JP3229426B2 - 色素画像の修整方法、写真要素及び修整組成物 - Google Patents

色素画像の修整方法、写真要素及び修整組成物

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JP3229426B2
JP3229426B2 JP09587893A JP9587893A JP3229426B2 JP 3229426 B2 JP3229426 B2 JP 3229426B2 JP 09587893 A JP09587893 A JP 09587893A JP 9587893 A JP9587893 A JP 9587893A JP 3229426 B2 JP3229426 B2 JP 3229426B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真要素
から形成された色素画像の修整方法に、またこのような
修整に適合させた組成物に、そしてこれらの方法及び組
成物との使用に特に適合させた写真画像及び要素に関す
る。特別な態様では、本発明は、ピラゾロアゾール系色
素生成カプラーから形成されたマゼンタ色素画像の修整
に適合させた、このような方法、組成物及び要素に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】酸化さ
れたハロゲン化銀現像剤とカプラーとして知られている
色素生成化合物との反応から生じる色素によって、ハロ
ゲン化銀カラー写真材料中に画像が形成される。色素を
選択的に破壊及び/または除去することによって、この
ような色素画像を修整(またはレタッチ)することが知
られている。修整技法については、写真に関する刊行物
や文献、例えばProfessional Photographer(1989年11
月、Vol. 116、No. 2130、第44〜48頁) 、Professional
Photographer(1989年12月、Vol. 116、No. 2131、第30
〜34頁) 及びHarderらの米国特許第 4,990,430号明細書
(1991年 2月 5日発行) に記載されている。
【0003】周知の修整方法において問題となる点は、
修整適性以外の理由で選ばれたカプラーから生成した色
素の選択的破壊または可溶化に依存しているという点で
ある。従って、ある色の色素濃度を、別の色の色素に影
響を与えることなく区別して除去することが困難であ
る。このことは、ピラゾロアゾール系カプラー由来の色
素といった比較的安定な色素には特に当てはまる。ピラ
ゾロアゾール系色素生成カプラーから形成されたマゼン
タ色素画像を含有する写真要素では、シアン色素やイエ
ロー色素から形成された画像に影響を与えることなく、
マゼンタ色素を除去することは難しい。
【0004】従って、通常は修整が困難である色素画像
を選択的に修整可能にするような要素、組成物及び方法
を提供できれば望ましい。さらに、色素の基本構造に依
存する漂白技法を採用せずに、すべての種類のカプラー
から生成した色素に選択的に適用可能な技法を提供でき
れば望ましい。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】我々は、
色素生成カプラーに開裂可能なバラスト基を使用するこ
とによって、これを達成できることを見い出した。その
バラスト基は、酸化済ハロゲン化銀発色現像剤とカプラ
ーとのカプリング反応時に生成する色素上に残留する。
そのバラスト基は、色素を可溶化させ且つ写真要素から
除去する特殊な修整組成物によって、開裂させることが
できる。
【0006】こうして、一態様において、本発明は、以
下の構造式:
【0007】
【化18】
【0008】(上式中、Dは、酸化済ハロゲン化銀発色
現像剤の残基であり、Cは、色素生成カプラーの残基で
あり、そしてBalは、色素を写真要素中に固定化し、
且つ二求核剤との反応によって色素の残部から開裂する
ことで色素を移動性にする、バラスト基である)で示さ
れる色素によって写真要素中に形成された色素画像を修
整する方法において: a)水溶性有機補助溶剤及び二求核剤の水溶液を色素画像
に適用して、バラスト基を開裂させて色素を可溶化する
工程;及び b)可溶化した色素を写真要素から除去する工程を含んで
成る、そのような方法に関するものである。
【0009】別の態様において、本発明は、以下の構造
式:
【0010】
【化19】
【0011】(上式中、Dは、酸化済ハロゲン化銀発色
現像剤の残基であり、Pは、ピラゾロアゾール色素生成
カプラーの残基であり、そしてBalは、色素を写真要
素中に固定化し、且つ二求核剤との反応によって色素の
残部から開裂することで色素を移動性にする、バラスト
基である)で示される色素を含んで成る色素画像を有す
る支持体を含んで成る写真要素に関するものである。
【0012】さらに別の態様において、本発明は、以下
の構造式:
【0013】
【化20】
【0014】(上式中、Pはピラゾロアゾール色素生成
カプラー部分であり、そしてBalは、 a)カプラーと発色現像時にカプラーから生成した色素と
を固定化し、 b)カラー写真処理の際にはカプラーから開裂しないが、
しかし c)二求核剤との反応によって色素から開裂することで色
素を移動性にする、そのようなバラスト基である)で示
されるピラゾロアゾール系マゼンタ色素生成カプラーと
組み合わされたハロゲン化銀乳剤を有する支持体を含ん
で成る写真要素に関するものである。
【0015】また別の態様において、本発明は、以下の
構造式:
【0016】
【化21】
【0017】(上式中、Dは、酸化済ハロゲン化銀発色
現像剤の残基であり、Cは、色素生成カプラーの残基で
あり、そしてBalは、色素を写真要素中に固定化し、
且つ二求核剤との反応によって色素の残部から開裂する
ことで色素を移動性にする、バラスト基である)で示さ
れる色素によって形成された色素画像を含有する写真要
素から色素を除去するための修整組成物であって、 a)二求核剤、及び b)水溶性有機補助溶剤の水溶液を含んで成る、そのよう
な修整組成物に関するものである。
【0018】本発明により修整される色素画像は、当該
技術分野で周知であるものや本発明にとって新規である
その他のものを含むカプラーから形成することができ
る。カプラーは、従来の写真処理の際にはカプラー上に
留まるが、特殊な修整組成物中で開裂することによって
色素を可溶化する、そのようなバラスト基を含有する周
知のカプリング核を含んで成る。このようなバラスト基
を含むいくつかのカプラーが、1991年 9月24日発行の L
estinaらの米国特許第 5,051,343号明細書に記載されて
おり、処理の際に写真要素から未反応カプラーを除去す
ることが望まれる写真要素において有用であるとされて
いる。しかしながら、その特許明細書には、一部の画像
色素濃度を除去することが望ましいというような示唆は
まったくない。さらに、その特許明細書は、ピラゾロア
ゾール類のようなマゼンタ色素生成カプラーについては
特に記載していない。この種のカプラーは、本発明と共
に使用するのに好ましい種類のカプラーである。という
のは、このようなカプラーから形成された色素画像を修
整することは難しいからである。
【0019】本発明に有用な好ましいカプラーは、二求
核剤と反応できる1個または2個の求電子性開裂基を含
んで成る開裂可能なバラスト基を含有する。2個のこの
ような基を使用する場合には、求電子性の弱い基が、開
裂部位の近くにあり、またバラスト基の開裂と共に求核
置換反応を起こさせる結合、原子または原子団によって
求電子性の強い基から隔てられている。
【0020】好ましいカプラーは、以下の構造体で表す
ことができる:
【0021】
【化22】
【0022】上記構造体中、u、v、w、x及びyは、
独立に0または1であり;E1 及びE2 は、独立に求電
子性基であるが、E1 の方がE2 よりも求電子性が強
く;T1 及びT2 は、独立に解放可能な時限基であり;
1 は、求核置換反応を起こさせるようにE1 とE2
を隔たせる、置換されたまたは置換されていない原子、
好ましくは炭素原子または窒素原子であり;Lは、バラ
スト基の残部とカプラーとを結合させ、しかも製造を簡
素化するため、あるいは開裂速度、カプリング速度、色
素の色相及び色素安定性といったような特性を変化させ
るために選択することができる、任意に置換されている
アルキル基、アリール基、アルカリール基または複素環
式基を含んで成る、結合基であり;BAL’は、カプラ
ーとそれから生成した色素とを、それが塗布されている
層中に実質的に固定維持するに十分なかさ高さをカプラ
ーの残部に付与し;そしてCOUPは色素生成カプラー
部分である。
【0023】こうして、これらの好ましいカプラーの構
造体では、分子のカプラー部分COUP以外の部分が、
上記構造体I、II及びIII における好ましいBal基を
表している。同様に、これらの好ましいカプラーの構造
体中のCOUPを、構造体I、IIまたはIII におけるD
--C基、D--P基またはP基と交換した場合には、得ら
れる構造体が、そのタイプの好ましい化合物を表すこと
になる。これらのバラスト基に関するさらなる詳細につ
いては、1991年 5月28日発行のBuchananらの米国特許第
5,019,492号明細書に記載されており、また以下にも示
す。このような基は、Buchananらの特許明細書では、ブ
ロッキング性の写真に有用な基(PUG) として示されてい
る。本明細書では、このBuchananらの開示を参照するこ
とによって取り入れるものとする。
【0024】COUPで表したカプラー部分は、フェノ
ールやナフトールのようなシアン色素生成カプラー、ア
シルアセトアニリドのようなイエロー色素生成カプラ
ー、またはピラゾロン、イミダゾール、インダゾロンも
しくは好ましくはピラゾロアゾールのようなマゼンタ色
素生成カプラーであることができる。
【0025】好ましいピラゾロアゾールには、以下のも
のが含まれる:1H-ピラゾロ[2,3-c]-s-トリアゾール;1
H-ピラゾロ[2,3-b]-1,2,4-トリアゾール;1H-ピラゾロ
[5,1-c]-1,2,4-トリアゾール;1H-イミダゾ[1,2-b] ピ
ラゾール;及び1H-ピラゾロ[1,5-d] テトラゾール。こ
のようなカプラーは、以下の特許明細書に記載されてお
り、本明細書では、その開示を参照することによって取
り入れるものとする:米国特許第 3,725,067号及び同第
4,882,266号明細書;英国特許第 1,252,418号及び同第
1,334,515号明細書;並びに欧州特許出願公報第 119,7
41号及び同第 119,741号明細書。
【0026】特に好ましいカプラーは以下の式によって
表すことができる。
【0027】
【化23】
【0028】上式中、R3 は、置換されていないまたは
置換されたアルキレン、置換されていないまたは置換さ
れたアリーレン、あるいはZ及びY2 と一緒に環、特に
脂環式または複素環式環を完成する原子であり;R4
は、水素原子、置換されていないまたは置換されたアル
キル、置換されていないまたは置換されたアリール、あ
るいはZ及びY2 と一緒に環、特に脂環式または複素環
式環を完成する原子であり;Zは、R3 またはR4 及び
2 と一緒に環を完成するために必要な原子を表し;Y
2 は、n=1の場合、求核置換反応を可能にするカルボ
ニル基間の距離を付与する、置換されたまたは置換され
ていない炭素または窒素原子であり;y、n、q、x及
びwは0または1であり;n=0の場合はq=0であ
り;T1 及びT2 は解放可能な時限基であり;L、BA
L’及びCOUPは上述のとおりである。
【0029】特に好ましいカプラーは、以下の式によっ
て表される。
【0030】
【化24】
【0031】
【化25】
【0032】
【化26】
【0033】
【化27】
【0034】上式中、R4 、R4a、R4b及びR4cは、独
立に、置換されたもしくは置換されていないアルキルま
たは置換されたもしくは置換されていないアリールであ
り;R5 は、置換されたもしくは置換されていないアル
キレンまたは置換されたもしくは置換されていないアリ
ーレンであり;R6 は、水素、COR7、CO2R7 、SO2R7
P(O)(OR7)2、置換されたもしくは置換されていないアル
キルもしくはアリールまたは該化合物の写真性能に影響
を及ぼさない置換基であり;R7 は、水素、置換された
もしくは置換されていないアルキル、置換されたもしく
は置換されていないアリールまたはNR8R9 であり;R8
及びR9 は、独立に、水素、置換されたもしくは置換さ
れていないアルキルまたは置換されたもしくは置換され
ていないアリールであり;Z1 は、5員、6員または7
員複素環または縮合環系を完成する原子を表し;COU
P、L、T1 、T2 及びBAL’は、上述のとおりであ
り;そしてw、x及びyは、独立に0または1である。
【0035】上記の好ましい構造中に示されているよう
に、それから誘導されるカプラー及び画像色素は、画像
色素と開裂性基の間、またはバラスト基と開裂性基の間
に、1個以上の時限基Tを任意に含有することができ
る。画像色素と二求核剤との反応は、逐次、時限基から
開裂性基を解放し、次いで時限基が画像色素またはバラ
スト基を解放する。本明細書中の用語「時限基」は、解
放動作において観測されうる遅延をほとんどあるいはま
ったく含まない結合基をも含む。時限基は、写真技術分
野で知られているいずれの時限基でも有用である。有用
な時限基の例が、例えば、米国特許第 4,248,962号及び
同第 4,409,323号明細書並びに欧州特許出願第 255,085
号明細書に記載されている。
【0036】用いられる特定の時限基(それらをCOU
PまたはBAL及び開裂性基に結合させている結合部を
含む)や、該時限基上の置換基の性質を変化させて、開
裂性基及びCOUPまたはBALの結合開裂の時間や速
度、また確実にカプラーを適切にバラスト化するために
必要な疎水性置換基の位置、といったパラメーターの制
御に役立てることができる。
【0037】カプラーを開裂性基に時限基のみによって
結合した場合には、時限基と開裂性基との結合の開裂
が、時限基及びカプラー由来の色素を一単位として解放
する。この場合の特定の時限基は、色素を写真要素中に
保持する速度を制御することができる。たいていの場
合、時限基からの解放速度が高い方が低い解放速度より
も好ましい。時限基は、開裂性基と二求核試薬との反応
を阻害する構造を含有してはならない。
【0038】上式において、時限基T1 及びT2 は、例
えば修整時のカプラー由来色素の所望の解放時間及び速
度を付与するために、独立に選択される。時限基T1
びT 2 は同じものであっても異なるものであってもよ
い。T1 及びT2 に好ましい時限基の例を以下に記載す
る。
【0039】
【化28】
【0040】上式中、E及びLは上述のとおりであり;
4d、R4e、R4f及びR4gは、水素、またはアルキル、
アリール、ニトロ、クロロ、アセトアミド、スルホンア
ミド、スルファモイル、カルバモイルもしくはカルボア
ルコキシを含む(但し、これらには限られない)置換基
であり;そしてnは0または1である。
【0041】その他の有用な時限基の例が、例えば米国
特許第 4,248,962号及び同第 4,772,537号明細書に記載
されている。
【0042】上記の開裂性基において、二つの求電子性
基、E1 及びE2 は、ブロッキング基と二求核性試薬と
の反応時に求核置換反応を可能にするいずれの求電子性
基であってもよい。求電子性基としてはカルボニル基が
非常に好ましいが、その他の有用な求電子性基の例を以
下に記載する。
【0043】
【化29】
【0044】上式中、Rf は、結合している炭素原子を
求電子中心にさせる置換基である。
【0045】Z、Y2 及びR3 を含有する非常に好まし
い開裂性基を以下に記載する。
【0046】
【化30】
【0047】上式中、R4 は上述のとおりである。
【0048】
【化31】
【0049】上式中、R6 は上述のとおりである。
【0050】色素画像は、カプラーと酸化済ハロゲン化
銀現像剤との反応によって、このようなカプラーから形
成される。適当な現像剤は、以下で参照する刊行物Rese
archDisclosureに記載されているように、p-アミノフェ
ノールやp-フェニレンジアミンを含んで成る。
【0051】そのように形成された色素画像の色相や濃
度またはその両方を、修整用組成物を適用することによ
って改変することができる。修整用組成物は、二求核剤
と水溶性有機補助溶剤との水溶液を含んで成る。二求核
剤がバラスト基を開裂させる役割をもち、一方、有機溶
剤が開裂反応生成物を可溶化して色素を要素から除去し
やすくする役割をもつ。
【0052】適当な二求核剤には、以下の式で表される
化合物が含まれる: HNu1−X1−Nu2H (上式中、Nu1 及びNu2 は、独立に、求核性N、O、
S、P、Se、置換窒素原子または置換炭素原子であ
り;X1は、原子数j個の鎖であるが、jは0、1または
2である)。
【0053】適当な二求核剤の例を以下に記載する。
【0054】
【化32】
【0055】好ましい二求核性試薬は、ヒドロキシルア
ミン、過酸化水素及び一置換ヒドロキシルアミンであ
る。本発明における二求核性試薬はまた、該試薬の塩
形、例えば硫酸塩や重亜硫酸塩といった酸塩をも含む。
【0056】適当な水溶性有機補助溶剤は、5重量%以
上の量で水に溶解することができ、またアセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキ
サン、1,3-ジオキソラン、ジメトキシエタン、ジグリ
ム、トリグリム、エタノール、メタノール、n-プロパノ
ール、i-プロパノール、エチレングリコール、グリセロ
ール、ジエチレングリコール、1-メチル -2-ピロールジ
ノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、トリエチル
アミン、モルフォリン、N-メチルモルフォリン及びN,N'
-ジメチルプロピレン尿素を含む。好ましい水溶性有機
補助溶剤は、メタノール、エタノール及びアセトニトリ
ルである。
【0057】修整組成物は、好ましくは塩基性であり、
また最も好ましくは 9.0〜12.5のpH範囲にある。該pH値
は、有機溶剤の代わりに等体積量の水を使用した場合に
読まれるであろう値である。
【0058】有機溶剤は、典型的には、水との体積部比
率が1〜9対9〜1の範囲の混合物で用いられる。二求
核剤は、それが用いられている特定の溶剤系において、
0.01モルからその溶解限度までの範囲の濃度で用いられ
る。
【0059】好ましい実施態様では、二求核剤濃度は約
0.5〜3.0 モルであり、また有機溶剤は溶剤系の45〜70
体積部を構成する。
【0060】修整組成物は、写真要素の所望の領域へ局
所的に適用することによって、あるいは色素濃度を所望
のレベルにまで低下させるに十分な時間写真要素を該組
成物浴に浸漬することによって、使用することができ
る。有用な手順の詳細については、さきに参照したProf
essional Photographerからの文献に記載されている。
場合によっては、まず要素を修整溶液で処理し、次いで
開裂した色素を、1種以上の補助溶剤の酸性または塩基
性溶液の別の溶液で洗浄することによって除去すること
が有利でありうる。
【0061】本発明の新規カプラーは、先に参照した特
許明細書に記載されている従来の合成技法によって製造
することができ、また以下の合成例において例示する。
【0062】本発明に有用なカプラーの例を、以下の表
1に示す。
【0063】
【化33】
【0064】
【化34】
【0065】
【化35】
【0066】
【化36】
【0067】
【化37】
【0068】
【化38】
【0069】
【化39】
【0070】
【化40】
【0071】
【化41】
【0072】
【化42】
【0073】
【化43】
【0074】
【化44】
【0075】
【化45】
【0076】
【化46】
【0077】
【化47】
【0078】
【化48】
【0079】
【化49】
【0080】
【化50】
【0081】
【化51】
【0082】
【化52】
【0083】
【化53】
【0084】
【化54】
【0085】
【化55】
【0086】
【化56】
【0087】
【化57】
【0088】
【化58】
【0089】写真要素は、単色要素または多色要素のど
ちらであってもよい。多色要素は、典型的には、可視ス
ペクトルの三つの主領域の各々に対して感光性である色
素画像形成単位を含有する。各単位は、スペクトルの特
定の領域に対して感光性である単一の乳剤層または多数
の乳剤層を含んで成ることができる。画像形成単位の層
を含む要素の層は、当該技術分野で知られている各種の
順序で配置することができる。代わりのフォーマットで
は、スペクトルの三つの主領域の各々に対して感光性の
乳剤を、例えば1982年12月 7日発行のWhitmoreの米国特
許出願第 4,362,806号明細書に記載されている微小容器
を利用することによって、単一のセグメント化層として
配置することができる。
【0090】本発明の要素及び乳剤に使用するのに適し
た材料についての以下の記述では、Research Disclosu
re、1989年12月、Item 308119(Kenneth Mason Publicat
ions, Ltd., Dudley Annex, 12a North Street, Emswor
th, Hampshire P010 7DD, ENGLAND)を参照する。この刊
行物を、用語「Research Disclosure」で以降称するも
のとする。
【0091】本発明の要素に用いられているハロゲン化
銀乳剤は、ネガ作用性またはポジ作用性のどちらであっ
てもよい。適当な乳剤とその調製については、Research
Disclosure Section I 及びIIとその中に引用されてい
る刊行物に記載されている。本発明の要素の乳剤層及び
その他の層に適当ないくつかのベヒクルが、ResearchDi
sclosure Section IXとその中に引用されている刊行物
に記載されている。
【0092】先に一般的に記載したカプラーの他に、本
発明の要素は、Research Disclosure Section VII のパ
ラグラフD、E、F及びG並びにその中に引用されてい
る刊行物に記載されている別のカプラーを含むことがで
きる。これらのカプラーは、Research Disclosure Sect
ion VII のパラグラフC及びその中に引用されている刊
行物に記載されているように、要素及び乳剤に導入する
ことができる。
【0093】本発明の写真要素またはその個々の層は、
蛍光増白剤(Research DisclosureSection V 参照)、
カブリ防止剤及び安定剤(Research Disclosure Sectio
n VI参照)、ステイン防止剤及び画像色素安定剤(Rese
arch Disclosure Section VII パラグラフI及びJ参
照)、光吸収及び散乱材料(Research Disclosure Sect
ion VIII参照)、硬膜剤(Research Disclosure Sectio
n IX参照)、可塑剤及び潤滑剤(Research Disclosure
Section XII 参照)、帯電防止剤(Research Disclosur
e Section XIII参照)、艶消剤(Research Disclosure
Section XVI 参照)、並びに現像改質剤(Research Dis
closure Section XXI 参照)を含有することができる。
【0094】写真要素は、Research Disclosure Sectio
n XVIIとその中に記載されている参考文献に記載されて
いる各種支持体表面に塗布することができる。
【0095】カプラー化合物は、このような化合物が過
去において使用されてきたように、写真要素において使
用され導入されることができる。実施例に示したよう
に、カプラー溶剤を利用した導入が好ましい技法であ
る。
【0096】本発明の写真要素は、Research Disclosur
e Section XVIII に記載されているように、化学線、典
型的にはスペクトルの可視領域の化学線に暴露して潜像
を形成させた後、Research Disclosure Section XIX に
記載されているように処理して可視色素像を形成させる
ことができる。可視色素像を形成させるための処理に
は、要素を発色現像剤と接触させて現像可能なハロゲン
化銀を還元し且つ発色現像剤を酸化する工程が含まれ
る。酸化された発色現像剤が順にカプラーと反応して色
素を生成する。
【0097】ネガ作用性ハロゲン化銀を使用すると、上
記処理工程によってネガ像が得られる。ポジ(または反
転)像を得るには、この工程の前に非発色現像剤で処理
して露光済ハロゲン化銀を現像するが色素を生成させ
ず、その後要素を均一にカブらせて未露光ハロゲン化銀
を現像可能にさせることができる。代わりに、直接ポジ
乳剤を使用してポジ像を得ることができる。
【0098】現像に続いて、銀とハロゲン化銀を除去す
るための漂白、定着または漂白−定着工程、水洗工程及
び乾燥工程といった従来の工程が行われる。
【0099】本発明のカプラーは、有機合成技術分野に
周知の反応及び方法によって製造することができる。典
型的な合成経路を以下の例に示す。
【0100】
【化59】
【0101】化合物A−1の調製 イソ酪酸(15.5 g, 176 mmol)を、THF (800 mL)中LDA (3
53 mmol)の -20℃の溶液に10分間で加えて、その混合物
を周囲温度になるまで放置しておいた。3時間後、穏や
かに加熱しながら(<50℃) 減圧下で揮発分をすべて除去
し、黄色の粉末を得た。その粉末をTHF に再溶解し、そ
の溶液を -78℃まで冷却した。THF(34 mL)中の塩かステ
アロイル(53.4 g, 176 mmol)を素早く加えて、その混合
物を周囲温度になるまで放置しておいた。一晩攪はんし
た後、その混合物を -20℃に冷却し、クロロメチルエチ
ルエーテル(24.8 g, 262 mmol)で処理し、そして周囲温
度になるまで放置しておいた。 3.5時間後、その混合物
をエーテル(1L)で希釈し、飽和NaHCO3(2×250 mL) 、5%
NaHCO3(150 mL) 、ブライン(150 mL)で洗浄し、乾燥(M
gSO4) し、そして減圧濃縮して油状物を得た。3:2 ヘプ
タン/ジクロロメタン溶離剤を使用してシリカゲルのク
ロマトグラフィーにかけると、化合物A−1(27.5 g)が
得られた。
【0102】化合物A−2の調製 氷浴中で冷却した化合物A−1(22.1 g, 54 mmol) のジ
クロロメタン溶液(35mL) を、塩化オキサリル(20.4 g,
161 mmol)、90% DMF(aq.)(0.10 mL) で処理した後、氷
浴から取り出して周囲温度になるまで放置しておいた。
5.5時間後、穏やかに加熱(<40℃) しながら減圧下です
べての揮発分を除去した。
【0103】酸塩化物をジクロロメタン(70 mL) に再溶
解し、氷浴中で冷却し、トリエチルアミン(10.9 g, 108
mmol)及びp-ヒドロキシ安息香酸ベンジル(12.3 g, 54.
0 mmol) で処理し、そして周囲温度になるまで放置して
おいた。一晩攪はんした後、その反応混合物を酢酸エチ
ル(1L)で希釈し、1N HCl(1×100, 1×50 mL)、水(50mL)
、ブライン(50 mL) で洗浄し、乾燥(MgSO4) し、そし
て減圧下で濃縮した。4〜20%の酢酸エチル/ヘプタ
ン溶離剤を用いたシリカゲルによるクロマトグラフィー
によって、化合物A−2(23.4 g)が白色固体として得ら
れた。
【0104】化合物A−3の調製 Parr水添装置内で触媒として10% Pd/C(2.27 g)を使用し
て約50 PSIの水素で、A−2のベンジルエステル(22.6
g, 40.0 mmol) の水添分解を酢酸エチル(215 mL)中で一
晩行った。触媒は濾過して除去し、その濾液を減圧下で
濃縮すると化合物A−3(18.5 g)が白色固体として得ら
れた。
【0105】カプラー#1の調製 THF(20 mL)中の酸A−3(4.79 g, 10.1 mmol) の溶液
を、塩化オキサリル(2.56 g, 20.2 mmol) 及びDMF(0.10
mL)で処理した。1時間攪はん後、揮発分を減圧下で除
去して化合物A−4を褐色固体として得た。これを続く
反応に使用した。
【0106】米国特許第 5,021,325号明細書に記載され
ている方法を利用して、バラスト酸A−5を酸塩化物A
−4から2段階で調製した。A−5と1-アセチル-6-t-
ブチル-7- クロロ-(3-アミノ-2,4,6- トリメチル-1- フ
ェニル)1H-ピラゾロ-[3,2-c]-1,2,4- トリアゾール(化
合物A−6)との反応及び続く脱アセチル化もまた、米
国特許第 5,021,325号明細書に記載されている方法を利
用する。50%酢酸エチル/ジクロロメタン溶離剤を使用
したシリカゲルによるクロマトグラフィーによって、カ
プラー1が淡褐色のガラス状で得られた。C51H75ClN6O7
S の分析値(計算値、測定値):C(64.36、64.08);H
(7.94 、7.80) ;N(8.83 、8.77)
【0107】
【実施例】以下の例で本発明をさらに例示する。
【0108】例1(本発明) 本発明の実施を例示するため、表1に示したカプラー#
3を以下のようにして写真要素内に導入した。緑感性臭
ヨウ化銀ゼラチン乳剤と、カプラー#3をその半分の重
量のトリトリルホスフェート混合物中に分散させて含ん
で成るカプラー分散液とを混合した。得られた混合物
を、以下のフォーマットに従い、三酢酸セルロース支持
体表面に塗布した: ──────────────────────────────────── オーバーコート層:ゼラチン 7.5 g/m2 ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル硬膜剤(全 ゼラチン重量の1.9%) ──────────────────────────────────── 乳剤層 :AgBrI 乳剤 0.73 g/m2 (銀として) カプラー#3 1.94 mmol/m2 ゼラチン 3.2 g/m2 ──────────────────────────────────── フィルム支持体: ────────────────────────────────────
【0109】得られた写真要素を、市販のセンシトメー
ター(3000 K光源、0〜3階段光学ウェッジ、Wratten
99(商品名)及び0.6 NDフィルター)で、階調化濃度試
験物体を通した光に像様露光して、現像可能な潜像を得
た。次いで、そのフィルムを、The British Journal of
Photography Annual, 1977, pp. 194-7に記載されてい
るE6処理(但し、最終の安定化浴は除く)を利用して
現像し、ステータスA緑最大濃度2.44を示すマゼンタ色
素の画像を得た。
【0110】本発明による修整溶液は、30重量%過酸化
水素溶液7.7 g と、イオン強度0.375 及びpH=10 の炭酸
塩緩衝液20 cc とを混合することによって調製した。こ
の混合物に50 cc の3Aアルコールを加え、得られた混
合物を蒸留水で希釈して全体積を100 ccにした。処理済
要素の1cm平方の最大濃度領域を、穏やかに攪はんされ
ている修整溶液中に吊り下げた。5分後、フィルムを取
り出し、水道水ですすぎ、そして乾燥した。このように
処理したフィルムのステータスA緑濃度を測定したとこ
ろ、0.99まで低減されたことがわかった。この例は、こ
の修整溶液が、カプラー#3から生成したマゼンタ色素
の色素濃度の低減に有効であることを例示している。
【0111】例2(比較用) 例1にあるように写真要素を製作し処理したが、但し、
開裂性バラストをもたないカプラーX−1(以下に構造
を示す)を使用した。この試料は、修整溶液で5分間処
理した後に、処理前のステータスA緑濃度4.43に対して
4.32を示した。この例は、このカプラーから生成した色
素が、修整溶液による影響を実質的に受けなかったこと
を例示している。
【0112】
【化60】
【0113】例3(比較用) 例1にあるように製作した写真要素を例1にあるように
調製した修整溶液で処理したが、但し、過酸化水素、二
求核剤を除外した。この修整溶液で処理した後、写真フ
ィルムのステータスA緑濃度は5分後に2.29を示した。
この例は、二求核剤が含まれないと、修整溶液の効果が
制限されることを例示している。
【0114】例4(本発明) 例1にあるように写真要素を製作し処理したが、但し、
カプラー#3の代わりに表1にあるカプラー#4を使用
した。この試料のステータスA緑最大濃度は、修整溶液
処理前は2.65を、そして5分間の処理後には1.25を示し
た。
【0115】例5(比較用) 例4にあるように写真要素を製作し処理したが、但し、
修整溶液から過酸化水素を除外した。5分間の処理後、
ステータスA緑最大濃度は2.01であった。この例は、簡
単なエステル開裂基を有するカプラー由来の色素を修整
する上で、二求核剤の過酸化水素が重要であることを例
示している。
【0116】例6(本発明) 例1にあるように写真要素を製作し、露光し、そして現
像してステータスA緑最大濃度2.48を示すフィルム試料
を得た。約 50 ccの蒸留水に19.2 gのヒドロキシルアミ
ン塩酸塩を溶解することによって溶液を調製し、その溶
液のpHを水酸化ナトリウムを1滴ずつ添加することによ
って8.05に調整し、そして得られた溶液の体積を蒸留水
で100 ccに調整した。修整溶液は、48 cc の上記溶液
と、イオン強度0.515 及びpH=10 を示す50 cc の炭酸塩
緩衝液と、100 ccの3Aアルコールとを混合し、そして
全体積を200 ccに調整することによって調製した。フィ
ルムの最大濃度領域からの1cm平方の試料を、穏やかに
攪はんされているこの溶液中に吊り下げた。5分後、試
料を取り出し、水道水ですすぎ、そして乾燥させた。処
理後試料のステータスA緑濃度は0.79であった。この例
は、別の二求核剤の有効性を例示している。
【0117】例7 例1にあるように写真要素を製作し、露光し、そして現
像したが、但し、以下の表2に示したように、上記表1
からのカプラーを、各場合においてカプラー#3の代わ
りに使用した。例1にあるように、各フィルムの最大濃
度領域からの試料を修整溶液で処理し、そしてすすぎ洗
い及び乾燥後のステータスA緑濃度を測定した。色素漂
白の程度を示す結果を表2にまとめた。
【0118】
【0119】カプラー#2を含有する要素の処理時間を
5分から13分に延長した場合に得られたステータスA
濃度は2.51であった。
【0120】例8 多層フィルムを以下のように製作した。下塗層を設けた
三酢酸セルロース支持体に、以下に記載する組成の各層
を塗布して、多層カラー写真感光材料を製作した。層の
組成において、塗布量はg/m2で示されているが、但し増
感色素については、同じ層中に存在するハロゲン化銀1
モル当たりのモル量で示されている。
【0121】第1層:ハレーション防止層 ブラックコロイド銀 0.43(銀とし
て) ゼラチン 2.44 第2層:中間層 ゼラチン 1.22 第3層:低感度赤感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.36(銀とし
て) 赤増感色素 1.42×10-3 シアンカプラーC−1 0.54 溶剤−2 0.27 ゼラチン 0.86 第4層:高感度赤感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.65(銀とし
て) 赤増感色素 1.05×10-3 シアンカプラーC−1 0.97 溶剤−2 0.49 ゼラチン 1.51 第5層:中間層 色素−1 0.06 ゼラチン 0.61 第6層:低感度緑感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.32(銀とし
て) 緑増感色素 2.0 ×10-3 カプラー#1 0.50 溶剤−1 0.25 ゼラチン 0.86 第7層:高感度緑感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.54(銀とし
て) 緑増感色素 1.0 ×10-3 カプラー#1 0.97 溶剤−1 0.49 ゼラチン 1.51 第8層:イエローフィルター層 色素−2 0.27 ゼラチン 0.61 第9層:低感度青感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.22(銀とし
て) 青増感色素 1.08×10-3 カプラーY−1 0.70 溶剤−2 0.23 ゼラチン 1.08 第10層:高感度青感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.54(銀とし
て) 青増感色素 1.60×10-3 カプラーY−1 1.56 溶剤−2 0.52 ゼラチン 2.37 第11層:第1保護層 紫外線吸収色素 0.51 ゼラチン 1.40 第12層:第2保護層 微粒子臭化銀乳剤 0.12(銀とし
て) 艶消剤 0.02 ビス(ビニルスルホニルメタン) 0.26 ゼラチン 0.97 溶剤−1;トリトリルホスフェート 溶剤−2;ジブチルフタレート
【0122】得られた写真要素に、段階光学ウェッジを
通して化学線を露光し、E−6処理で処理した。修整溶
液は、過酸化水素の30重量%溶液23.1 gと、イオン強度
0.375 及びpH=10 を示す20 cc の炭酸塩緩衝液と、50 c
c の3Aアルコールとを混合し、そして水で体積を100
ccに希釈することによって調製した。多層カラーフィル
ムの最大濃度領域からの1cm平方の試料を、穏やかに攪
はんされているこの修整溶液中に7分間吊り下げた。す
すぎ洗い及び乾燥後の試料のステータスA濃度を測定し
た。表3に、修整溶液で処理する前と処理した後の試料
の赤、緑及び青濃度を記載する。該処理によって、緑濃
度は53%低減するが、赤と青の濃度は10〜12%低
減するだけであることがわかる。これは、本発明の非常
に望ましい特徴である選択性(すなわち、ある1種の画
像色素を、その他の画像色素に著しい影響を及ぼすこと
なく漂白すること)を例示するものである。
【0123】表3 ステータスA濃度 赤 緑 青 修整前 2.93 3.65 3.14 修整後 2.64 1.92 2.76 変化% -10 -53 -12
【0124】本明細書中の他部分には記載されていな
い、上記フィルム要素に用いられた化合物を以下に示
す。
【0125】
【化61】
【0126】
【化62】
【0127】
【化63】
【0128】
【化64】
【0129】本発明は、その好ましい実施態様を特に参
照することによって詳細に記載されてきた。本発明の範
囲及び精神に含まれる変型や改質が可能であることは理
解されよう。
フロントページの続き (72)発明者 フィリップ ディーン ナイト アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,ウィンキャントン ドラ イブ 10 (72)発明者 ポール アンドリュー バーンズ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14626, ロチェスター,ラークウッド ドライブ 68 (72)発明者 リンダ ダネット ウェバー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14617, ロチェスター,コーンウォール レーン 209 (56)参考文献 特開 平2−293846(JP,A) 特開 平7−140601(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 7/18 G03C 11/04 G03C 11/18

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構造式: 【化1】 (上式中、Dは、酸化済ハロゲン化銀発色現像剤の残基
    であり、 Cは、色素生成カプラーの残基であり、そしてBal
    は、色素を写真要素中に固定化し、且つ二求核剤との反
    応によって色素の残部から開裂することで色素を移動性
    にする、バラスト基である) で示される色素によって写真要素中に形成された色素画
    像を修整する方法において: a)水溶性有機補助溶剤及び二求核剤の塩素性水溶液を
    色素画像に適用して、バラスト基を開裂させて色素を可
    溶化する工程;及び b)可溶化した色素を写真要素から除去する工程を含ん
    で成る前記方法。
  2. 【請求項2】 Cが、マゼンタ色素生成カプラーの残基
    である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 マゼンタ色素生成カプラーがピラゾロア
    ゾールである、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 修整組成物が、以下の構造式: 【化2】 (上式中、Nu1 及びNu2 は求核基であり、そしてX
    1 は原子数j個の鎖であるが、但しjは整数0,1また
    は2である)で示される二求核剤の塩素性水溶液を含ん
    で成る、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 二求核剤が、過酸化水素、ヒドロキシル
    アミン、一置換ヒドロキシルアミン、及びこれらの化合
    物の塩、から成る群より選択される、請求項4記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 水溶性有機補助溶剤が、メタノール、エ
    タノール及びアセトニトリルから成る群より選択され
    る、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 以下の構造体から選択されたピラゾロア
    ゾールマゼンタ色素生成カプラーと組み合わされたハロ
    ゲン化銀乳剤を有する支持体を含んで成る写真要素: 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 (上記構造体中、R 4 ,R 4a ,R 4b 及びR 4c は、独立
    に、置換されたもしくは置換されていないアルキルまた
    は置換されたもしくは置換されていないアリールであ
    り; 5 は、置換されたまたは置換されていないアルキルで
    あり; 6 は、水素、COR 7 ,CO 2 7 ,SO 2 7 ,P
    (O)(OR 7 ) 2 、置換されたもしくは置換されていな
    いアルキルもしくはアリールまたは該化合物の写真性能
    に影響を及ぼさない置換基であり; 7 は、水素、置換されたもしくは置換されていないア
    ルキル、置換されたもしくは置換されていないアリー
    ル、またはNR 8 9 であり; 8 及びR 9 は、独立に、水素、置換されたもしくは置
    換されていないアルキル、または置換されたもしくは置
    換されていないアリールであり; 1 は、5員、6員または7員複素環または縮合環系を
    完成する原子を表し; COUPは、色素生成カプラー部
    分であり; Lは結合基であり; 1 及びT 2 は、独立に、解放可能な時限基であり; BAL′は、カプラーとそれから生成した色素とを、そ
    れが塗布されている層中に実質的に固定維持するに十分
    なかさ高さをカプラーの残部に付与し;そして w,x及
    びyは、独立に0または1である)。
  8. 【請求項8】 以下の構造式で示されるカプラーから選
    択されたピラゾロアゾールマゼンタ色素生成カプラーと
    組み合わされたハロゲン化銀乳剤を有する支 持体を含ん
    でなる写真要素。 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】
  9. 【請求項9】 以下の構造式で示されるピラゾロアゾー
    ルマゼンタ色素生成カプラーと組み合わされたハロゲン
    化銀乳剤を有する支持体を含んでなる写真要素。 【化12】
  10. 【請求項10】 以下の構造式: 【化13】 (上式中、Dは、酸化済ハロゲン化銀発色現像剤の残基
    であり、 Cは、色素生成カプラーの残基であり、そして Bal
    は、色素を写真要素中に固定化し、且つ二求核剤との反
    応によって色素の残部から開裂することで色素を移動性
    にする、バラスト基である) で示される色素によって形成された色素画像を含有する
    写真要素から色素を除去するための修整組成物であっ
    て、 a)二求核剤、及び b)水溶性有機補助溶剤 の塩基性水溶液を含んで成る前記修整組成物。
  11. 【請求項11】 二求核剤が、以下の構造式: 【化14】 (上式中、Nu 1 及びNu 2 は求核基であり、そしてX
    1 は原子数j個の鎖であるが、但しjは整数0,1また
    は2である) で示される、請求項10記載の組成物。
  12. 【請求項12】 有機溶剤が、アセトニトリル、テトラ
    ヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサ
    ン、1,3−ジオキソラン、ジメトキシエタン、ジグリ
    ム、トリグリム、エタノール、メタノール、n−プロパ
    ノール、i−プロパノール、エチレングリコール、グリ
    セロール、ジエチレングリコール、1−メチル−2−ピ
    ロールジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ト
    リエチルアミン、モルフォリン、N−メチルモルフォリ
    ン及びN,N′−ジメチルプロピレン尿素から成る群よ
    り選択されている、請求項10記載の組成物。
  13. 【請求項13】 二求核剤が、過酸化水素、ヒドロキシ
    ルアミン、一置換ヒドロキシルアミン及びこれら化合物
    の塩から成る群より選択され、且つ水溶性有機補助溶剤
    が、メタノール、エタノール及びアセトニトリルから成
    る群より選択されている、請求項10記載の組成物。
  14. 【請求項14】 二求核剤濃度が約0.5〜3.0モル
    の範囲にあり、有機溶剤が溶剤系の45〜70体積%を
    構成し、そして組成物が、組成物のpHを9.0〜12.
    5の範囲に維持するに十分な塩基または緩衝剤を含有す
    る、請求項13記載の組成物。
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