JPH0957002A - ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置及びそれを用いた処理方法 - Google Patents

ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置及びそれを用いた処理方法

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JPH0957002A
JPH0957002A JP21743495A JP21743495A JPH0957002A JP H0957002 A JPH0957002 A JP H0957002A JP 21743495 A JP21743495 A JP 21743495A JP 21743495 A JP21743495 A JP 21743495A JP H0957002 A JPH0957002 A JP H0957002A
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JP
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liquid
heating
heat
heat pump
gas
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JP21743495A
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English (en)
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Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
寛子 ▲圓▼入
Hiroko Enniyuu
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸溜液中に溜出する酢酸等を抑えて蒸溜液の
河川放流を2次処理なしで可能とするヒートポンプ方式
の蒸発濃縮装置を提供する。 【構成】 圧縮機、放熱部、膨張弁、吸熱部を接続した
ヒートポンプ回路の放熱部を蒸発濃縮を対象液体の加熱
蒸発部として使用し、吸熱部を液体から発生する蒸気を
冷却液化する冷却凝縮部として使用し、加熱蒸発部と冷
却凝縮部とを連通とした連結容器を構成し、連結容器を
減圧する減圧手段を備えた装置において、対象液体を加
熱蒸発部へ供給する給液手段と、対象液体の加熱蒸発部
と冷却凝縮部に至る経路に位置し対象液体を加熱蒸発部
より発生する蒸気とを接触させる気液接触手段と、加熱
蒸発部と気液接触手段と冷却凝縮部とを連通とする連結
容器とを備え、対象液体毎に加熱蒸発部と気液接触手段
と給液手段を設け、加熱蒸発部から冷却凝縮部に至る経
路に別の気液接触手段を設け連通状態とした装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真処理液等の廃液を蒸
発濃縮して廃棄するための蒸発濃縮装置及びそれを用い
た処理方法に関し、更に詳しくは、ヒートポンプ方式の
加熱手段と冷却手段によりエネルギー効率の高い処理を
行い、減圧下で蒸発濃縮することで蒸溜液中に溜出する
酢酸、亜硫酸等を抑えて蒸溜液の河川や下水への放流を
2次処理することなく可能とする装置及びそれを用いた
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来の技術1)従来より写真処理廃液等を蒸発濃縮し
てその廃棄を容易にすると共に廃棄公害を軽減する方式
がとられて来た。そして、最近、蒸発濃縮装置としては
低電力消費、安全性、臭気等の面より蒸発濃縮に関して
は減圧ヒートポンプ方式のものがミニラボ市場等に市販
されている。
【0003】蒸発濃縮装置は廃液を1つの蒸発濃縮部で
濃縮し発生蒸気を凝縮液化する方法である。この装置で
現像、定着、安定液等全てを混合して処理し、得られる
凝縮液は現像液以外の処理液の溶解水として使用し、余
った凝縮液はpH調整剤とI消費量低減のための酸化
剤を添加して2次処理した後、下水や河川に放流してい
る。
【0004】また、(従来の技術2)前記蒸発濃縮装置
において、複数の加熱蒸発部をそれぞれ別々にヒートポ
ンプ回路で加熱するものが知られている。
【0005】また、(従来の技術3)前記蒸発濃縮装置
において、複数の対象液の貯溜量のバラツキを制御する
ものは知られていない。
【0006】また、(従来の技術4)廃液を処理する蒸
発濃縮装置において、排出される濃縮物を別々の容器に
入れられるものが知られている。
【0007】さらに、(従来の技術5)ハロゲン化銀白
黒感光材料の現像廃液と定着廃液を混合または単独で蒸
発濃縮して行っているものが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、次のような課題がある。即ち、 (従来の技術1)前記蒸発濃縮装置においては上記のよ
うなpH調整剤や酸化剤を添加するという2次処理が必
要となり処理が複雑である。
【0009】また、(従来の技術2)複数の加熱蒸発部
をそれぞれヒートポンプ回路で加熱すると、装置が大き
くなり、コスト高となり、また装置が複雑化するという
問題がある。
【0010】また、(従来の技術3)複数の対象液の貯
溜量にバラツキがあると、貯溜量の多い液が残り効率が
悪くなる。
【0011】また、(従来の技術4)廃液を処理する蒸
発濃縮装置から排出される濃縮物が別々の容器に入れる
と取扱が複雑となる。
【0012】さらに、(従来の技術5)ハロゲン化銀白
黒感光材料の現像廃液と定着廃液を従来の処理方法で処
理しても、アンモニア、亜硫酸、酢酸の濃度が高く、直
接河川や下水に流すことが出来ず、2次処理が必要とな
る。
【0013】本発明は上記の課題に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、蒸溜液中に溜出する酢酸、亜流酸
等を抑えて蒸溜液の河川や下水の放水を2次処理をしな
いで可能とし、低コストで小型で高性能なヒートポンプ
方式の蒸発濃縮装置を提供することにある。
【0014】また、本発明の他の目的は、複数の加熱蒸
発部を一つのヒートポンプ回路で加熱する場合でも、安
定した蒸発濃縮が行える低コストで小型で高性能なヒー
トポンプ方式の蒸発濃縮装置を提供することにある。
【0015】また、本発明の他の目的は、複数の対象液
の貯溜量にバラツキがあっても、全てが処理でき、貯溜
量の多い液が残らないようにした低コストで小型で高性
能なヒートポンプ方式の蒸発濃縮装置を提供することに
ある。
【0016】また、本発明の他の目的は、複数の濃縮物
を1つの容器にして取扱を容易にし、低コストで小型で
高性能なヒートポンプ方式の蒸発濃縮装置を提供するこ
とにある。
【0017】さらに、本発明の他の目的は、ハロゲン化
銀白黒感光材料の現像廃液と定着廃液を問題なく濃縮物
と蒸溜液に分離する低コストで小型で高性能なヒートポ
ンプ方式の蒸発濃縮装置を用いた処理方法を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の構成
により達成される。即ち、(1)圧縮機、放熱部、膨張
弁および吸熱部の順に接続して熱媒体を密閉したヒート
ポンプ回路の該放熱部を蒸発濃縮を対象とする液体の加
熱蒸発部の加熱手段として使用し、該吸熱部を該液体か
ら発生する蒸気を冷却液化する冷却凝縮部の冷却手段と
して使用し、前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部とを連通
状態とした連結容器と、該連結容器を減圧する減圧手段
とを備えたヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、前
記対象とする液体を加熱蒸発部へ供給する給液手段と、
前記対象とする液体用の加熱蒸発部と前記冷却凝縮部に
至る経路に位置し前記対象とする液体を前記加熱蒸発部
より発生する蒸気とを接触させる気液接触手段と、対象
とする液体の前記加熱蒸発部と前記気液接触手段と前記
冷却凝縮部とを連通状態とする前記連結容器とを備え、
2つ以上の対象とする液体毎に前記加熱蒸発部と前記気
液接触手段と前記給液手段を設け、対象とする液体の前
記少なくとも1つの加熱蒸発部から前記冷却凝縮部に至
る経路に、前記対象とする液体とは別の液体用の気液接
触手段を設け連通状態としたことを特徴とするヒートポ
ンプ方式蒸発濃縮装置であり、(2)第2の発明は圧縮
機、放熱部、膨張弁、吸熱部を順次に接続し熱媒体を密
閉したヒートポンプ回路の該放熱部を、蒸発濃縮を対象
とする液体の加熱蒸発部の加熱手段として使用し、該吸
熱部を該液体から発生する蒸気を冷却液化するための冷
却凝縮部の冷却手段として使用し、該前記加熱蒸発部と
前記冷却凝縮部を連通状態とした連結容器を構成し、該
連結容器を減圧する減圧手段を具備したヒートポンプ方
式蒸発濃縮装置において、前記加熱蒸発部と該加熱蒸発
部への給液手段を2系列以上設け、前記ヒートポンプ回
路を1回路として、圧縮機から加熱蒸発部へ至る経路に
ヒートポンプ回路のファンによる強制空冷部を設け、膨
張弁と冷却凝縮部の間の熱媒体温度と、加熱部側の熱媒
体温度または加熱蒸発部液温度を検出する温度検出手段
を各々設け、少なくとも2つの温度データを使用して該
ファンをON/OFFさせることを特徴とするヒートポ
ンプ方式蒸発濃縮装置であり、(3)第3の発明は圧縮
機、放熱部、膨張弁、吸熱部を順次に接続し熱媒体を密
閉したヒートポンプ回路の該放熱部を、蒸発濃縮を対象
とする液体の加熱蒸発部の加熱手段として使用し、該吸
熱部を該液体から発生する蒸気を冷却液化するための冷
却凝縮部の冷却手段として使用し、前記加熱蒸発部と前
記冷却凝縮部を連通状態とした連結容器を構成し、該連
結容器を減圧する減圧手段を具備したヒートポンプ方式
蒸発濃縮装置において、前記加熱蒸発部と該加熱蒸発部
への給液手段を2系列以上設け、前記ヒートポンプ回路
を1回路とし、該各々の加熱蒸発部は液量検出手段を有
する濃縮液貯溜部を設け、給液手段の元には各々の貯溜
液の違いが検出可能な液量検出手段を有する供給貯溜タ
ンクを各々設け、全ての濃縮液貯溜部の液量が一定量以
下に蒸発によって減少した時に、供給貯溜タンクの液量
の多い液に対して液量の少ない液の給液量比率を減少さ
せて、各々の濃縮液貯溜部の液量検出手段のいずれかが
一定量を検出するまで供給することを特徴とするヒート
ポンプ方式蒸発濃縮装置であり、(4)第4の発明は圧
縮機、放熱部、膨張弁、吸熱部を順次に接続し熱媒体を
密閉したヒートポンプ回路の該放熱部を、蒸発濃縮を対
象とする液体の加熱蒸発部の加熱手段として使用し、該
吸熱部を該液体から発生する蒸気を冷却液化するための
冷却凝縮部の冷却手段として使用し、前記加熱蒸発部と
前記冷却凝縮部を連通状態とした連結容器を構成し、該
連結容器を減圧する減圧手段を具備したヒートポンプ方
式蒸発濃縮装置において、前記加熱蒸発部と該加熱蒸発
部への給液手段を2系列以上設け、複数の加熱蒸発部よ
り排出する濃縮物を1つの濃縮物回収容器に導くように
したことを特徴とするヒートポンプ方式蒸発濃縮装置で
あり、(5)第5の発明は(1)から(4)のいずれか
1項記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置を用い、ハロ
ゲン化銀白黒写真感光材料の処理に使用したアルカリ性
現像廃液と、アンモニウムイオンと亜硫酸イオンを含有
する定着廃液を、別々に2つの蒸発濃縮部で蒸発濃縮処
理することを特徴とするヒートポンプ方式蒸発濃縮装置
を用いた処理方法である。
【0019】
【作用】以上のように構成した作用について説明する。
【0020】請求項1は、圧縮機、放熱部、膨張弁およ
び吸熱部の順に接続して熱媒体を密閉したヒートポンプ
回路の該放熱部を蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発
部の加熱手段として使用し、該吸熱部を該液体から発生
する蒸気を冷却液化する冷却凝縮部の冷却手段として使
用し、前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部とを連通状態と
した連結容器と、該連結容器を減圧する減圧手段とを備
えたヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、前記対象
とする液体を加熱蒸発部へ供給する給液手段と、前記対
象とする液体用の加熱蒸発部と前記冷却凝縮部に至る経
路に位置し前記対象とする液体を前記加熱蒸発部より発
生する蒸気とを接触させる気液接触手段と、対象とする
液体の前記加熱蒸発部と前記気液接触手段と前記冷却凝
縮部とを連通状態とする前記連結容器とを備え、2つ以
上の対象とする液体毎に前記加熱蒸発部と前記気液接触
手段と前記給液手段を設け、対象とする液体の前記少な
くとも1つの加熱蒸発部から前記冷却凝縮部に至る経路
に、前記対象とする液体とは別の液体用の気液接触手段
を設け連通状態とした。その結果として、蒸溜液中に溜
出する酢酸、亜硫酸、アンモニア等を抑えて、蒸溜液の
河川放流や、下水放流を2次処理なしで可能にする。
【0021】モノクロ写真(Xレイフィルム、印刷フィ
ルム等)用の定着廃液には亜硫酸、酢酸、アンモニアが
含有されており、単独又は現像廃液と混合して蒸溜して
も蒸溜液中に溜出する亜硫酸、酢酸、アンモニアは多少
の濃度変動はあるが濃度レベルは高く、2次処理が必要
であり、2次処理装置として生物処理、電解処理等が考
えられるが装置サイズ、コスト共に蒸溜と同程度または
それ以上となってしまう。これに対して、本発明では現
像廃液で冷却凝縮前の発生蒸気を気液洗浄(以降、単に
洗浄とも言う)することで、酢酸、亜硫酸成分が除去出
来ることを見い出した。即ち、廃液は酸性廃液やアルカ
リ性廃液等の種々の廃液があり、加熱蒸発時にガスが蒸
発中に出て行くことは防止できないが、蒸発中でガス成
分を回収し、それぞれの廃液を別々に蒸発濃縮すること
で濃縮液中にガス成分を抑え込む方式で解決できること
をみいだした。
【0022】請求項2は、請求項1記載のヒートポンプ
方式蒸発濃縮装置において、前記複数の加熱蒸発部より
発生する蒸気を一つの経路に合流させた後、上記気液接
触手段を直列に複数通過する構造とし、該複数の気液接
触手段への給液手段は別々の液でそれぞれの加熱蒸発部
に給液される構造とする。その結果として、蒸溜液中に
入る亜硫酸、酢酸、アンモニア等のガス成分を低く抑え
ることができ、さらに、加熱蒸発釜は複数であるが、そ
れを1つに合流させるため、気液接触手段、冷却凝縮部
は1系列にすることができるので、複数設ける方式に比
較して、装置が小型化でき、低コスト化が可能となる。
【0023】例えば、モノクロ写真用定着廃液は酸性で
あるが濃縮時には酸性ガスの亜硫酸、酢酸と共にアルカ
リ性ガスのアンモニアガスも発生する。一方アルカリ性
である現像液はアミンガス、炭酸ガス等を発生させる。
即ち、蒸発濃縮時には、酸とアルカリを別々に分けて濃
縮することで、混合して濃縮するよりはガス成分を大幅
に減らすことが可能であるが、酸性液のみを濃縮した時
にもアルカリ性ガスが発生し、また、アルカリ廃液から
酸性ガスが発生する。このため、分割して濃縮した蒸気
中に含まれるガス成分は変動はあるが、酸性、アルカリ
性のいずれのガス成分も存在しており、本発明のごと
く、合流され、直列に複数の気液接触手段で蒸気中より
ガス成分を除去する方式が非常に有効となる。また、ヒ
ートポンプ方式は、加熱側が冷却側に対して、熱量が多
く(機械仕事分の熱が多い)ガス洗浄部で熱量をロスし
ても、全体として蒸溜速度は冷却能力が元になっている
ため蒸溜速度には影響がなく好ましい。
【0024】請求項3は、請求項1または請求項2記載
のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、前記気液接
触手段を複数設け、少なくとも2つの気液接触手段を通
過後の液が同一の加熱蒸発部に給液される構造である。
その結果として、発生するガス成分を気液接触手段で完
全に除去し、より問題のない蒸溜液が得られる。例えば
Xレイ現像廃液とXレイ定着廃液を処理する場合、発生
蒸気をそれぞれの廃液で洗浄するが、先に現像廃液で洗
浄後、定着廃液で洗浄すると、気液接触部の定着廃液よ
り亜硫酸、酢酸ガスが発生し、冷却凝縮部に至る。この
ため定着廃液洗浄後、専用のアルカリ液の洗浄ラインを
設け亜硫酸、酢酸ガスを除去し、この洗浄液は現像廃液
の濃縮に給液することで問題のない蒸溜液を得ることが
出来る。一方、先に定着で、後に現像液で洗浄すると、
現像中のグルタルアルデヒドが発生する。この場合、冷
却凝縮前に高沸点のアミン系化合物を含有する酸性液で
洗浄することで、問題のない蒸溜液を得ることができ
る。即ち、供給廃液では除去しきれない。または、洗浄
部より再生するガス成分を除去するための洗浄液を設
け、いずれかの廃液に混合させて濃縮する方式を示した
ものである。
【0025】請求項4は、請求項1から請求項3のいず
れか1項記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置におい
て、前記気液接触手段が一定量の液を貯溜し、気液接触
のために液を循環する構造とする。その結果として、気
液接触部でのガス除去効果を向上し、より問題のない蒸
溜液を得る。定期的に液を供給することでガス除去効率
を上げることができる。即ち、発生ガスは連続で出てく
るが、供給液を連続して供給することは減圧下であると
コントロールが難しい。これに対して、電磁弁開閉時間
で制御する方式では、閉じの間は液が供給されない。こ
れに対して、液循環系を設ければ常に液が供給されてお
りガス除去の効率が低下しない。
【0026】請求項5は、請求項1から請求項4のいず
れか1項記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置におい
て、前記気液接触手段の液貯溜部液面を、液体の加熱蒸
発部より高くし、液を落差で流す構造とする。その結果
として、落差で液を流すのでポンプ方式に比べ低コスト
化がはかれ、また配管の目詰まりが防止できる。ポンプ
で行うとコストアップとなるが、落差で液を流した方が
コスト安となり、また、減圧系内であり液の流れも良好
である。なお、この場合、蒸気が入ると気液接触部を通
過しない蒸気が冷却凝縮されることになるため液貯溜部
から加熱蒸溜への配管は液で満たし、蒸気が入らない構
造とすることが好ましい。
【0027】請求項6は、請求項1から請求項5のいず
れか1項記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置におい
て、前記加熱蒸発部への消泡剤の給液手段を備え消泡剤
は加熱蒸発部へ直接添加する構造又は、気液接触手段を
通過し加熱蒸発部に至る供給液経路に添加する構造とす
る。その結果として、消泡剤を加熱蒸発部へ添加するこ
とにより、加熱蒸発部での発泡を抑えることが可能とな
る。なお、消泡剤を気液接触部を通過させると、気液接
触部で消泡剤がタール化して目詰まりの原因となるので
好ましくない。
【0028】請求項7は、圧縮機、放熱部、膨張弁、吸
熱部を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ回路
の放熱部を、蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発部の
加熱手段として使用し、吸熱部を該液体から発生する蒸
気を冷却液化するための冷却凝縮部の冷却手段として使
用し、前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部を連通状態とし
た連結容器を構成し、該連結容器を減圧する減圧手段を
具備したヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、前記
加熱蒸発部と該加熱蒸発部への給液手段を2系列以上設
け、前記ヒートポンプ回路を1回路として、圧縮機から
加熱蒸発部へ至る経路にヒートポンプ回路のファンによ
る強制空冷部を設け、膨張弁と冷却凝縮部の間の熱媒体
温度と、加熱部側の熱媒体温度または加熱蒸発部液温度
を検出する温度検出手段を各々設け、少なくとも2つの
温度データを使用して該ファンをON/OFFさせる。
その結果として、複数の加熱蒸発部を1つのヒートポン
プ回路で加熱しても、安定した蒸発濃縮が行える。減圧
下での低温蒸発濃縮に対して、複数の加熱蒸発部があ
り、それぞれの加熱がヒートポンプでは均一にしにく
く、また、ヒートポンプ回路が熱バランスを崩すと処理
能力の低下をして、ヒートポンプ回路の故障につなが
る。
【0029】請求項8は、請求項7記載のヒートポンプ
方式蒸発濃縮装置において、膨張弁と冷却凝縮部の間の
熱媒体温度と、加熱部側の熱媒体温度または加熱蒸発部
液温度の各々にファンをONする温度と、ファンをOF
Fする温度を設定し、ファンはいずれかのON条件温度
に達した場合にONし、それぞれがOFF条件温度に達
した場合にOFFさせる制御である。その結果として、
ヒートポンプ回路の熱バランスを安定に保ち、安定した
処理能力を維持することが可能となる。
【0030】請求項9は、請求項7または請求項8記載
のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、加熱蒸発部
と膨張弁の間の熱媒体温度と、加熱蒸発液温度の温度差
が一定以上になったことを検出して濃縮完了として濃縮
運転を停止し、濃縮物の取り出しを自動的に行うか又は
アラームで濃縮完了を知らせる。その結果として、蒸発
濃縮する液を一定濃度まで濃縮したことを自動検出また
はアラーム等で知らせることにより、供給液の濃度が不
明でも一定の濃縮度での停止が可能となる。
【0031】請求項10は、圧縮機、放熱部、膨張弁、
吸熱部を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ回
路の該放熱部を、蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発
部の加熱手段として使用し、該吸熱部を該液体から発生
する蒸気を冷却液化するための冷却凝縮部の冷却手段と
して使用し、前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部を連通状
態とした連結容器を構成し、該連結容器を減圧する減圧
手段を具備したヒートポンプ方式蒸発濃縮装置におい
て、前記加熱蒸発部と該加熱蒸発部への給液手段を2系
列以上設け、前記ヒートポンプ回路を1回路とし、該各
々の加熱蒸発部は液量検出手段を有する濃縮液貯溜部を
設け、給液手段の元には各々の貯溜液の違いが検出可能
な液量検出手段を有する供給貯溜タンクを各々設け、全
ての濃縮液貯溜部の液量が一定量以下に蒸発によって減
少した時に、供給貯溜タンクの液量の多い液に対して液
量の少ない液の給液量比率を減少させて、各々の濃縮液
貯溜部の液量検出手段のいずれかが一定量を検出するま
で供給する。その結果として、複数の対象液の貯溜量に
バラツキがあっても、全てが処理出来、貯溜量の多い液
が残らないようになる。
【0032】請求項11は、請求項10記載のヒートポ
ンプ方式蒸発濃縮装置において、加熱蒸発部の濃縮液貯
溜部の液量検出手段は1液面検出の液面センサーであ
り、供給液貯溜タンクの液量検出手段は下位液面と中位
液面の2液面の液面センサーであり、濃縮液貯溜部の全
ての液面センサーが液末検出となった時に、供給貯溜タ
ンクの中位液面を検出している液に対して、下位液面の
み検出し中位液面が検出していない液を少なくした一定
量を各々供給し、一定時間の停止時間後、濃縮液貯溜部
の液面検出と液供給を繰り返す。その結果として、複数
の対象液の貯溜量にバラツキがあっても、より好ましく
全てが処理出来、貯溜量の多い液が残らないようにでき
る。
【0033】請求項12は、圧縮機、放熱部、膨張弁、
吸熱部を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ回
路の該放熱部を、蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発
部の加熱手段として使用し、該吸熱部を該液体から発生
する蒸気を冷却液化するための冷却凝縮部の冷却手段と
して使用し、前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部を連通状
態とした連結容器を構成し、該連結容器を減圧する減圧
手段を具備したヒートポンプ方式蒸発濃縮装置におい
て、前記加熱蒸発部と該加熱蒸発部への給液手段を2系
列以上設け、複数の加熱蒸発部より排出する濃縮物を1
つの濃縮物回収容器に導くようにする。その結果とし
て、濃縮物を1つの容器とすることで、取り扱いが向上
する。
【0034】請求項13は、請求項12記載のヒートポ
ンプ方式蒸発濃縮装置において、濃縮物回収容器が仕切
られており、濃縮物が混合しない構造である。その結果
として、濃縮物が混合することでガス発生、発熱等を起
こす場合に有効である。
【0035】請求項14は、請求項1から請求項13の
いずれか1項記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置を用
い、ハロゲン化銀白黒写真感光材料の処理に使用したア
ルカリ性現像廃液と、アンモニウムイオンと亜硫酸イオ
ンを含有する定着廃液を、別々に2つの蒸発濃縮部で蒸
発濃縮処理する。その結果として、特に、感光材料がハ
ロゲン化銀白黒写真感光材料の場合、現像廃液と定着廃
液を問題なく蒸発濃縮し、濃縮物と蒸溜液に分離するこ
とができる。
【0036】請求項15は、請求項14記載のヒートポ
ンプ方式蒸発濃縮装置を用いて行う処理方法において、
ハロゲン化銀白黒写真感光材料が医療用白黒フィルムま
たは印刷用白黒フィルムである。その結果として、感光
材料が医療用フィルム(X線フィルム)、印刷用フィル
ムの場合は廃液にアンモニア、亜硫酸、酢酸濃度が高い
が、効率よく蒸溜液の溜出を抑えることが出来る。
【0037】
【実施例】以下、第1の発明から第5の発明の実施例を
図面に基づいて説明する。
【0038】<実施例1>図1はヒートポンプ方式蒸発
濃縮装置の全体構成図で、図2はヒートポンプ方式蒸発
濃縮装置のヒートポンプ回路および温度センサ配置図で
ある。
【0039】図1で、給液手段は貯溜槽16から電磁弁
18を介して気液接触カラム21を経て釜部30に入る
構造となっている。同様にして貯溜槽11から電磁弁1
3を介して気液接触カラム26を経て釜部40に入る構
造となっている。
【0040】貯溜槽部15には廃液を貯溜する槽の貯溜
槽16、液面を検出するレベル計で液面の高位置、中位
置、低位置の3点を検出する液面レベル計(LC2)1
7、電磁作用で弁を開閉し廃液の供給を行う電磁弁18
がそれぞれ設けられている。電磁弁18を開くと液が気
液接触手段20に供給される。
【0041】同様にして、貯溜槽部10には廃液を貯溜
する槽の貯溜槽11、液面を検出するレベル計で液面の
高位置、中位置、低位置の3点を検出する液面レベル計
(LC1)12、電磁作用で弁を開閉し廃液の供給を行
う電磁弁13が設けられている。電磁弁13を開くと液
が気液接触手段25に供給される。
【0042】気液接触手段は、気液接触カラム21、2
6で、蒸気を下から上へ流し、上から液を供給し、図で
斜線部分に気液接触面積を増加させる充填部材(活性
炭、セラミックボール、ロック材、ハニカム材部材、吸
水性多孔性材料等)の気液接触媒体24、28を設けて
いる。なお、図1では気液接触カラム21、26、釜部
40、釜部30は分離した構造で示したが、一体構成と
するのがコスト、サイズ的に好ましい。
【0043】気液接触手段20には気液接触の容器の気
液接触カラム21、液を循環させる循環ポンプ22、ハ
ニカム等の気液接触媒体24がそれぞれ設けられてお
り、蒸気より亜硫酸、酢酸等のガス成分を吸収するよう
になっている。また、廃液は後述する釜部30に供給さ
れるようになっている。
【0044】同様にして、気液接触手段25には気液接
触の容器の気液接触カラム26、液を循環させる循環ポ
ンプ27、ハニカム等の気液接触媒体28がそれぞれ設
けられており、蒸気より亜硫酸、酢酸等のガス成分を吸
収するようになっている。また、廃液は後述する釜部3
0に供給されるようになっている。
【0045】釜部30は廃液を濃縮し加熱蒸発する部分
で、釜部30には加熱蒸発容器の濃縮カラム31、廃液
の液面を検知する液面レベル計(LC4)32、廃液を
攪拌するモータ33、熱を放出する放熱部34がそれぞ
れ設けられている。また、釜部30には気液接触手段2
0よりの廃液が供給されるようになっている。なお開閉
弁99は後述の濃縮物98Bを排出するための弁であ
る。
【0046】同様にして、釜部40は廃液を加熱蒸発す
る部分で、釜部40には加熱蒸発容器の濃縮カラム4
1、廃液の液面を検知する液面レベル計(LC3)4
2、廃液を攪拌するモータ43、熱を放出する放熱部4
4が設けられている。また釜部40には気液接触手段2
5の廃液が供給されるようになっている。なお、開閉弁
99は後述の濃縮物98Aを排出するための弁である。
【0047】濃縮物回収容器98は釜部30と釜部40
からの濃縮物を同時に回収する容器で、濃縮物回収容器
98は釜部30からの濃縮物98Bと釜部40からの濃
縮物98Aとが混合されないようにしきられている。な
お、濃縮物回収容器98はハードな容器でもフレキシブ
ルな容器でもよく、また容器の開口部は着脱自在になっ
ていることが望ましく、例えばスクリューキャップの口
金として、釜部側にも前記口金と嵌合する口金を設ける
ことが好ましい。また濃縮物回収容器98はプラスチッ
ク材料がコスト面と取扱の面より好ましい。
【0048】釜部50は、蒸気の冷却凝縮部で、冷却コ
イル52の表面に蒸気が接触して冷却凝縮する構造とな
っている。釜部50には凝縮容器の凝縮カラム51、蒸
発を凝縮する冷却コイル52が設けられている。また、
釜部50には前述の気液接触手段25及び20を通過し
てガス成分が吸収された蒸気が入るようになっている。
【0049】また、水流タンク部60は減圧する減圧手
段61、モータ62により減圧させる減圧ポンプ65、
凝縮した水を溜める水槽63、および、液を冷却する吸
熱部64がそれぞれ設けられている。水槽96は凝縮し
た水を一時的に溜める水槽で、液面レベル計(LC)9
7は液面を検知するセンサである。消泡剤部75は消泡
剤を収容する部分で、消泡剤を入れる消泡剤タンク7
6、液面の位置を検出する液面レベル計(LC)77、
消泡剤の供給を制御する電磁弁78、電磁弁79がそれ
ぞれ設けられている。消泡剤はそれぞれ前記気液接触手
段25、20に供給されるよになっている。
【0050】ヒートポンプの回路を説明するが、詳しく
は図2で説明する。コンプレッサ80は熱媒体を圧縮す
るための圧縮機で、強制空冷部85は熱媒体を強制空冷
する。強制空冷部85には空冷凝縮器86、モータ8
7、ファン88があり、圧縮された熱媒体は空冷凝縮器
86でモータ87により駆動されたファン88により空
冷される。また、キャピラリーチューブ95は熱媒体を
膨張させる膨張弁で、放熱部はコンプレッサ80からキ
ャピラリーチューブ95の間で、全て放熱するが特に強
制空冷部85、釜部40、釜部30で放熱する構造とな
っている。
【0051】次に、図2でヒートポンプの回路と温度セ
ンサの配置を説明すると、膨張弁は、熱媒体を高圧から
減圧する装置を示しキャピラリーチューブ95の他に減
圧弁等がある。なお、大型のコンプレッサでは膨張弁を
使用するが、小型のコンプレッサではキャピラリーチュ
ーブを使用するのが好ましい。
【0052】熱媒体Qは、フレオンガス(R−11,R
−22,R−134a等)、アンモニア等であり、液体
と気体の2層で蒸発潜熱より熱移動を行わせるためのも
のである。減圧手段は図1で水流タンク部60、吸熱部
64、減圧ポンプ65により系を減圧する手段を示して
いる。なお減圧手段は、ダイヤフラム式真空ポンプ等を
使用することも可能であるが、図1で示した方式がコス
ト上、メンテナンス上好ましい。
【0053】液体の加熱蒸発部は図1で説明したように
釜部40、釜部30であり、液面レベル計(LC3)4
2,液面レベル計(LC4)32により一定量の液量と
して、ヒートポンプの放熱部44、34により加熱する
構造である。
【0054】加熱部側熱媒体温度は温度センサTH3か
ら温度センサTH5の場所の配管温度を測定する。コン
プレッサ80は図1の圧縮機で、空冷凝縮器86は図1
の熱媒体の空冷凝縮器で、温度センサTH3はコンプレ
ッサ80と空冷凝縮器86との間の配管に設けられてい
る。強制空冷部85では図1のようにモータ87の回転
によりファン88により空冷凝縮器86を空冷してい
る。
【0055】釜部40は廃液を加熱蒸発する部分で、温
度センサTH1、放熱部44が設けられている。温度セ
ンサTH4は釜部40と強制空冷部85との間に設けら
れている。釜部30は廃液を加熱蒸発する部分で、温度
センサTH2、放熱部34が設けられている。キャピラ
リチューブ95は膨張弁で、温度センサTH5はキャピ
ラリチューブ95と釜部30の間に設けられている。
【0056】水流タンク部60は水流タンクで、吸熱部
64が設けられている。温度センサTH6はキャピラリ
チューブ95と水流タンク部60との間に設けられて熱
媒体の温度を検出する。釜部50は蒸気冷却凝縮部で吸
熱部52が設けられている。温度センサTH7は釜部5
0と水流タンク部60との間に設けられて熱媒体の温度
を検出する。温度センサTH8は釜部50とコンプレッ
サ80の間に設けられて熱媒体の温度を検出する。
【0057】次に、ファン88のON/OFFの制御例
について説明すると、2点の場合は、温度センサTH5
と温度センサTH6、または温度センサTH3と温度セ
ンサTH6、また温度センサTH1と温度センサTH3
がある。3点の場合は、温度センサTH1と温度センサ
TH2と温度センサTH5、また温度センサTH3と温
度センサTH5と温度センサTH6がある(請求項7の
実施例)。
【0058】さらに、ファンのON/OFFの制御例と
して、温度センサTH3で100℃以上または温度セン
サTH6で15℃以上でファンをONする。また温度セ
ンサTH3で95℃以上でさらに、温度センサTH6で
13℃以下でファンOFFする。また、温度センサTH
3で95℃以下または温度センサTH5で47℃以下で
さらに温度センサTH7で15℃以下でファンOFFす
る(請求項8の実施例)。
【0059】次に、濃度完了の検知として、温度センサ
TH1または温度センサTH2と温度センサTH5の温
度差が一定以上になった事で濃縮完了とする。例えば、
温度センサTH5と温度センサTH1の差が13℃以上
となるか、ファンが30分以上連続ON時には9℃以上
の差となった時に濃縮完了とする。また、請求項9以外
では温度センサTH1または温度センサTH2と温度セ
ンサTH8の差で濃縮完了検出が可能である。但し、減
圧手段の性能影響を受けてバラツキを生じることがある
(請求項9の実施例)。
【0060】ここで、主な動作を図1、図2に基づいて
説明すると、熱媒体Qはコンプレッサ80で圧縮され、
空冷凝縮器86で空冷凝縮する。さらに放熱部44、放
熱部34、キャピラリチューブ95、吸熱部64、冷却
コイル52と循環する。また、廃液は気液接触手段20
に送られ、廃液は釜部30に供給される。さらに別の廃
液は気液接触手段25に送られ、廃液は釜部40に供給
される。廃液は釜部40、30でそれぞれ濃縮蒸発す
る。蒸気は気液接触手段25、20でガス成分が吸収さ
れ釜部50で冷却凝縮され液化する。蒸溜水は水流タン
ク部60に送られ、水槽96に一時的に溜められ下水、
河川に放流される。なお、消泡剤が電磁弁によりそれぞ
れ気液接触手段20、気液接触手段25に供給される。
以上により廃液が処理さる。
【0061】濃縮完了を検知するその他の好ましい方式
としては、温度センサTH1または温度センサTH2と
温度センサTH8の温度差が拡大して行く幅を検知する
方式、温度センサTH5の絶対値の上昇や温度センサT
H8の絶対値の減少を設定値を設けて検出する方式、系
内の減圧度の進行を検知する方式がある。なお、上記の
変動は、対象液により異なり、実験によって、濃縮進行
度と温度や温度差、圧力差との関係を求めて、運転中の
濃縮進行度を表示することも可能である。
【0062】また、請求項10の実施例として、図1で
液面レベル計12(LC1)、液面レベル計17(LC
2)、液面レベル計42(LC3)、液面レベル計32
(LC4)を設けている。これで、請求項10に記載の
如く制御することができる。なお、液量検出手段はフロ
ート式液面センサ、電極式液面センサ、超音波式、光学
式等がある。
【0063】なお、濃縮処理対象液の供給比率や、1回
の供給量は任意であるが、濃縮スタート時と濃縮度が上
昇した場合に供給比率を変更することも、発生ガス成分
の多い対象液に対しては有効である。即ち、濃縮スター
ト時にガス発生が多い液、高濃度でガス成分が多い液
等、対象液の組成により、ガスの発生量、発生タイミン
グ等が異なる。このため、気液接触による蒸気洗浄部を
吸収する液を多く供給することが有効である。そして、
濃縮の進行度は、熱媒体温度や濃縮液の温度や減圧度等
の変化によって知ることが出来、これを利用して、液供
給比率を変更することが出来る。
【0064】また、請求項11の実施例として、液面レ
ベル計12(LC1)、液面レベル計17(LC2)は
高、中、低の各位置の3点検出タイプで、液供給は例え
ば液面レベル計42(LC3)、液面レベル計32(L
C4)が未検出となった時に、電磁弁を一定時間開き、
さらに一定時間閉じることで一定量を供給するようにな
っている。なお供給量の変更は電磁弁の開き時間を変え
ることにより行う。
【0065】また、請求項14の実施例として、白黒感
光材料の現像廃液と定着廃液を処理すると、蒸溜液中の
アンモニア、亜硫酸、酢酸は大幅に低下し、河川や下水
への放流が可能となる。なお、従来は現像廃液は一般に
炭酸塩を含むPH9.5からPH11.0程度のアルカ
リ性廃液である。また定着廃液はアンモニア、亜硫酸、
酢酸を含むPH4からPH5.5程度の酸性廃液であ
る。これら廃液は混合しても、単独で蒸発濃縮しても、
得られる蒸溜液中のアンモニア、亜硫酸、酢酸等の濃度
が高く、そのまま河川や下水に流すことが出来ず、2次
処理が必要であった。
【0066】また、請求項15の実施例として、特に感
光材料が医療用フィルム、印刷用の場合の廃棄にはアン
モニア、亜硫酸、酢酸濃度が高いので、本発明の装置に
よる処理が極めて有効である。
【0067】具体的には、廃液は現像廃液と定着廃液に
分かれており、現像廃液の組成は、炭酸カリウム等の緩
衝剤、ハイドロキノンやフェニドン等の現像主薬、亜硫
酸カリュウム等の保恒剤、グルタルアルデヒド等の硬膜
剤その他に現像促進剤、カブリ防止剤、キレート剤、色
調剤、界面活性剤、銀汚れ防止剤、溶解助剤、消泡剤、
感光材料溶出物等の各種化合物を含有するPH値が9.
5から12.0のアルカリ性の水溶液である。定着廃液
の組成はチオ硫酸アンモニウム等のハロゲン化銀溶解
剤、亜硫酸アンモニウム等の保恒剤、酢酸等の緩衝剤、
硫酸アルミニウム等の硬膜剤、その他にキレート定着促
進剤、定着カブリ防止剤、界面活性剤、感光材料溶出物
等の各種化合物を含有するPH値が3.8から5.5の
酸性の水溶液である。
【0068】この現像廃液と定着廃液を混合して1つの
廃液として、1つの蒸発濃縮カラムにより蒸留した場
合、蒸留液中のアンモニウムイオン、亜硫酸イオン、酢
酸イオン、炭酸イオン濃度はかなり高く、特に濃縮率が
進行した場合にはアンモニウムイオン、亜硫酸イオン、
酢酸イオンはそれぞれ5000ppm以上となってしま
う。そして、現像廃液と定着廃液をそれぞれ別々の蒸発
濃縮カラムで蒸発することは、ある程度の効果はあり、
炭酸イオンの蒸留液への溜出は抑えられるが、現像廃液
からはグルタルアルデヒドが発生し、定着廃液からは酢
酸イオン、亜硫酸イオン、アンモニウムイオンが発生
し、特に高濃縮時には、酢酸イオン、亜硫酸イオンの蒸
留液中濃度がそれぞれ5000ppm以上となってしま
う。
【0069】これに対して、本発明の装置により、発生
蒸気を冷却凝縮する前に供給する定着廃液と現像廃液に
より気液接触カラムでガス洗浄した場合、即ち図1の1
1に定着廃液、16に現像廃液とした場合、得られる蒸
留液は高濃縮時でも酢酸イオン、亜硫酸イオン濃度はそ
れぞれ20から100ppm程度と低く、非常に有効で
ある。またアンモニウムイオンや炭酸イオン濃度も10
0ppm以下であり、グルタルアルデヒドも定着廃液に
吸収され、下水道等に法規的に何等問題なく排出するこ
とが出来る。
【0070】さらに、請求項3の実施例として、図示し
ないが、気液接触手段20の気液接触カラム21を出た
蒸気が釜部30に至る経路に、新たに別の気液接触手段
を設置し、その供給液は蒸気を洗浄後に釜部30、また
は釜部40に入る構造としたものである。
【0071】<実施例2>図3はヒートポンプ方式蒸発
濃縮装置の他の蒸発濃縮部及び気液接触手段の構成図を
示す。なお、装置において、上記図1に示した装置と同
一の部材には同一符号を付すとともに構成的、機能的に
かわらないものについてはその説明を省略する。図のよ
うに、釜部30Aは加熱蒸発部で、濃縮カラム31Aは
濃縮容器であり、また釜部40Aは加熱蒸発部で、濃縮
カラム41Aは濃縮容器である。釜部30Aと40Aは
一体構造となっている。またモータ33は攪拌用のモー
タで、モータ33は歯車列36Aを介して釜部30Aと
釜部40Aの攪拌羽根を駆動している。気液接触手段2
5Aは気液を接触させる部分で、同様にして気液接触手
段20Aは気液を接触させる部分である。気液接触手段
25Aと20Aは図のように上下直列につながってい
る。釜部50は蒸気が冷却され液化されるようになって
いる。水流タンク部60には水槽63、減圧手段61、
モータ62の回転により減圧ポンプ65が駆動する。
【0072】ここで、主な動作を説明すると、廃液は釜
部30A,釜部40Aでそれぞれ蒸発し、蒸気が混合さ
れる。混合された蒸気は最初に気液接触手段25Aの図
で下側より入り、気液接触媒体を通過しガス成分を吸収
され上側より出て行く。さらに、蒸気は気液接触手段2
0Aの図で下側より入り、気液接触媒体を通過してガス
成分を吸収し図で上側より出て行く。そして釜部50へ
送られ冷却され液化し水流タンク部60に溜まり2次処
理なしで、下水、河川等に流すようになっている。
【0073】<実施例3>図4はヒートポンプ方式蒸発
濃縮装置の他の気液接触手段の構成図を示す。なお、装
置において、上記図1に示した装置と同一の部材には同
一符号を付すとともに構成的、機能的にかわらないもの
についてはその説明を省略する。図のように気液接触手
段の構成は気液接触手段25Bと気液接触手段20Bが
直列に配置されている。気液接触手段25Bには気液接
触カラム26B、循環ポンプ27、覆い板23、気液接
触媒体28があり、同様に、気液接触手段20Bには気
液接触カラム21B、循環ポンプ22、覆い板23、気
液接触媒体28がある。なお、覆い板23は廃液が下側
の管に入らないようにするための覆い板である。また、
釜部50は蒸気冷却凝縮部で、冷却コイル52で蒸気を
液化している。
【0074】ここで主な動作を説明すると、図示しない
方法により廃液は蒸発し、蒸気は最初に気液接触手段2
5Bで下側より入り、気液接触媒体24を通過し蒸気の
ガス成分を吸収している。さらに、蒸気は気液接触手段
20Bで上側より入り、蒸気は気液接触媒体24を通過
しさらにガス成分を吸収し下側より出る。そして、釜部
50へ送られ冷却され液化し、図示しない水流タンク部
に溜まり2次処理なしに放水されるようになっている。
【0075】
【発明の効果】以上のように構成したので下記のような
効果を奏する。第1の発明のヒートポンプ方式蒸発濃縮
装置においては、蒸溜液中に溜出する酢酸、亜流酸等を
抑えて蒸溜液の河川放流また下水放水を2次処理しない
で可能とし低コストで小型で高性能なヒートポンプ方式
の蒸発濃縮装置となる。
【0076】第2の発明のヒートポンプ方式蒸発濃縮装
置においては、複数の加熱蒸発部を一つのヒートポンプ
回路で加熱する場合でも、安定した蒸発濃縮が行え低コ
ストで小型で高性能なヒートポンプ方式の蒸発濃縮装置
となる。
【0077】第3の発明のヒートポンプ方式蒸発濃縮装
置においては、複数の対象液の貯溜量にバラツキがあっ
ても、全てが処理でき、貯溜量の多い液が残らないよう
にし低コストで小型で高性能なヒートポンプ方式の蒸発
濃縮装置となる。
【0078】第4の発明のヒートポンプ方式蒸発濃縮装
置においては、濃縮物を1つの容器にして取扱を容易に
し、低コストで小型で高性能なヒートポンプ方式の蒸発
濃縮装置となる。
【0079】第5の発明のヒートポンプ方式蒸発濃縮装
置を用いた処理方法においては、ハロゲン化銀白黒感光
材料の現像廃液と定着廃液を濃縮物と蒸溜液に分離し、
低コストで小型で高性能なヒートポンプ方式の蒸発濃縮
装置を用いた処理方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置の全体構成図で
ある。
【図2】ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置のヒートポンプ
回路および温度センサ配置図である。
【図3】ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置の他の蒸発濃縮
部及び気液接触手段の構成図を示す。
【図4】ヒートポンプ方式蒸発濃縮装置の他の気液接触
手段構成図を示す。
【符号の説明】
10 貯溜槽部 11 貯溜槽 12 液面レベル計(LC1) 13 電磁弁 15 貯溜槽部 16 貯溜槽 17 液面レベル計(LC2) 18 電磁弁 20,20A,20B 気液接触手段 21,21B 気液接触カラム 22 循環ポンプ 23 覆い板 24 気液接触媒体 25,25A,25B 気液接触手段 26,26B 気液接触カラム 27 循環ポンプ 28 気液接触媒体 30,30A 釜部(加熱蒸発部) 31,31A 濃縮カラム 32 液面レベル計(LC4) 33 モータ 34 放熱部 36A 歯車列 40,40A 釜部(加熱蒸発部) 41,41A 濃縮カラム 42 液面レベル計(LC3) 43 モータ 44 放熱部 50 釜部(冷却凝縮部) 51 凝縮カラム 52 冷却コイル 60 水流タンク部 61 減圧手段 62 モータ 63 水槽 64 吸熱部 65 減圧ポンプ(減圧手段) 75 消泡剤部 76 消泡剤タンク 77 液面レベル計(LC) 78,79 電磁弁 80 コンプレッサ(圧縮機) 85 強制空冷部 86 空冷凝縮器 87 モータ 88 ファン 95 キャピラリーチューブ 96 水槽 97 液面レベル計(LC) 98 濃縮物回収容器 98A,98B 濃縮物 99 開閉弁 TH1,TH2,TH3,TH4,TH5 温度センサ TH6,TH7,TH8 温度センサ Q 熱媒体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、放熱部、膨張弁および吸熱部の
    順に接続して熱媒体を密閉したヒートポンプ回路の該放
    熱部を蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発部の加熱手
    段として使用し、該吸熱部を該液体から発生する蒸気を
    冷却液化する冷却凝縮部の冷却手段として使用し、前記
    加熱蒸発部と前記冷却凝縮部とを連通状態とした連結容
    器と、該連結容器を減圧する減圧手段とを備えたヒート
    ポンプ方式蒸発濃縮装置において、 前記対象とする液体を加熱蒸発部へ供給する給液手段
    と、前記対象とする液体用の加熱蒸発部と前記冷却凝縮
    部に至る経路に位置し前記対象とする液体を前記加熱蒸
    発部より発生する蒸気とを接触させる気液接触手段と、
    対象とする液体の前記加熱蒸発部と前記気液接触手段と
    前記冷却凝縮部とを連通状態とする前記連結容器とを備
    え、 2つ以上の対象とする液体毎に前記加熱蒸発部と前記気
    液接触手段と前記給液手段を設け、対象とする液体の前
    記少なくとも1つの加熱蒸発部から前記冷却凝縮部に至
    る経路に、前記対象とする液体とは別の液体用の気液接
    触手段を設け連通状態としたことを特徴とするヒートポ
    ンプ方式蒸発濃縮装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の加熱蒸発部より発生する蒸気
    を一つの経路に合流させた後、前記気液接触手段を直列
    に複数通過する構造とし、該複数の気液接触手段への給
    液手段は別々の液でそれぞれの加熱蒸発部に給液される
    構造であることを特徴とする請求項1記載のヒートポン
    プ方式蒸発濃縮装置。
  3. 【請求項3】 前記気液接触手段を複数設け、少なくと
    も2つの気液接触手段を通過後の液が同一の加熱蒸発部
    に給液される構造であることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  4. 【請求項4】 前記気液接触手段が一定量の液を貯溜
    し、気液接触のために液を循環する構造であることを特
    徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載のヒ
    ートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  5. 【請求項5】 前記気液接触手段の液貯溜部液面を、液
    体の加熱蒸発部より高くし、液を落差で流す構造とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項
    記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱蒸発部への消泡剤の給液手段を
    備え、消泡剤は加熱蒸発部へ直接添加する構造又は、気
    液接触手段を通過し加熱蒸発部に至る供給液経路に添加
    する構造であることを特徴とする請求項1から請求項5
    のいずれか1項記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  7. 【請求項7】 圧縮機、放熱部、膨張弁、吸熱部を順次
    に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ回路の該放熱部
    を、蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発部の加熱手段
    として使用し、該吸熱部を該液体から発生する蒸気を冷
    却液化するための冷却凝縮部の冷却手段として使用し、
    前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部を連通状態とした連結
    容器を構成し、該連結容器を減圧する減圧手段を具備し
    たヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、 前記加熱蒸発部と該加熱蒸発部への給液手段を2系列以
    上設け、前記ヒートポンプ回路を1回路として、圧縮機
    から加熱蒸発部へ至る経路にヒートポンプ回路のファン
    による強制空冷部を設け、膨張弁と冷却凝縮部の間の熱
    媒体温度と、加熱部側の熱媒体温度または加熱蒸発部液
    温度を検出する温度検出手段を各々設け、少なくとも2
    つの温度データを使用して該ファンをON/OFFさせ
    ることを特徴とするヒートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  8. 【請求項8】 膨張弁と冷却凝縮部の間の熱媒体温度
    と、加熱部側の熱媒体温度または加熱蒸発部液温度の各
    々にファンをONする温度と、ファンをOFFする温度
    を設定し、ファンはいずれかのON条件温度に達した場
    合にONし、それぞれがOFF条件温度に達した場合に
    OFFさせる制御であることを特徴とする請求項7に記
    載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  9. 【請求項9】 加熱蒸発部と膨張弁の間の熱媒体温度
    と、加熱蒸発液温度の温度差が一定以上になったことを
    検出して濃縮完了として濃縮運転を停止し、濃縮物の取
    り出しを自動的に行う又はアラームで濃縮完了を知らせ
    ることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のヒ
    ートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  10. 【請求項10】 圧縮機、放熱部、膨張弁、吸熱部を順
    次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ回路の該放熱
    部を、蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発部の加熱手
    段として使用し、該吸熱部を該液体から発生する蒸気を
    冷却液化するための冷却凝縮部の冷却手段として使用
    し、前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部を連通状態とした
    連結容器を構成し、該連結容器を減圧する減圧手段を具
    備したヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、 前記加熱蒸発部と該加熱蒸発部への給液手段を2系列以
    上設け、前記ヒートポンプ回路を1回路とし、該各々の
    加熱蒸発部は液量検出手段を有する濃縮液貯溜部を設
    け、給液手段の元には各々の貯溜液の違いが検出可能な
    液量検出手段を有する供給貯溜タンクを各々設け、全て
    の濃縮液貯溜部の液量が一定量以下に蒸発によって減少
    した時に、供給貯溜タンクの液量の多い液に対して液量
    の少ない液の給液量比率を減少させて、各々の濃縮液貯
    溜部の液量検出手段のいずれかが一定量を検出するまで
    供給することを特徴とするヒートポンプ方式蒸発濃縮装
    置。
  11. 【請求項11】 前記加熱蒸発部の濃縮液貯溜部の液量
    検出手段は1液面検出の液面センサーであり、供給液貯
    溜タンクの液量検出手段は下位液面と中位液面の2液面
    の液面センサーであり、濃縮液貯溜部の全ての液面セン
    サーが液末検出となった時に、供給貯溜タンクの中位液
    面を検出している液に対して、下位液面のみ検出し中位
    液面が検出していない液を少なくした一定量を各々供給
    し、一定時間の停止時間後、濃縮液貯溜部の液面検出と
    液供給を繰り返すことを特徴とする請求項10記載のヒ
    ートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  12. 【請求項12】 圧縮機、放熱部、膨張弁、吸熱部を順
    次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ回路の該放熱
    部を、蒸発濃縮を対象とする液体の加熱蒸発部の加熱手
    段として使用し、該吸熱部を該液体から発生する蒸気を
    冷却液化するための冷却凝縮部の冷却手段として使用
    し、前記加熱蒸発部と前記冷却凝縮部を連通状態とした
    連結容器を構成し、該連結容器を減圧する減圧手段を具
    備したヒートポンプ方式蒸発濃縮装置において、 前記加熱蒸発部と該加熱蒸発部への給液手段を2系列以
    上設け、複数の加熱蒸発部より排出する濃縮物を1つの
    濃縮物回収容器に導くようにしたことを特徴とするヒー
    トポンプ方式蒸発濃縮装置。
  13. 【請求項13】 前記濃縮物回収容器が仕切られてお
    り、濃縮物が混合しない構造であることを特徴とする請
    求項12記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から請求項13のいずれか1
    項記載のヒートポンプ方式蒸発濃縮装置を用い、ハロゲ
    ン化銀白黒写真感光材料の処理に使用したアルカリ性現
    像廃液と、アンモニウムイオンと亜硫酸イオンを含有す
    る定着廃液を、別々に2つの蒸発濃縮部で蒸発濃縮処理
    することを特徴とするヒートポンプ方式蒸発濃縮装置を
    用いた処理方法。
  15. 【請求項15】 前記ハロゲン化銀白黒写真感光材料が
    医療用白黒フィルムまたは印刷用白黒フィルムであるこ
    とを特徴とする請求項14に記載のヒートポンプ方式蒸
    発濃縮装置を用いた処理方法。
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