JP3264442B1 - 新規な位置規則的コポリマー及びその製造方法 - Google Patents

新規な位置規則的コポリマー及びその製造方法

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Abstract

【要約】 新規な線状の位置規則的ビシナル官能化ポリマー及びそ
の製造方法を開示する。前記ポリマーは、線状炭化水素
ポリマー主鎖を有し、酸素及び/または窒素原子含有
基、例えばヒドロキシル、カルボン酸またはエステル、
カルボニルアセテート、アミド、ニトリル等を有するビ
シナル官能基が該ポリマー主鎖から位置規則的にぶら下
がっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(発明の背景) 本発明は、新規な位置規則的官能化炭化水素ポリマー
(すなわち、ペンダント官能基中に酸素及び/または窒
素原子を有するポリマー)及びその製造方法に関する。
具体的には、本発明は、ポリマー主鎖からぶら下がって
いる官能基の実質的にすべてがビシナル(すなわち、頭
−頭)配置する位置規則的ポリマーに関する。前記ポリ
マーは、ビシナル対の官能基が環炭素原子からぶら下が
っているC7−12シクロアルケンを開環メタセシス重
合することにより製造される。得られたポリマーをその
後水素化して、頭−頭ペンダント官能基がポリマー鎖に
沿って規則的に分布している実質的に直鎖状のアルキレ
ンポリマーを得ることができる。前記ポリマーは、高い
ガスバリア性及び/または引張特性を示し、該ポリマー
をフイルム及び他の物品を形成するのに有用とする他の
特性を有する。
【0002】高圧フリーラジカル重合は、多種多様のポ
リマー生成物を得るための工業的に重要な方法である。
この方法は、連鎖生長反応を開始するために開始剤(例
えば、過酸化物)を必要とする。この方法により、各種
のホモポリマー及びコポリマーが製造された。しかしな
がら、前記コポリマーを構成するモノマー単位は通常ポ
リマー主鎖に沿ってランダムに分布しており、ポリマー
は副反応のためにかなりの短鎖及び長鎖分岐を有する。
官能基を含有するホモポリマーを製造する場合でも、か
なりの官能基はポリマー鎖に対して頭−尾配置される。
ビニルポリマーの逐次マーの頭−尾配向は−CH−C
HX−CH−CHX−(式中、Xは官能基を表す)と
して簡潔に表され得、頭−頭配向は−CH−CHX−
CHX−CH−として表される。通常、フリーラジカ
ル重合により製造したポリマー中には官能基含有モノマ
ー単位の頭−頭配置が少量しか見られないことがある。
【0003】より最近では、重合はチーグラー・ナッタ
触媒またはメタロセン触媒を用いて実施された。しかし
ながら、この方法による重合は、通常ポリエチレン、ポ
リプロピレン等を製造するのに適したオレフィンのよう
な非官能化モノマーに限られている。
【0004】開環メタセシス重合(ROMP)は、過去
20年間にわたり初期には遷移金属錯体を用いて研究さ
れてきた。これらの研究は、制御された分子量及び構造
を有するポリマーを与えるべく歪んだ環状オレフィンに
ついて実施された。例えば、シクロブテンをROMPに
かけてポリ(ブタジエン)すなわちポリブテナマーを得
た。この重合がシクロブテン環の高い歪エネルギー(2
9.4kcal/モル)により進行することは文献に記
載されている。Makromol.Chem.,56
224(1962)で、Dall’Astaらはシクロ
ブテンをTiCl/EtAlを用いてROMPして
高シス構造を有するポリブタジエンを得たことを最初に
報告した。他の2成分ROMP触媒系はシクロブテン及
びその誘導体を重合するために使用されている。更に、
Ph(MeO)C=W(CO)、PhC=WCO
びRuClのような1成分触媒も同様の重合において
有用であった。
【0005】しかしながら、上記したいずれの場合で
も、リビング重合は見られなかった。重合反応は、停止
ステップ及び連鎖移動反応の実質的な非存在下で反応が
進行し得るときにリビングと考えられる。ポリマー連鎖
開始速度が連鎖生長反応よりも速く起こるときには、リ
ビング系は制御可能な分子量及び狭い多分散性を有する
ポリマーを形成する。リビング重合系は、ブロックコポ
リマーを合成することもできる(Noshayら,Bl
ock Copolymers,ニューヨークに所在の
Academic Press(1977)発行参
照)。
【0006】最近、官能化ポリオレフィンの分野が非常
に注目されている。特定のポリマーにより達成され得る
特性を最適にするために官能基の種類及び量並びにポリ
マー主鎖上の官能基の位置を微調整することは非常に興
味深い。従来、官能化アルキレンポリマーはビニルモノ
マーのフリーラジカルまたはアニオン重合により製造さ
れてきた。しかしながら、前記した官能化ビニル不飽和
モノマーの重合方法では、モノマー単位の配置が圧倒的
に頭−尾で、高度に分岐しており、共重合を実施した場
合にはモノマー単位が通常ポリマーの主鎖に沿ってラン
ダムに分布しているポリマーが製造された。メタロセン
触媒または一般的なチーグラー・ナッタ触媒のような遷
移金属触媒の多種類の官能基に対する求電子性のため
に、極性官能基を有するポリオレフィンの合成は殆ど成
功しなかった。
【0007】最近、特定の歪んだ置換環式または二環式
オレフィンのROMPが実施された。3−メチルシクロ
ブテン及び3,3−ジメチルシクロブテン、及びノルボ
ルネンを開環し、重合させた。酸またはアルコール官能
基で置換されているシクロブテンのROMPは間接的に
のみ実施された。例えば、ベンジル保護されたメチレン
エーテルまたはエステルペンダント基を有する高度に歪
んだ3,4−二置換シクロブテンをROMPにかけた後
保護基を重合後除去すると、ポリアリルアルコールホモ
ポリマー生成物が製造された。
【0008】Nguyenら,JACS,114,39
74(1992)及びJACS,115,9858(1
993)、Schwabら,JACS,118.100
(1996)、Schrockら,JACS,112
3875(1990)、Foxら,Inorg.Che
m.,31,2287(1992)、及びGrubbs
ら,米国特許第5,312,940号明細書に記載され
ているような他のメタセシス開始剤の開発に伴って、官
能基を含む或る環状オレフィン化合物のメタセシス重合
が実施された。しかしながら、前記重合はリビング重合
でなく、よって得られるポリマー生成物は非線状で高分
散性であった。更に、前記モノマーは、ポリマー鎖内に
環状部分を与えるノルボルネン誘導体のような高度に歪
んだ化合物、またはポリマー鎖に沿ってランダムに位置
する官能基を有するポリマーを与えるモノ官能性非環式
オレフィンであった。
【0009】ペンダント官能基がポリマー主鎖に沿って
制御された方法で均一に分布している線状ポリオレフィ
ンポリマーを提供することが非常に望ましい。前記ポリ
マーから均一構造及び非常に望ましい性質を有するポリ
マーフィルム及び物品を製造し得ると考えられる。
【0010】(発明の要旨) 予期せぬことに、実質的に線状で、低い多分散性を有
し、その官能基がポリマー主鎖に対して位置規則的であ
る官能化ポリマーを製造し得ることが判明した。本発明
のポリマーでは、(ポリマー主鎖の隣接炭素原子からぶ
ら下がっている)官能基が相互に頭−頭で配向してお
り、ポリマー主鎖炭素原子に対して実質的に均一な順序
で存在している。この新規な官能化位置規則的ポリマー
は、改良された包装フィルム製品を製造するのに適して
いる。
【0011】(発明の詳細な説明) 本発明のポリマーは、以下に詳細に説明するように環の
炭素原子から直接ぶら下がっているビシナル官能基を有
する特定の環状モノオレフィン化合物を開環メタセシス
重合することにより製造され得る。
【0012】前記環状オレフィンは、環構造の一部とし
て1個のエチレン不飽和基を有するC7−12シクロ炭
化水素から選択され得る。シクロ炭化水素は、例えばシ
クロヘプテン、シクロオクテン、シクロノネン、シクロ
デセン、シクロウンデセン、シクロドデセン等から選択
され得る。好ましいシクロ炭化水素は、環を構成する炭
素原子を偶数個有するものである。用語「C7−12
は環状オレフィンの環構造を形成する炭素原子の数を指
す。
【0013】本発明のポリマーを製造する際に使用され
る不飽和シクロ炭化水素は、環の炭素原子からぶら下が
っているビシナル官能基を有していなければならない。
環のエチレン基に隣接している少なくとも1個の炭素は
官能基を有していてはならない。すなわち、エチレン炭
素を1及び2とナンバリングするとき、隣の炭素原子、
好ましくは環を規定する最高数の炭素原子は水素原子以
外のペンダント基を含むべきではない。シクロ炭化水素
は、ビシナル官能基に加えて、上記したようなエチレン
基に隣接している環の少なくとも1個の炭素原子を除く
他の炭素原子からぶら下がっている炭化水素または官能
基を含み得る。
【0014】通常、位置規則的ポリマーを製造する際に
有用であることが判明している環状オレフィンは、式:
【0015】
【化11】 で表され得るシクロアルケンである。上記式中、エチレ
ン基に対してα位にある少なくとも1個の炭素原子に水
素原子のみがぶら下がっており、X及びYは共にシクロ
アルケンのビシナル炭素原子からぶら下がっている官能
基を表し、X及びYはそれぞれ独立してヒドロキシル、
カルボン酸、カルボン酸のC1−5アルキルエステル、
アセテート、アミド、ニトリルまたはカルボニル基から
選択される。好ましくは、X及びYは同一の官能基を表
す。a+bは2〜7の値であるという条件で、“a”は
0〜6の値、“b”は0〜6の値である。“a”及び
“b”の環炭素原子の各々は未置換(水素原子のみを含
む)であっても、C1−5(好ましくは、C1−2)ア
ルキル基または上記したような官能基で置換されていて
もよい。
【0016】本発明についてヒドロキシル化ポリマー
(ここで、X及びYはそれぞれ−OH基を表す)に基づ
いて以下詳細に説明する。前記ポリマーは、ビニルアル
コールとアルキレン(例えば、エチレン、n−プロピレ
ン等)のコポリマーと見做され得る。例えば、5,6−
ジヒドロキシシクロオクテンをROMPとすると、エチ
レンとビニルアルコールのコポリマーと見做され得るポ
リマーが得られることが判明した。エチレン/ビニルア
ルコール(EVOH)コポリマーは市販されている。し
かしながら、現在、前記ポリマーは、エチレンと酢酸ビ
ニルをフリーラジカル共重合後アセテート基をヒドロキ
シル基に加水分解して製造されている。従来のEVOH
コポリマーでは、各モノマー単位がポリマー鎖に沿って
ランダムに分布しており、ヒドロキシル基(残留アセテ
ート基は無視する)は通常隣接モノマー単位の部分で頭
−尾構成をとり、ポリマーはかなりの分枝鎖構造を含
む。対照的に、本発明により提供されるヒドロキシ含有
ポリマー(a=2,b=1,X=Y=OH)は、モノマ
ー単位のエチレン及びビニルアルコール対をポリマー鎖
に沿ってエチレン−ビニルアルコール/ビニルアルコー
ル−エチレンの順列配置で有するという独特の特徴を有
するエチレン/ビニルアルコールコポリマーのアナログ
と見做され得る。更に、隣接ビニルアルコール単位は頭
−頭配置でのみ存在する。
【0017】他の官能化ポリマーは、以下に詳細に記載
する方法で製造され得る。本発明では、出発物質として
式:
【0018】
【化12】 (式中、X及びYは独立して官能基を表し、好ましくは
同一の官能基を表し、a+bは2〜7の条件でaは0〜
6の数値であり、bは0〜6の数値である) で表されるビシナル二置換C7−12シクロアルケン
(ここで、C7−12は環炭素原子の数を指す)を使用
し得る。a及び/またはbの環炭素原子の各々は、未置
換であっても、更に上記したように置換されていてもよ
い。X及びY基は、X及び/またはY基がカルボニル基
である場合を除いて環炭素原子を等分する面と同一側ま
たは反対側上に立体的に存在し得る。X及び/またはY
基がカルボニル基である場合には、前記基は環の面内に
ある。換言すると、X及びYは相互にシスまたはトラン
ス配置に存在し得る。
【0019】本発明で有用であることが判明している二
官能性シクロアルケン(I)は、公知の方法で製造され
得る。例えば、トランス−5−シクロオクテン−1,2
−ジオールは、その教示内容が援用により本明細書に含
まれるとするフランス国特許第1,294,313号明
細書に教示されるように1,5−シクロオクタジエンの
モノエポキシドを水溶液中、高温で過塩素酸と反応させ
ることにより製造され得る。ビシナルジヒドロキシル官
能化シクロアルケンの他の製造方法は、シクロアルカジ
エンモノエポキシドを酢酸及び酢酸カリウムと反応させ
てまずヒドロキシ/アセテート化合物を形成し、その後
鹸化するか、シクロアルカジエンを過酸化物及びギ酸に
より酸化し、その後塩基加水分解するか[Yates
ら,Canadian Journal of Che
mistry,50,1548(1972)]、シクロ
アルカジエンモノエポキシドを有機酸(例えば、ギ酸)
と反応させてヒドロキシ/アセテート化合物を形成後鹸
化するか[McIntosh,Canadian Jo
urnal of Chemistry,50,215
2(1972)]、またはエーテル/ピリジン溶液中で
シクロアルカジエンを四酸化オスミウムと低温で反応さ
せた後水/アルコール中で亜硫酸ナトリウムと還流する
こと[Leitich,Tetrahedron Le
tters,No.38,3589(1978)]を含
む。
【0020】ビシナルジオンシクロアルケンは、Yat
esら,Canadian J.of Chem.,
,1548(1972)に記載の方法に従ってビシナ
ルジオールから製造され得る。
【0021】ビシナルヒドロキシ/ケトンシクロアルケ
ン及びビシナルケトン/アセテートシクロアルケンは、
ヒドロキシ/アセテートをアセトン中、低温(例えば、
0〜10℃)においてクロム酸で酸化してケトン/アセ
テートを形成することにより形成される。ケトン/アセ
テートシクロアルケンは蒸留により回収され得る。前記
ケトン/アセテートは、メタノール中、僅かに高温(例
えば、40℃)で水酸化ナトリウムを用いて加水分解す
ることによりビシナルヒドロキシ/ケトンシクロアルケ
ンに変換され得る。
【0022】上記した幾つかの合成ルートの前駆体であ
るモノエポキシシクロアルケンは、Venturell
o,J.Org.Chem.,48,3831(198
3)及びJ.Org.Chem..53,1553(1
988)に記載されているようにシクロアルカジエンを
過酸化物及び触媒としてタングステン酸ナトリウムを用
いて接触酸化することにより得ることができる。エポキ
シシクロアルカジエンの他の製造方法は、Grubb
s,Macromolecules,28,6311
(1995)、Camps,J.Org.Chem.,
47,5402(1982)、Imuta,J.Or
g.Chem.,44,1351(1979)、Mur
ray,Org.Syn.,74,91(1996)、
及びPayne,Tetrahedron,18,76
3(1962)に記載されている。
【0023】上記した参考文献の各々の教示内容は援用
により本明細書に含まれるとする。
【0024】ビシナル官能化二置換シクロアルケンは、
十分に定義されているROMP触媒を用いて開環メタセ
シス重合にかけられる。本発明で有用であることが判明
している触媒は、Shrockら,JACS,112
3875(1990)、米国特許第4,681,956
号明細書、同第5,312,940号明細書及び同第
5,342,909号明細書に記載されている。好まし
い触媒は、米国特許第5,312,940号明細書に記
載されている。上記した参考文献の各々の教示内容は援
用により本明細書に含まれるとする。
【0025】本発明のポリマーを製造する際に有用であ
ることが判明しているROMP触媒の1つは、一般式: M(NR)(OR(CHR
II(a) (式中、Mはモリブデンまたはタングステンであり、式
II(a)のR及びRは独立してアルキル、アリー
ル、アルアルキル、またはそのハロゲン置換誘導体もし
くはケイ素含有アナログから選択される)で表され得
る。アリール基の例は、フェニル、2,6−ジイソプロ
ピルフェニル及び2,4,6−トリメチルフェニルであ
る。アルアルキルの例は、ベンジル及びトリフェニルメ
チルである。式II(a)中のRの例は、2,6−ジ
イソプロピルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニ
ル、2,6−ジ−t−ブチルフェニル、ペンタフルオロ
フェニル、t−ブチル、トリメチルシリル、トリフェニ
ルメチル、トリフェニルシリル、トリ−t−ブチルシリ
ル及びペルフルオロ−2−メチル−2−ペンチル等であ
る。式II(a)中のRの例は、t−ブチル、トリフ
ルオロ−t−ブチル[(CF)(CHC]、ペ
ルフルオロ−t−ブチル、ペルフルオロ−2−メチル−
2−ペンチル、2,6−ジイソプロピルフェニル、ペン
タフルオロフェニル、トリメチルシリル、トリフェニル
シリル、トリ−t−ブチルシリル、及びヘキサフルオロ
−t−ブチル[(CF(CH)C]等である。
式II(a)中のRは、C1−20アルキル、C
6−20アリール、C7−20アルアルキル、またはM
=CHR錯体とメタセシスされるオレフィンとの初期
反応により生ずる置換基から選択される。Rは、好ま
しくはt−ブチルまたはフェニルであるが、式IIaの
化合物のM=CHR部分が接触反応に密接に関与する
ので、CHRリガンドはメタセシスされるオレフィン
の他のアルキリデン断片で置換されると認められる。
【0026】触媒IIaは、ヒドロキシル、カルボン酸
等のような官能基上にプロトンを有するモノマーIと一
緒に使用すべきでない。前記触媒は、エステル、アセテ
ート、カルボニル等の基が存在する場合には使用してよ
い。
【0027】好ましいROMP触媒は、一般式:
【0028】
【化13】 (式中、MはMo、W、Os及びRuから選択され、好
ましくはRuまたはOsであり、最も好ましくはRuで
あり、R及びRは独立して水素、或いは任意にC
1−5アルキル、ハロゲン、C1−5アルコキシ、また
は未置換であるかまたはハロゲン、C1−5アルキルも
しくはC1−5アルコキシで置換されたフェニル基で置
換されていてもよい、C2−20アルケニル、C
2−20アルキル、C1−20アルキル、アリール、C
1−20カルボキシレート、C1−20アルコキシ、C
2−20アルケニルオキシ、C2−20アルキニルオキ
ニシ、アリールオキシ、C2−20アルコキシカルボニ
ル、C1−20アルキルチオ、C1−20アルキルスル
ホニルまたはC1−20アルキルスルフィニルから選択
され、好ましくはR及びRは独立して水素、或いは任
意にC1−5アルキル、ハロゲン、C1−5アルコキ
シ、または未置換であるかまたはハロゲン、C1−5
ルキルもしくはC1−5アルコキシで置換されたフェニ
ル基で置換されていてもよい、ビニル、C1−10アル
キル、アリール、C1−10カルボキシレート、C
1−10アルコキシカルボニル、C1−10アルコキシ
またはアリールオキシから選択され、X及びXは独立
してアニオン性リガンドから選択され、好ましくはX及
びXは独立してハロゲン、水素、或いは任意にC
1−5アルキル、ハロゲン、C1−5アルコキシ、また
は未置換であるかまたはハロゲン、C1−5アルキルも
しくはC1−5アルコキシで置換されたフェニル基で置
換されていてもよい、C1−20アルキル、アリール、
1−20アルコキシド、アリールオキシド、C
3−20アルキルジケトネート、アリールジケトネー
ト、C1−20カルボキシレート、アリール、C
1−20アルキルスルホニルまたはC1−20アルキル
スルフィニルから選択され、L及びLは独立して中性
の電子供与基から選択され、好ましくはL及びLは独
立してホスフィン、スルホン化ホスフィン、ホスフィッ
ト、ホスフィナイト、ホスホナイト、アルシン、スチル
ベン、エーテル、アミン、アミド、スルホキシド、カル
ボニル、ニトロシル、ピリジンまたはチオエーテルから
選択され、任意にX、X、L及びLの2または3個
は一緒に結合して、キレート化多座配位子を形成し得
る)で表されるものである。
【0029】ビシナル二官能性C7−12シクロアルケ
ン(I)のROMPは、ニートで、または芳香族炭化水
素(例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジアルキ
ルエーテル、環状エーテル等)及びそのハロゲン化誘導
体(例えば、ハロゲン化芳香族)、ハロゲン化アルカン
等のような炭化水素溶媒中の(I)の溶液を用意するこ
とにより実施され得る。好ましい溶媒は、塩素化アルカ
ン(例えば、ジクロロメタン等)、塩素化芳香族(例え
ば、モノクロロベンゼン)等である。(I)対触媒(I
I)のモル比は約200〜5,000でなければなら
ず、好ましくは約400〜3000である。ROMP反
応は約10〜75℃、好ましくは約20〜50℃の温度
で実施され得る。最も好ましい温度は特定の出発物質、
ROMP触媒及び使用する溶媒に依存し、簡単な実験で
決定され得、通常35〜50℃の範囲である。ROMP
反応を実施するための時間は数分〜数時間の範囲、例え
ば最高約48時間であり得る。反応時間は通常2〜30
時間、好ましくは10〜20時間である。製造されるポ
リマー生成物の分子量は、(a)ポリマーI対触媒II
の比を変更することにより及び/または(b)連鎖移動
剤として作用する適当な非環式オレフィンを少量導入す
ることにより調整され得る。前記連鎖移動剤は、使用す
る重合反応媒体またはモノマーに可溶性でなければなら
ず、例えばシス−3−ブテン−1−オール、シス−3−
ヘキセン−1−オール等であり得る。使用する場合、連
鎖移動剤(CTA)はモノマーI対CTAのモル比が約
50〜2000、好ましくは約200〜1000で存在
しなければならない。
【0030】上記したビシナル二官能性シクロアルケン
(I)をROMPすると、一般式:
【0031】
【化14】 (式中、X、Y、a及びbは上記と同義であり、各Rは
独立して水素、C1−5アルキルまたはX基を表す)の
反復単位を有するポリマーが得られる。シクロアルケン
(I)のROMP方法により、ビナシル官能基X及びY
を有するポリマーIIIが得られる。前記ポリマー鎖は
実質的に線状であり、前記鎖は更にX官能基から炭素原
子1個以上離れてエチレン不飽和を含む。前記ポリマー
において、基X及びYは使用した環状モノマーと同一ま
たは反対の立体配置を有し得る。同様に、ポリマー生成
物IIIは二重結合を有し、通常シスとトランスの幾何
異性体(すなわち、アルケニル水素原子は最近のアルケ
ニル水素原子隣接原子に対してシス及びトランスであり
得る)の混合物を生ずる。更に、上記構造IIIは製造
されたポリマーの反復単位であり、よってX及びY基の
実質的なランダム度及び適切ならばポリマー鎖に沿って
アルキレン単位を持たない。
【0032】ポリマー生成物IIIは、溶液に非溶媒を
導入してポリマーを溶液から沈殿させることにより回収
され得る。前記非溶媒としては、アルカン(例えば、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン等)、ケトン(例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン等)等が例示される。使用
すべき特定の非溶媒は、当業者により容易に決定され得
る。ポリマー生成物IIIは、重合反応混合物を過剰の
非溶媒液体に導入することにより容易に回収され得る。
【0033】トランス−5−シクロオクテン−1,2−
ジオールのROMPを実施するための好ましい条件及び
触媒は、 触媒:化合物II(b)(式中、X=X=Cl、L=
=トリシクロアルキルホスフィン(例えば、トリシ
クロヘキシルホスフィン)、R=フェニルまたは1,1
−ジフェニルエテニル、R=水素); 溶媒:塩素化アルカン(例えば、ジクロロメタン); 温度範囲:40〜50℃; 時間:6〜24時間 である。
【0034】分離したポリマーIIIを一般的な接触水
素化または任意に(例えば、p−トルエンスルホニルヒ
ドラジド等のような水素化用化学物質を用いて)化学的
水素化して、実質的に完全に飽和のポリマーIVを得る
ことができる。ポリマーIV反復単位の構造は、式:
【0035】
【化15】 で表され得る。或いは、水素化反応を公知の方法により
制御することにより部分水素化を実施することができ
る。前記方法には、ポリマーのオレフィン基対化学水素
化用化学物質のモル比、水素化時間等をコントロールす
ることが含まれ得る。接触水素化を使用する場合、飽和
度は時間及び/または使用する水素圧によりコントロー
ルされ得る。よって、得られるポリマーIVは、グラフ
ト化、他の官能基の導入または他の所望の理由のための
部位を与えるために残留エチレン不飽和を有し得る。
【0036】ポリマーの水素化は、一般的な水素化、例
えばウィルキンソン触媒及び水素を使用して、または他
の一般的な水素化触媒(例えば、ラネーニッケル、パラ
ジウム/炭素、白金/カーボネート、ルテニウムアルキ
リデン錯体等)を使用して実施され得る。通常、ポリマ
ーを、ROMP重合に関して上記したような溶媒または
溶媒混合物中に溶解し、少なくとも約300psi、好
ましくは約600〜5000psiの水素圧にかける。
水素化は通常8時間以内に完了するが、より短いもしく
はより長い時間であってもよい。水素化は通常2〜8時
間、好ましくは3〜7時間実施される。
【0037】モノマーIのROMP反応を溶液中で実施
する場合、得られるポリマーIIIを含有する溶液は水
素化ステップを実施するために直接使用され得る。よっ
て、ポリマーIIIを重合媒体から分離するステップを
省略し得る。更に、ポリマーIII溶液中に存在し得る
ROMP触媒は水素化反応を助け得るとも考えられる。
【0038】本発明の位置規則的ポリマーを製造するた
めの別の方法では、未置換炭素としてエチレン不飽和に
隣接する環炭素原子の少なくとも1個(好ましくは両
方)を有するモノエポキシC7−12シクロアルケン
を、ビシナル二官能性モノマーIについて上記したよう
にROMPにかける。中間体のポリマー生成物は、非溶
媒で沈殿させた後上記した合成ルートに従ってエポキシ
基を所望のビシナル官能基に更に変換することにより単
離される。得られたポリマーIIIを上記したように更
に水素化して、ポリマーIVを得ることができる。
【0039】本発明の新規な位置規則的ポリマーIVを
製造するための別の方法では、まず線状の不飽和炭化水
素ポリマー鎖に沿って実質的に均一に分布するエチレン
不飽和単位をエポキシ化する。従来のポリブタジエン、
イソプレン等のような不飽和基を有する従来のポリマー
は、ペンダント1,2−または3,4−二重結合が存在
するために線状ポリマーではない。しかしながら、エチ
レン単位がポリマー主鎖内に均一に分布している線状不
飽和炭化水素ポリマーは、シクロアルケン(例えば、C
7−12シクロアルケン)をROMPして製造され得
る。得られたポリマーは線状であり、鎖に沿って均一に
分布してエチレン不飽和単位を含む。次いで、これらの
エチレン単位は、過酸化物及びタングステン酸塩触媒を
用いる接触酸化のような一般的な方法によりエポキシ化
され得る。次いで、エポキシ基を上記した合成方法を用
いて所望のビシナル官能基に変換すると、ポリマー生成
物IVが形成され得る。
【0040】上記したように単一モノマーIからポリマ
ーIII及びIVが製造される以外に、X及びY官能基
を有するモノマーIのROMP及びコモノマーIaのR
OMPによりコポリマーを製造することができる。コモ
ノマーI(a)は、式:
【0041】
【化16】 (式中、XとYがモノマーIのX及びY対とは異な
る対を与える条件でX及びYはモノマーIについて
上記したX及びYと同義であるか、または(一方または
両方が)水素から選択され得、RはモノマーIのRと
同義であり、a+bが0または2〜7の条件でa及びb
はそれぞれ0〜6の整数である)で表されるシクロアル
ケンから選択され得る。本発明の線状コポリマーを得る
ためのモノマーI及びIaのROMPによる共重合は、
約50:50〜約100:0、好ましくは60:40〜
100:1対Iaのモル比で実施され得る。本発明のモ
ノマーのROMPは実質的にリビング重合であるので、
モノマーI及びモノマーIaを順次重合反応媒体に導入
して、最初に上に定義した単位IIIのブロック及び単
位III(ここで、X及びYは直ぐ上に定義した通りで
ある)のブロックを形成することができる。こうして、
線状であり、少なくとも(モノマーIに由来する)ポリ
マー鎖の部分に沿って頭−頭配置で均一に離れているビ
シナル官能単位及び(モノマーIaに由来する)同一ポ
リマー鎖の部分に沿って均一に位置する第2組のビシナ
ル官能単位を多分有する第2のポリマー鎖セグメントを
有する、位置規則的ブロックポリマー生成物が製造され
る。前記コポリマーは、ホモポリマーについて上記した
ように水素化され得る。
【0042】本発明により製造されるポリマーを、従来
のフリーラジカル重合法により製造した対応コポリマー
と比較し、本発明により製造されるポリマーが優れた伸
び性、高い強靱性、低い融点及び低い密度を有すること
が判明した。本発明のポリマーは、包装用フィルム、コ
ーティング等を製造する際に有用である。例えば、本発
明により製造された位置規則的なビシナルヒドロキシ官
能性ポリマーは、同等のヒドロキシ含有量を有する同等
の従来のフリーラジカル製造したコポリマーに比して優
れた強靱性及び伸び、低いガス透過性を有することが判
明した。また、本発明のポリマーは、高い耐破壊性、強
靱性及び印刷付着性を有するフィルムまたはコーティン
グを提供し得る。
【0043】以下の実施例を例示の目的で提示するにす
ぎず、本発明を限定するものではない。特記しない限
り、部及びパーセンテージはすべて重量基準である。
【0044】実施例1 5−シクロオクテン−トランス−1,2−ジオールの開
環メタセシス重合(ROMP) 攪拌機、アルゴン入口及び隔壁を備えた300ml容量
の3首樹脂製重合がまに、5−シクロオクテン−トラン
ス−1,2−ジオール(40g,0.28mol)を装
入した。前記モノマーを真空下で2時間脱ガスした。反
応容器の内容物をアルゴンの不活性雰囲気下に維持し
た。ジクロロメタン(30ml)にアルゴン流を激しく
30分間散布し、該ジクロロメタンを前記樹脂製重合が
まにカニューレを介して移した。モノマー/溶媒溶液を
激しく撹拌した。隔壁を備えた別のガラス製容器におい
て、ルテニウム触媒フェニルメチレンビス(トリシクロ
ヘキシルホスフィン)ジクロリド(0.31g,0.2
7mmol)をアルゴンをパージしたジクロロメタン
(10ml)中に乾燥ボックス条件下で溶解した。触媒
溶液を反応容器にシリンジで添加した。反応混合物を油
浴を用いて40℃に加熱し、ゆっくりしたアルゴン流
下、激しく撹拌しながら24時間維持した。その後、樹
脂製重合がまを油浴から外し、反応混合物を室温に冷却
した。エチルビニルエーテル(0.75g,10.5m
mol)を反応混合物に添加し、1時間撹拌した。次い
で、ポリマー溶液を、テトラヒドロフラン(40m
l)、メタノール(40ml)及び2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェノール(0.4g)の混合
物に溶解した。ポリマーが完全に溶解して均質溶液が製
造されたら、(氷浴で冷却した)冷アセトンに沈殿させ
た。ポリマーをテトラヒドロフラン(20ml)、メタ
ノール(20ml)及び2,6−ジ−tert−ブチル
−4−メチルフェノール(0.4g)の混合物に再溶解
し、冷アセトンに再沈殿させた。前記手順を繰返した。
ポリマーを回収し、真空オーブンにおいて60℃で一晩
乾燥した。硬い固体の黄色ポリマー(ポリマー1−U)
13.4gを得た。このポリマーの分子量を、Wate
rs 410RI検出器を備えたWaters All
iance Systems #4ゲル透過クロマトグ
ラフを用いるGPCにより50℃で測定した。フェノー
ルゲル5カラム(2×線及び1×100Å)を使用し
た。溶離剤は1−メチル−2−ピロリジノン/50mM
臭化リチウムであった。検量のためにポリスチレン標
準を使用した。数平均分子量(Mn)、重量平均分子量
(Mw)及び多分散性(PDI)を測定した。本実施例
で製造した特定ポリマー(ポリマー1−U)のMn、M
w及びPDIはそれぞれ9,500、27,800及び
2.9であった。
【0045】実施例2 実施例1で製造したポリマーの線状位置規則的ポリマー
への水素化 ガラスライナーを有する600ml容量のパール反応器
を水素化反応のために使用した。ポリマー1−U(1
2.0g,二重結合の0.0844mol)をテトラヒ
ドロフラン(60ml)及びメタノール(60ml)の
混合物に溶解した。(エタノール中でトリフェニルホス
フィン及びロジウム(III)クロリドから調製した)
ウィルキンソン触媒[トリス(トリフェニルホスフィ
ン)ロジウム(I)クロリド](0.52g,0.56
mmol)をポリマー溶液に添加した。反応器のヘッド
プレートアセンブリを反応器本体に固定し、反応器の入
口及びガス抜き弁を閉じた。反応器を加熱マントルに置
き、空気攪拌機に接続した。熱電対を反応器に取り付け
た。水素化を約54℃、600psiの水素圧下で6時
間実施した。反応が完了したら、反応器からゆっくりと
ガス抜きし、反応混合物を粗いガラス濾過器を通して濾
過した。固体ポリマーをアセトンで洗浄し、アセトンに
再懸濁し、一晩撹拌した。次いで、ポリマー分散液を濾
過し、アセトンで2回洗浄した、最終ポリマー(ポリマ
ー1−S)を真空下、60℃で一晩乾燥した。得られた
ポリマーは淡黄褐色の微粉末であり、50モルパーセン
トのビニルアルコール単位を頭−頭配置で有する実質的
に線状の位置規則的エチレン/ビニルアルコールコポリ
マーと見做され得る。このポリマーの分子量は、下表I
Iに記載するようにMn=23,900、Mw=47,
000及びPDI=2であった。ポリマーのメルトフロ
ーインデックスは、CSI MFI−2メルトフローイ
ンデクサーを用いてASTM D1238に従って19
0℃、2.16kg質量で測定し、この値も下表IIに
記載する。メルトフローインデックスの測定のためにポ
リマーを1重量%のUltranox 2714A(G
E)で安定化した。ポリマー1−Sは、10g/10分
を越えるメルトフローインデックスを有していた。前記
ポリマーは、45℃のガラス転移温度(Tg)、及び示
差走査熱量計(DSC)で測定して148℃の融点を有
していた。
【0046】実施例3 線状位置規則的ビシナルヒドロキシ官能化ポリマーと従
来の分枝鎖エチレン−ビニルアルコールランダムコポリ
マーの機械的特性の比較 上記実施例2で製造したポリマー(ヒドロキシ含量は5
0モルパーセントのビニルアルコール単位を有するエチ
レン/ビニルアルコールコポリマーと同等)を、56モ
ルパーセントのビニルアルコール単位を主に頭−尾配置
で有する市販のエチレン/ビニルアルコールコポリマー
と比較した。市販のコポリマーは、エチレンとビニルア
セテートを共重合後アセテート基をヒドロキシル基に変
換して製造されている。全ての試験を一般的方法により
実施し、両方のポリマーサンプルを試験するために同一
条件を使用した。下表Iに、56モルパーセントのビニ
ルアルコールを有する従来の分枝鎖ポリマー(EVA
L,EVALCA Co.の製品)と実施例2のポリマ
ーの特性を示す。
【0047】
【表1】
【0048】上表から、ポリマー2が高い可撓性(低い
モジュラス)、強靱性及び伸び性を有し、低い融点を有
することが分かる。これらの性質は、本発明のポリマー
2が高い強靱性を有するフィルム製品としてより容易に
押出され得ることを示す。
【0049】実施例4 5−シクロオクテン−トランス−1,2−ジオールの開
環メタセシス重合(ROMP) 攪拌機、アルゴン入口及び隔壁を備えた300ml容量
の3首樹脂製重合がまに、5−シクロオクテン−トラン
ス−1,2−ジオール(50g,0.35mol)を装
入した。前記モノマーを真空下で1時間脱気した。反応
容器の内容物をアルゴンの不活性雰囲気下に維持した。
ジクロロメタン(40ml)にアルゴン流を激しく15
分間散布し、前記樹脂製重合がまにカニューレを介して
移した。モノマー/溶媒溶液を激しく撹拌した。アルゴ
ンを充填したドライボックスにおいて、ルテニウム触媒
フェニルメチレンビス(トリシクロヘキシルホスフィ
ン)ジクロリド(0.72g,0.879mmol)を
秤量して隔壁を設けたガラスバイアルに入れ、ジクロロ
メタン(10ml)中に溶解した。深紫色の触媒溶液を
反応容器にシリンジで添加した。反応混合物を加熱し、
アルゴン雰囲気下で激しく撹拌しながら40℃で24時
間維持した。その後、樹脂製重合がまを熱から外し、反
応混合物を室温に冷却した。エチルビニルエーテル
(2.92g,3.9ml,40.4mmol)を反応
混合物に添加し、1.5時間撹拌した。次いで、反応混
合物にメタノール(100ml)、ジクロロメタン(5
0ml)及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチ
ルフェノール(0.5g)の混合物を添加して、ポリマ
ーを溶解した。その後、均質な溶液を冷アセトン(12
00ml)及びブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
(0.5g)の溶液に注入して、ポリマーを沈殿させ
た。前記ポリマーをジクロロメタン(100ml)、メ
タノール(100ml)及びBHT(0.5g)の混合
物に再溶解した。2,4−ペンタンジオン(0.25m
l)を添加し、溶液を15分間撹拌した。ポリマーを前
記したように冷アセトンに再沈殿させた。溶解及び再沈
殿を2回以上繰返した。ポリマーを濾過により回収し、
真空オーブンにおいて60℃で一晩乾燥して、硬い固体
の黄色のポリマー鎖中にエチレン不飽和を有するポリマ
ー(ポリマー2−Uと呼ぶ)22.6gを得た。このポ
リマーの分子量を下表IIに示す。
【0050】実施例5 連鎖移動剤を用いる5−シクロオクテン−トランス−
1,2−ジオールの開環メタセシス重合(ROMP) 攪拌機、アルゴン入口及び隔壁を備えた250ml容量
の3首樹脂製重合がまに、5−シクロオクテン−トラン
ス−1,2−ジオール(50g,0.35mol)を装
入した。前記モノマーを真空下で1時間脱ガスした。反
応容器の内容物をアルゴンの不活性雰囲気下に維持し
た。蒸留したシス−3−ヘキセン−1−オール(0.1
3g,1.35mmol,0.16ml)をシリンジを
用いて添加した。ジクロロメタン(40ml)にアルゴ
ン流を激しく15分間散布した後、該ジクロロメタンを
前記樹脂製重合がまにカニューレを介して移した。モノ
マー/溶媒溶液を激しく撹拌した。アルゴンを充填した
ドライボックスにおいて、ルテニウム触媒フェニルメチ
レンビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロリド
(0.11g,0.141mmol)を秤量して隔壁を
設けたガラスバイアルに入れ、ジクロロメタン(10m
l)中に溶解した。触媒溶液を反応容器にシリンジで注
入した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下で激しく撹拌
しながら40℃で24時間加熱、維持した。その後、反
応混合物を室温に冷却した。エチルビニルエーテル
(2.92g,3.9ml,40.4mmol)をメタ
ノール(50ml)及び2,6−ジ−tert−ブチル
−4−メチルフェノール(0.5g)と共に反応混合物
に添加した。2時間後、均質ポリマー溶液を、冷アセト
ン(500ml)及びブチル化ヒドロキシトルエン(B
HT)(0.5g)を含有する非溶媒中に2回沈殿させ
た。ポリマーを、ジクロロメタン(50ml)、メタノ
ール(50ml)及びBHT(0.5g)の混合物に再
溶解した。2,4−ペンタンジオン(0.25ml)を
添加し、溶液を15分間撹拌した。ポリマーを上記した
ように冷アセトンを用いて再沈殿させた。この手順を2
回以上繰返した。前記ポリマーを濾過により回収し、真
空オーブンにおいて60℃で一晩乾燥して、硬い固体の
無色ポリマー(ポリマー3−Uと呼ぶ)18.9gを得
た。このポリマーの分子量を下表IIに示す。
【0051】実施例6 実施例4で製造したポリ(5−シクロオクテン−トラン
ス−1,2−ジオール)の水素化 水素化のために600mlのパール反応器を使用し、反
応容器として反応器の本体の内側に設けたガラスライナ
ーを使用した。ポリマー2−U(20g,オレフィンの
0.14mol)を、テトラヒドロフラン(82m
l)、メタノール(82ml)、ジクロロメタン(20
ml)及びBHT(0.2g)の混合物に溶解した。
(エタノール中、トリフェニルホスフィン及びロジウム
(III)クロリドから製造した)ウィルキンソン触媒
[トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)ク
ロリド](0.869g,0.939mmol)をポリ
マー溶液に添加した。反応器のヘッドプレートアセンブ
リを反応器の本体に固定し、反応器の入口及びガス抜き
弁を閉めた。反応器を加熱マントルに置き、空気攪拌機
に接続した。熱電対を反応器に取り付けた。水素化を約
600psiの水素圧下、60℃で6時間実施した。反
応が完了したら、反応器からゆっくりガス抜きし、反応
混合物をアセトン(600ml)及びBHT(0.2
g)と混合した。固体ポリマーを濾過により回収し、ア
セトンで濯いだ。ポリマー粉末をアセトン(600m
l)及びBHT(0.2g)に再懸濁し、一晩撹拌し
た。次いで、ポリマー分散液を濾過し、アセトンで濯い
だ。最終ポリマーを濾過により回収し、真空オーブンに
おいて60℃で乾燥した。得られたポリマー(ポリマー
2−Sと呼ぶ)は淡黄褐色の微粉末であった。水素化後
のポリマーの収率は90重量%以上であった。ポリマー
2−Sの分子量を下表II及びIIIに示す。
【0052】実施例7 実施例5で製造したポリ(5−シクロオクテン−トラン
ス−1,2−ジオール)の水素化 実施例5で製造したポリマー3−U(17g,オレフィ
ンの0.1195mol)を、メタノール(70m
l)、THF(70ml)、ジクロロメタン(17m
l)及びBHT(0.17g)の混合物に溶解した。ウ
ィルキンソン触媒(0.739g,0.739mmo
l)をポリマー溶液に添加した。水素化を実施例6に記
載の手順に従って約600psの水素圧下、約60℃で
6時間実施した。水素化後のポリマーを実施例6と同様
にして後処理した。白色のポリマー粉末(ポリマー3−
Sと呼ぶ)を得た。分子量データ及びメルトフロー特性
については表II及びIIIを参照されたい。
【0053】実施例8 ポリ(5−シクロオクテン−トランス−1,2−ジオー
ル)の直接水素化 別のROMP反応を実施例5に記載のように繰返した。
ROMP反応終了後、エチルビニルエーテル(3.9m
l,2.92g,40.4mmol)をメタノール(1
00ml)、テトラヒドロフラン(100ml)及び
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール
(0.5g)の混合物と一緒に反応混合物に添加した。
ポリマーの溶液中での水素化を、ウィルキンソン触媒
(2.17g,2.34mmol)を用いて実施例6の
手順に従って実施した。白色のポリマー粉末生成物(ポ
リマー4−Sと呼ぶ)(25.4g)を得た。このポリ
マーの分子量データ及びメルトフロー特性については表
II及びIIIを参照されたい。
【0054】実施例9 ポリマーの分子量測定のために、Waters 410
RI検出器を備えたWaters Alliance
System #4ゲル透過クロマトグラフィーを使用
した。フェノールゲル5カラム(2×線及び1×100
Å)を使用した。溶離液は1−メチル−2−ピロリジノ
ン/50mM 臭化リチウムであり、GPCを50℃で
実施した。検量のためにポリスチレン標準を使用した。
【0055】
【表2】 ポリマーのメルトフローインデックスは、CSI MF
I−2メルトフローインデクサーを用いてASTM D
1238に従って190℃、2.16kgで測定した。
【0056】
【表3】
フロントページの続き (72)発明者 ブランスキー,ラステイ・エル アメリカ合衆国、メリーランド・21044、 コロンビア、ジエイソン・レーン・ 10560 (72)発明者 ヒユーズ,ポール・エイ アメリカ合衆国、メリーランド・21046、 コロンビア、グレイ・マウス・ウエイ・ 9510 (72)発明者 ロバーツ,ウイリアム・ピー アメリカ合衆国、サウス・カロライナ・ 29301、スパータンバーグ、ウツドリツ ジ・ドライブ・217 (72)発明者 グラブズ,ロバート・エイチ アメリカ合衆国、カリフオルニア・ 91030、サウス・パサデイーナ、スプル ース・ストリート・1700 (72)発明者 ハツトフイールド,ガレン・アール アメリカ合衆国、メリーランド・21043、 エリコツト・シテイ、クレストフイール ド・コート・5108 (56)参考文献 欧州特許出願公開626402(EP,A 2) 国際公開97/20865(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 61/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中、X及びYはそれぞれ独立して官能基を表し、各
    Rは独立して水素、C1−5アルキルまたはX基を表
    し、a+bが2〜7の条件でa及びbはそれぞれ独立し
    て0〜6の整数であり、nは少なくとも10の値であ
    る) で表される位置規則的ビシナル官能化ポリマーを含むこ
    とを特徴とするポリマー生成物。
  2. 【請求項2】 式: 【化2】 (式中、X及びYはそれぞれ独立して官能基を表し、各
    Rは独立して水素、C1−5アルキルまたはX基を表
    し、a+bが2〜7の条件でa及びbはそれぞれ独立し
    て0〜6の整数であり、nは少なくとも10の値であ
    る) で表される位置規則的ビシナル官能化ポリマーを含むこ
    とを特徴とするポリマー生成物。
  3. 【請求項3】 各Rが水素を表すことを特徴とする請求
    の範囲第1項又は第2項に記載のポリマー生成物。
  4. 【請求項4】 少なくとも1個のRがメチルを表すこと
    を特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のポリ
    マー生成物。
  5. 【請求項5】 官能基がヒドロキシル、カルボン酸、カ
    ルボン酸エステル、アセテート、カルボニル、アミドま
    たはニトニル基から選択されることを特徴とする請求の
    範囲第1項〜第4項のいずれかに記載のポリマー生成
    物。
  6. 【請求項6】 X及びYがそれぞれヒドロキシル基であ
    ることを特徴とする請求の範囲第5項に記載のポリマー
    生成物。
  7. 【請求項7】 X及びYがカルボン酸またはエステル基
    から選択されることを特徴とする請求の範囲第5項に記
    載のポリマー生成物。
  8. 【請求項8】 各Rが水素であり、aが2であり、bが
    1であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載のポ
    リマー生成物。
  9. 【請求項9】 位置規則的ビシナル官能化ポリマーが更
    に式: 【化3】 (式中、X及びYはそれぞれ独立してヒドロキシ
    ル、カルボン酸、カルボン酸エステル、アセテート、カ
    ルボニル、アミドまたはニトリルから選択される官能基
    を表し、各Rは独立して水素、C1−5アルキルまた
    はXを表し、a+bが0または2〜7の条件でa及び
    bはそれぞれ0〜6の整数を表し、mは少なくとも約5
    の値である) で表される単位を含むことを特徴とする請求の範囲第1
    項に記載のポリマー生成物。
  10. 【請求項10】 位置規則的ビシナル官能化ポリマーが
    更に式: 【化4】 (式中、X及びYはそれぞれ独立してヒドロキシ
    ル、カルボン酸、カルボン酸エステル、アセテート、カ
    ルボニル、アミドまたはニトリルから選択される官能
    基、または水素を表し、各Rは独立して水素、C
    1−5アルキルまたはXを表し、a+bが0または2
    〜7の条件でa及びbはそれぞれ0〜6の整数を表し、
    mは少なくとも約5の値である) で表される単位を含むことを特徴とする請求の範囲第2
    項に記載のポリマー生成物。
  11. 【請求項11】 官能基がポリマー主鎖のビシナル炭素
    原子からぶら下がっており、ポリマー主鎖に沿って規則
    的な順列配置で存在している位置規則的ポリマーの製造
    方法であって、一般式: 【化5】 (式中、X及びYはそれぞれ独立して官能基から選択さ
    れ、a+bが2〜7の条件でa及びbはそれぞれ独立し
    て0〜6の整数であり、各Rは独立して水素、C1−5
    アルキルまたはXである) を有するビシナル官能化C7−12シクロアルケンをR
    OMP触媒と接触させることにより前記ビシナル官能化
    7−12シクロアルケンを重合して、交互にビシナル
    官能基及びエチレン不飽和基を有する線状第1ポリマー
    を製造し、製造された位置規則的ポリマーを分離するこ
    とを含むことを特徴とする前記方法。
  12. 【請求項12】 官能基がポリマー主鎖のビシナル炭素
    原子からぶら下がっており、ポリマー主鎖に沿って規則
    的な順列配置で存在している位置規則的ポリマーの製造
    方法であって、一般式: 【化6】 (式中、X及びYはそれぞれ独立して官能基から選択さ
    れ、a+bが2〜7の条件でa及びbはそれぞれ独立し
    て0〜6の整数であり、各Rは独立して水素、C1−5
    アルキルまたはXである) を有するビシナル官能化C7−12シクロアルケンをR
    OMP触媒と接触させることにより前記ビシナル官能化
    7−12シクロアルケンを重合して、交互にビシナル
    官能基及びエチレン不飽和基を有する線状第1ポリマー
    を製造し、前記第1ポリマーを水素化して、該ポリマー
    中のエチレン不飽和基の少なくとも一部を還元すること
    を含むことを特徴とする前記方法。
  13. 【請求項13】 各Rが水素を表すことを特徴とする請
    求の範囲第11項又は第12項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも1個のRがメチルを表すこ
    とを特徴とする請求の範囲第11項又は第12項に記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 官能基がヒドロキシル、カルボン酸、
    カルボン酸エステル、アセテート、カルボニル、アミド
    またはニトニル基から選択されることを特徴とする請求
    の範囲第11項又は第12項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 X及びYがそれぞれヒドロキシル基で
    あることを特徴とする請求の範囲第11項又は第12項
    に記載の方法。
  17. 【請求項17】 更に、一般式: 【化7】 (式中、XとYの対がX及びYの対とは異なる条件
    でX及びYはそれぞれ独立して官能基または水素か
    ら選択され、a+bが0または2〜7の条件でa及びb
    はそれぞれ0〜6の整数であり、各Rは独立して水
    素、C1−5アルキルまたはXである) を有する第2シクロアルケンと接触させることにより重
    合を実施することを特徴とする請求の範囲第11項また
    は第12項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ビシナル官能化C7−12シクロアル
    ケンと第2シクロアルケンをROMP触媒と順次接触さ
    せることを特徴とする請求の範囲第17項に記載の方
    法。
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