
号、同61−244595号及び同62−196186
号及び国際公開WO92/05032に記載の昇華性イ
エロー染料、同60−223862号、同60−284
52号、同60−31563号、同59−78896
号、同60−31564号、同60−30391号、同
61−227092号、同61−227091号、同6
0−30392号、同60−30394号、同60−1
31293号、同61−227093号、同60−15
9091号、同61−262190号、米国特許4,6
98,651号及び特願昭62−220793号、米国
特許5,079,365号に記載の昇華性マゼンダ染
料、特開昭59−78894号、同59−227490
号、同60−151098号、同59−227493
号、同61−244594号、同59−227948
号、同60−131292号、同60−172591
号、同60−151097号、同60−131294
号、同60−217266号、同60−31559号、
同60−53563号、同61−255897号、同6
0−239289号、同61−22993号、同61−
19396号、同61−268493号、同61−35
994号、同61−31467号、同61−14826
9号、同61−49893号、同61−57651号、
同60−239291号、同60−239292号、同
61−284489号、同62−191191号公報及
び特願昭62−176625、米国特許5,079,3
65号等の公報や明細書に記載の昇華性シアン染料も好
適に用いられる。本発明において特に好ましい染料の一
般式を例示する。
これらの染料をアルカリ処理した形態で用いることが出
来、又、これらの染料の対イオン交換体或はロイコ体も
用いることが出来る。常態では無色或は淡色であるロイ
コ染料等を使用する場合は、熱転写受像シートに顕色剤
に包含させておけばよい。又、特開昭59−78895
号、同60−28451号、同60−28453号、同
60−53564号、同61−148096号、同60
−239290号、同60−31565号、同60−3
0393号、同60−53565号、同60−2759
4号、同61−262191号、同60−152563
号、同61−244595号及び同62−196186
号及び国際公開WO92/05032に記載の昇華性イ
エロー染料、同60−223862号、同60−284
52号、同60−31563号、同59−78896
号、同60−31564号、同60−30391号、同
61−227092号、同61−227091号、同6
0−30392号、同60−30394号、同60−1
31293号、同61−227093号、同60−15
9091号、同61−262190号、米国特許4,6
98,651号及び特願昭62−220793号、米国
特許5,079,365号に記載の昇華性マゼンダ染
料、特開昭59−78894号、同59−227490
号、同60−151098号、同59−227493
号、同61−244594号、同59−227948
号、同60−131292号、同60−172591
号、同60−151097号、同60−131294
号、同60−217266号、同60−31559号、
同60−53563号、同61−255897号、同6
0−239289号、同61−22993号、同61−
19396号、同61−268493号、同61−35
994号、同61−31467号、同61−14826
9号、同61−49893号、同61−57651号、
同60−239291号、同60−239292号、同
61−284489号、同62−191191号公報及
び特願昭62−176625、米国特許5,079,3
65号等の公報や明細書に記載の昇華性シアン染料も好
適に用いられる。本発明において特に好ましい染料の一
般式を例示する。
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】上記一般式において、R、X及びYは下記
の置換基を表す。R1及びR2 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基又は置換又は非置換のアラルキル基。R3 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコ
キシ基、置換又は非置換のアルキルカルボニルアミノ
基、置換又は非置換のアルキルスルホニルアミノ基、置
換又は非置換のアルキルアミノカルボニル基、置換又は
非置換のアルキルアミノスルホニル基又はハロゲン原
子。R4 置換又は非置換のアルコキシカルボニル基、置換又は非
置換のアルキルアミノカルボニル基、置換又は非置換の
アルコキシ基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は
非置換のシクロアルキル基、複素環基又はハロゲン原
子。R5 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコ
キシカルボニル基、置換又は非置換のアルキルアミノカ
ルボニル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は
非置換のアルキルアミノスルホニル基、置換又は非置換
のシクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン
原子。
の置換基を表す。R1及びR2 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基又は置換又は非置換のアラルキル基。R3 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコ
キシ基、置換又は非置換のアルキルカルボニルアミノ
基、置換又は非置換のアルキルスルホニルアミノ基、置
換又は非置換のアルキルアミノカルボニル基、置換又は
非置換のアルキルアミノスルホニル基又はハロゲン原
子。R4 置換又は非置換のアルコキシカルボニル基、置換又は非
置換のアルキルアミノカルボニル基、置換又は非置換の
アルコキシ基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は
非置換のシクロアルキル基、複素環基又はハロゲン原
子。R5 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコ
キシカルボニル基、置換又は非置換のアルキルアミノカ
ルボニル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は
非置換のアルキルアミノスルホニル基、置換又は非置換
のシクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン
原子。
【0023】R6 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリー
ル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換のシ
クロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原
子。R7 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ
基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換の
アルコキシカルボニル基又はハロゲン原子。R8 置換又は非置換のアリール基、芳香族複素環基、シアノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子又は他の電子吸引基。R9 CONHR10、SO2NHR10、NHCOR11、
NHSO2R11又はハロゲン原子。 R10 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基、置換又は非置換のアリール基又は置換又は
非置換の芳香族複素環基。
ル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換のシ
クロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原
子。R7 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ
基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換の
アルコキシカルボニル基又はハロゲン原子。R8 置換又は非置換のアリール基、芳香族複素環基、シアノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子又は他の電子吸引基。R9 CONHR10、SO2NHR10、NHCOR11、
NHSO2R11又はハロゲン原子。 R10 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基、置換又は非置換のアリール基又は置換又は
非置換の芳香族複素環基。
【0024】R11 置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のシクロ
アルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置
換のアリール基、又は置換又は非置換の芳香族複素環
基。R12 置換又は非置換のアルキル基。R13 アミノ基又は水酸基。X ハロゲン原子。Y 置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の芳香族
複素環基。
アルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置
換のアリール基、又は置換又は非置換の芳香族複素環
基。R12 置換又は非置換のアルキル基。R13 アミノ基又は水酸基。X ハロゲン原子。Y 置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の芳香族
複素環基。
【0025】本発明で使用するバインダー樹脂は、ポリ
スチレン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレート、ニ
トロセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合
体、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセトアセタール、エ
チルヒドロキシエチルセルロース及びエチルセルロース
であり、エチルヒドロキシエチルセルロース又はエチル
セルロースを必須成分として他の樹脂を併用する。エチ
ルヒドロキシエチルセルロース又はエチルセルロース/
他の樹脂との重量混合比率は98/2〜25/75の範
囲が好ましい。これらのバインダー樹脂には、本発明の
目的を妨げない限り、他のバインダー樹脂をバインダー
樹脂全体の50重量%以下の量で併用することが出来
る。又、必要に応じて更に他の樹脂を混合してもよい。
スチレン、ポリビニルトルエン、ポリアクリレート、ニ
トロセルロース、ポリカーボネイト、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合
体、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセトアセタール、エ
チルヒドロキシエチルセルロース及びエチルセルロース
であり、エチルヒドロキシエチルセルロース又はエチル
セルロースを必須成分として他の樹脂を併用する。エチ
ルヒドロキシエチルセルロース又はエチルセルロース/
他の樹脂との重量混合比率は98/2〜25/75の範
囲が好ましい。これらのバインダー樹脂には、本発明の
目的を妨げない限り、他のバインダー樹脂をバインダー
樹脂全体の50重量%以下の量で併用することが出来
る。又、必要に応じて更に他の樹脂を混合してもよい。
【0026】染料の染料層中に含有される割合は、染料
の昇華(溶融)温度、発色した状態でのカバリングパワ
ー(演色性)の大小にもよるが、上記バインダー樹脂成
分に対する染料の重量比(染料/バインダー樹脂比)が
0.3以上が好ましく、更に好ましくは0.3〜3.0
であり、最も好ましくは0.55〜2.5である。染料
/バインダー樹脂比が0.3未満では印字濃度及び熱感
度等の画像品質においては好ましくなく、一方、3.0
を超えるとフイルムへの密着性及び保存性が低下する傾
向がある。染料層3を基材シート2上に設けるには、染
料、バインダー樹脂及び適当な溶剤と共に溶解して染料
層用インキとし、これを適当な印刷方法或は塗布方法に
より基材シート2上に塗布及び乾燥して設ければよい。
又、染料はバインダー樹脂中において実質的に溶解状態
にあることが好ましい。尚、必要に応じて、染料層用イ
ンキ中に任意の添加剤を加えてもよい。
の昇華(溶融)温度、発色した状態でのカバリングパワ
ー(演色性)の大小にもよるが、上記バインダー樹脂成
分に対する染料の重量比(染料/バインダー樹脂比)が
0.3以上が好ましく、更に好ましくは0.3〜3.0
であり、最も好ましくは0.55〜2.5である。染料
/バインダー樹脂比が0.3未満では印字濃度及び熱感
度等の画像品質においては好ましくなく、一方、3.0
を超えるとフイルムへの密着性及び保存性が低下する傾
向がある。染料層3を基材シート2上に設けるには、染
料、バインダー樹脂及び適当な溶剤と共に溶解して染料
層用インキとし、これを適当な印刷方法或は塗布方法に
より基材シート2上に塗布及び乾燥して設ければよい。
又、染料はバインダー樹脂中において実質的に溶解状態
にあることが好ましい。尚、必要に応じて、染料層用イ
ンキ中に任意の添加剤を加えてもよい。
【0027】本発明の熱転写シートの基本的な構成は上
記の通りであるが、サーマルヘッドの様な接触型の加熱
手段により、基材シートの表面を直接加熱する場合に
は、図2に示す様に、基材シート2の染料層3が設けら
れていない側にワックス等の滑剤或は離型剤を含む滑性
層4を設ける事によって、サーマルヘッド等の加熱手段
と基材シートとの融着を防止すると共に滑り性を良好に
することが出来る。本発明の熱転写シートは、所要の寸
法に裁断した枚葉シート状であってもよく、又、連続状
或は巻き取り状であってもよく、更に幅の狭いテープ状
であってもよい。
記の通りであるが、サーマルヘッドの様な接触型の加熱
手段により、基材シートの表面を直接加熱する場合に
は、図2に示す様に、基材シート2の染料層3が設けら
れていない側にワックス等の滑剤或は離型剤を含む滑性
層4を設ける事によって、サーマルヘッド等の加熱手段
と基材シートとの融着を防止すると共に滑り性を良好に
することが出来る。本発明の熱転写シートは、所要の寸
法に裁断した枚葉シート状であってもよく、又、連続状
或は巻き取り状であってもよく、更に幅の狭いテープ状
であってもよい。
【0028】基材シート2上へ染料層3を設けるに際し
て、基材シート2の表面に同一の染料が含まれた染料層
用インキを全面的に塗布してもよいが、場合によって
は、異なる染料をそれぞれ含む複数の染料層用インキ
を、夫々基材シート2の表面の異なる区域に形成しても
よい。例えば、図3に示す様な、黒色の染料層5と赤色
の染料層6とを基材シート2上に平行に積層した熱転写
シート、或は図4に示す様な、黄色の染料層7、赤色の
染料層8、青色の染料層9、黒色の染料層10を基材シ
ート2上に繰り返しても設けた熱転写シートであっても
い。
て、基材シート2の表面に同一の染料が含まれた染料層
用インキを全面的に塗布してもよいが、場合によって
は、異なる染料をそれぞれ含む複数の染料層用インキ
を、夫々基材シート2の表面の異なる区域に形成しても
よい。例えば、図3に示す様な、黒色の染料層5と赤色
の染料層6とを基材シート2上に平行に積層した熱転写
シート、或は図4に示す様な、黄色の染料層7、赤色の
染料層8、青色の染料層9、黒色の染料層10を基材シ
ート2上に繰り返しても設けた熱転写シートであっても
い。
【0029】この様な複数の色相の異なる染料層が設け
られた熱転写シートを使用する事によって、1枚の熱転
写シートにより多色画像が得られるという利点が生ず
る。尚、熱転写シートに、パーフォレーションを形成し
たり、或は色相の異なる区域の位置を検出する為の検知
マーク等を設ける事によって、使用時の便を図る事も出
来る。上記の様にして構成された本発明の熱転写シート
と任意の熱転写受像シートを、例えば、図5に示す如く
熱転写シート1の染料層3と熱転写受像シートの基材シ
ート12上の染料受容層13とが接する様に向かい合わ
せ、染料層3と染料受容層13の界面にサーマルヘッド
14等の熱印加手段により画像情報に応じた熱エネルギ
ーを与える事により、染料層3中の染料を染料受容層1
3に移行させて、所望の画像を染料受容層13中に形成
させることが出来る。
られた熱転写シートを使用する事によって、1枚の熱転
写シートにより多色画像が得られるという利点が生ず
る。尚、熱転写シートに、パーフォレーションを形成し
たり、或は色相の異なる区域の位置を検出する為の検知
マーク等を設ける事によって、使用時の便を図る事も出
来る。上記の様にして構成された本発明の熱転写シート
と任意の熱転写受像シートを、例えば、図5に示す如く
熱転写シート1の染料層3と熱転写受像シートの基材シ
ート12上の染料受容層13とが接する様に向かい合わ
せ、染料層3と染料受容層13の界面にサーマルヘッド
14等の熱印加手段により画像情報に応じた熱エネルギ
ーを与える事により、染料層3中の染料を染料受容層1
3に移行させて、所望の画像を染料受容層13中に形成
させることが出来る。
【0030】熱エネルギーを与える熱源としては、サー
マルヘッド14の他にレーザー光、赤外線フラッシュ、
熱ペン等の公知のものを使用することが出来る。熱エネ
ルギーの与え方としては熱転写シート側から行う他、熱
転写受像シート側から行っても、或は両側から行なって
もよいが、熱エネルギーの有効利用の観点からは熱転写
シート側から行うのが好ましい。しかしながら、熱転写
受像シート側から熱エネルギーを与える方が、与える熱
エネルギーを制御して画像の濃淡の階調を表現したり、
或いは染料が熱転写受像シート上で拡散するのを促進し
て画像の連続階調の表現をより確実化する意味で好まし
く、又、両側から熱エネルギーを与える方法においては
前記両者の方法の利点を同時に享受することが出来る。
熱エネルギーを与える熱源としてサーマルヘッド14を
用いるときは、サーマルヘッドに印加する電圧或はパル
ス幅を変調することにより、与える熱エネルギーを連続
的に或は多段階に変化させることが出来る。
マルヘッド14の他にレーザー光、赤外線フラッシュ、
熱ペン等の公知のものを使用することが出来る。熱エネ
ルギーの与え方としては熱転写シート側から行う他、熱
転写受像シート側から行っても、或は両側から行なって
もよいが、熱エネルギーの有効利用の観点からは熱転写
シート側から行うのが好ましい。しかしながら、熱転写
受像シート側から熱エネルギーを与える方が、与える熱
エネルギーを制御して画像の濃淡の階調を表現したり、
或いは染料が熱転写受像シート上で拡散するのを促進し
て画像の連続階調の表現をより確実化する意味で好まし
く、又、両側から熱エネルギーを与える方法においては
前記両者の方法の利点を同時に享受することが出来る。
熱エネルギーを与える熱源としてサーマルヘッド14を
用いるときは、サーマルヘッドに印加する電圧或はパル
ス幅を変調することにより、与える熱エネルギーを連続
的に或は多段階に変化させることが出来る。
【0031】熱エネルギーを与える熱源としてレーザー
光を用いるときは、レーザー光の光量や照射面積を変化
させることにより、与える熱エネルギーを変化させるこ
とが出来る。又、音響光学素子を内蔵したドットジェネ
レーターを用いれば、網点の大小に応じた熱エネルギー
を与える事も出来る。尚、レーザー光を用いるときは、
熱転写シートと熱転写受像シートとを充分に密着させて
行うと良く、又、レーザー光を照射する面はレーザー光
の吸収を良くする為に、例えば、黒色に着色しておくと
よい。或は染料層3中に非昇華性のレーザー光を吸収
し、熱に変換する物質を添加しておけば、より染料への
熱伝達が効率良く行われ、且つ画像の分解能が高くな
る。
光を用いるときは、レーザー光の光量や照射面積を変化
させることにより、与える熱エネルギーを変化させるこ
とが出来る。又、音響光学素子を内蔵したドットジェネ
レーターを用いれば、網点の大小に応じた熱エネルギー
を与える事も出来る。尚、レーザー光を用いるときは、
熱転写シートと熱転写受像シートとを充分に密着させて
行うと良く、又、レーザー光を照射する面はレーザー光
の吸収を良くする為に、例えば、黒色に着色しておくと
よい。或は染料層3中に非昇華性のレーザー光を吸収
し、熱に変換する物質を添加しておけば、より染料への
熱伝達が効率良く行われ、且つ画像の分解能が高くな
る。
【0032】熱エネルギーを与える熱源として赤外線フ
ラッシュランプを用いるときは、レーザー光を用いる場
合と同様に行うと良く、或は黒色等の、画像の濃淡を連
続的に表現したパターン或は網点パターンを介して行っ
てもよく、或は一面の黒色等の着色層と、前記のパター
ンのネガに相当するネガパターンを組み合わせて行って
もよい。以上の様にして染料層と染料受容層との界面に
熱エネルギーを与えると、染料層中の染料は与えられた
熱エネルギーに応じた量で染料受容層13に熱移行且つ
受容されて画像を所望の形成する。
ラッシュランプを用いるときは、レーザー光を用いる場
合と同様に行うと良く、或は黒色等の、画像の濃淡を連
続的に表現したパターン或は網点パターンを介して行っ
てもよく、或は一面の黒色等の着色層と、前記のパター
ンのネガに相当するネガパターンを組み合わせて行って
もよい。以上の様にして染料層と染料受容層との界面に
熱エネルギーを与えると、染料層中の染料は与えられた
熱エネルギーに応じた量で染料受容層13に熱移行且つ
受容されて画像を所望の形成する。
【0033】以上の如き熱転写記録により、熱エネルギ
ーに応じた染料が染料受容層に熱転写されて、1色の画
像を記録することが出来るが、以上の方法を熱転写シー
トを取り換えて、例えば、黄色、赤色、藍色及び必要に
応じて黒色の熱転写シートを順次取り換えて、各色に応
じた熱転写を行う事により、各色の合成からなる写真調
のカラー画像を得ることも出来る。尚、この様に各色の
熱転写シートを用いる代わりに、図4に示す様に予め各
色に塗り分けて形成した区域を有する熱転写シートを用
い、まず黄色の区域を用いて黄色の分色画像を熱転写
し、次に熱転写シートの赤色の区域を用いて熱転写を行
い、以下、順次熱転写を繰り返す事により黄色、赤色、
藍色、及び必要により黒色の分色画像を熱転写する方法
を採ると、熱転写シートの交換が不要になるという利点
がある。尚、熱エネルギーを与えるのに用いる熱源の大
きさ、熱転写シートと熱転写受像シートとの密着性、熱
エネルギーを適宜に調整することにより、得られる画像
の品質を向上させることが出来る。
ーに応じた染料が染料受容層に熱転写されて、1色の画
像を記録することが出来るが、以上の方法を熱転写シー
トを取り換えて、例えば、黄色、赤色、藍色及び必要に
応じて黒色の熱転写シートを順次取り換えて、各色に応
じた熱転写を行う事により、各色の合成からなる写真調
のカラー画像を得ることも出来る。尚、この様に各色の
熱転写シートを用いる代わりに、図4に示す様に予め各
色に塗り分けて形成した区域を有する熱転写シートを用
い、まず黄色の区域を用いて黄色の分色画像を熱転写
し、次に熱転写シートの赤色の区域を用いて熱転写を行
い、以下、順次熱転写を繰り返す事により黄色、赤色、
藍色、及び必要により黒色の分色画像を熱転写する方法
を採ると、熱転写シートの交換が不要になるという利点
がある。尚、熱エネルギーを与えるのに用いる熱源の大
きさ、熱転写シートと熱転写受像シートとの密着性、熱
エネルギーを適宜に調整することにより、得られる画像
の品質を向上させることが出来る。
【0034】本発明の熱転写シートは熱転写受像シート
と組み合わせて用いる事により、熱印字方式の各種のプ
リンターを用いた印字、ファクシミリ、或は磁気記録方
式による写真のプリント作成やテレビジョン画面からの
プリント作成等に利用することが出来る。例えば、受信
したテレビジョンの一画面を、磁気テープ或は磁気ディ
スク等の記録媒体に、黄色、赤色、藍色及び必要に応じ
黒色の各分色パターンの信号として記憶させておき、記
憶された各分色パターンの信号を出力させ、この信号に
応じた熱エネルギーをサーマルヘッド等の前記した熱源
により熱転写シートと熱転写受像シートの重ね合わせ体
に付与して、各色毎に逐次熱転写を行うと、テレビジョ
ンの画面をシート状のハードプリントとして再生するこ
とが出来る。この様なテレビジョンの画面のプリントア
ウトに、熱転写受像シートと本発明の熱転写シートの組
み合わせ体を利用するときは、通常熱転写受像シートと
して白色の染料受容層単独のもの又は無色透明な染料受
容層を紙等の基材シートで裏打ちしたもの、若しくは白
色の染料受容層を紙等の基材シートで裏打ちしたもの等
を用いると反射画像を得るのに都合がよい。
と組み合わせて用いる事により、熱印字方式の各種のプ
リンターを用いた印字、ファクシミリ、或は磁気記録方
式による写真のプリント作成やテレビジョン画面からの
プリント作成等に利用することが出来る。例えば、受信
したテレビジョンの一画面を、磁気テープ或は磁気ディ
スク等の記録媒体に、黄色、赤色、藍色及び必要に応じ
黒色の各分色パターンの信号として記憶させておき、記
憶された各分色パターンの信号を出力させ、この信号に
応じた熱エネルギーをサーマルヘッド等の前記した熱源
により熱転写シートと熱転写受像シートの重ね合わせ体
に付与して、各色毎に逐次熱転写を行うと、テレビジョ
ンの画面をシート状のハードプリントとして再生するこ
とが出来る。この様なテレビジョンの画面のプリントア
ウトに、熱転写受像シートと本発明の熱転写シートの組
み合わせ体を利用するときは、通常熱転写受像シートと
して白色の染料受容層単独のもの又は無色透明な染料受
容層を紙等の基材シートで裏打ちしたもの、若しくは白
色の染料受容層を紙等の基材シートで裏打ちしたもの等
を用いると反射画像を得るのに都合がよい。
【0035】尚、上記と同様なことはコンピューターの
操作によりCRT画面上に形成された文字、図形、記号
及び色彩等の組み合わせ、グラフィックパターンを原画
として利用するときにも行うことが出来、又、原画が絵
画、写真、印刷物等の固定画像或は人物、静物、風景等
の実際の物であるときは、ビデオカメラ等の適宜な手段
を媒介して用いる事により、上記と同様に画像を形成す
ることが出来る。更に原画から各分色パターンの信号を
作り出すに際し、印刷の写真製版用に用いられる電子製
版機(カラースキャナー)を用いてもよい。
操作によりCRT画面上に形成された文字、図形、記号
及び色彩等の組み合わせ、グラフィックパターンを原画
として利用するときにも行うことが出来、又、原画が絵
画、写真、印刷物等の固定画像或は人物、静物、風景等
の実際の物であるときは、ビデオカメラ等の適宜な手段
を媒介して用いる事により、上記と同様に画像を形成す
ることが出来る。更に原画から各分色パターンの信号を
作り出すに際し、印刷の写真製版用に用いられる電子製
版機(カラースキャナー)を用いてもよい。
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。実施例1〜85 下記組成の染料層用インキを調製し、背面に耐熱処理を
施した6μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルム
に、乾燥塗布量が1.0g/m2になる様に塗布及び乾
燥して本発明の熱転写シートを得た。インキ組成 染料 a部 バインダー樹脂(I) b部 バインダー樹脂(II) c部 メチルエチルケトン (100−a−b−c)/2部 トルエン (100−a−b−c)/2部 但し、上記組成において染料が溶剤に不溶な場合には、
溶媒としてDMF、ジオキサン又はクロロフルム等を適
宜用いた。
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。実施例1〜85 下記組成の染料層用インキを調製し、背面に耐熱処理を
施した6μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルム
に、乾燥塗布量が1.0g/m2になる様に塗布及び乾
燥して本発明の熱転写シートを得た。インキ組成 染料 a部 バインダー樹脂(I) b部 バインダー樹脂(II) c部 メチルエチルケトン (100−a−b−c)/2部 トルエン (100−a−b−c)/2部 但し、上記組成において染料が溶剤に不溶な場合には、
溶媒としてDMF、ジオキサン又はクロロフルム等を適
宜用いた。
【0036】次に、基材シートとして合成紙(王子油化
製、ユポFPG#150)を用い、この一方の面に下記
の組成の塗工液を乾燥時10.0g/m2になる割合で
塗布し、100℃で30分間乾燥して染料受容層を形成
して熱転写受像シートを得た。 ポリエステルバインダー樹脂(Vylon200、東洋紡製) 11.5部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(VYHH、UCC製) 5.0部 アミノ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業製) 1.2部 エポキシ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業製) 1.2部 メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサン(重量比4:4:2) 102.0部
製、ユポFPG#150)を用い、この一方の面に下記
の組成の塗工液を乾燥時10.0g/m2になる割合で
塗布し、100℃で30分間乾燥して染料受容層を形成
して熱転写受像シートを得た。 ポリエステルバインダー樹脂(Vylon200、東洋紡製) 11.5部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(VYHH、UCC製) 5.0部 アミノ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業製) 1.2部 エポキシ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業製) 1.2部 メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサン(重量比4:4:2) 102.0部
【0037】熱転写記録テスト 前記の本発明の熱転写シートと上記の熱転写受像シート
とを夫々の染料層と染料受容面とを対向させて重ね合わ
せ、熱転写シートの裏面からヘッド印加電圧11V、印
字時間10msec.の条件でサーマルヘッドで記録を
行い下記表1〜5の結果を得た。保存性テスト 前記の本発明の熱転写シートを60℃で60時間保存し
た。保存後の染料層の表面状態を観察し、下記基準に従
って保存性を判定した。 ○……染料の析出が見られなかった。 △……若干の染料の析出が見られた。 ×……多量の染料の析出が見られた。濃度測定 記録された熱転写受像シートの反射濃度を光学濃度計R
D−918(マクベス社製)を用いて測定した。
とを夫々の染料層と染料受容面とを対向させて重ね合わ
せ、熱転写シートの裏面からヘッド印加電圧11V、印
字時間10msec.の条件でサーマルヘッドで記録を
行い下記表1〜5の結果を得た。保存性テスト 前記の本発明の熱転写シートを60℃で60時間保存し
た。保存後の染料層の表面状態を観察し、下記基準に従
って保存性を判定した。 ○……染料の析出が見られなかった。 △……若干の染料の析出が見られた。 ×……多量の染料の析出が見られた。濃度測定 記録された熱転写受像シートの反射濃度を光学濃度計R
D−918(マクベス社製)を用いて測定した。
【0038】比較例1〜31 染料層を形成する資材を下記に代えた他は実施例と同様
にして後記表6〜7の結果を得た。 インキ組成 下記構造の染料 a部 バインダー樹脂 b部 メチルエチルケトン (100−a−b)/2部 トルエン (100−a−b)/2部
にして後記表6〜7の結果を得た。 インキ組成 下記構造の染料 a部 バインダー樹脂 b部 メチルエチルケトン (100−a−b)/2部 トルエン (100−a−b)/2部
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】 註: EC:エチルセルロース EHEC:エチルヒドロキシエチルセルロース VC・VAc共重合体:塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体 ST・AN共重合体:スチレン・アクリロニトリル共重
合体
体 ST・AN共重合体:スチレン・アクリロニトリル共重
合体
【0049】
【効果】以上の如き本発明によれば、染料層を構成する
バインダー樹脂として特定の2種以上のバインダー樹脂
の混合物を採用することによって、印字感度や解像度等
に画像品質に関与する諸特性が優れると共に、熱転写シ
ート自体の保存性にも優れた熱転写シートを提供するこ
とが出来る。
バインダー樹脂として特定の2種以上のバインダー樹脂
の混合物を採用することによって、印字感度や解像度等
に画像品質に関与する諸特性が優れると共に、熱転写シ
ート自体の保存性にも優れた熱転写シートを提供するこ
とが出来る。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シートの断面図。
【図2】本発明の熱転写シートの断面図。
【図3】本発明の熱転写シートの斜視図。
【図4】本発明の熱転写シートの斜視図。
【図5】本発明の熱転写シートを用いて熱転写する方法
を例示する説明図。
を例示する説明図。
1……熱転写シート 2……基体シート 3……熱転写層 11……被熱転写シート 12……基体シート 13……受容層 14……サーマルヘッド 15……プラテンロール
Claims (4)
- 【請求項1】 基材シート上に、加熱により移行して熱
転写受像シート上に転写される染料を含有する染料層が
積層されてなる熱転写シートであって、前記染料層のバ
インダー成分が、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、
ポリアクリレート、ニトロセルロース、エチルセルロー
ス、ポリカーボネイト、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体、スチレン・アクリロニトリル共重合体、フェノキシ
樹脂及びポリビニルアセトアセタールからなる群から選
ばれる少なくとも1種の樹脂と、エチルヒドロキシエチ
ルセルロースとの混合物からなることを特徴とする熱転
写シート。 - 【請求項2】 基材シート上に、加熱により移行して熱
転写受像シート上に転写される染料を含有する染料層が
積層されてなる熱転写シートであって、前記染料層のバ
インダー成分が、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、
ポリアクリレート、ニトロセルロース、ポリカーボネイ
ト、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アク
リロニトリル共重合体、フェノキシ樹脂及びポリビニル
アセトアセタールからなる群から選ばれる少なくとも1
種の樹脂と、エチルセルロースとの混合物からなること
を特徴とする熱転写シート。 - 【請求項3】 エチルヒドロキシエチルセルロース又は
エチルセルロース/他の樹脂の重量比が、98/2〜2
5/75である請求項1又は2に記載の熱転写シート。 - 【請求項4】 染料層中の、バインダー樹脂に対する染
料の重量比(染料/バインダー樹脂)が0.3以上であ
る請求項1又は2に記載の熱転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32469792A JPH0648095A (ja) | 1992-05-22 | 1992-11-11 | 熱転写シート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-154154 | 1992-05-22 | ||
JP15415492 | 1992-05-22 | ||
JP32469792A JPH0648095A (ja) | 1992-05-22 | 1992-11-11 | 熱転写シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0648095A true JPH0648095A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=26482544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32469792A Pending JPH0648095A (ja) | 1992-05-22 | 1992-11-11 | 熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648095A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7666815B2 (en) | 2004-12-20 | 2010-02-23 | Eastman Kodak Company | Thermal donor for high-speed printing |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP32469792A patent/JPH0648095A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7666815B2 (en) | 2004-12-20 | 2010-02-23 | Eastman Kodak Company | Thermal donor for high-speed printing |
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