JPS61197592A - α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 - Google Patents

α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法

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JPS61197592A
JPS61197592A JP60036530A JP3653085A JPS61197592A JP S61197592 A JPS61197592 A JP S61197592A JP 60036530 A JP60036530 A JP 60036530A JP 3653085 A JP3653085 A JP 3653085A JP S61197592 A JPS61197592 A JP S61197592A
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aspartyl
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JP60036530A
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Ryuichi Mita
三田 隆一
Toshio Kato
敏雄 加藤
Chojiro Higuchi
長二郎 樋口
Takeshi Oura
剛 大浦
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニ
ンメチルエステルの改良された製造法に関する。
さらに詳しくは、N−ホルミル−β−L−アスパルチル
−し一フェニルアラニンを5〜30重i%含有するN−
ホルミル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニ
ンをメタノール中、酸の存在下に処理して得られる反応
混合物を塩酸中、必要に応じてメタノール存在下に加水
分解し、ついで、析出したα−L−アスパルチル−L−
フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩を分離し、さら
に該塩酸塩を中和することから成るα−L−アスパルチ
ル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法に関
する。
α−L−7スパルチルーL−フェニルアラニンメチルエ
ステル(以下、α−APMと略記する)は、通称、′ア
スパルテーム1と呼ばれる化合物で、甘味剤として重要
な物質である。その甘味度はしよ糖の200倍に近く、
甘味の質もしよ糖に類似しており、しかも低力口IJ−
であるため、ダイエツト甘味剤として、最近、その需要
が増大している。
(従来の技術) α−APMの化学的製造方法は、既に、数多く開示され
ている。すなわち、(1)  アスパラギン酸無水物の
塩酸塩とL−フェニルアラニンメチルエステルを縮合す
る方法(例えば、特公昭51−40069λ(2)N−
保護アスパラギン酸無水物とL−フェニルアラニンメチ
ルエステルを縮合し、つづいて脱保護する方法(例えば
、特開昭46−1370、特開昭5l−113841)
、(3)N−保護アスパラギン酸−β−ベンジルエステ
ルをL−フェニルアラニンメチルエステルとを縮合剤の
存在下に反応し、つづいて脱保護して製造する方法(特
開昭59−130846)、(4)  N−カルボキシ
アスパラギン酸無水物とL−フェニルアラニンメチルエ
ステルヲ反応させる方法(特開昭48−96557)な
ど種々の方法がある。
しかしながら、これらの方法はいずれも一方の反応原料
としてL−フェニルアラニンメチルエステルを用いるも
のであり、フェニルアラニンをメチルエステル化し、ア
スパラギン酸の活性誘導体との反応につなげるまでの工
程が繁雑である。その上、本発明者らの検討結果によれ
ば、このフェニルアラニンメチルエステルは遊離の形態
では溶べ 液中で2分子縮合して環化し、2,5−シメンジルジケ
トピペラジンに変化し易い化合物であり、その安定性に
問題があることがわかった。このことはその製造におい
て工業的には種々のトラブルを引き起す原因になるもの
である。
したがって、α−APMの製造に関しては上記欠点のな
い、即ち、L−フェニルアラニンメチルエステルを用い
ない方法の開発が望まれている。
L−フェニルアラニンメチルエステルを用いない方法と
しては、N−ホルミルアスパラギン酸無水物を氷酢酸中
、L−フェニルアラニンと縮合しrN−ホルミル−α−
L−アス、seルチルーし一フェニルアラニンを製造し
、ついで脱ホルミル化してα−L−アスノくルチル−L
−フェニルアラニンとした後、メタノールでエステル化
してα−APMを製造する方法(特公昭55−2613
3号)、およびこの方法におけるα−L−アスパルチル
−L−フェニルアラニンをエステル化してα−APMと
する工程の改良方法(特開昭53−82752号)が知
られているにすぎない。
しかしながら、前者の方法はエステル化反応を非水系に
近い状態で実施するために反応に選択性がなく、目的の
エステル化のみならず、アスパラギン酸側のβ−カルボ
ン酸基へのエステル化やジエステル化反応も多量に起り
、そのためにα−APM収率が低いという欠点がある。
また、後者の方法はエステル化反応を水の共存下に行っ
てα−APMの選択率を高めているが、α−APM単離
収率はたかだか50〜60%(対α−L−アスパルチル
−L−フェニルアラニン)であり、収率面で必ずしも十
分とは言えない。この方法を同一反応器で、N−ホルミ
ル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンから
α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンをその場
で生成させて、ついでエステル化してα−APMを製造
するには、N −ホルミル−α−L−アスノクルチルー
し一フェニルアラニンの脱ホルミル化反応がペプチド結
合の開裂を抑えるために低レベルの塩酸存在下に実施せ
ねばならず、しかも、引きつづき行うエステル化反応が
コンパクトな系で行う関係上、少量のメタノール−水−
塩酸系で行わねばならない。この場合、原料のN−ホル
ミル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンは
このメタノール量の少ない塩酸水溶液には比較的騨溶で
あり、しかも溶媒量が少ないので、原料装入後の反応混
合物は泥状化する。したがって、工業的には攪拌等に種
々のトラブルを生じ易く、操作面で問題がある。さらに
、この後者の方法ではα−L−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンジメチルエステルは好ましくない副生物と
して、その副生を極力抑制する反応条件の選択が必要で
あることが示めされている。
このようにα−APMの従来の製造方法は中間原料の安
定性、反応操作の点または収率等の点で一長一短があり
、必ずしも満足できる方法ではない。
また、最近、α−APMの新規な製造法としてα−L−
アスパルチル−L−フェニルアラニンジメチルエステル
をメタノール−塩酸水溶液の系で加水分解する方法が開
示された(特開昭59−21925=8 ) 、Lかし
ながら、この開示によれば原料でアルα−L−アスパル
チル−L−フェニルアラニンジメチルエステルは、N−
ホルミル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニ
ンメチルエステルの脱ホルミルエステル化反応により、
あるいはL−アスパラギン酸−β−メチルエステルのN
−カルボキシ酸無水物とL−フェニルアラニンメチルエ
ステルを縮合させる方法で製造されている。
したがって、この方法においても原料の製造過程におい
て、L−フェニルアラニンメチルエステルを用いており
前記したような問題点を包含していることは否めない。
(問題点を解決するための手段) 本発明の課題はこのようなα−APM製造技術の現状を
鑑み、さらに効率良くα−APMを製造する方法、とく
に、N−ホルミル−α−L−アスパルチ/l/−L−フ
ェニルアラニンは、化合物として安定性に問題のあるL
−フェニルアラニンメチルエステルを原料とすることな
く製造できるので、これを原料とするα−APMの製造
方法を提供することである。
既に、本発明者らはN−ホルミル−α−L−アスパルチ
ル−し一フェニルアラニンをメタノール中、塩化水素の
存在下に処理すると脱ホルミル化反応とジエステル化反
応が温和な条件下に進行してα−L−アスノX6ルチル
ーL−フェニルアラニンジメチルエステルが主生成物と
して生成することを知りしかもこのα−L−アスパルチ
ル−し一フェニルアラニンジメチルエステルを積極的に
製造し、引きつづいて、塩酸中、必要に応じてメタノー
ル存在下に加水分解することにより高収率にα−APM
が製造できることを見出している(特願昭59−273
701号)。しかし、この方法では、原料としてN−ホ
ルミル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニン
を使用している。これは、β−異性体であるN−ホルミ
ル−β−L−アスパルチル−し一フェニルアラニンの多
量の混入がこのα−APM製造工程において、析出する
α−APM塩酸塩の品質およびこのα−APM塩酸塩を
中和して得られる遊離α−APMの品質を低下させると
考えられていたからである。そのため、β−異性体の混
入量はたかだか5重量%であった。
しかしながら、上記の本発明の課題解決のため、その後
更に検討を重ねた結果、驚くべきことに、原料のN−ホ
ルミル−α−L−アスパルチル−し一フェニルアラニン
中にそのβ−異性体が多量混入していても、反応に悪影
響を及ぼすことがなく、また、加水分解工程時のα−A
PM塩酸塩析出を妨害することもなく、しかもβ−異性
体由来の化合物の析出はないことがわかった。
すなわち、本発明者らはβ−異性体を多量に含有するN
−ホルミル−α−L−アスパラチルーL−フェニルアラ
ニンを原料として用い反応後置液分離して得られるα−
APM塩酸塩は高純度のN−ホルミル−α−L−アス、
s6ルチルーし一フェニルアラニンを原料に用いて得ら
れたα−APM塩酸塩と同等の品質であり、かつ高収率
で得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、N−ホルミル−β−L−アスパル
チル−し一フェニルアラニンを5〜30重量%含有する
N−ホルミル−α−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンをメタノール中、酸の存在下に処理して得られる
反応混合物を塩酸中、必要に応じてメタノール存在下に
加水分解し、ついで析出したα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩を分離し、さ
らに該塩酸塩を中和することから成るα−L−アスパル
チル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法で
ある。
本発明の方法に用いられる原料は、N−ホルミル−β−
L−アスパルチル−L−フェニルアラニンを5〜30重
量%含有するN−ホルミル−α−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンである。
この化合物はN−ホルミル−し−アスパラギン酸無水物
とL−フェニルアラニンとの縮合によって製造できる。
例えば、N−ホルミル−アスパラギン酸無水物とL−フ
ェニルアラニンとを、氷酢酸中80℃以下の温度で縮合
しく特公昭55−26133号)、溶媒の酢酸を減圧下
に留去することによりβ−異性体を20〜30重量%含
有するN−ホルミル−α−L−アス、N6ルチルーL−
フェニルアラニンを得ることができる。また本発明者ら
が先に見出した方法、即ちL−フェニルアラニンのアル
カリ金属またはアルカリ土類金属塩の水溶液中、pH7
〜12でN−ホルミル−L−アスパラギン酸無水物を添
加して反応させたのち鉱酸にて酸析する方法で、β−異
性体を25%程度含有するN−ホルミル−α−L−アス
ノ々ルチルーL−フェニルアラニンを、より効率的に製
造できる(特願昭59−264618号)。
本発明の方法は、β−異性体を含有するN−ホルミル−
α−L−アスN6ルチルーL−フェニルアラニンをメタ
ノール中、酸の存在下に処理して反応混合物を得る工程
と、この反応混合物を塩酸中、必要に応じてメタノール
存在下に加水分解してα−APM塩酸塩、必要によりこ
れを中和してα−APMを生成させる工程より成る。
先づ、第1の工程は酸を溶解したメタノール溶液中にN
−ホルミル−し−アスパルチル−L−フェニルアラニン
のα−異性体およびβ−異性体の混合物(以下、単にα
、β−混合物という)を装入するか、N−ホルミル−L
−アスパルチル−L−フェニルアラニンのα、β−混合
物を溶解または懸濁したメタノール溶液中に酸を加えて
、例えば、塩化水素を導入して反応させる。反応温度お
よび反応時間は10〜70℃、0.5〜50時間、好ま
しくは20〜60℃、1〜30時間である。
この反応によって脱ホルミル化ならびにジエステル化反
応が進行してそれぞれ原料に対応するL−アスパルチル
−し−フェニルアラニンジメチルエステルのα−異性体
およびβ−異性体を含有する反応混合物が得られる。
この反応においてメタノールの使用量は原料のN−ホル
ミル−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンのα、
β混合物に対して0.5重量倍、好ましくは1重量倍以
上である。使用量の上限については特に制限はないがあ
まり過剰に用いると、容積効率が小さくなると同時に、
反応後の濃縮操作に多大のエネルギーを要するので好ま
しくない。
通常20重量倍以下で使用される。
また、酸としては塩化水素、硫酸またはリン酸等の有機
酸、p−トルエンスルホン酸、クロルベンゼンスルホン
酸またはナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸や
トリフルオルメタンスルホン酸のような脂肪族スルホン
酸が挙げられる。これらの酸の中で、工業的にはとくに
塩化水素が多用される。
これらの酸の使用量は原料のN−ホルミル−し−アスパ
ルチル−し−フェニルアラニンのα、β混合物に対して
0.8当量以上、好ましくは1当量以上である。使用量
の上限に特に制限はないが、あまり過剰に用いることは
ペプチド結合の開裂のおそれが生じるので、通常5当量
以下で使用される。使用量が少なすぎる場合には脱ホル
ミル化反応ならびにジエステル化反応が十分に起こらな
い。
以上のような反応によって生成したL−アスパルチル−
L−フェニルアラニンジメチルエステル伴塩酸塩のよう
な酸塩の形態でメタノールに溶解している。
反応混合物中のメタノールは全て留去するか、または第
2の工程の反応をメタノール共存下で実施する場合は必
要量のメタノールを残し過剰量のメタノールを留去する
次に、この第1の工程の反応で得られた反応混合物を塩
酸中で加水分解してα−APM塩酸塩を分離し、必要に
よりα−APMを製造する第2の工程の反応を行なう。
前記のようにこの第2の工程の加水分解は反応溶液中の
溶媒のメタノールを留去したのち塩酸水溶液を装入して
実施される。
メタノールを留去する方法としては、反応溶液を減圧下
に濃縮して留去するかまたは濃縮の途中で適当量の水を
加えて、引きつづき減圧下に濃縮して残存メタノールを
留去する方法によって行われる。
ここに得られた残査またはその水溶液に所定量の塩酸を
加えて塩酸水溶液中で加水分解することによりα−AP
Mを製造するこ吉ができる。この際必要に応じて新たに
メタノールを添加してもよい。
この加水分解反応の工程で使用する塩酸量は原料のN−
ホルミル−し−アスパルチル−し−フェニルアラニンの
α、β混合物に対して0.5〜10モル比、好ましくは
1〜5モル比である。また加水分解時の反応系中の塩酸
濃度は[: HCl/(ucA+*):]×100で規
定される濃度として3〜30重量%、好ましくは5〜2
5重量%濃度になるようにする。
この範囲に調整することによってα−APM塩酸塩が沈
殿として析出し易くなり高いα−APM収率を得ること
ができる。またこの加水分解工程はメタノール共存下に
実施することもできる。この場合メタノールの使用量は
原料のN−ホルミル−し−アスパルチル−L−フェニル
アラニン基準で、5モル比以下の範囲で使用するのがα
−APMの収率の点から好ましい。以上により平衡反応
であるこの加水分解反応を有利に進めることができる。
加水分解反応の温度は0〜50℃、好ましくは10〜4
0℃である。反応温度が0℃より低い場合には反応が著
しく緩慢となり、反応完結までに著しく長時間を必要と
し工業的には好ましくはなく、また50°Cより高い条
件下ではα−APM塩酸塩の溶解度が上がり、α−AP
M塩酸塩が沈殿として析出しにくくなり、その為α−A
PM収率が低下する。またペプチド結合の開裂等の副反
応も生じ易くなる。反応時間は1〜10日間であるが、
さらに長時間反応させることも反応上何ら支障はない。
生成したα−APMは塩酸塩として系外に析出する。し
たがって、反応後、α−APMを単離するには反応混合
物を必要に応じて冷却し、固液分離することにより先づ
α−APM塩酸塩として単離する。
ここに単離されるα−APM塩酸塩は原料のN−ホルミ
ル−α−L−アス、Noルチルーし一フェニルアラニン
がβ−異性体を30%程度含有されていても、このβ−
異性体由来の化合物にもとづく品質の低下はなく、極め
て高純度のものとして得ることができる。
α−APM塩酸塩は常法により水中、溶解もしくは懸濁
状態で水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは重炭酸
ナトリウム等の塩基でα−APMの等電点に中和するこ
とによって遊離のα−APMに変換することができる。
このようにして得られる遊離α−APMは不純物をほと
んど含まない極めて品質良好なものである。
この加水分解反応においては目的物であるα−APMの
外にα−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンおよ
びN−L−(α−アミノ−β−メトキシカルボニルプロ
ピオニル)−L−フェニルアラニンおよび原料のN−ホ
ルミル−β−L−アスパルチル−L−フェニルアラニン
由来のβ−L〜アスパルチルーL−フェニルアラニン、
β−L−アスパルチル−し一フェニルアラニンオヨヒN
−L−(β−アミノ−α−メトキシカルボニルプロピオ
ニル)−L−フェニルアラニンなどの化合物も副生ずる
が、α−APMの塩酸塩のみが反応系に難溶で系外に析
出してくる。しかも、エステルの加水分解によってメタ
ノールの生成も起こり、そのため反応液中のこれらの副
生成物または共存物質の量は一定レベルを越えることは
なく反応系内溶解しており、α−APMのみが遂次増加
してくるものである。
(実施例) 以下、実施例によって本発明の詳細な説明する。
尚、実施例中の高速液体クロマトグラフィーの分析条件
は次の通りである。
高速液体クロマトグラフィーでの分析条件カラム: Y
MCpack A 3126xx ! X 150xx
(充填剤:0DS) 移動相: 0.005M/lへブタンスルホン酸ナトリ
ウム水溶液:メタノール=65:35 (体積比) (リン酸でpH=2.5に調整) 流量:xm//騙 検出器:紫外分光光度計 実施例1 塩化水素5.5gを溶解したメタノール溶液25QmA
!中にN−ホルミル−α−L−アスパルチル−し一フェ
ニルアラニンとN−ホルミル−β−L−アスパルチル−
し一フェニルアラニンの混合物(α:β=75 : 2
5)30.11(0,1モル)を加えて溶解し40〜4
5℃で5時間反応させた。反応液の一部をとり高速液体
クロマトグラフィーにて分析の結果、α−L−アスパル
チル−し一フェニルアラニンジメチルエステルとβ−L
−アスパルチル−し一フェニルアラニンジメチルエステ
ルがほとんどであった。
反応溶液を減圧下に濃縮乾固した。この残査(シロップ
状)に水349、濃塩酸20.811を加えて溶解し室
温で5日間反応させた。その後反応混合物を0〜5℃に
冷却し3時間かきまぜたのち析出しているα−APM塩
酸塩の結晶を戸別し、1規定の冷塩酸で洗浄した。得ら
れたα−APM塩酸塩の湿ケーキの収量は26.711
であった。このものを高速液体クロマトグラフィーで分
析の結果、α−APM含有量(遊離換算)は16.0g
(収率72.4%/N−ホルミルーα−L−アスパルチ
ル−L −フェニルアラニン)であり、またβ一体由来
の化合物は検出されなかった。このα−APM塩酸塩の
湿ケーキを水160mJに懸濁し室温で、20%炭酸ナ
トリウム水溶液を滴下して中和した(pH=5)。
0〜5℃に冷却し、析出している遊離のα−APMを戸
別し、冷水で洗浄後真空乾燥した。
α−APM収量14.5.9゜「αJ”0=15.8(
C=4.15規定ギ酸)。
高速液体クロマトグラフィーでの分析の結果はα−AP
Mの他に不純物は検出されなかった。
実施例2 塩化水素8.4gをメタノール180mA!に溶解し、
この溶液にN−ホルミル−α−L−アスパルチル−L−
フェニルアラニンとN−ホルミル−β−L−アスパルチ
ル−し一フェニルアラニンの混合物(α:β=77:2
3)61.6g(0,2モル)を加えたのち40〜45
℃で3時間反応させた。反応液を高速液体クロマトグラ
フィーで分析の結果、α−L−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンジメチルエステル及ヒβ−L−アスパルチ
ル−L−フェニルアラニンジメチルエステルが主生成物
であった。反応溶液を減圧下に、濃縮液の重量が851
になるまで濃縮した。次に水5019を加え、再び減圧
下に濃縮液の重量が801になるまで濃縮し溶媒のメタ
ノールを留去した。次にこの濃縮混合物にメタノール4
ml、水45.9および濃塩酸40yを加え、さらにα
−APM塩酸塩の種結晶を添加し、30℃で5日間反応
させた。その後反応混合物を0〜5℃に冷却し3時間か
きまぜた後、析出しているα−APM塩酸塩を戸別し、
1規定の冷塩酸で洗浄した。得られたα−APM塩酸塩
の湿ケーキの収量は59.1#であった。このものを高
速液体クロマトグラフィーにて分析の結果、α−APM
含有量(遊離換算)は34.:l(収率75.3%/N
−ホルミルーα−L−アスN6ルチルーL−フェニルア
ラニン)であり、またβ一体由来の化合物は検出されな
かった。ここに得たα−APM塩酸塩の湿ケーキを水3
20m1に懸濁し、室温下、20%炭酸ナトIJウム水
溶液を滴下して中和した( pH= 5)。
0〜5℃に冷却し、析出している遊離のα−APMを戸
別し冷水で洗浄後真空乾燥した。α−APM収量: 3
1.5110rα月0=+15.7(C=4.15規定
ギ酸鬼実施例3 N−ホルミル−β−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンを6重量%含有するN−ホルミル−α−L−アス
パルチル−L−フェニルアラニン30.811を用いる
外は実施例1と同様に反応を行った。ただし加水分解反
応の温度・時間を30°03日間とした。その結果、β
一体由来の化合物を含有しないα−APM塩酸塩の湿ケ
ーキ38.3g(α−APM含有量22.2II)を得
た。このものを水中で重炭酸ナトリウムを用いて同様に
中和することによりα−APM 20.1.9を得た。
高速液体クロマトグラフィーにて分析の結果、α−AP
Mの他に不純物は検出されなかった。
実施例4〜6 N−ホルミル−α−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンとN−ホルミル−β−L−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンの混合物(α:β=77:23)30.
8gを塩化水素4.5gを含むメタノール90m7!中
、室温で24時間反応させα−L−アスパルチル−L−
フェニルアラニンジメチルエステルを主生成物とする反
応混合物を得た。得られた反応溶液を減圧下に濃縮乾固
した。この残査に塩酸及び場合によってはメタノールを
添加し、それらの量をかえてα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンジメチルエステルを加水分解するこ
とによりα−APMの製造を行った結果を表−1に示す
尚、α−APM塩酸塩の単離は反応後O〜5℃に冷却し
て戸別、そして冷1規定塩酸で洗浄することによった。
また遊離α−APMはα−APM塩酸塩を水に溶解また
は懸濁し20%炭酸ナトリウム水溶液で中和し、0〜5
℃に冷却後、濾過、冷水洗浄し、真空乾燥することによ
って得た。実施例4〜6で得られたα−APM塩酸塩、
及び遊離α−APMともにβ一体由来の化合物の混入は
認められなかった。
(発明の効果) 本発明の方法によるα−APM製造技術は(1)原料の
N−ホルミル−し−アメN6ルチルーし一フェニルアラ
ニンの製造にあたってL−フェニルアラニンが直接使用
できるので、L−フェニルアラニンメチルエステルを使
用する方法でのL−フェニルアラニンメチルエステルの
安定性の問題を回避することができ、全体を通しての工
程が簡素化できること、(11)原料のN−ホルミル−
β−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンを含有す
るN−ホルミル−α−L−アスノ々ルチルーL−フェニ
ルアラニンが容易に製造しうる化合物であること、(i
ii)β−異性体を多量含有するN−ホルミル−α−り
一アスパルチルーし一フェニルアラニンヲ原料トして用
いることができる、それにも拘らず品質良好なα−AP
Mが高収率で製造できること、さらに)φα−APMは
β−APM以外の異性体等から容易に分離され、α−A
PM製造コストに影響するα−APM以外のβ−異性体
等はα−APM塩酸塩単離後のP液を塩酸中加熱下に加
水分解することにより原料のL−フェニルアラニンとし
て効率的に回収(涙液中のL−フェニルアラニン蓄積濃
度が高くなる為、加水分解後の濃縮操作が要らず、容積
効率、エネルギー効率が良好となる)され、再利用する
ことができる等種々利点が多く工業的製造法としての意
義は高いものがある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1)N−ホルミル−β−L−アスパルチル−L−フェニ
    ルアラニンを5〜30重量%含有するN−ホルミル−α
    −L−アスパルチル−L−フェニルアラニンをメタノー
    ル中、酸の存在下に処理して得られる反応混合物を塩酸
    中、必要に応じてメタノール存在下に加水分解し、つい
    で、析出したα−L−アスパルチル−L−フェニルアラ
    ニンメチルエステル塩酸塩を分離し、さらに該塩酸塩を
    中和することから成るα−L−アスパルチル−L−フェ
    ニルアラニンメチルエステルの製造法。
JP60036530A 1984-02-17 1985-02-27 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 Pending JPS61197592A (ja)

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