JP3237179B2 - 排超純水中の過酸化水素の除去方法 - Google Patents

排超純水中の過酸化水素の除去方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排超純水中の過酸化水素
の除去方法の改良に関するものである。さらに詳しくい
えば、本発明は、例えば半導体製造工程などから出てく
る排超純水中に含まれる過酸化水素を特定のアニオン交
換樹脂によって効率よく分解除去する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、超純水は半導体、火力・原子力発
電、製薬用などに用いられており、さらにバイオテクノ
ロジーの進展に伴い、その需要は年々増加している。特
に半導体製造に用いられる超純水は最もグレードが高
く、半導体容量が256ビット、1メガビット、4メガ
ビットと大容量化するに伴って集積回路(IC)の回路
間隔が微小なものとなり、使用する超純水水質に対する
要求も厳しくなってきている。このような超純水のグレ
ードアップの要求に伴い、その製造コストは必然的に高
くなるのを免れず、したがって最近では超純水を回収循
環するシステムが開発され、一次純水の原水の約70%
が循環され、残りの約30%が排水となっているのが実
状である。今後、環境問題や貴重な原水の節約のために
も完全クローズ化へ移行するものとみられている。この
超純水の回収循環システムに供給される排超純水中に
は、酸類などの無機イオンと、界面活性剤、ケトン類、
アルコール類などの有機物質が含まれている。排超純水
中の無機イオンは通常イオン交換で除去され、一方有機
物質はRO膜(逆浸透膜)、活性炭、UV酸化などによ
る処理を適宜組み合わせて除去されている。前記有機物
質のUV酸化処理においては、排超純水に過酸化水素を
添加し、紫外線を照射することによって有機物質を酸化
分解する方法が用いられている。したがって、該UV酸
化処理後の排超純水中には過酸化水素が残存しているた
め、この過酸化水素の除去処理が必要となる。排水中の
過酸化水素の除去方法としては、一般に、(1)加熱分
解法、(2)カタラーゼなどによる酵素分解法、(3)
還元剤注入法、(4)触媒による分解法、(5)OH型
イオン交換樹脂による方法などが知られているが、これ
らの方法はいずれもなんらかの欠点を有し、必ずしも満
足しうる方法とはいえない。例えば(1)の加熱分解法
は約100℃に加熱することで過酸化水素は分解するも
のの、熱源を必要とする問題があるし、(2)の酵素分
解法は、コストが高くつく上、排水中に酵素が混入する
おそれがあるなどの欠点を有している。一方、(3)の
還元剤注入法はコストが高くつき、かつ制御が困難であ
るし、(4)の触媒法においては、通常貴金属が用いら
れているが、貴金属触媒は高価である上、製造が簡単で
ないという問題がある。また(5)のOH型アニオン交
換樹脂を用いる方法は、該樹脂の触媒活性が低い上、イ
オン負荷後はさらに再生が必要であるという問題があ
る。他方、水溶性過マンガン酸塩を骨炭、活性炭、シリ
カ、セライト、アルミナなどの不溶性多孔質吸着剤に吸
収させ、水溶性マンガン塩を作用後、過酸化水素処理し
てマンガン酸化物を沈着させて成る過酸化水素分解用触
媒が開示されている。しかしながら、この触媒を用いて
排超純水中の過酸化水素を除去する場合、該触媒に用い
られている多孔質吸着剤から、イオン交換樹脂に比べて
多量のイオンが排超純水中に洩出するのを免れないとい
う問題が生じる。また、過酸化水素を含有する排水にマ
ンガン塩を添加して過酸化水素を分解処理する方法が提
案されている(特公平2−21314号公報)。しかし
ながら、この方法はマンガンイオンにより過酸化水素を
分解するもので、沈殿生成のために水酸化ナトリウムを
添加したりする上、マンガンイオンが排水中に残留する
おそれがあるため、排超純水中の過酸化水素の除去には
適用しにくいという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、例えば半導体製造工程などから出てくる
排超純水中の過酸化水素を効率よく分解除去し、かつイ
オンなどの不純分の水側への洩出のない排超純水中の過
酸化水素の除去方法を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、過酸化水素分解
触媒として特定のアニオン交換樹脂を用いることによ
り、その目的を達成しうることを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、 (1)過マンガン酸型アニオン交換樹脂に排超純水を接
触させることを特徴とする排超純水中の過酸化水素の除
去方法、及び (2)過マンガン酸型アニオン交換樹脂に過酸化水素を
含む水溶液を接触させて得られるマンガン酸化物を担持
したアニオン交換樹脂に排超純水を接触させることを特
徴とする排超純水中の過酸化水素の除去方法、を提供す
るものである。以下、本発明を詳細に説明する。本発明
方法においては、過酸化水素の分解触媒として、過マン
ガン酸型アニオン交換樹脂又はマンガン酸化物を担持し
たアニオン交換樹脂が用いられる。
【0005】該過マンガン酸型アニオン交換樹脂は、ア
ニオン交換樹脂に過マンガン酸あるいはその塩を含む水
溶液を通水して、反応式 R−A+MMnO4→R−MnO4+M−A (式中のR−Aはアニオン交換樹脂、Aは水酸イオン、
ハロゲンイオンなどの陰イオン、Mは水素イオン、アル
カリ金属イオンなどの陽イオンを示す)で示すようにイ
オン交換させることにより調製することができる。
【0006】このようにして調製された過マンガン酸型
アニオン交換樹脂に過酸化水素を含む水溶液を通水する
と、反応式 2MnO- 4+5H22→2MnO2+6H2O+5O2+2e- で示されるように、過酸化水素が分解されるとともに、
アニオン交換樹脂粒子内に二酸化マンガンが析出し、マ
ンガン酸化物を担持したアニオン交換樹脂が得られる。
【0007】このマンガン酸化物を担持したアニオン交
換樹脂に、さらに過酸化水素を含む水溶液を通水する
と、アニオン交換樹脂に担持されたマンガン酸化物が触
媒となり、反応式 2MnO2+H22→O2+Mn23+H2O Mn23+H22→2MnO2+H2O に示すように、過酸化水素の分解が継続される。なお、
酸性下では次に示す反応が起こり、マンガンが流出して
しまうため、使用できない。
【0008】 2R−MnO4+5H22+3H2SO4 →R2−SO4+2MnSO4+8H2O+5O2 2R−MnO4+5H22+6HCl →2R−Cl+2MnCl2+8H2O+5O2 MnO2+H22+H2SO4 →MnSO4+2H2O+O2 MnO2+H22+2HCl →MnCl2+2H2O+O2
【0009】前記アニオン交換樹脂については特に制限
はなく、強塩基性、弱塩基性のいずれでもよく、またゲ
ル型、ポーラス型のいずれでもよいが、スチレン−ジビ
ニルベンゼン共重合体を母体とした強塩基性アニオン交
換樹脂が好適である。その形状については特に制限はな
く、粉末状、粒状、ペレット状などいずれの形状のもの
も用いることができるが、特に平均粒子径が0.1〜5m
mの粒状のものが好適である。本発明方法においては、
過マンガン酸型アニオン交換樹脂又はマンガン酸化物を
担持したアニオン交換樹脂に排超純水を接触させる方法
として、該アニオン交換樹脂をカラムに充填し、これに
被処理水を通液する方法、あるいはバッチ式法のいずれ
も用いることができるが、前者の通液法が好ましい。こ
の通液法の場合はSVが0.1〜10hr-1の範囲が好
ましい。本発明方法によると、排超純水中に含まれる過
酸化水素を極めて効果的に分解除去することができ、し
かもイオンなどの不純分を水側に洩出することがないの
で、処理された排超純水は原水として循環使用すること
ができる。
【0010】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 調製例1 MnO4型アニオン交換樹脂の調製 市販のアニオン交換樹脂DiaionSA10Aを10
0ミリリットルビーカにとり、1/10N KMnO4
水溶液1リットルを加え、1時間撹拌したのち、デカン
テーションで該アニオン交換樹脂を水洗することによ
り、MnO4型アニオン交換樹脂を調製した。 調製例2 MnO2担持アニオン交換樹脂の調製 10wt%濃度の過酸化水素1リットルを調製例1で得ら
れたMnO4型アニオン交換樹脂に加え、一夜撹拌した
のち、該アニオン交換樹脂を水洗して、MnO2担持ア
ニオン交換樹脂を調製した。
【0011】実施例1 調製例2で得たMnO2担持アニオン交換樹脂100ミ
リリットルを内径25mm、長さ300mmのガラスカラム
に充填し、上向流で原水を500ミリリットル/hrの
流量で流し、処理後の過酸化水素の濃度及びTOC(全
有機物濃度)を求めた。なお、原水として、超純水に硫
酸ナトリウムと過酸化水素を添加して成る、pH6.7、
電気伝導度220μs/cm、H22濃度310ppmのも
のを用いた。また、H22の分析は硫酸チタン比色法で
行った。結果を第1表に示す。
【0012】比較例1 アニオン交換樹脂DiaionSA10A(Cl型)1
00ミリリットルを4wt%水酸化ナトリウム水溶液1リ
ットルで再生したものを、実施例1と同様のガラスカラ
ムに充填して実施例1と同様に実施した。その結果を第
1表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明の排超純水中の過酸化水素の除去
方法は、触媒として過マンガン酸型又はマンガン酸化物
担持アニオン交換樹脂を用いる方法であって、排超純水
中の過酸化水素を、極めて効率よく分解除去しうるとと
もに、水側に不純分をほとんど洩出することがない。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/42 C02F 1/58 - 1/64 C02F 1/70 - 1/78 B01J 39/00 - 49/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過マンガン酸型アニオン交換樹脂に排超純
    水を接触させることを特徴とする排超純水中の過酸化水
    素の除去方法。
  2. 【請求項2】過マンガン酸型アニオン交換樹脂に過酸化
    水素を含む水溶液を接触させて得られるマンガン酸化物
    を担持したアニオン交換樹脂に排超純水を接触させるこ
    とを特徴とする排超純水中の過酸化水素の除去方法。
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