JP3249530B2

JP3249530B2 - 不織布に選択的に穴を開ける方法

Info

Publication number: JP3249530B2
Application number: JP51347297A
Authority: JP
Inventors: ジョン・ジョーゼフカロー、; ダグラス・ハリンベンソン、
Original assignee: Procter and Gamble Co
Current assignee: Procter and Gamble Co
Priority date: 1995-09-29
Filing date: 1996-09-12
Publication date: 2002-01-21
Anticipated expiration: 2016-09-12
Also published as: DE69620773D1; ES2171718T3; KR19990063883A; US5628097A; EP0852483B1; MX9802481A; AU7019096A; ZA968181B; JPH11504993A; WO1997011662A1; HK1015248A1; TW350001B; EP0852483A1; CN1202100A; CA2233236C; CA2233236A1; KR100266493B1; BR9610999A; DE69620773T2; US5916661A

Description

【発明の詳細な説明】発明の分野本発明は穴が開けられた不織布と、不織布に孔を開け
る方法に関する。穴の開けられた不織布は特に紙おつむ
等の使い捨て吸収体、失禁用ブリーフ、トレーニングパ
ンツ、女性の衛生用衣類において使用するのに適してい
る。

発明の背景不織押出し工程、例えば、溶融ブロー成形工程やスパ
ンボンディング（spunbonding）工程によって形成され
る不織布は、安価に製品または製品成分を製造できるの
で、それらの製品は１回または数回の使用後に処分でき
ると考えられるであろう。かかる製品を代表するもの
は、紙おつむ等の使い捨て吸収体、失禁用ブリーフ、ト
レーニングパンツ、女性の衛生用衣類である。

幼児他、失禁に悩んでいる人は、尿や身体からの滲出
物を受け止め、吸収するために、紙おつむ等の使い捨て
吸収体を着用している。吸収体は排出物を包含すると共
に、これらのものを着用者の身体や着用者の衣類及び寝
具から分離するという両方の機能を果たす。多くの異な
る基本的なデザインのものがある使い捨て吸収体は当業
界で公知のものである。

典型的な吸収体は、液体浸透性のトップシート、トッ
プシートと結合された液体不浸透性のバックシート、及
びトップシートとバックシート間に置かれる吸収性の芯
を含む。不織布は液体浸透性であり、皮膚にやさしい表
面を提供するので、しばしばトップシートに使用され
る。しかしながら、ある場合には、不織布中に身体から
の滲出物が時々が捕えられ、そして着用者の皮膚に対し
て止まることなるので、トップシートとして不織布が全
く機能しないことがある。この問題に対する１つの解決
策は、身体からの滲出物が不織布を通り、下に置かれた
吸収芯へと容易に浸透するように、不織布に孔を設ける
ことである。ただ都合の悪いことに、孔が開けられた不
織布を形成するために使用される技術は費用が高くつく
か、着用者の皮膚に対して望ましくないざらざらした感
じを作り出すか、あるいは特に、孔の開けられた不織布
を使い捨て吸収体のトップシートとして使用する場合に
割けやすいという問題がある。

本明細書において使用する「不織布」という言葉は、
内部に織り込まれるが、定期的に繰り返されるのではな
い、個々の繊維または糸の構造を有する織布のことを意
味する。過去においては、不織布は種々の工程、例え
ば、溶融ブロー成形工程、スパンボンディング工程、及
び接着されけば立てられた織布工程等によって形成され
てきた。

本明細書において使用する「ミクロ繊維」という言葉
は、約100ミクロン以下の平均直径を有する小さな直径
の繊維を意味する。

本明細書において使用する「溶融ブロー成形された繊
維」という言葉は、溶融糸または単繊維として、複数の
細かな、通常は円形のダイ細孔を通る溶融熱可塑性材料
を、溶融熱可塑性材料の単繊維を細くしてその直径を減
少させ、ミクロ繊維の直径にすることができる高速ガス
（例えば空気）流に押し出すことによって形成される繊
維を意味する。その後、溶融ブロー成形された繊維は高
速ガス流によって運ばれ、収集表面の上に沈積され、無
作為に分散された溶融ブロー成形繊維の織布を形成す
る。

本明細書において使用する「スパンボンディングされ
た繊維」という言葉は、紡糸口金の複数の細かな、通常
は円形の細孔から単繊維として溶融熱可塑性材料を押し
出すことによって形成される小さな直径の繊維を意味
し、押し出された単繊維の直径は、例えば抽出絞りまた
は他の公知のスパンボンディング機構によって急速に減
少される。

本明細書において使用する「重合体」という言葉は、
一般的に、ホモポリマー、重合体、例えばブロック共重
合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、及び交互
共重合体、三量体等の共重合体、及びそれらのブレンド
物及び修正物を含むが、それらのものに制限されない。
更に、特に制限しない限り、「重合体」という言葉は材
料の全ての可能な幾何学図形の輪郭を含む。これらの輪
郭はアイソタクチック（isotactic）、シンジオタクチ
ック（syndiaotactic）及びランダム対称を含むが、そ
れらに制限されない。

本明細書において使用する「弾性の」という言葉は、
一方に片寄らせる力を加えると同時に、伸ばすことがで
きる、つまり少なくとも約60％（すなわち、少なくとも
緩められた片寄らされていない長さの約160％である、
引き伸ばされ、片寄らされた長さまで）伸長でき、また
引き伸ばす伸長力の解除と同時にその伸びの少なくとも
55％まで回復する材料のことを意味する。仮定的な例と
して、１インチの材料標本であれば、少なくとも1.60イ
ンチまで伸びることができ、1.60インチまで伸ばされて
開放されると同時に、1.27インチ以下の長さに回復する
であろう。多くの弾性材料は60％以上（つまり、その弛
緩した長さの160％以上）、例えば100％以上伸ばすこと
ができ、これらの材料の多くは、張力の解除と同時に、
実質的に初期の弛緩長にまで、例えば、初期の弛緩長の
105％以内にまで回復するであろう。

本明細書において使用する「非弾性の」という言葉
は、上記の「弾性の」の定義に該当しない材料を意味す
る。

本明細書において使用する「伸長性の」という言葉
は、一方に片寄らせる力を加えると同時に、破滅的損傷
を被ることなく少なくとも約50％伸長できる材料を意味
する。

本明細書において使用する「溶融安定化された」とい
う言葉は、局部的加熱及び／もしくは局部的圧力に曝さ
れ、不織布の繊維を実質的に安定化された薄膜状の形態
に固める不織布の部分を意味する。

発明の要約本発明によれば、以下の工程を備える不織布に選択的
に孔を開ける方法が提供される：不織布を提供する工程；複数の弱められた、溶融安定化位置を作り出すため
に、複数の位置において不織布を弱める工程；及び複数の弱められた溶融安定化位置において不織布を破
裂させて前記弱められた溶融安定化位置と一致する複数
の孔を不織布に作り出すために、不織布に張力を加える
工程。

不織布は結合されけば立てられた織布、スパンボンデ
ィングされた織布、もしくは溶融ブロー成形された織布
を含んでよい。溶融ブロー成形された織布は溶融ブロー
成形されたミクロ繊維を含んでよい。不織布は、例え
ば、スパンボンディングされた多数の層及び／もしくは
溶融ブロー成形された多数の層等の多層を有することが
できる。不織材料は、例えばポリオレフィン等の重合体
で作られてよい。例示的なポリオレフィンはポリプロピ
レン、ポリエチレン、エチレン共重合体及びプロピレン
共重合体を含む。不織布は弾性不織布、非弾性不織布も
しくは伸長性不織布であってよい。

図面の簡単な説明明細書は本発明を形成すると思われる主題を特に指摘
し、明確に主張している請求の範囲で結ばれるが、発明
は添付図面に関連して為される以下の説明から良く理解
されるであろう。図面においては、実質的に同じ構成要
素を指摘するために同様の名称を使用している。

図１は下にある構造を明らかにするために破断された
部分を有する本発明の使い捨て紙おつむの態様を示す平
面図であり、紙おつむの内部表面が見る人に向いてい
る。

図２は本発明の不織布に選択的に孔を開けるための例
示的な工程を表わす概略図である。

図３は本発明の織布を弱める配置を示す拡大透視図で
ある。

図４は本発明の増大引き伸ばしシステムを示す拡大透
視図である。

図５は本発明の不織布に選択的に孔を開けるための別
の工程を示す概略図である。

図６は本発明の織布を弱める別の配置を示す拡大透視
図である。

図７は弱められる前の不織布を示す拡大平面図写真で
ある。

図８は不織布が複数の位置において弱められた後の、
本発明の不織布の拡大平面図写真である。

図９は不織布に孔を作り出すために、弱められた位置
において不織布を破裂させるために張力が加えられた後
の、本発明の不織布の拡大平面図写真である。

発明の詳細な説明ここで使用する「吸収体」という言葉は、身体の滲出
物を吸収し、包含するための物に関し、より詳細には、
身体から排出される様々な滲出物を吸収し、包含するた
めに、着用者の身体に対して置かれる、あるいは身体に
近接して置かれる物に関する。「使い捨て」という言葉
は、本明細書では、洗濯したり、あるいは吸収体として
復帰させたり再使用することが意図されていない（すな
わち、１回の使用後に捨てることが意図されており、ま
た好ましくは、再生利用したり、堆肥にしたり、そうで
なければ環境的に矛盾のない方法で捨てることが意図さ
れている）吸収体を説明するために使用される。「単一
の」吸収体とは、別々の部品を共に組み合わせて統合体
を形成し、従って別のホルダーとかライナーとかの別個
の手で操作する部品を必要としない吸収体を意味する。
本発明の吸収体の好適態様は図１に示した単一の使い捨
て吸収体、紙おつむ20である。本明細書において使用す
る「紙おつむ」という言葉は、一般に幼児や失禁に悩む
人により着用され、着用者の胴の下部あたりに着用され
る吸収体を意味する。しかしながら、本発明は失禁用ブ
リーフ、失禁用下着、おしめホルダー及びライナー、女
性の衛生用衣類、トレーニングパンツ等の他の吸収体に
も適用できることを理解すべきである。

図１は本発明の紙おつむ20の平面図を完全に伸ばされ
た、収縮していない（すなわち、弾性誘発収縮が引き出
された）状態で示したものであり、構造部分が破断され
て紙おつむ20の構成を明白に示しており、着用者に面し
た紙おつむ20の部分、内部表面40が見る人に面してい
る。図１に示すように、紙おつむ20は好ましくは、液体
浸透性のトップシート24;トップシート24と結合された
液体不浸透性のバックシート26;及びトップシート24と
バックシート26との間に置かれる吸収性の芯28を備える
閉じ込め組立品22で構成される。好ましくは、紙おつむ
は更に弾性を持たせたサイドパネル30;弾性を持たせた
レッグカフス（leg cuffs）32;弾性を持たせたウエス
トバンド34;及び好ましくは一対の保護部材37と取り込
み部材（図示せず）を備えた締付けシステム36を備え
る。

図１に示された紙おつむ20は、内部表面40（図１では
外側に面した面）、内部表面40と向かい合った外部表面
42、後部腰部分44、後部腰部分44と向かい合った前部腰
部分46、後部腰部分44と前部腰部分46の間に置かれた股
部分48、及び紙おつむ20の外周または縁によって限定さ
れる周縁部を有し、周縁部の縦の縁が50で示され、端縁
が52で示されている。紙おつむ20の内部表面40は使用中
に着用者の身体に隣接して置かれる紙おつむ20の部分を
備える（つまり、内部表面40は一般に少なくともトップ
シート24の一部とトップシート24に結合された他の成分
によって形成される）。外部表面42は着用者の身体から
離して置かれる紙おつむ20の部分を備える（つまり、外
部表面42は一般に少なくともバックシート26の一部とバ
ックシート26に結合された他の成分によって形成され
る）。本明細書において使用する「結合された（joine
d）」という言葉は、それによって構成要素を他の構成
要素に直接取り付けることによって、構成要素を他の構
成要素に直接固定する構成、及びそれによって構成要素
を中間部材に取り付け、次にその中間部材を他の構成要
素に取り付けることによって、構成要素を他の構成要素
に間接的に固定する構成を含む。後部腰部分44と前部腰
部分46は股部分48の周縁部の端縁52から伸びる。

紙おつむ20は更に２つの中心線、つまり縦の中心線90
と横の中心線92を有する。本明細書において使用する
「縦の」という言葉は、紙おつむ20が着用される時、立
っている着用者を左と右の半分づつに二分する垂直面と
一般的に整列する（例えば、ほぼ並列する）紙おつむ20
の面にある線、軸もしくは方向を意味する。ここで用い
る「横の」及び「水平の」という言葉は交換でき、一般
的に縦方向に対して垂直である（着用者の身体を前部と
後部に分ける）紙おつむの面内にある線、軸もしくは方
向を意味する。

図１に示された紙おつむ20の閉じ込め組立品22は、紙
おつむ20の主部（シャシー）を備える。閉じ込め組立品
22は少なくともトップシート24、バックシート26、及び
吸収芯28を備える。吸収体が別のホルダー及びライナー
を備える場合、閉じ込め組立品22は一般にホルダー及び
ライナーを備える（すなわち、閉じ込め組立品22はホル
ダーを限定するための１つ以上の材料層を備える一方、
ライナーがトップシート、バックシート、及び吸収芯等
の吸収複合体を備える）。単一吸収体に関しては、閉じ
込め組立品22は複合紙おつむ構造を形成するために他の
特徴が付与された紙おつむの主構造を備える。従って、
紙おつむ20用の閉じ込め組立品22は、一般に、トップシ
ート24、バックシート26、及び吸収芯28を備える。

図１は閉じ込め組立品22の好適態様を示しており、ト
ップシート24とバックシート26は吸収芯28の長さと幅よ
り一般に大きな長さと幅を持つ。トップシート24とバッ
クシート26は吸収芯28の縁を超えて伸び、それによって
紙おつむ20の周縁部を形成する。トップシート24、バッ
クシート26、及び吸収芯28は公知の様々な構成に組み立
てられてよいが、例示的な閉じ込め組立品の構成は、一
般に、1975年１月14日付けでケネス・Ｂ・ブエル（Kenn
eth B.Buell）に対し発行され、「使い捨て紙おつむ用
の収縮性のある側部」（Contractible Side Portions
for Disposable Diaper）と題された米国特許第3,8
60,003号;1992年９月29日付けでケネス・Ｂ・ブエルそ
の他（Kenneth B.Buell,et al.）に対し発行され、
「予め配置された弾力のある曲げヒンジを有する動的弾
性ウエスト特徴を備えた吸収体」（Absorbent Article
With Dynamic Elastic Waist Feature Having
Ａ Predisposed Resilient Flexural Hinge）と題
された米国特許第5,151,092号に記載されており、それ
らはここに参照されることにより本明細書中に取り込ま
れるものとする。

吸収芯28は一般に圧縮性であり、従順かつ着用者の皮
膚に対して刺激的ではなく、尿などその他の身体の滲出
物等の液体を吸収し、保持することができる吸収性部材
であってよい。図１に示すように、吸収芯28は衣類に面
する面、身体に面する面、一対の側縁と、一対の腰縁を
有する。吸収芯28は、一般に使い捨て紙おつむに使用さ
れる多種多様の液体吸収性材料や、一般にエアフェルト
（airfelt）と称される細かく砕かれた木材パルプ等の
吸収体から、多種多様の大きさ及び形状（例えば、方
形、砂時計形（hourglass）、Ｔ字形、非対称形等）に
製造されてよい。他の適当な吸収性材料の例としては、
クレープされた（creped）セルロースの詰め物（waddin
g）；コフォーム（coform）を含む溶融ブロー成形され
た重合体；化学的に補剛、改質、架橋されたセルロース
繊維；組織の外皮（tissue wrap）と組織薄層（tissue
laminate）を含む組織（tissue）；吸収性発泡体；吸
収性スポンジ；高吸収性重合体；吸収性ゲル化材；もし
くは同等の材料またはこれらの材料の組み合わせが挙げ
られる。

吸収芯28の輪郭及び構成は変化してよい（例えば、吸
収芯は変化する厚さ（caliper）域、親水性勾配、高吸
収性勾配、またはより低い平均濃度及びより低い平均基
礎重量取得域を持っていてよく；もしくは１つ以上の層
または構造を備えていてよい）。更に、吸収芯28の大き
さと吸収容量も幼児から大人までの着用者に合わせるた
めに変化してもよい。しかし、吸収芯28の全吸収容量は
設計負荷及び紙おつむ20の使用目的と矛盾があってはな
らない。

紙おつむ20の１つの態様は、前部腰部分に耳を持つ
が、後部腰部分の形状は一般に方形である、非対称の変
形されたＴ字形の吸収芯28を有する。幅広く受け入れら
れ、商業的にも成功している、本発明の吸収芯28として
使用される例示的な吸収構造は、1986年９月９日付けで
ワイズマンその他（Weisman et al.）に対し発行さ
れ、「高濃度吸収構造」（High−Density Absorbent
Structures）と題された米国特許第4,610,678号;1987年
６月16日付けでワイズマンその他（Weisman et al.）
に対し発行され、「二重層構造の芯を備えた吸収体」
（Absorbent Articles With Dual−Layered Core
s）と題された米国特許第4,673,402号;1989年12月19日
付けでアングスタット（Angstadt）に対し発行され、
「ダスチング層を有する吸収芯」（Absorbent Core H
aving Ａ Dusting Layer）と題された米国特許第4,8
88,231号；及び1989年５月30日付けでアルマニーその他
（Alemany et al.）に対し発行され、「より低濃度及
びより低平均重量取得域を有する高濃度吸収部材」（Hi
gh−Density Absorbent Members Having Lower De
nsity and Lower Basis Weight Acquisition Zon
es）と題された米国特許第4,834,735号に記載されてい
る。吸収芯は更に、吸収性保存芯の上に置かれた化学的
に補剛された繊維の取得／分配芯を含む二重芯システム
を備えてもよく、それは1993年８月10日付けでアルマニ
ーその他（Alemany et al.）に対し発行され、「弾性
腰特徴及び向上した吸収性を備えた吸収体」（Absorben
t Article With Elastic Waist Feature and En
hanced Absorbendy）と題された米国特許第5,234,423
号；及び1992年９月15日付けでヤング，ラ・フォン及び
テイラー（Young,La Von and Taylor）に対し発行さ
れた「失禁管理のために高効率な吸収体」（High Effi
ciency Absorbent Articles For Incontinence Ma
nagement）と題された米国特許第5,147,345号に詳細に
記されている。これらの特許の全てはここに参照される
ことにより本明細書に取り込まれるものとする。

バックシート26は吸収芯28の衣類に面した表面に隣接
して配置され、好ましくは当業界で公知の取り付け手段
（図示せず）によって吸収芯に結合される。例えば、バ
ックシート26は接着剤の均一な連続層、パターン化され
た接着剤層、もしくは接着剤の別々の線、螺旋、または
スポットの配列によって、吸収芯28に固定されてよい。
満足できる結果をもたらすことが解っている接着剤はミ
ネソタ州、セントポール（St.Paul）のH.B.フラー社
（H.B.Fuller Company）によって製造されたHL−1258
として市販されているものである。接着剤の単繊維の開
放パターン網状組織を備えた適当な取り付け手段の例
は、1986年３月４日付けでミネトーラその他（Minetola
et al.）に対し発行され、「使い捨ての排泄物閉じ
込め衣類」（Disposable Waste−Containment Garmer
n）と題された米国特許第4,573,986号に開示されてい
る。渦巻かれて螺旋形状にされた接着性単繊維の幾つか
の配列を備えた別の適当な取り付け手段が、1975年10月
７日付けでスパラーグ・ジュニア（Sparague,Jr.）に対
し発行された米国特許第3,911,173号;1978年11月22日付
けでゼッカーその他（Ziecker,et al.）に対し発行さ
れた米国特許第4,785,996号；及び1989年６月27日付け
でウェレニッツ（Werenicz）に対し発行された米国特許
第4,842,666号に示された装置及び方法によって説明さ
れる。これらの特許はここに参照されることにより本明
細書に取り込まれるものとする。あるいは、取り付け手
段は熱結合、圧力結合、超音波結合、動的機械的結合、
あるいはその他の適当な取り付け手段、または当業界で
公知のこれらの取り付け手段の組み合わせを備えること
ができる。更に、前部腰部分46と後部腰部分44に大きな
伸長性を提供するために、吸収芯がバックシート26、ト
ップシート24、またはその両方に結合されない本発明の
態様も企図される。

バックシート26は液体（例えば、尿）に対して不浸透
性であって、他の柔軟な液体不浸透性の材料も使用でき
るが、好ましくは薄いプラスチックフィルムから作られ
る。本明細書において使用する「柔軟な」という言葉
は、従順であり、人間の身体の全般的な形状及び輪郭に
容易になじむ材料のことを意味する。バックシート26は
吸収芯28に吸収され、包含される滲出物がベッドシーツ
や下着等の紙おつむ20が接触する品物を濡らすのを防止
するが、バックシート26は蒸気が吸収芯28から漏れ出る
ようにする（つまり、通気性がある）。従って、バック
シート26は好ましくはポリエチレンやポリプロピレンの
熱可塑性フィルム等の重合体フィルムで構成される。バ
ックシート26用の適当な材料は約0.012mm（0.5ミル）か
ら約0.051mm（2.0ミル）の厚さの熱可塑性フィルムであ
る。

トップシート24は吸収芯28の身体に面する表面に隣接
して置かれ、好ましくは当業界で公知の取り付け手段
（図示せず）によって吸収芯とバックシート26に結合さ
れる。適当な取り付け手段はバックシート26と吸収芯28
の結合に関連して説明したものである。本発明の好適な
態様では、トップシート24とバックシート26は紙おつむ
の周縁部で互いに直接結合され、また（図示しない）取
り付け手段によってそれらを吸収芯28に直接結合するこ
とによって相互に間接的に結合される。

トップシート24は好ましくは着用者の皮膚に対して従
順で、柔らかな感触のものであり、刺激的ではないもの
である。更に、トップシート24はその厚みを通して容易
に浸透するように、液体（例えば、尿）を通す液体浸透
性であることが好ましい。適当なトップシート24は合成
繊維（例えば、ポリエステル、ポリエチレン、またはポ
リプロピレン繊維または複合繊維）の不織布から製造さ
れる。他の適当な繊維には木材、綿、レーヨン等の天然
繊維、もしくは天然繊維と合成繊維の組み合わせがあ
る。

本発明のトップシート24は好ましくは孔の開けられた
不織布で構成される。図２において、符号100は使い捨
て吸収体のトップシートとして使用されるのに適した不
織布に選択的に孔を開ける工程を概略的に示している。

本発明によれば、不織布102は供給ロール104から伸ば
され、供給ロール104がそれに関連した矢印で示された
方向に回転するにつれて、それに関連した矢印によって
示される方向に移動する。不織布102はローラー110と11
2によって形成される織布弱化ローラー配列108の挟持部
分106を通過する。

不織材料102は公知の押出し工程、例えば、公知の溶
融ブロー成形工程や公知のスパンボンディング工程によ
って形成され、最初から供給ロールに結合された及び／
もしくは貯蔵されることなしに、挟持部分106を直接通
過させることができる。

不織布102は伸長性、弾性もしくは非弾性であってよ
い。不織布102はスパンボンディングされた織布（we
b）、溶融ブロー成形された織布（web）、もしくは結合
されけば立てられた織布（bonded carded web）であ
ってよい。不織布が溶融ブロー成形された繊維である場
合、それは溶融ブロー成形されたミクロ繊維を含んでよ
い。不織布102は、例えば、ポリオレフィン等の繊維形
成重合体から作られてよい。ポリオレフィンの例として
は、１つまたはそれ以上のポリプロピレン、ポリエチレ
ン、エチレン共重合体、プロピレン共重合体及びブテン
共重合体が含まれる。

別の態様では、不織布102は、例えば、溶融ブロー成
形された織布や、接着されけば立てられた織布や、また
は他の適当な材料のうち少なくとも１つの層に結合され
たスパンボンディングされた織布の少なくとも１つの層
を有する多層材料であってよい。例えば、不織布102は
平方ヤードあたり約0.2オンスから約８オンスまでの基
礎重量を有するスパンボンディングされたポリプロピレ
ンの第１の層と、平方ヤードあたり約0.2−４オンスの
斤量を有する溶融ブロー成形されたポリプロピレンの層
と、平方ヤードあたり約0.2オンスから約８オンスまで
の平均重量を有するスパンボンディングされたポリプロ
ピレンの第２の層とを有する多層織布であってよい。あ
るいはその代わりに、不織布は、例えば、平方ヤードあ
たり約0.2オンスから約10オンスまでの平均重量を有す
るスパンボンディングされた織布、または平方ヤードあ
たり約0.2オンスから約８オンスまでの平均重量を有す
る溶融ブロー成形された織布等の単層材料であってもよ
い。

不織布は複合ラミネートフィルムを形成するために重
合体のフィルムに接合されてよい。適当な重合体フィル
ム材料はポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン共重
合体、プロピレン共重合体及びブテン共重合体等のポリ
オレフィン；ナイロン（ポリアミド）；メタロセン触媒
ベースの重合体；セルロースエステル；ポリメタクリル
酸メチル；ポリスチレン；ポリ塩化ビニル；ポリエステ
ル；ポリウレタン；混合しても化学反応を起こさない重
合体；混合しても化学反応を起こさない共重合体；及び
それらの混合物、積層体及び／もしくは組み合わせを含
むが、それらに制限されない。

不織布102は２つ以上の異なる繊維の混合物もしくは
繊維と粒子の混合物で作られる複合物であってもよい。
かかる混合物は、繊維を集める前に繊維や他の材料、例
えば、木材パルプ、ステープルファイバー（staple fi
ber）、及び粒子の密着して絡み合った混合が発生する
ように、溶融ブロー成形された繊維またはスパンボンデ
ィングされた繊維が運ばれるガス流に繊維及び／もしく
は粒子を添加することによって形成できる。

繊維の不織布は密着した織物構造を形成するために結
合によって結合されるべきである。適当な結合技術は、
ポイントカレンダリング（point calendering）、水と
絡める（hydroentangling）、ニードリング（needlin
g）等の化学結合、熱結合を含むが、それらのものに制
限されない。

次に図７において、挟持部106に入れられる前の密着
した不織布102の写真が示されている。図７に見られる
ように、密着した不織布102はポイントカレンダリング
された結合部200によって相互に結合された複数の繊維
で構成され、密着した織物構造を形成している。

図２と図３において、不織布弱化ローラー配列108は
好ましくは、パターン化されたカレンダーローラー110
と、滑らかなアンビルローラー112を備える。パターン
化されたカレンダーローラー110と、滑らかなアンビル
ローラー112の片方もしくは両方を加熱することがで
き、２つのローラー間の圧力は公知の手段で調節するこ
とができ、複数の位置において不織布102を同時に弱
め、溶融安定化させるために所望の温度（必要であれ
ば）と圧力を提供する。

パターン化されたカレンダーローラー110は円形の円
筒形表面114と、表面114から外向きに伸びる複数の突起
もしくはパターン要素116を有するように構成される。
突起116は所定のパターンに配置され、各突起116は不織
布102に弱められた溶融安定化位置の所定のパターンを
作り出すために、不織布102内の弱められた溶融安定化
位置を凝結させる（precipitate）ように構成され、配
置される。図３に示すように、パターン化されたカレン
ダーローラー110は表面114の全周を取り囲むように伸び
る突起116の繰り返しパターンを持つ。あるいはその代
わりに、突起116は表面114の周縁部の一部のまわりに伸
びてもよい。

突起116は、表面114から外向きに放射状に伸び、長円
形の遠端表面117を持つ、先端が切り取られた円錐形で
あることが好ましい。それによって本発明の範囲をこの
構成のみの突起に制限することは意図していない。遠端
117のその他の適当な形状は、円形、正方形、方形等を
含むが、それらに制限されない。全ての端表面117がロ
ーラー110の回転軸に対して同軸である仮想の真円形の
シリンダー内に収まるように、ローラー110の仕上げが
行われる。

図３に示した態様において、突起116は横列と縦列の
定期的な所定のパターンに配置されるが、それによって
本発明の範囲をこの構成のみの突起パターンに制限する
ことは意図していない。突起はパターン化されたカレン
ダーローラー110のまわりの所定のパターン内に配置す
ることができる。

アンビルローラー112は、好ましくは滑らかな表面に
仕上げられた、鋼鉄の真円形のシリンダーである。

図８は弱化ローラー配列108を通過した後の、また増
大引き伸ばしシステム132の挟持部130を通過する前の不
織布102の写真である。写真に見られるように、不織布1
02は複数の弱められた溶融安定化位置202を含んでい
る。弱められた溶融安定化位置202は通常パターン化さ
れたカレンダーローラー110の表面114から伸びる突起11
6のパターンに対応する。図８に見られるように、不織
布102は不織布102の構造的な完全さを維持するために作
用するポイントカレンダーされた結合部200を形成する
密着した織物を含む。

弱化ローラー配列108から出た不織布102は、少なくと
も多少は互いに補足的である三次元表面を有する向かい
合った圧力アプリケーターを使用する、増大引き伸ばし
システム132によって形成される挟持み部130を通過す
る。

次に、図４において、増大引き伸ばしローラー134と1
36を備える増大引き伸ばしシステム132の断片的な拡大
図が示されている。増大引き伸ばしローラー134は、ロ
ーラー134の全周を取り巻いて伸びる複数の歯160と対応
する溝161を具備する。増大引き伸ばしローラー136は複
数の歯162と複数の対応する溝163を具備する。ローラー
134上の歯160はローラー136上の溝163と互いにかみ合う
か、もしくは係合する一方、ローラー136上の歯162はロ
ーラー134上の溝161と互いにかみ合うか、もしくは係合
する。弱められた溶融安定化位置202を有する不織布102
が増大引き伸ばしシステム132を通過するにつれて、不
織布102はCDもしくは機械交差方向の張力をかけられ、
不織布102がCD方向に伸ばされる。あるいはその代わり
に、または付加的に、不織布102にMDもしくは機械方向
の張力をかけてもよい。不織布102にかけられる張力
は、それが弱められた溶融安定化位置202を破裂させ、
不織布102内に弱められた溶融安定化位置202と一致する
複数の孔204を作り出すように調整される。しかしなが
ら、不織布102の結合部は、それらが張力をかけている
間に破裂せず、それによって弱められた溶融安定化位置
が破裂しても、不織布を密着状態に維持する程度に充分
強いことが好ましい。しかしながら、張力をかけている
間に一部の結合部を破裂させることが好ましいかもしれ
ない。

次に図９において、増大引き伸ばしシステム132によ
って印加される張力を受けた後の不織布102の写真が示
されている。写真に見られるように、不織布102はこの
時には図８に示した不織布の弱められた溶融安定化位置
202と一致する複数の孔204を有している。孔204の周縁
の一部が溶融安定化位置202の残存物205を含んでいる。
特に不織布が使い捨て吸収体のトップシートとして使用
される時に、残存物205は不織布の更なる引き裂きに抵
抗する助けをすると考えられる。

増分的に不織布を引き伸ばすか、もしくは張力を加え
るために適当である増大引き伸ばし機構の他の例示的な
構造が、シャペルその他（Chappell,et al.）の名前で
1995年２月９日に公開された国際特許公開第WO 95/037
65号に記載されており、この開示は参照されることによ
り本明細書に取り込まれるものとする。

選択的に孔の開けられた不織布を、例えば、失禁用ブ
リーフ、トレーニングパンツ、女性の衛生用衣類等のそ
の他の使い捨て吸収体のトップシートとして使用しても
よい。選択的に孔の開けられた不織布は、例えば、トッ
プシートと吸収芯の間に置かれる取得層として、吸収芯
の一部として、あるいは使い捨て吸収体の他の成分の一
部として、使い捨て吸収体の他の部分にも使用できる。

不織布102は好ましくは巻き込みローラー180に巻き取
られ、保存される。あるいはその代わりに、不織布102
は直接生産ラインに供給され、そこで使い捨て吸収体の
トップシートを形成するために使用されてもよい。

図５において、本発明の不織布に選択的に孔を開ける
別の工程が符号300において概略的に示されている。不
織布302は供給ロール304から伸ばされ、供給ロール304
がそれに関連した矢印で示された方向に回転するにつれ
て、それに関連した矢印によって示される方向に移動す
る。不織布302は織布弱化配列308を通って送られる。

不織材料302は公知の押出し工程、例えば、公知の溶
融ブロー成形工程や公知のスパンボンディング工程によ
って形成され、織布弱化配列308を直接通過させること
ができる。

不織布302は伸長性、弾性もしくは非弾性であってよ
い。不織布302はスパンボンディングされた織布、溶融
ブロー成形された織布、もしくは結合されけば立てられ
た織布であってよい。不織布が溶融ブロー成形された繊
維である場合、それは溶融ブロー成形されたミクロ繊維
を含んでよい。不織布302は、例えば、ポリオレフィン
等の繊維形成重合体から作られてよい。ポリオレフィン
の例としては、１つまたはそれ以上のポリプロピレン、
ポリエチレン、エチレン共重合体、プロピレン共重合体
及びブテン共重合体が含まれる。

別の態様では、不織布302は、例えば、溶融ブロー成
形された織布、結合されけば立てられた織布、または他
の適当な材料の少なくとも１つの層に結合されスパンボ
ンディングされた織布の少なくとも１つの層を有する多
層材料であってよい。

不織布は複合ラミネートフィルムを形成するために重
合体フィルムに結合されてよい。適当な重合体フィルム
材料はポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン共重合
体、プロピレン共重合体及びブテン共重合体等のポリオ
レフィン；ナイロン（ポリアミド）；メタロセン触媒ベ
ースの重合体；セルロースエステル；ポリメタクリル酸
メチル；ポリスチレン；ポリ塩化ビニル；ポリエステ
ル；ポリウレタン；混合しても化学反応を起こさない重
合体；混合しても化学反応を起こさない共重合体；及び
それらの混合物、積層体及び／もしくは組み合わせを含
むが、それらに制限されない。

不織布302は２つ以上の異なる繊維の混合物もしくは
繊維と粒子の混合物で作られる複合物であってもよい。
かかる混合物は、繊維を集める前に繊維や他の材料、例
えば、木材パルプ、ステープルファイバー、及び粒子の
密着して絡み合った混合が発生するように、溶融ブロー
成形された繊維またはスパンボンディングされた繊維が
運ばれるガス流に繊維及び／もしくは粒子を添加するこ
とによって形成できる。

繊維の不織布は密着した織物構造を形成するために、
結合により結合されるべきである。適当な結合技術は、
ポイントカレンダリング（point calendering）、水と
絡める（hydroentangling）、ニードリング（needlin
g）等の化学結合、熱結合を含むが、それらのものに制
限されない。

図５と図６において、不織布弱化ローラー配列308
は、好ましくは、超音波変換器306とシリンダー310を備
える。不織布302が超音波変換器306とアンビルシリンダ
ー310の間に送られるにつれて、不織布302は音波振動エ
ネルギーに曝され、それと同時に不織布302の所定のパ
ターン位置が弱められ、溶融安定化される。アンビル31
0は様々な別々のパターンの突起を有し、それらの突起
は全般に316で示され、アンビルシリンダーの全周を取
り巻いて伸びる所定のパターンの外向きに面した表面31
4の上に置かれる。突起316は所定のパターンに配置さ
れ、各突起316が不織布302に弱められた溶融安定化位置
の所定のパターンを作り出すために、不織布302内の弱
められた溶融安定化位置を凝結させる（precipitate）
ように構成され、配置される。図６に示すように、アン
ビル310は表面314の全周を取り囲むように伸びる突起31
6の繰り返しパターンを持つ。あるいはその代わりに、
突起316は表面314の周縁部の一部のまわりに伸びてもよ
い。

突起316は、表面314から外向きに放射状に伸び、長円
形の遠端表面を持つ、先端が切り取られた円錐形である
ことが好ましい。遠端のその他の適当な形状は、円形、
正方形、方形等を含むが、それらに制限されない。全て
の端表面117がアンビル310の回転軸に対して同軸である
仮想の真円形のシリンダー内に収まるように、アンビル
310の仕上げが行われる。

弱化配列308を通過した後、また増大引き伸ばしシス
テム332の挟持部330を通過する前に、不織布302は複数
の弱められた溶融安定化位置304を含んでおり、それら
は全般にアンビル310の表面314から伸びる突起316のパ
ターンに対応する。

弱化ローラー配列308から出た不織布102は、少なくと
も多少は互いに補足的である三次元表面を有する向かい
合った圧力アプリケーターを使用する、増大引き伸ばし
システム332によって形成される挟持部330を通過する。
増大引き伸ばしシステム332は好ましくは、増大引き伸
ばしローラー334と336を備える。増大引き伸ばしローラ
ー334は、ローラー334の全周を取り巻いて伸びる複数の
歯と対応する溝を具備する。増大引き伸ばしローラー33
6は複数の歯と複数の対応する溝を具備する。ローラー3
34上の歯はローラー136上の溝と互いにかみ合うか、も
しくは係合する一方、ローラー336上の歯はローラー334
上の溝と互いにかみ合うか、もしくは係合する。弱めら
れた溶融安定化位置304を有する不織布302が増大引き伸
ばしシステム332を通過するにつれて、不織布には織布
を伸ばす張力が印加される。不織布302に印加される張
力は、それが弱められた溶融安定化位置304を破裂さ
せ、弱められた溶融安定化位置と一致する複数の孔を不
織布に作り出すように調整される。

不織布302は好ましくは巻き込みローラー380に巻き取
られ、保存される。あるいはその代わりに、不織布302
は直接生産ラインに供給され、そこで使い捨て吸収体の
トップシートを形成するために使用されてもよい。

紙おつむ20は好ましくは、更に液体やその他の身体の
滲出物の閉じ込めを改良するために、伸縮性を持たせた
レッグカフ（leg cuffs）32を備える。各々の伸縮性を
持たせたレッグカフ32は、脚部分における身体滲出物の
漏出を減少させるために、幾つかの異なる態様を有する
ことができる。（レッグカフはレッグバンド、サイドフ
ラップ、バリヤーカフ、または弾性カフとも称され
る。）米国特許第3,860,003号は、伸縮性を持たせたレ
ッグカフ（密封カフ）（gasketing cuff）を提供する
ために、サイドフラップと１つかそれ以上の弾性部材を
有する収縮性のある脚開口部を提供する使い捨て紙おつ
むを記載している。1990年３月20日付けでアジズその他
（Aziz et al.）に対し発行され、「伸縮性を持たせ
たフラップを有する使い捨て吸収体」と題された米国特
許第4,909,803号は、脚部分の閉じ込めを改良するため
に、「長持ちする」伸縮性を持たせたフラップを有する
使い捨て紙おつむを記載している。1987年９月22日付け
でローソン（Lawson）に対し発行され、「二重カフを有
する吸収体」と題された米国特許第4,695,278号は、密
封カフとバリヤーカフを含む二重カフを有する使い捨て
紙おつむを記載している。1987年11月３日付けでブエル
（Buell）に対し発行され、「使い捨てウエスト閉じ込
め衣類」と題された米国特許第4,704,115号は、衣類の
中の自由な液体を阻止するために形成された側縁漏出抑
制溝（side−edge−leakage−guard gutters）を有す
る使い捨て紙おつむもしくは失禁用衣類を記載してい
る。これらの特許の各々は参照されることにより本明細
書に取り込まれるものとする。収縮性を持たせたレッグ
カフ32の各々は、上述のレッグバンド、サイドフラッ
プ、バリヤーカフ、または弾性カフのいずれかに類似す
るように形成されてよいが、収縮性を持たせたレッグカ
フ32の各々は、上記において参照した米国特許第4,909,
803号に記載されているような、バリヤーフラップと空
間形成成分（spacing element）で構成される少なくと
も内部バリヤーカフを備えることが好ましい。好適態様
では、収縮性を持たせたレッグカフ32は付加的に、上記
において参照した米国特許第4,695,278号に記載されて
いるような、バリヤーカフの中心を離れた所に置かれた
１つかそれ以上の弾性ストランドを備えた弾性密封カフ
を備える。

紙おつむ20は好ましくは更に改良された適合と包含と
を提供する、収縮性を持たせたウエストバンド34を備え
る。収縮性を持たせたウエストバンド34は、着用者のウ
エストを動的に適合させるために、弾性的に拡大縮小す
ることが意図された紙おつむ20の部分もしくは領域であ
る。収縮性を持たせたウエストバンド34は、好ましくは
少なくとも吸収芯28のウエストの縁部分の１ヵ所から縦
に外向きに伸び、一般的に紙おつむ20の端縁の少なくと
も一部を形成する。使い捨て紙おつむは１つの収縮性を
持たせたウエストバンドで構成することができるが、一
般的に２つの収縮性を持たせたウエストバンドを持ち、
１つは後部腰部分に置かれ、１つは前部腰部分に置かれ
る。更に、収縮性を持たせたウエストバンド34もしくは
その構成要素のいずれかが、紙おつむ20に取り付けられ
た別の構成要素を備えることができる一方、収縮性を持
たせたウエストバンド34はバックシート26またはトップ
シート24等の、好ましくはバックシート26とトップシー
ト24の両方の、紙おつむの他の構成要素の延長として構
成されてもよい。収縮性を持たせたウエストバンド34
は、1985年５月７日付けでキービットその他（Kievit
et al.）に対し発行され、「弾性的に収縮性のあるウ
エストバンドを備えた使い捨て紙おつむ」と題された米
国特許第4,515,595号、及び上記において参照したブエ
ル（Buell）に対し発行された米国特許第5,151,092号に
記載されているものを含む、多数の異なる輪郭に構成さ
れてよい。これら文献の各々は参照されることにより本
明細書に取り込まれるものとする。

好適態様では紙おつむ20はまた、後部腰部分44中に置
かれた収縮性を持たせたサイドパネル30を備える。（本
明細書において使用する「置かれる（disposed）」とい
う言葉は、紙おつむの構成要素が紙おつむの他の構成要
素を伴った単一構造として、または紙おつむの別の構成
要素に結合された別の構成要素として、特定の場所また
は位置に形成される（結合されそして位置付けられる）
ことを意味するために使用される。収縮性を持たせたサ
イドパネル30は、紙おつむの側部が拡大縮小できるよう
にするので、始めに着用者に対して紙おつむを気持ちよ
く適合させ、紙おつむに滲出物が詰め込まれて時間が経
過しても、着用の間中この適合を維持することによっ
て、より気持ちの良い輪郭をなぞった適合を提供すると
いう、弾性的に伸長できる特徴を提供する。収縮性を持
たせたサイドパネル30は更に、使用中に紙おつむの着用
者が一方の収縮性を持たせたサイドパネル30を他方のサ
イドパネル30より遠くに（非対称的に）引っぱっても、
紙おつむ20は着用中「自己調整」するので、紙おつむ20
のより効果的な使用を提供する。本発明の紙おつむ20は
好ましくは後部腰部分44に置かれた収縮性を持たせたサ
イドパネル30を有する一方、その代わりに、紙おつむ20
に前部腰部分46と後部腰部分44に置かれた収縮性を持た
せたサイドパネルが設けられてもよい。収縮性を持たせ
たサイドパネル30は多数の輪郭に構成することができ、
収縮性を持たせたサイドパネルを備えた紙おつむの例
は、1989年８月15日付けでウッドその他（Wood,et a
l.）に対し発行され、「ひだ付けされた耳を有する使い
捨て紙おつむ」と題された米国特許第4,857,067号;1983
年５月３日付けでシアラッファその他（Sciaraffa,et
al.）に対し発行された米国特許第4,381,781号;1990年
７月３日付けでファン・ゴンペルその他（Van Gompel,
et al.）に対し発行された米国特許第4,938,753号；及
び1992年９月29日付けえブエルその他（Buell et a
l.）に対し発行された米国特許第5,151,092号に記載さ
れており、これらの特許の各々は参照されることにより
本明細書に取り込まれるものとする。収縮性を持たせた
サイドパネルとして使用されるのに適した弾性材料は、
エラストマー発泡体（foam）、合成または天然のゴム、
合成または天然のゴム発泡体、エラストマーフィルム、
エラストマースクリム、エラストマーの織布または不織
布、エラストマーの不織積層物等のエラストマー複合物
を含む。

更に、紙おつむ20は、着用者に対して紙おつむを維持
するために水平の張力が紙おつむの周縁部のまわりに維
持されるように、後部腰部分44と前部腰部分46を重なり
あった構成に維持する側部締結具を形成する締付けシス
テム36を備える。例示的な締付けシステムは1989年９月
26日付けでシュリップス（Scripps）に対し発行された
米国特許第4,869,724号;1989年７月11日付けでシュリッ
プス（Scripps）に対し発行された米国特許第4,846,815
号;1990年１月16日付けでネステガード（Nestegard）に
対し発行された米国特許第4,894,060号;1990年８月７日
付けでバトレル（Battrell）に対し発行された米国特許
第4,946,527号;1974年11月19日付けでブエル（Buell）
に対し発行された米国特許第3,848,594号；及び1987年
５月５日付けでヒロツ及びロバートソン（Hirotsu and
Robertson）に対し発行された米国特許第4,662,875号
に記載されている。これらの特許の各々は参照されるこ
とにより本願明細書に取り込まれるものとする。

本発明の特定の態様を図示し説明してきたが、当業者
には、発明の精神及び範囲を逸脱することなく、様々な
他の変更や修正を行えることが明らかであろう。従っ
て、本発明の範囲内にある全ての変更及び修正は添付ク
レームの範囲に含まれるものとする。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩＤ０４Ｈ 1/54 Ａ４１Ｂ 13/02 ＥＤ０６Ｈ 7/22 (73)特許権者 592043805 ＯＮＥＰＲＯＣＴＥＲ＆ＧＡＮＢＬＥＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴＩ，ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤＳＴＡＴＥＳＯＦＡＭＥＲＩＣＡ (72)発明者ベンソン、ダグラス・ハリンアメリカ合衆国、インディアナ州 47060、ウエスト・ハリソン、ジャミソン・ロード 206 (56)参考文献特開昭61−655（ＪＰ，Ａ) 特開平６−330443（ＪＰ，Ａ) 特開昭51−35774（ＪＰ，Ａ) 特開昭51−67464（ＪＰ，Ａ) 特開平４−222265（ＪＰ，Ａ) 特開昭51−75180（ＪＰ，Ａ) 特開昭48−73568（ＪＰ，Ａ) 米国特許3949127（ＵＳ，Ａ) 米国特許4443513（ＵＳ，Ａ) 米国特許3459618（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) D06C 3/00 - 29/00 D04H 1/00 - 13/02

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ａ）密着した織布構造を形成するため、ポ
イントカレンダリングされた複数の結合部によって相互
に結合された複数の繊維で構成された不織布を準備する
ステップと、ｂ）複数の弱められた溶融安定化位置を生成するために
前記不織布を複数の位置において弱めるステップと、こ
こで前記結合部分は前記溶融安定化位置から離れてお
り、そしてｃ）前記不織布に複数の孔を形成するように前記複数の
弱められた溶融安定化位置において前記複数の弱められ
た溶融安定化位置に一致して前記不織布に破裂を生じさ
せるため前記不織布に張力を加えるステップとを含む方
法に従って形成され、ここで前記孔は周縁部を有し、前記周縁部の一部は前記
溶融安定化位置の残存物によって規定され、前記溶融安
定化位置から離れてる前記結合部はいずれも実質的に破
裂することのない不織布。
【請求項２】張力を加えることにより形成される複数の
孔を含む繊維質の不織布であって、前記孔は複数の弱め
られた溶融安定化位置と一致し、前記孔は周縁部を有
し、前記周縁部の一部は前記溶融安定化位置の残存物に
よって規定され、さらに、ポイントカレンダリングされ
た複数の結合部を含み、前記結合部は前記溶融安定化位
置から離れており、さらに前記繊維は密着した織布構造
を形成するため前記結合部により結合されており、前記
結合部は前記張力が加わることによっては実質的に破裂
することのない不織布。
【請求項３】前記不織布は使い捨て吸収体のトップシー
トを形成する請求項２に記載の不織布。
【請求項４】前記不織布は使い捨ておむつのトップシー
トを形成する請求項３に記載の不織布。
【請求項５】前記不織布は女性の衛生用衣類のトップシ
ートを形成する請求項３に記載の不織布。
【請求項６】前記不織布は繊維の接着されけば立てられ
た織布、スパンボンディングされた繊維の織布、溶融ブ
ロー成形された繊維の織布、及び少なくとも１つの前記
織布を含む多層材料より成る群から選ばれた織布である
請求項２に記載の不織布。
【請求項７】前記溶融ブロー成形された織布は溶融ブロ
ー成形されたミクロ繊維を含む請求項６に記載の不織
布。
【請求項８】前記繊維はポリオレフィン、ポリエステ
ル、及びポリアミドより成る群から選ばれた重合体を含
む請求項６に記載の不織布。
【請求項９】前記ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン、エチレン共重合体、プロピ
レン共重合体及びブテン共重合体の１つ又はそれ以上よ
り成る群から選ばれる請求項８に記載の不織布。
【請求項１０】前記不織布は、前記繊維と、木材パル
プ、ステープルファイバー、粒子及び高吸収性材料より
成る群から選ばれた１つ又はそれ以上の他の材料との混
合物を含む複合材料である請求項９に記載の不織布。
【請求項１１】前記不織布は弾性不織布を含む請求項２
に記載の不織布。
【請求項１２】前記不織布は非弾性不織布を含む請求項
２に記載の不織布。
【請求項１３】前記不織布は伸長性不織布を含む請求項
２に記載の不織布。