JP3269268B2 - インク供給装置、インクジェットプリンタ、インク供給方法 - Google Patents

インク供給装置、インクジェットプリンタ、インク供給方法

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JP3269268B2
JP3269268B2 JP16763794A JP16763794A JP3269268B2 JP 3269268 B2 JP3269268 B2 JP 3269268B2 JP 16763794 A JP16763794 A JP 16763794A JP 16763794 A JP16763794 A JP 16763794A JP 3269268 B2 JP3269268 B2 JP 3269268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タにおいて、記録ヘッドにインクを供給するインク供給
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、記録ヘッド
からインクを吐出させて記録を行なう。記録ヘッドに
は、インク流路及びインク吐出口が形成されており、ま
た、インク流路の途中にヒータが設けられている。この
ヒータの発熱により、気泡が発生し、発生した気泡の圧
力により、インクが吐出され、記録が行われる。インク
の吐出後は、気泡が消滅し、インク流路およびインクタ
ンクに負圧が発生する。この負圧により、吐出されたイ
ンク量だけのインクがインクタンクから供給される。ま
た、記録ヘッドでは、インク吐出口までインクが供給さ
れており、記録を行なっていないときに、このインク吐
出口からインクが漏出するのを防止するため、インクタ
ンク側を多少の負圧に保持している。このとき、インク
タンク内の圧力が低すぎると、インク吐出口から空気が
入り込み、吐出不良が発生する。そのため、インクジェ
ットプリンタでは、インクタンク内を常に適度な負圧に
保つ必要がある。
【0003】従来、インクジェットプリンタにおいて、
インクタンク内の負圧を保つための機構を有するものと
しては、例えば、特開平3−180357号公報等に記
載されたインク供給装置がある。このインク供給装置で
は、密閉したインクタンク内にインクを充填し、このイ
ンクタンクに一端が大気に開放された小穴を設けてい
る。このインク供給装置によれば、小穴に形成されるイ
ンクの表面張力により負圧を保っている。すなわち、イ
ンクタンク内のインクが消費されるにしたがって、イン
クタンク内の負圧が増加すると、小穴を通じて空気がイ
ンクタンク内に導入され、インクタンク内の負圧をほぼ
一定に保っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
とは別異の方法によって、インク室内の負圧をほぼ一定
に保ち、インク室内のインクを記録ヘッドに安定供給す
ることのできるインク供給装置を提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、インクを記録ヘッドに供給して記録を行なうインク
ジェットプリンタにおけるインク供給装置において、イ
ンクが収容されるインク室と、該インク室の壁の一部に
設けられ多数の微小孔を有するメニスカス形成部と、該
メニスカス形成部にインクを供給するインク誘導部を有
し、該インク誘導部により供給されたインクによって前
記メニスカス形成部の有する微小孔に形成されるメニス
カスによりインク室内の圧力を調整することを特徴とす
るものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のインク供給装置において、前記インク誘導部は、前記
メニスカス形成部の前記インク室側の面に接し、かつ、
インク内に延在し、前記インク室内のインクをメニスカ
ス形成部に供給することを特徴とするものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、インクを記録ヘ
ッドに供給して記録を行なうインクジェットプリンタに
おけるインク供給装置において、インクが収容される主
インク室と、該主インク室の上方に配置され前記主イン
ク室と連通孔を介して連通しかつ大気連通口が開設され
た副インク室と、該副インク室の内部に配置されたイン
ク吸収部材と、前記副インク室の連通孔を覆うように設
けられ微小孔を有するメニスカス形成部と、該メニスカ
ス形成部の前記主インク室側の面に接しかつ前記主イン
ク室のインク内に延在しインクをメニスカス形成部に供
給するインク誘導部を有することを特徴とするものであ
る。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3に記載のインク供給装置において、前記メニスカス形
成部と、前記インク誘導部は、同一の部材で構成されて
いることを特徴とするものである。
【0009】請求項5に記載の発明は、インクを記録ヘ
ッドに供給して記録を行なうインクジェットプリンタに
おけるインク供給装置において、インクが収容される主
インク室と、該主インク室に隣接して配置され大気連通
口が開設された副インク室と、該副インク室の内部に配
置されたインク吸収部材と、前記副インク室と前記主イ
ンク室との隔壁に配置された微小孔を有するメニスカス
形成部と、前記メニスカス形成部の前記主インク室側の
面に接し前記主インク室内のインクを前記メニスカス形
成部に供給するインク誘導部を有することを特徴とする
ものである。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれか1項に記載のインク供給装置において、前
記メニスカス形成部に形成されるメニスカス膜の界面張
力と、前記記録ヘッドに配設されているノズルと前記イ
ンク室内のインクの液面との高低差に起因する水頭圧の
和が、前記ノズルの先端におけるインクの表面張力より
も小さくなるように、前記メニスカス形成部の微小孔が
形成されていることを特徴とするものである。
【0011】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
6のいずれか1項に記載のインク供給装置において、前
記メニスカス形成部は、畳綾織りの網状部材により構成
されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項8に記載の発明は、インクを記録ヘ
ッドに供給して記録を行なうインクジェットプリンタに
おけるインク供給装置において、インクが収容される主
インク室と、大気連通口が開設された副インク室と、該
副インク室の内部に配置されその表面の一部に密度の高
い部分が形成されたインク吸収部材を有し、前記インク
吸収部材の密度の高い部分を介して前記副インク室と前
記主インク室が連通しており、該部分にメニスカス膜を
形成させることを特徴とするものである。
【0013】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
のインク供給装置において、前記インク吸収部材の密度
の高い部分に接し前記主インク室内のインクを前記メニ
スカス形成部に供給するインク誘導部を有することを特
徴とするものである。
【0014】請求項10に記載の発明は、インクを記録
ヘッドに供給して記録を行なうインクジェットプリンタ
において、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のイ
ンク供給装置を搭載していることを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項11に記載の発明は、インクを貯留
する密閉されたインク室と、該インク室の壁の一部にイ
ンクのメニスカス膜を形成する部材を配置してなるイン
ク供給装置におけるインク供給方法において、前記メニ
スカス膜の一方の面は前記インク供給装置の周囲の気圧
に開放されており、もう一方の面は前記インク室の空気
と連通しており、前記インクが減少し前記メニスカス膜
に作用する差圧の増大に伴って、前記メニスカス膜は前
記インク室に向かって次第に凸形状を増大させ、ついに
は内部に空気を内包した液膜となって前記インク室に進
入するとともにもとのメニスカス膜を形成し、前記イン
ク室内に侵入した空気量だけインク室内の差圧を減少さ
せて前記インク室内部の負圧を一定に保つことを特徴と
するものである。
【0016】
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、インク室の壁
の一部に設けられたメニスカス形成部には、インク誘導
部によりインクが常に供給されており、メニスカス形成
部の有する微小孔には、インクの膜が形成される。この
インクのメニスカス膜により、インク室内の圧力を調整
する。すなわち、インク室内の圧力が低下すると、大気
によりメニスカスが押され、インク室内に空気が入り込
み、気泡となり、更には、インク室内の空気層と一緒に
なり、インク室内の体積を増加させて、インク室内の圧
力を上昇させる。気泡の発生後は、メニスカス形成部の
微小孔には再びインクの膜が形成されて、メニスカスに
よる圧力バランスが保たれる。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、インク室
内のインクをインク誘導部により吸い上げ、メニスカス
形成部に供給することにより、メニスカス膜を形成する
ための特別の液体を用いなくとも、メニスカス形成部を
常に濡れた状態に保つことができる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、インク吸
収部材を有する副インク室と主インク室の間にメニスカ
ス形成部を配している。未使用の状態では、主インク
室、および、副インク室のインク吸収部材がインクを保
持できる程度の量のインクを充填することができ、イン
クの充填効率を向上させることができる。この状態で
は、インクがインク吸収部材の毛細管力により保持され
るので、大気連通口からあふれることはない。インク使
用時には、副インク室内のインクから使用され、インク
吸収部材によって負圧が維持される。副インク室内のイ
ンクがなくなると、請求項2に記載の構成と同様の作用
により、メニスカス形成部が常にインクで濡れた状態と
なり、主インク室内の負圧がほぼ一定に保たれる。ま
た、環境が変化し、主インク室内の空気が膨張すると、
インク誘導部を介してインクがインク吸収部材に吸い上
げられる。これにより、環境が変化しても、主インク室
内の負圧をほぼ一定に保つことができる。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、メニスカ
ス形成部と、インク誘導部とは同一の部材で構成するこ
とが可能である。これにより、部品点数を減少させ、組
立工数を減らすことによって、コストを低減させること
ができる。
【0021】請求項5に記載の発明によれば、主インク
室と副インク室を隣接して配置し、その隔壁にメニスカ
ス形成部を配置している。インクが使用されると、まず
副インク室内のインクが主インク室内に移動し、主イン
ク室内の負圧を減少させる。さらに主インク室内の負圧
が増大すると、メニスカス形成部を介して空気が主イン
ク室内に導入され、負圧が維持される。また、メニスカ
ス形成部の主インク室側の面に接するようにインク誘導
部を設けたので、例えば、メニスカス形成部が主インク
室の上になるようにインク供給装置が置かれ、メニスカ
ス形成部の主インク室側の面がすべて空気にさらされる
状態となっても、主インク室内のインク誘導部によって
主インク室内のインクが前記メニスカス形成部に供給さ
れる。そのため、どのような状態でインク供給装置が置
かれても、常にメニスカス形成部は濡れた状態を保つこ
とができ、主インク室内の負圧を保つことができる。
【0022】請求項6に記載の発明によれば、メニスカ
ス形成部に形成されるメニスカス膜の界面張力と、記録
ヘッドに配設されているノズルと前記インク室内のイン
クの液面との高低差に起因する水頭圧の和が、ノズルの
先端におけるインクの表面張力よりも小さくなるよう
に、メニスカス形成部の微小孔を形成することによっ
て、適正な負圧を保ち、インク漏れなどを防ぐととも
に、インクをノズルへ向かって移動させることができ、
ノズル先端から空気を引き込むことなく、良好な記録画
像を形成することが可能となる。
【0023】請求項7に記載の発明によれば、メニスカ
ス形成部としては、畳綾織りの網状部材により構成する
ことができる。この畳綾織りは、均一な網目を形成する
ことができ、網目に形成されるメニスカス膜による圧力
調整を精度よく行なうことができる。
【0024】請求項8に記載の発明によれば、副インク
室の内部に配置されるインク吸収部材の表面の一部に密
度の高い部分を形成し、この密度の高い部分を介して副
インク室と前記主インク室を連通させる。この密度の高
い部分は、メニスカス形成部として機能させることがで
き、この部分にメニスカス膜を形成させることによっ
て、上述のように良好な負圧の制御を行なうことができ
る。すなわち、インク吸収部材とメニスカス形成部を一
体として形成した構成であり、部品点数を減少させるこ
とができ、コストの低減を図ることができる。
【0025】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の構成にインク誘導部を設けたものであり、請求項5と
同様に機能し、同様の効果を得ることができる。
【0026】請求項10に記載の発明によれば、インク
ジェットプリンタに請求項1ないし9のいずれか1項に
記載のインク供給装置を搭載しているので、インクが適
正な負圧により良好に記録ヘッドに供給され、記録不良
の少ない、高画質の記録画像を得ることができる。
【0027】請求項11に記載の発明によれば、インク
室内部の負圧を一定に保つために、インクのメニスカス
膜を用いている。このメニスカス膜は、一方の面がイン
ク供給装置の周囲の気圧に開放されており、もう一方の
面が前記インク室の空気にさらされている。この状態で
インク室内の前記インクが減少すると、メニスカス膜に
作用する差圧の増大し、メニスカス膜はインク室に向か
って次第に凸形状を増大させ、ついには内部に空気を内
包した液膜となって前記インク室に進入する。これとと
もに、もとのメニスカス膜が再度形成される。インク室
内に侵入した空気は、インク室内の差圧を減少させるよ
うに働き、インク室内部の負圧を一定に保つことができ
る。
【0028】
【0029】
【実施例】図1は、本発明のインク供給装置の動作原理
の説明図である。図中、1はメニスカス形成部、2はイ
ンク、3は孔である。メニスカス形成部1には、微小な
孔3が設けられている。図1では、孔3は1つのみ示し
ているが、複数存在しても良い。メニスカス形成部1に
供給されるインク2により、孔3にはインクの膜が形成
される。メニスカス形成部1の両面に同じ圧力がかかっ
ている場合には、図1(A)に示すように、孔3に形成
されたインクの膜は、いくぶん孔内に凹んだ形のメニス
カスとなる。
【0030】メニスカス形成部1がインク室に装着さ
れ、インク室内の負圧と大気圧とのバランスが保たれた
状態を図1(B)に示している。図1(B)では、上側
が大気圧、下側がインク室内を示している。インク室に
収容されているインクが消費され、インク室内が大気圧
と比べて負圧となると、孔3に形成されているインク2
の膜は、大気側からインク室側へ押され、インク2のメ
ニスカスはインク室側に凸の形状となる。このとき、イ
ンク2の表面張力により、メニスカスをもとに戻す方
向、すなわち、大気側への力が発生し、平衡状態とな
る。
【0031】いま、大気圧をPair 、インク室内の圧力
をPtank、γをインク2とメニスカス形成部1との界面
での界面張力、ρをインクの密度、θ1 を大気側の濡れ
角、θ2 をインク室側の濡れ角、Dを孔3の径、gを重
力加速度とすると、界面張力による圧力P1 は、 P1 =4γ・cosθ1 /D+4γ・cosθ2 /D ここで、θ1 =θ2 =θと近似すると、 P1 =8γ・cosθ/D また、界面の圧力差P2 は、 P2 =Pair −Ptank 平衡状態では、P1 =P2 であるから、 Ptank=Pair −8γ・cosθ/D (式1) である。
【0032】この式1からわかるように、インク室内の
負圧に応じて、濡れ角θが大きくなった状態でバランス
する。すなわち、インク室内の負圧が大きくなると、次
第に、インク室側へのインクの凸形状が大きくなり、図
1(C)、(D)、(E)に示すようになる。さらに、
インク室内の負圧が大きくなると、図1(F)に示すよ
うに、孔3の部分にインクの膜が再び形成され、凸形状
部分が泡状になる。この泡により、泡内の空気の分だけ
インク室内の体積が増加したことになり、インク室内の
負圧が減少する。このようにして、常に、インク室内の
負圧は、ほぼ一定に保たれる。
【0033】インク室内のインクの消費に従って、この
ような気泡の発生が繰り返されることになる。順次発生
する気泡は、図1(G)に示すように、先に発生した気
泡や、付近に存在する孔から発生する気泡と合体して大
きくなるとともに、不安定化し、ついには破裂する。
【0034】図2は、本発明のインク供給装置の第1の
実施例を示す基本構成図である。図中、11はインク
室、12はメニスカス形成部、13はインク、14はイ
ンク供給口である。インク室11には、インク13が収
容されている。インク室11の上方の壁の一部には、メ
ニスカス形成部12が設けられている。また、インク室
11には、図示しない記録ヘッドへインク13を送るた
めのインク供給口14が設けられている。
【0035】メニスカス形成部12は、図1に示したよ
うに、微小な孔が1つあるいは複数設けられている。図
示しないインク誘導部により、メニスカス形成部12に
はインクが供給されており、微小な孔にインクのメニス
カスが形成されている。この微小孔に形成されるメニス
カスによって、図1に示すように、気泡の発生を制御
し、インク室内の負圧を制御する。
【0036】メニスカス形成部12としては、例えば、
金網、フィルタ等の網目状体や、フェルト、スポンジ等
の多孔質体等を用いることができる。特に、畳綾織の金
網を用いることができる。図3は、メニスカス形成部1
2に用いることのできる畳綾織の金網の説明図である。
メニスカス形成部12として金網を用いる場合、その金
網の織り方には種々の方法がある。図3には、畳綾織
(Twilled Dutch Weave)の金網の
織り方を示している。畳綾織は、太い縦線を用い、横線
は相接し、縦線を2本ずつ乗り越えるように織られてい
る。図3(A)のように、正面からみると、横線が相接
しているので、透視することはできない。しかし、図3
(B)に示す断面構造であるから、これを斜めにみる
と、図3(C)に示すように、裏から表または表から裏
へ斜めに走る横線と、隣接するまっすぐ伸びる横線、お
よび、縦線により、三角形の目開きが存在する。この三
角形の目開きが微小孔となり、この部分で気泡が発生す
る。畳綾織の金網は、目を細かく織ることができ、目が
揃っており、均一な気泡を発生させることができるの
で、安定した圧力制御を行なうことができる。また、同
じ濾過精度を有する他の金網に比べ、機械的強度が大き
く、丈夫であるという特徴を有している。このほか、耐
インク性、強度を兼ね備えたPETフィルムや、PVC
フィルム、PPフィルムなどに、数十μmの微細な孔を
多数開けたものや、100μm以下のPETの微小球を
親水処理し、焼結させた燒結体なども好適である。
【0037】メニスカス形成部12に設けられる微細孔
の径は、上述の式1のパラメータでもあるように、イン
ク室の負圧の制御に関係しているため、記録ヘッドにお
ける負圧と、メニスカス形成部12に供給するインクの
特性に応じた大きさとすれば良い。
【0038】図2において、図示しない記録ヘッドにお
いてインクが消費され、インク供給口14からインク室
11内のインクが記録ヘッドに供給されると、インク室
11内の負圧が増加する。すると、図1で説明したよう
に、メニスカス形成部12の微小孔から気泡が発生し、
負圧の増加を打ち消す量の空気がインク室11内に入り
込む。これにより、インク室11内は、常にほぼ一定の
負圧で保たれる。そのため、記録ヘッドにもほぼ一定の
圧力がかかることになり、安定した記録を行なうことが
できる。
【0039】図4は、本発明のインク供給装置の第2の
実施例を示す構成図である。図中、21は副インク室、
22は主インク室、23はインク吸収部材、24はメニ
スカス形成部、25はフィルタ、26は大気連通口、2
7は連通路、28は記録ヘッド、29はインク誘導部、
30はヒートシンクである。この実施例では、図2に示
した構成の上に副インク室21を設けている。また、メ
ニスカス形成部24を濡らすためのインクとして、主イ
ンク室22内のインクを用いる例を示している。インク
供給装置の筐体は、剛性を持ち、長期のインク保持を可
能にするため、耐インク性の良い材料が選択される。
【0040】副インク室21内には、インク吸収部材2
3が設けられている。インク吸収部材23の材料として
は、2次元構造を持つ繊維状材料、3次元構造を持つ多
孔質体材料、繊維状材料を3次元状に紡績したフェルト
および不織布材料等を使用することができる。具体的に
は、例えば、ポリエステル繊維を一方向に束ねた中綿材
や、ポリエステル繊維を3次元状に紡績したポリエステ
ルフェルト、ポリウレタン、メラミンフォームなどの多
孔性部材などを使用することができる。もちろん、他の
材料でも良く、インクとの毛細管力が適度で、インク耐
性のある材料であればよい。
【0041】また、副インク室21には、大気連通口2
6が設けられている。インク吸収部材23は、この大気
連通口26により大気と連通し、大気圧に開放されてい
る。インク吸収部材23内のインクは大気圧により押さ
れ、また、インク吸収部材23の下方から負圧により主
インク室22側へ引き出されるため、効率よくインク吸
収部材23のインクを使用することができる。このと
き、インク吸収部材23の毛細管力により、主インク室
22内の負圧は一定に保たれる。大気連通口26からイ
ンクが飛び出さないように、インクは通さず、空気を透
過させるシートを大気連通口26に設けることも可能で
ある。または、大気連通口26を、インクが流出しない
微細孔を多数配することにより構成することもできる。
インク吸収部材23の周囲は、副インク室6の内壁に密
着するように挿入されている。この目的は、大気連通口
26から導入される空気が、副インク室21の内壁に沿
って侵入することを避けるためである。
【0042】メニスカス形成部24は、インク吸収部材
23よりも高密度に形成されている。メニスカス形成部
24は、副インク室21内に設けられているインク吸収
部材23に押圧するように配置されており、副インク室
21の底面よりもやや高い位置に配置されている。これ
により、インク吸収部材23の側面を通って、空気が副
インク室21の底面に到達したとしても、この空気によ
りメニスカス形成部24の面が覆われるのを防いでい
る。これにより、インク吸収部材23に保持されている
インクを、メニスカス形成部24を介して、効率よく主
インク室22へ供給している。メニスカス形成部24自
体は、図1、図2で説明した通りである。メニスカス形
成部24としては、例えば、濾過精度60μmの畳綾織
りのステンレス金網を使用することができる。
【0043】メニスカス形成部24の主インク室22側
の面には、インク誘導部29が設けられている。インク
誘導部29の他端は、主インク室22内のインク中に延
在するように構成されている。望ましくは、主インク室
22の底面まで延在させると良い。インク誘導部29と
しては、毛細管力によりインクをメニスカス形成部24
へ吸い上げることができる材料が用いられ、例えば、ポ
リエステル繊維を一方向に束ねた中綿材等を使用するこ
とができる。形状は任意であり、スリット状や、直方
体、三角柱などの角柱、円筒形状、楕円柱状であっても
よい。また、インク誘導部29の断面寸法は、メニスカ
ス形成部24の開口寸法よりも小さくする。これによ
り、インク誘導部29の周囲に隙間を設けることがで
き、メニスカス形成部24における気泡の発生部分を確
保している。
【0044】図4では、記録ヘッドと一体となったイン
ク供給装置を示している。ヒートシンク30内に設けら
れた連通路27により、記録ヘッド28と主インク室2
2が連結されている。主インク室22の連通路27の入
り口には、フィルタ25が設けられている。フィルタ2
5は、メニスカス形成部24の微小孔による濾過精度よ
りも高い濾過精度を有するように構成される。例えば、
濾過精度20μmのものを使用することができる。この
濾過精度は、記録ヘッド28中のインク流路径よりも大
きい異物をトラップするという考えから決定される。こ
れにより、主インク室22内のインク中のゴミ、異物、
インクの凝集分子、気泡などを濾過する。それととも
に、インクタンクがプリンタから取り外され、横向きの
姿勢に保持され、フィルタ25、メニスカス形成部24
のどちらにもインクが直接、接触していない場合に、フ
ィルタ25を介して記録ヘッド28に圧力がかかるのを
防いでいる。
【0045】記録ヘッド28には、多数のノズル(図示
せず)が高密度で形成されている。例えば、128個の
ノズルが300spiの高密度で形成されている。各ノ
ズルには、通電によって気泡を発生させ、インク滴を噴
射するための図示しない発熱体が設けられている。図4
において、インク滴の噴射は下向きに行なわれる。
【0046】図4に示したインク供給装置の第2の実施
例の動作を説明する。未使用時には、 (フィルタ25の毛細管力)>>(フィルタ24の毛細
管力) となるため、フィルタ24のメニスカスが破れて、膨張
した空気は副インク室内に逃れる。また、主インク室2
2、及び、副インク室21のインク吸収部材23が吸収
可能な量のインクが充填されている。この状態では、イ
ンク吸収部材23の毛細管力により、記録ヘッド28は
負圧に保たれている。
【0047】記録が開始され、記録ヘッド28において
インクが消費されると、その際に発生する負圧により、
インク吸収部材23に含まれているインクがメニスカス
形成部24を介して主インク室22へ移動する。このと
きの負圧の制御は、インク吸収部材23の毛細管力によ
り行われる。メニスカス形成部24の両側はインクであ
るので、図1に示したような気泡の発生は起こらない。
【0048】さらにインクの消費が進み、インク吸収部
材23に含まれているインクがなくなると、メニスカス
形成部24の副インク室21側の面は大気に開放された
状態となる。さらにインクが消費されると、図1に示し
たような気泡の発生動作が行われる。最初のうちは、メ
ニスカス形成部24の主インク室22側の面は、インク
に触れており、主インク室22のインク内に気泡として
現れる。しかし、次第に気泡が大きくなり、空気の層を
形成するようになる。このような状況では、メニスカス
形成部24の主インク室22側の面は、主インク室22
内の空気に触れた状態となる。この状態でメニスカス形
成部24が乾き、微小孔にインクの膜がなくなると、主
インク室22は大気圧となり、記録ヘッド28からイン
ク漏れを生じる。しかし、インク誘導部29の毛細管力
により、主インク室22内のインクが吸い上げられて、
メニスカス形成部24に供給される。メニスカス形成部
24では、インク誘導部29で吸い上げられたインク
は、メニスカス形成部24が有する界面張力によって、
微細孔の膜形成に用いられる。そして、インクのメニス
カスにより、図1で説明したようにして気泡が発生し、
主インク室22内の圧力がほぼ一定に保たれる。
【0049】この動作は、インク誘導部29がインクか
ら離れるまで続く。インク誘導部29が主インク室22
の底面まで伸びている場合には、インクがほぼなくなる
まで、負圧の制御動作が続けられることになる。
【0050】周囲の環境が変化した場合の動作を説明す
る。まず、主インク室22内に満杯にインクが充填さ
れ、副インク室21内にインクが存在する場合には、周
囲の環境変化による影響はさほど受けない。副インク室
21内のインク吸収部材23及び記録ヘッド28には、
同じ大気圧がかかるので、周囲の環境が変化しても、差
圧は発生しない。
【0051】次に、副インク室21内にインクがない場
合を考える。この場合には、多くの場合、主インク室2
2内に空気の層が存在する。気温が上昇し、あるいは、
大気圧が減少すると、相対的に主インク室22内の空気
が膨張する。すると、メニスカス形成部24における平
衡状態が崩れるので、インク吸収部材23とのメニスカ
スの界面張力により、インク誘導部29を介してインク
が吸い上げられ、インクはインク吸収部材23に吸収さ
れる。このインク吸収部材23に吸収されたインクの量
だけ、主インク室22内の体積が減少するので、空気の
膨張による圧力の増加を防ぐことができる。このとき、
フィルタ25とメニスカス形成部24の濾過精度の違い
により、インクはメニスカス形成部24を通過しやすく
構成されているので、記録ヘッド28に圧力変動が及ぶ
ことはない。その後、主インク室22内の空気が収縮し
たり、インクが消費された場合には、インク吸収部材2
3に吸収されているインクが主インク室22に移動する
ことにより、圧力が制御される。
【0052】なお、気温が低下し、あるいは、大気圧が
上昇し、相対的に主インク室22内の空気が収縮した場
合には、上述のインク消費時と同様の動作により、主イ
ンク室22内の圧力が調整されることになる。
【0053】このように、図4に示したようなインク供
給装置では、環境の変化にも対応して動作するので、常
にほぼ一定の圧力により記録ヘッドにインクを供給する
ことができる。
【0054】図5は、本発明のインク供給装置の第2の
実施例の変形例の構成図である。図中の符号は、図4と
同様である。この例では、副インク室21を主インク室
の上方の一部に設け、大気連通口26を副インク室21
の側壁に設け、さらに、メニスカス形成部24を副イン
ク室21の側壁に設けて、主インク室22と接続してい
る。インク誘導部29は、一端がメニスカス形成部24
の面に接続され、もう一端はインク内に延在するよう
に、逆L字形に構成されている。
【0055】図5に示す構成においても、動作は図4に
示した構成と同様である。すなわち、副インク室21に
インクがない状態では、インク誘導部29により吸い上
げられたインクがメニスカス形成部24に供給され、メ
ニスカス形成部24の微小孔に形成されるインクのメニ
スカスにより、主インク室22内の負圧は、ほぼ一定に
保たれる。
【0056】図6は、本発明のインク供給装置の第2の
実施例の別の変形例の構成図である。図中の符号は、図
4と同様である。上述の各実施例、変形例では、インク
誘導部29は柱状の部材で構成しているが、これに限ら
ず、種々の形状とすることが可能である。なお、図6で
は、メニスカス形成部24を副インク室21の底面と同
じ面に配置した例を示している。
【0057】図6(A)に示したインク誘導部29は、
主インク室22内のインク中に浮遊する部材を用いて構
成したものである。このような構成とすることによっ
て、インク供給装置がプリンタ上から外され、いかなる
姿勢に保持されても、インク誘導部29がインクの移動
とともに移動し、常にインクと接触する。そのため、イ
ンク誘導部29によって常にメニスカス形成部24にイ
ンクが供給され、メニスカス形成部24に形成されたメ
ニスカスは良好な状態に保たれる。
【0058】また、図6(B)には、主インク室22の
内面を包み込むように、インク誘導部29を設置した構
成を示している。このような構成によれば、インク供給
装置がプリンタ上から外され、いかなる姿勢に保持され
ても、インク誘導部29は常にインクと接触している。
そのため、常にメニスカス形成部24にインクが供給さ
れ、メニスカス形成部24に形成されたメニスカスは良
好な状態に保たれる。
【0059】さらに、図6(C)には、インク誘導部2
9を複数の部材、あるいは、複数に分岐させ、主インク
室22の各コーナーへ延在させている。これによって、
インク供給装置がプリンタ上から外され、いかなる姿勢
に保持されても、インク誘導部29の一部は常にインク
と接触する。よって、メニスカス形成部24にインクが
常に供給され、メニスカス形成部24に形成されたメニ
スカスは良好な状態に保たれる
【0060】このように、図6に示した各構成により、
メニスカス形成部24にはインクが常に供給されるの
で、メニスカスが破壊され、主インク室22内の圧力が
大気に開放されることはない。また、外気温の上昇、ま
たは外気圧の減少もしくは外気温の下降、または外気圧
の増大などの環境変動にも対応することができ、ほぼ一
定の負圧を保つことができる。
【0061】上述の各実施例、変形例では、メニスカス
形成部及びインク誘導部を1つずつ設けているが、例え
ば、複数のインク誘導部をメニスカス形成部のそれぞれ
別の位置に接続した構成とすることもできる。このよう
な構成とすることにより、メニスカス形成部に均一にイ
ンクを供給することが可能となる。また、メニスカス形
成部とインク誘導部を複数組配置することもできる。こ
のような構成では、例えば、インク吸収部材23と、1
つのメニスカス形成部との間に空気の層が形成されて、
インク吸収部材23に含まれているインクが主インク室
22へ移動しなくなっても、他のメニスカス形成部によ
ってインクの移動を行なうことができ、副インク室21
内にインクが残ってしまうのを防ぎ、インクを効率よく
使用することができるようになる。
【0062】図7は、本発明のインク供給装置の第3の
実施例を示す構成図である。図中、図4と同様の部分に
は同じ符号を付して説明を省略する。21は副インク
室、22は主インク室、23はインク吸収部材、24は
メニスカス形成部、25はフィルタ、26は大気連通
口、27は連通路、28は記録ヘッド、29はインク誘
導部、30はヒートシンクである。この実施例では、副
インク室21と主インク室22を水平方向に並べて配置
し、副インク室21と主インク室22の隔壁にメニスカ
ス形成部24を設けている。
【0063】副インク室21内には、インク吸収部材2
3が挿入されており、副インク室21の側壁に設けられ
たメニスカス形成部24と接するように配置されてい
る。インク吸収部材23としては、例えば、密度が80
0g/m3 のポリエステルフェルトを用いることができ
る。
【0064】メニスカス形成部24は、副インク室21
と主インク室22の双方にインクが存在する部分におい
ては、インクの連通を可能とし、一方のみにインクが存
在する部分においては、インクの表面張力によって負圧
を調整し、さらに、双方にインクが存在しない部分にお
いては、メニスカスを形成し、図1で説明した過程によ
って負圧の調整を行なう。メニスカス形成部24は、イ
ンク吸収部材23よりも高密度に形成されている。
【0065】インク誘導部29は、主インク室22内に
設置され、メニスカス形成部24に接するように配置さ
れている。この実施例では、インク誘導部29としてポ
リウレタンフォームを使用している。材料としては、イ
ンクとの毛細管力が適度で、インクを汚染することがな
く、インク耐性のある材料であれば、ポリエステル繊維
の1次元構造体や、メラミンフォームなどの多孔性部材
でも、2次元、3次元状の繊維構造体など、種々のもの
を用いることができる。このインク誘導部29は、図示
したように主インク室22全体に配置するように構成す
ることができる。もちろん、上述した各例のように構成
することも可能であるし、逆に、上述の各例において、
この実施例に示した構成のインク誘導部29を用いるこ
とも可能である。
【0066】インク誘導部29は、メニスカス形成部2
4の開口部すべてに接触している必要はない。例えば、
メニスカス形成部24の開口面積の50%の部分に接触
するように構成することができる。このとき、接触して
いない部分には、メニスカス形成部24自身の毛細管力
によってインクが供給されて、インクメニスカスが形成
される。メニスカス形成部24からの気泡発生時には、
気泡はインク誘導部29と接触していない部分を通過し
て、主インク室22に移動する。これによって、気泡が
インク誘導部29内を通過して主インク室22に移動す
る場合と比較して、圧力損失を数十分の1に低減するこ
とが可能となり、ベタ印字時などの圧力損失が大きいと
きにも、安定な印字を行なうことができる。
【0067】このインク誘導部29は、通常の使用状態
では不要である。しかし、後述するように、インク供給
装置がプリンタ上から取り外され、例えば、メニスカス
形成部24が主インク室の上部に位置するような姿勢に
放置された場合には、最悪の場合、メニスカス形成部2
4の両面が空気にさらされ、乾燥してメニスカスが破壊
されることがある。このような場合であっても、このイ
ンク誘導部29を設置することによって、メニスカス形
成部24にはインク誘導部29によって吸い上げられた
インクが供給されるので、常にインクのメニスカスがメ
ニスカス形成部24に形成された状態に保たれる。ま
た、このような状態で外気温の上昇時、外気圧の下降時
など、インクタンク内部の圧力が相対的に増加する際に
は、主インク室22内のインクはインク誘導部29に吸
い上げられ、メニスカス形成部24を通って、インク吸
収部材23内に移動することによって、インクタンク内
の負圧は適正な範囲に保たれる。このように、インク供
給装置がどのような姿勢に置かれた場合でも、メニスカ
スの破壊は発生せず、インク供給装置内の負圧が解除さ
れるということはない。また、インク誘導部29は、メ
ニスカス形成部24に均一にインクを供給するという機
能も有している。
【0068】図7に示したインク供給装置の第3の実施
例の動作を説明する。図8は、本発明のインク供給装置
の第3の実施例においてインクがある程度消費された時
点の断面図である。図中の符号は図7と同様である。ま
ず、工場出荷時において、図7に示すように、インク供
給装置は、副インク室21の内容積の80%、主インク
室22の内容積の100%のインクが充填されている。
この状態で、記録ヘッド28におけるインク圧力は、例
えば、−20mmH2 Oとなっており、インクをインク
吸収部材23の毛細管力で保持している。この後、記録
ヘッド28のノズル部および大気連通口26には気密シ
ールが貼られて、パッケージングされる。
【0069】記録が開始され、記録ヘッド28において
インクが消費されると、その際に発生する負圧により、
インク吸収部材23に含まれているインクがメニスカス
形成部24を介して主インク室22へ移動し、大気連通
口26から徐々に空気が副インク室21内に侵入し、広
がっていく。このときの負圧の制御は、インク吸収部材
23の毛細管力により行われる。初期のうちは、メニス
カス形成部24の両側はインクであるので、メニスカス
形成部24の微細孔はインクの移動に用いられ、図1に
示したような気泡の発生は起こらない。
【0070】ある程度、副インク室21内のインクが消
費されると、メニスカス形成部24の上部から徐々に副
インク室21側が空気にさらされ、メニスカス形成部2
4にはインク面が形成されている。この状態では、イン
ク吸収部材23のインク保持力と、メニスカス形成部2
4のインクの表面張力との関係により、圧力調整が行な
われる。ここでは、インク吸収部材23の密度をメニス
カス形成部24の密度より低く構成している。そのた
め、メニスカス形成部24のインク面の表面張力より
も、インク吸収部材23の保持力の方が小さく、主イン
ク室22内の負圧の増大により、副インク室21から主
インク室22へのインクの移動が発生し、インク面を破
って空気が主インク室22へ侵入することはない。イン
ク吸収部材23とメニスカス形成部24の密度によって
は、インク水頭圧の関係から、ある程度のインクの高さ
の差までしか、副インク室21から主インク室22への
インクの移動が発生しない場合もある。
【0071】さらにインクの消費が進み、インク吸収部
材23に含まれているインクがなくなる、あるいは、副
インク室21と主インク室22内のインクの高さの差が
限界に達すると、メニスカス形成部24のインク面を押
して、主インク室22内に気泡が侵入する。主インク室
22内に侵入した空気の量だけ、主インク室22内の負
圧は緩和されることになる。主インク室22内に侵入し
た気泡は、主インク室22の上部に溜まり、空気の層を
形成するようになって、主インク室22内のインクの表
面は次第に下がってくる。副インク室21内にインクが
残っている場合には、主インク室22内のインクの表面
が下がった分だけ、副インク室21内のインクが主イン
ク室22へ移動して消費される。
【0072】さらにインクの消費が進むと、メニスカス
形成部24の上部は、その両面が空気にさらされた状態
となる。すなわち、メニスカス形成部24の副インク室
21側の面は大気に開放され、主インク室22側の面は
主インク室22内に侵入した空気の層にさらされた状態
となる。この状態を図8に示している。メニスカス形成
部24の両面が空気にさらされた部分では、メニスカス
形成部24の微細孔にインクのメニスカスが形成され
る。主インク室22内の負圧の増大に伴い、図1で説明
した動作によって主インク室22内に気泡が侵入するこ
とになる。また、この部分はインクに直接触れてはいな
いが、メニスカス形成部24の下方はインクに触れてい
るので、メニスカス形成部24の毛管力によって上部ま
でインクが吸い上げられる。また、インク誘導部29に
よってインクが吸い上げられ、メニスカス形成部24に
供給される。そのため、メニスカス形成部24に形成さ
れたインクのメニスカスがなくなることはない。この状
態において、主インク室22の負圧の増大を打ち消す方
向に働く要素として、副インク室21内のインクの主イ
ンク室22への移動、メニスカス形成部24の中程に形
成されているインク面からの気泡の侵入、および、メニ
スカス形成部24の上部に形成されているインクのメニ
スカスからの気泡の侵入の3つが考えられる。このう
ち、インクの移動とメニスカスからの気泡の侵入がバラ
ンスよく行なわれ、主インク室22内の負圧はほぼ一定
に保たれることになる。この動作は、主インク室22内
のインクがなくなるまで続くので、インク供給装置内に
インクが完全になくなるまで、記録ヘッド28へのイン
クの供給圧力は一定に保たれることになる。よって、高
効率のインク供給装置を実現することができる。また、
記録ヘッドに28おけるインク圧力の変動を最小限に抑
制しているので、インクの噴射特性を安定化することが
可能となり、画質を向上させることができる。
【0073】周囲の環境が変化した場合の動作を説明す
る。まず、主インク室22内に満杯にインクが充填さ
れ、副インク室21内にインクが存在する場合には、周
囲の環境変化による影響はさほど受けない。副インク室
21内のインク吸収部材23及び記録ヘッド28には、
同じ大気圧がかかるので、周囲の環境が変化しても、差
圧は発生しない。
【0074】次に、主インク室22内に空気の層が存在
する場合を考える。気温が上昇し、あるいは、大気圧が
減少すると、相対的に主インク室22内の空気が膨張す
る。すると、メニスカス形成部24における平衡状態が
崩れるので、主インク室22内のインクは副インク室2
1へ移動し、インク吸収部材23に吸収される。このイ
ンク吸収部材23に吸収されたインクの量だけ、主イン
ク室22内の体積が減少するので、空気の膨張による圧
力の増加を防ぐことができる。このとき、フィルタ25
とメニスカス形成部24の濾過精度の違いにより、イン
クはメニスカス形成部24を通過しやすく構成されてい
るので、記録ヘッド28に圧力変動が及ぶことはない。
その後、主インク室22内の空気が収縮した場合には、
上述のインクが消費された場合と同様にして負圧の制御
が行なわれることになる。なお、気温が低下し、あるい
は、大気圧が上昇し、相対的に主インク室22内の空気
が収縮した場合も、上述のインク消費時と同様の動作に
より、主インク室22内の圧力が調整されることにな
る。
【0075】このように、図7に示したようなインク供
給装置でも、環境の変化にも対応して動作するので、常
にほぼ一定の圧力により記録ヘッドにインクを供給する
ことができる。
【0076】図9は、本発明のインク供給装置の第3の
実施例において各種の姿勢における動作の説明図であ
る。インク供給装置が、例えば、プリンタからはずさ
れ、各種の姿勢で放置された場合を考える。図9に示し
た各例では、ある程度の印字が行なわれて、例えば、イ
ンク残量が40%程度となった時に、それぞれの姿勢で
放置された状態を示している。
【0077】例えば、図9(A)に示すように、主イン
ク室22が下、副インク室21が上となるように放置さ
れたとする。この場合、副インク室21内にインクが残
っていればメニスカス形成部24はインクで濡れた状態
で保持される。しかし、副インク室21内にインクが残
っているとは限らず、最悪の場合には、メニスカス形成
部24はその両面すべてが空気にさらされることにな
る。しかし、インク誘導部29によってインクがメニス
カス形成部24に供給されるので、メニスカスが乾燥で
破れるようなことはなく、負圧は保持され、ノズルから
のインクの流出などの不具合が発生することはない。通
常使用時、すなわち、図7、図8に示す場合には、イン
ク誘導部29を設けなくとも上述の動作は可能である
が、図9(A)に示した姿勢を考慮すると、インク誘導
部29を設ける方が望ましい。
【0078】この姿勢で環境が変化し、例えば、気温が
上昇し、あるいは、大気圧が減少すると、相対的に主イ
ンク室22内の空気が膨張する。すると、図4に示した
第2の実施例の場合と同様の動作によって、主インク室
22内のインクが副インク室21へ移動し、主インク室
22内の負圧は保たれる。気温が低下し、あるいは、大
気圧が上昇した場合には、相対的に主インク室22内の
空気が収縮し、副インク室21内のインクが主インク室
22へ移動し、あるいは、メニスカス形成部24を通し
て気泡が主インク室22内へ侵入し、主インク室22内
の負圧は保たれる。
【0079】図9(B)に示すように、副インク室21
が下、主インク室22が上となるように放置されたとす
る。この場合には、主インク室22内のインクがメニス
カス形成部24の表面に溜まるので、メニスカス形成部
24が常に濡れた状態となり、インクのメニスカスが破
れることはない。環境が変化し、例えば、気温が上昇
し、あるいは、大気圧が減少して、相対的に主インク室
22内の空気が膨張した場合には、主インク室22内の
インクがメニスカス形成部24を通って副インク室21
へ移動し、主インク室22内の負圧は保たれる。また、
気温が低下し、あるいは、大気圧が上昇して、相対的に
主インク室22内の空気が収縮する場合には、メニスカ
ス形成部24のインク面を押し、主インク室22内に空
気が気泡となって侵入し、主インク室22内の空気の体
積を増加させて負圧を保つ。
【0080】図9(C)に示すように、上下逆に放置さ
れたとする。この状態では、通常状態と同様に、メニス
カス形成部24の一部はインクに接しているので、常に
濡れた状態に維持される。また、大気連通口26には、
インクが漏れないように、例えば、インクは通さず、空
気を透過させるシートが設けられているものとする。こ
の状態で、気温が上昇し、あるいは、大気圧が減少する
と、相対的に副インク室21及び主インク室22内の空
気が膨張する。すなわち、大気連通口26がインクで閉
塞されているので、副インク室21内の空気も膨張する
ことになる。記録ヘッド28のノズル面に気密シールが
貼られていれば、単に内部の空気の圧力が上昇するのみ
である。このとき、副インク室21内の空気量と主イン
ク室22内の空気量によっては多少インクの移動が発生
する場合もある。記録ヘッド29のノズル面が大気に開
放されている場合には、副インク室21内のインクが主
インク室22内に移動して副インク室21内の圧力の変
動を打ち消し、さらに、主インク室22内の空気は記録
ヘッド28へと移動して、主インク室22に移動したイ
ンク量と主インク室22内の空気の膨張量を打ち消す。
このとき、記録ヘッド28のノズル面から空気に押し上
げられたインクが流出することになるが、連通路27及
び記録ヘッド28に溜まっているインクは少量であり、
問題にはならない。このような状態となっても、再びプ
リンタに装着し、メンテナンス動作を行なうことによっ
て、良好な状態に回復させることが可能である。気温が
低下し、あるいは、大気圧が上昇して、相対的に主イン
ク室22内の空気が収縮した場合には、大気連通口26
からインク面を押して気泡として副インク室内に空気が
侵入することによって圧力は保たれる。
【0081】このように、通常の記録ヘッド28の面が
鉛直下向きの状態ではなく、図9に示すような種々の姿
勢で放置された場合にも、インク誘導部29の一部はイ
ンクと常に接触しているために、環境変動が生じた際に
も、主インク室22と副インク室21の間でのインク移
動が生じ、特に問題は起こらない。
【0082】図10は、本発明のインク供給装置の第3
の実施例の変形例を示す構成図である。図中の符号は図
7と同様である。この例では、記録ヘッド28への連通
路27を副インク室21側に設けている。この例におい
ても、インク吸収部材23、メニスカス形成部24の濾
過精度等を調整することによって、上述の第3の実施例
とほぼ同様に動作させることが可能である。それに加
え、例えば、メニスカス形成部24に形成されるはずの
メニスカスが破れても、インク吸収部材23によってあ
る程度負圧を維持することができる。そのため、メニス
カスの破壊が重大な影響を及ぼさないという利点を有し
ている。
【0083】図11は、本発明のインク供給装置の第4
の実施例を示す構成図、図12は、同じく副インク室の
下部の拡大図である。図中、図4と同様の部分には同じ
符号を付して説明を省略する。31は連通孔、32は下
部空間である。この第4の実施例では、主インク室22
と副インク室21が隣接して配置されている。副インク
室21の下部には、連通孔31が設けられており、下部
空間32を介して主インク室22と連通している。連通
孔31の断面形状としては、円形、楕円形、多角形、星
形、十字形、スリット形状等、種々の形状とすることが
できる。下部空間32の上壁は、平らに構成してもよい
が、図示するように、主インク室22に向かって次第に
高くなるように斜めに構成することにより、連通孔31
に発生した気泡をスムースに主インク室22へ移動させ
ることができる。
【0084】メニスカス形成部24は、連通孔31を覆
うように、また、インク吸収部材23の底部に接触すべ
く配置されている。例えば、インク吸収部材23の底面
より数ミリだけ突出するように設置することもでき、そ
の場合には、メニスカス形成部24にインク吸収部材2
3が圧接され、メニスカス形成部24の表面はインク吸
収部材23に没入した状態となり、さらに良好な流体的
接合が得られる。
【0085】インク誘導部29は、メニスカス形成部2
4と接し、連通孔31を通して下部へ伸びている。通常
動作時には、このインク誘導部29は下部空間32まで
伸びてインクと接すれば機能し、下部空間32の底面ま
で存在すればインクを使いきるまで動作させることがで
きる。しかし、インク供給装置がどのような姿勢に置か
れても、メニスカス形成部24へインクを供給するため
には、さらに下部空間32を通って、主インク室22内
の各面、あるいは各コーナーへ延在させることが望まし
い。主インク室22内におけるインク誘導部29の配置
は、例えば、図6に示したような形態や、図7に示した
ように全体に配置する形態など、種々の形態を用いるこ
とが可能である。また、図12に示したように、メニス
カス形成部24の開口寸法よりもインク誘導部29の断
面寸法を小さくし、インク誘導部29の周囲に隙間Aを
設けている。これにより、インク誘導部29を通らずに
メニスカス形成部24で気泡が発生するようにしてい
る。隙間Aは、幅0.5mm以上が望ましい。インク誘
導部29は、メニスカス形成部10に直接取り付ける構
成としたり、あるいは、連通孔7の側壁からリブにより
固定される構成とすることもできる。
【0086】本発明のインク供給装置の第4の実施例の
動作の一例を説明する。上述の図11に示した状態がイ
ンク充填時を示している。この状態において、インク供
給装置には、インク吸収部材23の内容積の約80%、
主インク室22の内容積の100%にインクが充填され
ている。記録ヘッド28におけるインク圧力は、例え
ば、−20mmH2 Oとすることができる。このインク
圧力は、インク吸収部材23の毛細管力により実現さ
れ、インクが保持されている。使用開始時の状態として
は、インク使用効率上の観点から、できる限りインクを
満たすことが望ましいが、インク吸収部材23の毛細管
力によって負圧を発生させるために、インク吸収部材2
3にはある程度のインク未充填部分が必要である。使用
前には、記録ヘッド28のノズル部および大気連通口2
6には気密シールを貼っておくことができる。この状態
で、パッケージングされている。
【0087】印字が始まると、記録ヘッド28において
インクが消費され、消費されたインクの量だけ、主イン
ク室22から連通路27を介してインクが記録ヘッド2
8に補給される。それに伴って、インク吸収部材23が
インクを保持している間は、インク吸収部材23内のイ
ンクが下部空間32を介して主インク室22へ移動し、
大気連通口26から徐々に空気がインク吸収部材23内
に広がってゆく。この動作は、空気がメニスカス形成部
24上に到達するまで行なわれる。その間、気泡などが
メニスカス形成部24上に到達しても、メニスカス形成
部24の濾過精度がインク吸収部材23よりも細かいた
めに、気泡はメニスカス形成部24上にトラップされた
ままインクの移動が続く。
【0088】副インク室21内のインクがほぼ消費さ
れ、空気がメニスカス形成部24上に到達すると、イン
クと空気の接する界面がメニスカス形成部24上に形成
される。さらにインクが消費され、徐々に負圧が増大す
ると、メニスカス形成部24上に形成されているインク
と空気の界面を押して空気が侵入し、メニスカス形成部
24の下部空間32側に細かな気泡となって発生する。
発生した細かな気泡は、隣接して発生した細かな気泡
や、後続の気泡などと合体し、大きな気泡となりなが
ら、連通孔31の部分に空気の層を形成するようにな
る。この状態において、メニスカス形成部24の両側は
空気にさらされ、メニスカス形成部24に存在する微細
孔にはインクのメニスカスが形成されることになる。こ
のとき、インク誘導部29によってメニスカス形成部2
4にはインクが常に供給される。
【0089】さらにインクが消費されると、上述の図1
で説明した過程を経て空気が気泡となってメニスカス形
成部24の下部空間32側に侵入する。ある程度の空気
が連通孔31に溜まると、その一部が新たな気泡となっ
て、下部空間32を通って、主インク室22へ移動す
る。このとき、下部空間32の上壁が主インク室22に
向かって斜めに形成されているので、気泡はスムースに
下部空間32内を移動して主インク室22に達する。主
インク室22に移動した気泡は、主インク室22の上部
に溜まることになる。このようにして、記録ヘッド28
へのインクの供給圧を一定に保つことができる。
【0090】環境が変化した場合には、図4で示した上
述の第2の実施例と同様の動作をする。そのため、環境
が変化しても負圧を保つことができ、不都合は生じな
い。また、インク供給装置が取り外され、どのような姿
勢に置かれた場合でも、インク誘導部29を主インク室
22内の各所へ延在させておくことによって、メニスカ
ス形成部24へ常にインクを供給でき、負圧は保たれ
る。
【0091】この第4の実施例において、主インク室2
2と副インク室21の位置関係は、図11に示したよう
に、インクタンクを2つに仕切ったような形状の他、副
インク室の2方または3方を主インク室が囲むような形
状や、副インク室が主インク室内に島上に配置されてい
る構成であってもよい。これらの構成では、インクタン
クの側面の全部または一部を透明体で構成することによ
り、主インク室内の液面をどの方向からでも確認するこ
とが可能となる。確認の方法は、視認や、光センサなど
による方法を用いることができる。また、下部空間32
で連通していればよいので、主インク室22と副インク
室21を離間させて配置することも可能である。
【0092】上述の各実施例では、記録ヘッド28は、
主インク室22あるいは副インク室21の底面に連通路
27を設けて接続しているが、主インク室22あるいは
副インク室21の側面の下方に連通路27を接続するよ
うに構成することもできる。また、上述の各実施例で
は、記録ヘッドと一体型のインク供給装置を示したが、
これに限らず、別体としてもよい。この場合、記録ヘッ
ドへのインクの供給口は、主インク室の底部または側面
下部に設けることができる。または、サイホンのよう
に、管路により底部から主インク室の上部へインクを吸
い上げて、記録ヘッドにインクを供給する構成としても
よい。
【0093】また、上述の第2ないし第4の実施例で
は、インク吸収部材23とメニスカス形成部24を別の
部材として示したが、これを一体化することも可能であ
る。すなわち、インク吸収部材23のある面、あるい
は、ある面の一部を、密度が高くなるように加工する。
この加工は、例えば、熱処理などにより行なうことがで
きる。そして、高密度となった部分を介して、主インク
室22と連通するように、副インク室21の壁面に固定
すればよい。インク吸収部材23の高密度となった部分
がメニスカス形成部24として機能し、上述したように
良好な負圧制御を行なうことができる。
【0094】図13は、インクジェットプリンタの一例
を示す外観図、図14は、インク供給装置の装着部分の
拡大図である。図中、41はインクジェットプリンタ、
42は下部ケース、43は上部ケース、44はトレー挿
入口、45はディップスイッチ、46はメインスイッ
チ、47は用紙受け、48はパネルコンソール、49は
手差し挿入口、50は手差しトレー、51はインクカー
トリッジ挿入ふた、52はインクカートリッジ、53は
用紙送りローラ、54は用紙トレー、55はインタフェ
ースケーブル、56はメモリカード、61はキャリッ
ジ、62はスクリューシャフト貫通孔、63はガイドシ
ャフト貫通孔、64は隔壁、65は後壁、66はロック
機構、67は係合溝、68はスクリューシャフト、69
はガイドシャフト、70は記録ヘッド、71は係合突
起、72は接続ボード、73は接続端子である。
【0095】インクジェットプリンタ41の筺体は、概
ね下部ケース42と上部ケース43により構成されてい
る。この中に図示しない電気回路や駆動系部品などが収
納されている。下部ケース42にはトレー挿入口44が
設けられ、ここから記録するための用紙が収納された用
紙トレー54が挿入され、インクジェットプリンタ41
に用紙が装填される。
【0096】また、下部ケース42にはディップスイッ
チ45及びメインスイッチ46が取り付けられている。
ディップスイッチ45は、インクジェットプリンタ41
の動作の一部を設定するものであり、設定変更の頻度の
少ない機能設定が割り付けられている。このディップス
イッチ45は、使用しないときにはカバーで覆うように
構成されている。メインスイッチ46は、インクジェッ
トプリンタ41の電源を切入するためのスイッチであ
る。下部ケース42には、さらに、図示しないインタフ
ェースコネクタや、メモリカード56の挿入口等が設け
られている。インタフェースコネクタには、インタフェ
ースケーブル55が接続され、外部のコンピュータなど
とのデータ交換が行なわれる。メモリカード56は、イ
ンクジェットプリンタ41の動作時に拡張メモリとして
用いられたり、ある場合にはフォントが格納され、記録
時に用いられる。
【0097】上部ケース43には、用紙受け47が形成
されており、記録済みの用紙が排出される。また、パネ
ルコンソール48が設けられており、記録モードの設定
や、給紙、排紙等の指示など、ユーザが頻繁に使用する
入力手段や、プリンタ側からのメッセージの表示手段な
どが配置されている。さらに、手差し挿入口49、手差
しトレー50が設けられており、ここからユーザが手差
しにより給紙することができる。
【0098】また、上部ケース43にはインクカートリ
ッジ挿入ふた51が設けられている。このふたを開ける
ことにより、内部のインクカートリッジ52の着脱を行
なうことができる。インクカートリッジ52は、上述の
各実施例で示したような本発明のインク供給装置であ
る。
【0099】インクカートリッジ52は、図14に示す
ようなキャリッジ61に着脱可能に保持される。図14
に示したキャリッジ61は、隔壁64により装填される
インクカートリッジの個数分に仕切られている。この例
では4つに仕切られ、4個のインクカートリッジ52が
装着されるように構成されている。インクカートリッジ
52は、ヘッド70を下にしてキャリッジ61に挿入さ
れる。このとき、インクカートリッジ52の係合突起7
1が、キャリッジ61の係合溝67に係合する。そし
て、ロック機構66により、インクカートリッジ52を
固定する。ロック機構66としては、例えば、偏心カム
円盤等により構成することができ、レバーを回転移動さ
せることによりインクカートリッジ52を図中X2の方
向へ押し込んで固定する。図14では、最も手前のスロ
ットのロック機構66をはずし、手前の壁面を一部破断
してある。
【0100】キャリッジ61の後壁65と隔壁64の間
には、接続ボード72が配置されている。この接続ボー
ド72には、IC等の電子部品が実装されており、例え
ば、フレキシブルケーブルなどで本体の基板と電気的に
接続されている。また、接続ボード72には、各インク
カートリッジ52に対応して接続端子73が配列されて
いる。インクカートリッジ52が挿入され、ロック機構
66でX2の方向に押し込まれると、図示しないインク
カートリッジ52の端子と、接続端子73とが電気的に
接続される。
【0101】また、キャリッジ61のスクリューシャフ
ト貫通孔62とガイドシャフト貫通孔63が設けられて
おり、それぞれ、スクリューシャフト68、ガイドシャ
フト69が貫通している。スクリューシャフト68は、
軸受けを介して回転可能に支持されており、図示しない
駆動機構により回転駆動される。また、ガイドシャフト
69は、スクリューシャフト68と平行に本体に固定配
置されている。キャリッジ61は、スクリューシャフト
68の回転により、図中Y1またはY2方向に水平移動
する。このとき、ガイドシャフト69上を摺動する。
【0102】用紙トレー54に収納された用紙は、内部
の図示しない搬送系により1枚ずつ取り出されて搬送さ
れ、用紙送りローラ53の円周に沿って送られる。スク
リューシャフト68及びガイドシャフト69は、図13
の用紙送りローラ53と平行に配置されており、キャリ
ッジ61は用紙の搬送方向とは直角方向に移動し、記録
ヘッド70の記録幅だけの帯状領域毎に記録を行なう。
そして、用紙送りローラ53によって次の帯状領域の記
録位置まで用紙の長さ方向に用紙を送る。この動作を繰
り返し行なうことにより、用紙上に記録を行なう。そし
て、上部ケース43の用紙受け47へ排紙される。
【0103】図13、図14に示したインクジェットプ
リンタは一例であり、例えば、記録ヘッドが1つのみ装
填される構成や、用紙を固定して記録ヘッドがX,Y方
向に移動する構成など、種々の他の構成のプリンタにも
本発明のインク供給装置を適用できることは明らかであ
る。
【0104】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、メニスカス形成部を有し、インク誘導部によ
ってメニスカス形成部を常にインクで濡れた状態とする
ことにより、インクのメニスカスによってインク室内の
負圧をほぼ一定に保ち、インク室内のインクを記録ヘッ
ドに安定供給することができる。また、インク吸収部材
が配置された副インク室を有する構成では、環境が変化
しても、インク室内の負圧を常にほぼ一定に保つことが
できるという効果がある。さらに、インク誘導部が主イ
ンク室内の各所まで配置されている構成では、インク供
給装置の姿勢にかかわらず、インク室内の負圧をほぼ一
定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインク供給装置の動作原理の説明図
である。
【図2】 本発明のインク供給装置の第1の実施例を示
す基本構成図である。
【図3】 メニスカス形成部12に用いることのできる
畳綾織の金網の説明図である。
【図4】 本発明のインク供給装置の第2の実施例を示
す構成図である。
【図5】 本発明のインク供給装置の第2の実施例の変
形例の構成図である。
【図6】 本発明のインク供給装置の第2の実施例の別
の変形例の構成図である。
【図7】 本発明のインク供給装置の第3の実施例を示
す構成図である。
【図8】 本発明のインク供給装置の第3の実施例にお
いてインクがある程度消費された時点の断面図である。
【図9】 本発明のインク供給装置の第3の実施例にお
いて各種の姿勢における動作の説明図である。
【図10】 本発明のインク供給装置の第3の実施例の
変形例を示す構成図である。
【図11】 本発明のインク供給装置の第4の実施例を
示す構成図である。
【図12】 本発明のインク供給装置の第4の実施例に
おける副インク室の下部の拡大図である。
【図13】 インクジェットプリンタの一例を示す外観
図である。
【図14】 インク供給装置の装着部分の拡大図であ
る。
【符号の説明】 1…メニスカス形成部、2…インク、3…孔、11…イ
ンク室、12…メニスカス形成部、13…インク、14
…インク供給口、21…副インク室、22…主インク
室、23…インク吸収部材、24…メニスカス形成部、
25…フィルタ、26…大気連通口、27…連通路、2
8…記録ヘッド、29…インク誘導部、30…ヒートシ
ンク、31…連通孔、32…下部空間、41…インクジ
ェットプリンタ、42…下部ケース、43…上部ケー
ス、44…トレー挿入口、45…ディップスイッチ、4
6…メインスイッチ、47…用紙受け、48…パネルコ
ンソール、49…手差し挿入口、50…手差しトレー、
51…インクカートリッジ挿入ふた、52…インクカー
トリッジ、53…用紙送りローラ、54…用紙トレー、
55…インタフェースケーブル、56…メモリカード、
61…キャリッジ、62…スクリューシャフト貫通孔、
63…ガイドシャフト貫通孔、64…隔壁、65…後
壁、66…ロック機構、67…係合溝、68…スクリュ
ーシャフト、69…ガイドシャフト、70…記録ヘッ
ド、71…係合突起、72…接続ボード、73…接続端
子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤村 義彦 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−96743(JP,A) 特開 平5−8387(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを記録ヘッドに供給して記録を行
    なうインクジェットプリンタにおけるインク供給装置に
    おいて、インクが収容されるインク室と、該インク室の
    壁の一部に設けられ多数の微小孔を有するメニスカス形
    成部と、該メニスカス形成部にインクを供給するインク
    誘導部を有し、該インク誘導部により供給されたインク
    によって前記メニスカス形成部の有する微小孔に形成さ
    れるメニスカスによりインク室内の圧力を調整すること
    を特徴とするインク供給装置。
  2. 【請求項2】 前記インク誘導部は、前記メニスカス形
    成部の前記インク室側の面に接し、かつ、インク内に延
    在し、前記インク室内のインクをメニスカス形成部に供
    給することを特徴とする請求項1に記載のインク供給装
    置。
  3. 【請求項3】 インクを記録ヘッドに供給して記録を行
    なうインクジェットプリンタにおけるインク供給装置に
    おいて、インクが収容される主インク室と、該主インク
    室の上方に配置され前記主インク室と連通孔を介して連
    通しかつ大気連通口が開設された副インク室と、該副イ
    ンク室の内部に配置されたインク吸収部材と、前記副イ
    ンク室の連通孔を覆うように設けられ微小孔を有するメ
    ニスカス形成部と、該メニスカス形成部の前記主インク
    室側の面に接しかつ前記主インク室のインク内に延在し
    インクをメニスカス形成部に供給するインク誘導部を有
    することを特徴とするインク供給装置。
  4. 【請求項4】 前記メニスカス形成部と、前記インク誘
    導部は、同一の部材で構成されていることを特徴とする
    請求項2または3に記載のインク供給装置。
  5. 【請求項5】 インクを記録ヘッドに供給して記録を行
    なうインクジェットプリンタにおけるインク供給装置に
    おいて、インクが収容される主インク室と、該主インク
    室に隣接して配置され大気連通口が開設された副インク
    室と、該副インク室の内部に配置されたインク吸収部材
    と、前記副インク室と前記主インク室との隔壁に配置さ
    れた微小孔を有するメニスカス形成部と、前記メニスカ
    ス形成部の前記主インク室側の面に接し前記主インク室
    内のインクを前記メニスカス形成部に供給するインク誘
    導部を有することを特徴とするインク供給装置。
  6. 【請求項6】 前記メニスカス形成部に形成されるメニ
    スカス膜の界面張力と、前記記録ヘッドに配設されてい
    るノズルと前記インク室内のインクの液面との高低差に
    起因する水頭圧の和が、前記ノズルの先端におけるイン
    クの表面張力よりも小さくなるように、前記メニスカス
    形成部の微小孔が形成されていることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか1項に記載のインク供給装置。
  7. 【請求項7】 前記メニスカス形成部は、畳綾織りの網
    状部材により構成されていることを特徴とする請求項1
    ないし6のいずれか1項に記載のインク供給装置。
  8. 【請求項8】 インクを記録ヘッドに供給して記録を行
    なうインクジェットプリンタにおけるインク供給装置に
    おいて、インクが収容される主インク室と、大気連通口
    が開設された副インク室と、該副インク室の内部に配置
    されその表面の一部に密度の高い部分が形成されたイン
    ク吸収部材を有し、前記インク吸収部材の密度の高い部
    分を介して前記副インク室と前記主インク室が連通して
    おり、該部分にメニスカス膜を形成させることを特徴と
    するインク供給装置。
  9. 【請求項9】 前記インク吸収部材の密度の高い部分に
    接し前記主インク室内のインクを前記メニスカス形成部
    に供給するインク誘導部を有することを特徴とする請求
    項8に記載のインク供給装置。
  10. 【請求項10】 インクを記録ヘッドに供給して記録を
    行なうインクジェットプリンタにおいて、請求項1ない
    し9のいずれか1項に記載のインク供給装置を搭載して
    いることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  11. 【請求項11】 インクを貯留する密閉されたインク室
    と、該インク室の壁の一部にインクのメニスカス膜を形
    成する部材を配置してなるインク供給装置におけるイン
    ク供給方法において、前記メニスカス膜の一方の面は前
    記インク供給装置の周囲の気圧に開放されており、もう
    一方の面は前記インク室の空気と連通しており、前記イ
    ンクが減少し前記メニスカス膜に作用する差圧の増大に
    伴って、前記メニスカス膜は前記インク室に向かって次
    第に凸形状を増大させ、ついには内部に空気を内包した
    液膜となって前記インク室に進入するとともにもとのメ
    ニスカス膜を形成し、前記インク室内に侵入した空気量
    だけインク室内の差圧を減少させて前記インク室内部の
    負圧を一定に保つことを特徴とするインク供給方法。
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