JP2765266B2 - ヘッド位置認識方法、ヘッド速度演算方法及びヘッド移動速度制御装置 - Google Patents

ヘッド位置認識方法、ヘッド速度演算方法及びヘッド移動速度制御装置

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JP2765266B2
JP2765266B2 JP10779991A JP10779991A JP2765266B2 JP 2765266 B2 JP2765266 B2 JP 2765266B2 JP 10779991 A JP10779991 A JP 10779991A JP 10779991 A JP10779991 A JP 10779991A JP 2765266 B2 JP2765266 B2 JP 2765266B2
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tracks
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亮輔 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転可能な記録媒体の任
意の情報トラックにデータヘッドをアクセスさせる時の
ヘッド位置認識方法、ヘッド速度演算方法及びヘッド移
動速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気ディスク装置では記録媒体一
面に書かれたサーボ情報を頼りに目標のデータトラック
へヘッドを位置決めするサーボ面サーボ方式が広く採用
されている。しかし、この方式ではサーボ面とデータ面
との信頼関係によりデータヘッドの位置決めを行なって
いるため、種々の環境変化、例えば装置内の温度変化な
どによりオフトラックが生じ易く本質的にトラック密度
を高めにくいという欠点があった。
【0003】そこで、最近ではデータ面上にサーボ情報
を書き込み、記録再生時の信頼性を向上させるデータ面
サーボ方式が注目されている。その一つにセクタサーボ
方式がある。この方式はデータ面の各セクタの先頭に位
置決め用のサーボセクタを予め埋め込み形成しておき、
任意のデータトラックが選択された際にサーボセクタの
サーボ情報を基に各データトラックにヘッドを追従させ
るという方式である。ところが、この方式では、サーボ
セクタにはトラック追従制御のための情報しか無いた
め、ヘッドを高速で移動させるためには別途位置検出器
を設けるとか、ヘッド位置情報をサーボ面から供給しな
ければならないという欠点を有してる。また、サーボセ
クタのサーボ情報だけで高速アクセス時にも十分な位置
情報を得ようとすると、データセクタに対してサーボセ
クタの記録媒体面に占める割合が増加し、記憶容量が著
しく低下するという問題点を有している。
【0004】そこで、サーボセクタ内にトラック番号を
コード化して記録しておき、この情報を基にヘッドのア
クセスを行なうという方式が提唱されている。(特開昭
51−131607号公報)この方式は、シーク時にヘ
ッドが通過するトラックの位置情報(アドレス情報)を
離散的に得る事により、セクター間の平均的速度を求
め、指令速度と比較する事により速度制御を行ってい
る。そのため、機構的にも簡素で、かつ積層する記録媒
体枚数が少ない場合でもコストパーフォーマンスが良い
ので最近広く用いられている。
【0005】又、トラックの位置情報(アドレス情報)
により、セクター間の平均的速度を求めて速度制御を行
っている方式(特開昭51−131607号公報)の欠
点である速度制御特性を改善する方式も提案されている
(特願平2−39979)。
【0006】図9は、上記特願平2−39979にて提
案されているサーボセクタの一具体例(サーボパター
ン)であり、回転可能な記録媒体上の情報トラックに予
め埋め込まれた離散的なサーボセクタを示している。2
はサーボセクタ、3はデータセクタである。このサーボ
セクタ2には、AGC信号を得るためのバースト部1
8、サーボセクタを検出するためのイレース部19、ト
ラックアドレス情報を得るためのサブトラックコード部
20、追従制御時にデータヘッドのオントラックからの
位置ずれ情報を得る位置情報21が設けられている。イ
レース部19は記録媒体1の情報トラックにおいて最大
の消去時間を持つように、また、位置情報21はバース
ト信号αとバースト信号βから構成され、データセクタ
3の各トラックに対して半トラックのずれを以て設定さ
れている。尚、サーボセクタ2には書き込みは禁止され
ている。
【0007】さて、上記サブトラックコード部20に
は、サブトラックコード部20の始まりを示すシンクビ
ットS、ガードゾーン、データゾーンおよびデータゾー
ンの種類を判別する3つのダイビットパターンA、B、
C、からなるゾーン弁別部20a、3トラックを周期と
する3位相のダイビットパターンG,H,Iからなる第
1のサーボパターン20b、12トラックを周期とし、
かつ3トラックのずれを持つ2つのダイビットパターン
D,Eからなる第2のサーボパターン20c、6トラッ
クを周期とし第2のサーボパターンとの間で少なくとも
1.5トラックのずれを持つダイビットパターンFから
なる第3のサーボパターン20dが埋め込み形成されて
いる。
【0008】データトラックに対して記録再生動作を行
う際には、サーボセクタ2に対してデータヘッド5は隣
接する2トラックにまたがって走行する。今、データヘ
ッド5が記録媒体上の第6番目のトラック位置にいたと
すると、データヘッド5が再生するする波形は図9に示
すようになる。すなわち、バースト部18においては所
定の基準信号、イレース部においては無信号、そして、
サブトラックコード部20においてはシンクビット位置
Sで、ゾーン弁別位置A,B,Cで、第2のサーボパタ
ーン位置D,Eで、第3のサーボパターン位置Fで、第
1のサーボパターン位置G,H,Iで、さらに、位置情
報21の位置ではバースト信号α位置及びバースト信号
β位置で、各々のサーボパターンに応じた信号を得る。
このとき、データヘッド5はサーボセクタ2において2
つのトラックに半分ずつまたがって走行することから、
片方にのみパターンが存在する場合、両側にパターンが
存在する場合と比べてその出力は約1/2になる。
【0009】特願平2−39979では、この再生波形
A〜Iの内D,E,F,G,H,I,を用いて12トラ
ック周期のサーボパターンのどの位置にデータヘッドが
位置しているかを認識する方法及び装置を開示してい
る。まず、D,E,Fの2値化信号(例えばデータヘッ
ド5の場合は、L,H,H)を用いて、テーブル引き等
の手段によりデータヘッドの存在している位置を12ト
ラックから3トラックにまで限定する。次にG,H,
I,の再生信号をピークホールドした後、G>H,H>
I,I>G、の2値化情報を(例えばデータヘッド5の
場合は、H,L,H)を作成する。そしてこの2値化信
号を用いて、テーブル引き等の手段により上記限定され
た3トラックから更にデータヘッドの存在する位置をト
ラック幅の1/2の領域にまで限定する。さらに、上記
G>H,H>I,I>G、の2値化情報を基に、G,
H,Iのピークホールド値の最大と最小の値を示す信号
を選別する(例えばデータヘッド5の場合は、最大が
G、最小がH)。そして、最小のピーク値を示す信号
(例えばH)にピークホールド値が最大になった場合の
約半分の値のオフセットを加える。そして、再度ピーク
ホールド値が3つのピークホールド値の中で2番目の値
を示している信号(例えばI)と上記オフセットを加え
た信号(例えばH+オフセット)とで、(H+オフセッ
ト)>Iの比較を行う。この、比較により、上記限定さ
れた1/2トラックから更にデータヘッドの存在する位
置をトラック幅の1/4の領域にまで限定する。結果、
D,E,F,G,H,I,信号を用いて、データヘッド
が12トラック周期のサーボパターンのどの位置に置し
ているかをトラック幅の1/4の分解能で、48(=1
2*4)分割したサブトラックコードにて認識する事が
可能となる。
【0010】特願平2−39979に示すヘッド位置決
め装置は、上記ヘッド位置情報認識方法を用いて、目標
トラックに対するヘッドの位置決め動作を行っている。
すなわち、目標トラックに対して速度制御を用いてヘッ
ド位置決め動作を行う場合、サーボセクタを通過する毎
に得られるサーボパターンからの再生信号より、ヘッド
が12トラック周期のサーボパターンのどの位置に位置
しているかを認識する。そして、サーボセクタを通過す
る毎に、1サンプル前に検出したヘッドの位置と現在サ
ンプルしたヘッドの位置から、サンプル間のヘッドの移
動した距離を求め、そのヘッドの移動した距離をサンプ
ル周期で除算する事により、サンプル間のヘッドの平均
移動速度を求める。ヘッドを速度制御にて目標トラック
へ位置決めする際には、予め目標トラックとの相対的な
距離に応じて目標トラックに安定突入可能な目標速度が
サーボセクタ毎に指令される。よって、速度制御系は、
目標速度と上記サンプル間のヘッドの平均移動速度との
差を帰還する事により構成される。
【0011】例えば、速度制御時に、1サンプル前のヘ
ッド位置が12トラック周期のサーボセクタの中でサブ
トラックコード2の領域に位置しており、現在サブトラ
ックコード20の領域に位置しているとする。すると、
その時のヘッドのサンプル間の平均移動速度Vは、1サ
ンプル前のサブトラックコードをSTCo、現在サンプ
ルしたサブトラックコードをSTCn、最も繰り返し周
期の長いサーボパターンのトラック繰り返し周期をN
(この場合N=12)、トラックピッチをXtp、サーボ
セクタのサンプリング周期をTS、とすると、 (式1) V = (STCn−STCo)*(N*Xtp/48)/Ts となる。今仮に、Xtp=12μm、Ts=300μse
cとすると、V=18cm/sというヘッドの平均移動
速度が判明する。このようにして、ヘッドの平均移動速
度を求め、上記目標トラックまでの距離に応じた目標速
度と減算し、この値を帰還情報とする事により速度制御
系は構成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】特願平2−39979
のサーボパターンは、12トラック周期で構成されてい
る。そのため、ヘッドのサーボセクタ間での移動距離が
12トラックを越えるような場合には、ヘッドのサーボ
セクタ間での平均移動速度を正しく計算できない事にな
る。
【0013】例えば、速度制御時で、高速走行時に1サ
ンプル前のヘッド位置が12トラック周期のサーボセク
タの中でサブトラックコード2の領域に位置しており、
現在サブトラックコード3の領域に位置しているとす
る。すると、その時のヘッドのサンプル間の平均移動速
度Vは、本来サーボセクタ間での移動距離が48サブト
ラックコード+1=49サブトラックコードであるか
ら、V=49cm/sと検出されなければならない。
【0014】しかしながら、式1を用いれば、V=1c
m/sとなってしまう。すなわち、誤った速度検出にて
目標速度との誤差演算を行うため、速度制御系を正しく
構成できないばかりか、シークエラーを引き起こす原因
となる。よって、ヘッドのサーボセクタ間での移動距離
を12トラックに制限すると、最高速度が低く抑えられ
る事となり、目標トラックまでのシーク時間を増大させ
てしまうという問題を抱えている。
【0015】例えば、上記トラックピッチXtp=12μ
m、サンプル周期Ts=300μsecの場合、最高速
度Vmax=48cm/sとなる。通常、3.5インチハ
ードディスク装置の場合、平均アクセス時間十数mse
cの要求により最高速度は約1m/s程度に設定してあ
る。勿論、サンプル周期Tsを短くすれば最高速度を大
きくする事は可能であるが、記録媒体上のサーボセクタ
の占める割合が増大し、データの記録容量を少なくして
しまう。また、トラックピッチXtpを大きくすれば、同
様に最高速度を大きくする事は可能であるが、記録媒体
上に設けるトラック数を減少させてしまいし、データの
記録容量を少なくしてしまう。よって、ヘッドのサーボ
セクタ間での移動距離を12トラックに制限すること
は、シーク時のヘッド移動速度の検出範囲に大きな課題
が存在し、それが、ヘッド位置決め装置全体の性能を向
上する上で大きな問題となっている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のヘッド位置認識方法、ヘッド速度演算方法
及びヘッド移動速度制御装置は、以下のような方法ある
いは構成を備えている。
【0017】すなわち、ヘッド位置認識方法は回転可能
な記録媒体の周方向にサーボセクタを離散的に形成し、
このサーボセクタは3トラックを周期とする少なくとも
3位相の第1のサーボパターンと、少なくとも24トラ
ックを周期とし且つ互いに少なくとも6トラックのずれ
を持ち少なくとも2位相のパターンからなる第2のサー
ボパターンと、12トラックを周期とし且つ互いに3ト
ラックのずれを持ち少なくとも2位相のパターンからな
る第3のサーボパターンと、6トラックを周期とし第3
のサーボパターンとの間で少なくとも1.5トラックの
ずれを持つ第4のサーボパターンとで構成され、前記記
録媒体上の4種類のサーボパターンから得られる再生信
号に従って、第2のサーボパターンを用いて多くとも1
0トラックの範囲にまで弁別し、第3と第4のサーボパ
ターンを用いて、3トラックの範囲にまで弁別し、第1
のサーボパターンを用いてヘッド位置を1トラック以下
の領域にまで弁別する方法である。
【0018】また、ヘッド速度演算方法は複数の記録面
を備えた記録媒体のそれぞれの面の周方向に離散的なサ
ーボセクタを形成し、上記サーボセクタにはNトラック
周期(Nは整数)のサーボパターンを設け、上記サーボ
パターンはM個(M≧N)のサブトラックコードで分割
され、サーボセクタを通過する毎にヘッドで時系列的に
検出されるサブトラックコードとP個前(Pは整数)に
通過したサーボセクタで検出されたサブトラックコード
との差分からヘッド移動距離を求め、ヘッド移動速度を
演算する際にP個前に通過したサーボセクタで演算され
たヘッド移動距離に第1のオフセットを加えた第1のヘ
ッド移動距離と、上記P個前に通過したサーボセクタで
演算されたヘッド移動距離から第2のオフセットを減じ
た第2のヘッド移動距離とを作成し、現在のサーボセク
タにて演算される上記ヘッド移動距離が、上記第1のヘ
ッド移動距離よりも大きいときは上記演算されたヘッド
移動距離からMを減じた値を真のヘッド移動距離とし、
また、上記現在のサーボセクタにて演算されるヘッド移
動距離が、上記第2のヘッド移動距離よりも小さいとき
は上記演算されたヘッド移動距離にMを加えた値を真の
ヘッド移動距離としてヘッド移動速度を演算する方法で
ある。
【0019】さらに、ヘッド移動速度制御装置は回転可
能な記録媒体と、この記録媒体の周方向に形成された請
求項1記載のサーボセクタと、上記記録媒体の情報を少
なくとも再生可能なデータヘッドと、上記データヘッド
の再生信号から前記離散的なサーボセクタに含まれてい
るサーボ情報を取り出すサーボ情報復調手段と、上記デ
ータヘッドとトラックの相対的位置関係を請求項1記載
のヘッド位置認識方法に基づき情報トラック幅の1/
(2N)まで微細に認識できるよう構成したヘッド位置
情報認識手段と、上記ヘッド位置情報認識手段の出力に
より目標トラックまでの距離に応じてトラックアクセス
速度指令を出力する速度指令手段と、上記ヘッド位置情
報認識手段の出力によりデータヘッドの記録媒体半径方
向の移動速度を算出する速度演算手段と、データヘッド
を上記記録媒体半径方向の任意の位置に移動させるポジ
ショナ手段とを備え、トラックアクセス制御は前記速度
指令手段と速度演算手段との速度誤差に基づく信号をポ
ジショナ手段に帰還するという構成を備えたものであ
る。
【0020】
【作用】本発明の ヘッド位置認識方法は、記録媒体上
の周方向に離散的なサーボセクタを埋め込み形成し、そ
のサーボセクタには24トラックを周期とする4種類の
サーボパターンを設け、速度制御時に、ヘッドのサーボ
セクタ間での移動距離が24トラックまでヘッドのサー
ボセクタ間での平均移動速度を正しく計算出来るよう構
成している。
【0021】例えば、上記トラックピッチXtp=12μ
m、サンプル周期Ts=300μsecの場合、サーボ
パターンを少なくとも24トラック周期とする事によ
り、最高速度Vmax=96cm/sとする事が出来る。
よって、サーボセクタ間でのヘッド移動距離算出限界が
向上し、速度検出範囲が従来方式の2倍にする事が可能
となる。結果、より高速で短時間のトラックシーク(ア
クセス)性能を実現することが可能になるという作用が
ある。
【0022】又、本発明のヘッド速度演算方法は、P個
前に通過したサーボセクタから現在通過中のサーボセク
タまでのヘッド移動距離を基にヘッド移動速度を演算す
る方法であった、上記P個前に通過したサーボセクタで
演算されたヘッド移動距離に第1のオフセットを加えた
第1のヘッド移動距離と、上記P個前に通過したサーボ
セクタで演算されたヘッド移動距離から第2のオフセッ
トを減じた第2のヘッド移動距離とを作成し、現在のサ
ーボセクタにて演算されるヘッド移動距離が、上記第1
と第2のヘッド移動距離との間にないときは、上記演算
されたヘッド移動距離にMを減じた値もしくはMを加え
た値を真のヘッド移動距離としてヘッド移動速度を演算
する方法である。
【0023】この方法は、サーボセクタが短い繰り返し
周期しかもたないサーボパターンで形成されていても、
以前演算したヘッド移動距離を基に現在のサーボセクタ
で求められるべき真のヘッド移動距離の範囲を推定し、
式1で演算されるヘッド移動速度を真のヘッド移動速度
となるよう補正する機能を有している。結果、サーボパ
ターンの繰り返し周期にヘッド移動速度の上限が制限さ
れることなくヘッド移動速度を演算できるため、より高
速で短時間のトラックシーク(アクセス)性能を実現す
ることが可能になるという作用がある。
【0024】又、上記ヘッド位置認識方法とヘッド速度
演算方法を用いたヘッド移動速度制御装置は、離散的に
形成したサーボセクタに少なくとも24トラックを周期
とする4種類のサーボパターンを設けたことによる速度
検出範囲の増大という利点と、サーボパターン繰り返し
周期に制限される事なくヘッド移動速度のダイナミック
レンジを拡大できるという利点を合わせ持っている。よ
って、より高速で短時間のトラックシーク(アクセス)
性能を実現することが可能になるという作用がある。
【0025】
【実施例】以下本発明の一実施例のヘッド位置認識方
法、ヘッド速度演算方法及びヘッド移動速度制御装置つ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施例における回転可
能な記録媒体1上の情報トラックに予め埋め込まれた離
散的なサーボセクタの一具体例(サーボパターン)であ
る。2はサーボセクタ、3はデータセクタである。この
サーボセクタ2には、AGC信号を得るためのバースト
部18、サーボセクタを検出するためのイレース部1
9、トラックアドレス情報を得るためのサブトラックコ
ード部20、追従制御時にデータヘッドのオントラック
からの位置ずれ情報を得る位置情報21が設けられてい
る。イレース部19は記録媒体1の情報トラックにおい
て最大の消去時間を持つように、また、位置情報21は
バースト信号αとバースト信号βから構成され、データ
セクタ3の各トラックに対して半トラックのずれを以て
設定されている。尚、このサーボセクタについて書き込
みは禁止されている。
【0027】さて、上記サブトラックコード部20に
は、サブトラックコード部20の始まりを示すシンクビ
ットS、ガードゾーンとデータゾーン及びデータゾーン
の種類を判別する3つのダイビットパターンA、B、
C、からなるゾーン弁別部20a、3トラックを周期と
する3位相のダイビットパターンG,H,Iからなる第
1のサーボパターン20b、24トラックを周期としか
つ6トラックのずれを持つ2つのダイビットパターン
M,Nからなる第2のサーボパターン20c、12トラ
ックを周期としかつ3トラックのずれを持つ2つのダイ
ビットパターンD,Eからなる第3のサーボパターン2
0d、6トラックを周期とし第3のサーボパターンとの
間で少なくとも1.5トラックのずれを持つダイビット
パターンFからなる第4のサーボパターン20dが埋め
込み形成されている。
【0028】ここで、図1では、2つのダイビットパタ
ーンからなる第2のサーボパターン20cと第3のサー
ボパターン20d及び第4のサーボパターン20dは第
1のサーボパターン20bの片側に配置されているが、
第1、第2、第3、第4のサーボパターンは任意の順番
に形成されてもかまわない。そして、データトラックに
たいして記録再生動作を行う際には、サーボセクタ2に
対してデータヘッド5は隣接する2トラックにまたがっ
て走行する。
【0029】今、データヘッド5が記録媒体上の第6番
目のトラック位置に位置していたとすると、データヘッ
ド5が再生するする波形は図2に示すようになる。すな
わち、バースト部18においては所定の基準信号、イレ
ース部においては無信号、そして、サブトラックコード
部20においてはシンクビット位置Sで、ゾーン弁別位
置A,B,Cで、第2のサーボパターン位置M,Nで、
第3のサーボパターン位置D,Eで、第4のサーボパタ
ーン位置Fで、第1のサーボパターン位置G,H,I
で、さらに、位置情報21の位置ではバースト信号α位
置及びバースト信号位置β位置で、各々のサーボパター
ンに応じた信号を得る。このとき、データヘッド5はサ
ーボセクタ2において2つのトラックに半分ずつまたが
って走行することから、片方のトラックにのみパターン
が存在する場合、両側にパターンが存在する場合と比べ
てその出力は約1/2になる。図2では位置S,A,
B,C,M,N,E,F,G,Iで出力1、位置D,H
で出力0、バースト位置α、βで出力1/2となる再生
信号を得る。この再生信号はデータヘッド5の記録媒体
上のトラック位置によって変わることは言うまでもな
い。
【0030】本発明では、このようにして得られる第1
から第4までのサーボパターン20b、20c、20
d、20eに従ってデータヘッド5の記録媒体に対する
トラック位置を次のようにして高精度に検出し、選択さ
れた目標トラックに対してシーク動作を行なってヘッド
位置決めが行なわれる。
【0031】図3は、データヘッド5が図2に示すよう
なサーボセクタを記録媒体の内周から外周に向かって低
速移動させたときの再生波形の理想的な出力状態推移を
示している。図3における各再生信号の傾斜部は、デー
タヘッド5は有限の巾を持っているため、ヘッドが各ダ
イビットパターンを横切る際のヘッド巾に対するダイビ
ットパターンの占める割合に応じた出力値により定ま
る。また、図3における00から23までの番号は図1
に示した24トラック周期のトラック番号に対応し、a
からxまでのアルファベットはデータトラックとは半ト
ラックピッチずれた24トラック周期のサーボトラック
番号を示している。
【0032】ここで、第2、第3及び第4のサーボパタ
ーンから得られる再生信号M,N,D,E,Fは予め設
定されたレベルを境に2値化処理し、第1のサーボパタ
ーンから得られる再生信号G,H,Iは各々の再生出力
をピークホールドした後、各々の値を比較して2値化情
報とし、再生信号M、N、D、E、F、G、H、Iより
の上記2つの2値化情報を第1番目の2値化情報とし、
次に上記第1番目の2値化情報の値にしたがって前記
G,H,I信号の内最も低い値をホールドしている信号
に予め設定したオフセットを付加して、対応する信号と
の比較を再度行って第2番目の2値化情報とし、上記第
1番目の2値化情報と第2番目の2値化情報とによりデ
ータヘッド5のサーボトラック上の位置をトラック幅の
1/(22)まで微細に認識する。
【0033】まず、第2のサーボパターンM,Nは、各
々24トラックを周期とし、かつ6トラックのずれを持
ち、6トラックが相互に重なっており、その再生信号か
らM信号とN信号を得る。よって、再生信号が理想的で
あれば、M信号とN信号の再生出力だけで24トラック
のうちの6トラックを限定することが可能である。しか
しながら、ヘッドには有限の巾が存在し再生出力がディ
ジタル的には変化しない点、再生波形が記録媒体やデー
タヘッドの応答特性に影響される点等から、限定可能な
トラックの領域は6トラックより広がる。すなわち、図
3に示すように2値化されたM信号とN信号だけで限定
できる領域は、それぞれの再生信号のHからLへの遷
移、及びLからH信号への遷移を含めて7トラックとな
る。
【0034】勿論、M信号とN信号の繰り返し周期を2
4トラックより大きくとれば、M信号とN信号によって
限定できるトラックの領域はひろがる。例えば、M信号
とN信号の繰り返し周期を36トラックにし、9トラッ
クのずれを持ち9トラックが相互に重なる用構成すれ
ば、M信号とN信号だけで限定できるトラックの領域は
10トラックとなる。尚、M信号とN信号の繰り返し周
期は、次なるD信号とE信号の繰り返し周期が12トラ
ックであることより12の倍数、例えば、48とか60
にすることも考えられる。しかしながら、M信号とN信
号の繰り返し周期を48トラックにした場合、M信号と
N信号で限定できる領域がそれぞれの再生信号のHから
Lへの遷移、及びLからH信号への遷移を含めると13
トラックとなってしまう。よって、次なるD,E,F,
信号を用いて更にヘッド位置の微細な認識を進める事が
できなくなる。結果、M信号とN信号の繰り返し周期は
36トラックを限度とする。
【0035】上記2値化された24トラック周期のM信
号とN信号を用いて、24トラックから7トラックまで
限定した後(36トラック周期の場合は、36トラック
から10トラックまで限定できる)に、更にD,E,
F,信号を用いてサーボパターンに対するヘッドの位置
の限定を行う。
【0036】第3のサーボパターンD,Eは、各々12
トラックを周期とし、かつ3トラックのずれを持ち、3
トラックが相互に重なっており、その再生出力からD信
号とE信号を得る。よって、再生信号が理想的であれば
D信号とE信号の再生出力だけで12トラックのうちの
3トラックを限定することが可能である。しかしなが
ら、ヘッドには有限の巾が存在し再生出力がディジタル
的には変化しない点、再生波形が記録媒体やデータヘッ
ドの応答特性に影響される点等からディジタル的に12
トラックの中から3トラックを限定することは難しい。
そこで、6トラックを周期とし、DパターンもしくはE
パターンと1.5トラックの相互の重なりを持つ第4の
サーボパターンFを設けた。そのため、第4のサーボパ
ターンFは、D信号もしくはE信号の傾斜部において必
ず”L”レベルか”H”レベルとなる。
【0037】以上、24トラックを周期とするサーボセ
クタにおいて、サーボトラック毎にM信号、N信号、D
信号、E信号、F信号の2値化情報を(表1)に示す。
【0038】
【表1】
【0039】”*”マークは、信号検出時のデータヘッ
ドの位置により2値化出力が”L”レベルになるか”
H”レベルになるか定まらない領域である。(表1)に
おいて理解できるように信号Dもしくは信号Eどちらか
のレベルが不定のときには、信号Fのレベルが”L”も
しくは”H”に確定しているよう構成されている。よっ
て、信号M、信号N、信号D、信号E、信号Fのレベル
が検出されれば、データヘッド5が24トラックの内の
どの3トラック内に位置しているかを限定できる。
【0040】尚、(表1)ではM信号、N信号を24ト
ラック周期としているため、M,N,D,E,F,の5
ビットで表される全ての場合(例えば、HLLLL等)
が(表1)には存在していない。
【0041】次に、第1のサーボパターンから得られる
再生信号G,H,Iより、上記限定された3トラック内
のどの位置にデータヘッド5が位置しているかを判定す
る。図4は図3と同様に、データヘッド5が図1に示す
ようなサーボセクタを記録媒体の内周から外周に向かっ
て低速移動させたときの信号G、信号H、信号Iの再生
出力の理想的な出力状態推移を示している。図4では、
データヘッド5が、サーボトラックcからgまでを移動
した状態を拡大して図示してあり、かつ信号G、H、I
を重ねて図示している。また、信号G、H、Iの出力の
ピーク値を規格化(最大を1とする)した状態で示して
いる。今、信号M、N、D、E、Fの検出コードが”
H””L””H””H””L”であるとすると、(表
1)から理解できるようにデータヘッドはサーボセクタ
内のトラックd、e、fのどこかに位置していることに
なる。仮に信号G、H、Iからの再生信号のピーク値
が、図4に示すように各々22、23、24であるとす
ると、G信号の値>H信号の値、H信号の値>I信号の
値、I信号の値<G信号の値、となることがわかる。す
なわち、G信号の値>H信号の値、H信号の値>I信号
の値、I信号の値>G信号の値という比較を行なった場
合、その答えは、”H”、”H”、”L”となる。この
答えより、G、H、I各々のピーク値の大きさはG、
H、Iの順に大きいと判別される。結果、図4からもわ
かるように、データヘッドの位置は、G信号が最も大き
いということより、d、e、fの3トラックの内のeト
ラック内に、かつ、H信号の値>I信号の値より、e2
(図4に図示)の領域に位置していることが判別する。
【0042】次に、1番目の2値化情報(M信号、N信
号、D信号,E信号、F信号、G信号、H信号、I信号
が各々”H”、”L”、”H”、”H”、”L”、”
H”、”H”、”L”)に基づき、G、H、I信号の内
最もピーク値の低いI信号にオフセットを付加する。第
1回目のオフセット値は、G、H、Iの最大のピーク値
を1に規格化した場合、約0.5相当である。I信号に0.5
のオフセットを付加した後には、I信号のピーク値は、
図4において24から25の位置へ移動する。その後、
再度、H信号の値>I信号の値、という比較を行なった
場合、その答えは、”L”となる。この答えの内、H信
号の値>I信号の値(0.5のオフセット付加後)の比較
が、データヘッドのさらに詳しい位置を判別するために
有用である。つまり、H信号の値>I信号の値(0.5の
オフセット付加後)の比較を行なった場合の答えが”
H”となれば、H信号のピーク値はI信号のピーク値よ
り0.5以上大きいことになり、答えが”L”となれば、
H信号のピーク値とI信号のピーク値の差は0.5より小
さいことになる。すなわち、データヘッドの位置は、上
記e2の領域の内の前半部(e03)か後半部(e0
4)かが判別できることになる。今回、H信号の値>I
信号の答えは、”L”であるから、H信号のピーク値と
I信号のピーク値の差は0.5より小さいから、図4から
もわかるように、データヘッドの位置は、図4に示すe
2の領域の内のe03の領域に位置していることが判別
する。このようにして、第2番目の2値化情報によりデ
ータヘッドのサーボセクタ内のトラックに対する相対的
位置関係が、トラック巾の1/(22)まで詳細に判別
することが可能となる。
【0043】さらに、I信号に-0.25のオフセットを付
加して、H信号の値>I信号の値(0.5-0.25のオフセッ
ト付加後)の比較を行ない、第3番目の2値化情報を作
成すれば、データヘッドのサーボセクタ内のトラックに
対する相対的位置関係が、トラック巾の1/(23)ま
で詳細に判別することが可能となる。
【0044】以上のようにして、第N番目の2値化情報
に従って、G信号、H信号もしくはI信号に (式2) ±1/2N で与えられるオフセットを付加することにより、データ
ヘッドのトラックに対する相対的位置関係が、トラック
巾の1/(2N)まで詳細に判別することが可能とな
る。
【0045】以上、サーボセクタにおける3トラック周
期のG信号、H信号、I信号による、G信号の値>H信
号の値、H信号の値>I信号の値、I信号の値>G信号
の値、の第1番目の2値化情報を(表2)にまとめる。
ここで、a〜l、a1,a2〜l1,l2までのアルフ
ァベットは図4に示したものと同様である。尚、2値化
情報が”H””H””H”,もしくは”L””L””
L”となることは有り得ないので、表には存在しない。
【0046】
【表2】
【0047】例えば、(表1)よりデータヘッドはサー
ボセクタ内のトラックd、e、fのどこかに位置してい
るとする。すると、図4で示した位置にデータヘッドが
位置しているならば、G>H、H>I、I>Gの答は”
H””H””L”であるから(表2)よりデータヘッド
はe2の領域に位置していることが判別する。
【0048】次に、トラック巾の1/4まで詳細に判別
する為に2番目の2値化情報を作成するが、どの信号に
オフセットを付加するかは(表3)に示すようになる。
【0049】
【表3】
【0050】1番目の2値化情報信号の内のG>H、H
>I、I>Gが”H””H””L”であるならば、信号
G、H、IはG、H、Iの順にそのピーク値が大きいこ
とになり、オフセット(0.5)を付加するのは、I信号
となる。(表3)を用いると、G>H、H>I、I>G
の答が”*””H””L”の場合は、1回目のオフセッ
トを付加する信号名はI信号となっており上記結果と合
致しているのが分かる。よって、(表3)を用いれば、
1回目のオフセットを付加する信号名が判別する。さら
に、オフセットを付加したのち再度G>H、H>I、I
>Gの比較を行うことにより、2番目の2値化情報が得
られ、トラック幅の1/(22)までデータヘッドの位
置を判別することが可能となる。(表4)に2番目の2
値化情報による領域判別の結果を示す。尚、”$”マー
クは、オフセットを付加した信号名、”*”マークは、
関係無しの意味である。上記例の場合、2番目の意味あ
る2値化情報、すなわちH>Iは”H”となるので、
(表4)よりデータヘッドはe03領域に位置している
ことが判別する。
【0051】
【表4】
【0052】さらに、トラック幅の1/(23)までデ
ータヘッドの位置を判別するためには、2番目の2値化
情報の答が”H”か、”L”かによって、1回目のオフ
セットを付加した信号にさらに2回目のオフセット0.25
を加えるか、また、0.25を減じるかに分かれる。また、
2番目の2値化情報を作成するために比較した他方に0.
25を付加しても良い。例えば、上記例の場合であれば、
0.5を付加したI信号のピーク値から0.25を減じた後、
再度H>Iの比較を行うか、H信号に0.25を付加して再
度H>Iの比較を行うことになる。答が、”H”ならば
e03領域の後半部、”L”ならばe03領域の前半部
にデータヘッドが位置していることが判別し、トラック
幅の1/(23)までデータヘッドの位置を判別するこ
とが可能となる。いずれにせよ、再生信号G、H、Iの
ピーク値の最も低い値を示すものに、再生信号の最大値
の±(1/(2N))のオフセットを付加して、G>
H、H>I、I>Gの比較を進めて行けば、トラック幅
の1/(2N)までデータヘッドの位置を判別すること
が可能となる。
【0053】以上の様にM信号とN信号を用いる事によ
り、位置認識のダイナミックレンジを24トラック周期
に拡大する事ができる。M信号とN信号を36トラック
周期に形成した場合は、微細な位置認識のダイナミック
レンジを36トラックに拡大できる事は言うまでもな
い。
【0054】よって、例えば上記トラックピッチをXtp
=12μm、サンプル周期をTs=300μsecとし
た場合、サーボパターンを少なくとも24トラック周期
とする事により、最高速度Vmax=96cm/sとする
事が出来る。又、サーボパターンを少なくとも36トラ
ック周期とする事により、最高速度Vmax=144cm
/sとする事が出来る。よって、サーボセクタ間でのヘ
ッド移動距離算出限界が向上し、速度検出範囲が従来方
式の2倍もしくは3倍にする事が可能となり、高速で短
時間のトラックシーク(アクセス)性能を実現できる。
【0055】又、上記最高速度を向上させることによっ
て高速で短時間のトラックシーク性能を実現するという
利点に比べて、特願2−39979が提案しているサー
ボパターンに、サーボパターンM、Nを加えることによ
って生じるサーボ領域の増大という欠点は、無視できる
程度である。なぜならば、サーボパターンにM信号とN
信号を加える事により生じるデータ領域の縮小は、容量
換算でたかだか0.1〜0.2%程度であり、設計の中
で吸収できる範囲だからである。
【0056】次に、本発明の速度演算方式について説明
する。図5は本発明の速度演算方式を説明したフローチ
ャートである。図5中、ヘッド移動速度をV、トラック
ピッチをXtp、サーボセクタのサンプリング周期をT
S、サーボパターンの周期をN、上記Nトラック周期の
サーボパターンの刻みをM、P個前のサーボセクタのサ
ブトラックコードをSTCo、(2*P)個前のサーボ
セクタからP個前のサーボセクタまでのヘッド移動距離
をXSTCo、現在サンプルしたサブトラックコードを
STCn、P個前のサーボセクタから現在のサーボセク
タまでの式1の計算によるヘッド移動距離をXSTC
n、P個前のサーボセクタから現在のサーボセクタまで
の真のヘッド移動距離をRXSTCn、第1オフセット
をA*P、第2オフセットをB*Pとしている。
【0057】まず、ステップS100にてサーボセクタ
を通過する毎に、Nトラック周期のサーボパターンのど
の位置にヘッドが存在しているかを認識できるサブトラ
ックコードSTCnを検出する。すると、ステップS1
01にて、現在のサーボセクタにて検出したサブトラッ
クコードSTCnとP個前のサーボセクタのサブトラッ
クコードSTCoとを引き算して、P個のサーボセクタ
間にヘッドの移動したヘッド移動距離XSTCnを求め
る。
【0058】次に、ステップS102にて求めたヘッド
移動距離XSTCn≧0かどうかを調べる。これは、P
個前のサーボセクタにて検出されたサブトラックコード
が大きな値で、現在検出されたサブトラックコードが小
さな値であった時に、ヘッド移動距離を負の値にしない
ためである。もし、XSTCn<0の場合は、上記単な
る引き算によって求めたヘッド移動距離を正の値にする
ためステップS103の操作、すなわちXSTCn=X
STCn+Mの操作を行う。
【0059】更に、ステップS101もしくはステップ
S103にて求めたヘッド移動距離が真のヘッド移動距
離の上限以内かどうかを、ステップS104にて弁別す
る。すなわち、この操作は、P個前のサーボセクタから
現在通過中のサーボセクタまでの真のヘッド移動距離
は、(2*P)個前のサーボセクタからP個前のサーボ
セクタまでのヘッド移動距離XSTCoにヘッド移動用
アクチュエータの加速度とサーボセクタ間の周期によっ
て求められるヘッド移動距離変化分(A*P)を加えた
値以内であるという考えに基づいている。仮に、XST
Co+(A*P)≧XSTCnを満たしている場合は次
に進み、そうでない場合は、XSTCnからMを減じた
後再度ステップS104の動作を繰り返す。
【0060】そして、ステップS106では、ステップ
S101もしくはステップS103にて求めたヘッド移
動距離が真のヘッド移動距離の下限以上かどうかを弁別
する。すなわち、この操作は、ステップS104と同様
に、P個前のサーボセクタから現在通過中のサーボセク
タまでの真のヘッド移動距離は、(2*P)個前のサー
ボセクタからP個前のサーボセクタまでのヘッド移動距
離XSTCoにヘッド移動用アクチュエータの加速度と
サーボセクタ間の周期によって求められるヘッド移動距
離変化分(B*P)を減じた値以上であるという考えに
基づいている。仮に、XSTCn≧XSTCo(B*
P)を満たしている場合は次に進み、そうでない場合
は、XSTCnにMを加えた後再度ステップS106の
動作を繰り返す。
【0061】結果、ステップS106までを通過したヘ
ッド移動速度(XSTCn)は、真のヘッド移動速度と
判定できるので、ステップS108にて真のヘッド移動
速度RXSTCnとXSTCnとを置き換える。そし
て、ステップS109にてヘッド移動速度を演算し、ス
テップS110で(2*P)個前のサーボセクタからP
個前のサーボセクタまでのヘッド移動距離(XSTC
o)と、上記現在の真のヘッド移動距離(RXSTC
n)とを来るべき次のサーボセクタにて再度ヘッド移動
速度演算するために入れ換える。
【0062】以上が本発明のヘッド速度演算方法である
が、具体例にて更に詳細に説明する。例えば、12トラ
ック周期(N=12)のサーボパターンを0から47ま
での48個の刻みのサブトラックコードで分割している
とする(M=48)。又、トラックピッチXtp=12μ
m、サンプル周期Ts=300μsec、P=1とす
る。すると、サーボパターンの周期は144μmとな
り、1サブトラックコードは3μmとなる。そして、ヘ
ッド移動用アクチュエータの加速度を最大28Gとする
と、サーボセクタ間に移動可能なヘッド移動距離変化分
はほぼ12.3μmであり、ほぼ4サブトラックコード
に値する。よって、第1のオフセットA及び第2のオフ
セットBは、余裕を考慮して6サブトラックコード程度
に設定する。
【0063】今、仮に45cm/s程度の速度でヘッド
が移動していて、1サンプル前のヘッド位置が12トラ
ック周期のサーボセクタの中でサブトラックコード2の
領域に位置しており、現在がサブトラックコード3の領
域に位置しているとする。すると、トラックピッチXtp
=12μm、サンプル周期Ts=300μsecの場
合、式1を用いれば、V=1cm/sとなってしまう。
しかしながら、通常、速度は滑らかに変化するはずであ
り、300μsec程度の短いサーボセクタ周期で、か
つ数十G程度の加速度でいきなり1cm/sになる事は
ありえない。そこで、図5にしめす速度検出方法を用い
る。ステップS101によりXSTCn=1サブトラッ
クコードと演算され、ステップS104は、XSTCo
+A(45+6)≧XSTCn(1)となり条件を満た
しているのでステップS106へと進む。ステップS1
06では、XSTCn(1)≧XSTCo−B(45−
6)を満たしていないので、ステップS107XSTC
n(49)=XSTCn(1)+M(48)の操作を行
い、サブトラックコードでのヘッド移動距離XSTCn
=49を得る。結果、ステップS108にてヘッド移動
速度49cm/sという真のヘッド移動速度を得る事が
できる。
【0064】また、仮に、95cm/s程度の速度でヘ
ッドが移動している場合であっても、ステップS106
の判定にてまずステップS107の操作を行い、XST
Cn=49となるが、再度ステップS106にて判定を
行うが、XSTCn(49)≧XSTCo−B(95−
6)となり、条件を満たしていないので更にもう一度ス
テップS107の操作を行う。結果、ステップS107
のXSTCn(97)=XSTCn(49)+M(4
8)の操作がおこなわれ、XSTCn=97を得る。結
果、ステップS109にてヘッド移動速度97cm/s
という真のヘッド移動速度を得る事ができる。
【0065】また、負の速度に対してもステップS10
4の判定とステップS105の操作を設ける事により対
応できる方法となっている。
【0066】以上この方法は、サーボセクタが短い繰り
返し周期しかもたないサーボパターンで形成されていて
も、以前演算したヘッド移動距離を基に現在のサーボセ
クタで求められるべき真のヘッド移動距離の範囲を推定
し、演算されるヘッド移動速度を真のヘッド移動速度と
なるよう補正する機能を有している。結果、サーボパタ
ーンの繰り返し周期にヘッド移動速度の上限が制限され
ることなくヘッド移動速度を演算できるため、より高速
で短時間のトラックシーク(アクセス)性能を実現する
ことが可能になるという機能がある。
【0067】また、時系列に検出するサブトラックコー
ドが、同様に回転している異なる記録再生面のサーボセ
クタからであっても上記ヘッド速度演算方法が有効であ
ることは言うまでもない。
【0068】次に、上記説明してきた24トラック周期
の4種類のサーボパターンを用いたヘッド移動速度制御
装置について説明する。
【0069】図6は本発明の第1の実施例におけるヘッ
ド移動速度制御装置の基本ブロック図である。1は磁気
ディスクなどの回転可能な記録媒体で、スピンドルモー
タ(図示せず)によって回転する。2は記録媒体面に予
め埋め込まれた(記録された)24トラック周期のサー
ボ情報を記録してある周方向に離散的なサーボセクタ、
3はデータを記録するデータセクタである。4は記録媒
体面に設けられた情報トラックである。5はこの情報ト
ラック上の情報を読み書き可能なデータヘッド、6はこ
のデータヘッドを選択された情報トラックに移動(アク
セス)させるVCMポジショナ(ヴォイスコイルモー
タ)、7はデータヘッドからの再生信号を増幅する増幅
器、8は再生信号の中から離散的に存在するサーボセク
タを検出してその情報を抜き出すサーボ情報復調器、9
はデータヘッドの通過する情報トラック内の位置を±1
/2トラックのダイナミックレンジで検出するトラック
内位置デコーダ、10は24トラック周期もしくは36
トラック周期のM信号からI信号までを用いてデータヘ
ッドの情報トラックに対する相対的位置関係をトラック
の幅の1/(2N)まで認識判別するヘッド位置情報認
識装置、11はデータヘッドを選択された情報トラック
に移動(アクセス)させるトラックアクセス制御時に、
目標トラックまでの距離もしくは目標トラックまでのト
ラック数に応じて目標速度を指令する速度指令器であ
る。通常速度指令器はROMテーブル等で実現される
が、目標トラックまでの距離もしくは目標トラックまで
のトラック数を計測する毎に関数演算して出力するもの
であっても良い。12はデータヘッドがサーボセクタを
通過する毎に、ヘッド位置情報認識装置からの分解能の
高いヘッド位置情報を入力して上記ヘッド速度演算方法
に基づきデータヘッドの記録媒体半径方向の移動速度を
演算する速度演算手段、13は上記速度指令器11と速
度演算手段12との出力を誤差演算する誤差増幅器であ
る。この誤差増幅器13の出力は補償器14、スイッチ
16を介して、補償器14の出力に応じてVCMポジシ
ョナに電流を供給する電流ドライバ17に供給されトラ
ックアクセス制御ループが構成される。また、選択され
た情報トラックにデータヘッドを追従させる追従制御ル
ープは、トラック内位置デコーダの出力を補償器15、
スイッチ16を介して電流ドライバ17に供給する事に
より構成される。
【0070】この図6の基本ブロック図から理解できる
ように本発明のヘッド位置認識方法及びヘッド速度演算
方法を備えたヘッド移動速度制御装置は、データヘッド
のトラックアクセス(シーク)における位置認識及び速
度制御の方法に関わっており、主には、記録媒体上の周
方向に離散的に埋め込まれた24トラックもしくは36
トラック周期のサーボパターンと、そのパターンよりデ
ータヘッドの通過するトラックの相対的位置関係をより
1トラック以下まで検出し、上記サーボパターンと速度
演算手段により実現されるヘッド移動速度制御装置に関
わっている。その結果、離散的に形成したサーボセクタ
に少なくとも24トラックを周期とする4種類のサーボ
パターンを設けたことによる速度検出範囲の増大という
利点と、サーボパターン繰り返し周期に制限される事な
くヘッド移動速度のダイナミックレンジを拡大できると
いう利点を合わせ持っている。よって、より高速で短時
間のトラックシーク(アクセス)性能を実現することが
可能になる。
【0071】図7は、本発明の一実施例におけるヘッド
移動速度制御装置のヘッド位置情報認識装置10とサー
ボ情報復調器8をさらに詳しく説明したブロック図であ
る。データヘッド5によって記録媒体から検出した信号
は、プリアンプ7によって増幅した後、サーボセクタ2
の中に埋め込まれたバースト部18等を用いて出力値を
規格化するAGCアンプに伝えられる。サーボ情報復調
器18は、AGCアンプ38と、AGCアンプ38によ
って規格化した信号を定められたしきい値にて2値化す
る2値化回路39と、連続した2値化信号の中から最も
その間隔の長いイレース部19をを見つけだすイレース
部検出器40と、イレース部19を検出すると同時にカ
ウンタをスタートして、サーボセクタ2に埋め込み形成
してあるサブトラックコード20の信号A〜I及びトラ
ック内位置情報を示すαバースト、βバーストを検出す
るためのゲートを発生し、かつデータセクタ3と次に来
るサーボセクタを判別するゲートを発生するセクタカウ
ンタ及びゲート発生器41より構成されている。トラッ
ク内位置デコーダ9は、セクタカウンタ及びゲート発生
器41よりゲート指令を受け、トラック内位置情報を示
すαバースト、βバーストだけをAGCアンプより受取
り、(αバースト−βバースト)の演算を行って、追従
制御時にデータヘッドのトラック内位置を検出する。ま
た、ヘッド位置情報認識装置10は、セクタカウンタ及
びゲート発生器41よりゲート指令を受け、2値化回路
39により2値化された信号のうち信号A、B、C、
D、E、Fの2値化情報を一時的に記憶しておく記憶回
路36と、セクタカウンタ及びゲート発生器41よりゲ
ート指令を受け、AGCアンプ38によって規格化され
た信号のうち信号G、H、Iのピーク値を各々保持する
ピークホールダG26、ピークホールダH27及びピー
クホールダI28と、ピークホールダG26のピーク値
とピークホールダH27のピーク値を比較する比較器2
9と、ピークホールダH27のピーク値とピークホール
ダI28のピーク値を比較する比較器30と、ピークホ
ールダI28のピーク値とピークホールダG26のピー
ク値を比較する比較器31と、比較器29、30、31
の2値化情報を保持し記憶回路36の2値化情報と併せ
て第1番目の2値化情報を構成する第1ラッチ32と、
第1ラッチ32の内容に応じてピークホールダG、H、
Iのどれに第1回目のオフセットを付加するかを(表
3)のデコード方式に従い決定するオフセットデコーダ
33と、上記オフセットデコーダ33の指令に従って所
定のオフセット値をピークホールダG、H、Iのどれか
1つに付加するオフセット付加器34と、オフセット付
加器34によりオフセットを付加されたピークホールダ
と対応するピークホールダとの比較結果を保持して第2
番目の2値化情報を形成する第2ラッチ35と、さら
に、第2番目の2値化情報の結果にしたがって、第2回
目のオフセットを付加すべきピークホルダの選定と付加
すべき第2回目のオフセット値をオフセット付加器に指
令し、第2回目のオフセット値を付加したピークホルダ
と対応するピークホルダとの比較を行い、第3番目の2
値化情報を第3ラッチに形成し、さらに、上記動作を繰
り返して、第N番目の2値化情報を第Nラッチ38に形
成し、結果上記第1ラッチから第Nラッチまでの2値化
情報を用いてデータヘッドのサーボトラックに対する相
対的位置関係をトラック幅の1/(2N)まで詳細に判
別するヘッド位置情報判別要素37とにより構成され
る。
【0072】上記に述べた構成をすることにより、ヘッ
ド位置情報認識装置10はデータヘッドのサーボトラッ
クに対する相対的位置関係をトラック幅の1/(2N
まで詳細に判別することが可能となる。よって、トラッ
クアクセス制御時に、データヘッドの移動速度を従来の
N倍の高い分解能で認識でき、精度の高い速度制御を可
能にする。尚、ヘッド位置情報判別要素37は、(表
1)、(表2)、(表3)、(表4)を用いたデータヘ
ッドの位置判別をROMテーブル等を利用したハードウ
ェアで行っても良いし、また、μCPU等を利用したソ
フトウェアで行っても良い。
【0073】尚、この時のヘッド位置情報判別要素37
は、ROMテーブル等のハードウェアだけで構成する事
も可能であるが、1チップμCPU等のハードウェアと
ソフトウェアを用いて構成しても良い。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明のヘッド位置認識方
法は、記録媒体上の周方向に離散的なサーボセクタを埋
め込み形成し、そのサーボセクタには少なくとも24ト
ラックを周期とする4種類のサーボパターンを設け、速
度制御時に、ヘッドのサーボセクタ間での移動距離が2
4トラックまでヘッドのサーボセクタ間での平均移動速
度を正しく計算出来るよう構成している。
【0075】例えば、上記トラックピッチXtp=12μ
m、サンプル周期Ts=300μsecの場合、サーボ
パターンを少なくとも24トラック周期とする事によ
り、最高速度Vmax=96cm/sとする事が出来る。
また、サーボパターンを36トラック周期とする事によ
り、最高速度Vmax=144cm/sとする事が出来
る。よって、サーボセクタ間でのヘッド移動距離算出限
界が向上し、速度検出範囲が従来方式の2倍もしくは3
倍にする事が可能となる。結果、より高速で短時間のト
ラックシーク(アクセス)性能を実現することが可能に
なるという作用がある。 また、実施例の説明の中でも
述べたように、新たに追加したサーボパターンM、Nに
よって生じるサーボ領域の増大は、容量換算でたかだか
0.1〜0.2%程度であり、設計で吸収可能な範囲で
ある。
【0076】本発明のヘッド速度演算方法は、P個前に
通過したサーボセクタから現在通過中のサーボセクタま
でのヘッド移動距離を基にヘッド移動速度を演算する方
法であった、上記P個前に通過したサーボセクタで演算
されたヘッド移動距離に第1のオフセットを加えた第1
のヘッド移動距離と、上記P個前に通過したサーボセク
タで演算されたヘッド移動距離から第2のオフセットを
減じた第2のヘッド移動距離とを作成し、現在のサーボ
セクタにて演算されるヘッド移動距離が、上記第1と第
2のヘッド移動距離との間にないときは、上記演算され
たヘッド移動距離にMを加えた値を真のヘッド移動距離
としてヘッド移動速度を演算する方法である。
【0077】この方法は、サーボセクタが短い繰り返し
周期しかもたないサーボパターンで形成されていても、
以前演算したヘッド移動距離を基に現在のサーボセクタ
で求められるべき真のヘッド移動距離の範囲を推定し、
式1で演算されるヘッド移動速度を真のヘッド移動速度
となるよう補正する機能を有している。結果、サーボパ
ターンの繰り返し周期にヘッド移動速度の上限が制限さ
れることなくヘッド移動速度を演算できるため、より高
速で短時間のトラックシーク(アクセス)性能を実現す
ることが可能になるという効果がある。
【0078】又、上記ヘッド位置認識方法とヘッド速度
演算方法を用いたヘッド移動速度制御装置は、離散的に
形成したサーボセクタに少なくとも24トラックを周期
とする4種類のサーボパターンを設けたことによる速度
検出範囲の増大という利点と、サーボパターン繰り返し
周期に制限される事なくヘッド移動速度のダイナミック
レンジを拡大できるという利点を合わせ持っている。よ
って、より高速で短時間のトラックシーク(アクセス)
性能を実現することが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるサーボセクタの
具体的サーボパターン図
【図2】図1のサーボセクタをデータヘッドが横切った
ときの再生波形図
【図3】同実施例におけるデータヘッドがサーボセクタ
上を低速移動したときの再生出力状態図
【図4】同実施例におけるデータヘッドがサーボセクタ
上を低速移動したときの信号G、信号H、信号Iの再生
出力状態図
【図5】本発明のヘッド速度演算方法を説明するフロー
チャート
【図6】本発明の第1の実施例におけるヘッド位置決め
装置の基本ブロック図
【図7】同実施例のサーボ情報復調器とヘッド位置情報
認識手段のブロック図
【図8】従来のサーボセクタの具体的サーボパターン図
【図9】図8のサーボセクタをデータヘッドが横切った
ときの再生波形図
【符号の説明】
1 回転可能な記録媒体 2 サーボセクタ 3 データセクタ 4 情報トラック 5 データヘッド 6 VCMポジショナ 8 サーボ情報復調器 9 トラック内位置デコーダ 10 ヘッド位置情報認識装置 11 速度指令器 12 速度演算手段 17 電流ドライバ 18 バースト部 19 イレース部 20 サブトラックコード 21 位置情報 22 再生信号Gのピークホルド値 23 再生信号Hのピークホルド値 24 再生信号Iのピークホルド値 25 再生信号Iにオフセット0.5を付加した後のピー
クホルド値 26,27,28 ピークホルダ 29,30,31 比較器 32 第1ラッチ 33 オフセットデコーダ 34 オフセット付加器 35 第2ラッチ 37 ヘッド位置情報判別要素 39 2値化回路 40 イレース部検出器 41 セクタカウンタ及びゲート発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 21/08 G11B 21/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転可能な記録媒体の周方向にサーボセク
    タを離散的に形成し、このサーボセクタは3トラックを
    周期とする少なくとも3位相の第1のサーボパターン
    と、少なくとも24トラックを周期とし且つ互いに少な
    くとも6トラックのずれを持ち少なくとも2位相のパタ
    ーンからなる第2のサーボパターンと、12トラックを
    周期とし且つ互いに3トラックのずれを持ち少なくとも
    2位相のパターンからなる第3のサーボパターンと、6
    トラックを周期とし第3のサーボパターンとの間で少な
    くとも1.5トラックのずれを持つ第4のサーボパター
    ンとで構成され、前記記録媒体上の4種類のサーボパタ
    ーンから得られる再生信号に従って、第2のサーボパタ
    ーンを用いて多くとも10トラックの範囲にまで弁別
    し、第3と第4のサーボパターンを用いて、3トラック
    の範囲にまで弁別し、第1のサーボパターンを用いてヘ
    ッド位置を1トラック以下の領域にまで弁別するヘッド
    位置認識方法。
  2. 【請求項2】第1、第2、第3及び第4のサーボパター
    ンは、それぞれ少なくとも1つのダイビットパターンを
    含んで形成される請求項1記載のヘッド位置認識方法。
  3. 【請求項3】複数の記録面を備えた記録媒体のそれぞれ
    の面の周方向に離散的なサーボセクタを形成し、上記サ
    ーボセクタにはNトラック周期(Nは整数)のサーボパ
    ターンを設け、上記サーボパターンはM個(M≧N)の
    サブトラックコードで分割され、サーボセクタを通過す
    る毎にヘッドで時系列的に検出されるサブトラックコー
    ドとP個前(Pは整数)に通過したサーボセクタで検出
    されたサブトラックコードとの差分からヘッド移動距離
    を求め、ヘッド移動速度を演算する際にP個前に通過し
    たサーボセクタで演算されたヘッド移動距離に第1のオ
    フセットを加えた第1のヘッド移動距離と、上記P個前
    に通過したサーボセクタで演算されたヘッド移動距離か
    ら第2のオフセットを減じた第2のヘッド移動距離とを
    作成し、現在のサーボセクタにて演算される上記ヘッド
    移動距離が、上記第1のヘッド移動距離よりも大きいと
    きは上記演算されたヘッド移動距離からMを減じた値を
    真のヘッド移動距離とし、また、上記現在のサーボセク
    タにて演算されるヘッド移動距離が、上記第2のヘッド
    移動距離よりも小さいときは上記演算されたヘッド移動
    距離にMを加えた値を真のヘッド移動距離としてヘッド
    移動速度を演算するヘッド速度演算方法。
  4. 【請求項4】第1のオフセット及び第2のオフセット
    は、ヘッド移動用アクチュエータの発生する加速度で加
    減速した時のP個のサーボセクタ間に移動可能なヘッド
    移動距離を基に作成する請求項3記載のヘッド速度演算
    方法。
  5. 【請求項5】回転可能な記録媒体と、この記録媒体の周
    方向に形成された請求項1記載のサーボセクタと、上記
    記録媒体の情報を少なくとも再生可能なデータヘッド
    と、上記データヘッドの再生信号から前記離散的なサー
    ボセクタに含まれているサーボ情報を取り出すサーボ情
    報復調手段と、上記データヘッドとトラックの相対的位
    置関係を請求項1記載のヘッド位置認識方法に基づき認
    識できるよう構成したヘッド位置情報認識手段と、上記
    ヘッド位置情報認識手段の出力により目標トラックまで
    の距離に応じてトラックアクセス速度指令を出力する速
    度指令手段と、上記ヘッド位置情報認識手段の出力によ
    りデータヘッドの記録媒体半径方向の移動速度を算出す
    る速度演算手段と、データヘッドを上記記録媒体半径方
    向の任意の位置に移動させるポジショナ手段とを備え、
    トラックアクセス制御は前記速度指令手段と速度演算手
    段との速度誤差に基づく信号をポジショナ手段に帰還す
    る事により構成されたヘッド移動速度制御装置。
  6. 【請求項6】 データヘッドとトラックの相対的位置関
    係を情報トラック幅の1/(2N)まで微細に認識でき
    るよう構成したヘッド位置情報認識手段は、第1のサー
    ボパターンそれぞれの再生信号振幅のピーク値をそれぞ
    れ記憶する少なくとも2つのピークホルダ要素と、上記
    少なくとも2つのピーク値をそれぞれ比較する少なくと
    も1つの比較要素と、比較要素の出力を記憶して第1番
    目の2値化情報を保持する第1ラッチ要素と、第1ラッ
    チ要素の内容に応じてどのピークホルダ要素にオフセッ
    トを加えるかを決定するオフセットデコーダ要素と、オ
    フセットデコーダ要素の指令にもとずき所定のピークホ
    ルダ要素にオフセットを付加するオフセット付加要素
    と、オフセットを付加したピークホルダ要素と付加しな
    いピークホルダ要素とを再度上記比較要素を用いて比較
    し、その結果を一時的に記憶して第2番目の2値化情報
    を保持する第2ラッチ要素と、第N番目までの2値化情
    報をラッチするN個のラッチ要素と、上記第1ラッチ要
    素から第Nラッチ要素までの内容を用いてデータヘッド
    のトラックに対する相対的位置関係を情報トラック幅の
    1/(2N)まで検出するヘッド位置情報判別要素とに
    より構成された請求項5記載のヘッド移動速度制御装
    置。
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