JP3239431B2 - α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の製造方法 - Google Patents
α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の製造方法Info
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- C07K5/06113—Asp- or Asn-amino acid
- C07K5/06121—Asp- or Asn-amino acid the second amino acid being aromatic or cycloaliphatic
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α-L-アスパルチル-L-
フェニルアラニンメチルエステル(以下α-APMと略す)
またはその塩酸塩の製造方法に関し、その水性懸濁液を
固液分離することによりα-APMまたはその塩酸塩を製造
する方法における著しく改良された方法に関するもので
ある。
フェニルアラニンメチルエステル(以下α-APMと略す)
またはその塩酸塩の製造方法に関し、その水性懸濁液を
固液分離することによりα-APMまたはその塩酸塩を製造
する方法における著しく改良された方法に関するもので
ある。
【0002】本発明で得られるα-APMは蔗糖の約200倍
の甘味を呈する低カロリーのダイエット甘味料として、
その全世界における需要は1995年までに1万トンを越え
るであろうと予測されている。また、α-APM塩酸塩はそ
のα-APMを製造する上で重要な中間体である。
の甘味を呈する低カロリーのダイエット甘味料として、
その全世界における需要は1995年までに1万トンを越え
るであろうと予測されている。また、α-APM塩酸塩はそ
のα-APMを製造する上で重要な中間体である。
【0003】
【従来の技術】α-APMを工業的に製造する方法として
は、次のような方法が知られている。(1)N-保護アス
パラギン酸無水物とフェニルアラニンメチルエステルを
有機溶媒中で結合させてから保護基を脱離する方法(US
P3786039)、(2)α-L-アスパルチル-L-フェニルアラ
ニンを水、メタノ−ル、塩酸からなる混合溶媒中でメチ
ルエステル化せしめ、α-APM塩酸塩として得た後、これ
を中和してα-APMを得る方法(特開昭53-82752)、及び
(3)N-保護アスパラギン酸無水物とフェニルアラニン
メチルエステルを酵素の存在下に縮合させ、次いで保護
基を脱離する方法(特公昭55-135595)等である。
は、次のような方法が知られている。(1)N-保護アス
パラギン酸無水物とフェニルアラニンメチルエステルを
有機溶媒中で結合させてから保護基を脱離する方法(US
P3786039)、(2)α-L-アスパルチル-L-フェニルアラ
ニンを水、メタノ−ル、塩酸からなる混合溶媒中でメチ
ルエステル化せしめ、α-APM塩酸塩として得た後、これ
を中和してα-APMを得る方法(特開昭53-82752)、及び
(3)N-保護アスパラギン酸無水物とフェニルアラニン
メチルエステルを酵素の存在下に縮合させ、次いで保護
基を脱離する方法(特公昭55-135595)等である。
【0004】また、上記(1)のような化学的合成法に
おいては必然的に副生するβ-異性体(β-L-アスパルチ
ル-L-フェニルアラニンメチルエステル)をはじめとす
る不純物の選択的除去手段として、(4)不純物を含む
α-APMをハロゲン化水素酸と接触させ、次いで固液分離
し、α-APMをそのハロゲン化水素酸塩として分離する精
製法がある。
おいては必然的に副生するβ-異性体(β-L-アスパルチ
ル-L-フェニルアラニンメチルエステル)をはじめとす
る不純物の選択的除去手段として、(4)不純物を含む
α-APMをハロゲン化水素酸と接触させ、次いで固液分離
し、α-APMをそのハロゲン化水素酸塩として分離する精
製法がある。
【0005】世の中の需要動向に応えるべく、α-APMを
工業規模で生産することを考えた場合、製造コストの観
点から、現在では化学的方法が主流であるが、この場
合、上記(2)のようにエステル化手段として塩酸塩を
経由するか、または(4)のようにα-APM生成後に、精
製手段として塩酸塩などのハロゲン化水素酸塩を経由す
ることが多い。塩酸塩を始めとするα-APMのハロゲン化
水素酸塩よりα-APMを得るためには、水性溶媒中にα-A
PMのハロゲン化水素酸塩を溶解もしくは懸濁せしめ、こ
れに塩基を加え中和した後にその中和液を冷却すること
によって得られたα-APMの懸濁液を固液分離するのが通
常の方法である。固液分離には通常遠心分離機が用いら
れる。
工業規模で生産することを考えた場合、製造コストの観
点から、現在では化学的方法が主流であるが、この場
合、上記(2)のようにエステル化手段として塩酸塩を
経由するか、または(4)のようにα-APM生成後に、精
製手段として塩酸塩などのハロゲン化水素酸塩を経由す
ることが多い。塩酸塩を始めとするα-APMのハロゲン化
水素酸塩よりα-APMを得るためには、水性溶媒中にα-A
PMのハロゲン化水素酸塩を溶解もしくは懸濁せしめ、こ
れに塩基を加え中和した後にその中和液を冷却すること
によって得られたα-APMの懸濁液を固液分離するのが通
常の方法である。固液分離には通常遠心分離機が用いら
れる。
【0006】また、上記の(2)ないしは(4)のよう
な方法によりα-APMの製造中間体として有用なα-APM塩
酸塩をとりあげる場合、(4)では保護基脱離後の反応
液内にはα-APM以外にβ-APM等の不純物が混在してお
り、また(2)においてもメチルエステル化反応に用い
るα-APにはその前の工程において副生したβ-APM等の
不純物が付着している可能性があるが、溶解度の差を利
用し、α-APM塩酸塩を析出させ、その懸濁液を固液分離
することによって純度の高いα-APM塩酸塩を得ることが
できる。固液分離には通常遠心分離機が用いられる。
な方法によりα-APMの製造中間体として有用なα-APM塩
酸塩をとりあげる場合、(4)では保護基脱離後の反応
液内にはα-APM以外にβ-APM等の不純物が混在してお
り、また(2)においてもメチルエステル化反応に用い
るα-APにはその前の工程において副生したβ-APM等の
不純物が付着している可能性があるが、溶解度の差を利
用し、α-APM塩酸塩を析出させ、その懸濁液を固液分離
することによって純度の高いα-APM塩酸塩を得ることが
できる。固液分離には通常遠心分離機が用いられる。
【0007】α-APMまたはその塩酸塩懸濁液を分離する
際には得られたケ−クを洗うことによってそのケ−クに
付着している母液を洗い落とす必要があり、その洗浄方
法としては簡便性から置換洗浄が適当であるが、遠心分
離機を用いて分離した場合、その洗浄に必要な洗浄液の
量がかなり多くなってしまうという問題がある。母液中
に存在する不純物の量の多さと、製品として要求される
α-APMの純度の高さないしはα-APM製造のための中間体
としてのα-APM塩酸塩の役割を考えると、結晶の洗浄は
十分に行う必要があるが、洗浄液量の増大はその液の入
手のためのコストの増大につながるのみならず、ケ−ク
中のα-APMまたはその塩酸塩をはじめとする有価物が洗
浄液へ溶け出すことによるロスをも増大させることにな
る。その洗浄液中に溶け出した有価物を回収することを
考えた場合にも、処理液量の増大、溶解している有価物
の濃度の減少などの点から操作は困難となり、回収に必
要となるコストが増大してしまう。
際には得られたケ−クを洗うことによってそのケ−クに
付着している母液を洗い落とす必要があり、その洗浄方
法としては簡便性から置換洗浄が適当であるが、遠心分
離機を用いて分離した場合、その洗浄に必要な洗浄液の
量がかなり多くなってしまうという問題がある。母液中
に存在する不純物の量の多さと、製品として要求される
α-APMの純度の高さないしはα-APM製造のための中間体
としてのα-APM塩酸塩の役割を考えると、結晶の洗浄は
十分に行う必要があるが、洗浄液量の増大はその液の入
手のためのコストの増大につながるのみならず、ケ−ク
中のα-APMまたはその塩酸塩をはじめとする有価物が洗
浄液へ溶け出すことによるロスをも増大させることにな
る。その洗浄液中に溶け出した有価物を回収することを
考えた場合にも、処理液量の増大、溶解している有価物
の濃度の減少などの点から操作は困難となり、回収に必
要となるコストが増大してしまう。
【0008】また、遠心分離機を用いた場合脱水度を上
げようとすると分離操作は回分式としなければならず、
給液、分離、洗浄、脱水、ケ−クの排出を1連の操作と
して行うと、所要設備が増大するという問題をもたら
す。操作自体も煩雑であり、特に数回の分離操作を行っ
たところで濾布に付着しているケークを人手によって掻
き取らなければならないため、作業要員が多くなってし
まうという問題もある。
げようとすると分離操作は回分式としなければならず、
給液、分離、洗浄、脱水、ケ−クの排出を1連の操作と
して行うと、所要設備が増大するという問題をもたら
す。操作自体も煩雑であり、特に数回の分離操作を行っ
たところで濾布に付着しているケークを人手によって掻
き取らなければならないため、作業要員が多くなってし
まうという問題もある。
【0009】以上のことがらは、α-APM懸濁液を分離し
て得られた母液を加熱濃縮し、再び冷却晶析した場合に
得られる懸濁液の分離においても重大な問題となること
がらである。
て得られた母液を加熱濃縮し、再び冷却晶析した場合に
得られる懸濁液の分離においても重大な問題となること
がらである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、α-APMまたはその塩酸塩懸濁液の固液分離の際に
ケ−クの洗浄に必要となる洗浄液量が多くなってしまう
という点、操作が回分式のため所要設備が大きくなって
しまうという点、操作が煩雑なために所要人員が多くな
ってしまう点の三点である。
点は、α-APMまたはその塩酸塩懸濁液の固液分離の際に
ケ−クの洗浄に必要となる洗浄液量が多くなってしまう
という点、操作が回分式のため所要設備が大きくなって
しまうという点、操作が煩雑なために所要人員が多くな
ってしまう点の三点である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述のよう
なα-APMまたはその塩酸塩懸濁液の固液分離における問
題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、次のような新
知見を得るに至った。
なα-APMまたはその塩酸塩懸濁液の固液分離における問
題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、次のような新
知見を得るに至った。
【0012】すなわち、α-APMまたはその塩酸塩懸濁液
を分離する際に、濾布の濾液側を減圧にするという真空
濾過を行うことにより、ケ−クの洗浄に必要な洗浄液量
を減らし、上述のコスト及びロスを減少させることがで
きることを見いだしたのである。
を分離する際に、濾布の濾液側を減圧にするという真空
濾過を行うことにより、ケ−クの洗浄に必要な洗浄液量
を減らし、上述のコスト及びロスを減少させることがで
きることを見いだしたのである。
【0013】更に、真空濾過を行えば脱水度の高い分離
を連続的に行うことも可能となり、回分式の分離に比べ
所要設備が減らせ、全体の操作も簡便となることが判明
した。
を連続的に行うことも可能となり、回分式の分離に比べ
所要設備が減らせ、全体の操作も簡便となることが判明
した。
【0014】本発明者等はこれらの新しい知見をα-APM
またはその塩酸塩製造の実プロセスに適用することによ
って、上述の問題点を解決し、所要設備や作業要員の削
減を含む工程合理化を達成して、ついに本発明を完成さ
せるに至った。
またはその塩酸塩製造の実プロセスに適用することによ
って、上述の問題点を解決し、所要設備や作業要員の削
減を含む工程合理化を達成して、ついに本発明を完成さ
せるに至った。
【0015】すなわち本発明は、α-APMまたはその塩酸
塩の水性懸濁液を固液分離することによりα-APMまたは
その塩酸塩を製造する方法において、水性懸濁液を真空
濾過によって連続的に分離することを特徴とするα-APM
またはその塩酸塩の製造方法である。
塩の水性懸濁液を固液分離することによりα-APMまたは
その塩酸塩を製造する方法において、水性懸濁液を真空
濾過によって連続的に分離することを特徴とするα-APM
またはその塩酸塩の製造方法である。
【0016】本発明で用いる分離機は連続的に真空濾過
ができるものであれば何でもよいが、ケ−ク掻き取りの
容易性、向流多段洗浄の可能性を考えると、水平ベルト
型濾過器を用いるのが望ましい。
ができるものであれば何でもよいが、ケ−ク掻き取りの
容易性、向流多段洗浄の可能性を考えると、水平ベルト
型濾過器を用いるのが望ましい。
【0017】水平ベルト型濾過器を用いる場合、得られ
る湿結晶ケークの厚みが厚すぎると液切れが悪くなり脱
水度が低くなってしまうとともにケークの洗浄性が悪く
なるという問題が生じ、逆にケーク厚みが薄すぎると真
空度が低下する、ケークのベルトからの剥離性が悪くな
るという問題が生じる。最適なケーク厚みはケークの性
状により異なるが、α-APM塩酸塩を塩基で中和した後冷
却晶析分離して得られるα-APM湿結晶の場合、3[mm]か
ら20[mm]の範囲、望ましくは5[mm]から15[mm]の範囲に
する必要がある。また、その晶析分離の際の母液を加熱
濃縮した後再び冷却晶析分離することにより得られるα
-APM湿結晶の場合、2[mm]から15[mm]の範囲、望ましく
は3[mm]から10[mm]の範囲にする必要がある。α-APM塩
酸塩湿結晶の場合であれば、5[mm]から30[mm]の範囲、
望ましくは10[mm]から20[mm]の範囲にする必要がある。
る湿結晶ケークの厚みが厚すぎると液切れが悪くなり脱
水度が低くなってしまうとともにケークの洗浄性が悪く
なるという問題が生じ、逆にケーク厚みが薄すぎると真
空度が低下する、ケークのベルトからの剥離性が悪くな
るという問題が生じる。最適なケーク厚みはケークの性
状により異なるが、α-APM塩酸塩を塩基で中和した後冷
却晶析分離して得られるα-APM湿結晶の場合、3[mm]か
ら20[mm]の範囲、望ましくは5[mm]から15[mm]の範囲に
する必要がある。また、その晶析分離の際の母液を加熱
濃縮した後再び冷却晶析分離することにより得られるα
-APM湿結晶の場合、2[mm]から15[mm]の範囲、望ましく
は3[mm]から10[mm]の範囲にする必要がある。α-APM塩
酸塩湿結晶の場合であれば、5[mm]から30[mm]の範囲、
望ましくは10[mm]から20[mm]の範囲にする必要がある。
【0018】湿結晶ケークの厚みは、濾過器への水性懸
濁液の供給速度及び濾過器のベルトの走行速度を変える
ことにより調整することができる。調整にあたって懸濁
液中のスラリー濃度をあらかじめ求めておくのが望まし
いが、いずれにせよ当業者であれば、簡単な予備テスト
により最適な条件に容易に調整することが可能である。
濁液の供給速度及び濾過器のベルトの走行速度を変える
ことにより調整することができる。調整にあたって懸濁
液中のスラリー濃度をあらかじめ求めておくのが望まし
いが、いずれにせよ当業者であれば、簡単な予備テスト
により最適な条件に容易に調整することが可能である。
【0019】懸濁液の分離によって得られた湿結晶を洗
浄する際の洗浄液の量は、上述のコスト及びロスを考え
ると、α-APM湿結晶の場合であれば、重量にして湿結晶
の2倍程度あるいはそれ未満であることが適当である。
洗浄液として用いる液は水でもよいが、湿結晶から洗浄
液へのα-APMやその他の誘導物の溶け出しがあるとロス
が増大し、またそれによってケ−キ内に通路ができて洗
浄効率が下がってしまう。よって溶出する可能性の高い
物質の溶解度の低いα-APMの水性溶液を用いるのが望ま
しい。
浄する際の洗浄液の量は、上述のコスト及びロスを考え
ると、α-APM湿結晶の場合であれば、重量にして湿結晶
の2倍程度あるいはそれ未満であることが適当である。
洗浄液として用いる液は水でもよいが、湿結晶から洗浄
液へのα-APMやその他の誘導物の溶け出しがあるとロス
が増大し、またそれによってケ−キ内に通路ができて洗
浄効率が下がってしまう。よって溶出する可能性の高い
物質の溶解度の低いα-APMの水性溶液を用いるのが望ま
しい。
【0020】また、α-APM塩酸塩湿結晶の場合であれ
ば、懸濁液の分離によって得られた湿結晶を洗浄する際
の洗浄液の量は、湿結晶と同重量あるいはそれ未満であ
ることが適当である。洗浄液として用いる液は水でもよ
いが、湿結晶から洗浄液へのα-APMやその塩酸塩の溶け
出しがあるとロスが増大し、またそれによってケ−キ内
に通路ができて洗浄効率が下がってしまう。よって溶出
する可能性の高い物質の溶解度の低い塩酸ないしはα-A
PMやその塩酸塩の水性溶液を用いるのが望ましい。
ば、懸濁液の分離によって得られた湿結晶を洗浄する際
の洗浄液の量は、湿結晶と同重量あるいはそれ未満であ
ることが適当である。洗浄液として用いる液は水でもよ
いが、湿結晶から洗浄液へのα-APMやその塩酸塩の溶け
出しがあるとロスが増大し、またそれによってケ−キ内
に通路ができて洗浄効率が下がってしまう。よって溶出
する可能性の高い物質の溶解度の低い塩酸ないしはα-A
PMやその塩酸塩の水性溶液を用いるのが望ましい。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、工業規模の操作
として、α-APMまたはその塩酸塩の水性懸濁液を固液分
離しα-APMまたはその塩酸塩を製造する方法において、
ケ−クの洗浄性が著しく改善され、更に操作が連続とな
るため所要設備が減少し、ケ−ク掻き取りなどの操作が
簡便になるため要員の削減も行え、結果として工程が合
理化されるので、実用上価値の高い方法である。
として、α-APMまたはその塩酸塩の水性懸濁液を固液分
離しα-APMまたはその塩酸塩を製造する方法において、
ケ−クの洗浄性が著しく改善され、更に操作が連続とな
るため所要設備が減少し、ケ−ク掻き取りなどの操作が
簡便になるため要員の削減も行え、結果として工程が合
理化されるので、実用上価値の高い方法である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
する。
【0023】
【実施例1】この実験は 300[ml] スケ−ルで行った。
【0024】NaClが 1.5[wt%] 溶解しているα-APM水性
懸濁液(スラリ−濃度 3.3[wt%]、液温 5[℃])300[ml]
をトップフィ−ド方式の吸引濾過器(リ−フテスタ
−、濾過面積 0.0063[m2])を用いて濾過した。濾過差
圧は 400[mmHg] とした。脱水時間 30[sec] で含水率 6
9[wt%] のケ−クが 36[g] 得られた。ケ−ク厚みは 8[m
m] であった。
懸濁液(スラリ−濃度 3.3[wt%]、液温 5[℃])300[ml]
をトップフィ−ド方式の吸引濾過器(リ−フテスタ
−、濾過面積 0.0063[m2])を用いて濾過した。濾過差
圧は 400[mmHg] とした。脱水時間 30[sec] で含水率 6
9[wt%] のケ−クが 36[g] 得られた。ケ−ク厚みは 8[m
m] であった。
【0025】次に同装置を用いて同条件で同スラリ−を
300[ml] 濾過した後に濾液側を減圧にしたまま α-APM
の飽和水溶液をケ−ク量の 1.4 倍にあたる 50[g] ケ
−クの上から注ぎケ−クの洗浄を行った。洗浄後のケ−
ク中のNaCl含有量を調べたところ、未洗浄の場合の含有
量の 1[%] 程度であり、未洗浄ケ−ク中のNaClの 99[%]
が除去されていた。
300[ml] 濾過した後に濾液側を減圧にしたまま α-APM
の飽和水溶液をケ−ク量の 1.4 倍にあたる 50[g] ケ
−クの上から注ぎケ−クの洗浄を行った。洗浄後のケ−
ク中のNaCl含有量を調べたところ、未洗浄の場合の含有
量の 1[%] 程度であり、未洗浄ケ−ク中のNaClの 99[%]
が除去されていた。
【0026】
【実施例2】この実験は 1[m3] スケ−ルで行った。
【0027】実施例1で用いたのと同じα-APM水性懸濁
液を月島機械(株)製の水平ベルト型真空濾過器(月島
パネビス水平ベルトフィルタ−、濾過面積3.5[m2])を
用いて連続的に濾過した。水性懸濁液の供給量は 3.2[m
3/hr] とし、濾過差圧は 400[mmHg]、ベルト速度は約
1.5[m/min] とした。得られたケ−ク量は 0.40[ton/hr]
であり、ケ−ク厚みは 8[mm]、その含水率は 70[wt%]
であった。
液を月島機械(株)製の水平ベルト型真空濾過器(月島
パネビス水平ベルトフィルタ−、濾過面積3.5[m2])を
用いて連続的に濾過した。水性懸濁液の供給量は 3.2[m
3/hr] とし、濾過差圧は 400[mmHg]、ベルト速度は約
1.5[m/min] とした。得られたケ−ク量は 0.40[ton/hr]
であり、ケ−ク厚みは 8[mm]、その含水率は 70[wt%]
であった。
【0028】次に同濾過の際に α-APM の飽和水溶液を
得られるケ−クと同量の 0.40[ton/hr] 用いてケ−クの
一段洗浄を連続的に行うようにしたところ、洗浄後のケ
−クのNaCl含有量は未洗浄の場合のそれの 2[%] まで低
下しており、未洗浄ケ−ク中の98[%] のNaClが除去され
ていた。
得られるケ−クと同量の 0.40[ton/hr] 用いてケ−クの
一段洗浄を連続的に行うようにしたところ、洗浄後のケ
−クのNaCl含有量は未洗浄の場合のそれの 2[%] まで低
下しており、未洗浄ケ−ク中の98[%] のNaClが除去され
ていた。
【0029】この連続運転は 50[hr] 行い、全体として
160[m3]、1日単位濾過面積当たり22[m3/day・m2] の懸
濁液の処理が行えた。またケ−クの濾布からの剥離性も
良好で、濾布に付着したケ−クを掻き取るために人手が
必要となることは無かった。
160[m3]、1日単位濾過面積当たり22[m3/day・m2] の懸
濁液の処理が行えた。またケ−クの濾布からの剥離性も
良好で、濾布に付着したケ−クを掻き取るために人手が
必要となることは無かった。
【0030】
【実施例3】この実験は 300[ml] スケ−ルで行った。
【0031】実施例2で得られた濾液を 5.5[倍] 加熱
濃縮した後に再び冷却晶析することによって得られるα
-APM水性懸濁液(スラリ−濃度 2.6[wt%]、溶解NaCl濃
度 5.0[wt%]、液温 5[℃])300[ml] を実施例1と同じ
装置を用いて濾過した。濾過差圧は 400[mmHg] とし
た。脱水時間 30[sec] で含水率 75[wt%] のケ−クが 3
4[g] 得られた。ケ−ク厚みは 6[mm] であった。
濃縮した後に再び冷却晶析することによって得られるα
-APM水性懸濁液(スラリ−濃度 2.6[wt%]、溶解NaCl濃
度 5.0[wt%]、液温 5[℃])300[ml] を実施例1と同じ
装置を用いて濾過した。濾過差圧は 400[mmHg] とし
た。脱水時間 30[sec] で含水率 75[wt%] のケ−クが 3
4[g] 得られた。ケ−ク厚みは 6[mm] であった。
【0032】次に同装置を用いて同条件で同スラリ−を
300[ml] 濾過した後に濾液側を減圧にしたまま α-APM
の飽和水溶液をケ−ク量の 1.1 倍にあたる 37[g] ケ
−クの上から注ぎケ−クの洗浄を行った。洗浄後のケ−
ク中のNaCl含有量を調べたところ、未洗浄の場合の含有
量の 25[%] であり、未洗浄ケ−ク中のNaClの 75[%]が
除去されていた。
300[ml] 濾過した後に濾液側を減圧にしたまま α-APM
の飽和水溶液をケ−ク量の 1.1 倍にあたる 37[g] ケ
−クの上から注ぎケ−クの洗浄を行った。洗浄後のケ−
ク中のNaCl含有量を調べたところ、未洗浄の場合の含有
量の 25[%] であり、未洗浄ケ−ク中のNaClの 75[%]が
除去されていた。
【0033】
【実施例4】この実験は 1[m3] スケ−ルで行った。
【0034】実施例3で用いたのと同じα-APM水性懸濁
液を実施例2と同じ装置を用いて連続的に濾過した。水
性懸濁液の供給量は 1.0[m3/hr] とし、濾過差圧は 400
[mmHg]、ベルト速度は約 0.6[m/min] とした。得られた
ケ−ク量は 0.11[ton/hr] であり、ケ−ク厚みは 6[m
m]、その含水率は 74[wt%] であった。
液を実施例2と同じ装置を用いて連続的に濾過した。水
性懸濁液の供給量は 1.0[m3/hr] とし、濾過差圧は 400
[mmHg]、ベルト速度は約 0.6[m/min] とした。得られた
ケ−ク量は 0.11[ton/hr] であり、ケ−ク厚みは 6[m
m]、その含水率は 74[wt%] であった。
【0035】次に同濾過の際に α-APM の飽和水溶液を
得られるケ−ク量の 1.5[倍] の 0.17[ton/hr] 用いて
ケ−クの一段洗浄を連続的に行うようにしたところ、洗
浄後のケ−クのNaCl含有量は未洗浄の場合のそれの 10
[%] まで低下しており、90[%]のNaClが除去されてい
た。
得られるケ−ク量の 1.5[倍] の 0.17[ton/hr] 用いて
ケ−クの一段洗浄を連続的に行うようにしたところ、洗
浄後のケ−クのNaCl含有量は未洗浄の場合のそれの 10
[%] まで低下しており、90[%]のNaClが除去されてい
た。
【0036】
【比較例1】この実験は 1[m3] スケ−ルで行った。
【0037】実施例1で用いたのと同じ懸濁液を底部排
出型遠心分離機(バスケット径 1220[mm] X 深さ 410[m
m]、濾過面積 1.5[m2])を用いて濾過した。0.8[m3] の
懸濁液を濾過したところ、含水率 66[wt%] のケ−クが
90[kg] 得られた。ケ−ク厚みは 約60[mm] であった。
出型遠心分離機(バスケット径 1220[mm] X 深さ 410[m
m]、濾過面積 1.5[m2])を用いて濾過した。0.8[m3] の
懸濁液を濾過したところ、含水率 66[wt%] のケ−クが
90[kg] 得られた。ケ−ク厚みは 約60[mm] であった。
【0038】次に同装置を用いて同条件で同懸濁液を
0.8[m3]濾過した後に α-APM の飽和水溶液をケ−ク量
の 2.0 倍にあたる 180[kg] 加え、ケ−クの洗浄を行っ
たが、得られたケ−ク中の含水率は 60[wt%] で、洗浄
後のケ−クのNaCl含有量は未洗浄の場合のそれの 42[%]
までしか低下していなかった。
0.8[m3]濾過した後に α-APM の飽和水溶液をケ−ク量
の 2.0 倍にあたる 180[kg] 加え、ケ−クの洗浄を行っ
たが、得られたケ−ク中の含水率は 60[wt%] で、洗浄
後のケ−クのNaCl含有量は未洗浄の場合のそれの 42[%]
までしか低下していなかった。
【0039】この回分操作(懸濁液の供給、脱水、洗浄
液の供給、脱水、ケ−クの排出)を15[回]行ったとこ
ろ、1[回]の操作に要する時間は平均 3[hr] であった。
また、操作回数が増えるに従い、ケークの掻き取り羽と
濾布の間にあるケークが圧密化してくるため、7[回]の
操作毎にこのケークをはぎとる作業が必要となり、その
作業に要した時間は1.5[hr]であった。この値を基に1
日、単位濾過面積あたりの処理できる懸濁液量を計算す
ると 4.0[m3/day・m2] となり、実施例2の場合の6分の
1程度に過ぎなかった。
液の供給、脱水、ケ−クの排出)を15[回]行ったとこ
ろ、1[回]の操作に要する時間は平均 3[hr] であった。
また、操作回数が増えるに従い、ケークの掻き取り羽と
濾布の間にあるケークが圧密化してくるため、7[回]の
操作毎にこのケークをはぎとる作業が必要となり、その
作業に要した時間は1.5[hr]であった。この値を基に1
日、単位濾過面積あたりの処理できる懸濁液量を計算す
ると 4.0[m3/day・m2] となり、実施例2の場合の6分の
1程度に過ぎなかった。
【0040】
【実施例5】この実験は 300[ml] スケ−ルで行った。
【0041】α-APM塩酸塩の水性懸濁液(スラリ−濃度
12.4[wt%]、液温 10[℃])300[ml]をトップフィ−ド方
式の吸引濾過器(リ−フテスタ−、濾過面積 0.0093
[m2])を用いて濾過した。濾過差圧は 400[mmHg] とし
た。脱水時間 10[sec] で含水率35[wt%] のケ−クが 64
[g] 得られた。ケーク厚みは12[mm]であり、ケ−ク中の
β-APの含有率は 1.6[wt%] であった。
12.4[wt%]、液温 10[℃])300[ml]をトップフィ−ド方
式の吸引濾過器(リ−フテスタ−、濾過面積 0.0093
[m2])を用いて濾過した。濾過差圧は 400[mmHg] とし
た。脱水時間 10[sec] で含水率35[wt%] のケ−クが 64
[g] 得られた。ケーク厚みは12[mm]であり、ケ−ク中の
β-APの含有率は 1.6[wt%] であった。
【0042】次に同装置を用いて同条件で同スラリ−を
300[ml] 濾過した後に濾液側を減圧にしたまま 2[N]
の塩酸を 60[g]ケ−クの上から注ぎケ−クの洗浄を行っ
た。洗浄後のケ−ク中の含水率は 35[wt%] で、β-APの
含有率は 0.1[wt%] 以下になっていた。
300[ml] 濾過した後に濾液側を減圧にしたまま 2[N]
の塩酸を 60[g]ケ−クの上から注ぎケ−クの洗浄を行っ
た。洗浄後のケ−ク中の含水率は 35[wt%] で、β-APの
含有率は 0.1[wt%] 以下になっていた。
【0043】
【実施例6】この実験は 100[l] スケ−ルで行った。
【0044】α-APM塩酸塩の水性懸濁液(スラリ−濃度
22.2[wt%]、液温 10[℃])を月島機械(株)製の水平
ベルト型真空濾過器(月島パネビス水平ベルトフィルタ
−、濾過面積0.8[m2])を用いて連続的に濾過した。水
性懸濁液の供給量は 260[l/hr] とし、濾過差圧は 400
[mmHg]、ベルト速度は約 1[m/min] とした。得られたケ
−ク量は 100[kg/hr] であり、その含水率は 30[wt%]、
β-APの含有率は 1.4[wt%] であった。ケーク厚みは12
[mm]から13[mm]の範囲にあった。
22.2[wt%]、液温 10[℃])を月島機械(株)製の水平
ベルト型真空濾過器(月島パネビス水平ベルトフィルタ
−、濾過面積0.8[m2])を用いて連続的に濾過した。水
性懸濁液の供給量は 260[l/hr] とし、濾過差圧は 400
[mmHg]、ベルト速度は約 1[m/min] とした。得られたケ
−ク量は 100[kg/hr] であり、その含水率は 30[wt%]、
β-APの含有率は 1.4[wt%] であった。ケーク厚みは12
[mm]から13[mm]の範囲にあった。
【0045】次に同濾過の際に 2[N] の塩酸を 100[kg/
hr] 用いてケ−クの一段洗浄を連続的に行うようにした
ところ、得られたケ−ク中の含水率は 30[wt%] で、β-
APの含有率は 0.1[wt%] 以下になっていた。
hr] 用いてケ−クの一段洗浄を連続的に行うようにした
ところ、得られたケ−ク中の含水率は 30[wt%] で、β-
APの含有率は 0.1[wt%] 以下になっていた。
【0046】この連続運転は 24[hr] 行い、全体として
6200[l]、単位濾過面積当たり 7800[l/day・m2] の懸濁
液の処理が行えた。またケ−クの濾布からの剥離性も良
好で、濾布に付着したケ−クを掻き取るために人手が必
要となることは無かった。
6200[l]、単位濾過面積当たり 7800[l/day・m2] の懸濁
液の処理が行えた。またケ−クの濾布からの剥離性も良
好で、濾布に付着したケ−クを掻き取るために人手が必
要となることは無かった。
【0047】
【比較例2】この実験は 50[l] スケ−ルで行った。
【0048】実施例6で用いたのと同じ懸濁液を上部排
出型遠心分離機(バスケット径 658[mm] X 深さ 295[m
m]、濾過面積 0.6[m2])を用いて濾過した。70[l] の懸
濁液を濾過したところ、含水率 32[wt%] のケ−クが 29
[kg] 得られた。ケ−ク中のβ-APの含有率は 2.0[wt%]
であった。
出型遠心分離機(バスケット径 658[mm] X 深さ 295[m
m]、濾過面積 0.6[m2])を用いて濾過した。70[l] の懸
濁液を濾過したところ、含水率 32[wt%] のケ−クが 29
[kg] 得られた。ケ−ク中のβ-APの含有率は 2.0[wt%]
であった。
【0049】次に同装置を用いて同条件で同懸濁液を 7
0[l] 濾過した後に 2[N] の塩酸をケ−ク量の 1.5 倍に
あたる 45[kg] 加え、ケ−クの洗浄を行ったが、得られ
たケ−ク中の含水率は 30[wt%] で、β-APの含有率は
0.5[wt%] までしか下がっていなかった。
0[l] 濾過した後に 2[N] の塩酸をケ−ク量の 1.5 倍に
あたる 45[kg] 加え、ケ−クの洗浄を行ったが、得られ
たケ−ク中の含水率は 30[wt%] で、β-APの含有率は
0.5[wt%] までしか下がっていなかった。
【0050】この回分操作(懸濁液の供給、脱水、洗浄
液の供給、脱水、ケ−クの排出)に要した時間は 90[mi
n] で、この所要時間は 6[回] の操作を行い操作に熟練
した後にも変わらなかった。この値を基に1日、単位濾
過面積あたりの処理できる懸濁液量を計算すると 1800
[l/day・m2] となり、実施例6の場合の4.3分の1程
度に過ぎなかった。
液の供給、脱水、ケ−クの排出)に要した時間は 90[mi
n] で、この所要時間は 6[回] の操作を行い操作に熟練
した後にも変わらなかった。この値を基に1日、単位濾
過面積あたりの処理できる懸濁液量を計算すると 1800
[l/day・m2] となり、実施例6の場合の4.3分の1程
度に過ぎなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 敏久 東京都中央区京橋一丁目15番1号 味の 素株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−106899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 5/075 C07K 1/34
Claims (7)
- 【請求項1】α−L−アスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステルまたはその塩酸塩の水性懸濁液を固
液分離する事によりα−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩を製造する
方法であって、該水性懸濁液を水平ベルト型濾過器を用
いる真空濾過によって連続的に分離する方法において、
該水性懸濁液がα−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステル酸付加塩を塩基で中和し、次いで
冷却晶析した後の水性懸濁液であり、かつ分離後の湿結
晶の厚みが3mmから20mmの範囲にあることを特徴
とするα−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメ
チルエステルまたはその塩酸塩の製造方法。 - 【請求項2】α−L−アスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステルまたはその塩酸塩の水性懸濁液を固
液分離する事によりα−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩を製造する
方法であって、該水性懸濁液を水平ベルト型濾過器を用
いる真空濾過によって連続的に分離する方法において、
該水性懸濁液がα−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステルの晶析分離によって得られた母液
を加熱濃縮した後再び冷却晶析した後の水性懸濁液であ
り、かつ分離後の湿結晶の厚みが2mmから15mmの
範囲にあることを特徴とするα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の
製造方法。 - 【請求項3】水性懸濁液を分離して得られた湿結晶を重
量にしてその2倍以下の量の洗浄液で連続的に洗浄する
ことを特徴とする請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】湿結晶の洗浄液として水ないしはα−L−
アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの
水性溶液を用いることを特徴とする請求項3記載の方
法。 - 【請求項5】α−L−アスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステルまたはその塩酸塩の水性懸濁液を固
液分離する事によりα−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩を製造する
方法であって、該水性懸濁液を水平ベルト型濾過器を用
いる真空濾過によって連続的に分離する方法において、
該水性懸濁液がα−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステル塩酸塩の水性懸濁液であり、かつ
分離後の湿結晶の厚みが5mmから30mmの範囲にあ
ることを特徴とするα−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の製造方
法。 - 【請求項6】水性懸濁液を分離して得られたα−L−ア
スパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル塩酸
塩湿結晶を重量にしてそれと同量以下の洗浄液で連続的
に洗浄することを特徴とする請求項5記載の方法。 - 【請求項7】α−L−アスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステル塩酸塩湿結晶の洗浄液として水、塩
酸、α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチ
ルエステル塩酸塩ないしはα−L−アスパルチル−L−
フェニルアラニンメチルエステルの水性溶液を用いるこ
とを特徴とする請求項6記載の方法。
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JP09420392A JP3239431B2 (ja) | 1991-05-31 | 1992-04-14 | α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の製造方法 |
EP92108976A EP0516100B1 (en) | 1991-05-31 | 1992-05-27 | Method of preparing alpha-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester or its hydrochloride salt |
DE69215754T DE69215754T2 (de) | 1991-05-31 | 1992-05-27 | Verfahren zur Herstellung von Alpha-L-Aspartyl-L-Phenylalanin-methylester oder dessen Hydrochlorid |
CA002070160A CA2070160C (en) | 1991-05-31 | 1992-06-01 | Method of preparing .alpha.-l-aspartyl-l-phenylalanine methyl ester |
US08/153,490 US5393915A (en) | 1991-05-31 | 1993-11-17 | Method of preparing α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester or its hydrochloride salt |
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---|---|---|---|
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JP3-229828 | 1991-05-31 | ||
JP3-229827 | 1991-05-31 | ||
JP09420392A JP3239431B2 (ja) | 1991-05-31 | 1992-04-14 | α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の製造方法 |
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EP (1) | EP0516100B1 (ja) |
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JP3591004B2 (ja) * | 1994-09-28 | 2004-11-17 | 味の素株式会社 | N−ホルミル−l−アスパラギン酸無水物の製造方法 |
KR20010096940A (ko) * | 2000-04-19 | 2001-11-08 | 고두모 | 알파-엘-아스파틸-엘-페닐알라닌 메틸에스테르 염산염의제조방법 |
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US4618695A (en) * | 1983-06-02 | 1986-10-21 | Ajinomoto Co., Inc. | Method of preparing methyl ester and its hydrochloride |
JPS62153298A (ja) * | 1985-12-26 | 1987-07-08 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | アルパルテ−ムの精製方法 |
DE3780585T2 (de) * | 1986-12-05 | 1993-03-18 | Mitsui Toatsu Chemicals | Herstellung von alpha-l-aspartyl-l-phenylalanin-methylester oder deren hydrohalide. |
JP2817255B2 (ja) * | 1989-09-19 | 1998-10-30 | 東ソー株式会社 | α―L―アスパルチル―L―フェニルアラニンメチルエステルの晶析法 |
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1992
- 1992-04-14 JP JP09420392A patent/JP3239431B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-27 DE DE69215754T patent/DE69215754T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-27 EP EP92108976A patent/EP0516100B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1992-06-01 CA CA002070160A patent/CA2070160C/en not_active Expired - Fee Related
-
1993
- 1993-11-17 US US08/153,490 patent/US5393915A/en not_active Expired - Lifetime
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---|---|
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