JP3168220B2 - 水溶液の蒸発濃縮装置 - Google Patents

水溶液の蒸発濃縮装置

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JP3168220B2
JP3168220B2 JP35342991A JP35342991A JP3168220B2 JP 3168220 B2 JP3168220 B2 JP 3168220B2 JP 35342991 A JP35342991 A JP 35342991A JP 35342991 A JP35342991 A JP 35342991A JP 3168220 B2 JP3168220 B2 JP 3168220B2
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雅行 榑松
聡 湯沢
章一 黒田
典行 嶋村
修 松岡
俊明 川田
悠紀夫 吉岡屋
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コニカ株式会社
東京電力株式会社
三洋電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶液、例えばハロゲン
化銀写真感光材料の写真処理廃液のような水溶液の蒸発
濃縮装置に関する。
【0002】
【従来技術】最近、産業廃液や家庭排水などの処理が問
題となっており、この種の水溶液の処理対策が種々考え
られている。いま、水溶液の一例として、写真処理液を
考えてみると、ハロゲン化銀写真感光材料の写真処理
は、黒白感光材料の場合には現像、定着および水洗等、
カラー感光材料の場合には発色現像、漂白定着(または
漂白、定着)、水洗、安定化等の機能の1つ又は2つ以
上を有する処理液を用いた工程を組合わせて行われてい
る。そして、多量の感光材料を処理する写真処理におい
ては、処理によって消費された成分を補充し、一方、処
理によって処理液中に溶出あるいは蒸発によって濃化す
る成分(例えば、現像液における臭化物イオン、定着液
における銀錯塩)を除去して処理液成分を一定に保つこ
とによって処理液の性能を一定に維持する手段が採られ
ており、上記補充のために補充液が処理液に補充され、
写真処理における濃厚化成分の除去のために処理液の一
部が廃棄されている。
【0003】近年、補充液は水洗の補充液である水洗水
を含めて公害上や経済的理由から補充の量を大幅に減少
させたシステムに変わりつつあるが、写真処理廃液は自
動現像機の処理槽から廃液管によって導かれ、水洗水の
廃液や自動現像機の冷却水等で希釈されて下水道等に廃
棄されていたが、これら以外の写真処理液(例えば現像
液、定着液、発色現像液、漂白定着液(又は漂白液、定
着液)、安定液等の廃棄は、近年の公害規制の強化によ
り実質的に不可能となっている。このため、各写真処理
業者は廃液を専門の廃液処理業者に回収料金を払って回
収してもらったり、公害処理設備を設置したりしてい
る。この廃液処理業者に委託するには、廃液を貯留して
おかなければならず、かなりのスペースが必要となる
し、またコスト的にも極めて高価である。かと言って公
害処理設備は初期投資(イニシャルコスト)が極めて大
きく、整備するのにかなり広大な場所を必要とする等の
欠点を有している。
【0004】写真処理廃液の公害を低減させる公害処理
方法として、具体的には、 活性汚泥法(例えば特公昭51−12943号、同5
1−7952号等)、 蒸発法(例えば特開昭49−89437号、同56−
33996号等)、 電解酸化法(例えば特開昭48−84462号、同4
9−119457号、同49−119458号、特公昭
53−43478号等)、 イオン交換法(例えば特公昭51−37704号、同
53−43271号、特開昭53−383号等)、 逆浸透法(例えば特開昭50−22463号等)、 科学的処理法(例えば特開昭49−64257号、同
53−12152号、同49−58833号、同53−
63763号、特公昭57−37395号、同57−3
7396号等)等が知られているが、これらは未だ充分
ではない。
【0005】一方、水資源面からの制約、給排水コスト
の上昇、自動現像機設備における簡易さと、自動現像器
周辺の作業環境上の点等から、近年、水洗に代わる安定
化処理を行い、自動現像機外に水洗の給排水のための配
管を要しない自動現像機(いわゆる無水洗自動現像機)
による写真処理が普及しつつある。この処理には処理液
の温度をコントロールするための冷却水も省略されたも
のが望まれている。
【0006】このような実質的に水洗水や冷却水を用い
ない写真処理は廃液量が少ないことから、給廃液用の機
外の配管を省略でき、それにより従来の自動現像機の欠
点と考えられる配管を設置するために設置後は移動が困
難であり、足下スペースが狭く、設置時の配管工事に多
大の費用を要し、温水供給圧のエネルギー費を要する等
の欠点が解消され、オフィスマシンとして使用できるま
でコンパクト化、簡易化が達成されるという極めて大き
い利点が発揮される。
【0007】反面、その廃液は水によって希釈されない
ため、極めて高い公害を有しており、河川はもとより下
水道にさえ、公害規制に照らして破棄することは不可能
になってきている。さらにこのような写真処理(多量の
流水を用いて、水洗を行なわない処理)の廃液量は、少
ないとはいえ、比較的小規模なカラー処理ラボ店でも1
日に10リットル程度ある。
【0008】このカラー処理ラボ店から出る廃液は、一
般には廃液回収業者によって回収され、二次及び三次処
理され無害化されているが、回収費の高騰により廃液引
き取り価格は年々高くなるばかりでなく、回収効率が悪
いため、なかなか回収に来てもらうことができず、廃液
が店に充満する等の問題を生じている。この問題を解決
するために写真処理廃液の処理を小規模なカラー処理ラ
ボ店でも容易に行なえるようにするために廃液を加熱し
て水分を蒸発乾固ないし固化することが研究されている
(例えば実開昭60−70841号等)。また、廃液を
蒸発濃縮せしめる蒸発釜の加熱手段及び蒸気を冷却し凝
縮し液化する冷却釜の冷却手段としてヒートポンプ回路
の放熱部及び吸熱部を用いた装置も開発されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置には、次のような欠点があった。水溶液がその成分
によっては蒸発時に泡状態になり、そのため濃縮液が凝
縮水に混入していた。
【0010】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、上述の従来の欠点を解消し、濃縮液の凝縮水への
混入を防止して、機能が良い小型の水溶液の蒸発濃縮装
置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、水溶液を蒸発濃縮せしめる蒸発釜の加熱
手段および蒸気を冷却し液化する冷却釜の冷却手段とし
て圧縮機、放熱部、減圧装置、吸熱部を順次接続し熱媒
体を密閉したヒートポンプ装置の放熱部および吸熱部を
用い、蒸発釜と冷却釜とを連通状態として全体を減圧す
る減圧手段を備えた蒸発濃縮装置において、蒸発釜の中
の液面を検知して釜内の減圧を壊す大気解放弁を開く電
極式液面センサーを、蒸発釜中の通常の液面維持のため
の液面センサーとは別個に、該蒸発釜の上部に設けて水
溶液の蒸発濃縮装置を構成した。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【作用】本発明は上記のように構成することにより、液
位を監視し、水溶液と凝縮水への混入が防止され、蒸
発、濃縮、凝縮作用が合理的にかつ安定的に行なわれ、
生産効率が向上する。また、上述のように水溶液が混入
しないので凝縮水は汚染されていない純粋なものが得ら
れる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0027】図1において、1は減圧に耐える蒸発釜
で、この蒸発釜1内には水溶液例えば写真処理廃液が注
入貯留される。2は蒸発釜1の外側に同心状に設けた冷
却釜で、冷却釜2の上部は蒸発釜1と連通し、減圧装置
3に接続されて減圧される。蒸発釜2内を大気圧より低
い減圧下にすると、沸騰点以下で沸騰が起こることは知
られており、この実施例ではガス発生の起こりにくい低
温での蒸発をこの減圧下で行なうものである。
【0028】なお、蒸気減圧手段としては真空ポンプ方
式、エジェクター方式等の手段を使用できるが、好まし
くはエジェクター方式の中で水流によるエジェクター方
式である、いわゆる水流ポンプ方式のものがよい。これ
は外気中へ臭気成分を放出しない点で好まれる。
【0029】4は蒸発釜1内にらせん状に配置した加熱
手段で、この加熱手段4は、圧縮機11、放熱部4、減
圧装置3、吸熱部9を順次環状に接続し、熱媒体を密封
したヒートポンプ5の放熱部を用い、その表面温度は減
圧蒸発下では100°C以下、特に臭気ガスの発生を防
止するには30〜40°Cに管理することが最も好まし
い。このヒートポンプ5の放熱部すなわち加熱手段4は
下部を水溶液Wに浸し、上部を液面上から突出して空中
に露出している。ここに加熱手段4を液中と空中とにま
たがるようにらせん状に配置した理由は、液中と液面を
同時に効率よく加熱できるようにするためである。
【0030】前述のヒートポンプに使用する熱媒体とし
て、一般にアンモニア、フレオンガス(登録商標)等が
使用されているが、本発明ではフレオンガス(登録商
標)HCFC−22が蒸発濃縮効率の点で好ましい。ま
た前述のヒートポンプの圧縮機はローター方式等の各種
方式が使用されており、冷凍機、冷蔵庫、エアコンディ
ショナー等の空調機器に使用されているコンプレッサー
も使用できる。
【0031】上述のように、蒸発釜1を内側にし、かつ
冷却釜すなわち凝縮釜2をその外側に配置した二重缶方
式である。このようにすることによって、蒸発濃縮装置
の全体構成をコンパクトにすることができる。また、蒸
発釜1の液面上にデミスター23を備え、デミスター2
3の上部で蒸発釜1と冷却釜2を連通させている。この
ようにすることにより蒸発釜1内に在る濃縮成分がはね
上って冷却釜2の中の凝縮水の中へ混入するのを防ぐこ
とができ、その結果蒸発濃縮が安定に行なえる。このデ
ミスター23は空隙率80%以上のスポンジ状繊維状物
質の焼結体の集合体であり厚さが1cm以上である。実用
上サラン繊維(登録商標)を接着剤で接着したサランロ
ックが好まれている。
【0032】スタートは、初めに水流ポンプを作動さ
せ、減圧を作る段階とし、この時点で液供給をスタート
することが好ましい。一定の減圧状態の後コンプレッサ
ーを作動させ通常の蒸発濃縮運転へと移行させるが、減
圧状態を検知する方法としては、圧力センサー42を用
いるか又は一定時間により強制的に次ステップに移る等
の方法がある。
【0033】6は水溶液を溜めたタンク、7はタンク6
から水溶液を汲み上げ、蒸発釜1内に給送する電磁弁を
備えた水溶液供給手段である。水溶液供給手段7は蒸発
釜1内で加熱蒸発により液面が降下して後述する液面検
出手段8により検知された液面以下になったとき作動す
るようになっている。この水溶液供給手段7により汲み
上げられた水溶液は蒸発釜1内へ液面検出電極を洗浄し
ながら供給される。なお、加熱手段4の液中部分と空中
にある部分とは通常同じ温度で管理されるが、その場合
は伝熱効果の相違により空中にある部分の方が実質的に
表面温度が高くなる。このため、加熱手段4に直接供給
廃液を散布すると急加熱による不快ガスの発生もあり得
る。その対策として供給量を加減するか、空中にある加
熱手段の温度をガス発生温度以下に抑えることが必要と
なる。または液中、液外で加熱手段4を分けて別々に適
温に制御してもよい。
【0034】8は、蒸気釜1の中の水溶液の中に電極を
挿入してその液面を検出する電極式液面検出手段であ
り、この液面検出手段8が濃縮スラッジ等により誤動作
しないようにするため、電極の少なくとも一部分が筒2
5に覆われ、タンク6からの水溶液がこの筒25の内側
に注がれて蒸発釜1に供給される。また同様の目的で液
面検出手段8の電極の一部は非導電性の物質で被覆さ
れ、好ましくは高分子熱収縮チューブ、特に発水性材質
が良く、テフロン系熱収縮チューブが最良である。ま
た、筒25も非導電性物質たとえばプラスチック材で作
り、特に内面の材質をシリコンやテフロン(登録商標)
等フッ素系樹脂にすることが好ましい。
【0035】液面検出手段8の検出結果により、水溶液
供給手段7を制御する。しかしながら、この液面検出の
結果に関係なく、蒸発濃縮作業のスタート時には一定量
の水溶液、すなわち蒸発釜1内の水溶液の液面が高くな
って運転に支障をきたすことのない量、たとえば蒸発釜
の容量の1/50〜1/5の水溶液を蒸発釜に供給す
る。この制御により、液面センサーにスラッジが付着す
ることによるスタート時の液がないのに運転するという
誤動作を防止出来る。
【0036】また、運転中に一定時間、液面検出手段8
が液を検出した状態が継続している場合、液面センサー
にスラッジが付着し、誤動作していることがあり、これ
を防止するため一定量の水溶液を強制的に供給すること
が好ましい。この制御により液面センサーの誤動作を防
止出来る。
【0037】水溶液中にガス化成分が多量に混入してい
たり、または界面活性剤成分が入っていると、蒸発時に
水溶液が泡状態(フォーミング)となり、その結果泡が
釜の上方まで押し上げられて冷却釜2の中の凝縮水に混
入することがある。これを防止するために液面検出手段
8とは別個の電極式液面検出手段40を釜上部に設けて
いる。この液面検出手段により泡状態の存在が検知され
たときは、電磁弁41を開き、釜内の減圧を壊して、濃
縮液の凝縮水への混入を防止する。またシリコン系また
はフッソ系の消泡剤を釜内に注入する機構を合わせ持つ
ことが好ましい。
【0038】9は冷却釜2内に設置した冷却手段で、こ
の冷却手段9はヒートポンプ5の吸熱部を使用し、蒸発
釜1内で水溶液を蒸発させ、釜上部の空間を通して冷却
釜2内に侵入してきた水蒸気を冷却凝縮させる。こうし
て作られた凝縮水は冷却釜2の底部2aに溜められ、釜
外に設置した回収容器である凝縮水タンク10に回収さ
れる。この回収は本実施例ではエジェクター3aを使用
した減圧手段3により行なわれう。すなわち、凝縮水タ
ンク10内の水をポンプ3bにて汲み上げ、エジェクタ
ー3aの垂直管部を通して容器10内に戻すと、垂直管
部と水平管部との直交部に真空域が生じるから水平管部
に連通した冷却釜2の底部2aに溜まった液、および冷
却釜2ならびにこれに連通している蒸発釜1内の空気が
吸引され、両釜内の減圧安定化に寄与する。ここに凝縮
と凝縮水の回収を連続して行なうことは、発生蒸気によ
って蒸発釜1内の圧力が上昇すると減圧バランスが崩れ
るが、これをすぐさま冷却凝縮して圧力上昇を抑制する
のに効果的に作用する。なお、10aは凝縮水タンク1
0をオーバーフローした水の貯留容器であり、この容器
10a内に溜められた水はそのまま下水道に流して問題
ない。
【0039】11はヒートポンプ5の冷媒圧縮用のコン
プレッサ、12は蒸発釜1の加熱手段4の上流側に設け
た冷媒空冷手段である。冷媒空冷手段12はコンプレッ
サ11に加圧圧縮されて高温にされた冷媒を適切な設定
温度にまで下げるためのものであり、空冷ファン13を
備えている。14は膨張弁の役目をなすキャピラリーチ
ューブ14すなわち減圧弁であり、このキャタピラーチ
ューブ14の下流側の吸熱部は凝縮水タンク10内の水
の冷却手段9a、および冷却釜2内の冷却手段9として
利用される。すなわち、キャピラリーチューブ14を挟
んで上流側が加熱域、下流側が冷却域となる。しかし
て、冷却釜2の冷却手段9を通過した冷媒はコンプレッ
サー11に還流する。
【0040】15は蒸発濃縮を繰返して高濃度に濃縮し
たスラリーを溜めるスラリー溜部で、スラリー溜部15
は蒸発釜1の底部に設けられている。16はスラリー溜
部15の底面と同一レベルの側壁外面に突設したスラリ
ー取出口又は排出口で、この取出口16は栓手段17に
より密栓されている。この栓手段17はボールバルブ、
バタフライバルブ、スライドバルブで構成してもよい
が、図示の場合は蒸発釜1内の減圧状態を維持させるた
めにパッキング栓26により構成され、パッキング栓2
6に連結した把手18を引いたり押したりすることによ
りスラリー取出口16を開閉できるようになっている。
【0041】図2に示す栓手段17において、例えば蝶
番により栓手段の枠対に取付けた回転自在のストッパー
31を備え、これによりゴム栓26が脱落しないように
防止している。また、把手18に取付けたストッパー3
2によりゴム栓26が一定距離以上排出口16の中に進
入しないようにしている。ストッパー31は栓手段17
に着脱可能に取付けても良い。
【0042】図3において把手18の軸に取り付けた雄
ねじ33が栓手段の把手挿入口に設けた雌ねじ34に嵌
合し、ゴム栓26が一定距離以上排出口16に進入する
のを防止し、また把手18の脱落を防止している。
【0043】図4において、把手の軸に固定したストッ
パー35によりゴム栓26の一定距離以上の進入を防
ぎ、かつ把手の脱落を防止している。
【0044】20はスラリー溜部15に設けた撹拌羽根
で、蒸発釜1の頂面に設置した駆動源21から垂下した
出力軸22の下端に固着されている。この撹拌羽根20
はスラリー溜部15の内底面を全面にわたって撹拌で
き、かつ、スラリーをその取出口16へ向けて掃き出し
易い形態になっている。もちろん、ハンドル操作により
手動回転させ得るように構成してもよい。撹拌羽根20
の一部が取出口16の近くを通過するようにし、また取
出口16からスラリーを取り出す前に撹拌羽根20を回
転させて濃縮液を動揺させ、釜1の内壁の特に上部の加
熱部位に付着したスラリーを釜内に残さずすべてきれい
に掃除して取り出すようにする。
【0045】栓手段17の下部に開口したスラリー排出
口19の先端にはスラリー回収容器(一点鎖線で示す)
30が係合できるようになっている。スラリー回収容器
30は袋のような可撓性容器であってもよい。これら回
収容器にとりつけるキャップ(図示せず)と同じ密閉手
段、たとえばねじ嵌め式や弾性着脱式等の密閉手段によ
り回収容器30をスラリー排出口19に連結する。これ
は作業者が手を汚さずにスラリーを簡易に取り出すよう
にするためである。また、同じ目的で前述のねじ嵌め式
密閉手段の場合は、スラリー回収容器30を回転させず
にスラリー排出口19に簡単に着脱できるようにするた
め回転自在のねじ輪31を使用する。蒸発釜1の底辺部
に溜ったスラリーを完全に取り出すため、蒸発釜1の底
辺部を取り外し可能に製作してもよい。また、同じ目的
で撹拌羽根20の羽根部位は取り外しできるようになっ
ている。
【0046】通常の濃縮操作でスケールとなり目詰りし
て蒸気釜1から出てこないようなスラリーを定期メンテ
ナンス時に掃除する目的で、特に蒸気釜1の中間部位に
付着したスラリーを取り除くためスケール削り取り用羽
根(図示せず)を撹拌羽根20に替えて取り付けて使用
することもできる。スラリー削り取り羽根を下部から手
動で回転できるようにしてもよい。
【0047】スラリーが硬くなって撹拌羽根20が動き
にくいときは、駆動源21や羽根20に無理がかかるこ
とのないようにするため、駆動源21と羽根20との間
の動力伝達機構の一部にベルト式伝達部を挿入する。ス
ラリーは最初硬いが撹拌しているうちに流動性がでてく
る性質がある。したがって、最初のうちはベルトがスリ
ップしながら攪拌はね20が回転し、やがて羽根が楽に
回転できるようになる。
【0048】栓手段17のパッキング栓26はたとえば
ゴム栓であり、この押し込み過ぎを防止するため、スト
ッパー(図示せず)を付けてパッキング栓26が一定距
離以上スラリー排出口19に侵入しないようにし、また
ゴム栓26が逆方向に抜け出すのを防止するための防止
部材が設けられている。把手18はスラリーがスラリー
排出口19から噴出飛散するのを防ぐのにも役立ってい
る。
【0049】水溶液タンク6の少なくとも中間位置と底
面に近い位置に液面検出器(たとえばフロート式)(図
示せず)を設置し、水溶液がタンク6の中間位置まで供
給されたときに運転を開始し、液面が底面近くまで下が
ったとき運転が停止するよう制御する。
【0050】また、凝縮水タンク10に液面センサ27
を設け、タンク10が満杯になったとき、装置の運転が
停止するよう制御している。
【0051】上記実施例において、水溶液供給手段7を
作動させて蒸発釜1内に廃液すなわち水溶液を液面検出
器で検出される所定水位に達するまで注入し、凝縮水タ
ンク10内にも水道水を注入し貯留する。しかる後、コ
ンプレッサ11および減圧手段3のポンプ3bを作動さ
せる。このコンプレッサ11の作動により流動する冷媒
の作用により蒸発釜1内の加熱手段4が所定の温度まで
加熱され、冷却釜2内の冷却手段9が冷却される。一
方、ポンプ3bの作動によりエジェクター3aを通して
冷却釜2および蒸発釜1が減圧されるから、廃液はその
沸騰点以下の温度で沸騰し蒸発することとなる。
【0052】蒸発釜1内で蒸発した水蒸気は上部空間を
通して冷却釜2内に侵入し、ここで冷却凝縮されて水滴
となって、冷却釜2の底部2aに溜められ、真空吸引に
より釜外に設置したタンク10に回収される。蒸発によ
り釜1内に予め注入した水溶液が減少するに伴い、供給
手段7が作動し補給するから蒸発釜1内では蒸発補給が
繰返し行なわれ、水溶液が徐々に濃縮される。高濃度に
固形化した成分はスラリーとなって底部に設けたスラリ
ー溜部15に溜められる。
【0053】ヒートポンプに使用している熱媒体の温度
を常に検出していて、これにより濃縮の程度を判断す
る。この温度がある一定温度になると、濃縮処理作業を
終了し、把手18を引いて栓手段17のパッキング栓2
6を抜いて、密栓されていたスラリー取出口16を開放
させ、蒸発釜1の底部に溜まったスラリーをスラリー回
収容器に取り出す。この取出し時には駆動源21により
回転羽根20が回転し、スラリーの取出作業が効率よく
行なわれる。
【0054】本発明の蒸発濃縮装置は以上のように動作
して水溶液の濃縮処理を行なうので、廃液の処理作業や
原液の濃縮作業に使用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような優れた効果が得られる。水溶液が凝集水に混
入しないので、蒸発濃縮動作を安定させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水溶液蒸発濃縮装置の概略線図で
ある。
【図2】本発明に使用する栓手段の別の実施例の拡大断
面図である。
【図3】本発明に使用する栓手段の別の実施例の拡大断
面図である。
【図4】本発明に使用する栓手段の別の実施例の拡大断
面図である。
【符号の説明】
1 蒸発釜 2 冷却釜 3 減圧装置 3b ポンプ 4 加熱手段およびヒートポンプの放熱部 5 ヒートポンプ 6 水溶液タンク 7 水溶液供給手段 8 液面検出手段 9 冷却手段およびヒートポンプの吸熱部 10 凝縮水タンク 17 栓手段 19 スラリー排出口 20 撹拌羽根 23 デミスター 25 筒 26 パッキング栓 27 液面センサ 30 スラリー回収容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03C 5/00 G03C 5/00 A G03D 3/00 G03D 3/00 F (72)発明者 湯沢 聡 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 黒田 章一 東京都千代田区内幸町1−1−3 東京 電力株式会社内 (72)発明者 嶋村 典行 東京都千代田区内幸町1−1−3 東京 電力株式会社内 (72)発明者 松岡 修 東京都千代田区内幸町1−1−3 東京 電力株式会社内 (72)発明者 川田 俊明 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 吉岡屋 悠紀夫 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−258386(JP,A) 特開 昭59−193121(JP,A) 特開 昭63−156502(JP,A) 特開 平3−242281(JP,A) 特開 平4−4087(JP,A) 特開 平4−341303(JP,A) 実開 昭60−58295(JP,U) 実開 昭54−93038(JP,U) 特公 昭40−11045(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 1/00 - 1/30 C02F 1/04 G01F 23/24 G03D 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶液を蒸発濃縮せしめる蒸発釜の加熱
    手段および蒸気を冷却し液化する冷却釜の冷却手段とし
    圧縮機、放熱部、減圧装置、吸熱部を順次接続し熱
    媒体を密閉したヒートポンプ装置の該放熱部および該吸
    熱部を用い、前記蒸発釜と冷却釜とを連通状態として全
    体を減圧する減圧手段を備えた蒸発濃縮装置において、 前記蒸発釜の中の液面を検知して釜内の減圧を壊す大気
    解放弁を開く電極式液面センサーを、蒸発釜中の通常の
    液面維持のための液面センサーとは別個に、該蒸発釜の
    上部に設けたことを特徴とする水溶液の蒸発濃縮装置。
  2. 【請求項2】 前記電極式液面センサーが作動したと
    き、前記蒸発釜の内部に消泡剤を投入することを特徴と
    する請求項1記載の水溶液の蒸発濃縮装置。
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