JP3243003B2 - 写真自動現像処理システム - Google Patents

写真自動現像処理システム

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JP3243003B2
JP3243003B2 JP21434992A JP21434992A JP3243003B2 JP 3243003 B2 JP3243003 B2 JP 3243003B2 JP 21434992 A JP21434992 A JP 21434992A JP 21434992 A JP21434992 A JP 21434992A JP 3243003 B2 JP3243003 B2 JP 3243003B2
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雅行 榑松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真自動現像機と、当
該写真自動現像機から排出される廃液を処理する減圧ヒ
ートポンプ方式蒸発濃縮装置と、を接続した写真自動現
像処理システムに関わり、特に、写真自動現像機の水洗
槽の汚れを防止した写真自動現像処理システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の写
真処理は、黒白感光材料の場合には現像、定着及び水洗
等、カラー感光材料の場合には発色現像、漂白定着(ま
たは漂白、定着)、水洗、安定化等の機能の1つ又は2
つ以上を有する処理液を用いた工程を組合わせて行われ
ている。そして、多量の感光材料を処理する写真処理に
おいては、処理によって消費された成分を補充し、一
方、処理によって処理液中に溶出或は蒸発によって濃化
する成分(例えば、現像液における臭化物イオン、定着
液における銀錯塩のような)を除去して処理液成分を一
定に保つことによって処理液の性能を一定に維持する手
段が採られており、上記補充のために補充液が処理液に
補充され、写真処理における濃厚化成分の除去のために
処理液の一部が廃棄されている。
【0003】近年では、前記のような廃棄物(廃液)の
量を削減できる写真廃液処理装置として、特開昭60−
70841号公報に開示されているように、廃液を加熱
して水分を蒸発乾固ないし固化する写真廃液処理装置が
紹介されている。また、廃液を蒸発濃縮せしめる蒸発釜
の加熱手段及び蒸気を冷却し凝縮し液化する冷却釜の冷
却手段として、ヒートポンプ回路の放熱部及び吸熱部を
用い、且つ、該蒸発釜と冷却釜を減圧手段にて減圧し、
その液を通常の沸騰点以下で沸騰が起こるようにして濃
縮物を取出す減圧ヒートポンプ方式の蒸発濃縮装置が紹
介されている。そして、この減圧ヒートポンプ方式の蒸
発濃縮装置は、前記冷却釜で凝縮液化した凝縮水を、エ
ジェクタ及び送液ポンプを使用した減圧手段により溜枡
内に回収する方法を取っている。即ち、溜枡内の凝縮水
を、当該溜枡外にせっしたモータに直結した羽根を持つ
送液ポンプにより汲み上げて、前記エジェクタの垂直管
部を通して再び前記溜枡内に戻すと、該垂直管部と直交
する水平管部側が真空状態となる。従って、前記水平管
部の口端を前記冷却釜の凝縮水出口に接続しておくと、
当該凝縮水は、強制的に吸引されて前記溜枡内に回収さ
れる。この蒸発濃縮装置は、減圧下で蒸発させることか
ら、硫化水素などを発生させることなく濃縮物を取り出
せる利点を有している。
【0004】そして、このような減圧ヒートポンプ方式
の蒸発濃縮装置と、写真自動現像機とを接続した写真自
動現像処理システムが開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記写
真自動現像機の水洗槽には、現像槽や漂白定着槽を通過
した被現像物に付着している処理液や、現像により除去
されるべき物質等が当該被現像物と一緒に入り込み、当
該水洗槽が、水あか、微生物、銀スラッジ等により汚れ
やすいという問題があった。そして、前記水洗槽の汚れ
は、被現像物の水洗に支障を来し、被現像物の仕上がり
性を低下させるという問題があった。
【0006】そこで、前記水洗槽の汚れを取り除くため
に、当該水洗槽を頻繁に洗浄する必要があるが、これ
は、手間がかかると共に、生産性を低下させるという問
題があった。本発明は、このような問題を解決すること
を課題とするものであり、写真自動現像機の水洗槽の汚
れを抑制し、効率のよい現像処理及び現像処理廃液の処
理を行う写真自動現像処理システムを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、写真処理廃液を蒸発濃縮する蒸発釜と、
前記蒸発釜から発生する蒸気を冷却手段により冷却して
凝縮液化する冷却釜と、減圧手段を介して前記冷却釜で
凝縮液化した凝縮水を回収する溜枡と、を備えた減圧ヒ
ートポンプ方式蒸発濃縮装置を、写真自動現像機に接続
した写真自動現像処理システムにおいて、前記溜枡と写
真自動現像機の水洗槽とを、送液配管を介して接続し、
当該送液配管に、前記溜枡内に回収された凝縮水を前記
水洗槽内に収容された水洗水に対して、0.1〜10%
の割合で汲み上げて当該水洗槽内に供給する汲上手段を
接続したことを特徴とする写真自動現像処理システムを
提供するものである。
【0008】そして、前記写真自動現像機の水洗槽に、
当該水洗槽内に収容された水洗水を電解酸化する電解酸
化装置を接続したことを特徴とする写真自動現像処理シ
ステムを提供するものである。また、前記写真処理廃液
は、ハイドロキノンを含有してなることを特徴とする写
真自動現像処理システムを提供するものである。
【0009】さらに、前記写真処理廃液は、PS版の現
像処理廃液を含有してなることを特徴とする写真自動現
像処理システムを提供するものである。そして、前記写
真自動現像機の水洗工程が、チオ硫酸塩を含有する定着
工程に続く処理工程であることを特徴とする写真自動現
像処理システムを提供するものである。
【0010】さらにまた、前記写真自動現像機の水洗槽
は、予備水洗槽及び本水洗槽からなることを特徴とする
写真自動現像処理システムを提供するものである。そし
てまた、前記減圧ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置は、水
溶液を蒸発濃縮する蒸発釜の加熱手段及び蒸気を冷却し
液化する冷却釜の冷却手段として圧縮機、放熱部、減圧
装置、吸熱部を順次環状に接続し、熱媒体を密閉したヒ
ートポンプ装置の前記放熱部及び吸熱部を用い、前記蒸
発釜と冷却釜とを連通状態として全体を減圧する減圧手
段を備えたことを特徴とする写真自動現像処理システム
を提供するものである。
【0011】
【作用】本発明に係る写真自動現像処理システムは、減
圧ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置の溜枡と写真自動現像
機の水洗槽とを、送液配管を介して接続し、当該送液配
管に、前記溜枡内に回収された凝縮水を前記水洗槽内に
収容された水洗水に対して、0.1〜10%の割合で汲
み上げて当該水洗槽内に供給する汲上手段を接続したた
め、前記水洗槽の汚れを防止することができる。
【0012】即ち、前記凝集水は、亜硫酸イオン、炭酸
イオン、フェノール系化合物、有機溶媒等を含有してお
り、殺菌作用やチオ硫酸銀イオンの安定化作用を有して
いるため、前記水洗槽に微生物が繁殖したり、銀スラッ
ジや水あかが増加したりすることを抑制することができ
る。従って、前記微生物や銀スラッジ、水あか等による
水洗槽の汚れを防止することができる。
【0013】前記凝縮水の供給量が、前記水洗槽内に収
容された水洗水に対して、0.1%未満であると、前記
殺菌作用やチオ硫酸銀イオンの安定化作用を発揮するこ
とが困難となり、水洗槽の汚れを充分に防止することが
できなくなる。一方、前記凝縮水の供給量が、前記水洗
槽内に収容された水洗水に対して、10%を越えると、
被現像物を水洗する能力が低下し、良好な被現像物を得
ることが困難となる。従って、前記凝縮水の供給量を、
前記水洗槽内に収容された水洗水に対して、0.1〜1
0%に限定した。
【0014】そして、本発明に係る写真自動現像処理シ
ステムに、前記写真自動現像機の水洗槽に、当該水洗槽
内に収容された水洗水を電解酸化する電解酸化装置を接
続したことで、さらに、前記水洗槽に微生物が繁殖した
り、銀スラッジや水あかが増加したりすることを抑制す
ることができ、より水洗槽の汚れを防止することができ
る。
【0015】また、前記写真処理廃液が、ハイドロキノ
ンを含有してなることで、より殺菌作用を向上すること
ができ、さらに、前記水洗槽に微生物が繁殖したり、銀
スラッジや水あかが増加したりすることを抑制すること
ができ、より水洗槽の汚れを防止することができる。そ
してまた、前記写真処理廃液が、PS版の現像処理廃液
を含有してなることで、より殺菌作用を向上することが
でき、さらに、前記水洗槽に微生物が繁殖したり、銀ス
ラッジや水あかが増加したりすることを抑制することが
でき、より水洗槽の汚れを防止することができる。
【0016】そして、前記写真自動現像機の水洗工程
が、チオ硫酸塩を含有する定着工程に続く処理工程であ
ることで、銀スラッジによる水洗槽の汚れを防止する効
果を向上することができる。さらにまた、前記写真自動
現像機の水洗槽は、予備水洗槽及び本水洗槽からなるこ
とで、前記水洗槽の汚れを防止することができると共
に、被現像物により良好な水洗を行うことができ、品質
が向上した被現像物を得ることができる。
【0017】
【実施例】次に、本発明に係る一実施例について、図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る
写真自動現像処理システムを示す構成図である。図1に
示すように、本実施例に係る写真自動現像処理システム
は、写真自動現像処理装置101と、減圧ヒートポンプ
方式蒸発濃縮装置100から構成されている。
【0018】前記写真自動現像処理装置101は、公知
の装置であり、例えば、ハロゲン化銀写真感光材料(P
S版を含む)の発色現像を行う現像槽95、定着を行う
定着槽96、予備水洗を行う水洗槽97A及び本水洗を
行う水洗槽97Bからなる処理槽91、及び当該水洗槽
97A及び97Bから送られる被現像物を乾燥する乾燥
機98を備えている。前記水洗槽97A及び97Bに
は、後に詳細するが、凝縮水を水洗槽97A及び97B
内に送液・供給する送液配管71が接続されている。さ
らに、前記送液配管71には、前記凝縮水を汲み上げて
当該水洗槽97A及び97B内に供給すると共に、その
供給量を調整することが可能な汲上手段70が接続され
ている。
【0019】前記写真自動現像処理装置101から排出
される廃液は、特に図示しない配管を経て、貯槽6に収
容され、減圧ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置100の廃
液供給口79から蒸発釜1内に供給される。前記蒸発釜
1は、減圧に耐える構造を有しており、該蒸発釜1内に
は、水溶液(具体的には写真処理廃液)が注入貯留され
る。符号2は、蒸発釜1の外側に同心状に設けた冷却釜
で、該冷却釜2の上部は、蒸発釜1と連通している。符
号3は、真空ポンプからなる減圧手段で、該減圧手段3
は、冷却釜2内を大気圧より低い減圧下にする。これに
より水溶液をその沸騰点以下の温度で沸騰が起こるよう
にしている。この実施例では、不快ガス発生の起こりに
くいように低温での蒸発を行うものである。
【0020】符号4は、前記蒸発釜内に三次元配置した
加熱手段で、該加熱手段4は、ヒートポンプ回路5の放
熱部を用い、その表面温度は、減圧蒸発下では100°
C以下、特に臭気ガスの発生を防止するには20〜60
°Cに管理することが最も好ましい。この加熱手段4
は、下部を写真処理廃液Wに浸し、上部を液面上から突
出して空中に露出している。ここに加熱手段4を液中と
空中とにまたがるように三次元配置とした理由は、液中
と液面を同時に効率良く加熱できるようにするためであ
る。
【0021】符号7は、前記貯槽6から廃液を汲み上
げ、廃液供給口79から蒸発釜1内に給送する電磁弁を
備えた汲上手段である。この汲上手段7は、蒸発釜1内
で加熱蒸発により液面が一定量降下したときに作動する
ようになっている。この汲上手段7により汲み上げられ
た廃液は、蒸発釜1内で空中の加熱手段に直接散布させ
るように供給するか、特に図示しないが、適当な邪魔板
を介して水面を波立たせないように供給する。尚、加熱
手段4の液中部分と空中にある部分とは、通常同じ温度
で管理されるが、その場合は、伝熱効果の相違により空
中にある部分の方が実質的に表面温度は高くなる。この
ため、これに直接供給廃液を散布すると急加熱による不
快ガスの発生もあり得る。その対策として供給量を加減
するか、空中にある加熱手段の温度をガス発生温度以下
に抑えることが必要となる。あるいは、液中、液外で加
熱手段を分けて別々に適温に制御してもよい。
【0022】符号9は、前記冷却釜2内に設置した冷却
手段で、該冷却手段9は、圧縮機、放熱部、減圧装置、
吸熱部を順次に接続し、熱媒体を密閉したヒートポンプ
回路5の吸熱部を使用している。この冷却手段9は、蒸
発釜1内で蒸発し、上部空間を通して冷却釜2内に進入
してきた水蒸気を捕らえて冷却して凝縮液化させるため
のものである。この凝縮水は、冷却釜2の底部2aに設
けた凝縮水取出口2bから取り出され、送液パイプ61
を介して釜外に設置した第1の溜枡10に回収される。
【0023】前記回収は、本実施例ではエジェクター3
aを使用した減圧手段3により行われる。この原理は、
第1の溜枡10内の凝縮水を、枡外に設置したモータM
に直結した羽根を持つ送液ポンプ3bにて矢印方向に汲
み上げ、エジェクター3aの垂直管部を通して同枡10
内に戻すと、該垂直管部に直交する水平管部側が真空域
になるから、該水平管部の口端(真空吸引口端)を、前
記冷却釜底部2aの凝縮水取出口2bにチューブ33を
介して接続しておくと、冷却釜2の底部2aに溜まった
凝縮水及び冷却釜2並びにこれに連通している蒸発釜1
内の空気が強制的に吸引され、両釜内の減圧安定化に寄
与する。
【0024】また、前記第1の溜枡10内には、当該第
1の溜枡10内に回収された凝縮水を冷却する冷却手段
9aが設置されている。この冷却手段9aにより、第1
の溜枡10内の水温を一定温度以下(例えば、0〜30
℃程度、さらに望ましくは、10〜25℃程度)に保持
することができ、ここに溜められた凝縮水の脱臭を行う
ことができる。さらに、前記凝縮水の温度上昇による減
圧手段3の減圧能力の低下を抑制することができる。
【0025】さらにまた、前記第1の溜枡10には、当
該第1の溜枡10内に回収された凝縮水を、オーバーフ
ローさせるオーバーフロー部66が設けられている。前
記オーバーフローした凝縮水は、第2の溜枡34に収容
される。前記第2の溜枡34には、当該凝縮水回収槽3
4に収容された凝縮水を送液する送液配管71の一端が
接続されている。そして、この送液配管71の他端は、
前記写真自動現像機101の水洗槽97A及び97Bに
接続されている。この送液配管71には、前記第1の溜
枡10内に回収された凝縮水を前記水洗槽97A及び9
7B内に収容された水洗水に対して、0.1〜10%の
割合で汲み上げて当該水洗槽97A及び97B内に供給
する汲上手段70が接続されている。
【0026】この汲上手段70は、例えば、ベローズ、
ポンプ等の定量ポンプが好ましく、前記写真自動現像機
101の電装ユニット74により作動することができ
る。符号11は、前記ヒートポンプ回路5の冷媒圧縮用
のコンプレッサー(圧縮機)、符号12は、前記蒸発釜
1の加熱手段4の上流側に設けた冷媒空冷手段である。
冷媒空冷手段12は、前記コンプレッサー11に加圧圧
縮されて高温にされた冷媒を適切な設定温度にまで下げ
るためのものであり、空冷ファン13を備える。
【0027】符号14は、キャピラリーチューブ(膨張
器)であり、当該キャピラリーチューブ14の下流側の
吸熱部は、前記冷却釜2内の冷却手段9及び第1の溜枡
10内の冷却手段9aとして利用される。即ち、前記キ
ャピラリーチューブ14を挟んで上流側が加熱域、下流
側が冷却域となる。しかして、冷却釜2の冷却手段9を
通過した冷媒は、コンプレッサー11に還流する。
【0028】符号15は、蒸発濃縮を繰り返して高濃度
に固形化した濃縮物(スラリー)を溜める濃縮物溜部
で、当該濃縮物溜部15は、前記蒸発釜1の底部に設け
られている。符号16は、前記濃縮物溜部15の底面と
同一レベルの側壁外面に突設した濃縮物取出口で、該濃
縮物取出口16は、栓手段17により密栓されている。
この栓手段17は、ボールバルブ、バタフライバルブ、
スライドバルブで構成しても良いが、図示の場合は、蒸
発釜1内の減圧状態を維持させるためにパッキング材に
より構成され、把手18を引いたり押したりすることに
より濃縮物取出口16を開閉できるようになっている。
【0029】符号19は、濃縮物取出口16に接続さ
れ、前記濃縮物を回収する濃縮物回収容器50である。
符号20は、前記濃縮物溜部15に設けた回転羽根で、
該回転羽根20は、蒸発釜1の頂面に設置した駆動源2
1から垂下した出力軸22の下端に固着されている。こ
の回転羽根20は、前記濃縮物溜部15の内底面を全面
的に攪拌でき、かつ、濃縮物をその取出口16へ向けて
掃き出し易い形態になっている。勿論、ハンドル操作に
より手動回転させ得るように構成してもよい。
【0030】次に、本実施例に係る写真自動現像処理シ
ステムの具体的動作について説明する。先ず、写真自動
現像機101及び減圧ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置1
00を作動し、写真感光材料及び/又はPS版の現像処
理を行うと共に、当該写真自動現像機101から排出さ
れる廃液の処理を行う。
【0031】即ち、前記汲上手段7を作動させて蒸発釜
1内に、PS版処理廃液Wを必要水位まで注入する。次
に、前記モータMを駆動して送液ポンプ3bを作動す
る。次いで、ヒートポンプ回路5のコンプレッサー11
及び冷媒空冷手段12の冷却ファン13を作動する。こ
のようにして濃縮運転がスタートする。この時、第1の
溜枡10内には、送液ポンプ3bの作動により循環する
循環水が入れられている。しかる後、前記蒸発釜1内の
加熱手段4が所定の温度まで加熱され、冷却釜2内の冷
却手段9が冷却され、廃液は、大気圧の沸騰点以下の温
度、例えば35°Cで沸騰し蒸発することとなる。
【0032】前記蒸発釜1内で蒸発した水蒸気は、上部
空間を通して冷却釜2内に進入し、ここで冷却凝縮され
て水滴となり、冷却釜2の底部2aに溜められる。この
凝縮水は、底部2aの凝縮水取出口2bからチューブ3
3を経てエジェクター3aの真空吸引口端にて強制的に
吸引され、第1の溜枡10に溜められる。即ち、前記送
液ポンプ3bの作動により、第1の溜枡10内の液を汲
み上げ、エジェクタ3aの垂直管部を介して第1の溜枡
10内に戻すと、前記垂直管部に直交する水平管部側が
真空域になり、前記冷却釜2の底部2aに溜まった凝縮
水が強制的に吸引され、チューブ33及び送液パイプ6
1を経て、前記第1の溜枡10に供給される。この凝縮
水と同時に冷却釜2及びこれに連通している蒸発釜1内
の空気(ガス)も吸引されるが、このガスは第1の溜枡
10内の凝縮水に触れつつ空中に放出され、ガスに含む
臭気は除去できる。
【0033】このように、蒸発により蒸発釜1内に予め
注入した写真処理廃液Wが減少すると、これに伴い、汲
上手段7が作動し、新たな写真処理廃液Wを補給し、こ
の蒸発・補給の繰り返しにより廃液は徐々に濃縮され
る。しかして高濃度に固形化した成分は濃縮物となって
底部に設けた濃縮物溜部15に溜められる。また、前記
凝縮水の回収により、前記第1の溜枡10内の水面が、
オーバーフロー部66に達すると、当該凝縮水は、オー
バーフロー部66から第2の溜枡34に収容される。
【0034】一方、前記濃縮運転のスタートと同時に、
前記汲上手段70が作動し、第2の溜枡34内に収容さ
れた凝縮水を汲み上げ、送液パイプ71介して当該汲み
上げた水を凝縮水を写真自動現像機101の水洗槽97
A及び97Bに供給する。ここで、前記凝縮水は、前記
水洗槽97A及び97B内に収容された水洗水に対し
て、0.1〜10%の割合で供給した。前記凝縮水に
は、亜硫酸イオン、炭酸イオン、フェノール系化合物、
有機溶媒等を含有しており、殺菌作用やチオ硫酸銀イオ
ンの安定化作用を有しているため、前記水洗槽97A及
び97Bに微生物が繁殖したり、銀スラッジや水あかが
増加したりすることを抑制することができる。従って、
前記微生物や銀スラッジ、水あか等による水洗槽97A
及び97Bの汚れを防止することができる。
【0035】このようにして、写真処理廃液Wの濃縮処
理が終了したら、前記減圧手段3の作動を停止する。前
記濃縮物溜部15に溜まった濃縮物を除去する際は、密
栓されていた濃縮物取出口16を開放させ、蒸発釜1の
底部に溜まった濃縮物を濃縮物回収容器19に取り出
す。この取出し時に、駆動源22により回転羽根20を
回転させることで、濃縮物の取出作業を効率よく行うこ
とができる。
【0036】なお、本実施例では、前記凝縮水を回収す
る溜枡として、第1の溜枡10及び第2の溜枡34を設
置したが、これに限らず、溜枡の設置数は、任意に設定
してよい。また、本実施例では、写真処理廃液Wの濃縮
処理について説明した。写真感光材料としては、カラー
ペーパー、カラーネガ、カラーポジ等のカラー感光材、
レントゲンフィルム、印刷用フィルム等のモノクロ感材
等に使用できる。さらに、ハロゲン化銀感光材料以外の
PS版の現像処理、及び廃液処理についても同様の効果
を得ることができることは、勿論である。
【0037】そして、本実施例では、写真自動現像機1
01の水洗槽として、予備水洗を行う水洗槽97A及び
本水洗を行う水洗槽97Bを設置したが、これに限ら
ず、水洗槽の設置数は、任意に決定してよい。そしてま
た、本発明に係る写真自動現像処理システムは、前記写
真自動現像機101の水洗槽に、当該水洗槽内に収容さ
れた水洗水を電解酸化する電解酸化装置を接続すること
で、より水洗槽に微生物が繁殖したり、銀スラッジや水
あかが増加したりすることを抑制することができ、より
水洗槽の汚れを防止することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る写真
自動現像処理システムは、減圧ヒートポンプ方式蒸発濃
縮装置の溜枡と写真自動現像機の水洗槽とを、送液配管
を介して接続し、当該送液配管に、前記溜枡内に回収さ
れた凝縮水を前記水洗槽内に収容された水洗水に対し
て、0.1〜10%の割合で汲み上げて当該水洗槽内に
供給する汲上手段を接続したため、前記水洗槽の汚れを
防止することができる。
【0039】また、前記写真自動現像機の水洗槽に、当
該水洗槽内に収容された水洗水を電解酸化する電解酸化
装置を接続することで、さらに、前記水洗槽に微生物が
繁殖したり、銀スラッジや水あかが増加したりすること
を抑制することができ、より水洗槽の汚れを防止するこ
とができる。また、前記写真処理廃液が、ハイドロキノ
ンを含有してなること、或いは、PS版の現像処理廃液
を含有してなることで、より殺菌作用を向上することが
でき、さらに、前記水洗槽に微生物が繁殖したり、銀ス
ラッジや水あかが増加したりすることを抑制することが
でき、より水洗槽の汚れを防止することができる。
【0040】さらにまた、前記写真自動現像機の水洗槽
は、予備水洗槽及び本水洗槽からなることで、前記水洗
槽の汚れを防止することができると共に、被現像物によ
り良好な水洗を行うことができ、品質が向上した被現像
物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る写真自動現像処理シス
テムを示す構成図である。
【符号の説明】
1 蒸発釜 2 冷却釜 3 減圧手段 3a エジェクタ 3b 送液ポンプ 4 加熱手段 6 貯槽 7 汲上手段 9 冷却手段 9a 冷却手段 10 第1の溜枡 34 第2の溜枡 70 汲上手段 71 送液配管 90 冷却手段 97A 水洗槽 97B 水洗槽 100 減圧ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置 101 写真自動現像機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−118348(JP,A) 特開 平4−16844(JP,A) 特開 平3−293083(JP,A) 特開 昭56−36649(JP,A) 特開 昭63−167366(JP,A) 特開 平2−262142(JP,A) 特公 昭53−43478(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 5/00 B01D 1/28 C02F 1/04 C02F 1/461 G03D 3/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真処理廃液を蒸発濃縮する蒸発釜と、
    前記蒸発釜から発生する蒸気を冷却手段により冷却して
    凝縮液化する冷却釜と、減圧手段を介して前記冷却釜で
    凝縮液化した凝縮水を回収する溜枡と、を備えた減圧ヒ
    ートポンプ方式蒸発濃縮装置を、写真自動現像機に接続
    した写真自動現像処理システムにおいて、 前記溜枡と写真自動現像機の水洗槽とを、送液配管を介
    して接続し、当該送液配管に、前記溜枡内に回収された
    凝縮水を前記水洗槽内に収容された水洗水に対して、
    0.1〜10%の割合で汲み上げて当該水洗槽内に供給
    する汲上手段を接続したことを特徴とする写真自動現像
    処理システム。
  2. 【請求項2】 前記写真自動現像機の水洗槽に、当該水
    洗槽内に収容された水洗水を電解酸化する電解酸化装置
    を接続したことを特徴とする請求項1記載の写真自動現
    像処理システム。
  3. 【請求項3】 前記写真処理廃液は、ハイドロキノンを
    含有してなることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の写真自動現像処理システム。
  4. 【請求項4】 前記写真処理廃液は、PS版の現像処理
    廃液を含有してなることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の写真自動現像処理システム。
  5. 【請求項5】 前記写真自動現像機の水洗工程が、チオ
    硫酸塩を含有する定着工程に続く処理工程であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項4のいづれか一項記載
    の写真自動現像処理システム。
  6. 【請求項6】 前記写真自動現像機の水洗槽は、予備水
    洗槽及び本水洗槽からなることを特徴とする請求項1な
    いし請求項5のいづれか一項記載の写真自動現像処理シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記減圧ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置
    は、水溶液を蒸発濃縮する蒸発釜の加熱手段及び蒸気を
    冷却し液化する冷却釜の冷却手段として圧縮機、放熱
    部、減圧装置、吸熱部を順次環状に接続し、熱媒体を密
    閉したヒートポンプ装置の前記放熱部及び吸熱部を用
    い、前記蒸発釜と冷却釜とを連通状態として全体を減圧
    する減圧手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし
    請求項6のいづれか一項記載の写真自動現像処理システ
    ム。
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