JP3421812B2 - 減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置 - Google Patents

減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置

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JP3421812B2
JP3421812B2 JP11723593A JP11723593A JP3421812B2 JP 3421812 B2 JP3421812 B2 JP 3421812B2 JP 11723593 A JP11723593 A JP 11723593A JP 11723593 A JP11723593 A JP 11723593A JP 3421812 B2 JP3421812 B2 JP 3421812B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶液、例えばハロゲン
化銀写真感光材料の写真処理廃液の蒸発濃縮装置に関す
るものである。更に詳しくは、蒸発濃縮して蒸留水を分
離除去する際に蒸発濃縮を効率よく促進させる装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の写
真処理は、黒白感光材料の場合には、現像、定着、水洗
等、カラー感光材料の場合には発色現像、漂白定着(又
は漂白、定着)、水洗、安定化等の機能の1つ又は2つ
以上を有する処理液を用いた行程を組合わせて行われて
いる。
【0003】そして、多量の感光材料を処理する写真処
理においては、処理によって消費された成分を補充し一
方、処理によって処理液中に溶出或は蒸発によって濃化
する成分(例えば現像液における臭化物イオン、定着液
における銀錯塩のような)を除去して処理液成分を一定
に保つことによって処理液の性能を一定に維持する手段
が採られており、上記補充のために補充液が処理液に補
充され、写真処理における濃厚化成分の除去のために処
理液の一部が廃棄されている。
【0004】近年、補充液は水洗の補充液である水洗水
を含めて公害上や経済的理由から補充の量を大幅に減少
させたシステムに変わりつつあるが、写真処理廃液は自
動現像機の処理槽から廃液管によって導かれ、水洗水の
廃液や自動現像機の冷却水等で希釈されて下水道等に廃
棄されていた。
【0005】しかしながら、近年の公害規制の強化によ
り、水洗水や冷却水の下水道や河川への廃棄は可能であ
るが、これら以外の写真処理液[例えば、現像液、定着
液、発色現像液、漂白定着液(又は漂白液、定着液)、
安定液等]の廃棄は、実質的に不可能となっている。こ
のため、各写真処理業者は廃液を専門の廃液処理業者に
回収料金を払って回収してもらったり公害処理設備を設
置したりしている。しかしながら、廃液処理業者に委託
する方法は、廃液を貯留しておくのにかなりのスペース
が必要となるし、またコスト的にも極めて高価であり、
さらに公害処理設備は初期投資(イニシャルコスト)が
極めて大きく、整備するのにかなり広大な場所を必要と
する等の欠点を有している。
【0006】一方、水資源面からの制約、給排水コスト
の上昇、自動現像機設備における簡易さと、自動現像機
周辺の作業環境上の点等から、近年、水洗に変わる安定
化処理を用い、自動現像機外に水洗の給排水のための配
管を要しない自動現像機(いわゆる無水洗自動現像機)
による写真処理が普及しつつある。
【0007】従ってこの為、給廃液用の機外の配管を省
略でき、それにより従来の自動現像機の欠点と考えられ
る配管を設置するために設置後は移動が困難であると
か、足下スペースが狭く、設置時の配管工事に多大の費
用を要するといったような欠点が解消され、オフィスマ
シンとして使用できるぐらいコンパクト化、簡易化が達
成されるという極めて大きい利点が発揮される。
【0008】しかしながら、この反面、その廃液は極め
て高い公害負荷を有しており、河川はもとより下水道に
さえ、その公害規制に照らしてその廃液を流すことは全
く不可能となってきている。さらにこのような写真処理
(多量の流水を用いて、水洗を行わない処理)の廃液量
は少ないとはいえ、例えば比較的小規模なカラー処理ラ
ボでも、1日に10リットル程度となる。
【0009】従って、一般には廃液回収業者によって回
収され、二次及び三次処理され無害化されているが、回
収費の高騰により廃液引き取り価格は年々高くなるばか
りでなく、ミニラボ等では回収効率は悪いため、なかな
か回収に来てもらうことができず、廃液が店に充満する
等の問題を生じている。
【0010】これらの問題を解決するために本出願人は
写真処理廃液の処理をミニラボ等でも容易に行えること
を目的として、写真処理廃液を加熱して水分を蒸発させ
濃縮し水分を凝縮水として分離することを研究して来
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本出願人等によって開
発されたこのような蒸発濃縮装置によりかなり効率の良
い蒸発濃縮が達成されているが、まだ十分ではなく、蒸
発濃縮釜も加熱気味になり、耐久性もそれ程良くはな
く、整備完了状態の確認手段や寒冷地のような特殊な環
境での運転の安定化やエネルギーの効率的利用面や操作
面,制御面での対応にかなり不足する問題があった。
【0012】本発明はこのような問題点を更に掘り下げ
て解決した水溶液の減圧蒸発濃縮装置を提供することを
課題目的にする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段
1〜14のいずれか1つによって達成される。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】() 水溶液を蒸発濃縮釜で蒸発濃縮せ
しめ、これによって生じる蒸気を冷却凝縮釜で冷却凝縮
液化せしめるに当り、該蒸発濃縮釜の加熱手段及び該冷
却凝縮釜の冷却手段として、圧縮機、放熱部、膨張弁、
吸熱部を順次に接続し、熱媒体を密閉したヒートポンプ
装置の該放熱部及び該吸熱部を用い、該蒸発濃縮釜と該
冷却凝縮釜を連通状態とし、更に全体を減圧する減圧手
段を具備した減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置におい
て、ヒートポンプ装置の圧縮機に続いてフィンとファン
による排熱部を設け、排熱部に続いて蒸発濃縮釜内の水
溶液を加熱し膨張弁に接続する構造とし、ヒートポンプ
高圧側圧力又は排熱部から膨張弁までの間のヒートポン
プ高圧側熱媒体配管温度により該排熱ファンのONとO
FFの制御を行ない、蒸発濃縮釜に液面センサーを設
け、蒸発濃縮釜への水溶液供給手段を前記蒸発濃縮釜の
液面検出結果により制御し、水溶液を適時供給するよう
にしたことを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装
置。
【0035】() 前記水溶液の濃縮完了はヒートポ
ンプ低圧側の熱媒体の温度又は圧力、釜の減圧度、釜内
の濃縮液温度、凝縮液温度の少くとも1つを検出するこ
とによって行なわれることを特徴とする()項に記載
の減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
【0036】() 前記蒸発濃縮釜の液面検出結果に
より、前記蒸発濃縮釜内の液量がほぼ一定に維持できる
ようにして蒸発した量に対してそれに見合う水溶液が供
給されるようにしたことを特徴とする()又は(
項に記載の減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
【0037】() ()〜()項のいずれか1項
において、濃縮完了検出が圧縮機稼働から少くとも5分
間は機能しないようにしたことを特徴とする減圧ヒート
ポンプ式蒸発濃縮装置。
【0038】() ()〜()項のいずれか1項
においてファンの回転がONする設定のヒートポンプ高
圧側圧力又は排熱部から膨張弁までの間のヒートポンプ
熱媒体の通常運転時の配管温度より高い値の別設定値を
設け、該別設定値以上になったときは、異常として運転
を停止させるようにしたことを特徴とする減圧ヒートポ
ンプ式蒸発濃縮装置。
【0039】() ()〜()項のいずれか1項
において、ヒートポンプ装置の圧縮機の出口の熱媒体温
度が設定値以上では運転を異常として停止させるように
したことを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装
置。
【0040】() ()〜()項のいずれか1項
において、ヒートポンプ装置の膨張弁から冷却釜の入口
までの間の熱媒体配管を温度検出し0℃以下が設定時間
の間継続するときは運転を異常として停止させることを
特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
【0041】() 水溶液を蒸発濃縮釜で蒸発濃縮せ
しめ、これによって生じる蒸気を冷却凝縮釜で冷却凝縮
液化せしめるに当り、該蒸発濃縮釜の加熱手段及び該冷
却凝縮釜の冷却手段として、圧縮機、放熱部、膨張弁、
吸熱部を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ装
置の該放熱部及び該吸熱部を用い、該蒸発濃縮釜と該冷
却凝縮釜を連通状態とし、更に全体を減圧する減圧手段
を具備した減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置において、
ヒートポンプ装置の圧縮機に続いてフィンとファンによ
る排熱部を設け、排熱部に続いて蒸発濃縮釜内の水溶液
を加熱し、膨張弁に接続する構造とし、該水溶液を加熱
した後、膨張弁に接続する配管が少くとも膨張弁の手前
では水平乃至は膨張弁に向かって下方に傾斜しているこ
とを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
【0042】() 前記膨張弁に接続する配管の材質
は銅であることを特徴とする()項に記載の減圧ヒー
トポンプ式蒸発濃縮装置。
【0043】(10) ()又は()項における膨
張弁はキャピラリーチューブであることを特徴とする減
圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
【0044】(11) ()〜(10)項のいずれか
1項において、水溶液加熱手段の配管径が最も太く、水
溶液加熱手段への入口手前の配管径がこれに次ぎ、水溶
液加熱手段の出口から膨張弁までの間の配管を更に細く
するようにしたことを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸
発濃縮装置。
【0045】(12) 水溶液を蒸発濃縮釜で蒸発濃縮
せしめ、これによって生じる蒸気を冷却凝縮釜で冷却凝
縮液化せしめるに当り、該蒸発濃縮釜の加熱手段及び該
冷却凝縮釜の冷却手段として、圧縮機、放熱部、膨張
弁、吸熱部を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポン
プ装置の該放熱部及び該吸熱部を用い、該蒸発濃縮釜と
該冷却凝縮釜を連通状態とし、更に全体を減圧する減圧
手段を具備した減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置におい
て、該減圧手段が水流タンクを設け、該水流タンクの水
を送液する水流ポンプによりエジェクターに送水し、水
流タンクに戻る配管とし、該エジェクターにより前記蒸
発濃縮釜と冷却凝縮釜を減圧する構造であり、該エジェ
クターは冷却凝縮釜に接続し該釜内エアと凝縮水を排出
する構成とし、該蒸発濃縮装置の少くとも1箇所に温度
検出センサーを設け、運転停止状態で該検出温度が一定
値以下になったとき、上記水流ポンプを作動させるよう
に制御することを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃
縮装置。
【0046】(13) 前記水流タンクは該水流タンク
に回収した凝縮水を更に外部に排出する構造であること
を特徴とする(12)項に記載の減圧ヒートポンプ式蒸
発濃縮装置。
【0047】(14) (12)又は(13)項におい
て温度検出センサーがヒートポンプ装置の配管に取付け
られたものでありその設定値を0℃以下にしたことを特
徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【実施例】本発明の減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置1
の実施例を先ず図1,図2の概要図と図3,図4の内部
構造を示す斜視図と図5の上面図と図6のセンサー系統
図、図7の構内配管系統図、図8の凝縮水の経路図、図
9のヒートポンプ配管図、図10の大気開放系統図の各斜
視図と図11の別の実施例の概要図とを用いて説明する。
水溶液としては写真処理廃液を用いた。
【0062】減圧に耐える蒸発濃縮釜11内に、写真処理
廃液を注入貯留し、該釜11とほぼ同心の外側に冷却凝縮
釜11Aを設け、両釜を上部で連通しておき、両釜共通に
減圧手段としてエジェクター16を接続して、減圧する如
くした。大気圧より低い減圧下では、そのものの沸騰点
以下で沸騰が起こることは知られており、この実施例で
は、熱分解による有害ガス発生の起こりにくい低温での
蒸発をこの減圧下で行なうものである。次に該釜11内に
は、3次元配置とした加熱手段としてヒートポンプの加
熱螺線チューブ6を設け、この加熱螺線チューブ6は、
その下部を上記水溶液である写真処理廃液の貯留部11B
に浸し、該写真処理廃液を加熱する如くし、その上部
は、該写真処理廃液の貯留部11Bから突出して空中にあ
る。加熱螺線チューブの空中にある表面には、釜液表面
又は、液中加熱螺線チューブ表面より突沸が起こり、そ
のハネにより液が供給され、空中の加熱螺線チューブ表
面より直接蒸発が起こる。
【0063】このため、一定部分を気中に露出させるこ
とは加熱螺線チューブを全て液中に浸漬するよりも同じ
条件で大きい蒸発処理速度が得られ、非常に有効であ
る。写真処理廃液は、水溶液タンク(処理廃液タンク)
24から廃液吸引用電磁弁18Aを通して蒸発濃縮釜11内の
気中から、液面に供給される。供給されるタイミングは
液面センサー51が液面未検出となった状態の時に供給さ
れる。供給は未検出時に釜容量の1/10以上の量が一回で
供給されない様にすることが好ましい。これは、蒸発バ
ランスを保ち、蒸発処理速度を高く維持するためであ
る。好ましい方法としては液面未検出時に電磁弁を規定
時間開き、釜の減圧力により吸引供給させる方式であ
る。そして、水溶液の供給は液面センサー51を洗浄しな
がら供給する方式が液面センサー51の誤動作を生じさせ
ず、好ましい。液面センサー51はフロート式、電極式が
あるが、電極式で検出感度を調整出来る方式とすること
が誤動作を防止して好ましい。感度調整により対照の水
溶液が変化しても追従が可能となる。また、電極表面は
テフロン熱収縮チューブで先端以外の部分を覆うことが
誤動作を防止させ好ましい。尚、電極式の場合コモンは
釜が金属であれば図1の53の様に設置することも出来
る。両釜11,11Aの減圧手段はエジェクター16により行
ない、その減圧により溶液給送手段としての廃液吸引用
電磁弁18を作動させて、該廃液(水溶液)を上方のノズ
ル18Cから散布し、蒸発濃縮釜11内に給送することが好
ましく、減圧下での散布滴下過程で水溶液中に含まれる
ガス成分はかなりの量がガス化した後、水溶液は液面に
到達する。これにより、供給液が濃縮液中に混入した後
に異常な泡発生や突沸を抑え、濃縮液中にいきなり水溶
液を供給する方式に比較して、蒸発濃縮釜の気液界面の
面積を小さく、空中の体積を小さくすることで釜の小型
化を可能としており非常に重要である。そして効率よく
加熱蒸発させ濃縮化を行なうものである。
【0064】処理廃液が該蒸発濃縮釜11内で泡立つのを
防止する手段として、消泡剤タンク23から消泡剤を所定
時に所定量、処理廃液と廃液消泡剤混合部19でミックさ
せるため消泡剤吸引パイプ21Aの途中に消泡剤用ベロー
ズポンプ21と消泡剤用電磁弁22を設けている。
【0065】また、消泡剤は図11に示す様に電磁弁22の
開閉のみで、釜内減圧力により吸引供給させ、供給量を
電磁弁の開閉時間で調整又は規定することが出来る。
【0066】消泡剤の供給タイミングは、運転スタート
時、濃縮液排出後の新しく水溶液を供給する時又は、釜
内が泡立ち電極式液面センサー52が液を検出した時が好
ましい。
【0067】そして、これにより泡立現象が押さえられ
る。一方、突沸現象は泡立ち現象とは異なる現象であ
り、大きな泡が破泡するときのハネあがり現象であり、
ハネが蒸留液側に入るのを防止するために設けるデミス
ター34はロック材が好ましいが邪魔板や連続空間を持つ
充填物でも良い。
【0068】このようにして蒸発した水分は、この蒸発
濃縮釜11内の上部に設けられた連通部に通じている冷却
凝縮釜11A内の凝縮水の案内部をも形成している冷却手
段としてのヒートポンプの蒸気冷却螺線チューブ7と該
釜11Aの底部の水受け11Cを設けることによって、コン
パクト化と、両釜内の減圧安定化のために寄与する如く
した。一方、上記の蒸発濃縮を繰り返して、高濃度に固
形化した成分はこの蒸発濃縮釜1の底部の撹拌羽根によ
って周辺の排出口14に集められ、その下部に連結した濃
縮液回収袋14Aで受け取り回収される。該回収袋14Aは
トレー14B上に載せられている。該撹拌羽根32の撹拌軸
31は蒸発濃縮釜11の上方外側に設けられたプーリ12とベ
ルト12Cとギヤヘッド12Aとを介してモータ13に結合さ
れ回転伝達がなされるようにしてある。また、図11では
モータ13が直接ギヤヘッド12Aに連結され、そして撹拌
軸31に接続される。図1のようにベルト12Cを介するこ
とは撹拌羽根32が固着した時にスリップすることでモー
タ13の故障を防止して好ましい。一方、直接接続する図
11の場合には、モータに電流過負荷検出により、撹拌羽
根32が固着した時モータ13のロックを検出させ、固着現
像を表示することが出来、より好ましい。
【0069】撹拌軸と釜のシール部は図20,21に示す様
にVリング,Uリング又はLリングによりシールし、特
に該シール部にグリース又はオイルを封入することが長
期に渡り安定したシールのために好ましい。更に安定し
たシールのためにVリング及びUリングは図21に示すよ
うに釜外部に向かって開く様に設置することが好まし
い。
【0070】さらに前述のように上記加熱手段および冷
却手段は本発明ではヒートポンプを使用した。そしてこ
の冷却手段の表面に水蒸気が触れて凝縮し、水滴となっ
て、この冷却手段を伝わって凝縮水回収容器を兼ねたエ
ジェクタータンク(水流タンク)15に集められる。加熱
手段の表面温度は好ましくは100℃以下で、臭気ガス発
生を防止するには特に、20℃〜60℃が最も好ましい。
【0071】上記加熱手段にヒートポンプの放熱部を用
い、上記冷却手段としての蒸気冷却螺線チューブ7およ
びエジェクタータンク(水流タンク)15内に設けた冷却
手段として水流タンク冷却チューブ8にヒートポンプの
吸熱部を使用してある。
【0072】水流タンク15を冷却することはいくつかの
効果のためであり、ひとつは、エジェクターの減圧能力
を高く維持する、目的であり更には、低温にすることで
蒸留液からの臭気成分の発生を抑える目的であり、別な
目的は釜からのガス成分の蒸留液中への溶解を促進す
る。このため、エジェクターからの戻り配管を水流タン
ク液面下に戻すことでエアモレが釜やその他部分になけ
れば、水流タンクは透明となる。そして通常ヒートポン
プ配管は各部品を銅配管6Aで接続し、加熱手段の後に
配管した膨張弁の役目をするキャピラリーチューブ9
や、冷却手段のアウト側に配設される冷媒(熱媒体)圧
縮用のコンプレッサー4およびその加圧圧縮されて高温
にされた冷媒(熱媒体)を適切な設定温度にまで下げる
ために空冷凝縮させる排熱フィンチューブ5等を接続し
た密閉回路となっている。該フィンチューブ5およびそ
のファン10Aとそれを駆動するファンモータ10は冷却凝
縮釜11Aの更に外に置かれている。
【0073】しかしこれ等外置き部材の占めるスペース
はそれ程大きくはなく、設置面積の大半は両釜によって
占められる。
【0074】前述の適切な設定温度は臭気ガスの発生が
抑えられしかも蒸発濃縮効率が著しく低下しないための
温度であり、これが前述のように60℃以下20℃以上にし
ておくことが効果的であることを本出願人は実験的に確
認した。
【0075】さて、冷媒(熱媒体)は、加熱手段として
の加熱螺線チューブ6の凝縮器を通りキャピラリーチュ
ーブ9から、凝縮水回収容器を兼ねたエジェクタータン
ク(水流タンク)15内の冷却手段としての水流タンク冷
却チューブ8に接続され更にその延長が冷却手段即ち冷
却凝縮釜11A内の冷媒蒸発器としての蒸気冷却螺線チュ
ーブ7を通り両釜外のコンプレッサー4に還るようにし
てある。
【0076】そして、凝縮水回収容器内の冷水はエジェ
クターポンプ(水流ポンプ)17によって減圧手段(エジ
ェクター)16につなげられ、冷却凝縮釜11Aの凝縮液回
収口11Dからパイプ11Eを通って引かれた水を凝縮水回
収容器としてのエジェクタータンク(水流タンク)15に
入れると共に同時に両釜内の減圧を行うようにしてあ
る。
【0077】また、水回収容器を兼ねたエジェクタータ
ンク(水流タンク)15からオーバーフローした水はパイ
プ15Aによって蒸留液タンク25に送られて再利用に待機
する。そして勿論、この回収された水は蒸発に寄与した
水分が多く占めており、必然的に希釈度が高く、公害負
荷が激減しているので再利用が可能である。
【0078】釜上方の大気開放用電磁弁20は、運転中は
閉じて釜内を密閉減圧に維持し、停止時は開いて釜内を
大気圧に戻すものである。停止中に釜内を大気圧に戻す
ことは非常に重要であり、これは濃縮液を取り出す時に
この大気開放電磁弁が開いていることで、濃縮液のスム
ーズな取り出しが可能となる。
【0079】一方、図11ではこの大気解放電磁弁がな
い。これは、凝縮釜を水流タンクより上方に置き、運転
停止時にエジェクター16より空気を逆流させることで上
記運転停止時に釜内が大気圧に戻ることを特徴としてい
る。この効果は、電磁弁削除によるコストダウンであ
る。
【0080】また、図11ではこのため少量の水流タンク
15内の水が凝縮釜11Aに逆流する。このため、11Aは、
11Cの排出口が下になる様に傾けることが好ましい。
【0081】なお、写真処理廃液の蒸発濃縮釜11内への
補給の量と時期は前述のようにレベルセンサー(LC)
51の検知情報によって行われるようにしてある。
【0082】本実施例では蒸発濃縮釜11と冷却凝縮釜11
Aを別々に離して設けることなくほぼ同心に重ねて2重
にしたので場所を大きく占有することがなくなり装置を
かなり小型にしてしまうことが可能になった。これによ
り小規模ラボにおいてもオンラインで廃液処理を行うこ
とがそれ程スペースの増設を求めることなく実現可能に
なった。
【0083】なお、本実施例では内側が蒸発濃縮釜であ
り外側を冷却凝縮釜としたが、外側を蒸発濃縮釜、内側
を冷却凝縮釜とすることも可能である。
【0084】また、これ以外に別の変形した実施例とし
て図11の概要図に示すように冷却凝縮釜11Aを蒸発濃縮
釜11と引き離して配置することにより、両釜を結合部11
Fのところで簡単に切離すことが可能になり、また、蒸
発濃縮釜の上方の蓋部11Gも結合部11Hのところで単独
にあけることが可能になり、保守点検内部清掃が容易に
なる利点も生まれる。
【0085】このような本願発明の減圧ヒートポンプ式
蒸発濃縮装置1の制御系統図を図12に示し、その運転制
御のシーケンスを図13に示す。
【0086】即ち、圧縮機(コンプレッサー)4、ファ
ンモータ10、水流ポンプ(エジェクターポンプ)17、大
気開放用電磁弁20、水溶液(処理廃液)吸引用電磁弁18
A、濃縮液撹拌モータ13、消泡剤供給用ポンプ21、消泡
剤用電磁弁22を作動させる駆動回路と、その駆動回路を
制御する目的で、運転スイッチ、濃縮液撹拌スイッチ、
水流タンク(エジェクタータンク)15の液面センサーF
S1,56、再生水(凝縮水)タンク25の液面センサーF
S2,57、釜11内の正常液面センサーLC1,51、53、
釜11内の異常液面センサーLC2,52、53、水溶液(処
理廃液タンク)24の液面センサーLC3,54、55、消泡
剤タンク23の液面センサーLC4,58、釜11の加熱出口
側パイプの温度センサーTH1,61、コンプレッサー4
の出口温度センサーTH2,62、濃縮液温度センサーT
H3,63、キャピラリーチューブ出口温度センサーTH
4,64等の検出値を受けてそれに対応する前記駆動回路
を作動させ、更に、必要時に運転ランプ、電源ランプ、
処理量の表示、その積算表示、再生水満杯ランプ、水溶
液(処理廃液)不足の表示ランプ、濃縮完了濃縮液取出
し表示ランプ、異常停止ランプ、撹拌モータランプ、ブ
ザー鳴、消泡剤ボトル空等の表示回路が仂くようにし
た、制御回路が組み込まれている。
【0087】この蒸発濃縮装置1のシーケンスは図13に
示してあるがその概要は次の通りである。
【0088】運転がスタートすると蒸発濃縮釜11の大気
開放用電磁弁20が閉じられ、水流ポンプ(エジェクター
ポンプ)17がONし、蒸発濃縮釜11及びそれに連通する
冷却凝縮釜11Aの内部が減圧されて行く。それに伴って
水溶液(処理廃液)は、水溶液タンク24から、電磁弁18
Aが10秒間開き10秒間閉じる動きをしながら減圧状態に
なっている蒸発濃縮釜11内に次第に吸込まれて行き、該
釜11の正常液面に達するまで続けられて行く。そしてそ
の間消泡剤も前述のように混合部19で混ざりながら供給
される。
【0089】そして30分経過し、釜が正常な液面で減圧
安定常態に達すると圧縮機(コンプレッサー)4がON
になり、蒸発が進み液面センサーLC1が未検出となる
と液供給電磁弁18Aが3秒間開き10秒間閉じる運動を繰
返し、釜内の水溶液の定常液面が保たれながら液の蒸発
濃縮が進められる。
【0090】そして該釜11の内の濃縮液の温度がセンサ
ーTH3で測定され40℃以上でファンモータ10がONし
37℃以下でOFFになる動作が繰返される。このファン
モータ10のONによりヒートポンプ回路のコンプレッサ
ーから入る機械仕事分の熱をヒートポンプ系外に放出す
る。これにより、ヒートポンプの放熱量と吸熱量が一定
範囲内の状態で行なわれる。そして、この熱バランス維
持方法により、後述する釜加熱部から膨張弁(キャピラ
リーチューブで代用可能)の間の熱媒体温度は濃縮液の
濃縮度との相関が生じる。そして、ファンモータ10がO
N/OFFする動作及び蒸発による濃縮釜液減少とその
検出による水溶液供給を実施する安定状態が長時間続
き、濃縮が進行すると釜加熱出口の熱媒体温度がセンサ
ーTH1で測定される温度が55℃以上になり、濃縮完了
と判断して停止する。そして蒸留液の流出速度は毎時約
2リットルになる。(コンプレッサーが500Wの場合)
また、ファンモータ10のON/OFFを制御する別の方
法としてはヒートポンプ高圧側圧力又はコンプレッサー
から膨張弁までの間のヒートポンプ高圧側熱媒体配管温
度により実施する。この場合、濃縮完了は、ヒートポン
プ低圧側の熱媒体温度又は圧力、釜の減圧度、釜内の濃
縮液温度、凝縮液温度の少なくとも1つの検出結果より
行なう。
【0091】ファンモータの制御と濃縮完了検出には密
接な関係があり、即ち、薄い水溶液と濃縮された水溶液
の蒸発状態、釜の減圧レベル、凝縮温度、ヒートポンプ
の加熱及び吸熱への伝熱状態が異なることを見い出し利
用するものであり、ファンモータ制御も上記状態に大き
く影響している。
【0092】このため、ファンモータ制御方式と濃縮完
了検出方式は使用する水溶液の種類、コンプレッサーの
種類、性能、ヒートポンプの配管方式等により最適方式
が異なり実験により選択することが出来る。
【0093】この濃縮完了検出は、水溶液が薄くても濃
くても同じ濃度で停止させ、無人運転のための必須技術
であり効果が大きい。
【0094】また、完了条件としては例えば、1時間以
上ファンモータ10が連続ONする異常時には冷却凝縮水
(再生水)の液晶表示が一定量以上(40リットル以上)
になっていれば、濃縮完了停止にすることもできる。
【0095】再生水量の検出方法は、流量計によること
も可能であるが、キャピラリー出口温度センサーTH
4,64の温度と予め設定した係数と運転時間により計
算し表示することがコストダウンと流量計による目詰り
防止のために好ましい。
【0096】また、消泡剤タンクが空になったとき、又
は再生水タンクが空になったときは、途中で正常に停止
する。
【0097】また、スタートから30分以内に処理液タン
ク(水溶液タンク)が空になると2分後にそれを表示す
ると共に装置が正常停止する。
【0098】また、運転スタートから30分以上たち、コ
ンプレッサー4が稼仂を開始した後、水溶液タンク空を
検出するとそのまま運転を続け1時間後に表示して正常
停止する。
【0099】尚、水溶液タンクに液を検出した場合は運
転が自動復帰スタートする。次に異常停止の場合につい
て表1を参照しながら述べる。
【0100】これは運転がスタートしてから30分以内で
あれ30分以上であれ、水流タンク(エジェクタータン
ク)15の液面低下が異常に大きくなることがある。これ
は液洩れの公算が大である。これはE−1表示される。
【0101】また、蒸発濃縮釜の液面が異常に高くなる
ことがある。これは液供給系の故障や消泡剤が不足する
ことにより起る。消泡剤添加後再運転すればよい。これ
はE−2表示される。
【0102】また、コンプレッサー出口温度がセンサー
TH2によって検出され115℃以上なると何らかの故障
によりコンプレッサーが過負荷になったことを示すこと
になる。これはE−3表示される。
【0103】また、スタートから30分以上経ってコンプ
レッサー出口温度がセンサーTH2で検出され70℃以上
になった後、再度60℃以下が10分間続いたとき、これも
過負荷と表示される。これはE−3表示される。
【0104】また、スタート後2時間半以上経ってから
コンプレッサー4の出口温度がTH2で検知され2時間
60℃以下が続くことになるとE−3表示がなされやはり
過負荷表示がなされる。
【0105】更に、スタート後2時間30分以上経って、
キャピラリーチューブ9の出口の温度がTH4で検出さ
れ2時間0℃以下を記録するとE−5が表示され、熱バ
ランス異常と判断する。
【0106】また、スタート後1時間半経った後、蒸発
濃縮釜11内の温度が44℃以上となるときは、排熱不足で
あり環境温度が高い場合が考えられ、このような異常停
止にはちょっとした何でもないような原因があるので、
それ等を早急に見つけて回復させてから運転を行わせる
ようにすることが大切である。
【0107】これ等の異常時の自動停止の表示と原因対
策とは表1に示すようなものとなる。
【0108】
【表1】
【0109】次に本発明を幾つかの参考例も含めその作
用と共にやや詳細説明する第1の参考例は図1、図
2の概要図及び図13のシーケンス図に示すように釜内へ
の水溶液供給を釜内の液面センサー51の検知により行な
い、釜内濃縮液液面をほぼ一定に維持しながら蒸発濃縮
する場合、図15〜図19に示す水溶液の発生源(P現(ペ
ーパー現像機)、N現(ネガ自現機))に対して、減圧
ヒートポンプ式蒸発濃縮装置(図中ではACR−40)を
配管設置し、発生源より排出される水溶液を自動運転に
より処理する系に関するものである。
【0110】ここで、水溶液発生源より排出される水溶
液は連続的に排出される場合と断続的に排出される場合
とがあり、水溶液タンクに液面センサーを設け、水溶液
タンクが空になれば本装置の運転を止め、水溶液タンク
に液が入って来た時に運転を再開する自動復帰運転制御
を行なうことが、操作が簡易となり無人運転も可能とな
り非常に好ましい。そして、この運転が開始される水溶
液タンクの液面レベルに対して、運転が停止する液面レ
ベルを運転による水溶液の処理量30分間以上の時間を要
する量より下位レベルに設置することがコンプレッサー
の耐久性に負荷を掛けないために好ましく、更に濃縮完
了検出制御に誤差を与えないために好ましいことを見い
出したものである。ここで運転による水溶液の処理量で
30分間以上とは、コンプレッサーが稼動し、加熱蒸発濃
縮が正常に行なわれている場合の処理量を意味してい
る。運転スタート時は、釜内の減圧に要する時間、コン
プレッサーが稼動後熱バランス的に定常状態に達するま
での時間は蒸発処理量はゼロまたは少量であり、この時
間を指すものではない。
【0111】即ち、第1の参考例は、運転スタート時に
コンプレッサーが定常安定状態とならないまま停止に入
り、これを繰り返すことが、コンプレッサー寿命及び、
濃縮完了制御に誤差を与えることのために好ましくない
ことを見い出しこれに対する対策方法を提供したもので
ある。
【0112】第2の参考例は、第1の参考例において水
溶液の不足レベルを検出した後も30分間以上は運転可能
なようにレベルセンサーの設定を行い30分以上経過後に
装置における運転停止が遂行できるようにしたものであ
る。
【0113】これにより、運転開始液面レベルセンサー
と、運転停止液面レベルセンサーの2本が必要な所を、
1本の液面センサーで制御可能となり、コストダウンと
なる。
【0114】第3の参考例は、第2の参考例に加えて運
転スタート後、各釜の減圧運転中であってまたコンプレ
ッサーが未稼動のときは、そのまま30分以内に運転が停
止するようにしたものである。
【0115】即ち、濃縮完了時には濃縮釜内の濃縮物を
全て排出(手を汚さずに袋、バケツ等へ回収出来る様に
することが好ましい)し、濃縮釜内は空となる。この状
態からの運転スタート時は、釜の減圧運転中に、濃縮釜
の液面が一定となるまで水溶液の供給が行なわれ、これ
により減圧運転中に液面センサーが空を検出後も多量供
給され、予定していた、水溶液タンクの停止液面レベル
より下になることが生じる。この様な状況を防止するた
めの制御であり、1本の液面レベルセンサーで異なる液
面の検出を制御するための対応である。このため、30分
以内の設定であるがより好ましくは5分以内で運転停止
させる。
【0116】またコンプレッサー稼動手前で停止させる
制御とすることも好ましい。第4の参考例は、エジェク
ター16によって水流タンク15に回収される水に泡がたっ
ていても、運転スタート後、蒸発釜11内が一定減圧状態
まで到達すると、水に混入される泡が消失するが、泡が
消失しない場合には、減圧のために蒸発釜11及び冷却凝
縮釜11Aからエジェクター16までの配管の接続や、配管
チューブの傷等による空気洩れのある場合であり、減圧
効果が低くなってしまい、正常な運転が不能となってし
まうことが、本出願人によって発見されたので、それを
配管接続異常の断定に応用したものである。
【0117】特に配管上で、水流タンクへの戻り配管を
直接水流タンク液中に戻る構造にすることが必要であ
る。
【0118】水流タンク液面上より、水流タンク液面に
向けて水流を戻すと、ここで空気を巻き込み誤まった判
断をさせることになる。このため、コンプレッサー稼動
後の安定状態では、空気を巻き込まないで水流タンクが
透明となる構造とすることが必要である。また、配管を
どの様な状態としても、定常状態が透明となる構造とす
ることで、各部分のエアモレ判定として水流タンクの泡
による濁りが使用可能となる。
【0119】第5の参考例は、その白濁がわかるように
水流タンクの中を目視可能にするようにしたものであ
る。
【0120】第6の参考例は、その目視可能の手段とし
て水流タンク15の少くとも一部をガラス、プラスチック
等の透明なものにしたものである。
【0121】第7の参考例は、中の泡立ちによる白濁の
様子が簡単に見られるように水流タンク15の蓋が手で簡
単に開閉できるようにしたものである。
【0122】第8の参考例は、第4の参考例に加えてそ
の泡立ちによる濁り検出を投受光器を有する光学手段に
より濁りによる透明度の変化をとらえ、それが所定時間
以上続くようだったら表示装置に表示するようにしたも
のである。
【0123】第9の参考例は、第4〜8の参考例のいず
れかに加えて、ヒートポンプの吸熱部の一部を水流タン
クに配し、凝縮回収した再生水の冷却を行って水温を低
く維持させるようにしたものである。
【0124】水流タンク水の透明又は泡アリの判断とな
る混入程度をより明確とするためには、運転に影響のな
い微量ガス成分による泡を防止し透明状態とすることが
好ましい。水流タンクの水温を低く維持することで水へ
のガス成分の溶解度が上昇し、ガス成分が微量では水流
タンクは透明となり、判断しやすくなる。
【0125】第10の参考例は、蒸発濃縮釜11内の水溶
液温度をセンサーTH3,63で検出しその検出値が設定
値の上限値を超えるとファンモータ10をまわし、下限値
以下になるとファンモータ10が停るようにしてON、O
FF制御によりヒートポンプの熱バランスの維持を続
け、その濃縮完了は釜加熱出口に設けたセンサーTH
1,61が設定値をとらえたときに行うようにしたもので
ある。
【0126】このヒートポンプの熱バランス維持と濃縮
完了の特徴はコンプレッサーとして小型のものを使用
し、膨張弁としてキャピラリーチューブを使用した場合
に特に有効である。
【0127】第11の参考例は、第10の参考例におけ
る蒸発濃縮釜11内の水溶液の濃縮液温度をセンサーTH
3,63によってファンモータを稼仂させる設定値より更
に高い設定値を検出したときには異常停止させるように
したものである。
【0128】第12の参考例は、第11の参考例に加え
てその異常停止は圧縮機(コンプレッサー)4の稼動か
ら少くとも30分以前は機能させないようにしたものであ
る。
【0129】第13の参考例は、濃縮完了圧縮機4の
稼仂から少くとも5分以前は機能させないようにしたも
のである。
【0130】第14の参考例は、第10〜13の参考例
のいずれかの実施例において、蒸発濃縮釜内の水溶液温
度がファン10をまわす温度に達することなく1時間以上
ファンがまわりつづけたとき水溶液処理量が一定以上の
ときは濃縮完了として停止させるようにしたものであ
る。
【0131】ファンが連続してまわる状況としては、外
部温度が異常に高い場合や、排風経路が物でふさがれた
場合等が考えられる。第7〜10の参考例は無人運転の
様な条件下でも安全な運転を行なうための制御手段とし
て有効である。
【0132】第15の参考例は、第14の参考例におけ
る水溶液処理量がキャピラリチューブ9から冷却釜11A
に至る間の熱媒体温度を測定するために設けられたセン
サーTH4,64によって測定された温度と運転時間によ
って算出されるようにしたことを特徴としている。
【0133】第15の参考例は、処理液の積算量を求め
る方法として、流量計を使用しない方式であり、流量計
は目詰りによる故障が生じやすいのに対して、これは温
度センサーによる検出手段であり、故障が起こりにく
く、安全性に優れている。
【0134】請求項の実施例は、ヒートポン
プ熱バランス維持を排熱ファン10AのファンモータのO
N,OFFをヒートポンプの排熱部から膨張弁(キャピ
ラリーチューブ)9までの間に設けた熱媒体の温度セン
サーTH1,61の検出値が設定値の上限下限をキャッチ
することにより行うようにしたものであり、この他に高
圧側の熱媒体の圧力検出を行って制御することも可能で
ある。そして、濃縮完了検出は、ヒートポンプ低圧側の
膨張弁(キャピラリーチューブ)9から水流タンク冷却
部の間に設けた熱媒体の温度センサーTH4,64の検
出値が運転安定状態にて設定値に低下したことを検出し
た時に一定濃縮度まで達っしたと判断する制御である。
濃縮完了検出はこの他にヒートポンプ低圧側の圧力値の
一定値以下への低下、釜の減圧度の一定値以下への低
下、釜内の濃縮液温度の一定値以上への上昇、釜内の凝
縮液温度の上昇の検出により実施することも可能であ
る。そしてこの濃縮装置は蒸発濃縮釜11内の液面を一定
にし、該釜内の液量が常に一定になるように水溶液を適
時供給できるようにした場合について特に有効である。
【0135】請求項の実施例は、請求項
実施例のいずれかにおける濃縮完了検出が圧縮機稼働か
ら少くとも5分間は機能しないようにしたものである。
【0136】請求項の実施例は、請求項
実施例のいずれかにおいて、ヒートポンプ装置の排熱部
からキャピラリーチューブ9までの間に設けた温度セン
サーTH1,61やその代りの圧力計がファンモータ10の
ON設定値より更に高い設定値を検出したときは異常と
して運転を停止させるようにしたものである。
【0137】請求項の実施例は、請求項の実施
例のいずれかにおいて圧縮機出口に設けた熱媒体温度が
センサーTH4,64によって高温設定値以上となって検
出されたときは異常として停止するようにしたものであ
る。
【0138】請求項の実施例は請求項の実施例
のいずれかにおいて、ヒートポンプ装置の膨張弁(キャ
ピラリーチューブ)9から冷却釜11Aの入口までの熱媒
体配管を例えばセンサーTH4,64で検出し、0℃以下
が所定の設定時間経続したときは異常として運転を停止
させるようにしたものである。
【0139】請求項は無人運転の様な条件下でも
安全な運転を行ない、異常時は停止するための安全制御
として有効である。
【0140】異常の予測としては圧縮機4,膨張弁9,
その他ヒートポンプ配管系の故障,熱媒体漏れ等,水溶
液供給用電磁弁18A,大気解放電磁弁20,液面センサー
51,54等の故障,減圧を維持する釜11,11A,11B,配
管,エジェクター16,水流ポンプ17等の故障等が考えら
れる。
【0141】請求項の実施例は、水溶液を加熱し
て膨張弁9に向かって接続する銅配管パイプ9Aを、該
膨張弁9の手前では水平又は該チューブに向かって下方
に傾斜させるようにしたものである。図1,図2の概要
図、図3,図9の斜視図や図11の概要図にはその様子が
示されている。これによって圧縮機4にかかる負荷が軽
減され、同じ動力で処理量が増加する。
【0142】更に、図示しないが、膨張弁9の手前に、
熱媒体のガスと液体を分離し、液体のみを膨張弁9に流
すアキュームレーターを設置することが、同じ動力で処
理量を増加させ、圧縮機への負荷を軽減し好ましい。
【0143】請求項10の実施例は請求項又はの実
施例の実施態様として膨張弁をキャピラリーチューブに
限定したものであり、キャピラリーチューブ使用時に効
果が大きい。
【0144】請求項11の実施例は、請求項又は
において水溶液加熱手段(加熱螺線チューブ)6 の
配管径、その手前の配管6Aの管径水溶液加熱手段6の
出口の配管9Aの管径の順に細くするようにしてある。
これによって圧縮機4にかかる負荷が軽減され同じ動力
で処理量が増加し効率アップする。
【0145】請求項1213の実施例は、蒸発濃縮装
置1の1箇所に温度検出センサー(図示せず)を設け、
運転停止時に該検出温度が下がり設定値を検出時に水流
ポンプ17が作動するようにしたものである。
【0146】請求項14の実施例は請求項12又は13
の実施例において、その温度検出センサーをヒートポン
プ装置の配管に取付けたものを用い、その設定値を0℃
以下にしたものである。
【0147】請求項121314の実施例は寒冷地
における夜間又は休日の凍結防止の効果をねらったもの
である。
【0148】第16の参考例は、蒸発濃縮釜11内の蒸発
濃縮液撹拌用に設けた撹拌羽根32の回転軸31を外部に出
しモータ12Aで駆動するが、該釜11と該回転軸31の間に
Vリング、Uリング又はLリングを取付け両者間を図20
および図21のごとくシールしたものでありシール部にグ
リース又はオイルを封入したものである。
【0149】第17の参考例は第16の参考例における
Vリング又はUリングが蒸発濃縮釜の外側方向に向かっ
て開くようにしたものである。
【0150】第18の参考例は、第16又は17の参考
におけるグリースがシリコン製であることを特徴とし
てあり、蒸発凝縮水や濃縮物の害がないようにしてあ
る。
【0151】第16,17,18の参考例は低コストで
あり、エア漏れのない、長期に安定な撹拌羽根軸シール
方式を提供するものである。
【0152】第19の参考例は上記第16〜18の参考
例における撹拌羽根32が図1,図4に示すようにモータ
13によって回転速度が5〜100rpmに駆動され、濃縮液が
固着してロック状態となったときにそれを表示できるよ
うにし、処置がすみやかにとれるようにしたものであ
る。第20の参考例は、第16〜18の参考例で撹拌羽
根の動力源をモーターではなく、手動のハンドルとする
ものであり、特に蒸発濃縮釜の撹拌羽根直径が300mmを
越える場合有効である。即ち、撹拌羽根直径が300mmを
越えると撹拌羽根に必要なトルクは100kg・cm以上とな
り、手のはさまれ等の保護が問題となる。このためモー
ターではなく、手動ハンドルとすることではさまれ等の
問題を解決し、軸シールに関しては、モーターの場合と
同様技術が有効となる。
【0153】第21の参考例は羽根32が濃縮液中に生じ
る固形物により固着しないようにするため運転停止中短
時間撹拌運転しては撹拌を止めるようにし、運転停止に
際しては、短時間撹拌してから停止するようにして固着
を避けられるようにし、濃縮物の排出がスムーズに行な
えるようにした。
【0154】第22,23の参考例は蒸発濃縮釜11の下
部にある撹拌羽根32の横に濃縮液排出バルブ14を設け該
バルブ14を開くことで、濃縮液を釜外へ出せるように
し、この排出部が工具なしで外せ工具なしで確実強固に
クランプできるようにした。
【0155】第24の参考例は第22又は23の参考例
について排出部全体をプラスチックにし釜11の本体にね
じ込む形で密閉構造にすると共に取付取外しが簡単にで
きるようにした。第22,23及び24の参考例は市場
のメンテナンス作業を容易にするためのものであり、減
圧を維持する目的から、濃縮液排出バルブに使用するパ
ッキン(ゴム材等)は定期交換が必須となり、この部分
のメンテナンス性を向上させることは重要である。
【0156】第25の参考例は濃縮液排出部の下部にト
レイ14Bを設けトレイ14B上のプラスチックの袋14Aに
濃縮物が収納できるように連結可能にしたものである。
【0157】即ち第25の参考例は、濃縮液排出部の下
部にトレイ14Bを設け、排出口より、液ダレ等が生じて
も、その他の部分へ濃縮液がコボレない様にしたもので
ある。
【0158】また、濃縮液は腐食性が強い場合が多く、
トレイはプラスチック製とすることが好ましい。更に濃
縮液排出部の下部でトレイは外すことが可能であり、ト
レイを外した場合のため、架台その他の部分についても
プラスチック化することが好ましい。
【0159】また、濃縮液排出部の下部をプラスチック
化して固定に凹ませた形状とすることも好ましい対応で
ある。
【0160】尚、濃縮液回収袋等の交換性のため、高さ
を可変できる台等を準備することも好ましい対応であ
る。
【0161】第26,27の参考例は、処理廃液の多い
ラボ等に使えば有用である手段であり、水溶液タンク
(処理廃液タンク)24を図19の側面図に示すようにNo.
1,No.2のように2基並べて配管するタイプのもので
ある。その場合T字型パイプジョイント28の左右を蒸発
濃縮釜の液注入口への配管ともう1つの処理廃液タンク
24の取出口の底部にまで入れるように配管してある。そ
してT字型パイプジョイント28の下部は最初の水溶液タ
ンク24の底部まで配管してある。
【0162】尚、図19のNo.1の処理液タンクには図15
の処理廃液タンク24で示す様に、現像機側への満杯検出
表示のための液面センサー,減圧ヒートポンプ式蒸発濃
縮装置1(ACR−40)への給液制御を行なう液面セ
ンサー(54,55)を設けて運転するものであり図19
の再生水タンクも同様に図15の再生水タンクと同様に満
水検出を設けるものである。この、No.1に対してNo.2
を増設することの目的は、No.1のタンク容量を大きく
することと効果は全く同じであり、水溶液発生源の最大
排液速度が減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置の処理速度
より大きい場合にバッファーとして機能する。No.1タ
ンクを大きくするのに対して増設することの意味は、通
常No.1タンクを20リットルポリタンクを使用する場
合、20リットルポリタンクは移動可能だが、40リットル
となると重くなり移動も出来なくなる。これに対して20
リットルポリタンク2個ならば移動も可能である。また
コストに関しても40リットルポリタンクは高価であるの
に対して、20リットルポリタンクは灯油用等として安価
で入手しやすく、第25の参考例は2ケのポリタンクを
安価に確実に接続出来、液面センサーはNo.1への設置
のみで機能する様に考案したものである。
【0163】第28の参考例は第26又は27の参考例
におけるT字型左右の配管が他の水溶液タンク側に向か
って下方に傾斜し蒸発濃縮釜側に向かっては上方に傾斜
させるように配管してある。これにより、第25の参考
の液の流れを良好にする効果がある。
【0164】このような減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装
置1は図15の配置図に示すように、ネガ現像機、ペーパ
ー現像機、処理廃液タンク(水溶液タンク)24及び再生
水タンク25と共に結合されている。この内ネガ自現機は
小規模ラボの場合は連結しないこともある。このように
して、現像機から廃液される処理廃液は処理廃液タンク
24に送りこまれ更に液面センサー54,55でその液面を検
知しながら蒸発濃縮装置1の蒸発濃縮釜11に送りこま
れ、濃縮を進め、その際蒸気が冷却凝縮され再生水がで
きそれは、水流タンク(エジェクタータンクともいう)
15に回収されるようにしてある。この回収水はオーバー
フローして、更に再生水タンク25に貯溜され自現機の定
着液,漂白定着液,無水洗安定液,ネガ用安定液等の処
理剤濃厚キットの溶解水又は処理液タンクへの蒸発補正
水に使うこともできるし、PH調整剤や酸化剤を混入さ
せて下水道に排水することも可能にしてある。濃縮液は
取出され専門業者に渡され処分され、ミニラボの中は廃
液の貯留によって足のふみばもないといった現象は解消
されひろびろとした清潔な作業環境が生まれる。
【0165】この他プリンタも含めた、ミニラボにおけ
る各機器の平面的配置図は図16に示すものがある。
【0166】また、プリンタを含めてネガ現像機を除い
た配列は図17に示すようなものになる。
【0167】また、図16の配列を変形したものが図18に
示すような配列であり、それぞれ、ミニラボの間取り状
況、機器配置状況に応じて最善のものを選ぶことが可能
になる。
【0168】そして、処理廃液タンク24 2基を含めプ
リンタ,ネガ,ペーパーの現像機、濃縮装置1、再生水
タンク25を含めたやや大規模のミニラボのレイアウト図
は図19の状態にすることができる。
【0169】尚、本発明に使用する構成部材のタイプや
材質を記述すると下記のようになるが、これに限定され
るものではない。
【0170】圧縮機(コンプレッサー) ロー
タリ又はツインロータリー型又はレシプロ型でもよい 排熱フィンチューブ 銅管とアルミフィ
ン 加熱螺線チューブ チタン又はSUS
316,SUS304,SUS316L,SUS317
ハステロ系鋼材 蒸気冷却螺線チューブ SUS304,3
16 水流タンク冷却チューブ SUS304,3
16 膨張弁 膨張弁,キャピラ
リーチューブ(銅) 蒸発濃縮釜 PE,PP,FR
−PP,PPSのプラスチック成形によるもの又はチタ
ン又はSUS316,SUS304,SUS316L,
SUS317ハステロ系鋼材又はゴム,ガラス又はプラ
スチック FRPのコートしたもの 濃縮液排出部 同上 撹拌ギヤモータ 10〜100rpmでトル
クが30〜200kg・cm エジェクタータンク(水流タンク) PE,PP,PV
C等のプラスチック エジェクター テフロン,プラス
チック,SUS304,SUS316等 エジェクターポンプ(水流ポンプ) 0.5〜3.0kg/cm2
力のもの 消泡剤タンク ポリ容器/使い捨
てでもよい 処理廃液タンク(溶液タンク) ポリ20リットルタ
ンク 蒸留液タンク(再生水タンク) ポリ20リットルタ
ンク 熱媒体配管 銅管 熱媒体 フレオンガス(H
CFC−22,HFC−125,HFC−134a,H
FC−152a)アンモニア等
【0171】
【発明の効果】本出願の各発明はそれぞれ、次のような
効果のいくつかを発揮する。 (1) 熱媒体温度,濃縮液温度,凝縮水温度や熱媒体圧
力減圧室真空度を自動的に測定管理することで濃縮完了
状態を的確にとらえることが可能になり信頼性の高い高
性能写真廃液濃縮装置がコンパクトに実現できるように
なった。 (2) 水溶性の発生源と接続した自動運転で、安全な無
人運転が可能になった。 (3) エジェクターによる減圧装置により減圧と共に再
生水を回収可能であり、エジェクタータンク(水流タン
ク)内の泡による濁りをとらえることにより密閉度が的
確にとらえられ配管上の不備や損傷が簡単に見つけられ
るようになり、保全効率が上がり安全運転面の大きな向
上が得られた。 (4) 蒸発濃縮装置の設置される環境温度が変動した場
合にも安定した運転が保証されるようになった。 (5) 何らかの原因でファンが回らないような場合や吸
気や排気口に物が置かれて排熱機能が低下したような場
合やエア漏れやその他故障等に対して自動停止が行われ
る安定した安全回路が実現できるようになった。 (6) ヒートポンプの圧縮機に働く負荷をヒートポンプ
回路の配管の傾きや、太さの的確な配置により軽減させ
エネルギー効率を向上させることが可能になった。 (7) 寒冷地等での夜間凍結による破損や翌日の運転に
支障を来す現象を完全に解消することができるようにな
った。 (8) 濃縮液撹拌羽根の回転方法及び回転軸のシール方
式が低コストで密閉度の高い安全な方式として確立でき
た。 (9) また、撹拌羽根が濃縮液に固着して濃縮液が排出
されない現象もなくなった。 (10) ミニラボでのレイアウトの合理性、公害処理対
応、取扱性、作業性、保全性、装置の耐久性が向上し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置の概
要図。
【図2】本発明の減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置の概
要図。
【図3】本発明の装置の内部構造を示す斜視図。
【図4】本発明の装置の内部構造を示す斜視図。
【図5】本発明の装置の上面図。
【図6】本発明に用いた各種センサーの系統図。
【図7】本発明の機内配管系統図。
【図8】本発明における凝縮水の経路図。
【図9】本発明によるヒートポンプの配管図。
【図10】本発明における大気開放系統図。
【図11】本発明の別の構成の実施例の減圧ヒートポン
プ式蒸発濃縮装置の概要図。
【図12】本発明の実施例の制御系統図。
【図13】本発明の実施例の運転制御シーケンス図。
【図14】処理廃液タンクを2連にした場合の接続部。
【図15】ミニラボ機器の配列系統図。
【図16】ミニラボ機器の配置の一例の平面図。
【図17】ミニラボ機器の配置の他の一例の平面図。
【図18】ミニラボ機器の配置の別の一例の平面図。
【図19】ミニラボ機器の配置の接続図。
【図20】撹拌軸と蒸発濃縮釜のシール部の断面図。
【図21】撹拌軸と蒸発濃縮釜のシール部の断面図。
【符号の説明】
1 減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置 3 操作部表示部 4 圧縮機(コンプレッサー) 5 排熱フィンチューブ 6 加熱螺線チューブ(水溶液加熱手段) 7 蒸気冷却螺線チューブ 8 水流タンク冷却チューブ 9 膨張弁(キャピラリーチューブ) 10 ファンモータ 10A ファン 11 蒸発濃縮釜 13 撹拌モータ 14 濃縮液排出部 15 エジェクタータンク(水流タンク又は再生水タンク
9) 16 エジェクター 17 エジェクターポンプ(水流ポンプ) 18 廃液吸引用電磁弁 19 廃液消泡剤混合部 20 大気開放用電磁弁 21 消泡剤供給用ポンプ 22 消泡剤用電磁弁 23 消泡剤タンク 24 処理廃液タンク(水溶液タンク) 25 蒸留液タンク(再生水タンク) 26 電装部 27 電源部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/04 B01D 1/28 G03D 3/00 G03C 5/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶液を蒸発濃縮釜で蒸発濃縮せしめ、
    これによって生じる蒸気を冷却凝縮釜で冷却凝縮液化せ
    しめるに当り、該蒸発濃縮釜の加熱手段及び該冷却凝縮
    釜の冷却手段として、圧縮機、放熱部、膨張弁、吸熱部
    を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ装置の
    該放熱部及び該吸熱部を用い、該蒸発濃縮釜と該冷却凝
    縮釜を連通状態とし、更に全体を減圧する減圧手段を具
    備した減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置において、ヒー
    トポンプ装置の圧縮機に続いてフィンとファンによる排
    熱部を設け、排熱部に続いて蒸発濃縮釜内の水溶液を加
    熱し膨張弁に接続する構造とし、ヒートポンプ高圧側圧
    力又は排熱部から膨張弁までの間のヒートポンプ高圧側
    熱媒体配管温度により該排熱ファンのONとOFFの制
    御を行ない、蒸発濃縮釜に液面センサーを設け、蒸発濃
    縮釜への水溶液供給手段を前記蒸発濃縮釜の液面検出結
    果により制御し、水溶液を適時供給するようにしたこと
    を特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
  2. 【請求項2】 前記水溶液の濃縮完了はヒートポンプ低
    圧側の熱媒体の温度又は圧力、釜の減圧度、釜内の濃縮
    液温度、凝縮液温度の少くとも1つを検出することによ
    って行なわれることを特徴とする請求項1に記載の減圧
    ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
  3. 【請求項3】 前記蒸発濃縮釜の液面検出結果により、
    前記蒸発濃縮釜内の液量がほぼ一定に維持できるように
    して蒸発した量に対してそれに見合う水溶液が供給され
    るようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において、
    濃縮完了検出が圧縮機稼働から少くとも5分間は機能し
    ないようにしたことを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸
    発濃縮装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜のいずれか1項において
    ファンの回転がONする設定のヒートポンプ高圧側圧力
    又は排熱部から膨張弁までの間のヒートポンプ熱媒体の
    通常運転時の配管温度より高い値の別設定値を設け、該
    別設定値以上になったときは、異常として運転を停止さ
    せるようにしたことを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸
    発濃縮装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において、
    ヒートポンプ装置の圧縮機の出口の熱媒体温度が設定値
    以上では運転を異常として停止させるようにしたことを
    特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において、
    ヒートポンプ装置の膨張弁から冷却釜の入口までの間の
    熱媒体配管を温度検出し0℃以下が設定時間の間継続す
    るときは運転を異常として停止させることを特徴とする
    減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
  8. 【請求項8】 水溶液を蒸発濃縮釜で蒸発濃縮せしめ、
    これによって生じる蒸気を冷却凝縮釜で冷却凝縮液化せ
    しめるに当り、該蒸発濃縮釜の加熱手段及び該冷却凝縮
    釜の冷却手段として、圧縮機、放熱部、膨張弁、吸熱部
    を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ装置の該
    放熱部及び該吸熱部を用い、該蒸発濃縮釜と該冷却凝縮
    釜を連通状態とし、更に全体を減圧する減圧手段を具備
    した減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置において、ヒート
    ポンプ装置の圧縮機に続いてフィンとファンによる排熱
    部を設け、排熱部に続いて蒸発濃縮釜内の水溶液を加熱
    し、膨張弁に接続する構造とし、該水溶液を加熱した
    後、膨張弁に接続する配管が少くとも膨張弁の手前では
    水平乃至は膨張弁に向かって下方に傾斜していることを
    特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
  9. 【請求項9】 前記膨張弁に接続する配管の材質は銅で
    あることを特徴とする請求項8に記載の減圧ヒートポン
    プ式蒸発濃縮装置。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9における膨張弁はキャ
    ピラリーチューブであることを特徴とする減圧ヒートポ
    ンプ式蒸発濃縮装置。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれか1項におい
    て、水溶液加熱手段の配管径が最も太く、水溶液加熱手
    段への入口手前の配管径がこれに次ぎ、水溶液加熱手段
    の出口から膨張弁までの間の配管を更に細くするように
    したことを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装
    置。
  12. 【請求項12】 水溶液を蒸発濃縮釜で蒸発濃縮せし
    め、これによって生じる蒸気を冷却凝縮釜で冷却凝縮液
    化せしめるに当り、該蒸発濃縮釜の加熱手段及び該冷却
    凝縮釜の冷却手段として、圧縮機、放熱部、膨張弁、吸
    熱部を順次に接続し熱媒体を密閉したヒートポンプ装置
    の該放熱部及び該吸熱部を用い、該蒸発 濃縮釜と該冷却
    凝縮釜を連通状態とし、更に全体を減圧する減圧手段を
    具備した減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置において、該
    減圧手段が水流タンクを設け、該水流タンクの水を送液
    する水流ポンプによりエジェクターに送水し、水流タン
    クに戻る配管とし、該エジェクターにより前記蒸発濃縮
    釜と冷却凝縮釜を減圧する構造であり、該エジェクター
    は冷却凝縮釜に接続し該釜内エアと凝縮水を排出する構
    成とし、該蒸発濃縮装置の少くとも1箇所に温度検出セ
    ンサーを設け、運転停止状態で該検出温度が一定値以下
    になったとき、上記水流ポンプを作動させるように制御
    することを特徴とする減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装
    置。
  13. 【請求項13】 前記水流タンクは該水流タンクに回収
    した凝縮水を更に外部に排出する構造であることを特徴
    とする請求項12に記載の減圧ヒートポンプ式蒸発濃縮
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13において温度検出
    センサーがヒートポンプ装置の配管に取付けられたもの
    でありその設定値を0℃以下にしたことを特徴とする減
    圧ヒートポンプ式蒸発濃縮装置。
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