JP3226299U - 住宅 - Google Patents
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Abstract
【課題】採光性を損なわず、開放感に優れた場所として専用スペースを有効に利用することができる住宅を提供する。【解決手段】住宅1は、住戸2部分と、専用スペース3と、張り出し床4と、を備える。住戸部分は、住人が起居する部分である。専用スペースは、住戸部分に接して住戸外に設けられる。張り出し床は、専用スペースに、住戸部分の床面と同程度の高さとなるように、床面から連続して設けられる。【選択図】図1
Description
本考案の実施の形態は、住宅に関する。
住宅において、1階の住戸内への採光は、例えば、住戸が面している庭等の空間を介して行われている。これは、戸建てであってもマンション等の集合住宅においても同様である。
但し、集合住宅の場合は特に、多くの住戸が壁を介して両隣の住戸と接しているため、これらの部分を利用して採光することはできない。また、玄関側から採光するにしても十分ではないことから、集合住宅の場合、住戸内に採光する場合には、どうしても玄関とは反対側のベランダ側から採光することになる。
住戸内に採光することで住戸内が明るくなるとともに、開放感も得られる。また開放感が得られるかどうかは、明るさだけではなく、例えば、窓が大きく開くことで住戸内と住戸外との一体感が形成されるといった住戸の構造にも左右される。
ここで集合住宅の1階の住戸の場合、住戸が面している屋外の空間を各住戸が専用する屋外専用スペースとして用いることができるようにされていることもある。そのため、屋外専用スペースを有する1階の住戸の場合には、この屋外専用スペースを用いて採光するようにされている。
また、このような屋外専用スペースを有する1階の住戸の場合、住戸内から直接当該屋外専用スペースに出入りできるようにされている。そしてこの屋外専用スペースは、概ね2階以上の住戸に設けられているベランダよりも広い空間が確保されている。その意味で、特に集合住宅において屋外専用スペースを有する1階の住戸の方が2階以上の住戸よりも一般的に開放感があるものと考えられる。
しかしながら、住宅地が限られる国土にあって、住戸において屋外専用スペースを確保することは困難な場合が多い。また、特に集合住宅の場合、住戸の幅(両隣の住戸の間の距離)は概ね限定されることから、屋外専用スペースはこの幅で住戸内から住戸外に向かって設けられるに過ぎず、住戸内から住戸外への距離が短ければそれだけ開放感は失われることになる。
また、住戸内から屋外専用スペースへと出る箇所には、大きな段差があることから、開放感は確保されても、いざ住戸外に出ようとするとこの段差を意識せざるを得ない。これでは屋外専用スペースが設けられていても手軽に住戸内から住戸外に出られず、十分な開放感を享受できない。
本考案は上記課題を解決するためになされたものであり、本考案の目的は、採光性を損なわず、開放感に優れた場所として屋外専用スペースを有効に利用することができる住宅を提供することにある。
そのため、特に、住戸内と屋外専用スペースとの間を円滑に行き来することができる住宅を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の考案に係る住宅は、住戸部分と、屋外専用スペースと、張り出し床と、を備える。住戸部分は、住人が起居する。屋外専用スペースは、住戸部分に接して住戸外に設けられる。張り出し床は、屋外専用スペースに、住戸部分の床面と同程度の高さとなるように、床面から連続して設けられることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項2に記載の考案に係る住宅は、床面と張り出し床との境界には、折りたたみ自在な仕切戸が設けられていることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために、請求項3に記載の考案に係る住宅は、張り出し床の上部を覆うことができる伸縮式の可動屋根を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、請求項4に記載の考案に係る住宅において、この可動屋根は、張り出し床が設けられている第1の住戸部分の直上階に連続して第2の住戸部分が設けられている場合に、第1の住戸部分と第2の住戸部分とをつなぐ壁面に設けられていることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項5に記載の考案に係る住宅は、屋外専用スペースには、住人が使用することができるスロップシンクが備えられていることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために、請求項6に記載の考案に係る住宅は、屋外専用スペースには、住人が使用することができる燈火類が備えられていることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項7に記載の考案に係る住宅は、屋外専用スペースには、住人が使用することができる防水コンセントが備えられていることを特徴とする。
請求項1に記載の考案によれば、屋外専用スペースに、住戸の床面と同程度の高さとなるように、床面から連続する張り出し床が設けられる。そのため、採光性を損なわず、開放感に優れた場所として屋外専用スペースを有効に利用することができるとともに、住戸内と屋外専用スペースとの間を円滑に行き来することができる。
請求項2に記載の考案によれば、床面と張り出し床との境界に、折りたたみ自在な仕切戸が設けられる。そのため、採光性を損なわず、開放感にも優れる住宅を提供することができる。
請求項3に記載の考案によれば、張り出し床の上部を覆うことができる伸縮式の可動屋根が備えられるため、採光性及び開放感を充分に享受しつつ、日差しを和らげ、雨天においても張り出し床の使用を可能とすることができる。
請求項4に記載の考案によれば、張り出し床が設けられている第1の住戸部分の直上階に連続して第2の住戸部分が設けられている場合に、可動屋根は、第1の住戸部分と第2の住戸部分とをつなぐ壁面に設けられる。このように可動屋根が1階住戸の天井部分に設けられていないため、張り出し床に対して有効に日差しを和らげることができる。また、可動屋根が格納された際の張り出し床の上部空間からの圧迫感が和らげられるとともに、1階住戸の天井部分がすっきりとした状態に保つことができる。
請求項5ないし請求項7に記載の考案によれば、屋外専用スペースには、住人が使用することができるスロップシンク、燈火類、防水コンセントといった設備が設けられる。これらの設備が設けられていることによって、張り出し床及び屋外専用スペースをより有効に利用することができる。
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施の形態における住宅1の構成を一部破断して示す斜視図である。なお、以下では、住宅の一例として、集合住宅を例に挙げて説明する。
図1に示すように、住宅1は、例えば5階にわたって住戸部分(以下、単に「住戸」と表す。)が設けられている多層建の集合住宅である。1階部分の住戸2には、例えば専用の庭を含む、(住戸外の)屋外の専用スペース3が設けられている。
当該屋外専用スペース3には、図1では図示を省略しているが、張り出し床4が設けられている。また、この張り出し床4の上部に張り出すように、可動屋根5が設けられている。
図2は、実施の形態における屋外専用スペース3の部分を拡大して示す斜視図である。また、図3は、実施の形態における住宅1の1階部分を構成する住戸2を示す平面図である。なお、図1ないし図3に示す住戸2や屋外専用スペース3等の形状、配置は、本願の実施の形態に係る考案をより説明を適切に行うべく、相互の図において一致していない。
図2では、図3と同様、住宅1の1階部分が示されている。すなわち、図2の正面視における最も左側が住宅1内の敷地と住宅1外の敷地を隔てる境界である。また、図2の右奥に住戸2が示されている。そして、境界と住宅1の1階部分の住戸2との間には、屋外専用スペース3が設けられている。
屋外専用スペース3には、張り出し床4が設けられている。また、図2や図3に示す例においては、張り出し床4の他の屋外専用スペース3は、庭として使用されている。また、当該住戸2の両隣の住戸との境界にはフェンス6が設けられており、個々の住戸2が備える屋外専用スペース3を区切っている。
張り出し床4は、住戸2の床面と同程度の高さとなるように、当該床面から連続して設けられる。すなわち、図2にも示されているように、屋外専用スペース3の高さよりもかさ上げして張り出し床4の高さを住戸2の床面と同程度の高さとし、当該床面と張り出し床4とが概ね面一となるようにしている。張り出し床4をこのように施工することで、住戸2内と屋外専用スペース3との間を円滑に行き来することができる。
このように本考案での住戸における張り出し床と住戸の床面とは、同程度の高さ、概ね面一となるようにされている。すなわち、このような構造を採用することによって、例えば、住人が張り出し床4とリビングダイニング22とを行き来する際に、安全かつ障害となることなく、しかも雨水等の吹き込みが防止できる。もちろん、張り出し床4とリビングダイニング22との間に段差がなく、完全な面一になっている場合を除くものではない。従って、この張り出し床4とリビングダイニング22とが面一になっている場合もこの考案に言う「張り出し床と住戸の床面とが同程度の高さ」に含まれる。
また、張り出し床4の構造や張り出し床4を構成する材料については、どのような構造、材料も採用することができる。例えば、雨が降っても張り出し床4に雨水が溜まらない材料や濡れても乾きやすい材料を用いることができる。また、雨天の際、張り出し床4の表面から下に落ちた雨水が適切に流れるようにされている。
住戸2の内外の境界には、仕切戸7が設置されており、住戸2の内外を区切っている。この仕切戸7は、図3に二重破線で示すようにその中央部が開放されるように折りたたみ自在に構成されている。このため、この仕切戸7を開いた場合には、この仕切戸7が中央部分にとどまったり、引き戸のように左右いずれかに戸が残ることがないので、住戸2の内外が連通される。このため、張り出し床4が設けられていることとも相まって高い開放感が得られる。
このように張り出し床4とリビングダイニング22との境界には、上述したように仕切戸7が設けられている。図3では、当該仕切戸7が閉まった状態を実線で示し、開いた状態を二重破線で示している。図3に示すように、仕切戸7を開くと張り出し床4とリビングダイニング22との境界中央部が大きく開口し、しかも張り出し床4の高さがリビングダイニング22の高さと揃えられていことから、より大きな開放感を得ることができる。
なお、住戸2内の構造(間取り)については、例えば、図3に示す通りである。すなわち、住戸2は、屋外専用スペース3から玄関21に向けて、リビングダイニング22と、キッチン23と、リビングダイニング22に向けてキッチン23に立った時に、その背後に設けられる洗面室24と、浴室25と、トイレ26とを備える。さらに、図3に示す間取りの場合、リビングダイニング22横の第1の居室27と、キッチン23横の第2の居室28と、玄関21を挟んで両側に設けられている第3の居室29と第4の居室30とを備える。
なお、住戸2内の間取りについては、図3に示す間取りに限られるわけではなく、その他の間取りとされていても良い。また、図3に示す住戸2の両隣には、同じような住戸2が配置されている。
上述したように、張り出し床4は、リビングダイニング22と概ね面一となるように配置されている。従って、住人は段差を意識することなくリビングダイニング22と張り出し床4とを行き来することができる。
図2に戻って、張り出し床4の上部には、伸縮式の可動屋根5が設置されている。具体的には、可動屋根5は、張り出し床4が設けられている第1の住戸部分(上述した住戸2)の直上階に連続して第2の住戸部分40が設けられている場合に、第1の住戸部分と第2の住戸部分40とをつなぐ壁面20に設けられている。
なお、図1や図2に示されているように、張り出し床4の上方は、その一部が張り出して設けられた上階(上述した第2の住戸部分)40のバルコニー41によって覆われている。従って、可動屋根5は、このバルコニー41の外側に取り付けられている。
可動屋根5は、使用しない場合にはバルコニー41の外側に取り付けられているケース内に巻き取られた状態、或いは、折りたたまれた状態となるように収納される。一方使用時には、可動屋根5が引き出され、第2の住戸部分40のバルコニー41によって覆われない張り出し床4の領域を覆って、日差しや雨等を避けるようになっている。
可動屋根5は、伸縮自在とされており、住戸2の住人が自由に広げたり縮めたりすることができる。また、図2に示す可動屋根5の場合、広げると概ね張り出し床4の全てを覆うことができる大きさにされている。なお、可動屋根5の伸縮は、モータ等を利用した電動であっても手動であっても良い。
また、図2、或いは、図3に示されているように、屋外専用スペース3には、スロップシンク31、燈火類32、防水コンセント33といった設備が設けられていても良い。これらの付帯設備は、住戸2の住人が任意に選定し取り付けることができるものであり、これらの付帯設備が設けられていることで、張り出し床4及び屋外専用スペース3をより有効に利用することができる。
なお、これらの付帯設備の設置場所については、図2、或いは、図3に示されている場所に設けられるのではなく、屋外専用スペース3、張り出し床4の配置との関係で、いずれの場所に設けられても良い。また、付帯設備としては、スロップシンク31、燈火類32、防水コンセント33のみならず、その他の設備であっても良い。
以上説明した少なくとも1つの実施の形態によれば、採光性を損なわず、開放感に優れた場所として屋外専用スペースを有効に利用することができる住宅を提供することができる。
本考案のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、考案の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、考案の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、考案の範囲や要旨に含まれると同様に、実用新案請求の範囲に記載された考案とその均等の範囲に含まれる。
1 住宅
2 住戸(第1の住戸部分)
3 屋外専用スペース
4 張り出し床
5 可動屋根
6 フェンス
7 仕切戸
20 壁面
21 玄関
22 リビングダイニング
23 キッチン
24 洗面室
25 浴室
26 トイレ
27 第1の居室
28 第2の居室
29 第3の居室
30 第4の居室
31 スロップシンク
32 燈火類
33 防水コンセント
40 第2の住戸部分
41 バルコニー
2 住戸(第1の住戸部分)
3 屋外専用スペース
4 張り出し床
5 可動屋根
6 フェンス
7 仕切戸
20 壁面
21 玄関
22 リビングダイニング
23 キッチン
24 洗面室
25 浴室
26 トイレ
27 第1の居室
28 第2の居室
29 第3の居室
30 第4の居室
31 スロップシンク
32 燈火類
33 防水コンセント
40 第2の住戸部分
41 バルコニー
Claims (7)
- 住人が起居する住戸部分と、
前記住戸部分に接して住戸外に設けられる屋外専用スペースと、
前記屋外専用スペースに、前記住戸部分の床面と同程度の高さとなるように、前記床面から連続して設けられる張り出し床と、
を備えることを特徴とする住宅。 - 前記床面と前記張り出し床との境界には、折りたたみ自在な仕切戸が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の住宅。
- 前記張り出し床の上部を覆うことができる伸縮式の可動屋根を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の住宅。
- 前記張り出し床が設けられている第1の住戸部分の直上階に連続して第2の住戸部分が設けられている場合に、前記可動屋根は、前記第1の住戸部分と前記第2の住戸部分とをつなぐ壁面に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の住宅。
- 前記屋外専用スペースには、前記住人が使用することができるスロップシンクが備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の住宅。
- 前記屋外専用スペースには、燈火類が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の住宅。
- 前記屋外専用スペースには、防水コンセントが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の住宅。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020000520U JP3226299U (ja) | 2020-02-18 | 2020-02-18 | 住宅 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020000520U JP3226299U (ja) | 2020-02-18 | 2020-02-18 | 住宅 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3226299U true JP3226299U (ja) | 2020-06-18 |
Family
ID=71079218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020000520U Active JP3226299U (ja) | 2020-02-18 | 2020-02-18 | 住宅 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3226299U (ja) |
-
2020
- 2020-02-18 JP JP2020000520U patent/JP3226299U/ja active Active
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3226299 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
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