JP2014034837A - ユニット式建物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】陸屋根5を備えたユニット式建物において、陸屋根5の一部に、当該陸屋根5の屋根面5aよりも高い略平坦な屋根面6aを有する高屋根部6を備えており、高屋根部6の屋根面6aと、陸屋根5の屋根面5aとの間に収納空間3を設けるようにした。これにより、陸屋根5より下方の居住空間を広く確保したまま、建物内部に必要上十分な収納空間3を設けることができる。また、ユニット式建物特有の矩形状のデザインを変えずに、陸屋根5の一部を上げて、その下部に収納空間3を設けるので、外観の意匠を向上させることができる。
【選択図】図3
Description
一方、近年、都市部等の住宅密集地では土地が狭くなってきており、上述のような勾配屋根を備えたユニット式建物による住宅では、当該勾配屋根の軒が建物本体外周よりも外方へ位置する分、建物本体(すなわち、居住空間)が狭くなることが懸念されている。
このため、狭い土地(敷地)に建てられる住宅では勾配屋根に替えて、軒をなくすことで居住空間を可能な限り広く確保でき、当該敷地を無駄なく有効活用することができる屋根面が平坦な陸屋根を採用する傾向がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1のような陸屋根を備えた住宅の場合、屋根面が平坦であることが外観上の特徴であることから、当該陸屋根の一部を上げて、その下部に収納室を形成するといった発想がなかった。
前記陸屋根5の一部に、当該陸屋根5の屋根面5aよりも高い略平坦な屋根面6aを有する高屋根部6を備えており、
前記高屋根部6の屋根面6aと、前記陸屋根5の屋根面5aとの間に収納空間3が設けられていることを特徴とする。
また、収納空間3を陸屋根5の一部(すなわち、屋上部分)に配設するに際し、傾斜部等を有する略平坦な形状ではないデザインを用いることなく、陸屋根5の略平坦な屋根面5aよりも高い位置に、同じく略平坦な屋根面6aを有する高屋根部6を設け、この高屋根部6の屋根面6aと、陸屋根5の屋根面5aとの間に当該収納空間3を設けるようにしたので、陸屋根5を備えたユニット式建物特有の矩形状のデザインを、傾斜部等を用いたデザインによって崩すことがないため、外観の意匠を向上させることができる。
さらに、本発明によれば、高屋根部6の屋根面6aと陸屋根5の屋根面5aとの間の収納空間3が下階に対する有効な断熱層となる等の利点もある。
前記陸屋根5の外周縁部に沿ってパラペット40が設けられており、
前記収納空間3は、
前記パラペット40を上方に延在させてなる外周壁3bと、
当該収納空間3と前記陸屋根5との境界に設けられる境界壁3cと、
によって囲まれていることを特徴とする。
前記建物本体Aには、下階1から前記収納空間3に亙る階段室22が設けられており、
前記階段室22は、
前記下階1から上階2に至る第1階段22aと、
前記上階2から前記収納空間3に至る第2階段22bと、
を備えていることを特徴とする。
従って、収納空間3へのアクセスがし易い分、収納空間3の使い勝手を向上させることができる。
前記収納空間3を囲む前記外周壁3bおよび前記境界壁3cのうち、少なくとも一の壁面に窓3dが設けられていることを特徴とする。
このとき、窓3dは収納空間3における階段室22を囲む壁面に開閉可能に設けられていることが好ましい。この場合、窓3dを介して階段室22の採光を図れるばかりか、窓3dが開閉可能であるため、収納空間3における通気が可能となる。さらに、階段室22の上下に亙って屋内(建物内)の空気を効果的に流通させることができる利点をも備えることができる。つまり、下階1の空気を、階段室22を通じて上方に位置する収納空間3の窓3dから排気することができる。
従って、より好ましくは下階1に地窓を設けたり、階段室22の第1および第2階段22a,22bを複数の踏み板間の蹴上げ部を開口させたスケルトン式の階段にしたりすれば、地窓から流入する外気を、複数の踏み板間の開口(隙間)を通じて上方の収納空間3の窓3dへと流通させることができるので、下階1の空気を上昇し易くさせると共に、当該空気を収納空間3の窓3dから排気させ易くすることができる。これにより、住宅全体の有効な排熱エリアとしての機能も有することとなる。
前記収納空間3の天井高は、0.9m〜1.4mに設定されていることを特徴とする。
図1は本発明のユニット式建物を示す下階1の間取り図であり、図2は上階2の間取り図である。また、このユニット式建物の陸屋根5の一部(すなわち、屋上部分)には、当該陸屋根5の屋根面5aよりも高い略平坦な屋根面6aを有する高屋根部6を備え、高屋根部6の屋根面6aと、陸屋根5の屋根面5aとの間に収納空間3が設けられている。図3はその収納空間3を示す間取り図である。また、図4、図5は本発明に係るユニット式建物の外観を示す立面図であり、図4(a)は北側、図4(b)は西側、図5(a)は南側、図5(b)は東側を示す立面図である。
図1に示すように、建物本体Aの下階1の東側には、建物本体Aの南側に向けて開口した玄関10が設けられている。玄関10は、玄関ポーチ11と、玄関ポーチ11から連続する土間床12と、玄関ポーチ11と土間床12との間を仕切る玄関扉13と、玄関ホール14とからなる。
また、下階1において、階段室22の第1階段22aの東側は、上階2へ向けた第1階段22aの下方に形成される階段下空間となっており、本実施形態の場合、当該階段下空間にトイレ23が設けられている。
さらに、下階1の階段室22と洗面所18との間における西側の壁面には、窓22c(図4(b)参照)が設けられ、採光および通気が可能となっている。
なお、この窓22cの下方、つまり下階1の床1a近傍の壁面に地窓が設けられることが好ましい。また、ここでは図示省略するが、これら第1および第2階段22a,22bは、複数の踏み板間の蹴上げ部を開口させたスケルトン式の階段とすることが好ましい。これにより、地窓から流入する外気を、複数の踏み板間の開口(隙間)を通じて上方の収納空間3(後述する窓3d)へと流通させることができるので、下階1の空気を上昇し易くさせると共に、当該空気を収納空間3の窓3dから排気させ易くすることができる。
図2に示すように、上階2において、下階1のマルチルーム15の上方には主寝室25が設けられている。主寝室25の東側の壁面には高窓25a(図5(b)参照)が、北側の壁面には窓25b(図4(a)参照)が、それぞれ設けられ、これら高窓25a,窓25bから入射した光によって、当該主寝室25の採光を良好にすることができる。この主寝室25は、南側にウォークスルークローゼット26が設けられている。ウォークスルークローゼット26には、主寝室25に面した出入口を介して出入りすることができる。従って、衣類等を収納する際に短い動線で移動可能であり、直接内部まで入り込んで収納作業できる利点を有している。また、主寝室25の南側であって、ウォークスルークローゼット26の西側には、トイレ27が設けられている。このトイレ27の西側が主寝室25の出入口となっている。また、ウォークスルークローゼット26の南側には、玄関10の上方に下階1の天井と略同じ高さに位置する庇Qが設けられている(図5(a)参照)。
図3に示すように、本実施形態のユニット式建物は、陸屋根5の一部(すなわち、屋上部分であって、建物本体Aの略中央部分における東西方向)に、当該陸屋根5の略平坦な屋根面5aよりも高い位置に配置され、屋根面5aと同じく略平坦な屋根面6aを有する高屋根部6を備えている。この高屋根部6の屋根面6aと、陸屋根5の屋根面5aとの間には、収納空間3が設けられている。
このように、本実施形態のユニット式建物では、収納空間3が、陸屋根5のパラペット40を上方に延在させてなる外周壁3bと、当該収納空間3と陸屋根5との境界に設けられる境界壁3cと、によって囲まれて形成されているので、建物全体の外観に統一感を持たせることができ、外観の意匠を向上させることができる。
なお、収納空間3の南側には、下方(すなわち、上階2)に設けられたルーフバルコニー33が位置している。また、この高屋根部6の陸屋根5側の端部には、この屋根面6aの上面を流れる雨水を受け止めるための軒樋42が設けられている。
このとき、窓3dは収納空間3における階段室22を囲む壁面に開閉可能に設けられていることが好ましい。この場合、窓3dを介して階段室22の採光を図れるばかりか、窓3dが開閉可能であるため、収納空間3における通気が可能となる。さらに、階段室22が下階1から上階2を介して収納空間3に亙って形成されているので、階段室22の上下に亙って屋内(建物内)の空気を効果的に流通させることができる利点をも備えることができる。つまり、下階1の空気を、階段室22を通じて上方に位置する収納空間3の窓3dから排気することができるようになる。
従って、より好ましくは下階1に図示省略する地窓を設けたり、階段室22の第1および第2階段22a,22bを複数の踏み板間の蹴上げ部を開口させたスケルトン式の階段にしたりすれば、地窓から流入する外気を、複数の踏み板間の開口(隙間)を通じて上方の収納空間3の窓3dへと流通させることができるので、下階1の空気を上昇し易くさせると共に、当該空気を収納空間3の窓3dから排気させ易くすることができるようになる。
また、収納空間3を陸屋根5の一部(すなわち、屋上部分)に配設するに際し、傾斜部等を有する略平坦な形状ではないデザインを用いることなく、陸屋根5の略平坦な屋根面5aよりも高い位置に、同じく略平坦な屋根面6aを有する高屋根部6を設け、この高屋根部6の屋根面6aと、陸屋根5の屋根面5aとの間に当該収納空間3を設けるようにしたので、陸屋根5を備えたユニット式建物特有の矩形状のデザインを、傾斜部等を用いたデザインによって崩すことがないため、外観の意匠を向上させることができる。
さらに、本実施形態のユニット式建物によれば、高屋根部6の屋根面6aと陸屋根5の屋根面5aとの間の収納空間3が下階に対する有効な断熱層となる等の利点もある。
従って、収納空間3へのアクセスがし易い分、収納空間3の使い勝手を向上させることができる。
このとき、窓3dは収納空間3における階段室22を囲む壁面に開閉可能に設けられていることが好ましい。この場合、窓3dを介して階段室22の採光を図れるばかりか、窓3dが開閉可能であるため、収納空間3における通気が可能となる。さらに、階段室22の上下に亙って屋内(建物内)の空気を効果的に流通させることができる利点をも備えることができる。つまり、下階1の空気を階段室22を通じて上方に位置する収納空間3の窓3dから排気することができる。
従って、より好ましくは下階1に地窓を設けたり、階段室22の第1および第2階段22a,22bを複数の踏み板間の蹴上げ部を開口させたスケルトン式の階段にしたりすれば、地窓から流入する外気を、複数の踏み板間の開口(隙間)を通じて上方の収納空間3の窓3dへと流通させることができるので、下階1の空気を上昇し易くさせると共に、当該空気を収納空間3の窓3dから排気させ易くすることができる。これにより、住宅全体の有効な排熱エリアとしての機能も有することとなる。
2…上階
3…収納空間
1a,2a,3a…床
3b…外周壁
3c…境界壁
3d…窓
5…陸屋根
5a,6a…屋根面
6…高屋根部
22…階段室
22a…第1階段
22b…第2階段
40,41…パラペット
A…建物本体
T…手摺壁
Claims (5)
- 建物本体の上部に略平坦な屋根面からなる陸屋根を備えたユニット式建物において、
前記陸屋根の一部に、当該陸屋根の屋根面よりも高い略平坦な屋根面を有する高屋根部を備えており、
前記高屋根部の屋根面と、前記陸屋根の屋根面との間に収納空間が設けられていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1に記載のユニット式建物において、
前記陸屋根の外周縁部に沿ってパラペットが設けられており、
前記収納空間は、
前記パラペットを上方に延在させてなる外周壁と、
当該収納空間と前記陸屋根との境界に設けられる境界壁と、
によって囲まれていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1または2に記載のユニット式建物において、
前記建物本体には、下階から前記収納空間に亙る階段室が設けられており、
前記階段室は、
前記下階から上階に至る第1階段と、
前記上階から前記収納空間に至る第2階段と、
を備えていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項2または3に記載のユニット式建物において、
前記収納空間を囲む前記外周壁および前記境界壁のうち、少なくとも一の壁面に窓が設けられていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のユニット式建物において、
前記収納空間の天井高は、0.9m〜1.4mに設定されていることを特徴とするユニット式建物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012177627A JP2014034837A (ja) | 2012-08-10 | 2012-08-10 | ユニット式建物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012177627A JP2014034837A (ja) | 2012-08-10 | 2012-08-10 | ユニット式建物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2014034837A true JP2014034837A (ja) | 2014-02-24 |
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JP2012177627A Pending JP2014034837A (ja) | 2012-08-10 | 2012-08-10 | ユニット式建物 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2012
- 2012-08-10 JP JP2012177627A patent/JP2014034837A/ja active Pending
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