JP3254621B2 - Vav制御システム - Google Patents

Vav制御システム

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JP3254621B2
JP3254621B2 JP34313995A JP34313995A JP3254621B2 JP 3254621 B2 JP3254621 B2 JP 3254621B2 JP 34313995 A JP34313995 A JP 34313995A JP 34313995 A JP34313995 A JP 34313995A JP 3254621 B2 JP3254621 B2 JP 3254621B2
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毅 石川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被制御エリアの
負荷状況に応じてそこへの給気吹出量を制御する一方、
被制御エリアの負荷状況が不満足状態に陥った場合、空
調機からの吹出給気温度の能力アップ(ロードリセッ
ト)を図って、その負荷状況の不満足状態を解消するV
AV制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、大規模な構築物において、空
調機より給気ダクトを介して各部へ給気の供給を行う場
合、各空調対象部位(被制御エリア)の給気吹出口毎に
可変給気量調節ユニット(以下、VAVユニットと呼
ぶ)を設け、このVAVユニットからの給気吹出量を被
制御エリアの負荷状況に応じて制御する一方、例えば、
一つでも被制御エリアの負荷状況が、そのVAVユニッ
トのダンパ開度がMAX値(100%風量)であるにも
拘らず不満足状態に陥った場合、空調機からの吹出給気
温度の能力アップを図って、その負荷状況の不満足状態
を解消するようにしている。一般に、このような吹出給
気温度の能力アップを、ロードリセットと呼んでいる。
【0003】最近では、効率良くロードリセットを行う
ために、各VAVユニットの制御状態と空調機の制御状
態とから被制御エリア全体としての負荷状況を判断し、
これに基づいて空調機からの吹出給気温度を決定すると
いうような方式が採用されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近採
用されつつあるこの方式では、空調機の制御状態を空調
機へのバルブ出力値から求めるようにしているため、実
際には温度効果が現れていないにも拘らず温度効果が現
れているものとして負荷状況が判断され、室温要求と相
反する方向に吹出給気温度を決定してしまうことがあ
る。この場合、そのロードリセット制御が空調の外乱と
なり、制御が不安定となり、エネルギーのロスとなる。
【0005】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、ロードリセ
ット制御が空調の外乱となならないようにし、制御を安
定として、エネルギーのロスを防止することの可能なV
AV制御システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)は、空調機
からの吹出給気の供給を受け第1〜第Nの被制御エリア
の負荷状況に応じてそこへの給気吹出量を各個に制御す
る第1〜第Nの可変給気量調節手段と、この第1〜第N
の可変給気量調節手段より送られてくる第1〜第Nの被
制御エリアの制御状態を示す制御ステータスより第1〜
第Nの被制御エリア全体としての温度要求を示すトータ
ル制御ステータスを求める一方、空調機へ戻される還気
の温度の上下変動を監視し、その還気温度の現時点にお
ける変化の方向を決定し、この決定した還気温度の現時
点における変化の方向と空調機が現在冷房動作している
のか暖房動作しているのかを示す冷暖ステータスとトー
タル制御ステータスとに基づき空調機からの吹出給気温
度を決定する吹出給気温度決定手段とを設けたものであ
る。この発明によれば、空調機へ戻される還気の温度
現時点における変化の方向(上下変動の方向:上昇方
向、下降方向、変化なし)と、空調機が現在冷房動作し
ているのか暖房動作しているのかを示す冷暖ステータス
と、第1〜第Nの可変給気量調整手段からの制御ステー
タスより求められるトータル制御ステータスとに基づい
て、空調機からの吹出給気温度が決定される。
【0007】第2発明(請求項2に係る発明)は、空調
機からの吹出給気の供給を受け第1〜第Nの被制御エリ
アの負荷状況に応じてそこへの給気吹出量を各個に制御
する第1〜第Nの可変給気量調節手段と、この第1〜第
Nの可変給気量調節手段より送られてくる第1〜第Nの
被制御エリアの制御状態を示す制御ステータスより第1
〜第Nの被制御エリア全体としての温度要求を示すトー
タル制御ステータスを求める一方、第1〜第Nの被制御
エリア内の環境温度の加重平均の上下変動を監視し、そ
の環境温度の加重平均の現時点における変化の方向を決
定し、この決定した環境温度の加重平均の現時点におけ
る変化の方向と空調機が現在冷房動作しているのか暖房
動作しているのかを示す冷暖ステータスとトータル制御
ステータスとに基づき空調機からの吹出給気温度を決定
する吹出給気温度決定手段とを設けたものである。 この
発明によれば、第1〜第Nの被制御エリア内の環境温度
の加重平均の現時点における変化の方向(上下変動の方
向:上昇方向、下降方向、変化なし)と、空調機が現在
冷房動作しているのか暖房動作しているのかを示す冷暖
ステータスと、第1〜第Nの可変給気量調整手段からの
制御ステータスより求められるトータル制御ステータス
とに基づいて、空調機からの吹出給気温度が決定され
る。
【0008】第3発明(請求項3に係る発明)は、第1
発明又は第2発明において、空調機からの吹出給気温度
をマニュアル操作によって変更可能としたものである。
この発明によれば、空調機からの吹出給気温度を、マニ
ュアル操作によってリセット(マニュアルリセット)す
ることが可能となる。
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。図1はこの発明の一実施の形態を示
すVAV制御システムの計装図である。同図において、
1は空調機であり、電動弁2を介して冷水CWが供給さ
れる冷却コイル3,電動弁4を介して温水HWが供給さ
れる加熱コイル5,および送風機6により構成されてい
る。なお、送風機6において、6aはファン、6bはイ
ンバータである。
【0011】空調機1におけるインバータ6bおよび電
動弁2および電動弁4はその動作が空調機コントローラ
(IDC)7により制御されるものとなっており、空調
機1においてそのファン6aより吹き出される給気(吹
出給気)が、給気ダクト8を介し被制御エリア9−1〜
9−nへ供給されるものとなっている。被制御エリア9
−1〜9−nには各エリア毎に室温を検出する温度セン
サT1〜Tnが設けられており、温度センサT1〜Tn
での検出温度PVが局部的に設けられたVAVコントロ
ーラ(IRC)10−1〜10−nへ各個に与えられて
いる。
【0012】VAVコントローラ10−1〜10−n
は、各個に与えられる検出温度PVと設定温度SPとの
偏差に基づいて被制御エリア9−1〜9−nへの要求風
量を演算し、これをVAVコントローラマスタ(IRC
M)23を介して空調機コントローラ7へ返送する一
方、その要求風量を確保するように、VAVユニット1
1−1〜11−nのダンパ12−1〜12−nの開度
を、風速センサ13−1〜13−nの検出々力を見なが
ら制御する。空調機コントローラ7は、VAVコントロ
ーラ10−1〜10−nから送られてくる要求風量から
システム全体の総要求風量を求め、この総要求風量を確
保するように空調機1のファン6aの回転数を制御す
る。なお、VAVユニット11−1〜11−nにおい
て、14−1〜14−nはダンパ12−1〜12−nの
開度を検出する開度センサである。
【0013】また、VAVコントローラ10−1〜10
−nは、後述する如く室内の温度要求(VAV制御状
態)として制御ステータスを決定し、この決定した制御
ステータスをVAVコントローラマスタ23へ送る。V
AVコントローラマスタ23は、VAVコントローラ1
0−1〜10−nからの制御ステータスより、後述する
如くVAV総合制御状態としてトータル制御ステータス
を求め、この求めたトータル制御ステータスを空調機コ
ントローラ7へ送る。空調機コントローラ7は、VAV
コントローラマスタ23から送られてくるトータル制御
ステータスと後述する冷暖ステータスと還気温度の変化
の方向(還気温度の状態)とに基づき、空調機1からの
吹出給気温度の設定値TSspを決定する。
【0014】なお、この実施の形態において、空調機コ
ントローラ7における吹出給気温度の設定値TSspは、
マニュアル操作によって変更可能とされている。すなわ
ち、空調機1からの吹出給気温度の設定値TSspは、通
常は空調機コントローラ7において自動的に決定される
が、必要に応じてキーボード等の設定変更手段を用いて
人為的に変更(マニュアルリセット)できるものとされ
ている。
【0015】一方、VAVユニット11−1〜11−n
を通過し、吹出口15−1〜15−nを介して被制御エ
リア9−1〜9−nへ吹き出される給気(給気吹出)
は、被制御エリア9−1〜9−nにおける空調制御に貢
献した後、排気口16−1〜16−nより還気ダクト1
7を経て排気調整用ダンパ18を介して排出されるが、
その一部は還気調整用ダンパ19を介し還気として空調
機1へ戻されるものとなっている。そして、この空調機
1へ戻される還気に対し、外気が外気調整用ダンパ20
を介して所定の割合で取り込まれるものとなっている。
【0016】なお、排気調整用ダンパ18,還気調整用
ダンパ19,外気調整用ダンパ20の開度は空調機コン
トローラ7からの指令によって調整されるものとなって
いる。また、空調機コントローラ7へは、空調機1から
の吹出給気温度の計測値TSpvおよび還気ダクト17に
おける還気温度の計測値TRpvが、温度センサ21およ
び22を介して与えられる。空調機コントローラ7は、
空調機1からの吹出給気温度の計測値T pvが設定値T
spに合致するように、バルブ出力を出し、電動弁2お
よび電動弁4の開度を制御する。
【0017】〔VAVコントローラでの制御ステータス
の決定〕VAVコントローラ10(10−1〜10−
n)での制御ステータスは次のようにして決定される。
VAVコントローラ10は、検出温度PVと設定温度S
P(冷房設定温度CSP,暖房設定温度HSP)とから
PID演算をして、VAVユニット11への制御出力
(VAV出力)を作る。これにより、VAVユニット1
1のダンパ12の開度が制御される。
【0018】ここで、VAVコントローラ10は、開度
センサ14によって検出されるダンパ12の開度(VA
Vダンパ開度)と検出温度PVおよび設定温度SPとに
基づき、図2に示す如く制御ステータス「1」〜「5」
を決定する。なお、VAVコントローラ10は、停止中
であれば制御ステータスを「0」とする。
【0019】この制御ステータス「0」〜「5」は室内
の温度要求(VAV制御状態)を示しており、後述する
空調機コントローラ7で決定される冷暖ステータスによ
ってその意味が異なる(図3参照)。すなわち、冷暖ス
テータスが冷房モードであれば、制御ステータス
「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」は
「停止」,「冷房増」,「冷房中」,「省エネ中」,
「冷房弱」,「冷房減」を意味し、冷暖ステータスが暖
房モードであれば「停止」,「暖房減」,「暖房弱」,
「省エネ中」,「暖房中」,「暖房増」を意味する。
【0020】〔VAVコントローラマスタでのトータル
制御ステータスの決定〕VAVコントローラマスタ23
でのトータル制御ステータスは次のようにして決定され
る。VAVコントローラ10−1〜10−nで決定され
た制御ステータスはVAVコントローラマスタ23へ送
られる。VAVコントローラマスタ23は、VAVコン
トローラ10−1〜10−nから送られてくる制御ステ
ータスより、図4に示す如くトータル制御ステータスを
求める。
【0021】すなわち、ケースNO.「1」では、制御
ステータス「4」,「5」が存在せず、制御ステータス
「1」が一つでもあれば、制御ステータス「2」,
「3」の存在に関係なく、トータル制御ステータスを
「1」とする。また、ケースNO.2では、制御ステー
タス「5」が存在せず、制御ステータス「1」および
「4」が一つでもあれば、制御ステータス「2」,
「3」の存在に関係なく、トータル制御ステータスを
「2」とする。
【0022】以下、同様にして、ケースNO.「3」で
はトータル制御ステータスを「2」として求め、ケース
NO.「4」,「5」,「6」,「7」,「11」では
トータル制御ステータスを「3」として求め、ケースN
O.「8」,「9」ではトータル制御ステータスを
「4」として求め、ケースNO.「10」ではトータル
制御ステータスを「5」として求め、ケースNO.「1
2」ではトータル制御ステータスを「0」として求め
る。なお、図4において、「○」は「存在する」、
「〜」は「存在してもしなくてもよい」、「×」は「存
在しない」を示している。
【0023】このトータル制御ステータス「0」〜
「5」はVAV全体としての温度要求(VAV総合制御
状態)を示しており、後述する空調機コントローラ7で
決定される冷暖ステータスによってその意味が異なる
(図3参照)。すなわち、冷暖ステータスが冷房モード
であれば、トータル制御ステータス「0」,「1」,
「2」,「3」,「4」,「5」は「停止」,「冷房
増」,「冷房中」,「省エネ中」,「冷房弱」,「冷房
減」を意味し、冷暖ステータスが暖房モードであれば
「停止」,「暖房減」,「暖房弱」,「省エネ中」,
「暖房中」,「暖房増」を意味する。
【0024】〔空調機コントローラでの冷暖ステータス
の決定〕空調機コントローラ7は、現在の吹出給気温度
の設定値TSspと還気温度の計測値TRpvとから、冷暖
ステータスを決定する。すなわち、図5に示すように、
吹出給気温度の設定値TSspが還気温度の計測値TRpv
よりも低ければ(TSsp<TRpv)、冷暖ステータスを
冷房モードとして決定する。吹出給気温度の設定値TS
spが還気温度の計測値TRpvよりも高ければ(TSsp
TRpv)、冷暖ステータスを暖房モードとして決定す
る。これにより、空調機1が現在冷房動作しているの
か、暖房動作しているのかを、正確に判断することがで
きる。
【0025】なお、この場合、夏は1日中「冷房ステー
タス」となる。冬は朝10〜11時くらいまで「暖房ス
テータス」で、それから「冷房ステータス」に切り換わ
り、その後はワークステーションや人や照明等により室
内が冷房負荷となるため、再度切り換わることはない。
【0026】〔空調機コントローラでの還気温度の変化
の方向の決定〕空調機コントローラ7は、還気温度の上
下変動を監視することにより、還気温度の変化の方向を
決定する。この実施の形態において、還気温度の上下変
動は、還気温度を1次遅れさせた温度と還気温度との比
較により決定する。
【0027】すなわち、空調機コントローラ7は還気温
度の計測値TRpvをソフトウェアで実現した1次遅れフ
ィルタに通し、1次遅れ還気温度TRpv’を得る。この
場合、1次遅れ算出式として、下記に示す(1)式を用
いる。なお、この(1)式において、U0 は前回出力、
Uは今回出力、TS は実行周期、T1 は時定数(遅れ時
間)、Vは今回入力を示している。 U=U0 +{TS /(TS +T1 )}・(V−U0 ) ・・・・(1)
【0028】そして、空調機コントローラ7は、1次遅
れ還気温度TRpv’と還気温度の計測値TRpvとを比較
し、還気温度の変化の方向を決定する。図6は還気温度
の変化の方向の決定状況を示し、TRpv’とTRpvとの
差ΔTR(ΔTR=TRpv’−TRpv)が−0.5≦Δ
TR≦+0.5℃であれば、還気温度の変化の方向は
「変化なし()」とする。これに対し、ΔTR<−
0.5℃となれば還気温度の変化の方向を「上昇方向
()」とし、+0.5℃<ΔTRとなれば還気温度の
変化の方向を「下降方向()」とする。なお、この実
施の形態では、「下降方向」から「変化なし」への移
行、「上昇方向」から「変化なし」への移行に際して、
0.2゜Cのヒステリシスを設けている。
【0029】図7(a)および(b)に還気温度の計測
値TRpvおよびこの還気温度の計測値TRpvに対する1
次遅れ還気温度TRpv’の変化状況を例示する。この例
では、還気温度の計測値TRpvがステップ的に変化する
のに対して、1次遅れ還気温度TRpv’は遅れて追従し
ている。この場合、t1時点では、TRpv’≒TRpv
あるので、還気温度の変化の方向は「変化なし()」
とされる。t2時点では、TRpv’<TRpvであるの
で、還気温度の変化の方向は「上昇方向()」とされ
る。t3時点では、TRpv’>TRpvであるので、還気
温度の変化の方向は「下降方向()」とされる。
【0030】〔空調機コントローラでの吹出給気温度の
決定〕VAVコントローラマスタ23からのトータル制
御ステータスは空調機コントローラ7へ送られる。空調
機コントローラ7は、上述により決定した冷暖ステータ
スと還気温度の変化の方向とVAVコントローラマスタ
23から送られてくるトータル制御ステータスとに基づ
き、吹出給気温度の設定値TSspを決定する。
【0031】図8(a)に冷暖ステータスが暖房モード
である場合のトータル制御ステータスと還気温度の変化
の方向と吹出給気温度の設定変更値との関係を、図8
(b)に冷暖ステータスが冷房モードである場合のトー
タル制御ステータスと還気温度の変化の方向と吹出給気
温度の設定変更値との関係を示す。なお、この図では、
還気温度の変化の方向,,のシンボルを「↑」,
「≒」,「↓」として表現している。
【0032】〔冷暖ステータスが暖房モードである場合
(TSsp>TRpv)〕還気温度の変化の方向が上昇方向
であるときには、トータル制御ステータス「1(暖房
減)」に対してその吹出給気温度の設定変更値を「−
2.0℃」とし、トータル制御ステータス「5(暖房
増)」に対してその吹出給気温度の設定変更値を「±0
℃」とする。これにより、暖房モード時に還気温度が上
昇しつつある場合には、「暖房減」なる温度要求に対し
て吹出給気温度の設定値TSspが大きく下げられ、「暖
房増」なる温度要求に対しては吹出給気温度の設定値T
spは現状を維持する。
【0033】還気温度の変化の方向が下降方向であると
きには、トータル制御ステータス「5(暖房増)」に対
してその吹出給気温度の設定変更値を「+2.0℃」と
し、トータル制御ステータス「1(暖房減)」に対して
その吹出給気温度の設定変更値を「±0℃」とする。こ
れにより、暖房モード時に還気温度が下降しつつある場
合には、「暖房増」なる温度要求に対して吹出給気温度
の設定値TSspが大きく上げられ、「暖房減」なる温度
要求に対しては吹出給気温度の設定値TSspは現状を維
持する。
【0034】〔冷暖ステータスが冷房モードである場合
(TSsp<TRpv)〕還気温度の変化の方向が上昇方向
であるときには、トータル制御ステータス「1(冷房
増)」に対してその吹出給気温度の設定変更値を「−
2.0℃」とし、トータル制御ステータス「5(冷房
減)」に対してその吹出給気温度の設定変更値を「±0
℃」とする。これにより、冷房モード時に還気温度が上
昇しつつある場合には、「冷房増」なる温度要求に対し
て吹出給気温度の設定値TSspが大きく下げられ、「冷
房減」なる温度要求に対しては吹出給気温度の設定値T
spは現状を維持する。
【0035】還気温度の変化の方向が下降方向であると
きには、トータル制御ステータス「5(冷房減)」に対
してその吹出給気温度の設定変更値を「+2.0℃」と
し、トータル制御ステータス「1(冷房増)」に対して
その吹出給気温度の設定変更値を「±0℃」とする。こ
れにより、冷房モード時に還気温度が下降しつつある場
合には、「冷房減」なる温度要求に対して吹出給気温度
の設定値TSspが大きく上げられ、「冷房増」なる温度
要求に対しては吹出給気温度の設定値TSspは現状を維
持する。
【0036】吹出給気温度の設定値TSspが変更されれ
ば、空調機コントローラ7は、吹出給気温度の計測値T
pvをTSspに合致させるように、バルブ出力を出し、
電動弁2および電動弁4の開度を制御する。
【0037】このようにして、この実施の形態では、冷
暖ステータスと還気温度の変化の方向とトータル制御ス
テータスとに基づき、吹出給気温度の設定値TSspが省
エネルギーかつ室温満足となる方向へ自動的に設定変更
されるようになる。すなわち、室内の状態が満足または
過剰(冷やし過ぎ、暖め過ぎ)にも拘らず空調機1がバ
ルブ出力を出し続けている時には、バルブ出力を弱めて
行くような制御が自動的になされる。
【0038】ここで、本実施の形態では、吹出給気温度
の決定に際してバルブ出力でなく還気温度の変化の方向
を用いているので、すなわち還気温度の変化の方向(実
際の温度効果)から空調機の制御状態を正確に把握する
ようにしているので、ロードリセット制御が空調の外乱
となることがなく、制御を安定として、エネルギーのロ
スを防止することができる。
【0039】なお、この実施の形態では、その説明を簡
単とするためにVAVコントローラ10−1〜10−n
を1系統としたが、複数系統に分ける場合もある。この
場合、VAVコントローラマスタ23では、各系統のト
ータル制御ステータスを決定し、その決定したトータル
制御ステータスを空調機コントローラ7へ送る。空調機
コントローラ7では、冷暖ステータスと還気温度の変化
の方向と各系統のトータル制御ステータスとに基づい
て、上述と同様にして空調機1からの吹出給気温度の設
定値TSspを決定する。
【0040】また、この実施の形態では、1次遅れ還気
温度TRpv’と還気温度の計測値TRpvとの比較によっ
て還気温度の変化の方向を決定するものとしたが、還気
温度の変化の方向の決定はこの方法に限られるものでは
ない。例えば、一定時間前の還気温度を記憶しておき、
現在の還気温度と比較することにより、還気温度の変化
の方向を決定するようにしてもよい。また、還気温度の
移動平均(例えば、1分周期で10分間の平均)と現在
の還気温度とを比較することにより、還気温度の変化の
方向を決定するようにしてもよい。
【0041】また、この実施の形態では、吹出給気温度
の決定に際して還気温度を用いるものとしたが、還気温
度に限られるものではない。すなわち、被制御エリア9
−1〜9−nにおける総合的な温度状態を示す温度指標
であればよく、例えば被制御エリア9−1〜9−nの環
境温度(温度センサT1〜Tnの検出する室温PV)の
加重平均としてもよい。この場合、その加重平均の変化
の方向を決定する方法として、還気温度の場合と同様の
方法が考えられる。
【0042】また、この実施の形態では、VAVコント
ローラマスタ23を設け、このVAVコントローラマス
タ23においてトータル制御ステータスを求めるものと
したが、空調機コントローラ7にその機能を付加するも
のとしてもよい。また、この実施の形態では、冷暖ステ
ータスと還気温度の変化の方向とトータル制御ステータ
スとに基づき吹出給気温度の設定値TSspを決定するよ
うにしたが、暖房専用あるいは冷房専用である場合には
冷暖ステータスは不要である。
【0043】また、この実施の形態では、空調機コント
ローラ7における吹出給気温度の設定値TSspを、マニ
ュアル操作によって変更することができる。すなわち、
空調機1からの吹出給気温度の設定値TSspは、通常は
空調機コントローラ7において自動的に決定されるが、
必要に応じてキーボード等の設定変更手段を用いてマニ
ュアルリセットすることができる。これにより、例え
ば、特定の被制御エリアからの要求に応えて、ビル管理
者が吹出給気温度を一時的に変えるといような対応が
可能となり、フレキシビリティに富むものとなる。従来
においては、このようなマニュアルリセット機能がなか
ったため、被制御エリアからの様々な要求に対して人為
的に対応することができなかった。
【0044】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、空調機へ戻される還気の温度の現時点に
おける変化の方向と、空調機が現在冷房動作しているの
か暖房動作しているのかを示す冷暖ステータスと、第1
〜第Nの可変給気量調整手段からの制御ステータスより
求められるトータル制御ステータスとに基づいて空調機
からの吹出給気温度を決定するようにしたので(第1発
明)、また第1〜第Nの被制御エリア内の環境温度の加
重平均の現時点における変化の方向と空調機が現在冷房
動作しているのか暖房動作しているのかを示す冷暖ステ
ータスとトータル制御ステータスとに基づき空調機から
の吹出給気温度を決定するようにしたので(第2発
明)、空調機への還気温度や第1〜第Nの被制御エリア
内の環境温度の加重平均の変化の方向から空調機の制御
状態を正確に把握するものとして、ロードリセット制御
が空調の外乱とならないようにし、制御を安定として、
エネルギーのロスを防止することが可能となる。また、
本発明(第3発明)によれば、空調機からの吹出給気温
度をマニュアル操作によって変更可能とすることによ
り、空調機からの吹出給気温度をマニュアルリセットす
ることが可能となり、被制御エリアからの様々な要求に
人為的に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示すVAV制御シス
テムの計装図である。
【図2】 VAVコントローラでの制御ステータスの決
定状況を示す図である。
【図3】 冷暖ステータスが冷房モードである場合と暖
房モードである場合での制御ステータスおよびトータル
制御ステータスの意味の違いを説明する図である。
【図4】 VAVコントローラマスタでのトータル制御
ステータスの決定状況を示す図である。
【図5】 空調機コントローラでの冷暖ステータスの決
定状況を示す図である。
【図6】 空調機コントローラでの還気温度の変化の方
向の決定状況を示す図である。
【図7】 還気温度の計測値およびこの還気温度の計測
値に対する1次遅れ還気温度の変化状況を例示する図で
ある。
【図8】 トータル制御ステータスと還気温度の変化の
方向と吹出給気温度の設定変更値との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…空調機、2,4…電動弁、3…冷却コイル、5…加
熱コイル、6…送風機、6a…ファン、6b…インバー
タ、7…空調機コントローラ、9−1〜9−n…被制御
エリア、10−1〜10−n…VAVコントローラ、1
1−1〜11−n…VAVユニット、12−1〜12−
n…ダンパ、13−1〜13−n…風速センサ、14−
1〜14−n…開度センサ、T1〜Tn…温度センサ、
21,22…温度センサ、23…VAVコントローラマ
スタ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調機からの吹出給気の供給を受け第1
    〜第Nの被制御エリアの負荷状況に応じてそこへの給気
    吹出量を各個に制御する第1〜第Nの可変給気量調節手
    段と、 この第1〜第Nの可変給気量調節手段より送られてくる
    前記第1〜第Nの被制御エリアの制御状態を示す制御ス
    テータスより前記第1〜第Nの被制御エリア全体として
    の温度要求を示すトータル制御ステータスを求める一
    方、前記空調機へ戻される還気の温度の上下変動を監視
    し、その還気温度の現時点における変化の方向を決定
    し、この決定した還気温度の現時点における変化の方向
    と前記空調機が現在冷房動作しているのか暖房動作して
    いるのかを示す冷暖ステータスと前記トータル制御ステ
    ータスとに基づき前記空調機からの吹出給気温度を決定
    する吹出給気温度決定手段とを備えたことを特徴とする
    VAV制御システム。
  2. 【請求項2】 空調機からの吹出給気の供給を受け第1
    〜第Nの被制御エリアの負荷状況に応じてそこへの給気
    吹出量を各個に制御する第1〜第Nの可変給気量調節手
    段と、 この第1〜第Nの可変給気量調節手段より送られてくる
    前記第1〜第Nの被制御エリアの制御状態を示す制御ス
    テータスより前記第1〜第Nの被制御エリア全体として
    の温度要求を示すトータル制御ステータスを求める一
    方、前記第1〜第Nの被制御エリア内の環境温度の加重
    平均の上下変動を監視し、その環境温度の加重平均の現
    時点における変化の方向を決定し、この決定した環境温
    度の加重平均の現時点における変化の方向と前記空調機
    が現在冷房動作しているのか暖房動作しているのかを示
    す冷暖ステータスと前記トータル制御ステータスとに基
    づき前記空調機からの吹出給気温度を決定する吹出給気
    温度決定手段と を備えた ことを特徴とするVAV制御シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記空調機か
    らの吹出給気温度がマニュアル操作によって変更可能
    されていることを特徴とするVAV制御システム。
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