JPH0650379B2 - 高感度でかぶりが少ないハロゲン化銀カラ−写真感光材料 - Google Patents

高感度でかぶりが少ないハロゲン化銀カラ−写真感光材料

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JPH0650379B2
JPH0650379B2 JP61100558A JP10055886A JPH0650379B2 JP H0650379 B2 JPH0650379 B2 JP H0650379B2 JP 61100558 A JP61100558 A JP 61100558A JP 10055886 A JP10055886 A JP 10055886A JP H0650379 B2 JPH0650379 B2 JP H0650379B2
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    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するもの
であり、詳しくは高感度で且つ保存性の優れたハロゲン
化銀カラー写真感光材料に関するものである。
〔従来技術〕
近年ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、感光材料
と称す)、特にネガカラー感光材料においては、ISO160
0のフィルムに代表されるように高感度化の要求が強
い。高感度化については、ハロゲン化銀粒子の大サイズ
化、カプラーの高活性化、現像促進など様々な方法が検
討されてきた。
ハロゲン化銀の大サイズ化については、ジー・シー・フ
ァーネル(G.C.Farnell),ジェー・ビー・チャンター
(J.B.Chanter)によりジャーナル・オブ・フォトグラ
フィック・サイエンス(J.Photo.Sci.),9巻,75頁
(1961)に報告されているように、大サイズ化によって
も感度の上昇は余り期待できない。又、リサーチ・ディ
スクロジャー(Research Disclosure)22534や特開昭58
-95337号等に開示されている平板状大粒子による高感度
化などもある。しかし、いずれにせよ、大粒子による高
感度化は粒状性の悪化など様々な弊害を伴う。
又、カプラーの高活性化も従来、色々な研究がなされて
きたが、未だ十分でなく鮮鋭性や粒状性の劣化をもたら
す。
現像の促進についても種々検討されているものの、かぶ
りの増加や粒状性の悪化などを伴い、未だに実用的なも
のはない。
更に最近になりイメージワイズに現像促進剤又はかぶら
せ剤を放出するカプラーが提案された。特に特開昭59-5
0439号、同59-157638号等にみられるタイミング機能を
持ったかぶらせ剤の放出は、かぶらせ作用を地域的に限
定することになり、極めて有効である。しかし、この方
法も致命的な欠陥を持っている、即ち特性曲線の階調部
の高感度化と同時に、かぶりが増大し、しかも保存中に
そのかぶりが著しく増加する。
〔発明の目的〕
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発
明の第1の目的は、かぶりが少なく極めて高感度のカラ
ー感光材料を提供することにある。本発明の第2の目的
は、高感度で保存性に優れ、特にかぶりの低いカラー感
光材料を提供することにある。
〔発明の構成〕
発明者らは鋭意研究の結果、下記構成のカラー感光材料
により上記目的を達成し得ることを見い出した。即ち、
本発明のカラー感光材料は色素形成カプラーと組み合わ
されて表面潜像型ハロゲン化銀を含有する乳剤層を有
し、且つ下記一般式〔I〕で示される化合物(以下、本
発明の化合物と称す)又はその難溶性塩の少なくとも1
種を含有せしめたカラー感光材料である。
一般式〔I〕 Sg−(Link)−FA 式中、Sgはハロゲン化銀粒子に対する吸着能を有する
基、LinkはSgとFAを結合する単結合又は連結基、FAはハ
ロゲン化銀をかぶらせる能力を有する−NHNH2基又はこ
の基をプロテクトした有機基を表す。
以下、本発明をより具体的に詳述する。
本発明の化合物は実質的に露光量には対応せず(即ち非
イメージワイズ)に作用する。
従来技術によるかぶらせ剤のイメージワイズな放出は、
特性曲線の足元部分の高感度化には十分でなく、高感度
化を達成するためには該化合物を必要以上多量に用いざ
るを得ず、結局かぶりの増加と保存性の悪化をもたら
す。これに反して本発明の化合物は、分子設計又は添加
方法により、かぶらせ作用を現像の途中で最も効果的に
利かせることができるので、極めて少量で十分な効果を
達成することができる。
本発明の化合物におけるプロテクトした有機基(前駆体
部分)とは、露光量に対応せずに実質的に一様に上記の
かぶらせる能力を有するヒドラジノ基を現像処理中に生
成するものをいう。又、難溶性塩とは、ゼラチンゾル中
の溶解度が塩形成しない場合よりも低い塩をいう。
一般式〔I〕におけるハロゲン化銀粒子吸着能を有する
基(SG)として好ましくは、解離可能な水素原子を有す
る含窒素複素環(例えば、ピロール、イミダゾール、ピ
ラゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾイミダ
ゾール、ベンゾピラゾール、ベンゾトリアゾール、ウラ
シル、テトラザインデン、イミダゾテトラゾール、ピラ
ゾロトリアゾール、ペンタザインデン等)、環内に少な
くとも1個の窒素原子と他の複素原子(酸素原子、硫黄
原子、セレン原子等)を持つ複素環(例えば、オキサゾ
ール、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、チアジ
アゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール
等)、メルカプト基を有する複素環(2−メルカプトベ
ンゾチアゾール、2−メルカプトピリジン、2−メルカ
プトベンゾオキサゾール、1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾール等)、4級塩(3級アミン、ピリジン、
キノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベ
ンゾオキサゾール等の4級塩)、チオフェノール類、ア
ルキルチオール類(システィン等)、 の部分構造を有する化合物(例えば、チオ尿素、ジチオ
カルバメート、チオアミド、ローダニン、チアゾリジン
チオン、チオヒダントイン、チオバルビツール酸等)な
どから成るものを挙げることができる。
これら吸着基の好ましい具体例を以下に示す。
FAで表される基としては、例えばヒドラジン、ヒドラジ
ド、ヒドラゾンの各基及び、これらの基が保護基(Pg)
により不活性化された前駆体部分を挙げることができ
る。
FAを保護する基(Pg)としては、FAの還元性水素と置換
して還元能を失活させるが、カラー現像液の成分、例え
ば水酸イオン、発色現像主薬、ヒドロキシルアミン等に
よってFAとの結合が切断されるが、この切断のメカニズ
ムも直接切断と間接切断、例えば分子内求核反応などが
ある。しかし、この切断メカニズムは本発明にとって本
質的なものではなく、どちらが有利ともいえず、分解の
タイミングの調整の為どちらかが選ばれるに過ぎない。
そしてPgは油溶性を持った基、いわゆるバラスト基を含
むこともできる。又、バラスト基とは長鎖アルキル、ア
リールなどで高沸点溶媒に本発明の化合物が溶け易くす
る目的を有するが、必ずしも本発明にとっては必須では
ない。
FA及びその前駆体部分の好ましい具体例を以下に示す。
Linkで表される2価以上の有機基は特に限定されない
が、好ましい具体例として次のような基が挙げられる。
次に本発明に用いられる化合物の代表的具体例を示す
が、本発明はこれに限定されない。
これら化合物の難溶性塩としては、無機塩及び有機塩の
いずれでもよい。無機塩としては、無機金属イオン塩、
例えば銀塩、銅塩、亜鉛塩、バリウム塩等の重金属塩が
好ましく挙げられる。
有機塩を生成する有機塩基類としては、アミン類(好ま
しくは2級又は3級アミン)、第4級アンモニウム塩
(例えば、ピリジニウム型、ベンジルハライド型、ヒド
ロキシアルキル型、ウレイド型等)の如く窒素原子を主
体とするものの他、硫黄原子、燐原子を主体とするチウ
ロニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げ
られる。
難溶性塩としては、バラスト基を有する有機塩基化合物
との塩が好ましく、又カチオン界面活性剤との塩が好ま
しい。
有機塩基の具体例を以下に示す。
B−1 C18H37NHCH3 B−2 C12H25N(C2H5)2 本発明の化合物としては、直接ポジハロゲン化銀感光材
料によく用いられる造核剤の中、造核サイトと吸着サイ
トを結合させた造核剤が都合よく利用できる。例えば、
米国特許4,030,925号、同4,031,127号、特に吸着サイト
が酸性水素を持ったもの例えば、米国特許4,278,748
号、英国特許2,011,391号、特開昭59-200230号等に記載
された化合物が好ましい。従って化合物の合成は上記特
許の方法によった。しかし上記化合物はすべて内部潜像
型ハロゲン化銀乳剤に用いられており本発明とは目的、
使用方法、効果などの点で本質的に異なっている。
又、本発明と同じ化合物を表面潜像型ハロゲン化銀乳剤
に用いる場合、例えば特開昭60-140340号、同60-179734
号等もある。しかし、これら表面潜像型ハロゲン化銀乳
剤に用いる場合は、いずれも白黒感光材料の高コントラ
スト化を目的としており、本発明のようにカラー感光材
料用ではないので、効果、目的、使用形態など全く異な
っている。
本発明の化合物は感光材料の感光性ハロゲン化銀乳剤層
の他、中間層、イエローフィルター層、下引層など非感
光性層にも添加できる。またその使用量は好ましくは、
銀1モル当り10-8〜2×10-1モルであり、より好ましく
は10-7〜10-3モルである。又、添加方法としては、メタ
ノール、エタノールなど有機極性溶媒に溶かしてから添
加する場合とか、アルカリ性水溶液として添加後pHを有
機酸で所定の値に調整する場合などもあるが、当業者に
よく知られているカラー感光材料で常用されるプロテク
ト分散添加などもある。
本発明の化合物としては保存性の点で難溶性塩が好まし
い。難溶性塩は予め合成したものを感光材料中に添加し
てもよいが、塩形成前の化合物の溶液と目的とする造塩
化合物(塩基)の溶液を用いて、感光材料構成層の塗布
組成物製造時、塗布乾燥時等に難溶性塩を形成してもよ
い。
本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤には、ハロ
ゲン化銀として臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化
銀、および塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用さ
れる任意のものを用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、酸
性法、中性法及びアンモニア法のいずれで得られたもの
でもよい。該粒子は一時に成長させてもよいし、種粒子
をつくった後成長させてもよい。種粒子をつくる方法と
成長させる方法は同じであっても、異なってもよい。
ハロゲン化銀乳剤はハロゲン化物イオンと銀イオンを同
時に混合しても、いずれか一方が存在する液中に、他方
を混合してもよい。また、ハロゲン化銀結晶の臨界成長
速度を考慮しつつ、ハロゲン化物イオンと銀イオンを混
合釜内のpH,pAgをコントロールしつつ逐次同時に添加す
ることにより生成させてもよい。この方法により、結晶
形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀粒子
が得られる。成長後にコンバージョン法を用いて、粒子
のハロゲン組成を変化させてもよい。
ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成
長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩
を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくと
も1種を用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/
又は粒子表面にこれらの金属元素を含有させることがで
き、また適当な還元的雰囲気におくことにより、粒子内
部及び/又は粒子表面に還元増感核を付与できる。
ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後
に不要な可溶性塩類を除去してもよいし、あるいは含有
させたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサ
ーチ・ディスクロジャー(Research Disclosure以下RD
と略す)17643号II項に記載の方法に基づいて行うこと
ができる。
ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化
銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面層とで
ハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であっても
よい。
本発明における表面潜像型ハロゲン化銀乳剤とはハロゲ
ン化銀粒子の内部感度よりも高い表面感度を有する粒子
からなるものをいい、特に両感度の差が米国特許4,224,
401号に規定されたものが好ましい。
ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のよう
な規則的な結晶形を持つものでもよいし、球状や板状の
ような変則的な結晶形を持つものでもよい。これらの粒
子において{100}面と{111}面の比率は任意の
ものが使用できる。又、これら結晶形の複合形を持つも
のでもよく、様々な結晶形の粒子が混合されてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、いかなる粒子サイズ分布を持つも
のを用いても構わない。粒子サイズ分布の広い乳剤(多
分散乳剤と称する)を用いてもよいし、粒子サイズ分布
の狭い乳剤(単分散乳剤と称する)を用いてもよい。こ
こでいう単分散乳剤とは、粒径の分布の標準偏差を平均
粒径で割ったときに、その値が0.20以下のものをいう。
ここで粒径は球状のハロゲン化銀の場合はその直径を、
球状以外の形状の粒子の場合は、その投影像を同面積の
円像に換算したときの直径を示す。
ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種以上のハロゲ
ン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感することがで
きる。即ち、硫黄増感法、セレン増感法、還元増感法、
金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増感法などを単
独で又は組み合わせて用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤は、写真業界において増感色素として
知られている色素を用いて、所望の波長域に光学的に増
感できる。増感色素は単独で用いてもよいが、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。増感色素とともにそれ自
身分光増感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質
的に吸収しない化合物であって、増感色素の増感作用を
強める強色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。
増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、
複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラ
ーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およ
びヘミオキサノール色素が用いられる。
特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、
および複合メロシアニン色素である。
ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中、
あるいは写真処理中のカブリの防止、又は写真性能を安
定に保つことを目的として化学熟成中、化学熟成の終了
時、及び/又は化学熟成の終了後、ハロゲン化銀乳剤を
塗布するまでに、写真業界においてカブリ防止剤又は安
定剤として知られている化合物を加えることができる。
ハロゲン化銀乳剤のバインダー(又は保護コロイド)と
しては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、ゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、そ
れ以外の蛋白質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あ
るいは共重合体の如き合成親水性高分子物質等の親水性
コロイドも用いることができる。
感光材料の写真乳剤層、その他の親水性コロイド層は、
バインダー(又は保護コロイド)分子を架橋させ、膜強
度を高める硬膜剤を1種又は2種以上用いることにより
硬膜することができる。硬膜剤は処理液中に硬膜剤を加
える必要がない程度に感光材料を硬膜できる量添加する
ことができるが、処理液中に硬膜剤を加えることも可能
である。
感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又は他の親水性コ
ロイド層には柔軟性を高める目的で可塑剤を添加でき
る。
感光材料の写真乳剤層その他の親水性コロイド層には寸
度安定性の改良などを目的として、水不溶性又は難溶性
合成ポリマーの分散物(ラテックス)を含有させること
ができる。
本発明の感光材料の乳剤層には、発色現像処理におい
て、芳香族第1級アミン現像剤(例えばp−フェニレン
ジアミン誘導体や、アミノフェノール誘導体など)の酸
化体とカップリング反応を行い色素を形成する色素形成
カプラーが用いられる。該色素形成カプラーは各々の乳
剤層に対して乳剤層の感光スペクトル光を吸収する色素
が形成されるように選択されるのが普通であり、青感性
乳剤層にはイエロー色素形成カプラーが、緑感性乳剤層
にはマゼンタ色素形成カプラーが、赤感性乳剤層にはシ
アン色素形成カプラーが用いられる。しかしながら目的
に応じて上記組み合わせと異なった用い方でハロゲン化
銀カラー写真感光材料をつくってもよい。
これら色素形成カプラーは分子中にバラスト基と呼ばれ
るカプラーを非拡散化する、炭素数8以上の基を有する
ことが望ましい。又、これら色素形成カプラーは1分子
の色素が形成されるために4分子の銀イオンが還元され
る必要がある4等量性であっても、2分子の銀イオンが
還元されるだけでよい2等量性のどちらでもよい。色素
形成カプラーには色補正の効果を有しているカラードカ
プラー及び現像主薬の酸化体とのカップリングによって
現像抑制剤、現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲ
ン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止
剤、化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のような写真
的に有用なフラグメントを放出する化合物が包含され
る。これらの中、現像に伴って現像抑制剤を放出し、画
像の鮮鋭性や画像の粒状性を改良するカプラーはDIRカ
プラーと呼ばれる。DIRカプラーに代えて、現像主薬の
酸化体とカップリング反応し無色の化合物を生成すると
同時に現像抑制剤を放出するDIR化合物を用いてもよ
い。
用いられるDIRカプラー及びDIR化合物には、カップリン
グ位に直接抑制剤が結合したものと、抑制剤が2価基を
介してカップリング位に結合しており、カップリング反
応により離脱した基内での分子内求核反応や、分子内電
子移動反応等により抑制剤が放出されるように結合した
もの(タイミングDIRカプラー、及びタイミングDIR化合
物と称する)が含まれる。又、抑制剤も離脱後拡散性の
ものとそれほど拡散性を有していないものを、用途によ
り単独で又は併用して用いることができる。芳香族第1
級アミン現像剤の酸化体とカップリング反応を行うが、
色素を形成しない無色カプラー(競合カプラーとも言
う)を色素形成カプラーと併用して用いることもでき
る。
イエロー色素形成カプラーとしては、公知のアシルアセ
トアニリド系カプラーを好ましく用いることができる。
これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド系及びピバロ
イルアセトアニリド系化合物は有利である。特に好まし
いイエローカプラーとしては、下記の化合物を挙げるこ
とができる。
マゼンタ色素形成カプラーとしては、公知の5−ピラゾ
ロン系カプラー、ピラゾロベンツイミダゾール系カプラ
ー、ピラゾロトリアゾール系カプラー、閉鎖アシルアセ
トニトリル系カプラー、インダゾロン系カプラー等を用
いることができる。
特に好ましいマゼンタカプラーとしては、下記の化合物
を挙げることができる。
(12)1−(2,4,6−トリクロロフエニル)−3−(3−
アクリルアミドベンズアミド)−4−ピラゾリル−5−
オキソ−2−ピラゾリンとn−ブチルアクリレートの2
0:80の共重合体よりなるラテックスに上記マゼンタカ
プラー(2)を含浸させたポリマーカプラーラテックス シアン色素形成カプラーとしては、フェノールまたはナ
フトール系カプラーが一般的に用いられる。特に好まし
いシアンカプラーとしては、下記の化合物を挙げること
ができる。
ハロゲン化銀結晶表面に吸着させる必要のない色素形成
カプラー、カラードカプラー、DIRカプラー、DIR化合
物、画像安定剤、色カブリ防止剤、紫外線吸収剤、蛍光
増白剤等のうち、疎水性化合物は固体分散法、ラテック
ス分散法、水中油滴型乳化分散法等、種々の方法を用い
ることができ、これはカプラー等の疎水性化合物の化学
構造等に応じて適宜選択することができる。水中油滴型
乳化分散法は、カプラー等の疎水性添加物を分散させる
従来公知の方法が適用でき、通常、沸点約150℃以上の
高沸点有機溶媒に必要に応じて低沸点、及び又は水溶性
有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水
性バインダー中に界面活性剤を用いて撹拌器、ホモジナ
イザー、コロイドミル、フロージットミキサー、超音波
装置等の分散手段を用いて、乳化分散した後、目的とす
る親水性コロイド液中に添加すればよい。分散液又は分
散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよ
い。
高沸点溶媒としては現像主薬の酸化体と反応しないフェ
ノール誘導体、フタール酸アルキルエステル、リン酸エ
ステル、クエン酸エステル、安息香酸エステル、アルキ
ルアミド、脂肪酸エステル、トリメシン酸エステル等の
沸点150℃以上の有機溶媒が用いられる。
高沸点溶媒と共に、又はその代わりに低沸点又は水溶性
有機溶媒を使用できる。低沸点の実質的に水に不溶の有
機溶媒としてはエチルアセテート、プロピルアセテー
ト、ブチルアセテート、ブタノール、クロロホルム、四
塩化炭素、ニトロメタン、ニトロエタン、ベンゼン等が
あり、又水溶性有機溶媒としては、アセトン、メチルイ
ソブチルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メト
キシグリコールアセテート、メタノール、エタノール、
アセトニトリル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキサイド、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、フェ
ノキシエタノール等が例として挙げられる。
色素形成カプラー、DIRカプラー、カラードカプラー、D
IR化合物、画像安定剤、色カブリ防止剤、紫外線吸収
剤、蛍光増白剤等がカルボン酸、スルフォン酸のごとき
酸基を有する場合には、アルカリ性水溶液として親水性
コロイド中に導入することもできる。
疎水性化合物を低沸点溶媒単独又は高沸点溶媒と併用し
た溶媒に溶かし、機械的又は超音波を用いて水中に分散
するときの分散助剤として、アニオン性界面活性剤、ノ
ニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界
面活性剤を用いることができる。
感光材料の乳剤層間(同一感色性層間及び/又は異なっ
た感色性層間)で、現像主薬の酸化体又は電子移動剤が
移動して色濁りが生じたり、鮮鋭性が劣化したり、粒状
性が目立つのを防止するために色カブリ防止剤を用いる
ことができる。
該色カブリ防止剤は乳剤層自身に含有させてもよいし、
中間層を隣接乳剤層間に設けて、該中間層に含有させて
もよい。
感光材料には、色素画像の劣化を防止する画像安定剤を
用いることができる。
感光材料の保護層、中間層等の親水性コロイド層は感光
材料が摩擦等で帯電することに起因する放電によるカブ
リ防止及び画像の紫外線による劣化を防止するために紫
外線吸収剤を含んでいてもよい。
感光材料の保存中のホルマリンによるマゼンタ色素形成
カプラー等の劣化を防止するために、感光材料にホルマ
リンスカベンジャーを用いることができる。
感光材料の親水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等を
含有させる場合に、それらはカチオン性ポリマー等の媒
染剤によって媒染されてもよい。
感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に現像促進剤、現像遅延剤等の現像性を変
化させる化合物や漂白促進剤を添加できる。
現像促進、その他の目的で白黒現像主薬、及び/又はそ
のプレカーサーを用いてもよい。
写真感光材料の乳剤層は、感度上昇、コントラスト上
昇、又は現像促進の目的でポリアルキレンオキシド又は
そのエーテル、エステル、アミン等の誘導体、チオエー
テル化合物、チオモルフォリン類、4級アンモニウム化
合物、ウレタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール誘導
体等を含んでもよい。
感光材料には、白地の白さを強調するとともに白地部の
着色を目立たせない目的で蛍光増白剤を用いることがで
きる。
感光材料には、フィルター層、ハレーション防止層、イ
ラジエーション防止層等の補助層を設けることができ
る。これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中に
感光材料から流出するかもしくは漂白される染料が含有
させられてもよい。このような染料には、オキソノール
染料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロシア
ニン染料、シアニン染料、アゾ染料等を挙げることがで
きる。
感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に感光材料の光沢の低減、加筆性の改良、
感光材料相互のくっつき防止等を目的としてマット剤を
添加できる。
感光材料には滑り摩擦を低減させるために滑剤を添加で
きる。
感光材料に、帯電防止を目的とした帯電防止剤を添加で
きる。帯電防止剤は支持体の乳剤を積層してない側の帯
電防止層に用いてもよく、乳剤層及び/又は支持体に対
して乳剤層が積層されている側の乳剤層以外の保護コロ
イド層に用いられてもよい。
感光材料の写真乳剤層及び/又は他の親水性コロイド層
には、塗布性改良、帯電防止、滑り性改良、乳化分散、
接着防止、写真特性(現像促進、硬膜化、増感等)改良
等を目的として、種々の界面活性剤を用いることができ
る。
本発明の感光材料に用いられる支持体には、α−オレフ
ィンポリマー(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/ブテン共重合体)等をラミネートした紙、合
成紙等の可撓性反射支持体、酢酸セルロース、硝酸セル
ロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド等の半
合成又は合成高分子からなるフィルムや、これらのフィ
ルムに反射層を設けた可撓性支持体、ガラス、金属、陶
器などが含まれる。
感光材料は必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外
線照射、火焔処理等を施した後、直接に又は支持体表面
の接着性、帯電防止性、寸法安定性、耐摩耗性、硬さ、
ハレーション防止性、摩擦特性、及び/又はその他の特
性を向上するための1層以上の下塗層を介して塗布され
てもよい。
感光材料の塗布に際して、塗布性を向上させる為に増粘
剤を用いてもよい。又、例えば硬膜剤の如く、反応性が
早いために予め塗布液中に添加すると塗布する前にゲル
化を起こすようなものについては、スタチックミキサー
等を用いて塗布直前に混合するのが好ましい。
塗布法としては、2種以上の層を同時に塗布することの
できるエクストルージョンコーティング及びカーテンコ
ーティングが特に有用であるが、目的によってはパケッ
ト塗布も用いられる。又、塗布速度は任意に選ぶことが
できる。
本発明の感光材料を用いて色素画像を得るには露光後、
カラー写真処理を行う。カラー処理は、発色現像処理工
程、漂白処理工程、定着処理工程、水洗処理工程及び必
要に応じて安定化処理工程を行うが、漂白液を用いた処
理工程と定着液を用いた処理工程の代わりに、1浴漂白
定着液を用いて、漂白定着処理工程を行うこともできる
し、発色現像、漂白、定着を1浴中で行うことができる
1浴現像漂白定着処理液を用いたモノバス処理工程を行
うこともできる。
これらの処理工程に組み合わせて前硬膜処理工程、その
中和工程、停止定着処理工程、後硬膜処理工程等を行っ
てもよい。これら処理において発色現像処理工程の代わ
りに発色現像主薬、またはそのプレカーサーを材料中に
含有させておき現像処理をアクチベーター液で行うアク
チベーター処理工程を行ってもよいし、そのモノバス処
理にアクチベーター処理を適用することができる。これ
らの処理中、代表的な処理を次に示す。(これらの処理
は最終工程として、水洗処理工程、水洗処理工程及び安
定化処理工程のいずれかを行う。) ・発色現像処理工程−漂白処理工程−定着処理工程 ・発色現像処理工程−漂白定着処理工程 ・前硬膜処理工程−発色現像処理工程−停止定着処理工
程−水洗処理工程−漂白処理工程−定着処理工程−水洗
処理工程−後硬膜処理工程 ・発色現像処理工程−水洗処理工程−補足発色現像処理
工程−停止処理工程−漂白処理工程−定着処理工程 ・アクチベーター処理工程−漂白定着処理工程 ・アクチベーター処理工程−漂白処理工程−定着処理工
程 ・モノバス処理工程 処理温度は通常、10℃〜65℃の範囲に選ばれるが、65℃
をこえる温度としてもよい。好ましくは25℃〜45℃で処
理される。
発色現像液は、一般に発色現像主薬を含むアルカリ性水
溶液からなる。発色現像主薬は芳香族第1級アミン発色
現像主薬であり、アミノフェノール系及びp−フェニレ
ンジアミン系誘導体が含まれる。これらの発色現像主薬
は有機酸及び無機酸の塩として用いることができ、例え
ば塩機酸、硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、亜硫酸
塩、シュウ酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等を用いること
ができる。
これらの化合物は一般に発色現像液1について約0.1
〜30gの濃度、更に好ましくは、発色現像液1につい
て約1〜15gの濃度で使用する。0.1gよりも少ない添
加量では充分なる発色濃度が得られない。
上記アミノフェノール系現像剤としては例えば、o−ア
ミノフェノール、p−アミノフェノール、5−アミノ−
2−オキシ−トルエン、2−アミノ−3−オキシ−トル
エン、2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチル−ベン
ゼン等が含まれる。
特に有用な第1級芳香族アミン系発色現像剤は、N,N−
ジアルキル−p−フェニレンジアミン系化合物であり、
アルキル基及びフェニル基は置換されていても、あるい
は置換されていなくてもよい。その中でも特に有用な化
合物例としてはN−N−ジメチル−p−フェニレンンジ
アミン塩酸塩、N−メチル−p−フェニレンジアミン塩
酸塩、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン塩酸
塩、2−アミノ−5−(N−エチル−N−ドデシルアミ
ノ)−トルエン、N−エチル−N−β−メタンスルホン
アミドエチル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸
塩、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノアニ
リン、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニ
リン、4−アミノ−N−(2−メトキシエチル)−N−
エチル−3−メチルアニリン−p−トルエンスルホネー
ト等を挙げることができる。
また、上記発色現像主薬は単独であるいは2種以上併用
して用いてもよい。更に又、上記発色現像主薬はカラー
写真材料中に内蔵されてもよい。この場合、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料を発色現像液のかわりにアルカリ
液(アクチベーター液)で処理することも可能であり、
アルカリ液処理の後、直ちに漂白定着または漂白及び定
着処理できる。
発色現像液は、現像液に通常用いられるアルカリ剤、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ
ニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウ
ム、メタホウ酸ナトリウムまたは硼砂等を含むことがで
き、更に種々の添加剤、例えばベンジルアルコール、ハ
ロゲン化アルカリ金属、例えば、臭化カリウム、又は塩
化カリウム等、あるいは現像調節剤として例えばシトラ
ジン酸等、保恒剤としてヒドロキシルアミンまたは亜硫
酸塩等を含有してもよい。さらに各種消泡剤や界面活性
剤を、またメタノール、ジメチルホルムアミドまたはジ
メチルスルホキシド等の有機溶剤等を適宜含有せしめる
ことができる。
発色現像液のpHは通常7以上であり、好ましくは約9〜
13である。
また、発色現像液には必要に応じて酸化防止剤としてジ
エチルヒドロキシアミン、テトロン酸、テトロンイミ
ド、2−アニリノエタノール、ジヒドロキシアセトン、
芳香族第2アルコール、ヒドロキサム酸、ペントースま
たはヘキソース、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテ
ル等が含有されていてもよい。
発色現像液中には、金属イオン封鎖剤として、種々のキ
レート剤を併用することができる。例えば、該キレート
剤としてエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミ
ン五酢酸等のアミノポリカルボン酸、1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1′−ジホスホン酸等の有機ホスホン酸、
アミノトリ(メチレンホスホン酸)もしくはエチレンジ
アミンテトラリン酸等のアミノポリホスホン酸、クエン
酸もしくはグルコン酸等のオキシカルボン酸、2−ホス
ホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸等のホスホノカル
ボン酸、トリポリリン酸もしくはヘキサメタリン酸等の
ポリリン酸等、ポリヒドロキシ化合物等が挙げられる。
漂白処理工程は、前述したように定着処理工程と同時に
行われてもよく、個別に行われてもよい。漂白剤として
は有機酸の金属錯塩が用いられ、例えばポリカルボン
酸、アミノポリカルボン酸又は蓚酸、クエン酸等の有機
酸で、鉄、コバルト、銅等の金属イオンを配位したもの
が用いられる。上記の有機酸のうちで最も好ましい有機
酸としては、ポリカルボン酸又はアミノポリカルボン酸
が挙げられる。これらの具体例としてはエチレンジアミ
ンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、エチ
レンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,N′,
N′−トリ酢酸、プロピレンジアミンテトラ酢酸、ニト
リロトリ酢酸、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸、イ
ミノジ酢酸、ジヒロキシエチルグリシンクエン酸(又は
酒石酸)、エチルエーテルジアミンテトラ酢酸、グリコ
ールエーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテ
トラプロピオン酸、フェニレンジアミンテトラ酢酸等を
挙げることができる。
これらのポリカルボン酸はアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩もしくは水溶性アミン塩であってもよい。
これらの漂白剤は5〜450g/、より好ましくは20〜2
50g/で使用する。
漂白液には前記の如き漂白剤以外に、必要に応じて保恒
剤として亜硫酸塩を含有する組成の液が適用される。
又、エチレンジアミンテトラ酢酸鉄(III)錯塩漂白剤
を含み、臭化アンモニウムの如きハロゲン化物を多量に
添加した組成からなる漂白液であってもよい。前記ハロ
ゲン化物としては、臭化アンモニウムの他に塩化水素
酸、臭化水素酸、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化
カリウム、沃化ナトリウム、沃化カリウム、沃化アンモ
ニウム等も使用することができる。
漂白液には、特開昭46-280号、特公昭45-8506号、同46-
556号、ベルギー特許第770,910号、特公昭45-8836号、
同53-9854号、特開昭54-71634号及び同49-42349号等に
記載されている種々の漂白促進剤を添加することができ
る。
漂白液のpHは2.0以上で用いられるが、一般には4.0〜9.
5で使用され、望ましくは4.5〜8.0で使用され、最も好
ましくは5.0〜7.0である。
定着液は一般に用いられる組成のものを使用することが
できる。定着剤としては通常の定着処理に用いられるよ
うなハロゲン化銀と反応して水溶性の錯塩を形成する化
合物、例えば、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸アンモニウムの如きチオ硫酸塩、チオシア
ン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸
アンモニウムの如きチオシアン酸塩、チオ尿素、チオエ
ーテル等がその代表的なものである。これらの定着剤は
5g/以上、溶解できる範囲の量で使用するが、一般
には70〜250g/で使用する。尚、定着剤はその一部
を漂白槽中に含有することができるし、逆に漂白剤の一
部を定着槽中に含有することもできる。
尚、漂白液及び/又は定着液には硼酸、硼砂、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸
ナトリウム、水酸化アンモニウム等の各種pH緩衝剤を単
独であるいは2種以上組み合わせて含有せしめることが
できる。さらに又、各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは
界面活性剤を含有せしめることもできる。又、ヒドロキ
シルアミン、ヒドラジン、アルデヒド化合物の重亜硫酸
付加物等の保恒剤、アミノポリカルボン酸等の有機キレ
ート化剤あるいはニトロアルコール、硝酸塩等の安定
剤、水溶性アルミニウム塩の如き硬膜剤、メタノール、
ジメチルスルホアミド、ジメチルスルホキシド等の有機
溶媒等を適宜含有せしめることができる。
定着液のpHは3.0以上で用いられるが、一般には4.5〜10
で使用され、望ましくは5〜9.5で使用され、最も好ま
しくは6〜9である。
漂白定着液に使用される漂白剤として、上記漂白処理工
程に記載した有機酸の金属錯塩を挙げることができ、好
ましい化合物及び処理液における濃度も上記漂白処理工
程におけると同じである。
漂白定着液には前記の如き漂白剤以外にハロゲン化銀定
着剤を含有し、必要に応じて保恒剤として亜硫酸塩を含
有する組成の液が適用される。また、エチレンジアミン
四酢酸鉄(III)錯塩漂白剤と前記のハロゲン化銀定着
剤の他の臭化アンモニウムの如きハロゲン化物を少量添
加した組成からなる漂白定着液、あるいは逆に臭化アン
モニウム如きハロゲン化物を多量に添加した組成からな
る漂白定着液、さらにはエチレンジアミン四酢酸鉄(II
I)錯塩漂白剤と多量の臭化アンモニウムの如きハロゲ
ン化物との組み合わせからなる組成の特殊な漂白定着液
等も用いる事ができる。前記ハロゲン化物としては、臭
化アンモニウムの他に塩化水素酸、臭化水素酸、臭化リ
チウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化ナトリウ
ム、沃化カリウム、沃化アンモニウム等も使用すること
ができる。
漂白定着液に含有させることができるハロゲン化銀定着
剤として上記定着処理工程に記載した定着剤を挙げるこ
とができる。定着剤の濃度及び漂白定着液に含有させる
ことができるpH緩衝剤その他の添加剤については上記定
着処理工程におけると同じである。
漂白定着液のpHは4.0以上で用いられるが、一般には5.0
〜9.5で使用され、望ましくは6.0〜8.5で使用され、最
も好ましくは6.5〜8.5である。
〔発明の効果〕
本発明の実施により高感度でありながら、かぶりの少な
いカラー感光材料を得ることができる。即ち、表面潜像
型ハロゲン化銀乳剤と本発明の化合物との併用により、
ガンマ等の写真性能に変動を与えることなく、容易にカ
ラー感光材料の高感度化が達成でき、しかもかぶりの増
加が殆んどない。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
本発明がこれにより限定されるものではない。なお、化
合物の量は全て平方米当りの塗布量を示す。
実施例1 (比較試料1) 下記のような構成の単色カラーフィルムを作製した。
各層にはゼラチン硬膜剤として2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩又はビス−(ビ
ニールスルホニール)エタン及び界面活性剤を添加し
た。
上記比較試料1の中間層へ更に、例示化合物(2)の水
溶液と塩基(B4)を赤感層の銀1モルに対して50μモ
ルずつ添加した以外は比較例1と全く同じようにして試
料1を作製した。
得られたフィルム試料はウエッジ露光したのち、次の処
理工程および処理液により写真処理を行ない、感度、か
ぶり、γ(かぶり+0.2−1.6)を測定した。結果を表−
1に示す。なお、表中の感度は比較試料1を100として
表した場合の感度であり、かぶりはベース濃度を差し引
いた値である。
〔処理工程(38℃)〕 発色現像 3分15秒 漂白 6分30秒 水洗 3分15秒 定着 6分30秒 水洗 3分15秒 安定浴 1分30秒 〔発色現像液組成〕 〔漂白液組成〕 〔定着液組成〕 〔安定化液組成〕 ホルマリン(37%水溶液) 5.0ml コニダックス(小西六写真工業(株)製) 7.5ml 水を加えて1とする。
表−1から明らかなように、本発明の試料は比較に比べ
て感度を著しく上昇させている。しかも、驚ろくべきこ
とに、かぶりの増加は殆ど見られなかった。
また、ガンマの変動も少なく、高コントラスト化するこ
とはなく、むしろ軟調化している。
なお、試料1で化合物(2)のみで塩基(B−4)を加
えなかったものも増感効果を示した。
実施例2 (比較試料2) 下記のような構成の多色カラーフィルムを作成した。
各層にはゼラチン硬膜剤として2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩とビス−(ビニ
ールスルホニール)エタンの1:2の溶液及び界面活性
剤を添加した。
下表に示すように比較試料2の各層に例示化合物と塩基
を、それぞれ銀1モルに対して0.2ミリモルずつ添加し
て、本発明の試料を作製した。
なお、第5層、第8′層及び第11層は、それぞれ第4
層、第7層及び第10層の銀1モルに対して0.2ミリモル
の量を添加した。又、第8′層とは比較試料2の第7層
と第8層の間に新たに設けたゼラチン0.6gの層をい
う。
得られた試料ピースは分解ウエッジ露光後、実施例1と
同様に現像処理して表−2の結果を得た。
なお、感度は比較試料2の感度を100とした時の相対感
度を示す。又、かぶりは比較試料2のかぶりを基準とし
て本発明の試料のかぶりとの差(△かぶり)を示した。
大幅な感度の増加にもかかわらず、ほとんどかぶりの増
加は認められない。又、本発明の試料は保存性も良好で
あり、時に、試料3,5,7及び9は50℃、相対湿度30%、
7日間の強制劣化条件で経時した時、上記センシトメト
リーを行なった所、相対感度、かぶり共ほとんど変化は
見られなかった。
なお参考のため、特開昭59-157638号に記載の例示化合
物11の1−ヒドロキシ−4−[[1−[3−[[4−
(β−ホルミルヒドラジノ)フェニル]アミノ]フェニ
ルカルボニル]−1H−テトラゾール−5−イル]チ
オ]−N−[2−(テトラデシルオキシ)フェニル]−
2−ナフタレンカルボキシアミドを試料2及び3の例示
化合物(1)+B2及び(2)+B6の代りに加えた比較試料
3及び4を作製して上と同様に、即時及び強制劣化後の
現像処理試料についてセンシトメトリーを行って比較し
た。結果を表−3に示す。
明らかに本発明の方が、特に保存上で有利なことがわか
る。特に中間層に入れた場合比較化合物は全く増感もし
ないのに経時でカブリを増やす。しかし本発明の化合物
は、乳剤層でも中間層でも増感を示し、しかも保存での
カブリの増加は認められなかった。
実施例3 実施例2における化合物(1)〜(5)の代りに化合物(6)〜
(10)を用い、又、それぞれの塩基もB1,B2,B14又
はB15を用いて試みた場合にも、実施例2におけると同
様の増感効果が得られた。
又、化合物(11)及び(12)については、有機塩基よりも硝
酸銀との銀塩が有効であった。勿論、化合物(1)〜(10)
においても、硝酸銀との銀塩を作って添加した所その効
果は殆んど変らなかった。
フロントページの続き (72)発明者 松原 靖子 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 審査官 木村 敏康 (56)参考文献 特開 昭57−89749(JP,A) 特開 昭60−443(JP,A) 特開 昭58−37643(JP,A) 特開 昭61−45239(JP,A) 特開 昭54−103031(JP,A) 特開 昭56−1040(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色素形成カプラーと組み合わされて表面潜
    像型ハロゲン化銀を含有する乳剤層を有し、且つ下記一
    般式〔I〕で示される化合物又はその難溶性塩の少なく
    とも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料。 一般式〔I〕 Sg−(Link)−FA 〔式中、Sgはハロゲン化銀粒子に対する吸着能を有する
    基、LinkはSgとFAを結合する単結合又は連結基、FAはハ
    ロゲン化銀をかぶらせる能力を有する−NHNH2基又はこ
    の基をプロテクトした有機基を表す。〕
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