JP3245343B2 - ディスク装置及びディスク装置用位相復調装置並びにディスク装置の位相復調方法 - Google Patents

ディスク装置及びディスク装置用位相復調装置並びにディスク装置の位相復調方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術(図16〜図18) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1) 発明の実施の形態(図2〜図15) 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気ディス
ク装置のディスク面に記録されたサーボ情報の位相を用
いてヘッドの位置を検出する場合に用いて好適な、ディ
スク装置及びディスク装置用位相復調装置並びにディス
ク装置の位相復調方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来より、コンピュータ等の端末装置に
は、記憶容量をより多く確保するために、外部記憶装置
として磁気ディスク装置が設けられている。ここで、磁
気ディスク装置は、回転する磁気ディスクの半径方向に
ヘッドを移動して目標トラックに位置決めし、ヘッドに
より磁気ディスクのトラックからデータを読み出す(リ
ードする)とともにトラックにデータを書き込む(ライ
トする)ための記憶装置である。
【0004】この磁気ディスク装置では、記憶容量の増
加と小型化を進める上で、記憶密度、特にトラック密度
を向上させることが不可欠であるとともに、データのリ
ードおよびライト動作の高速化に伴うヘッドのシーク動
作の高速化も要求されている。データをリードおよびラ
イトを行なう際のヘッドの位置の検出は、磁気ディスク
媒体面に記録された2相方式のサーボパターンを用いて
行なわれており、このヘッド位置の検出にはピークホー
ルド方式およびゼロクロス方式がある。
【0005】ここで、ピークホールド方式とは、磁気デ
ィスクのディスク面に記録されたサーボ情報を読取り、
これにより得られたサーボ情報読出波形のピークを検出
して、この検出したピークを用いてヘッド位置を検出す
るものである。また、ゼロクロス方式とは、磁気ディス
クのディスク面に位相情報として記録されたサーボ情報
を読取り、これにより得られたサーボ情報読出波形のゼ
ロクロスを検出して、このとき得られたゼロクロス信号
を用いて作成されたサーボ情報の位相差を用いてヘッド
位置を検出するものである。
【0006】しかしながら、ピークホールド方式におい
ては、ノイズの影響およびディスク媒体面のレベル変動
が位置の検出量に直接影響してくるという課題があるた
め、ゼロクロス方式のヘッド位置の検出が行なわれるよ
うになってきている。ここで、ゼロクロス方式のヘッド
位置の検出において使用される位相サーボパターンを図
16に示す。位相サーボパターンは、磁気ディスクのサ
ーボ面を0番〜3番の4シリンダ単位に分けたとき、各
シリンダの円周方向に各々位相の異なるサーボ情報を記
録するものである。
【0007】ここで、各々の位相サーボパターンは、図
16に示すように、第1フィールドEVEN1,第2フ
ィールドODDおよび第3フィールドEVEN2からな
り、第1フィールドおよび第3フィールドEVEN1,
EVEN2には同位相のサーボパターンが記録されてお
り、第2フィールドODDには逆位相のサーボパターン
が記録されている。なお、移動するヘッドの位置を第2
フィールドODDのセンタ位置で読み取るようになって
いる。
【0008】また、図17に第1フィールドおよび第3
フィールドEVEN1,EVEN2における位相差の検
出を示す。ここで、サーボパターンは、基準クロックの
4クロックを1周期として記録されており、これにより
0番〜3番シリンダの4つのシリンダ内でのヘッドの位
置を検出できる場合を例にとっている。基準クロックの
基準位相を図の太線で示す位相とすると、ヘッドが2番
シリンダのセンタとなる位置600にある時は、クロッ
ク基準位相とサーボパターンのリードパルスとの位相差
は、位相差信号610のようにサーボパターン周期の1
/2となる。また、ヘッドが1番シリンダのセンタとな
る位置620にある時は、クロック基準位相とサーボパ
ターンのリードパルスとの位相差は、位相差信号630
のように1/4周期となる。さらに、ヘッドが3番シリ
ンダのセンタとなる位置640にある時は、基準位相と
サーボパターンのリードパルスとの位相差は、位相差信
号650のように3/4周期となる。なお、ヘッドが0
番シリンダのセンタとなる位置にある時は、クロック基
準位相とサーボパターンのリードパルスとの位相差はゼ
ロまたは1周期となる。
【0009】さらに、図18に第2フィールドODDに
おける位相差の検出を示す。ヘッドが2番シリンダのセ
ンタとなる位置660にある時は、クロック基準位相と
サーボパターンのリードパルスとの位相差は、位相差検
出信号670のように1/2周期となる。またヘッドが
3番シリンダのセンタとなる位置680にある時は、ク
ロック基準位相とサーボパターンのリードパルスとの位
相差は、位相差検出信号690のように1/4周期とな
る。
【0010】従って、クロック基準位相とサーボパター
ンのリードパルスとの位相差を検出すれば、ヘッドが0
番〜3番シリンダのいずれの位置にあるかを検出するこ
とができる。実際には、このゼロクロス方式のヘッド位
置検出では、ヘッド位置の検出に用いる位相差として複
数回検出した位相差の平均位相差を用いているのであ
り、このようなゼロクロス方式のヘッド位置検出によれ
ば、複数回の位相差検出を行なうため、位置信号を連続
的に得ることはできないものの、検出された位相差を平
均化することによって、ノイズの影響をなくして精度の
よいヘッド位置の検出を行なうことができる。
【0011】また、ヘッドの位置決め回路としては、ヘ
ッドのシーク動作の高速化の要求に対応すべく高速のプ
ロセッサを用いたディジタル回路が採用されている。こ
のディジタル回路を用いたヘッドの位置決め制御におい
ては、サンプリング周期毎に位置情報が得られればよい
ため、連続的な位置情報は必要なく、このようなゼロク
ロス方式のヘッド位置検出に適している。
【0012】なお、ディスク媒体面のレベル変動がピー
ク検出の変動に影響を及ぼさない程度であれば、精度の
よい位置検出が可能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した位
相サーボパターンは、ディスク媒体の極性がN極に磁化
されることにより記録された極性情報と、ディスク媒体
の極性がS極に磁化されることにより記録された極性情
報とを有しており、ヘッド位置の検出においては、4シ
リンダ分のサーボパターンにおけるN極およびS極の極
性情報の両方を使用してデューティパルスを作成してい
る。
【0014】しかしながら、このようなヘッド位置の検
出においては、位置信号復調回路は、目標シリンダを中
心とした前後1シリンダとなる3シリンダの範囲でしか
位置信号の復調を行なうことができないため、位置検出
のサンプリング周期毎の移動シリンダ数で定義されるヘ
ッドのシーク速度を3シリンダ以内としなければなら
ず、シーク動作が速くなるに伴い、位置信号の復調ミス
が起こる可能性が増大するという課題がある。
【0015】また、位置信号の復調ミスが起こると、位
置信号復調回路の復調できるシリンダの範囲がさらに狭
くなってしまい、このような現象が発生するとシークエ
ラーが発生するため、装置の信頼性を損なうという課題
もある。そこで、ヘッドの高速シーク動作に対応したサ
ーボパターンの復調方法として、特開平6−24357
4号公報で開示されているような技術がある。
【0016】しかしながら、特開平6−243574号
公報で開示されている技術は、アナログ回路を用いたピ
ークホールド検出方式のヘッドの位置決め制御に関する
技術であるため、ディジタル回路を用いたゼロクロス方
式のヘッドの位置決め制御には適用できないという課題
がある。一方、ディジタル回路を用いたゼロクロス方式
のヘッドの位置決め制御に適用したヘッドの高速シーク
動作に対応したサーボパターンの復調方法として、以下
のようなものも提案されている。
【0017】ここで、まず、ゼロクロス信号を用いて作
成された位相差情報であるデューティパルスについて説
明すると、デューティパルスは、ヘッドが目的のシリン
ダに位置する場合にはそのデューティ比が50%である
のに対し、ヘッドを高速でシークさせることによりヘッ
ドが目的のシリンダとは異なるシリンダに位置する場合
にはそのデューティ比が50%ではなくなる。
【0018】そこで、実際に得られたデューティパルス
のデューティ比が50%となるように調整するため、デ
ューティパルスの作成に用いるゼロクロス信号およびマ
スタクロックを遅延させるようにして、ヘッドを高速に
シークさせたときも位置信号の復調ミスを起こさないよ
うにするのである。しかしながら、このような方法にお
いては、ゼロクロス信号およびマスタクロックを遅延さ
せるための遅延手段が設けられており、この方法を用い
ると、位置信号の復調のための処理が煩雑になるという
課題がある。
【0019】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、位置信号の復調のための処理が煩雑になるこ
となく、ヘッドの高速シーク動作を行ないながら位置信
号を正確に復調できるようにした、ディスク装置及びデ
ィスク装置用位相復調装置並びにディスク装置の位相復
調方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図で、この図1に示すディスク装置は、ディスク媒
体8の周方向にわたって異なる極性情報を交互に記録し
た複数のサーボパターン9が相互に所定の位相差をもっ
てディスク媒体8の半径方向に各シリンダに対応させて
順次記録されるとともに、サーボパターン9に基づいて
ディスク媒体8に記録された記録情報の読み出し又は書
き込みを行なうヘッド7の位置決め制御を行なうように
なっているが、上記のようなヘッド7の位置決め制御を
行なうために、本発明にかかるディスク装置は、ゼロク
ロス信号検出部1,マスタクロック生成部2,第1位相
差検出部3A,第2位相差検出部3B,選択部4および
位相差情報積分部5をそなえて構成されている。
【0021】ここで、ゼロクロス信号検出部1は、サー
ボパターン9に基づいてゼロクロス信号を検出するもの
であり、マスタクロック生成部2は、サーボパターン9
に基づいてマスタクロックを生成するものである。ま
た、第1位相差検出部3Aは、ゼロクロス信号検出部1
で検出されたゼロクロス信号とマスタクロック生成部2
からのマスタクロックとを使用して、N(Nは2以上の
整数)シリンダ分のサーボパターン9を用いることによ
り、サーボパターン9中の異なる極性情報を分別して、
マスタクロックの基準位相とゼロクロス信号から得られ
るサーボパターン9の検出タイミングとの間の位相差情
報を出力するものである。
【0022】さらに、第2位相差検出部3Bは、ゼロク
ロス信号検出部1で検出されたゼロクロス信号とマスタ
クロック生成部2からのマスタクロックとを使用して、
Nシリンダ分のサーボパターン9の半分のサーボパター
ン9を用いることにより、サーボパターン9中の異なる
極性情報を分別することなく、マスタクロックの基準位
相とゼロクロス信号から得られるサーボパターン9の検
出タイミングとの間の位相差情報を出力するものであ
る。
【0023】また、選択部4は、シーク動作制御条件下
では、第1位相差検出部3Aからの位相差情報を出力す
るとともに、オントラック制御条件下では、第2位相差
検出部3Bからの位相差情報を出力するように選択する
ものである。さらに、位相差情報積分部5は、選択部4
で選択された位相差情報を積分して、ヘッド7の位置決
め制御のための位置制御信号を出力するものである(請
求項1)。
【0024】ここで、第1位相差検出部3Aおよび第2
位相差検出部3Bを以下のように構成してもよい。即
ち、第1位相差検出部3Aを、第1フリップフロップと
第2フリップフロップと上記の各フリップフロップの出
力の排他的論理和をとって位相差情報を出力する第1排
他的論理和回路とをそなえるように構成してもよく、こ
のようにした場合は、第1フリップフロップのクロック
入力端にマスタクロックが入力され、第1フリップフロ
ップのデータ入力端に第2フリップフロップの出力が入
力されるとともに、第2フリップフロップのクロック入
力端にゼロクロス信号が入力され、第2フリップフロッ
プのデータ入力端に第1フリップフロップの出力が入力
される。
【0025】また、第2位相差検出部3Bを、第3フリ
ップフロップと第4フリップフロップと上記の第3,第
4フリップフロップの出力の排他的論理和をとる第2排
他的論理和回路とをそなえるとともに、第5フリップフ
ロップと第6フリップフロップと上記の第5,第6フリ
ップフロップの出力の排他的論理和をとる第3排他的論
理和回路と、上記の第2,第3排他的論理和回路からの
出力について、その論理積をとって位相差情報を出力す
る論理積回路とをそなえるように構成してもよく、この
ようにした場合は、第3フリップフロップのクロック入
力端にマスタクロックが入力され、第3フリップフロッ
プのデータ入力端に第4フリップフロップの出力が入力
されるとともに、第4フリップフロップのクロック入力
端にゼロクロス信号が入力され、第4フリップフロップ
のデータ入力端に第3フリップフロップの出力が入力さ
れ、更に、第5フリップフロップのクロック入力端にマ
スタクロックが入力され、第5フリップフロップのデー
タ入力端に第6フリップフロップの出力が入力されると
ともに、第6フリップフロップのクロック入力端にゼロ
クロス信号を反転した信号が入力され、第6フリップフ
ロップのデータ入力端に第5フリップフロップの出力が
入力される(請求項2)。
【0026】さらに、位相復調装置6に着目すると、こ
の位相復調装置6は、ディスク媒体8の周方向にわたっ
て異なる極性情報を交互に記録した複数のサーボパター
ン9が相互に所定の位相差をもってディスク媒体8の半
径方向に各シリンダに対応させて順次記録されて成るデ
ィスク媒体8を有するディスク装置に用いられるもので
あって、ゼロクロス信号検出部1′,マスタクロック生
成部2′,第1位相差検出部3′A,第2位相差検出部
3′B,選択部4′をそなえて構成されている。
【0027】ここで、ゼロクロス信号検出部1′は、サ
ーボパターン9中の各極性情報に対応するゼロクロス信
号を検出するものであり、マスタクロック生成部2′
は、サーボパターン9に基づいてマスタクロックを生成
するものである。また、第1位相差検出部3′Aは、い
ずれか一方の極性情報に対応するゼロクロス信号から得
られるサーボパターン9の検出タイミングとマスタクロ
ックの基準位相との間の位相差情報を出力するものであ
り、第2位相差検出部3′Bは、各極性情報に対応する
ゼロクロス信号から得られるサーボパターン9の検出タ
イミングとマスタクロックの基準位相との間の位相差情
報を出力するものである。
【0028】さらに、選択部4′は、シーク動作制御条
件下では、第1位相差検出部3′Aからの位相差情報
出力するとともに、オントラック制御条件下では、第2
位相差検出部3′Bからの位相差情報を出力するように
選択するものである(請求項3)。また、本発明にかか
るディスク装置の位相復調方法は、ディスク媒体8の周
方向にわたって異なる極性情報を交互に記録した複数の
サーボパターン9が相互に所定の位相差をもってディス
ク媒体8の半径方向に各シリンダに対応させて順次記録
されるとともに、サーボパターン9を検出することによ
り、ディスク媒体8に記録された記録情報の読み出し又
は書き込みを行なうヘッド7の位置決め制御を行なうデ
ィスク装置において、所定の制御条件下では、N(Nは
2以上の整数)シリンダ分のサーボパターン9を用いる
ことにより、サーボパターン9中の異なる極性情報を分
別して、ディスク媒体8に記録された記録情報の読み出
し又は書き込みを行なうヘッド7の位置決め制御のため
の位相復調を行なうとともに、所定の制御条件とは異な
る他の制御条件下では、Nシリンダ分のサーボパターン
9の半分のサーボパターン9を用いることにより、サー
ボパターン9中の異なる極性情報を分別することなく、
ヘッド7の位置決め制御のための位相復調を行なうもの
である。
【0029】すなわち、本発明にかかるディスク装置の
位相復調方法は、ヘッド7のシーク動作制御条件下で
は、Nシリンダ分のサーボパターン9を用いることによ
り、サーボパターン9中の異なる極性情報を分別して、
ヘッド7の位置決め制御のための位相復調を行なうとと
もに、ヘッド7のオントラック制御条件下では、Nシリ
ンダ分のサーボパターン9の半分のサーボパターン9を
用いることにより、サーボパターン9中の異なる極性情
報を分別することなく、ヘッド7の位置決め制御のため
の位相復調を行なうものである(請求項)。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図2は本発明の一実施形態にかか
るディスク装置の全体構造を示すブロック図である。こ
の図2に示すディスク装置は、サーボ面サーボ方式のデ
ィスク装置であり、このディスク装置のディスク媒体の
サーボ面には、例えば図8の上段に示すようなディスク
媒体の円周方向にわたってN極およびS極の極性情報を
交互に記録した複数のサーボパターンが、相互に所定の
位相差をもってディスク媒体の半径方向に各シリンダに
対応させて順次記録されており、この図2に示すディス
ク装置においては、このサーボパターンを検出してディ
スク媒体のデータ面に記録された記録情報の読み出し又
は書き込みを行なうヘッドの位置決め制御が行なわれ
る。
【0031】このため、図2に示すディスク装置は、デ
ィスクエンクロージャ10とドライブコントローラ12
とから構成される。ディスクエンクロージャ10には、
ディスクを回転させるスピンドルモータ14,ヘッドを
移動させるボイスコイルモータ(VCM)16が設けら
れている。また、ディスクエンクロージャ10には、磁
気ディスクのサーボ面の情報を読み出すため、サーボヘ
ッド18およびサーボヘッドIC22が設けられてい
る。
【0032】さらに、ディスクエンクロージャ10に
は、複数のデータ面の情報を読み書きするため、データ
ヘッド20−1〜20−nおよびデータヘッドIC24
が設けられており、データヘッド20−1〜20−nの
それぞれは、ヘッド部にライトヘッドとリードヘッドと
を一体にそなえている。なお、ライトヘッドとしては磁
気ヘッドを使用し、またリードヘッドとしては磁気抵抗
素子を用いたMRヘッドを使用している。
【0033】また、ドライブコントローラ12には、全
体的な制御を行なう制御部として制御プロセッサ(MP
U)26が設けられており、この制御プロセッサ26
は、インタフェース回路28を介して上位のディスクコ
ントロールユニットに結合され、シークコマンド,リー
ドコマンド,ライトコマンド等の各種のコマンドを受領
して、そのコマンドに対応する処理を実行するものであ
る。
【0034】制御プロセッサ26の配下には、ヘッド位
置決め制御を実行するドライブプロセッサ30が設けら
れており、このドライブプロセッサ30としては、ディ
ジタル・シグナルプロセッサ(DSP)が使用されてい
る(以下では、ドライブプロセッサ30をDSP30と
いうことがある)。また、ドライブプロセッサ30に対
するヘッド位置検出のため、位置信号作成回路36が設
けられており、この位置信号作成回路36には、サーボ
ヘッド18の読取信号が入力されるようになっている。
本実施形態においては、ディスク媒体のサーボ面に記録
された位相サーボ情報の読取信号に基づき、位置信号作
成回路36からの位置信号はADコンバータ(ADC)
38でディジタルデータに変換されてドライブプロセッ
サ30に入力されるようになっている。
【0035】位置信号作成回路36からの位置信号が入
力されると、ドライブプロセッサ30は、DAコンバー
タ(DAC)32およびドライバ34を介してスピンド
ルモータ14を制御するとともに、DAコンバータ(D
AC)40およびドライバ42を介してVCM16を駆
動してヘッドの位置制御を行なうようになっている。こ
のようなドライブプロセッサ30によるヘッドの位置決
め制御には、シークコマンドに基づいてヘッドを目的シ
リンダに移動させるシーク制御と、目的シリンダへのヘ
ッドの到達でオントラック状態を維持するオントラック
制御とがある。
【0036】ここで、シーク制御は、コアス制御および
ファイン制御で構成される。コアス制御とは、目的速度
パターンに従って、ヘッドを目的シリンダの直前に移動
させる制御であり、ファイン制御とは、コアス制御によ
り目的シリンダの直前、例えば0.5シリンダ前に到達
したときに、速度制御から位置サーボ制御に切り替え
て、目的シリンダにヘッドを引き込む制御である。
【0037】一方、ディスク媒体のデータ面に対するデ
ータのリードライトを行なうため、符号化/復号化回路
44,復調回路48およびバイアス電流制御回路46が
設けられており、これらのリードライト系の回路は、公
知の回路をそのまま使用することができる。また、ディ
スク媒体のデータ面には、サーボ面の位相サーボパター
ンに対応した同等な位相サーボパターン(図示せず)が
記録されている。
【0038】ヘッド位置を検出する際には、このデータ
面の位相サーボパターンを、データヘッド20−1〜2
0−nに設けているリードヘッドで読み出して、データ
ヘッドIC24からのリードヘッドの読取信号を復調回
路48を経由して位置信号作成回路36に供給するので
ある。図3は図2に示した本発明の一実施形態にかかる
ディスク装置におけるディスクエンクロージャ10の装
置構造を一部破断して示したものである。
【0039】図3において、ディスクエンクロージャ1
0のケース52内には、11枚の磁気ディスク50−1
〜50−11が回転軸54の支持により回転自在に組み
込まれており、下部に設けたスピンドルモータ(図示せ
ず)により回転駆動されるようになっている。磁気ディ
スク50−1〜50−11の右側にはヘッドアクチュエ
ータ58が設置され、先端に設けられているヘッドを磁
気ディスク50−1〜50−11の各ディスク媒体面の
半径方向に一体に移動可能としている。
【0040】本実施形態においては、11枚の磁気ディ
スク50−1〜50−11に対し20個のヘッドを設け
ている。即ち、上側の9つのヘッドがデータヘッド20
−1〜20−9であり、続いてサーボヘッド18が設け
られている。また、サーボヘッド18に続く残り10個
のヘッドがデータヘッド20−10〜20−19であ
る。
【0041】データヘッド20−1〜20−19が相対
する磁気ディスク50−1〜50−11のディスク媒体
面が、データの読み書きに使用されるデータ面となる。
これに対し、サーボヘッド18が位置する磁気ディスク
50−6の上側の媒体面が全トラックにサーボ情報を記
録したサーボ面となる。なお、磁気ディスク50−1〜
50−11の中央の磁気ディスク50−6のサーボヘッ
ド18に相対する媒体面をサーボ面とする理由は、サー
ボ面が中央に位置することで、最も遠い磁気ディスク5
0−1,50−11までの距離を最小とし、温度変化に
よる機械的な変形によるサーボ面に対する各データ面に
おける位置変動としてのオフセット量を最小にするため
である。
【0042】ここで、本発明の一実施形態にかかるディ
スク装置のヘッドの位置決め制御回路の構成を図4に示
し、図4に示すディスク装置のヘッドの位置決め制御回
路における位置信号作成回路36の構成を図5に示す。
なお、図4,図5において図2と同様の符号のものは同
様の機能を有するものである。図4に示すように、ヘッ
ド18を通じて検出されたサーボパターンの読取信号
は、この読取信号の振幅を一定に制御するAGC回路6
0,EQL61を介して位置信号作成回路36に入力さ
れるようになっている。
【0043】この位置信号作成回路36は、ヘッド18
の位置決め制御を行なう位置制御信号を作成するもので
あり、ピーク検出回路63,PLL回路64,ディスク
装置用位相復調装置80及びアナログ積分回路(位相差
情報積分部)67をそなえて構成されている。ここで、
ピーク検出回路63は、ヘッド18を通じて検出された
サーボパターンの読取信号のうちで分岐部70で分岐さ
れた他方の読取信号のピーク検出を行なうものであり、
AGC回路60からの出力信号のレベルが一定以上であ
り、且つ、微分波形がゼロであることを検出してピーク
パルスを出力するものである。
【0044】また、PLL回路64は、ピーク検出回路
63から出力されたピークパルスに位相同期したクロッ
クとしてのPLLクロック(このPLLクロックPLL
−CLKのタイムチャートを図8,図12に示す)を発
生するものである。さらに、ディスク装置用位相復調装
置80は、ヘッド18を通じて検出されたサーボパター
ンの読取信号およびPLL回路64から出力されたPL
Lクロックからデューティパルスを作成するものであ
り、ゼロクロス信号検出回路(ゼロクロス信号検出部)
62,マスタクロック作成回路(マスタクロック生成
部)65,デューティパルス作成回路66をそなえて構
成されている。
【0045】ここで、ゼロクロス信号検出回路62は、
ヘッド18を通じて検出されたサーボパターンの読取信
号のうちで、分岐部70で分岐された一方の読取信号か
ら、図8,図12に示すようなゼロクロス信号を検出す
るものである。また、マスタクロック作成回路65は、
ヘッド18を通じて検出されたサーボパターンの読取信
号に基づいて、図8,図12に示すようなマスタクロッ
クを生成するものである。
【0046】さらに、デューティパルス作成回路66
は、ゼロクロス信号検出回路62で検出されたゼロクロ
ス信号とマスタクロック作成回路65で生成されたマス
タクロックとを使用して、所定のシリンダ分のサーボパ
ターンを用いることにより、マスタクロックの基準位相
とゼロクロス信号から得られるサーボパターンの検出タ
イミングとの間の位相差情報であるデューティパルス
(このデューティパルスのタイムチャートを図8,図1
2に示す)を作成するものであり、後述する第1位相差
検出部,第2位相差検出部および選択部をそなえて構成
されている。
【0047】また、アナログ積分回路67は、デューテ
ィパルス作成回路66で作成されたデューティパルスを
積分して、ヘッド18の位置決め制御のための位相差に
対応した大きさの位置制御信号を出力するものである。
このアナログ積分回路67は、図7に示すように、電源
470,ボルテージフォロアーのオペアンプ(演算増幅
器)480,481,差動アンプ482,抵抗R1〜R
10およびR31〜R34,カレントスイッチ(トラン
ジスタ)g,h,i,j,k,l,m,n,定電流源
p,q,s,t,トランジスタu,dをそなえて構成さ
れており、これにより、このアナログ積分回路67は、
サーボヘッドがサーボ領域の読み出しを行なう際に、ヘ
ッド位置に相当する電流の充電を行なう積分動作を行な
うとともに、次に積分動作を行なうまでの間に電流の放
電を行なうようになっている。なお、更に詳細な動作お
よび作用については、特開平6−243574号公報に
詳細に記載されているため、ここでは説明を省略する。
【0048】このようにして、位置信号作成回路36か
ら出力された位置制御信号は、図4に示すように、AD
コンバータ38,ドライブ・プロセッサ30,DAコン
バータ40,増幅器68,VCM16を介してヘッド1
8へと入力され、これにより、ヘッド18の位置決め制
御が行なわれるようになっている。なお、69はディス
ク媒体である。
【0049】さらに、図5を用いて図4に示す位置信号
作成回路36について説明する。なお、前述のごとく、
図5において図2,図4と同様の符号のものは同様の機
能を有するものである。ここで、差動回路71は、図4
に示すヘッド18の出力を差動出力に変換するものであ
り、オア回路72は、後述する制御回路74からのサー
ボゾーン期間信号SRV−POS−ZONEにより、ピ
ークパルス(読取パルス)のPLL回路64への出力を
禁止するためのものである。
【0050】また、データセパレータ73は、オア回路
72から出力された読取パルスをPLL回路64からの
クロックPLL−CLKに同期させて、PLL同期デー
タPLL−DATAを出力するものである。さらに、制
御回路74は、データセパレータ73からのPLL同期
データPLL−DATA,PLL回路64からのクロッ
クPLL−CLKに基づいて、アナログ積分回路67で
流れる電流の向きを制御する信号であるデモード・モー
ド信号Demod−mode,アナログ積分回路67を
放電させるための信号である放電指示信号DISCHA
RGEを発生するとともに、DSP30からの2ビット
のシリンダ指定信号CAR0,1に基づいて、この制御
回路74に含まれるマスタクロック作成回路65によっ
て得られた複数の位相のマスタクロックのいずれかをマ
スタクロックMASTER−CLKとして選択し、これ
らの信号(デモード・モード信号Demod−mod
e,放電指示信号DISCHARGEおよびマスタクロ
ックMASTER−CLK)を後述するセット・リセッ
ト回路66′へ出力することにより、セット・リセット
回路66′におけるデューティパルスの作成を制御する
ものである。
【0051】また、この制御回路74は、サーボゾーン
期間信号SRV−POS−ZONEを発生し、この信号
をオア回路72へ出力することにより、オア回路72に
おけるピークパルス(読取パルス)のPLL回路64へ
の出力を禁止するものである。なお、この制御回路74
は、データセパレータ73からのPLL同期データPL
L−DATA,PLL回路64からのクロックPLL−
CLKに基づいて、OGB1,OGB2,インデックス
信号INDEXを発生し、これらの信号を図示しないメ
イン制御回路(即ちDSP)へ出力するものである。
【0052】また、この制御回路74は、PLL同期デ
ータPLL−DATAに基づいて、サーボゾーン信号を
発生することにより、ADC38を制御するものであ
る。さらに、セット・リセット回路66′は、図4に示
すデューティパルス作成回路66の機能を有するもので
あり(以下では、セット・リセット回路66′とデュー
ティパルス作成回路66とを等価なものとして扱うこと
がある)、制御回路74から出力されたマスタクロック
MASTER−CLKと、ゼロクロス検出回路62から
出力されたゼロクロス信号ZERO−CROSSとの位
相差に対応する幅のデューティパルスを作成するもので
ある。
【0053】また、このセット・リセット回路66′
は、デモード・モード信号Demod−modeに基づ
いてアナログ積分回路67を動作させる動作信号SA
H,SAL,SBH,SBLを作成するとともに、放電
指示信号DISCHARGEに基づいてアナログ積分回
路67を放電させる動作信号SAH,SAL,SBH,
SBLを作成するものである。なお、アナログ積分回路
67を放電させる際には、全ての動作信号SAH,SA
L,SBH,SBLをハイレベル(有効)にするように
なっている。
【0054】即ち、図5においては、ゼロクロス信号検
出回路62と、制御回路74に含まれるマスタクロック
作成回路65と、セット・リセット回路66′とで、図
4に示すディスク装置用位相復調装置80を構成してい
ることになる。ここで、本発明の一実施形態にかかるデ
ィスク装置用位相復調装置であり、図4に示すディスク
装置用位相復調装置80の構成を示すブロック図を図6
に示す。
【0055】この図6に示すように、ディスク装置用位
相復調装置80は、ゼロクロス信号検出回路(ゼロクロ
ス信号検出部)62,マスタクロック作成回路(マスタ
クロック生成部)65,デューティパルス作成回路66
およびアナログ積分回路(位相差情報積分部)67をそ
なえて構成されており、それぞれの機能は前述した通り
である。
【0056】デューティパルス作成回路66は、前述の
ごとく、第1位相差検出部66A,第2位相差検出部6
6Bおよび選択部66Cをそなえて構成されている。こ
こで、第1位相差検出部66Aは、ゼロクロス信号検出
回路62で検出されたゼロクロス信号とマスタクロック
作成回路65からのマスタクロックとを使用して、N
(Nは2以上の整数)シリンダ分のサーボパターン(本
実施形態では8シリンダ分のサーボパターン)を用いる
ことにより、サーボパターン中の異なる極性情報を分別
して、マスタクロックの基準位相とゼロクロス信号から
得られるサーボパターンの検出タイミングとの間の位相
差情報を出力するものである。
【0057】即ち、第1位相差検出部66Aは、サーボ
パターン中の異なる極性情報におけるいずれか一方の極
性情報に対応するゼロクロス信号から得られるサーボパ
ターンの検出タイミングとマスタクロックの基準位相と
の間の位相差情報を出力する。ここで、本実施形態にお
いては、第1位相差検出部66Aは、ゼロクロス信号と
マスタクロックとを使用して、8シリンダ分のサーボパ
ターン(これを8シリンダ・グループということがあ
る)中のN極またはS極のいずれかの極性情報のみを用
いて、マスタクロックの基準位相とゼロクロス信号から
得られるサーボパターンの検出タイミングとの間の位相
差情報であるデューティパルスを出力するのである。
【0058】また、第1位相差検出部66Aは、ヘッド
の高速シーク動作に対応するために、従来のような4シ
リンダを1つのグループとする4シリンダ・グループの
サーボパターンを用いるのではなく、8シリンダを1つ
のグループとする8シリンダ・グループのサーボパター
ンを用いている。なぜならば、4シリンダ・グループの
サーボパターンを用いてサーボ復調を行なうと、3シリ
ンダ分のサーボパターンしか復調できないのに対して、
8シリンダ・グループのサーボパターンを用いてサーボ
復調を行なうと、7シリンダ分のサーボパターンを復調
できるようになるからであり、これにより、高速でヘッ
ドのシーク動作を行なった場合でも位置信号の検出が可
能となる。
【0059】さらに、サーボパターンを8シリンダ・グ
ループとするには、サーボパターン中のN極およびS極
の両方の極性情報を用いて、サーボパターンのトラック
方向の密度を小さく(即ち、トラックピッチを広く)す
ることにより8シリンダ・グループにする方法と、サー
ボパターン中のN極またはS極のいずれかの極性情報の
みを用いて、擬似的にトラック方向の密度を小さくする
ことにより8シリンダ・グループにする方法とがあり、
本実施形態では、実際のトラック方向の密度を変化させ
ない後者の方法で8シリンダ・グループを実現してい
る。
【0060】具体的には、第1位相差検出部66Aは、
図6に示すように、フリップフロップ(第1フリップフ
ロップ)75−1とフリップフロップ(第2フリップフ
ロップ)75−2と上記の各フリップフロップの出力S
1,S2(これらのS1,S2のタイムチャートをそれ
ぞれ図11に示す)の排他的論理和をとって位相差情報
を出力する排他的論理和回路(第1排他的論理和回路)
76−1とをそなえて構成されて、フリップフロップ7
5−1のクロック入力端にマスタクロックが入力され、
フリップフロップ75−1のデータ入力端にフリップフ
ロップ75−2の出力S2が入力されるように構成され
るとともに、フリップフロップ75−2のクロック入力
端にゼロクロス信号が入力され、フリップフロップ75
−2のデータ入力端にフリップフロップ75−1の出力
S1が入力されるように構成されている。
【0061】また、第2位相差検出部66Bは、ゼロク
ロス信号検出回路62で検出されたゼロクロス信号とマ
スタクロック作成回路65からのマスタクロックとを使
用して、Nシリンダ分のサーボパターンの半分のサーボ
パターン(本実施形態では4シリンダ分のサーボパター
ン)を用いることにより、サーボパターン中の異なる極
性情報を分別することなく、マスタクロックの基準位相
とゼロクロス信号から得られるサーボパターンの検出タ
イミングとの間の位相差情報であるデューティパルスを
出力するものである。
【0062】即ち、第2位相差検出部66Bは、サーボ
パターン中の異なる極性情報における両方の極性情報
(各極性情報)に対応するゼロクロス信号から得られる
サーボパターンの検出タイミングとマスタクロックの基
準位相との間の位相差情報を出力する。ここで、本実施
形態においては、第2位相差検出部66Bは、ゼロクロ
ス信号とマスタクロックとを使用して、4シリンダ分の
サーボパターン(これを4シリンダ・グループというこ
とがある)中のN極およびS極の両方の極性情報を用い
て、マスタクロックの基準位相とゼロクロス信号から得
られるサーボパターンの検出タイミングとの間の位相差
情報を出力するのである。
【0063】前述のごとく、本実施形態においては、第
1位相差検出部66Aは、ヘッドの高速シーク動作に対
応するために、8シリンダ・グループのサーボパターン
を用いているが、8シリンダ・グループのサーボパター
ンを用いて位置信号の復調を行なうと、積分動作を行な
うときのパルス数が少なくなることから位置検出精度が
低下する。
【0064】このため、本実施形態においては、第2位
相差検出部66Bで、4シリンダを1つのグループとす
る4シリンダ・グループのサーボパターンを用いて位相
の復調を行なうことにより、位置検出精度を向上させて
いるのである。具体的には、第2位相差検出部66B
は、図6に示すように、フリップフロップ(第3フリッ
プフロップ)75−3とフリップフロップ(第4フリッ
プフロップ)75−4と上記のフリップフロップ75−
3,75−4の出力S1′,S2′(これらのS1′,
S2′のタイムチャートをそれぞれ図15に示す)の排
他的論理和をとる排他的論理和回路(第2排他的論理和
回路)76−2とをそなえるとともに、フリップフロッ
プ(第5フリップフロップ)75−5とフリップフロッ
プ(第6フリップフロップ)75−6と上記のフリップ
フロップ75−5,75−6の出力S3′,S4′(こ
れらのS3′,S4′のタイムチャートをそれぞれ図1
5に示す)の排他的論理和をとる排他的論理和回路(第
3排他的論理和回路)76−3と、上記の排他的論理和
回路76−2,76−3からの出力S5,′S6′(こ
れらのS5′,S6′のタイムチャートをそれぞれ図1
5に示す)について、その論理積をとって位相差情報を
出力する論理積回路77とをそなえて構成され、フリッ
プフロップ75−3のクロック入力端にマスタクロック
が入力され、フリップフロップ75−3のデータ入力端
にフリップフロップ75−4の出力S2′が入力される
ように構成されるとともに、フリップフロップ75−4
のクロック入力端にゼロクロス信号が入力され、フリッ
プフロップ75−4のデータ入力端にフリップフロップ
75−3の出力S1′が入力されるように構成され、更
に、フリップフロップ75−5のクロック入力端にマス
タクロックが入力され、フリップフロップ75−5のデ
ータ入力端にフリップフロップ75−6の出力S4′が
入力されるように構成されるとともに、フリップフロッ
プ75−6のクロック入力端にゼロクロス信号を反転し
た信号であるゼロクロス反転信号(このゼロクロス反転
信号のタイムチャートを図15に示す)が入力され、フ
リップフロップ75−6のデータ入力端にフリップフロ
ップ75−5の出力S3′が入力されるように構成され
ている。なお、76はゼロクロス信号を反転させるため
の反転回路である。
【0065】さらに、選択部66Cは、選択部66Cの
動作を制御するための制御信号SELECTに基づい
て、図4に示すヘッド18のシーク動作制御条件下で
は、第1位相差検出部66Aからの位相差情報を出力す
るとともに、ヘッド18のオントラック制御条件下で
は、第2位相差検出部66Bからの位相差情報を出力す
るように選択するものである。
【0066】この制御信号SELECTは、ハイレベル
のときに8シリンダ・グループでの位置信号の復調を行
なうように第1位相差検出部66Aからの位相差情報を
出力するとともに、ローレベルのときに4シリンダ・グ
ループでの位置信号の復調を行なうように第2位相差検
出部66Bからの位相差情報を出力するように、選択部
66Cを制御するものである。
【0067】本実施形態にかかるディスク装置において
は、ヘッド18のシーク速度に応じて8シリンダ・グル
ープと4シリンダ・グループとの切り換えを行なうた
め、ヘッド18のシーク速度を把握しているドライブプ
ロセッサ30から、この制御信号SELECTが入力さ
れるようになっている。なお、小型のディスク装置等の
ようにドライブプロセッサをそなえていないディスク装
置においては、図2に示す制御プロセッサ(MPU)2
6からこの制御信号SELECTを入力するようにすれ
ばよい。
【0068】上述の構成により、本発明の一実施形態に
かかるディスク装置は、ヘッドのシーク動作制御条件下
では、8シリンダ分のサーボパターンを用いることによ
り、サーボパターン中の異なる極性情報を分別して、デ
ィスク媒体に記録された記録情報の読み出し又は書き込
みを行なうヘッドの位置決め制御のための位相復調を行
なうとともに、ヘッドのオントラック制御条件下では、
4シリンダ分のサーボパターンを用いることにより、サ
ーボパターン中の異なる極性情報を分別することなく、
ヘッドの位置決め制御のための位相復調を行なう。
【0069】即ち、本実施形態にかかるディスク装置で
は、ヘッドのシーク動作中においては、高速シーク動作
に適した8シリンダ・グループのサーボパターンを用い
てサーボ復調を行なうように、図6に示すディスク装置
用位相復調装置80が第1位相差検出部66Aからのデ
ューティパルスを出力し、このデューティパルスに従っ
て復調されたサーボ信号を用いてヘッドの大まかな位置
決め制御を行なう。
【0070】このヘッドのシーク動作によって、ヘッド
が目標シリンダから±0.5シリンダ以内の範囲に位置
づけされると、ディスク装置はヘッドのシーク動作を完
了し、続いてヘッドのオントラック制御を行なう。さら
に、本実施形態にかかるディスク装置では、ヘッドのオ
ントラック制御中においては、位置検出精度が高い4シ
リンダ・グループのサーボパターンを用いてサーボ復調
を行なうように、ディスク装置用位相復調装置80が第
2位相差検出部66Bからのデューティパルスを出力
し、このデューティパルスに従って復調されたサーボ信
号を用いてヘッドのオントラック制御を行なうのであ
る。
【0071】このとき、ディスク装置用位相復調装置8
0においては、第1位相差検出部66Aまたは第2位相
差検出部66Bのいずれからデューティパルスを出力す
るかの選択は、制御信号SELECTに従って選択部6
6Cが行なう。これにより、本実施形態にかかるディス
ク装置は、高速シーク動作を行ないながら位置信号を正
確に復調することができる。
【0072】つまり、ディスク装置のDSP30は以下
の動作を行なう。まず、DSP30は、ホストコンピュ
ータからのシーク命令を受け取る。シーク命令とは、目
標トラック番号を含むコマンドである。DSP30は、
次いで、現在トラック番号を図示しない回路から受け取
る。この現在トラック番号は、シーク命令受信時に、ヘ
ッドが位置づけされているトラックの番号である。現在
トラック番号は、周知の回路を用いて再生されるもので
あり、その詳細説明は省略される。
【0073】次に、DSP30は、目標トラック番号と
現在トラック番号との差分を求める。この差分が、シー
ク距離に相当する。DSP30は、この差分に基づい
て、速度カーブ情報を保持するテーブルを参照する。こ
のテーブルは、図示しないROM内に格納されている
が、DSP30内に格納されていてもよい。そして、D
SP30は、テーブルに格納されている値をDAC40
に与えることで、ボイスコイルモータ16によるシーク
動作を実行する。
【0074】DSP30は、DAC40に読み出し値を
セットする際に、8シリンダ・グループを選択するため
のセレクト信号(制御信号SELECT)を出力する。
シーク動作中、DSP30は、トラックゼロクロス信号
が得られるたび毎に、目標トラック番号と現在トラック
番号との差分値を減算により求める。そして、DSP3
0は、差分値が“1”となった後に、トラックゼロクロ
ス信号に基づいて、ヘッドが目標トラックから±0.5
シリンダ内に到達したか否かを判定する。ヘッドが目標
トラックから±0.5シリンダ内に到達したならば、D
SP30は、シーク動作を終了し、オントラック動作に
移行する。
【0075】つまり、DSP30は、この時に、4シリ
ンダ・グループを選択するためのセレクト信号(制御信
号SELECT)を出力する。そして、DSP30は、
周知の手法と同様にして、目標トラックにヘッドを追従
させるためのオントラック動作を実行する。このときの
位相復調装置80の行なう動作を、図8〜図15を用い
て更に説明する。
【0076】まず、ヘッドのシーク動作を行なう際に
は、8シリンダ・グループのサーボパターンを用いてサ
ーボ復調を行なう。ここで、8シリンダ・グループでの
サーボ復調説明図を図8に示す。図8の上段に示した位
相サーボパターンは、磁気ディスクのサーボ面を0番〜
7番の8シリンダ単位に分けたとき、各シリンダの円周
方向に各々位相の異なるサーボ情報を記録するものであ
る。
【0077】ここで、実線で示したものがN極の位相サ
ーボパターンであり、破線で示したものがS極の位相サ
ーボパターンであり、N極およびS極の位相サーボパタ
ーンは、第1フィールドEVENおよび第2フィールド
ODDからなり、第2フィールドODDには第1フィー
ルドEVENの逆位相のサーボパターンが記録されてい
る。
【0078】また、PLLクロックPLL−CLKは、
前述のごとく、サーボパターンの読取波形をピーク検出
することにより得られるピークパルスに位相同期したク
ロックである。PLL−CK8−D0〜PLL−CK8
−D7は、各シリンダに応じて、PLLクロックをもと
に8種類作成されたマスタクロックであり、このマスタ
クロックPLL−CK8−D0〜PLL−CK8−D7
を用いて、サーボ信号の復調が行なわれる。
【0079】このとき、サーボ信号の復調はシリンダに
応じて8種類行なわれるのであり、8で割った剰余によ
り0〜7シリンダからいずれのシリンダを復調の基準と
して使用するかが決定される。なお、図9は各シリンダ
を使用する場合に用いられるマスタクロックの一覧(マ
スタクロック論理設計のためのデータ)を示す図である
(0〜7はそれぞれマスタクロックPLL−CK8−D
0〜PLL−CK8−D7を示す)。
【0080】さらに、DEMOD−WIN−D0〜DE
MOD−WIN−D7は、復調窓であるデモジュレーシ
ョンウィンドウ(DEMOD−WIN)であり、図8に
示すように、これらのDEMOD−WIN−D0〜DE
MOD−WIN−D7の位相は、マスタークロックPL
L−CK8−D0〜PLL−CK8−D7の位相により
決定される。なお、図10は各シリンダを使用する場合
に用いられるデモジュレーションウィンドウの一覧(デ
モジュレーションウィンドウ論理設計のためのデータ)
を示す図である(0〜7はそれぞれDEMOD−WIN
−D0〜DEMOD−WIN−D7を示す)。
【0081】ここで、8シリンダ・グループのサーボパ
ターンを用いてサーボ復調を行なうときのタイムチャー
トを図11に示す。まず、PLL−CLKを用いて作成
されたマスタクロックとゼロクロス信号とから、図6に
示す第1フリップフロップ75−1の出力S1,第2フ
リップフロップ75−2の出力S2が作成され、さらに
このS1とS2とからデューティパルスが作成される。
【0082】ヘッドがオントラックすべきシリンダにあ
る場合には、デューティパルスのデューティ比は50%
(4/8)となるが、図11に示すデューティパルスの
デューティ比は62.5%(5/8)となっているた
め、実際にはヘッドはオントラックすべきシリンダから
1シリンダ分離れた位置にあることがわかる。このよう
に、8シリンダ・グループのサーボパターンを用いてサ
ーボ復調を行なうと、高速でヘッドのシーク動作を行な
った場合でも位置信号の検出が可能となるが、上述のご
とくヘッドがオントラックすべきシリンダから1シリン
ダ分程度離れた位置にある場合もある。
【0083】従って、ヘッドの高速シーク動作を行ない
ながら位置信号を正確に復調できるようにするために、
さらにヘッドのオントラック制御を行なう。ヘッドのオ
ントラック制御を行なう際には、4シリンダ・グループ
のサーボパターンを用いてサーボ復調を行なう。さら
に、4シリンダ・グループでのサーボ復調説明図を図1
2に示す。
【0084】図12の上段に示した位相サーボパターン
は、磁気ディスクのサーボ面を0番〜3番の4シリンダ
単位に分けたとき、各シリンダの円周方向に各々位相の
異なるサーボ情報を記録するものである。なお、この図
12では、N極またはS極のいずれか一方のサーボパタ
ーンしか示していないが、N極とS極とは交互に発生す
るため、N極またはS極のいずれか一方のサーボパター
ンが定まれば他のサーボパターンも確定する。
【0085】ここで、実線で示した位相サーボパターン
は、第1フィールドEVEN1,第2フィールドODD
および第3フィールドEVEN2からなり、第1フィー
ルドおよび第3フィールドEVEN1,EVEN2には
同位相のサーボパターンが記録されており、第2フィー
ルドODDには逆位相のサーボパターンが記録されてお
り、移動するヘッドの位置を第2フィールドODDのセ
ンタ位置で読み取るようになっている。
【0086】また、PLLクロックPLL−CLKは、
前述のごとく、サーボパターンの読取波形をピーク検出
することにより得られるピークパルスに位相同期したク
ロックである。PLL−CK4−D0〜PLL−CK4
−D3は、各シリンダに応じて、PLLクロックに基づ
いて4種類作成されたマスタクロックであり、このマス
タクロックPLL−CK4−D0〜PLL−CK4−D
3を用いて、サーボ信号の復調が行なわれる。
【0087】このとき、サーボ信号の復調はシリンダに
応じて4種類行なわれるのであり、4で割った剰余によ
り0〜3シリンダからいずれのシリンダを復調の基準と
して使用するかが決定される。なお、図13は各シリン
ダを使用する場合に用いられるマスタクロックの一覧
(マスタクロック論理設計のためのデータ)を示す図で
ある(0〜3はそれぞれマスタクロックPLL−CK4
−D0〜PLL−CK4−D3を示す)。
【0088】さらに、DEMOD−WIN−D0〜DE
MOD−WIN−D3は、復調窓であるデモジュレーシ
ョンウィンドウ(DEMOD−WIN)であり、図12
に示すように、これらのDEMOD−WIN−D0〜D
EMOD−WIN−D3の位相は、マスタークロックP
LL−CK4−D0〜PLL−CK4−D3の位相によ
り決定される。なお、図14は各シリンダを使用する場
合に用いられるデモジュレーションウィンドウの一覧
(デモジュレーションウィンドウ論理設計のためのデー
タ)を示す図である(0〜3はそれぞれDEMOD−W
IN−D0〜DEMOD−WIN−D3を示す)。
【0089】ここで、4シリンダ・グループのサーボパ
ターンを用いてサーボ復調を行なうときのタイムチャー
トを図15に示す。まず、PLL−CLKを用いて作成
されたマスタクロックとゼロクロス信号とから、図6に
示す第3フリップフロップ75−3の出力S1′,第4
フリップフロップ75−4の出力S2′が作成される。
【0090】一方、図6に示す反転回路76ではゼロク
ロス反転信号が作成され、このゼロクロス反転信号とマ
スタクロックとから、第5フリップフロップ75−5の
出力S3′,第6フリップフロップ75−6の出力S
4′が作成される。さらに、このS1′とS2′とから
第2排他的論理和回路76−2からの出力S5′が作成
され、S3′とS4′とから第3排他的論理和回路76
−3からの出力S6′が作成され、このS5′,S6′
とからデューティパルスが作成される。即ち、マスタク
ロックの立ち上がりエッヂとゼロクロス信号の立ち上が
りおよび立ち下がりでセット・リセットが行なわれ、デ
ューティーパルスが作成される。
【0091】ヘッドがオントラックすべきシリンダにあ
る場合には、デューティパルスのデューティ比は50%
(2/4)となるが、図15に示すデューティパルスの
デューティ比は75%(3/4)となっており、前述の
8シリンダ・グループでのサーボ復調で説明したごと
く、図15からもヘッドはオントラックすべきシリンダ
から1シリンダ分離れた位置にあることがわかる。
【0092】従って、ヘッドをオントラックすべきシリ
ンダに位置するように移動させた後、再び4シリンダ・
グループのサーボパターンを用いてサーボ復調を行なう
という動作を、作成されたデューティパルスのデューテ
ィ比が50%となるまで繰り返し、これにより、ヘッド
のオントラック制御を行なう。このように、4シリンダ
・グループのサーボパターンを用いてサーボ復調を行な
うと、ヘッドのオントラック制御を行なうことにより位
置信号を正確に復調できる。
【0093】このようにして、ヘッドのシーク動作中
は、高速シーク動作に適した8シリンダ・グループでの
位置信号の復調を行ない、ヘッドのオントラック制御中
は、位置検出精度が高い4シリンダ・グループでの位置
信号の復調を行なうことにより、ヘッドの高速シーク動
作を行ないながら位置信号を正確に復調することがで
き、ディスク装置の信頼性の向上に大いに寄与するので
ある。
【0094】なお、本実施形態においては、本発明にか
かるディスク装置及びディスク装置用位相復調装置並び
にディスク装置の位相復調方法を、サーボ面サーボ方式
のディスク装置に適用した場合について説明したが、こ
れに限定されず、データ面サーボ方式のディスク装置に
も適用することができ、このようにしても同様の利点が
ある。
【0095】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のディスク
装置(請求項1,2)によれば、選択部により、シーク
動作制御条件下では、第1位相差検出部からの位相差情
報を出力するとともに、オントラック制御条件下では、
第2位相差検出部からの位相差情報を出力するように選
択することにより、高速であることが必要とされるシー
ク動作および位置検出精度が必要とされるオントラック
制御においてそれぞれに適した方法で位置信号を復調す
ることができ、ディスク装置の信頼性の向上に寄与する
利点がある。
【0096】また、本発明のディスク装置用位相復調装
置(請求項3)によれば、選択部により、シーク動作制
御条件下では、第1位相検出部からの位相差情報を出力
するとともに、オントラック制御条件下では、第2位相
検出部からの位相差情報を出力するように選択すること
により、高速であることが必要とされるシーク動作およ
び位置検出精度が必要とされるオントラック制御におい
てそれぞれに適した方法で位置信号を復調することがで
き、ディスク装置の信頼性の向上に寄与する利点があ
る。
【0097】
【0098】また、本発明のディスク装置の位相復調方
法(請求項)によれば、ヘッドのシーク動作制御条件
下では、N(Nは2以上の整数)シリンダ分のサーボパ
ターンを用いることにより、サーボパターン中の異なる
極性情報を分別することなく、ディスク媒体に記録され
た記録情報の読み出し又は書き込みを行なうヘッドの位
置決め制御のための位相復調を行なうとともに、ヘッド
のオントラック制御条件下では、Nシリンダ分のサーボ
パターンの半分のサーボパターンを用いることにより、
サーボパターン中の異なる極性情報を分別して、ヘッド
の位置決め制御のための位相復調を行なうことにより、
高速であることが必要とされるシーク動作および位置検
出精度が必要とされるオントラック制御においてそれぞ
れに適した方法で位置信号を復調することができ、ディ
スク装置の信頼性の向上に寄与する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるディスク装置の全
体構造を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるディスク装置にお
けるディスクエンクロージャの装置構造を一部破断して
示した図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるディスク装置のヘ
ッドの位置決め制御回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】位置信号作成回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態にかかるディスク装置の位
相復調装置の構成を示すブロック図である。
【図7】アナログ積分回路の構成を示す図である。
【図8】8シリンダ・グループでのサーボ復調説明図で
ある。
【図9】8シリンダ・グループでのマスタクロック論理
設計のためのデータを示す図である。
【図10】8シリンダ・グループでのデモジュレーショ
ンウィンドウ論理設計のためのデータを示す図である。
【図11】8シリンダ・グループのサーボパターンを用
いてサーボ復調を行なうときのタイムチャートである。
【図12】4シリンダ・グループでのサーボ復調説明図
である。
【図13】4シリンダ・グループでのマスタクロック論
理設計のためのデータを示す図である。
【図14】4シリンダ・グループでのデモジュレーショ
ンウィンドウ論理設計のためのデータを示す図である。
【図15】4シリンダ・グループのサーボパターンを用
いてサーボ復調を行なうときのタイムチャートである。
【図16】従来の位相サーボパターンを示す図である。
【図17】位相サーボパターンにおける位相差の検出を
説明するための図である。
【図18】位相サーボパターンにおける位相差の検出を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 ゼロクロス信号検出部 2 マスタクロック生成部 3A 第1位相差検出部 3B 第2位相差検出部 4 選択部 5 位相差情報積分部 6 位相復調装置 7 ヘッド 8 ディスク媒体 9 サーボパターン 10 ディスクエンクロージャ 12 ドライブコントローラ 14 スピンドルモータ 16 ボイスコイルモータ(VCM) 18 サーボヘッド 20−1〜20−n データヘッド 22 サーボヘッドIC 24 データヘッドIC 26 制御プロセッサ(MPU) 28 インタフェース回路 30 ドライブプロセッサ(DSP) 32,40 DAコンバータ(DAC) 34,42 ドライバ 36 位置信号作成回路 38 ADコンバータ(ADC) 44 符号化/復号化回路 46 バイアス電流制御回路 48 復調回路 50−1〜50−11 磁気ディスク 52 ケース 54 回転軸 58 ヘッドアクチュエータ 60 AGC 61 EQL 62 ゼロクロス信号検出回路(ゼロクロス信号検出
部) 63 ピーク検出回路 64 PLL回路 65 マスタクロック作成回路(マスタクロック生成
部) 66 デューティパルス作成回路 66′セット・リセット回路 66A 第1位相差検出部 66B 第2位相差検出部 66C 選択部 67 アナログ積分回路(位相差情報積分部) 68 増幅器 69 ディスク媒体 70 分岐部 71 差動回路 72 OR回路 73 データセパレータ 74 制御回路 75−1〜75−6 フリップフロップ(第1〜第6フ
リップフロップ) 76−1〜76−3 排他的論理和回路 77 論理積回路 80 位相復調装置 470 電源 480,481 オペアンプ(演算増幅器) 482 差動アンプ R1〜R10,R31〜R34 抵抗 g,h,i,j,k,l,m,n カレントスイッチ
(トランジスタ) p,q,s,t 定電流源 u,d トランジスタ 600,620,640,660,680 センタ位置 610,630,650,670,690 位相差信号
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/08 - 21/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク媒体の周方向にわたって異なる
    極性情報を交互に記録した複数のサーボパターンが相互
    に所定の位相差をもって該ディスク媒体の半径方向に各
    シリンダに対応させて順次記録されるとともに、該サー
    ボパターンに基づいて該ディスク媒体に記録された記録
    情報の読み出し又は書き込みを行なうヘッドの位置決め
    制御を行なうディスク装置において、 該サーボパターンに基づいてゼロクロス信号を検出する
    ゼロクロス信号検出部と、 該サーボパターンに基づいてマスタクロックを生成する
    マスタクロック生成部と、 該ゼロクロス信号検出部で検出された該ゼロクロス信号
    と該マスタクロック生成部からの該マスタクロックとを
    使用して、N(Nは2以上の整数)シリンダ分のサーボ
    パターンを用いることにより、該サーボパターン中の異
    なる極性情報を分別して、該マスタクロックの基準位相
    と該ゼロクロス信号から得られる該サーボパターンの検
    出タイミングとの間の位相差情報を出力する第1位相差
    検出部と、 該ゼロクロス信号検出部で検出された該ゼロクロス信号
    と該マスタクロック生成部からの該マスタクロックとを
    使用して、該Nシリンダ分のサーボパターンの半分のサ
    ーボパターンを用いることにより、該サーボパターン中
    の異なる極性情報を分別することなく、該マスタクロッ
    クの基準位相と該ゼロクロス信号から得られる該サーボ
    パターンの検出タイミングとの間の位相差情報を出力す
    る第2位相差検出部と、 シーク動作制御条件下では、該第1位相差検出部からの
    位相差情報を出力するとともに、オントラック制御条件
    下では、該第2位相差検出部からの位相差情報を出力す
    るように選択する選択部と、 該選択部で選択された位相差情報を積分して、該ヘッド
    の位置決め制御のための位置制御信号を出力する位相差
    情報積分部とをそなえて構成されたことを特徴とする、
    ディスク装置。
  2. 【請求項2】 該第1位相差検出部が、第1フリップフ
    ロップと第2フリップフロップと上記の各フリップフロ
    ップの出力の排他的論理和をとって該位相差情報を出力
    する第1排他的論理和回路とをそなえて構成されて、該
    第1フリップフロップのクロック入力端に該マスタクロ
    ックが入力され、該第1フリップフロップのデータ入力
    端に該第2フリップフロップの出力が入力されるように
    構成されるとともに、該第2フリップフロップのクロッ
    ク入力端に該ゼロクロス信号が入力され、該第2フリッ
    プフロップのデータ入力端に該第1フリップフロップの
    出力が入力されるように構成され、 且つ、 該第2位相差検出部が、第3フリップフロップと第4フ
    リップフロップと上記の第3,第4フリップフロップの
    出力の排他的論理和をとる第2排他的論理和回路とをそ
    なえるとともに、第5フリップフロップと第6フリップ
    フロップと上記の第5,第6フリップフロップの出力の
    排他的論理和をとる第3排他的論理和回路と、上記の第
    2,第3排他的論理和回路からの出力について、その論
    理積をとって該位相差情報を出力する論理積回路とをそ
    なえて構成され、 該第3フリップフロップのクロック入力端に該マスタク
    ロックが入力され、該第3フリップフロップのデータ入
    力端に該第4フリップフロップの出力が入力されるよう
    に構成されるとともに、 該第4フリップフロップのクロック入力端に該ゼロクロ
    ス信号が入力され、該第4フリップフロップのデータ入
    力端に該第3フリップフロップの出力が入力されるよう
    に構成され、 更に、該第5フリップフロップのクロック入力端に該マ
    スタクロックが入力され、該第5フリップフロップのデ
    ータ入力端に該第6フリップフロップの出力が入力され
    るように構成されるとともに、 該第6フリップフロップのクロック入力端に該ゼロクロ
    ス信号を反転した信号が入力され、該第6フリップフロ
    ップのデータ入力端に該第5フリップフロップの出力が
    入力されるように構成されていることを特徴とする、請
    求項1記載のディスク装置。
  3. 【請求項3】 ディスク媒体の周方向にわたって異なる
    極性情報を交互に記録した複数のサーボパターンが相互
    に所定の位相差をもって該ディスク媒体の半径方向に各
    シリンダに対応させて順次記録されて成る該ディスク媒
    体を有するディスク装置に用いられる位相復調装置にお
    いて、 該サーボパターン中の各極性情報に対応するゼロクロス
    信号を検出するゼロクロス信号検出部と、 該サーボパターンに基づいてマスタクロックを生成する
    マスタクロック生成部と、 いずれか一方の極性情報に対応する該ゼロクロス信号か
    ら得られる該サーボパターンの検出タイミングと該マス
    タクロックの基準位相との間の位相差情報を出力する第
    1位相差検出部と、 各極性情報に対応する該ゼロクロス信号から得られる該
    サーボパターンの検出タイミングと該マスタクロックの
    基準位相との間の位相差情報を出力する第2位相差検出
    部と、シーク動作制御条件下では、 該第1位相差検出部からの
    位相差情報を出力するとともに、オントラック制御条件
    下では、該第2位相差検出部からの位相差情報を出力す
    るように選択する選択部とをそなえて構成されたことを
    特徴とする、ディスク装置用位相復調装置。
  4. 【請求項4】 ディスク媒体の周方向にわたって異なる
    極性情報を交互に記録した複数のサーボパターンが相互
    に所定の位相差をもって該ディスク媒体の半径方向に各
    シリンダに対応させて順次記録されるとともに、該サー
    ボパターンを検出することにより、該ディスク媒体に記
    録された記録情報の読み出し又は書き込みを行なうヘッ
    ドの位置決め制御を行なうディスク装置において、該ヘッドのシーク動作 制御条件下では、N(Nは2以上
    の整数)シリンダ分のサーボパターンを用いることによ
    り、該サーボパターン中の異なる極性情報を分別して、
    該ディスク媒体に記録された記録情報の読み出し又は書
    き込みを行なうヘッドの位置決め制御のための位相復調
    を行なうとともに、該ヘッドのオントラック 制御条件下では、該Nシリンダ
    分のサーボパターンの半分のサーボパターンを用いるこ
    とにより、該サーボパターン中の異なる極性情報を分別
    することなく、該ヘッドの位置決め制御のための位相復
    調を行なうことを特徴とする、ディスク装置の位相復調
    方法
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