JP6741405B2 - 多世帯住宅 - Google Patents

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Description

本発明は、多世帯住宅に関する。
従来より、子世帯と親世帯とが同居する二世帯住宅が知られている(例えば特許文献1参照)。二世帯住宅では、子世帯の居住する居住領域と親世帯の居住する居住領域とが互いに区画されることで、各世帯のプライバシが相互に確保されている。
また、二世帯住宅では、各世帯が共用する共用空間が設けられている場合がある。この場合、その共用空間において各世帯同士が交流を図ることができるようになっている。
特開平10−140858号公報
ところで、各世帯間で交流を図る場合、例えば一方の世帯が他方の世帯に食事等をおもてなししたり、また世帯間で誕生祝いや雛祭り等の行事を行ったりすることが考えられる。ここで、こうしたおもてなしや行事等は、礼装を着用する等してフォーマル(儀礼的)な形で行いたい場合があると考えられる。
しかしながら、各世帯が日常生活を営む二世帯住宅内の共用空間では、各世帯が日常生活から気持ちを切り替えて、フォーマル(儀礼的)な形で交流を図るのが難しいと考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、住宅内にて各世帯がフォーマルな交流を図れる場を演出することができる多世帯住宅を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の多世帯住宅は、第1世帯が居住する第1居住領域と、第2世帯が居住する第2居住領域と、前記各居住領域からそれぞれ出入り可能とされているとともに、前記第1世帯と前記第2世帯とが共用する共用空間とを備える多世帯住宅において、前記共用空間として、屋外に開放された共用屋外開放空間と、その共用屋外開放空間に隣接する共用居室空間とを備え、前記第1居住領域から前記共用居室空間へは、前記共用屋外開放空間を経由してのみ出入りが可能となっていることを特徴とする。
本発明によれば、第1世帯と第2世帯とが共用する共用の屋外開放空間が設けられているとともに、その共用屋外開放空間に隣接した状態で各世帯が共用する共用の居室空間が設けられている。そして、第1世帯が居住する第1居住領域からは共用居室空間へ共用屋外開放空間を経由してのみ出入りが可能となっている。この場合、第1世帯が共用居室空間に入るにあたっては、一旦、屋外に開放された屋外開放空間に出てから入ることになるため、第1世帯にとっては共用居室空間がいわばはなれ(離れ)のような空間となる。そのため、第1世帯が共用居室空間に入るに際し、日常生活から気持ちを切り離した状態で共用居室空間に入ることができる。これにより、住宅内にて第1世帯が第2世帯とフォーマル(儀礼的)な交流を図れる場を演出することができる。
第2の発明の多世帯住宅は、第1の発明において、前記第2居住領域から前記共用居室空間へは、前記共用屋外開放空間を経由してのみ出入りが可能となっていることを特徴とする。
本発明によれば、共用居室空間へは、第1居住領域からだけでなく第2居住領域からも、共用屋外開放空間を経由してのみ出入りが可能となっている。この場合、第1世帯だけでなく、第2世帯にとっても共用居室空間がはなれ(離れ)のような空間となる。そのため、第2世帯が共用居室空間に入るに際しても、日常生活から気持ちを切り離した状態で共用居室空間に入ることができる。これにより、第1世帯及び第2世帯のそれぞれがフォーマル(儀礼的)な交流を図る上で好適な構成を実現することができる。
第3の発明の多世帯住宅は、第1又は第2の発明において、前記共用屋外開放空間は共用バルコニーであることを特徴とする。
本発明によれば、共用屋外開放空間が共用のバルコニーとなっているため、その共用バルコニーを庭園にする等、屋外の雰囲気をもった空間として演出することができる。この場合、共用バルコニーを経由して共用居室空間に入るに際し、日常生活からの気持ちの切り替えをし易くすることができる。
第4の発明の多世帯住宅は、第3の発明において、二階部分を有する多層階建ての多世帯住宅であり、前記共用バルコニー及び前記共用居室空間は前記二階部分に設けられ、前記共用バルコニーは、その上方に屋外に開放された開放部を有することを特徴とする。
本発明によれば、共用バルコニーが住宅二階部分に設けられ、その共用バルコニーの上方が開放部により屋外に開放されているため、開放感あふれる共用バルコニーを演出することができる。これにより、共用バルコニーを経由して共用居室空間に入るにあたり、日常生活からの気持ちの切り替えを図り易くすることができる。
第5の発明の多世帯住宅は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記共用居室空間は、その床が畳敷きとされた共用和室とされており、前記共用和室は、その床面が前記共用屋外開放空間の床面よりも高い位置に設定され、前記共用和室の前記共用屋外開放空間側には縁側が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、共用居室空間が共用の和室(座敷)とされているため、住宅内において和風のはなれ(離れ)を演出することができる。また、共用和室は、その床面が共用屋外開放空間の床面よりも高い位置にあり、その共用屋外開放空間側には縁側が設けられているため、共用屋外開放空間を通って共用和室に入る際には、縁側の前で履き物を脱いで共用和室に入ることになる。そのため、共用居室空間(共用和室)に入るに際し日常生活からの気持ちの切り替えを行い易い。
第6の発明の多世帯住宅は、第5の発明において、前記共用屋外開放空間は、和風庭園が構築された共用バルコニーとなっていることを特徴とする。
本発明によれば、共用屋外開放空間が、和風庭園が形成された共用バルコニーとなっているため、住宅内において和風のはなれ(離れ)をより好適に演出することができる。また、共用和室において各世帯が和風庭園を眺めながら交流を図ることができるため、各世帯がフォーマル(儀礼的)な交流を図る上で好ましい構成といえる。
第7の発明の多世帯住宅は、第1乃至第6のいずれかの発明において、前記共用屋外開放空間及び前記共用居室空間を挟んだ両側に前記第1居住領域と前記第2居住領域とがそれぞれ配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1居住領域と第2居住領域との間に共用屋外開放空間及び共用居室空間が配置されているため、これら各共用空間により第1居住領域と第2居住領域とが隔てられている。この場合、第1世帯及び第2世帯の相互のプライバシを好適に確保することができる。
二世帯住宅を示す斜視図。 一階部分の間取りを示す平面図。 二階部分の間取りを示す平面図。 共用和室周辺を拡大して示す平面図。 共用和室周辺を示す斜視図。 共用和室周辺の構成を示す縦断面図。 収納室周辺を示す平面図。 他の実施形態における共用和室周辺を示す平面図。 他の実施形態における二階部分の間取りを示す平面図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、子世帯と親世帯とが居住する二世帯住宅について具体化している。なお、図1は、その二世帯住宅を示す斜視図であり、その左側が住宅正面側、右側が住宅奥側となっている。以下では、この住宅正面側から住宅奥側へ延びる方向を住宅前後方向とし、それと直交する方向を住宅幅方向として説明する。
図1に示すように、二世帯住宅10は、一階部分11と二階部分12と三階部分13とを有する三階建てとなっている。二世帯住宅10は、子世帯が居住する第1建物部15と、親世帯が居住する第2建物部16とを備えている。第1建物部15は、一階部分11、二階部分12及び三階部分13を有する三階建てとなっている。これに対し、第2建物部16は、一階部分11と二階部分12とを有する二階建てとなっている。また、第1建物部15及び第2建物部16は、屋根がいずれも陸屋根(フラットルーフ)となっている。
なお、子世帯が第1世帯に相当し、親世帯が第2世帯に相当する。また、第1建物部15の内部空間が第1居住領域に相当し、第2建物部16の内部空間が第2居住領域に相当する。
第1建物部15の一階部分11には、子世帯用の玄関口21が設けられている。玄関口21を通じて第1建物部15への出入りが可能となる。また、玄関口21には、玄関ドア22が設けられている。一方、図1での図示では隠れているが、図2の平面図に示すように、第2建物部16の一階部分11には、親世帯用の玄関口23が形成されている。玄関口23を通じて第2建物部16への出入りが可能となる。玄関口23には、玄関ドア24が設けられている。
このように、二世帯住宅10では、子世帯及び親世帯にそれぞれ個別に玄関口21,23が設定されることにより、子世帯が居住する第1建物部15と親世帯が居住する第2建物部16とで住み分けられるようになっている。なお、図示では省略されているが、二世帯住宅10の正面側には、二世帯住宅10が建てられた敷地に隣接して道路が設けられている。
第1建物部15と第2建物部16とは、互いに離間しかつ対向した状態で配置されている。二世帯住宅10の二階部分12において、第1建物部15と第2建物部16との間には中間建物部17が設けられている。中間建物部17は、第1建物部15と第2建物部16とを互いに連結した状態で設けられている。
中間建物部17において住宅正面側には、子世帯及び親世帯に共用される共用バルコニー18が設けられている。共用バルコニー18には、第1建物部15及び第2建物部16からそれぞれ出入りが可能となっている。また、共用バルコニー18の上方には、バルコニー屋根部19が設けられている。
第1建物部15と第2建物部16との間において中間建物部17の下方には車両Cを駐車可能なインナガレージ25が設けられている(図2も参照)。インナガレージ25は、各建物部15,16の間において住宅奥側に配置され、1台分の車両Cを駐車可能な駐車スペースを有している。
第1建物部15と第2建物部16との間においてインナガレージ25の住宅正面側には共用エントランス空間26が設けられている。共用エントランス空間26は、住宅正面側にて開口されており、インナガレージ25よりも幅広に形成されている。共用エントランス空間26には、各建物部15,16の玄関口21,23がそれぞれ面して配置されている。
次に、二世帯住宅10の一階部分11及び二階部分12の間取りについて説明する。まず、一階部分11の間取りについて図2を参照しながら説明する。図2は、一階部分11の間取りを示す平面図である。
図2に示すように、二世帯住宅10の一階部分11において、第1建物部15には、子世帯の居住空間として、玄関41、宅配室42、ホール43、寝室44、クローゼット45、浴室46、サニタリー室47等が設けられている。玄関41は、共用エントランス空間26に隣接して設けられており、玄関口21を介して共用エントランス空間26と連通している。そのため、玄関41には、玄関口21を介して共用エントランス空間26から出入りが可能となっている。また、ホール43は、玄関41や寝室44等に通じているとともに、二階部分12へ延びる階段49に通じている。階段49は、その途中に踊り場49a(図3参照)を有する廻り階段からなる。
一方、一階部分11において第2建物部16には、親世帯の居住空間として、玄関51、リビング52、ホール53、ダイニングキッチン54等が設けられている。玄関51は、共用エントランス空間26に隣接して設けられており、玄関口23を介して共用エントランス空間26と連通している。そのため、玄関51には、玄関口23を介して共用エントランス空間26から出入りが可能となっている。また、ホール53は、玄関51やダイニングキッチン54、トイレ55等に通じているとともに、二階部分12へ延びる階段56に通じている。階段56は、その途中に踊り場56a(図3参照)を有する廻り階段からなる。
続いて、二世帯住宅10の二階部分12の間取りについて図3を参照しながら説明する。図3は、二階部分12の間取りを示す平面図である。
図3に示すように、二階部分12において、第1建物部15には、子世帯の居住空間として、ホール61、リビング62、ダイニング63、キッチン64等が設けられている。ホール61は、一階部分11へ延びる階段49に通じているとともに、三階部分13へ延びる階段65に通じている。また、リビング62、ダイニング63、キッチン64は、それらが一つの大空間となる状態で設けられており、ホール61はこの大空間にも通じている。
一方、二階部分12において、第2建物部16には、親世帯の居住空間として、ホール71、寝室72、収納室73、浴室74、サニタリー室75等が設けられている。ホール71は、一階部分11へ延びる階段56に通じており、さらに、寝室72、浴室74、サニタリー室75に通じている。
二階部分12において、中間建物部17には、子世帯と親世帯とが共用する共用空間が設けられている。共用空間としては、共用バルコニー18と共用和室28とが設けられており、子世帯と親世帯とはこれらの共用空間18,28にて互いに交流を図ることが可能となっている。以下においては、これら共用バルコニー18及び共用和室28に関する構成について図3に加え図4乃至図6を用いながら説明する。なお、図4は共用和室28周辺を拡大して示す平面図であり、図5は共用和室28周辺を示す斜視図であり、図6は共用和室28周辺の構成を示す縦断面図である。
図3に示すように、中間建物部17において、共用バルコニー18は住宅正面側に配置されており、共用和室28は住宅奥側に配置されている。共用バルコニー18と共用和室28とは互いに隣接しており、相互に行き来することが可能となっている。なお、この場合、共用バルコニー18が共用屋外開放空間に相当し、共用和室28が共用居室空間に相当する。
各共用空間18,28のうちまず共用バルコニー18について説明する。共用バルコニー18は、概ね第1建物部15と第2建物部16との間に形成されており、その一部が各建物部15,16(さらには中間建物部17)よりも住宅正面側に張り出して張出部18a(キャンチ部)となっている。張出部18aは、各建物部15〜17に跨がって住宅幅方向に延びている。なお、図2では、張出部18aの外縁を二点鎖線で示している。
共用バルコニー18は、第1建物部15のリビング62と第2建物部16の寝室72とにそれぞれ隣接している。共用バルコニー18は、リビング62と仕切壁31により仕切られており、その仕切壁31にはリビング62から共用バルコニー18へ出入りするための出入口32が形成されている。出入口32は掃き出し窓からなり、その出入口32にはサッシ戸33が設けられている。また、共用バルコニー18は、寝室72と仕切壁35により仕切られており、その仕切壁35には寝室72から共用バルコニー18へ出入りするための出入口36が形成されている。出入口36は掃き出し窓からなり、その出入口36にはサッシ戸37が設けられている。
図4及び図5に示すように、共用バルコニー18は、その住宅奥側(換言すると共用和室28側)において第1建物部15のホール61と第2建物部16のホール71とにそれぞれ隣接している。共用バルコニー18は、ホール61と仕切壁91により仕切られており、その仕切壁91にはホール61から共用バルコニー18へ出入りするための出入口92が形成されている。出入口92には、開き戸からなるドア93が設けられている。また、共用バルコニー18は、ホール71と仕切壁95により仕切られており、その仕切壁95にはホール71から共用バルコニー18へ出入りするための出入口96が形成されている。出入口96には、開き戸からなるドア97が設けられている。なお、各出入口92,96のドア93,97は必ずしも開き戸でなくてもよく、引き戸であってもよい。
共用バルコニー18の上方には、上述したように、バルコニー屋根部19が設けられている(図1も参照)。バルコニー屋根部19には、図6に示すように、その一部に吹き抜け部99が形成されている。その吹き抜け部99によって、共用バルコニー18は上方に向けて屋外に開放されている。なお、吹き抜け部99が開放部に相当する。
共用バルコニー18において吹き抜け部99よりも共用和室28側は、当該和室28に隣接する隣接空間部18bとなっている。隣接空間部18bは、その上方がバルコニー屋根部19により覆われており、詳しくは同空間部18bの全域がバルコニー屋根部19により覆われている。隣接空間部18bには、上述した各出入口92,96がそれぞれ隣接しており、それら各出入口92,96は隣接空間部18bを挟んで互いに対向配置されている。
また、本実施形態では、共用バルコニー18に草木が植えられたり石が敷かれたりする等して、共用バルコニー18がいわゆる和風庭園となっている。そのため、本二世帯住宅10では、共用空間18,28全域が和空間となっている。
続いて、共用和室28について説明する。
共用和室28は、床が畳敷きとされており、その床面が共用バルコニー18の床面よりも高い位置にある。共用和室28には掘り机101が設けられており、その奥側には床の間102が設けられている。
共用和室28は、共用バルコニー18(詳しくは隣接空間部18b)と開口部104を介して隣接している。共用和室28と共用バルコニー18との間には仕切壁が設けられておらず、それ故それら両空間18,28の境界部には同境界部全域に亘って開口部104が形成されている。この場合、この開口部104を通じて共用バルコニー18から共用和室28への出入りが可能となっている。また、開口部104には障子戸105が配設されており、その障子戸105により開口部104が開閉されるようになっている。
共用和室28の共用バルコニー18側には縁側107が設けられている。縁側107は、共用和室28の床部と連続させて設けられており、障子戸105(開口部104)よりも共用バルコニー18側に配置されている。また、縁側107は、開口部104の幅方向全域に亘って配設されている。この場合、共用バルコニー18から共用和室28へ出入りする際には、この縁側107を通って出入りすることになる。なお、開口部104を開閉する開閉戸は必ずしも障子戸105である必要はなく、格子戸等であってもよい。
共用和室28は、上記開口部104以外の3方が仕切壁109により囲まれている。これらの仕切壁109には、共用和室28へ出入りするための出入口が形成されていない。このため、共用和室28へは、共用バルコニー18から開口部104を通じてのみ出入りすることが可能となっている。つまり、本二世帯住宅10では、子世帯及び親世帯が共用和室28へ出入りするにあたって、必ず共用バルコニー18を経由しなければならない間取りとなっている。
このような構成では、子世帯が第1建物部15から共用和室28へ入るにあたっては、まずホール61から出入口92を通じて共用バルコニー18へ入り、その後同バルコニー18から開口部104を通じて共用和室28に入ることになる。また、親世帯が第2建物部16から共用和室28へ入るにあたっては、まずホール71から出入口96を通じて共用バルコニー18へ入り、その後同バルコニー18から開口部104を通じて共用和室28に入ることになる。
つまり、上述の構成では、子世帯及び親世帯が共用和室28へ入る際には、一旦、屋外に開放された共用バルコニー18に出てから同和室28に入ることになるため、共用和室28が各世帯にとっていわばはなれ(離れ)のような空間となっている。そのため、共用和室28では、日常生活を営む二世帯住宅10内にありながらも、日常から切り離された非日常空間を演出することが可能となっている。
図6に示すように、共用和室28の下方には収納室79が設けられている。収納室79は、その床部81が一階部分11の床部よりも高い位置に設定された、いわゆるスキップ床部となっている。このため、収納室79では、その床面から天井面までの高さ寸法が、通常の居住空間における上記高さ寸法と比べて小さくなっている。また、収納室79の下方にはインナガレージ25が設けられている。
図7には、収納室79周辺の構成が示されている。図7に示すように、収納室79を挟んだ両側には第1建物部15及び第2建物部16の各階段49,56が配置されている。収納室79には、各階段49,56の踊り場49a,56aからそれぞれ出入口84,85を介して出入りが可能となっている。また、これらの出入口84,85にはそれぞれ開閉扉86,87が設けられている。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
子世帯と親世帯とが共用する共用空間として、共用バルコニー18と、共用バルコニー18に隣接する共用和室28とを設け、共用和室28へは、第1建物部15(第1居住領域)及び第2建物部16(第2居住領域)のそれぞれから共用バルコニー18を経由してのみ出入り可能な構成とした。この場合、子世帯及び親世帯が、共用和室28に入るに際しては、一旦、屋外に開放された共用バルコニー18に出てから入ることになるため、各世帯にとって共用和室28がいわばはなれ(離れ)のような空間となる。そのため、各世帯が共用和室28に入るに際し、日常生活から気持ちを切り離した状態で共用和室28に入ることができる。これにより、二世帯住宅10内にて子世帯と親世帯とがフォーマル(又はセミフォーマル)な交流を図れる場を演出することができる。
なお、共用和室28では、例えば子世帯が親世帯に食事をおもてなししたり、各世帯で誕生祝いや雛祭り等の行事を行ったりすることが考えられる。また、共用和室28は、必ずしも子世帯及び親世帯の交流のためだけに用いられる必要はなく、例えば親戚を招いて一緒に行事を行ったり、友人を招いて食事をおもてなししたりしてもよい。
共用屋外開放空間を共用バルコニー18とし、その共用バルコニー18に和風庭園を構築した。この場合、共用バルコニー18を経由して共用和室28に入るに際し、日常生活からの気持ちの切り替えをし易くすることができる。また、住宅10内にて和風のはなれ(離れ)をより好適に演出できるという効果も得られる。さらに、共用和室28にて各世帯が和風庭園を眺めながら交流を図ることができるため、各世帯がフォーマル(儀礼的)な交流を図る上で好ましい構成を実現することができる。
共用バルコニー18を二階部分12に設けるとともに、共用バルコニー18を上方から覆うバルコニー屋根部19に屋外に開放された吹き抜け部99を設けた。この場合、共用バルコニー18を開放感あふれる空間とすることができるため、共用バルコニー18を経由して共用和室28に入るに際し、日常生活からの気持ちの切り替えをし易くすることができる。
共用バルコニー18において吹き抜け部99よりも共用和室28側を同和室28に隣接する隣接空間部18bとし、第1建物部15及び第2建物部16の各出入口92,96をその隣接空間部18bを挟んで対向配置させた。この場合、バルコニー屋根部19に吹き抜け部99を設けた上述の構成にあっても、隣接空間部18bの上方はバルコニー屋根部19により上方から覆われているため、雨天の際は隣接空間部18bを通って共用和室28に雨に濡れることなく出入りすることが可能となる。
共用居室空間を、床が畳敷きとされた共用和室28としたため、住宅10内において和風のはなれ(離れ)を演出することができる。また、共用和室28の床面を共用バルコニー18の床面よりも高い位置に設定し、共用和室28の共用バルコニー18側に縁側107を設けたため、共用バルコニー18を通って共用和室28に入る際は、縁側107の前で履き物を脱いで共用和室28に入ることになる。この場合、共用和室28に入るに際して日常生活からの気持ちの切り替えを行い易い。
共用バルコニー18及び共用和室28を挟んだ両側に第1建物部15(第1居住領域)と第2建物部16(第2居住領域)とを配置した。この場合、これら各共用空間18,28により第1居住領域と第2居住領域とが隔てられているため、子世帯及び親世帯の相互のプライバシを好適に確保することができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)図8に示す例では、共用和室28を三方から囲む仕切壁109a〜109cのうち、共用和室28を第2建物部16内の(親世帯側の)居住領域(詳しくはホール71等)と仕切る仕切壁109cに出入口111が形成されている。この出入口111は、ホール71と共用和室28とを連通しており、親世帯はこの出入口111を通じてホール71から共用和室28に出入りすることが可能となっている。つまり、本例においては、親世帯が共用和室28に出入りするにあたって、共用バルコニー18を経由しなくてもよい構成となっている。なお、出入口111には、引き戸からなる開閉戸112が設けられている。
これに対して、子世帯については、上記実施形態と同様、共用バルコニー18を経由してのみ共用和室28に出入りすることが可能となっている。そのため、子世帯にとっては共用和室28がいわばはなれ(離れ)のような空間となっている。そのため、子世帯が共用和室28に入るに際しては、日常生活から気持ちを切り離した状態で共用和室28に入ることができる。したがって、この場合にも、子世帯が親世帯とフォーマルな交流を図れる場を演出することができる。
また、上記の例とは逆に、子世帯が共用和室28に出入りするに際し、共用バルコニー18を経由しなくてもよい構成としてもよい。
(2)例えば、二世帯住宅10において子世帯及び親世帯のうちいずれかが引っ越し等で居住しなくなった場合には、その居住しなくなった側の建物部15(16)を賃借人に賃貸してもよい。その場合の例を図9に示す。図9に示す二世帯住宅115では、第1建物部15に居住する子世帯が家主となって、第2建物部16が賃借人に賃貸されている。つまり、第2建物部16の内部が賃貸人(又はその世帯)が居住する居住領域となっている。また、中間建物部17に設けられたバルコニー117と和室118へは、第1建物部15からのみ出入りが可能となっており、第2建物部16からは出入りが不可能となっている。つまり、バルコニー117と和室118とは、子世帯のみが利用可能な子世帯専用空間となっている。
かかる構成においても、子世帯が和室118へ出入りする際には、バルコニー117を経由して出入りすることになるため、子世帯にとって和室118がいわばはなれ(離れ)のような空間となる。そのため、子世帯が親戚等を招いてフォーマルな交流を図る上で好適な場を演出することができる。
(3)上記実施形態では、共用居室空間を共用和室28としたが、共用居室空間を共用の洋室とする等、その他の居室としてもよい。また、共用の洋室とする場合には、共用バルコニー18に洋風庭園を構築してもよい。
(4)上記実施形態では、共用バルコニー18と共用和室28との境界部全域に亘って開口部104を形成し、その開口部104を共用バルコニー18から共用和室28への出入口としたが、共用バルコニー18と共用和室28とを仕切壁により仕切って、その仕切壁に共用バルコニー18から共用和室28への出入口を形成してもよい。
(5)上記実施形態では、屋外に開放された共用屋外開放空間を共用バルコニー18としたが、共用屋外開放空間を共用のベランダやテラス、アルコーブ、玄関ホール等としてもよい。これらの場合にも、共用和室28に入る際は、一旦屋外に開放された屋外開放空間に出てから入ることになるため、共用和室28をはなれ(離れ)のように演出することができる。
(6)上記実施形態では、共用バルコニー18の上方にバルコニー屋根部19を設けたが、バルコニー屋根部19を設けないようにしてもよい。その場合、共用バルコニー18上の全域が屋外に開放された開放部となるため、より一層開放感あふれるバルコニー空間を演出することができる。
(7)上記実施形態では、共用バルコニー18及び共用和室28を挟んだ両側に第1建物部15と第2建物部16とを配置したが、各建物部15,16の配置構成は必ずしもこれに限らない。例えば、共用バルコニー18の互いに直交する2つの側面側に第1建物部15及び第2建物部16を平面視L字をなすように配置することが考えられる。
(8)上記実施形態では、共用バルコニー18及び共用和室28を二世帯住宅10の二階部分12に設けたが、これに代えて、一階部分11又は三階部分13に設けてもよい。
(9)上記実施形態では、二世帯住宅10に本発明を適用したが、三世帯以上の世帯が居住する多世帯住宅に本発明を適用してもよい。例えば、三世帯が居住する三世帯住宅において、それら各世帯が共用する共用空間として、共用バルコニー18と共用和室28とを隣接させて設け、各世帯の居住領域からはそれぞれ共用バルコニー18を経由してのみ共用和室28へ出入り可能に構成してもよい。その場合にも、各世帯にとって、共用和室28がはなれ(離れ)のような空間となるため、共用和室28にて各世帯がフォーマルな交流を図り易くできる。
(10)上記実施形態では、三階建ての二世帯住宅10に本発明を適用したが、二階建てや四階建て以上の住宅に本発明を適用してもよい。また、複数の世帯が各々の住戸(居住領域)に居住するマンションやアパートといった集合住宅に本発明を適用してもよい。
10…多世帯住宅としての二世帯住宅、11…一階部分、12…二階部分、15…第1建物部、16…第2建物部、17…中間建物部、18…共用空間及び共用屋外開放空間としての共用バルコニー、28…共用空間及び共用居室空間としての共用和室、99…開放部としての吹き抜け部、107…縁側。

Claims (4)

  1. 第1世帯が居住する第1居住領域と、
    第2世帯が居住する第2居住領域と、
    前記各居住領域からそれぞれ出入り可能とされているとともに、前記第1世帯と前記第2世帯とが共用する共用空間とを備える多層階建ての多世帯住宅において、
    前記多世帯住宅の二階部分には、前記共用空間として、屋外に開放された共用バルコニーと、その共用バルコニーに隣接する共用居室空間とが設けられ
    前記共用バルコニー及び前記共用居室空間を挟んだ両側に前記第1居住領域と前記第2居住領域とがそれぞれ配置され、
    前記第1居住領域から前記共用居室空間へは、前記共用バルコニーを経由してのみ出入りが可能となっており、
    前記第2居住領域から前記共用居室空間へは、前記共用バルコニーを経由してのみ出入りが可能となっており、
    前記第1居住領域から前記共用バルコニーへ出入りするための第1出入口と、前記第2居住領域から前記共用バルコニーへ出入りするための第2出入口とを備え、
    前記第1出入口と前記第2出入口とは前記共用バルコニーを挟んで対向配置され
    前記共用バルコニーの上方にはバルコニー屋根部が設けられ、
    前記バルコニー屋根部には、前記共用バルコニーを上方に向けて屋外に開放させる吹き抜け部が形成され、
    前記共用バルコニーにおいて前記吹き抜け部よりも前記共用居室空間側は、当該共用居室空間に隣接する隣接空間部となっており、
    前記隣接空間部は、その上方が前記バルコニー屋根部により覆われており、
    前記第1出入口と前記第2出入口とは前記隣接空間部を挟んで対向配置されていることを特徴とする多世帯住宅。
  2. 前記共用居室空間は、その床が畳敷きとされた共用和室とされており、
    前記共用和室は、その床面が前記共用バルコニーの床面よりも高い位置に設定され、前記共用和室の前記共用バルコニー側には縁側が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の多世帯住宅。
  3. 前記共用バルコニーには、和風庭園が構築されていることを特徴とする請求項に記載の多世帯住宅。
  4. 前記共用和室は、前記共用バルコニーと開口部を介して隣接しており、
    前記共用和室において前記開口部が設けられている側を除く3方にはそれぞれ仕切壁が設けられており、
    それらの仕切壁には、前記共用和室を前記第1居住領域と仕切る仕切壁と、前記共用和室を前記第2居住領域と仕切る仕切壁とが含まれていることを特徴とする請求項又はに記載の多世帯住宅。
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