JPH063790A - 写真処理廃液の再利用方法 - Google Patents
写真処理廃液の再利用方法Info
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- JPH063790A JPH063790A JP15957792A JP15957792A JPH063790A JP H063790 A JPH063790 A JP H063790A JP 15957792 A JP15957792 A JP 15957792A JP 15957792 A JP15957792 A JP 15957792A JP H063790 A JPH063790 A JP H063790A
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- JP
- Japan
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- photographic processing
- waste liquid
- tank
- acid
- liquid
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- Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)
- Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、写真用廃液処理装置によっ
てできた蒸留液を写真処理に問題を起こすことなく、処
理剤の溶解水や蒸発補正水として再利用でき、しかも、
悪臭を発生することなく、実質的に処理廃液の量を大幅
に減少ないしはゼロにさせる方法を提供することにあ
る。 【構成】 本発明の上記目的は、写真用処理廃液を700m
mHg以下の減圧下で、かつ90℃以下で蒸発濃縮し、蒸発
濃縮処理によって出来た蒸留液を写真用処理剤の溶解水
及び/又は自動現像機の処理槽の蒸発補水として再利用
する方法において、写真用処理廃液を貯留するタンク、
蒸発濃縮釜又は蒸留液を貯留するタンクの少なくとも1
箇所において酸を投入することを特徴とする写真処理廃
液の再利用方法により達成できることをみいだした。
てできた蒸留液を写真処理に問題を起こすことなく、処
理剤の溶解水や蒸発補正水として再利用でき、しかも、
悪臭を発生することなく、実質的に処理廃液の量を大幅
に減少ないしはゼロにさせる方法を提供することにあ
る。 【構成】 本発明の上記目的は、写真用処理廃液を700m
mHg以下の減圧下で、かつ90℃以下で蒸発濃縮し、蒸発
濃縮処理によって出来た蒸留液を写真用処理剤の溶解水
及び/又は自動現像機の処理槽の蒸発補水として再利用
する方法において、写真用処理廃液を貯留するタンク、
蒸発濃縮釜又は蒸留液を貯留するタンクの少なくとも1
箇所において酸を投入することを特徴とする写真処理廃
液の再利用方法により達成できることをみいだした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真用自動現像機によ
る写真用感光材料の現像処理に伴い発生する廃液(以
下、写真廃液あるいは廃液という)を有効に利用する方
法に関する。
る写真用感光材料の現像処理に伴い発生する廃液(以
下、写真廃液あるいは廃液という)を有効に利用する方
法に関する。
【0002】
【発明の背景】一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の写
真処理は、黒白感光材料の場合には現像、定着及び水洗
等の処理工程、またカラー感光材料の場合には発色現
像、漂白定着(または漂白、定着)、水洗、安定化等の
処理工程によって行われる。そして、多量の感光材料を
処理する写真処理においては、通常、感光材料の処理に
よって消費された成分を補充するとともに、感光材料か
ら処理液中に溶出してくる成分や、処理液成分を一定に
保つことによって、処理液の性能を一定に維持する手段
が採られている。具体的には、上記補充のために補充液
が処理液に補充され、溶出成分の除去のために処理液の
一部が系外に廃液として廃棄される。
真処理は、黒白感光材料の場合には現像、定着及び水洗
等の処理工程、またカラー感光材料の場合には発色現
像、漂白定着(または漂白、定着)、水洗、安定化等の
処理工程によって行われる。そして、多量の感光材料を
処理する写真処理においては、通常、感光材料の処理に
よって消費された成分を補充するとともに、感光材料か
ら処理液中に溶出してくる成分や、処理液成分を一定に
保つことによって、処理液の性能を一定に維持する手段
が採られている。具体的には、上記補充のために補充液
が処理液に補充され、溶出成分の除去のために処理液の
一部が系外に廃液として廃棄される。
【0003】ところが、このような写真処理廃液は極め
て公害負荷が高く、近年の環境公害規制の強化とあわせ
て、下水道や河川への廃棄は実質的に不可能な状態にあ
る。このため、現在は回収処理形態をとっており、専門
の業者がこれに当たっている。しかしながら、廃液処理
業者に廃液処理を委託する方法は、廃液を貯めておくの
にかなりのスペースを必要とし、回収費用が高価である
という欠点を有する。また、回収した廃液を無害化処理
するためには極めて大がかりな設備が必要であり、この
ような処理設備の設置には膨大な費用がかかり、処理費
用も高価になる。このため回収した廃液は海洋投棄され
ているものもあり、世界的な環境保護の動きから海洋投
棄全面禁止が迫ってきている現状では、廃液処理は切実
な問題となってきている。
て公害負荷が高く、近年の環境公害規制の強化とあわせ
て、下水道や河川への廃棄は実質的に不可能な状態にあ
る。このため、現在は回収処理形態をとっており、専門
の業者がこれに当たっている。しかしながら、廃液処理
業者に廃液処理を委託する方法は、廃液を貯めておくの
にかなりのスペースを必要とし、回収費用が高価である
という欠点を有する。また、回収した廃液を無害化処理
するためには極めて大がかりな設備が必要であり、この
ような処理設備の設置には膨大な費用がかかり、処理費
用も高価になる。このため回収した廃液は海洋投棄され
ているものもあり、世界的な環境保護の動きから海洋投
棄全面禁止が迫ってきている現状では、廃液処理は切実
な問題となってきている。
【0004】上記問題を解決するために、廃液量をなる
べく減らす努力がなされてきており、例えば低補充処
理、再生処理などが盛んに研究開発されている。しかし
ながら、未だに廃液量の減少には不十分であり、革新的
な別の方法が望まれていた。
べく減らす努力がなされてきており、例えば低補充処
理、再生処理などが盛んに研究開発されている。しかし
ながら、未だに廃液量の減少には不十分であり、革新的
な別の方法が望まれていた。
【0005】さらに別の問題として処理剤を溶解するた
めに、あるいは、蒸発分を補うために必要な水の問題が
ある。即ち、写真処理用の処理剤は運搬及び取り扱い性
を考慮して濃厚溶液の状態で供給されており、使用時に
は水で薄める必要がある。処理剤がいわゆる濃厚キット
の状態ではなく、粉剤、顆粒剤、錠剤等の固形処理剤と
して供給される場合にはより多くの水が必要となる。ま
た、処理液は室温より高い温度に維持され処理が行われ
ているために、必然的に蒸発がおこり、処理液の濃縮、
処理液面の低下を引き起こす。こうなると、処理性能を
一定に維持することができなくなるため、一般的に蒸発
分に相当する水を蒸発補正と称して補給している。この
ように、写真処理を行う上で必ず水が必要となるが、近
年のミニラボ、マイクロラボの普及に伴い、水道が近く
にない場所で写真処理を行わざるを得ない場合がふえて
おり、水の確保が極めて切実な問題になってきている。
めに、あるいは、蒸発分を補うために必要な水の問題が
ある。即ち、写真処理用の処理剤は運搬及び取り扱い性
を考慮して濃厚溶液の状態で供給されており、使用時に
は水で薄める必要がある。処理剤がいわゆる濃厚キット
の状態ではなく、粉剤、顆粒剤、錠剤等の固形処理剤と
して供給される場合にはより多くの水が必要となる。ま
た、処理液は室温より高い温度に維持され処理が行われ
ているために、必然的に蒸発がおこり、処理液の濃縮、
処理液面の低下を引き起こす。こうなると、処理性能を
一定に維持することができなくなるため、一般的に蒸発
分に相当する水を蒸発補正と称して補給している。この
ように、写真処理を行う上で必ず水が必要となるが、近
年のミニラボ、マイクロラボの普及に伴い、水道が近く
にない場所で写真処理を行わざるを得ない場合がふえて
おり、水の確保が極めて切実な問題になってきている。
【0006】廃液の処理及び水の確保という問題を解決
するための方法として、特開昭62-201442号公報には、
廃液を常圧で加熱蒸発させ、得られた蒸留液を再利用す
る方法が開示され、また、この蒸留液を漂白定着液にそ
のまま使える旨の記載があるが、廃液を常圧で加熱蒸発
させた場合、様々な廃液中の成分や分解物が蒸留液に蓄
積され、とても溶解水や蒸発補正水として実用に耐える
ことは出来ず、しかも蒸発濃縮時に悪臭が発生し、作業
環境衛生上好ましくないことも本発明者等の検討により
判明した。
するための方法として、特開昭62-201442号公報には、
廃液を常圧で加熱蒸発させ、得られた蒸留液を再利用す
る方法が開示され、また、この蒸留液を漂白定着液にそ
のまま使える旨の記載があるが、廃液を常圧で加熱蒸発
させた場合、様々な廃液中の成分や分解物が蒸留液に蓄
積され、とても溶解水や蒸発補正水として実用に耐える
ことは出来ず、しかも蒸発濃縮時に悪臭が発生し、作業
環境衛生上好ましくないことも本発明者等の検討により
判明した。
【0007】又特開平3-229688号公報等には減圧手段に
より加熱蒸発する方法が開示されているが、確かにこの
方法により蒸発濃縮時の悪臭はほとんどなくなり、又は
廃液中の分解物等が蒸留液に蓄積されることはかなり低
減される。しかしながら、この方法によって出来た蒸留
液を溶解水又は蒸発補正水として用いたところ、処理後
の画像保存性、特に高温下でイエロー色素の退色、イエ
ローステインの増加が認められ、更には処理後のフィル
ムの汚れや乾燥前のスクイズローラの汚れが発生するこ
とが判明した。
より加熱蒸発する方法が開示されているが、確かにこの
方法により蒸発濃縮時の悪臭はほとんどなくなり、又は
廃液中の分解物等が蒸留液に蓄積されることはかなり低
減される。しかしながら、この方法によって出来た蒸留
液を溶解水又は蒸発補正水として用いたところ、処理後
の画像保存性、特に高温下でイエロー色素の退色、イエ
ローステインの増加が認められ、更には処理後のフィル
ムの汚れや乾燥前のスクイズローラの汚れが発生するこ
とが判明した。
【0008】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、写真用廃液処
理装置によってできた蒸留液を写真処理に問題を起こす
ことなく、処理剤の溶解水や蒸発補正水として再利用で
き、しかも、悪臭を発生することなく、実質的に処理廃
液の量を大幅に減少ないしはゼロにさせる方法を提供す
ることにある。
理装置によってできた蒸留液を写真処理に問題を起こす
ことなく、処理剤の溶解水や蒸発補正水として再利用で
き、しかも、悪臭を発生することなく、実質的に処理廃
液の量を大幅に減少ないしはゼロにさせる方法を提供す
ることにある。
【0009】
【発明の構成】本発明の上記目的は、写真用処理廃液を
700mmHg以下の減圧下で、かつ90℃以下で蒸発濃縮し、
蒸発濃縮処理によって出来た蒸留液を写真用処理剤の溶
解水及び/又は自動現像機の処理槽の蒸発補水として再
利用する方法において、写真用処理廃液を貯留するタン
ク、蒸発濃縮釜又は蒸留液を貯留するタンクの少なくと
も1箇所において酸を投入することを特徴とする写真処
理廃液の再利用方法により達成できることをみいだし
た。
700mmHg以下の減圧下で、かつ90℃以下で蒸発濃縮し、
蒸発濃縮処理によって出来た蒸留液を写真用処理剤の溶
解水及び/又は自動現像機の処理槽の蒸発補水として再
利用する方法において、写真用処理廃液を貯留するタン
ク、蒸発濃縮釜又は蒸留液を貯留するタンクの少なくと
も1箇所において酸を投入することを特徴とする写真処
理廃液の再利用方法により達成できることをみいだし
た。
【0010】又、写真処理廃液が200mmHg以下の減圧下
で蒸発濃縮処理すること、写真処理廃液が60℃以下の温
度で蒸発濃縮処理すること、さらには蒸留液が写真用処
理剤の溶解水及び/又は自動現像機の処理槽の蒸発補水
として、発色現像液以外に用いられること、写真処理廃
液中のアンモニウム濃度が2000ppm以下であることによ
って本発明の効果がより顕著になる。
で蒸発濃縮処理すること、写真処理廃液が60℃以下の温
度で蒸発濃縮処理すること、さらには蒸留液が写真用処
理剤の溶解水及び/又は自動現像機の処理槽の蒸発補水
として、発色現像液以外に用いられること、写真処理廃
液中のアンモニウム濃度が2000ppm以下であることによ
って本発明の効果がより顕著になる。
【0011】以下本発明について詳細に説明する。
【0012】本発明において用いられる写真処理廃液
は、特に制限はなく、写真処理工程のいかなる工程でも
生じたものであっても良く、又写真処理工程の1つの工
程から生じた廃液であっても、複数の工程から生じた廃
液を集めたものであって良い。
は、特に制限はなく、写真処理工程のいかなる工程でも
生じたものであっても良く、又写真処理工程の1つの工
程から生じた廃液であっても、複数の工程から生じた廃
液を集めたものであって良い。
【0013】例えば写真用処理廃液としてはカラー現像
処理においては発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着
液、安定液、予備水洗黒白現像液等があり、更にはXレ
イ用処理液、印刷用処理液、PS版用処理液等がある。
処理においては発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着
液、安定液、予備水洗黒白現像液等があり、更にはXレ
イ用処理液、印刷用処理液、PS版用処理液等がある。
【0014】廃液を蒸発濃縮する際の減圧条件は700mmH
g以下、好ましくは200mmHg以下であり、より好ましくは
5〜100mmHgの範囲であり、最も好ましくは10mmHg〜55m
mHgである。減圧条件が高いと蒸発効率が低下し、その
分蒸発温度に負荷がかかり、廃液成分の分解、揮発を促
進し、結果として蒸留液中に写真性能に影響をおよぼす
成分が増加する。蒸発温度は90℃以下であり好ましくは
10〜60℃である。蒸留温度が高いと廃液成分中の揮発し
やすい成分が多量に揮発したり、分解物の生成、例えば
硫化水素等の発生を促進したりする為に出来るだけ低い
温度で蒸留することが必要である。蒸発濃縮装置は、上
記条件を満たすものであればいかなる構成のものでも良
いが、蒸発した水分を再利用するために蒸発処理で生じ
た蒸気を冷却することによって蒸留液を回収する構成が
必要である。本発明に使用できる蒸発濃縮装置の一例は
特願平3-2813号の図1に記載されている。
g以下、好ましくは200mmHg以下であり、より好ましくは
5〜100mmHgの範囲であり、最も好ましくは10mmHg〜55m
mHgである。減圧条件が高いと蒸発効率が低下し、その
分蒸発温度に負荷がかかり、廃液成分の分解、揮発を促
進し、結果として蒸留液中に写真性能に影響をおよぼす
成分が増加する。蒸発温度は90℃以下であり好ましくは
10〜60℃である。蒸留温度が高いと廃液成分中の揮発し
やすい成分が多量に揮発したり、分解物の生成、例えば
硫化水素等の発生を促進したりする為に出来るだけ低い
温度で蒸留することが必要である。蒸発濃縮装置は、上
記条件を満たすものであればいかなる構成のものでも良
いが、蒸発した水分を再利用するために蒸発処理で生じ
た蒸気を冷却することによって蒸留液を回収する構成が
必要である。本発明に使用できる蒸発濃縮装置の一例は
特願平3-2813号の図1に記載されている。
【0015】回収した蒸留液は、カラー写真処理の場
合、発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、安定液
いずれの溶解水としても使用でき、また、それぞれの蒸
発補正水としても使用できる。
合、発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、安定液
いずれの溶解水としても使用でき、また、それぞれの蒸
発補正水としても使用できる。
【0016】本発明において、写真用処理廃液を貯留す
るタンク、蒸発濃縮釜又は蒸留液を貯留するタンクの少
なくとも1箇所において酸を投入することが必要であ
る。すなわち、写真用処理廃液を減低下で蒸発濃縮して
できた蒸留液は、単なる蒸留濃縮によってできた蒸留液
に較べ、写真性能や人体に影響を与える成分含有量は大
巾に低下するものの皆無ではなく、処理後の画像保存性
に影響を与える成分が種々混入してくることが本発明者
等の検討により判明した。例えばアンモニウムイオンや
炭酸塩そして亜硫酸塩等が蒸留液に混入しやすく、これ
らを除去ないしは無害化する方法を種々検討した結果、
写真処理廃液を貯留するタンク、蒸発濃縮釜又は蒸発液
を貯留するタンクの少なくとも1箇所に酸を投入するこ
とで大巾に画像保存性が改良されることが判った。
るタンク、蒸発濃縮釜又は蒸留液を貯留するタンクの少
なくとも1箇所において酸を投入することが必要であ
る。すなわち、写真用処理廃液を減低下で蒸発濃縮して
できた蒸留液は、単なる蒸留濃縮によってできた蒸留液
に較べ、写真性能や人体に影響を与える成分含有量は大
巾に低下するものの皆無ではなく、処理後の画像保存性
に影響を与える成分が種々混入してくることが本発明者
等の検討により判明した。例えばアンモニウムイオンや
炭酸塩そして亜硫酸塩等が蒸留液に混入しやすく、これ
らを除去ないしは無害化する方法を種々検討した結果、
写真処理廃液を貯留するタンク、蒸発濃縮釜又は蒸発液
を貯留するタンクの少なくとも1箇所に酸を投入するこ
とで大巾に画像保存性が改良されることが判った。
【0017】酸を投入する方法は廃液量や蒸留液量に合
わせてある一定量連続的に投入しても良いし、使用時又
は処理時に一括して投入しても良いが、好ましくは酸を
投入することで廃液又は蒸留液のpHが6.5以下、好まし
くは6.3以下にすることである。
わせてある一定量連続的に投入しても良いし、使用時又
は処理時に一括して投入しても良いが、好ましくは酸を
投入することで廃液又は蒸留液のpHが6.5以下、好まし
くは6.3以下にすることである。
【0018】酸の投入手段としては手動又は自動で固体
又は液体の形でベローズポンプジョッキー等で供給す
る。
又は液体の形でベローズポンプジョッキー等で供給す
る。
【0019】酸としては無機酸、有機酸どちらでも良い
が好ましくは無機酸である。
が好ましくは無機酸である。
【0020】無機酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等の一
般的な酸、硫酸水素ナトリウムなどの塩等が挙げられ、
有機酸としては脂肪族一塩基酸、アミノ酸系一塩基酸、
芳香族系一塩基酸等の一塩基酸や二塩基酸等の多塩基酸
パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられるが要は
前述した様にpH6.5以下、好ましくは6.3以下にする化
合物であれば良い。
般的な酸、硫酸水素ナトリウムなどの塩等が挙げられ、
有機酸としては脂肪族一塩基酸、アミノ酸系一塩基酸、
芳香族系一塩基酸等の一塩基酸や二塩基酸等の多塩基酸
パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられるが要は
前述した様にpH6.5以下、好ましくは6.3以下にする化
合物であれば良い。
【0021】回収した蒸留液を発色現像液の溶解水及び
補正水として用いる場合には、発色現像処理は他の処理
と比べ極めて微妙な処理液組成のコントロールを必要と
するため、蒸発濃縮する廃液中のアンモニウムイオン含
有量を2000ppm以下としておくことが好ましく、1000ppm
以下としておくことがより好ましい。
補正水として用いる場合には、発色現像処理は他の処理
と比べ極めて微妙な処理液組成のコントロールを必要と
するため、蒸発濃縮する廃液中のアンモニウムイオン含
有量を2000ppm以下としておくことが好ましく、1000ppm
以下としておくことがより好ましい。
【0022】又、他の処理液においてもアンモニウムイ
オンが存在するとおそらくアンモニウムイオンによる影
響と考えられる炭酸や亜硫酸の量も多くなってしまい結
果的に写真性能に有害な影響を与えてしまう。
オンが存在するとおそらくアンモニウムイオンによる影
響と考えられる炭酸や亜硫酸の量も多くなってしまい結
果的に写真性能に有害な影響を与えてしまう。
【0023】写真処理廃液中には実質的に酢酸を含有し
ないことが必要である。すなわち、写真処理廃液中に酢
酸を含有していると減圧により酢酸成分が留液中に蓄積
する。この留液も溶解水として用いると処理後の画像保
存性、特にイエローステイン及びイエローの暗退色性が
劣化することが判明した。実質的に酢酸を含有しないと
は廃液1l当り1.0ml以下好ましくは0.5ml以下特に好ま
しくはゼロである。
ないことが必要である。すなわち、写真処理廃液中に酢
酸を含有していると減圧により酢酸成分が留液中に蓄積
する。この留液も溶解水として用いると処理後の画像保
存性、特にイエローステイン及びイエローの暗退色性が
劣化することが判明した。実質的に酢酸を含有しないと
は廃液1l当り1.0ml以下好ましくは0.5ml以下特に好ま
しくはゼロである。
【0024】酢酸はカラー処理液の漂白液、漂白定着液
等にバッファー剤として用いられているが、酢酸の代り
にグリコール酸、プロピオン酸、乳酸、アクリル酸、酪
酸、ピバリル酸等の脂肪族一塩基酸、アスパラギン、ア
ラニン、アルギニン、エチオニン、グリシン、グルタミ
ン、メチオニン等のアミノ酸系一塩基酸、安息香酸及び
その誘導体、ニコチン酸等の芳香族系一塩基酸、シユウ
酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン
酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸等の脂肪族系二
塩基性酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスコルビ
ン酸等のアミノ酸系二塩基酸、フタル酸、テレフタル酸
等の芳香族系二塩基酸等が挙げられるが中でも二塩基酸
が酢酸の代替物として好ましく用いられる。
等にバッファー剤として用いられているが、酢酸の代り
にグリコール酸、プロピオン酸、乳酸、アクリル酸、酪
酸、ピバリル酸等の脂肪族一塩基酸、アスパラギン、ア
ラニン、アルギニン、エチオニン、グリシン、グルタミ
ン、メチオニン等のアミノ酸系一塩基酸、安息香酸及び
その誘導体、ニコチン酸等の芳香族系一塩基酸、シユウ
酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン
酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸等の脂肪族系二
塩基性酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスコルビ
ン酸等のアミノ酸系二塩基酸、フタル酸、テレフタル酸
等の芳香族系二塩基酸等が挙げられるが中でも二塩基酸
が酢酸の代替物として好ましく用いられる。
【0025】本発明において好ましく用いられる蒸発濃
縮処理装置について説明する。
縮処理装置について説明する。
【0026】本発明に用いる蒸発濃縮処理装置は、写真
処理廃液を蒸留処理するものであり、図1に概略図を示
す。
処理廃液を蒸留処理するものであり、図1に概略図を示
す。
【0027】図1において、21は減圧に耐える蒸発釜
で、テフロン加工、SUS16、ガラスコーティング等がさ
れている。この蒸発釜21内には水溶液例えば写真処理廃
液が注入貯留されている。22は蒸発釜21の外側に同心状
に設けた冷却釜で、この冷却釜22の上部は蒸発釜21と連
通し、減圧装置23に接続されて減圧される。蒸発釜21内
を大気圧より低い減圧下にすると、沸騰点以下で沸騰が
起こることは知られており、この実施例はガス発生の起
こりにくい低温での蒸発を、この減圧下で行なう。減圧
装置23としては、真空ポンプ方式、エジェクター方式等
の手段を使用できるが、好ましくはエジェクター方式の
中で水流によるエジェクター方式である、いわゆる水流
ポンプ方式のものがよく、これは外気中へ臭気成分を放
出しない点で好まれる。
で、テフロン加工、SUS16、ガラスコーティング等がさ
れている。この蒸発釜21内には水溶液例えば写真処理廃
液が注入貯留されている。22は蒸発釜21の外側に同心状
に設けた冷却釜で、この冷却釜22の上部は蒸発釜21と連
通し、減圧装置23に接続されて減圧される。蒸発釜21内
を大気圧より低い減圧下にすると、沸騰点以下で沸騰が
起こることは知られており、この実施例はガス発生の起
こりにくい低温での蒸発を、この減圧下で行なう。減圧
装置23としては、真空ポンプ方式、エジェクター方式等
の手段を使用できるが、好ましくはエジェクター方式の
中で水流によるエジェクター方式である、いわゆる水流
ポンプ方式のものがよく、これは外気中へ臭気成分を放
出しない点で好まれる。
【0028】24は蒸発釜21内にらせん状に配置した放熱
部で、圧縮機31、放熱部24、減圧装置23、吸熱部29及び
冷媒空冷装置32を順次接続し、これらで熱媒体を密封し
たヒートポンプ装置25を構成している。このヒートポン
プ装置25の放熱部24が加熱手段を構成しており、その表
面温度は、減圧蒸発下では100℃以下、特に臭気ガスの
発生を防止するには30〜40℃に管理することが最も好ま
しい。この管理方法は、蒸発釜21内の濃縮液温度によ
り、ファン33をON/OFFさせる方法、冷媒(熱媒
体)の加熱側温度、圧力によりファン33をON/OFF
させる方法が好ましい。このヒートポンプ装置25の放熱
部24は下部を水溶液Wに浸し、上部を液面上から突出し
て空中に露出している。ここに放熱部24を液中と空中と
にまたがるようにらせん状に配置した理由は、液中と液
面を同時に効率よく加熱できるようにするためである。
部で、圧縮機31、放熱部24、減圧装置23、吸熱部29及び
冷媒空冷装置32を順次接続し、これらで熱媒体を密封し
たヒートポンプ装置25を構成している。このヒートポン
プ装置25の放熱部24が加熱手段を構成しており、その表
面温度は、減圧蒸発下では100℃以下、特に臭気ガスの
発生を防止するには30〜40℃に管理することが最も好ま
しい。この管理方法は、蒸発釜21内の濃縮液温度によ
り、ファン33をON/OFFさせる方法、冷媒(熱媒
体)の加熱側温度、圧力によりファン33をON/OFF
させる方法が好ましい。このヒートポンプ装置25の放熱
部24は下部を水溶液Wに浸し、上部を液面上から突出し
て空中に露出している。ここに放熱部24を液中と空中と
にまたがるようにらせん状に配置した理由は、液中と液
面を同時に効率よく加熱できるようにするためである。
【0029】ヒートポンプ装置25に使用する熱媒体とし
て、一般にアンモニア、フレオンガス等が使用されてい
るが、この発明ではフレオンガスHCFC-22が蒸発濃縮効
率の点で好ましい。また、ヒートポンプ装置25の圧縮機
31はローター方式等の各種方式が使用されており、冷凍
機、冷蔵庫、エアコンディショナー等の空調機器に使用
されているコンプレッサーも使用できる。また、熱媒体
を密封したヒートポンプ装置の代わりにペルチエ素子を
用いることも可能である。
て、一般にアンモニア、フレオンガス等が使用されてい
るが、この発明ではフレオンガスHCFC-22が蒸発濃縮効
率の点で好ましい。また、ヒートポンプ装置25の圧縮機
31はローター方式等の各種方式が使用されており、冷凍
機、冷蔵庫、エアコンディショナー等の空調機器に使用
されているコンプレッサーも使用できる。また、熱媒体
を密封したヒートポンプ装置の代わりにペルチエ素子を
用いることも可能である。
【0030】蒸発釜21を内側にし、冷却釜22をその外側
に配置した二重缶方式が用いられているが、このように
することによって、装置の全体構成をコンパクトにする
ことができる。また、蒸発釜21の液面上にデミスター43
を備え、このデミスター43の上部で蒸発釜21と冷却釜22
を連通させている。このようにすることにより、蒸発釜
21内に有る濃縮成分がはね上って冷却釜22の中の凝縮水
の中へ混入するのを防ぐことができ、その結果蒸発濃縮
が安定に行なえる。このデミスター43が空隙率80%以上
のスポンジ状繊維状物質の焼結体の集合体であり、厚さ
が1cm以上である。実用上サラン繊維を接着剤で接着し
たサランロックが好まれている。
に配置した二重缶方式が用いられているが、このように
することによって、装置の全体構成をコンパクトにする
ことができる。また、蒸発釜21の液面上にデミスター43
を備え、このデミスター43の上部で蒸発釜21と冷却釜22
を連通させている。このようにすることにより、蒸発釜
21内に有る濃縮成分がはね上って冷却釜22の中の凝縮水
の中へ混入するのを防ぐことができ、その結果蒸発濃縮
が安定に行なえる。このデミスター43が空隙率80%以上
のスポンジ状繊維状物質の焼結体の集合体であり、厚さ
が1cm以上である。実用上サラン繊維を接着剤で接着し
たサランロックが好まれている。
【0031】この蒸発濃縮処理装置の運転スタートは、
初めに水流ポンプを作動させ、減圧を作る段階とし、こ
の時点で液供給をスタートすることが好ましい。一定の
減圧状態の後圧縮機31を作動させ通常の蒸発濃縮運転へ
と移行させるが、減圧状態を検知する方法としては、圧
力センサー62を用いるか又は一定時間により強制的に次
ステップに移る等の方法がある。
初めに水流ポンプを作動させ、減圧を作る段階とし、こ
の時点で液供給をスタートすることが好ましい。一定の
減圧状態の後圧縮機31を作動させ通常の蒸発濃縮運転へ
と移行させるが、減圧状態を検知する方法としては、圧
力センサー62を用いるか又は一定時間により強制的に次
ステップに移る等の方法がある。
【0032】101は酸を溜めたタンク、102は酸貯留タン
ク101から酸を汲み上げ、水溶液貯留タンク26内に供送
する電磁弁103を備えた供給手段である。この酸供給手
段である102は水溶液貯留タンク26がある液面になった
時に、液面検出手段104により検知され、作動するよう
になっている。もちろん液面検出手段104がなくても水
溶液貯留タンク26内の液量を検知して随時酸の供給が行
なわれることも一つの形態である。又酸供給手段102は
水溶液貯留ばかりでなく蒸発釜21や凝縮水タンク30に酸
が自動的に供給又は手動で固体(例えば粉剤、錠剤)や
液体の形で供給されることも本発明の実施態様である。
ク101から酸を汲み上げ、水溶液貯留タンク26内に供送
する電磁弁103を備えた供給手段である。この酸供給手
段である102は水溶液貯留タンク26がある液面になった
時に、液面検出手段104により検知され、作動するよう
になっている。もちろん液面検出手段104がなくても水
溶液貯留タンク26内の液量を検知して随時酸の供給が行
なわれることも一つの形態である。又酸供給手段102は
水溶液貯留ばかりでなく蒸発釜21や凝縮水タンク30に酸
が自動的に供給又は手動で固体(例えば粉剤、錠剤)や
液体の形で供給されることも本発明の実施態様である。
【0033】26は水溶液を溜めたタンク、27はタンク26
から水溶液を汲み上げ、蒸発釜21内に給送する電磁弁27
aを備えた水溶液供給手段である。この水溶液供給手段2
7は蒸発釜21内で加熱蒸発により液面が降下して、液面
検出手段28により検知された液面以下になったとき作動
するようになっている。この水溶液供給手段27により汲
み上げられた水溶液は、蒸発釜21内へ液面検出手段28の
液面検出電極を洗浄しながら供給される。又、水溶液貯
留タンク26内にエアレーション装置をつけることも出来
る。これは本発明に使用する酸の効果をより有効に作用
させるものである。なお、放熱部24の液中部分と空中に
ある部分とは、通常同じ温度で管理されるが、その場合
は伝熱効果の相違により空中にある部分の方が実質的に
表面温度が高くなる。このため、放熱部24に直接供給廃
液を散布すると、急加熱による不快ガスの発生もあり得
る。その対策として供給量を加減するか、空中にある放
熱部24の温度をガス発生温度以下に抑えることが必要と
なる。または、液中、液外で放熱部24を分けて別々に適
温に制御してもよい。
から水溶液を汲み上げ、蒸発釜21内に給送する電磁弁27
aを備えた水溶液供給手段である。この水溶液供給手段2
7は蒸発釜21内で加熱蒸発により液面が降下して、液面
検出手段28により検知された液面以下になったとき作動
するようになっている。この水溶液供給手段27により汲
み上げられた水溶液は、蒸発釜21内へ液面検出手段28の
液面検出電極を洗浄しながら供給される。又、水溶液貯
留タンク26内にエアレーション装置をつけることも出来
る。これは本発明に使用する酸の効果をより有効に作用
させるものである。なお、放熱部24の液中部分と空中に
ある部分とは、通常同じ温度で管理されるが、その場合
は伝熱効果の相違により空中にある部分の方が実質的に
表面温度が高くなる。このため、放熱部24に直接供給廃
液を散布すると、急加熱による不快ガスの発生もあり得
る。その対策として供給量を加減するか、空中にある放
熱部24の温度をガス発生温度以下に抑えることが必要と
なる。または、液中、液外で放熱部24を分けて別々に適
温に制御してもよい。
【0034】前記液面検出手段28は、蒸発釜21の中の水
溶液の中に電極を挿入して、その液面を検出する電極式
液面検出手段であり、この液面検出手段28が濃縮スラッ
ジ等により誤動作しないようにするため、電極の少なく
とも一部分が筒45に覆われ、タンク26からの水溶液が、
この筒45の内側に注がれて蒸発釜21に供給される。ま
た、同様の目的で液面検出手段28の電極の一部は非導電
性の物質で被覆され、好ましくは高分子熱収縮チュー
ブ、特に発水性材質が良く、テフロン系熱収縮チューブ
が最良である。また、筒45も非導電性物質例えばプラス
チック材で作り、特に内面の材質をシリコンやテフロン
にすることが好ましい。この液面検出手段28の検出結果
により、水溶液供給手段27を制御する。しかしながら、
この液面検出の結果に関係なく、蒸発濃縮作業のスター
ト時には一定量の水溶液、すなわち蒸発釜21内の水溶液
の液面が高くなって運転に支障をきたすことのない量、
例えば蒸発釜21の容量の1/50〜1/5の水溶液を蒸発釜
21に供給する。この制御により、液面検出手段28にスラ
ッジが付着することによるスタート時の液がないのに運
転するという誤動作を防止できる。
溶液の中に電極を挿入して、その液面を検出する電極式
液面検出手段であり、この液面検出手段28が濃縮スラッ
ジ等により誤動作しないようにするため、電極の少なく
とも一部分が筒45に覆われ、タンク26からの水溶液が、
この筒45の内側に注がれて蒸発釜21に供給される。ま
た、同様の目的で液面検出手段28の電極の一部は非導電
性の物質で被覆され、好ましくは高分子熱収縮チュー
ブ、特に発水性材質が良く、テフロン系熱収縮チューブ
が最良である。また、筒45も非導電性物質例えばプラス
チック材で作り、特に内面の材質をシリコンやテフロン
にすることが好ましい。この液面検出手段28の検出結果
により、水溶液供給手段27を制御する。しかしながら、
この液面検出の結果に関係なく、蒸発濃縮作業のスター
ト時には一定量の水溶液、すなわち蒸発釜21内の水溶液
の液面が高くなって運転に支障をきたすことのない量、
例えば蒸発釜21の容量の1/50〜1/5の水溶液を蒸発釜
21に供給する。この制御により、液面検出手段28にスラ
ッジが付着することによるスタート時の液がないのに運
転するという誤動作を防止できる。
【0035】また、運転中に、一定時間液面検出手段28
が液を検出した状態が継続している場合、液面検出手段
28にスラッジが付着し誤動作していることがあり、これ
を防止するため一定量の水溶液を強制的に供給すること
が好ましく、この制御により液面検出手段28の誤動作を
防止できる。
が液を検出した状態が継続している場合、液面検出手段
28にスラッジが付着し誤動作していることがあり、これ
を防止するため一定量の水溶液を強制的に供給すること
が好ましく、この制御により液面検出手段28の誤動作を
防止できる。
【0036】また、水溶液中にガス化成分が多量に混入
していたり、または界面活性剤成分が入っていると、蒸
発時に水溶液が泡状態(フォーミング)となり、その結
果泡が蒸発釜21の上方まで押し上げられて、冷却釜22中
の凝縮水に混入することがある。これを防止するため
に、液面検出手段28とは別個の電極式の液面検出手段60
を釜上部に設けている。この液面検出手段60により、泡
状態の存在が検知されたときは電磁弁61を開き、蒸発釜
21内の減圧を壊して、濃縮液の凝縮水への混入を防止す
る。また、シリコン系またはフッソ系の消泡剤を蒸発釜
21内に注入する機構を合わせ持つことが好ましい。
していたり、または界面活性剤成分が入っていると、蒸
発時に水溶液が泡状態(フォーミング)となり、その結
果泡が蒸発釜21の上方まで押し上げられて、冷却釜22中
の凝縮水に混入することがある。これを防止するため
に、液面検出手段28とは別個の電極式の液面検出手段60
を釜上部に設けている。この液面検出手段60により、泡
状態の存在が検知されたときは電磁弁61を開き、蒸発釜
21内の減圧を壊して、濃縮液の凝縮水への混入を防止す
る。また、シリコン系またはフッソ系の消泡剤を蒸発釜
21内に注入する機構を合わせ持つことが好ましい。
【0037】前記ヒートポンプ装置25の吸熱部29は冷却
釜22内に設置した冷却手段であり、蒸発釜21内で水溶液
を蒸発させ釜上部の空間を通して冷却釜22内に侵入して
きた水蒸気を冷却凝縮させる。こうして作られた凝縮水
は冷却釜22の底部22aに溜められ、釜外に設置した回収
容器である凝縮水タンク30に回収される。この回収は、
この実施例ではエジェクター23aを使用した減圧装置23
により行われる。すなわち、凝縮水タンク30内の水をポ
ンプ23bにて汲み上げ、エジェクター23aの垂直管部を通
して凝縮水タンク30内に戻すと、垂直管部と水平管部と
の直交部に真空域が生じるから水平管部に連通した冷却
釜22の底部22aに溜まった液、及び冷却釜22並びにこれ
に連通している蒸発釜21内の空気が吸引され、両釜21,
22内の減圧安定化に寄与する。ここに、凝縮と凝縮水の
回収を連続して行なうことは、発生蒸気によって蒸発釜
21内の圧力が上昇すると、減圧バランスが崩れるが、こ
れをすぐさま冷却凝縮して圧力上昇を抑制するのに効果
的に作用する。また、凝縮水タンク30をオーバーフロー
した水は、貯留容器30aに溜められる。尚、エジェクタ
ー23aは底部22aより下に位置させることが好ましい。
釜22内に設置した冷却手段であり、蒸発釜21内で水溶液
を蒸発させ釜上部の空間を通して冷却釜22内に侵入して
きた水蒸気を冷却凝縮させる。こうして作られた凝縮水
は冷却釜22の底部22aに溜められ、釜外に設置した回収
容器である凝縮水タンク30に回収される。この回収は、
この実施例ではエジェクター23aを使用した減圧装置23
により行われる。すなわち、凝縮水タンク30内の水をポ
ンプ23bにて汲み上げ、エジェクター23aの垂直管部を通
して凝縮水タンク30内に戻すと、垂直管部と水平管部と
の直交部に真空域が生じるから水平管部に連通した冷却
釜22の底部22aに溜まった液、及び冷却釜22並びにこれ
に連通している蒸発釜21内の空気が吸引され、両釜21,
22内の減圧安定化に寄与する。ここに、凝縮と凝縮水の
回収を連続して行なうことは、発生蒸気によって蒸発釜
21内の圧力が上昇すると、減圧バランスが崩れるが、こ
れをすぐさま冷却凝縮して圧力上昇を抑制するのに効果
的に作用する。また、凝縮水タンク30をオーバーフロー
した水は、貯留容器30aに溜められる。尚、エジェクタ
ー23aは底部22aより下に位置させることが好ましい。
【0038】前記ヒートポンプ装置25の放熱部24の上流
側に設けた冷媒空冷装置32は、圧縮機31に加圧圧縮され
て高温にされた冷媒を適切な設定温度にまで下げるため
のものであり、空冷ファン33を備えている。また、ヒー
トポンプ装置25には放熱部24の下流側に膨張弁の役目を
なすキャピラリーチューブ34が設けられ、このキャピラ
リーチューブ34の下流側の吸熱部は凝縮水タンク30内の
水の冷却手段29a及び冷却釜22内の吸熱部29として利用
される。すなわち、キャピラリーチューブ34を挟んで上
流側が加熱域、下流側が冷却域となる。しかし、冷却釜
22の吸熱部29を通過した冷媒は、圧縮機31に環流する。
側に設けた冷媒空冷装置32は、圧縮機31に加圧圧縮され
て高温にされた冷媒を適切な設定温度にまで下げるため
のものであり、空冷ファン33を備えている。また、ヒー
トポンプ装置25には放熱部24の下流側に膨張弁の役目を
なすキャピラリーチューブ34が設けられ、このキャピラ
リーチューブ34の下流側の吸熱部は凝縮水タンク30内の
水の冷却手段29a及び冷却釜22内の吸熱部29として利用
される。すなわち、キャピラリーチューブ34を挟んで上
流側が加熱域、下流側が冷却域となる。しかし、冷却釜
22の吸熱部29を通過した冷媒は、圧縮機31に環流する。
【0039】蒸発釜21の底部にはスラリー溜部35が設け
られ、スラリー溜部35は蒸発濃縮を繰り返して高濃度に
濃縮したスラリーを溜めるものである。スラリー溜部35
の底面と同一レベルの側壁外面にスラリー取出口36が突
設され、このスラリー取出口36は栓手段37により密栓さ
れている。この栓手段37はボールバルブ、バタフライバ
ルブ、スライドバルブで構成してもよいが、図示の場合
は蒸発釜21内の減圧状態を維持させるためにパッキング
栓46により構成され、パッキング栓46に連結した把手38
を引いたり押したりすることにより、スラリー取出口36
を開閉できるようになっている。
られ、スラリー溜部35は蒸発濃縮を繰り返して高濃度に
濃縮したスラリーを溜めるものである。スラリー溜部35
の底面と同一レベルの側壁外面にスラリー取出口36が突
設され、このスラリー取出口36は栓手段37により密栓さ
れている。この栓手段37はボールバルブ、バタフライバ
ルブ、スライドバルブで構成してもよいが、図示の場合
は蒸発釜21内の減圧状態を維持させるためにパッキング
栓46により構成され、パッキング栓46に連結した把手38
を引いたり押したりすることにより、スラリー取出口36
を開閉できるようになっている。
【0040】また、スラリー溜部35には撹拌羽根40が設
けられ、この撹拌羽根40は蒸発釜21の上部に設置した駆
動源41の出力軸42の下端部に固着されている。この撹拌
羽根40はスラリー溜部35の内底面を全面にわたって撹拌
でき、かつスラリーをスラリー取出口36へ向けて掃き出
し易い形態になっている。もちろん、撹拌羽根40はハン
ドル操作により手動で回転させるように構成してもよ
い。撹拌羽根40の一部はスラリー取出口36の近くを通過
するようにし、またスラリー取出口36からスラリーを取
り出す前に撹拌羽根40を回転させて濃縮液を動揺させ、
蒸発釜21の内壁の特に上部の加熱部位に付着したスラリ
ーを蒸発釜21内に残さず全てきれいに掃除して取り出す
ようにする。
けられ、この撹拌羽根40は蒸発釜21の上部に設置した駆
動源41の出力軸42の下端部に固着されている。この撹拌
羽根40はスラリー溜部35の内底面を全面にわたって撹拌
でき、かつスラリーをスラリー取出口36へ向けて掃き出
し易い形態になっている。もちろん、撹拌羽根40はハン
ドル操作により手動で回転させるように構成してもよ
い。撹拌羽根40の一部はスラリー取出口36の近くを通過
するようにし、またスラリー取出口36からスラリーを取
り出す前に撹拌羽根40を回転させて濃縮液を動揺させ、
蒸発釜21の内壁の特に上部の加熱部位に付着したスラリ
ーを蒸発釜21内に残さず全てきれいに掃除して取り出す
ようにする。
【0041】栓手段37の下部に開口したスラリー排出部
39の先端には、スラリー回収容器50が係合できるように
なっており、このスラリー回収容器50は袋のような可撓
性容器であってもよい。これら回収容器にとりつけるキ
ャップ(図示せず)と同じ密閉手段、例えばねじ嵌め式
や弾性着脱式等の密閉手段により、スラリー回収容器50
をスラリー排出部39に連結する。これは、作業者が手を
汚さずにスラリーを簡易に取り出すようにするためであ
る。
39の先端には、スラリー回収容器50が係合できるように
なっており、このスラリー回収容器50は袋のような可撓
性容器であってもよい。これら回収容器にとりつけるキ
ャップ(図示せず)と同じ密閉手段、例えばねじ嵌め式
や弾性着脱式等の密閉手段により、スラリー回収容器50
をスラリー排出部39に連結する。これは、作業者が手を
汚さずにスラリーを簡易に取り出すようにするためであ
る。
【0042】通常の濃縮操作でスケールとなり目詰りし
て蒸発釜21から出てこないようなスラリーを定期メンテ
ナンス時に掃除する目的で、特に蒸発釜21の中間部位に
付着したスラリーを取り除くため、スケール削り取り用
羽根(図示せず)を撹拌羽根40に代えて取り付けて使用
することもできる。スラリー削り取り羽根を、下部から
手段で回転できるようにしてもよい。
て蒸発釜21から出てこないようなスラリーを定期メンテ
ナンス時に掃除する目的で、特に蒸発釜21の中間部位に
付着したスラリーを取り除くため、スケール削り取り用
羽根(図示せず)を撹拌羽根40に代えて取り付けて使用
することもできる。スラリー削り取り羽根を、下部から
手段で回転できるようにしてもよい。
【0043】スラリーが硬くなって撹拌羽根40が動きに
くいときは、駆動源41や撹拌羽根40に無理がかかること
のないようにするため、駆動源41と撹拌羽根40との間の
動力伝達機構の一部にベルト式伝達部を挿入する。スラ
リーは最初硬いが撹拌しているうちに流動性がでてくる
性質がある。したがって、最初のうちはベルトがスリッ
プしながら撹拌羽根40が回転し、やがて撹拌羽根40が楽
に回転できるようになる。
くいときは、駆動源41や撹拌羽根40に無理がかかること
のないようにするため、駆動源41と撹拌羽根40との間の
動力伝達機構の一部にベルト式伝達部を挿入する。スラ
リーは最初硬いが撹拌しているうちに流動性がでてくる
性質がある。したがって、最初のうちはベルトがスリッ
プしながら撹拌羽根40が回転し、やがて撹拌羽根40が楽
に回転できるようになる。
【0044】栓手段37のパッキング栓46はたとえばゴム
栓であり、この押し込み過ぎを防止するため、ストッパ
ー(図示せず)を付けてパッキング栓46が一定距離以上
スラリー排出部39に侵入しないようにし、またパッキン
グ栓46が逆方向に抜け出すのを防止するための防止部材
が設けられている。把手38はスラリーがスラリー排出部
39から噴出飛散するのを防ぐのにも役立っている。
栓であり、この押し込み過ぎを防止するため、ストッパ
ー(図示せず)を付けてパッキング栓46が一定距離以上
スラリー排出部39に侵入しないようにし、またパッキン
グ栓46が逆方向に抜け出すのを防止するための防止部材
が設けられている。把手38はスラリーがスラリー排出部
39から噴出飛散するのを防ぐのにも役立っている。
【0045】水溶液タンク26の少なくとも中間位置と底
面に近い位置に液面検出器(例えばフロート式)(図示
せず)を設置し、水溶液がタンク26の中間位置まで供給
されたときに運転を開始し、液面が底面近くまでさがっ
たとき運転が停止するよう制御する。また、凝縮水タン
ク30に液面センサー47を設け、凝縮水タンク30が満杯に
なったとき、装置の運転が停止するよう制御している。
面に近い位置に液面検出器(例えばフロート式)(図示
せず)を設置し、水溶液がタンク26の中間位置まで供給
されたときに運転を開始し、液面が底面近くまでさがっ
たとき運転が停止するよう制御する。また、凝縮水タン
ク30に液面センサー47を設け、凝縮水タンク30が満杯に
なったとき、装置の運転が停止するよう制御している。
【0046】又、凝縮水タンク30内にはエアレーション
装置を設置して有害成分の除去や酸供給手段102から供
給された酸の効果を有効にすることもできる。
装置を設置して有害成分の除去や酸供給手段102から供
給された酸の効果を有効にすることもできる。
【0047】水溶液供給手段27を作動させて蒸発釜21内
に廃液すなわち水溶液を液面検出器で検出される所定水
位に達するまで注入し、凝縮水タンク30内にも水道水を
注入し貯留する。しかる後、圧縮機31の作動により流動
する冷媒の作用により蒸発釜21内の放熱部24が所定の温
度まで加熱され、冷却釜22内の吸熱部29が冷却される。
一方、ポンプ23bの作動によりエジェクター23aを通して
冷却釜22及び蒸発釜21が凝縮されるから、廃液はその沸
騰点以下の温度で沸騰し蒸発することとなる。
に廃液すなわち水溶液を液面検出器で検出される所定水
位に達するまで注入し、凝縮水タンク30内にも水道水を
注入し貯留する。しかる後、圧縮機31の作動により流動
する冷媒の作用により蒸発釜21内の放熱部24が所定の温
度まで加熱され、冷却釜22内の吸熱部29が冷却される。
一方、ポンプ23bの作動によりエジェクター23aを通して
冷却釜22及び蒸発釜21が凝縮されるから、廃液はその沸
騰点以下の温度で沸騰し蒸発することとなる。
【0048】蒸発釜21内で蒸発した水蒸気は上部空間を
通して冷却釜22内に侵入し、ここで冷却凝縮されて水滴
となって、冷却釜22の底部22aに溜められ、真空吸引に
より釜外に設置した凝縮水タンク30に回収される。蒸発
により蒸発釜21内に予め注入した水溶液が減少するに伴
ない、供給手段27が作動し補給するから蒸発釜21内では
蒸発補給が繰返し行われ、水溶液が徐々に濃縮される。
高濃度に固形化した成分はスラリーとなって底部に設け
たスラリー溜部35に溜められる。
通して冷却釜22内に侵入し、ここで冷却凝縮されて水滴
となって、冷却釜22の底部22aに溜められ、真空吸引に
より釜外に設置した凝縮水タンク30に回収される。蒸発
により蒸発釜21内に予め注入した水溶液が減少するに伴
ない、供給手段27が作動し補給するから蒸発釜21内では
蒸発補給が繰返し行われ、水溶液が徐々に濃縮される。
高濃度に固形化した成分はスラリーとなって底部に設け
たスラリー溜部35に溜められる。
【0049】ヒートポンプ装置25に使用している熱媒体
の温度を常に検出していて、これにより濃縮の程度を判
断する。この温度がある一定温度になると、濃縮処理作
業を終了し、把手38を引いて栓手段37のパッキング栓46
を抜いて、密栓されていたスラリー取出口36を解放さ
せ、蒸発釜21の底部に溜ったスラリーをスラリー回収容
器50に取り出す。この取出し時には駆動源41により回転
羽根40が回転し、スラリーの取出し作業が効率よく行わ
れる。
の温度を常に検出していて、これにより濃縮の程度を判
断する。この温度がある一定温度になると、濃縮処理作
業を終了し、把手38を引いて栓手段37のパッキング栓46
を抜いて、密栓されていたスラリー取出口36を解放さ
せ、蒸発釜21の底部に溜ったスラリーをスラリー回収容
器50に取り出す。この取出し時には駆動源41により回転
羽根40が回転し、スラリーの取出し作業が効率よく行わ
れる。
【0050】この蒸発濃縮装置は、以上のように動作し
て水溶液の濃縮処理を行なうので、廃液の処理作業や原
液の濃縮作業に使用することができる。
て水溶液の濃縮処理を行なうので、廃液の処理作業や原
液の濃縮作業に使用することができる。
【0051】
【実施例】以下本発明を実施例にて具体的に説明する。
【0052】実施例1コニカ(株)製の自動現像機CL−
KP32QA,PP−801SQAを用い現像液として
はコニカ(株)製プロセスCNK−4−52,プロセスC
PK−2−28用の処理剤を用い、マニュアルに従って
撮影済コニカ(株)製カラーネガフィルムSuperDD−1
00,富士写真フィルム(株)製カラーネガフィルムS
HG100を3:7の割合で処理し、カラーペーパーと
してQAペーパータイプA−5を使用した。CL−KP
32QA及びPP−801SQAより排出された廃液を
すべて混合し、表1記載の酸を投入し、pH調整後図1
に記載した減圧濃縮装置を用いて処理した。得られた蒸
留液をプロセスCPK−2−28の漂白定着補充液(P
−2),安定補充液(P−3)及びプロセスCNK−4
−52の定着補充液(N−3),安定補充液(N−4)
の溶解水として用いた。ランニング処理は漂白定着補充
液の使用量100l費量するまで行った。
KP32QA,PP−801SQAを用い現像液として
はコニカ(株)製プロセスCNK−4−52,プロセスC
PK−2−28用の処理剤を用い、マニュアルに従って
撮影済コニカ(株)製カラーネガフィルムSuperDD−1
00,富士写真フィルム(株)製カラーネガフィルムS
HG100を3:7の割合で処理し、カラーペーパーと
してQAペーパータイプA−5を使用した。CL−KP
32QA及びPP−801SQAより排出された廃液を
すべて混合し、表1記載の酸を投入し、pH調整後図1
に記載した減圧濃縮装置を用いて処理した。得られた蒸
留液をプロセスCPK−2−28の漂白定着補充液(P
−2),安定補充液(P−3)及びプロセスCNK−4
−52の定着補充液(N−3),安定補充液(N−4)
の溶解水として用いた。ランニング処理は漂白定着補充
液の使用量100l費量するまで行った。
【0053】ランニング終了後常法に従ってウェッヂ露
光を与えたカラーフィルム(DD−100)及びカラーペ
ーパー(コニカQAペーパータイプA5)を処理し、処
理後最低Blue濃度+1.0の濃度における経時での画像保
存性を80℃・50%RH1週間で評価した。
光を与えたカラーフィルム(DD−100)及びカラーペ
ーパー(コニカQAペーパータイプA5)を処理し、処
理後最低Blue濃度+1.0の濃度における経時での画像保
存性を80℃・50%RH1週間で評価した。
【0054】その結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1の結果より本発明は画像保存性が良好
であり、廃液タンクのpHを6.5以下にすることで特に顕
著である。一方蒸留温度、圧力が本発明外の条件である
場合、pHを6.5以下にしても本発明の効果が得られない
ことがわかる。
であり、廃液タンクのpHを6.5以下にすることで特に顕
著である。一方蒸留温度、圧力が本発明外の条件である
場合、pHを6.5以下にしても本発明の効果が得られない
ことがわかる。
【0057】実施例2廃液タンクに酸を入れる代わりに
廃液釜に酸を投入しながら実施例1のpHになる様に調
整しながら処理したところほぼ実施例1に同様の傾向で
あったが効果は実施例1の結果より悪かった。
廃液釜に酸を投入しながら実施例1のpHになる様に調
整しながら処理したところほぼ実施例1に同様の傾向で
あったが効果は実施例1の結果より悪かった。
【0058】実施例3廃液タンクに酸を入れる代わりに
蒸留液に酸を投入し、表1の廃液タンクのpHが蒸留液p
Hになる様に調整し、実施例1と同様の評価を行ったと
ころ、ほぼ同様の結果を得られたが、程度は実施例1と
実施例2の効果の中間レベルであった。
蒸留液に酸を投入し、表1の廃液タンクのpHが蒸留液p
Hになる様に調整し、実施例1と同様の評価を行ったと
ころ、ほぼ同様の結果を得られたが、程度は実施例1と
実施例2の効果の中間レベルであった。
【0059】なお、エアバブリングすることで実施例1
並みの効果を得ることができた。
並みの効果を得ることができた。
【0060】実施例4実施例の実験No.1−1、1−3、
1−6、1−10について廃液中のアンモニア濃度を表2
記載の濃度範囲にし、実施例1と同様の評価を行った。
1−6、1−10について廃液中のアンモニア濃度を表2
記載の濃度範囲にし、実施例1と同様の評価を行った。
【0061】なお、アンモニア濃度を変化させる際にア
ンモニア及びアンモニウム塩の一部又は全てをカリウム
塩に変更した。
ンモニア及びアンモニウム塩の一部又は全てをカリウム
塩に変更した。
【0062】結果を表2に示す。
【0063】
【表2】
【0064】表2の結果より明らかな様に廃液中のアン
モニウム濃度を減らすことで画像保存性が顕著に改良さ
れることがわかる。
モニウム濃度を減らすことで画像保存性が顕著に改良さ
れることがわかる。
【0065】
【発明の効果】本発明により、写真用廃液処理装置によ
ってできた蒸留液を写真処理に問題を起こすことなく、
処理剤の溶解水や蒸発補正水として再利用でき、しか
も、悪臭を発生することなく、実質的に処理廃液の量を
大幅に減少ないしはゼロにさせる方法を提供することが
できた。且つ廃液中のアンモニウム濃度を減らすことで
画像保存性も改良することができた。
ってできた蒸留液を写真処理に問題を起こすことなく、
処理剤の溶解水や蒸発補正水として再利用でき、しか
も、悪臭を発生することなく、実質的に処理廃液の量を
大幅に減少ないしはゼロにさせる方法を提供することが
できた。且つ廃液中のアンモニウム濃度を減らすことで
画像保存性も改良することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1例を示す蒸発濃縮処理装置の概略図
である。
である。
21 蒸発釜 23 減圧装置 25 ヒートポンプ装置 26 水溶液貯留タンク 30 凝縮水タンク 31 圧縮機 32 冷媒空冷装置 35 スラリー溜部 101 酸貯留タンク
Claims (5)
- 【請求項1】 写真用処理廃液を700mmHg以下の減圧下
で、かつ90℃以下で蒸発濃縮処理し、蒸発濃縮処理によ
って出来た蒸留液を写真処理剤の溶解水及び/又は自動
現像機の処理槽の蒸発補水として利用する方法において
写真用処理廃液を貯留するタンク、蒸発濃縮処理釜又は
蒸留液を貯留するタンクの少なくとも1箇所において酸
を投入することを特徴とする写真処理廃液の再利用方
法。 - 【請求項2】 上記写真処理廃液が200mmHg以下の減圧
下で蒸発濃縮処理することを特徴とする請求項1記載の
写真処理廃液の再利用方法。 - 【請求項3】 上記写真処理廃液が60℃以下の温度で蒸
発濃縮処理することを特徴とする請求項1又は2記載の
写真処理廃液の再利用方法。 - 【請求項4】 上記蒸留液が写真用処理剤の溶解水及び
/又は自動現像機の処理槽の蒸発補水として、発色現像
液以外に用いられることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれか1項記載の写真処理廃液の再利用方法。 - 【請求項5】 上記写真処理廃液のアンモニウム濃度が
2000ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のい
ずれか1項記載の写真処理廃液の再利用方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15957792A JPH063790A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 写真処理廃液の再利用方法 |
EP19930109072 EP0573927B1 (en) | 1992-06-12 | 1993-06-05 | Recycling method for photographic processing waste liquid |
DE1993629914 DE69329914T2 (de) | 1992-06-12 | 1993-06-05 | Wiederverwendungsverfahren für Flüssigabfall aus photographischer Verarbeitung |
US08/473,125 US5573895A (en) | 1992-06-12 | 1995-06-07 | Recycling method for photographic processing waste liquid |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15957792A JPH063790A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 写真処理廃液の再利用方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH063790A true JPH063790A (ja) | 1994-01-14 |
Family
ID=15696755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15957792A Pending JPH063790A (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-18 | 写真処理廃液の再利用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH063790A (ja) |
-
1992
- 1992-06-18 JP JP15957792A patent/JPH063790A/ja active Pending
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