JP3216542B2 - 自動変速機の変速レンジ制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速レンジ制御装置

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JP3216542B2
JP3216542B2 JP25092296A JP25092296A JP3216542B2 JP 3216542 B2 JP3216542 B2 JP 3216542B2 JP 25092296 A JP25092296 A JP 25092296A JP 25092296 A JP25092296 A JP 25092296A JP 3216542 B2 JP3216542 B2 JP 3216542B2
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speed
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の自動変
速機において、走行レンジを電気的操作によって切り換
えることのできる変速レンジ制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の装置の一例が特開平5−196
118号公報に記載されている。この公報に記載された
装置は、パーキングやリバースあるいはニュートラルさ
らにはドライブなどの各変速レンジを機械的に選択する
第1のレンジ操作機構と、この第1のレンジ操作機構に
よってドライブレンジが選択されている状態で、電気信
号を出力することにより複数の低速側の変速レンジを選
択する第2のレンジ操作機構とを備えたものである。よ
り具体的には、このシフト装置は、アップ用とダウン用
との2つのスイッチを設けておき、ドライブレンジでこ
れらのスイッチを操作するごとに、1段づつ変速レンジ
が高速側もしくは低速側に切り換えられるように構成さ
れている。
【0003】したがってこの種のレンジ操作装置によれ
ば、変速レンジの切り換えをハンドルの近辺などで行う
ことが可能になり、変速レンジの切り換えのためにハン
ドルから手を離さないで済むなどの利点がある。またシ
フト装置に全ての変速レンジ位置を設定する必要がない
ので、シフト装置の小型化や配置の自由度を向上させる
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置では、
スイッチ操作によって変速レンジを切り換えることが可
能になることに伴う利点を得られるが、スイッチ操作が
可能であることによって実用上の全ての要求が満たされ
る訳ではなく、変速レンジの切り換えの操作の利便性や
周辺機器との干渉を考慮した配置の自由度などの点では
更に改良の余地があった。
【0005】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、より実用性に富んだ変速レンジの切り
換えのための制御装置を提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、特定の変速レ
ンジを含む複数の変速レンジを相互に機械的に切り換え
る第1レンジ操作機構と、該第1レンジ操作機構によっ
て特定の変速レンジを機械的に選択している状態で電気
信号を出力することにより電気的に変速レンジを切り換
える第2レンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レ
ンジ制御装置において、エンジンブレーキの効く状態で
所定の前進段を設定するエンジンブレーキレンジを設定
するシフトポジションを、前記第1レンジ操作機構およ
び前記第2レンジ操作機構により設定することができ、
動操作されて該エンジンブレーキレンジを設定するシ
フトポジションへの前記第1レンジ操作機構の操作を選
択的に許容する保持機構を備えているとともに、前記特
定の変速レンジが選択されている状態から、前記保持機
構を操作することなく、前記第2レンジ機構の操作によ
り前記エンジンブレーキレンジを設定できるように構成
されていることを特徴とするものである。
【0007】したがって請求項1の発明によれば、エン
ジンブレーキの効く変速レンジを選択する場合、前記保
持機構を操作して第1レンジ操作機構による操作を許容
するよりも、第2レンジ操作機構によって行う方が簡単
であり、エンジンブレーキの効く変速レンジへの切り換
えのために第2レンジ操作機構を使用することが促進さ
れる。換言すれば、機械的なレンジ切り換えを行う第1
レンジ操作機構に手を移動させる機会が少なくなるの
で、変速レンジの切り換え操作の利便性が向上する。
【0008】また請求項2の発明は、特定の変速レンジ
を含む複数の変速レンジを相互に機械的に切り換える第
1レンジ操作機構と、該第1レンジ操作機構によって特
定の変速レンジを機械的に選択している状態で電気信号
を出力することにより電気的に変速レンジを切り換える
第2レンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レンジ
制御装置において、前記第2レンジ操作機構により前記
変速レンジを一段ずつ順に切り換えることができるとと
もに、前記第2レンジ操作機構により選択されている前
記特定の変速レンジより二段以上低速側の変速レンジを
解除して前記特定の変速レンジに切り換える復帰スイッ
チ機構を備えていることを特徴とするものである。
【0009】したがって請求項2の発明によれば、全て
の前進段を設定できるドライブレンジなどの特定の変速
レンジに、それより二段以上低速側の第2レンジ操作機
構によって設定された変速レンジから復帰する操作を、
復帰スイッチの一操作によって行うことが可能になり、
変速レンジの切り換え操作の利便性が向上する。
【0010】さらに請求項3の発明は、特定の変速レン
ジを含む複数の変速レンジを相互に機械的に切り換える
第1レンジ操作機構と、該第1レンジ操作機構によって
特定の変速レンジを機械的に選択している状態で電気信
号を出力することにより電気的に変速レンジを切り換え
る第2レンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レン
ジ制御装置において、前記第1レンジ操作機構が、ステ
アリングコラムの半径方向に向けて突出するとともにス
テアリングコラムの円周方向に回動して前記特定の変速
レンジを含む複数の変速レンジを機械的に選択する第1
シフトレバーを有し、前記第2レンジ操作機構が、前記
第1シフトレバーに対して前記ステアリングコラムの軸
線方向および円周方向にずれた位置に配置されるととも
に、前記第1シフトレバーによって前記特定の変速レン
ジを選択している際に操作され、この特定の変速レンジ
より低速側の変速レンジを電気的に設定する第2シフト
レバーを有していることを特徴とするものである。
【0011】したがって請求項3の発明によれば、変速
レンジを切り換えるための各レバーがステアリングホイ
ールの近くに配置されることになるので、ステアリング
ホイールから大きく手を離さずに変速レンジの切り換え
を行うことができる。しかも前進レンジのうちのいずれ
かは第2シフトレバーを操作することによって選択する
ことになるため、第1シフトレバーは、全ての変速レン
ジに対応してシフトポジションを備える必要がなく、し
たがって第1シフトレバーの操作位置を少なくして周辺
機器との物理的な干渉や視覚的な干渉を防止することが
できる。
【0012】請求項4の発明は、特定の変速レンジを含
む複数の変速レンジを相互に機械的に切り換える第1レ
ンジ操作機構と、該第1レンジ操作機構によって特定の
変速レンジを機械的に選択している状態で電気信号を出
力することにより電気的に2つ以上の変速レンジに切り
換えることのできる第2レンジ操作機構とを備えた自動
変速機の変速レンジ制御装置において、前記第2レンジ
操作機構によって前記特定の変速レンジ以外の所定の変
速レンジを設定している状態で、前記第1レンジ操作機
が、前記特定の変速レンジから前記所定の変速レンジ
以外の変速レンジに切り換えられた場合に、該第1レン
ジ操作機構により選択された変速レンジを、第2レンジ
操作機構に優先して設定する手段を備えていることを特
徴とするものである。
【0013】したがって請求項4の発明によれば、第1
レンジ操作機構によって選択した変速レンジと第2レン
ジ操作機構によって選択した変速レンジとが相違した場
合であっても、運転者の意図をより正確に反映している
と考えられる第1レンジ操作機構により選択された変速
レンジを設定することになり、運転者の意図と実際に設
定される変速レンジとの相違を防止することができる。
【0014】請求項5の発明は、特定の変速レンジを含
む複数の変速レンジを相互に機械的に切り換える第1レ
ンジ操作機構と、該第1レンジ操作機構によって特定の
変速レンジを機械的に選択している状態で電気信号を出
力することにより電気的に2つ以上の変速レンジに切り
換えることのできる第2レンジ操作機構とを備えた自動
変速機の変速レンジ制御装置において、前記2つ以上の
変速レンジが前記特定の変速レンジよりも低速側の変速
レンジであり、かつ、前記第2レンジ操作機構が、変速
レンジを1段ずつ順に切り換える機能を有しているとと
もに、前記第2レンジ操作機構が、二段以上低速側の変
速レンジに切り換えることのできるスイッチを備えてい
ることを特徴とするものである。
【0015】したがって請求項5の発明によれば、変速
レンジを低速側のレンジに切り換える場合、スイッチを
1回操作することにより、二段以上低速側の変速レンジ
にダウンすることができ、変速レンジの切り換えの操作
性が向上する。
【0016】請求項6の発明は、原動機の出力側に連結
された自動変速機を有し、設定可能な変速段が異なる複
数の変速レンジを、レンジ操作機構により電気的に選択
可能な自動変速機の変速レンジ制御装置において、前記
原動機の回転数がオーバーラン回転数より低い所定の回
転数に達したことを判断する回転数判断手段と、該回転
数判断手段が原動機の回転数が前記所定回転数に達した
ことを判断した際に、選択されている変速レンジを、前
記レンジ操作機構により、前記選択されている変速レン
ジで設定可能な変速段よりも高速段を設定可能な高速側
の変速レンジに切り換えるシフト信号の出力がない場合
に、選択されている変速レンジを前記高速側の変速レ
ジに電気的に切り換えるレンジアップ手段と、前記レン
ジアップ手段による前記高速側の変速レンジへの切り換
えが終了するまでの間は、前記レンジ操作機構による変
速レンジの切換信号をキャンセルする手段とを備えてい
ることを特徴とするものである。
【0017】したがって請求項6の発明によれば、原動
機の回転数がオーバーラン回転数より低い所定の回転数
に達した際に、レンジ操作機構により変速レンジを高速
側の変速レンジに切り換えるシフト信号が出力されない
場合は、レンジ操作機構の操作によらずに、選択されて
いる変速レンジが高速側の変速レンジに切り換えられる
ことにより、変速段が変速比の小さい高速側の変速段に
切り換えられるので、原動機の回転数が低下し、その結
果、原動機のオーバーランを未然に防止することができ
る。また、原動機のオーバーランを生じさせないように
変速レンジを高速側の変速レンジに切り換える制御中
に、任意に操作できるレンジ操作機構からの信号が出力
された場合、レンジ操作機構からの信号がキャンセルさ
れて重複した制御が実行されることを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。先ず、全体的な制御系統について
説明すると、図14は、原動機の一例としてのエンジン
1および自動変速機2についての制御系統図を示してお
り、アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号がエン
ジン用電子制御装置4に入力されている。またエンジン
1の吸気配管には、スロットルアクチュエータ5によっ
て駆動される電子スロットルバルブ6が設けられてい
る。そしてこの電子スロットルバルブ6は、アクセルペ
ダル3の踏み込み量に応じて電子制御装置4からスロッ
トルアクチュエータ5に制御信号が出力され、その制御
量に応じて開度が制御されるようになっている。
【0019】エンジン1を制御するための電子制御装置
4は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(R
AM,ROM)ならびに入出力インターフェースを主体
とするものであって、この電子制御装置4には、上記の
アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号に加えて、
エンジン回転速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度、
スロットル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッ
チの出力信号などが、制御データとして入力されてい
る。またこのエンジン用電子制御装置4は、上記のスロ
ットルアクチュエータ5の制御に加えて、変速時などに
おけるトルク制御のために燃料噴射装置7や点火時期を
変更するイグナイタ8などに信号を出力するように構成
されている。
【0020】上記のエンジン1に連結された自動変速機
2は、油圧を電気的に制御して変速やロックアップクラ
ッチの係合・解放の制御などを行ういわゆる電子制御式
の自動変速機であって、その油圧を制御する油圧制御装
置9は、主として変速を実行するための3つのシフトソ
レノイドバルブSOL1 ,SOL2 ,SOL3 と、主としてエ
ンジンブレーキ状態を制御するソレノイドバルブSOL4
と、主としてロックアップクラッチを制御するリニアソ
レノイドバルブSLU、スロットル開度に応じてライン圧
を制御するリニアソレノイドバルブSLT、主としてアキ
ュームレータの背圧を制御するリニアソレノイドバルブ
SLNとを備えている。
【0021】この油圧制御装置9における各ソレノイド
バルブに制御信号を出力する自動変速機用電子制御装置
10が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
10は、前述したエンジン用電子制御装置4と同様に、
中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,
ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とする
ものであり、したがって必要に応じてエンジン用電子制
御装置4と統合・一体化することができる。この自動変
速機用電子制御装置10は、予め記憶しているマップや
演算式に従って入力データに基づく演算を行い、その演
算結果に基づいた制御信号を前記各ソレノイドバルブに
出力して変速やロックアップクラッチの係合・解放の制
御ならびに変速時の過渡油圧の制御などを実行するよう
に構成されている。
【0022】そして自動変速機用電子制御装置10に
は、制御データとして、上記のスロットル開度、車速、
エンジン水温、ブレーキスイッチの出力信号に加えて、
シフトポジション、パターンセレクトスイッチの出力信
号、後述するクラッチC0 の回転数を検出するC0 セン
サからの出力信号、第2クラッチC2 の回転数を検出す
るC2 センサの出力信号、自動変速機2の油温、マニュ
アルシフトスイッチの出力信号、変速レンジを低速側に
切り換えるカット信号、変速レンジを高速側に切り換え
るカットオフ信号、車速を一定に維持するクルーズコン
トロール装置(図示せず)の出力するクルーズ信号など
が入力されている。さらに自動変速機用電子制御装置1
0には、シフトレバーの位置を表示するシフトレバー位
置インジケータ11と選択されている変速レンジを表示
するシフトレンジインジケータ12とが接続されてい
る。なお、これらのインジケータ11,12は、インス
トルメントパネルに組み込まれたメータパネル(それぞ
れ図示せず)に設けることができる。また上記のカット
信号やカットオフ信号が有効に出力されるように切り換
えるメインスイッチを設けることもでき、その場合、そ
のメインスイッチの信号は自動変速機用電子制御装置1
0に入力される。
【0023】上記各電子制御装置4,10は、相互にデ
ータ通信可能に接続されており、特に自動変速機用電子
制御装置10からエンジン用電子制御装置4には、各変
速段を設定する信号が送信されており、またエンジン用
電子制御装置4から自動変速機用電子制御装置10に
は、エンジン1の一回転当たりの吸入空気量(Q/N
e)が送信されている。
【0024】上記の自動変速機2は、前進5段・後進1
段の変速段を設定することができ、そのギヤトレーンの
一例を図15に示してある。図15において、自動変速
機2はトルクコンバータ13を介してエンジン1に連結
されている。このトルクコンバータ13は、エンジン1
のクランク軸14に連結されたポンプインペラ15と、
自動変速機2の入力軸16に連結されたタービンランナ
ー17と、これらポンプインペラ5とタービンランナー
17との間を直結するロックアップクラッチ18と、一
方向クラッチ19によって一方向の回転が阻止されてい
るステータ20とを備えている。
【0025】上記自動変速機2は、ハイおよびローの2
段の切り換えを行う副変速部21と、後進段および前進
4段の切り換えが可能な主変速部22とを備えている。
副変速部21は、サンギヤS0 、リングギヤR0 、およ
びキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれらサンギヤ
S0 およびリングギヤR0 に噛み合わされているピニオ
ンP0 からなる遊星歯車装置23と、サンギヤS0 とキ
ャリヤK0 との間に設けられたクラッチC0 および一方
向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジング29との
間に設けられたブレーキB0 とを備えている。
【0026】主変速部22は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置24と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置25と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置26とを備え
ている。
【0027】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 とは互い
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸27に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸28との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸28との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
【0028】またブレーキ手段として、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング29に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング29
との間には、第1一方向クラッチF1 およびブレーキB
2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッチF
1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6と反
対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるよう
に構成されている。
【0029】キャリヤK1 とハウジング29との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング29との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0030】そして副変速部23におけるクラッチC0
の回転数すなわち入力回転数を検出するC0 センサ30
と、主変速部22における第2クラッチC2 の回転数を
検出するC2 センサ31が設けられている。なお、これ
らのセンサ30,31は、前述したように自動変速機用
電子制御装置10に接続されている。
【0031】上記の自動変速機2では、前進5段と後進
段とを設定することができ、これらの変速段を設定する
ための各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図16の係
合作動表に示してある。なお、図16において○印は係
合状態、◎印は係合してもトルク伝達に関係しないこと
を、●印はエンジンブレーキを効かせるために係合する
ことを、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0032】上記の図16に示す各変速レンジおよび変
速段を設定するために図17に示す油圧回路が前記油圧
制御装置9に設けられている。すなわちスロットル開度
に応じたライン圧PL の供給を受けるマニュアルバルブ
40と上述した各摩擦係合装置の油圧サーボ手段との間
に、第1速エンジンブレーキ用の第4ブレーキB4 に対
するコントロール圧PC の給排を制御する 1-2シフトバ
ルブ41、第3速達成用の第2ブレーキB2 に対するド
ライブレンジ圧PD の給排を制御する 2-3シフトバルブ
42、第3速エンジンブレーキ用の第1ブレーキB1 に
対するコントロール圧PC の給排と第4速および第5速
達成用の第2クラッチC2 に対するドライブレンジ圧P
D の給排とを制御する 3-4シフトバルブ43、ブレーキ
B0 とクラッチC0 とへのライン圧PL の供給を切り換
える 4-5シフトバルブ44が設けられている。
【0033】さらに、ドライブレンジ圧(Dレンジ圧)
を元圧として変速中にリニアソレノイドバルブSLNの出
力する信号圧で調圧してコントロール圧PC を発生させ
るプレッシャーコントロールバルブ45、コントロール
圧PC の 2-3シフトバルブ42に対する給排を切り換え
るエンジンブレーキリレーバルブ46、クラッチC0に
対する 4-5シフトバルブ44を介したライン圧PL の給
排を切り換えるC0 エキゾーストバルブ47が設けられ
ている。
【0034】なお、第1シフトソレノイドバルブSOL1
は 2-3シフトバルブ42の切換用の信号圧を出力し、第
2シフトソレノイドバルブSOL2 は 1-2シフトバルブ4
1の切換用の信号圧を出力し、第3シフトソレノイドバ
ルブSOL3 は 1-2シフトバルブ41を介してC0 エキゾ
ーストバルブ47に切換用の信号圧を出力するようにな
っている。また第4ソレノイドバルブSOL4 はエンジン
ブレーキリレーバルブ46とC0 エキゾーストバルブ4
7とに切換用の信号圧を出力し、リニアソレノイドバル
ブSLNはプレッシャーコントロールバルブ45に調圧用
の信号圧を出力するようになっている。さらに第1ブレ
ーキB1 および第4ブレーキB4 以外の摩擦係合装置に
はアキュームレータが付設されている。
【0035】上記の各部の構成および機能についてさら
に詳しく説明すると、マニュアルバルブ40は、図示し
ない第1レンジ操作機構としてのシフトレバーにケーブ
ルなどの機械的な手段で連結されてシフトレバーに連動
するスプールバルブによって構成されており、ライン圧
PL を入力ポート48から供給されて、スプール49の
摺動位置に応じて入力ポート48を各出力ポートに連通
させて出力するものである。具体的には、Dポジション
ではDレンジポート50のみから出力し、“3”ポジシ
ョンではこれに加えて“3”レンジポート51から出力
し、“2”ポジションではさらに“2”レンジポート5
2から出力し、LポジションではさらにLレンジポート
53から出力するようになっている。これに対してRポ
ジションではRレンジポート54から出力し、またNポ
ジションでは全ての出力ポートを閉じ、Pポジションで
は入力ポート48をドレーンポートEXに連通させる。
なお、上記の自動変速機2では“4”レンジを選択する
ことができるが、これは、最高速段である第5速を禁止
する変速レンジであり、マニュアルバルブ40ではスプ
ール49が中心軸線を中心にして回動し、上記の“2”
レンジポート52から油圧が出力される。
【0036】つぎにプレッシャーコントロールバルブ4
5は、バネによって一方向に押圧されたスプールとプラ
ンジャとを有しており、Dレンジ圧PD を入力とし、こ
れをリニアソレノイドバルブSLNの出力信号で調圧し、
コントロール圧PC をエンジンブレーキリレーバルブ4
6を経て 2-3シフトバルブ42に供給する。
【0037】エンジンブレーキリレーバルブ46は、バ
ネによって一方向に押圧されたスプールとプランジャと
を備えた切換弁であって、“2”レンジ圧がプランジャ
に印加されるとともに、リニアソレノイドバルブSLNの
信号圧をスプールに印加され、いずれかの油圧による 2
-3シフトバルブ42へのコントロール圧PC の供給と、
その油圧の解放による 2-3シフトバルブ42からのコン
トロール圧PC の排出を切り換える。
【0038】2-3シフトバルブ42は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第1
シフトソレノイドバルブSOL1 の信号圧およびLレンジ
圧の印加により、コントロール圧PC の 3-4ソフトバル
ブ43と 1-2シフトバルブ41とへの供給の切り換え、
およびDレンジ圧の油路L1aと油路L1bとへの連通とド
レーンの切り換えとを行う。
【0039】1-2シフトバルブ41は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第2
シフトソレノイドバルブSOL2 の信号圧および油路L1a
からの油圧により、コントロール圧PC の第4ブレーキ
B4 への供給とこのブレーキB4 からの排圧との切り換
え、および第3シフトソレノイドバルブSOL3 の信号圧
の油路LS32 への供給とその油路LS32 からの排出との
切り換えを行う。
【0040】3-4シフトバルブ43は、ピストンを介し
てバネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切
換弁であり、第2シフトソレノイドバルブSOL2 の信号
圧、油路L1bからの油圧および油路L3 からの油圧によ
り、油路LS3からの第3シフトソレノイドバルブSOL3
の信号圧の油路LS34 を介した 4-5ソフトバルブ44へ
の供給と遮断、油路L1aの油路L1eへの連通と遮断およ
びコントロール圧PCの第1ブレーキB1 への供給とそ
のブレーキB1 からの排圧とを制御する。
【0041】4-5シフトバルブ44は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、油路
LS34 からの信号圧と油路L2 の油圧により、ライン圧
PLのC0 エキゾーストバルブ47への供給と排出との
切り換え、油路LL1を介したブレーキB0 への供給とそ
のブレーキB0 からの排出とを制御する。
【0042】C0 エキゾーストバルブ47は、バネによ
って一方向に押圧されたスプール55とプランジャ56
とを備えた切換弁であり、油路LS4を経由した第4ソレ
ノイドバルブSOL4 の信号圧、油路LS32 を経由した第
3ソレノイドバルブSOL3 の信号圧および油路L1dの油
圧により、 4-5シフトバルブ44を経由したライン圧P
L を油路LL3を経由してクラッチC0 に供給し、またこ
のクラッチC0 から排出するようになっている。
【0043】上記のように構成された油圧制御装置にお
いて、図示のニュートラルポジションでは、 4-5シフト
バルブ44およびC0 エキゾーストバルブ47を経由し
てライン圧PL がクラッチC0 に供給されているが、マ
ニュアルバルブ40を経由する油路が遮断されているた
め、第1クラッチC1 の油圧はドレーンされている。な
お、図における各バルブの中心線を挟む位置のずれは、
スプール変位の限界位置を示し、特に各シフトバルブに
ついては、中心線の左右に数字の振り分けで、位置と変
速段とを対応させている。
【0044】上記の油圧制御装置によれば、シフト装置
を手動操作することに伴うマニュアルバルブ40のポジ
ションの選択に応じて、車速とエンジン負荷(例えばス
ロットル開度)に対応した電子制御によりレンジ圧の調
圧と各シフトソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL3 がON
/OFF制御されて、各変速段が設定される。すなわち
各クラッチおよびブレーキが図16に示すように制御さ
れて一方向クラッチ(OWC)との関連で、各変速段が
設定され、また第4ソレノイドバルブSOL4 のON/O
FFに伴うその信号圧の出力によってエンジン(E/
G)ブレーキ状態を得ることができる。
【0045】例えばDレンジで第3速を設定している状
態で第4ソレノイドバルブSOL4 から信号圧を出力させ
ると、エンジンブレーキリレーバルブ46のスプールが
図17の左半分に示す位置に移動させられ、その結果、
Dレンジ圧を元圧としたコントロール圧PC が 2-3シフ
トバルブ42を介して 3-4シフトバルブ43に供給さ
れ、ここから第1ブレーキB1 に油圧が供給されてこれ
が係合する。すなわち第3速でエンジンブレーキが効く
状態になる。
【0046】またDレンジの第2速の状態で第4ソレノ
イドバルブSOL4 が信号圧を出力すると、C0 エキゾー
ストバルブ47のスプールの一端側に油圧が供給される
ので、そのスプールが図17の左半分に示す位置に移動
し、 4-5シフトバルブ44を介して供給されたライン圧
PL が副変速部21におけるクラッチC0 に供給されて
これが係合し、第2速でエンジンブレーキを効かせるこ
とができる。
【0047】さらにDレンジの第1速で第4ソレノイド
バルブSOL4 が信号圧を出力すると、上述した第3速の
場合と同様に、エンジンブレーキリレーバルブ46から
2-3シフトバルブ42にコントロール圧PC が出力さ
れ、さらにそのコントロール圧PC が 2-3シフトバルブ
42から 1-2シフトバルブ41に供給され、ここから第
4ブレーキB4 に送られて、これが係合する。すなわち
第1速でエンジンブレーキを効かせることができる。
【0048】なお、第1速ないし第5速の各変速段は、
第1ないし第3のシフトソレノイドバルブSOL1 ,〜S
OL3 をON/OFF制御して、その出力圧によって各シ
フトバルブ41,〜44を適宜に切り換え動作させるこ
とにより設定され、これは従来の装置と同様であり、図
17の油圧回路から容易に知られるところである。
【0049】このように上記の自動変速機2では、各変
速段を電気的に制御して設定することができ、また第3
速以下の変速段でのエンジンブレーキを、第4ソレノイ
ドバルブSOL4 を電気的に制御することにより設定でき
る。このような機能を利用して、この発明にかかるレン
ジ制御装置は、前進レンジの切り換えを電気的に行うよ
うに構成されている。
【0050】この前進レンジの切り換えを電気的に行う
レンジ操作機構すなわち第2レンジ操作機構の一例を図
1に示してある。図1において符号60はステアリング
ホイール(ハンドル)を示しており、このステアリング
ホイール60を取り付けてあるステアリングコラム(図
示せず)に第2のシフトレバー61が取り付けられてい
る。この第2シフトレバー61は、ステアリングホイー
ル60に接近した位置にステアリングコラムからその半
径方向に突出して配置され、その長さは、ステアリング
ホイール60を握っている手の指で操作できる長さとさ
れている。またこの第2シフトレバー61は、中立位置
に常時位置するように弾性力で保持されており、その中
立位置からステアリングコラムの半径方向に回動でき、
またステアリングホイール60側に引き寄せることがで
きるように構成されている。
【0051】第2シフトレバー61の円周方向の回動操
作は、変速レンジのアップ・ダウンのための操作であ
り、その操作を検出するためのスイッチ62,63が設
けられている。これらのスイッチ62,63は、ON動
作させられる都度、信号を出力するいわゆるモメンタリ
ースイッチであって、それらのうち、第2シフトレバー
61の中立位置に対して図1の反時計方向に回転した位
置にあるスイッチ62が、変速レンジを高速側に切り換
える(アップレンジ)ための信号を出力するカットオフ
スイッチであり、これとは反対側に位置するスイッチ6
3が、変速レンジを低速側に切り換える(ダウンレン
ジ)ための信号を出力するカットスイッチである。
【0052】これらのカットオフスイッチ62およびカ
ットスイッチ63は、前述した自動変速機用電子制御装
置10に接続されている。またこれらのスイッチ62,
63は、Dレンジが設定されている場合にアクティブと
なるよう、すなわち電気信号を出力可能な状態となるよ
うに構成されており、これは、前述したマニュアルバル
ブ40を機械的に切り換え動作させるシフトレバー(図
示せず)によってDレンジが選択された場合に、これら
のスイッチ62,63の回路を機能させるように構成す
ることによって達成できる。あるいはこれに替えて、シ
フト装置やインストルメントパネルあるいは第2シフト
レバー61などの適宜の位置に、メインスイッチ64を
設け、このメインスイッチ64をON操作することによ
って各スイッチ62,63をアクティブにするように構
成してもよい。
【0053】さらに第2シフトレバー61のステアリン
グホイール60側に引き寄せる操作は、第2シフトレバ
ー61を上記のようにステアリングコラムの円周方向に
回動操作して電気的に設定した変速レンジをキャンセル
してDレンジに復帰させるための操作であり、そのよう
な第2シフトレバー61の操作を検出するための復帰ス
イッチ65が設けられている。この復帰スイッチ65は
自動変速機用電子制御装置10に接続され、第2シフト
レバー61の復帰操作に伴う信号を自動変速機用電子制
御装置10に入力するようになっている。なお、この第
2シフトレバー61の配置位置および動作方向を図1の
(C)に拡大して示してある。
【0054】第2シフトレバー61を操作することによ
る変速レンジの切り換えは、マニュアルバルブ40がD
レンジ位置にある場合、すなわち機械的に変速レンジを
選択するシフト装置でDレンジを選択している場合に実
行可能であり、Dレンジでカットスイッチ63もしくは
カットオフスイッチ62が信号を出力することにより、
変速レンジがダウン制御もしくはアップ制御される。そ
の変速レンジのダウンあるいはアップの制御は、現状の
変速レンジに対して一段低速側もしくは高速側の変速レ
ンジに切り換えることにより実行され、具体的には、カ
ットスイッチ63が1回信号を出力するごとに、すなわ
ち第2シフトレバー61を時計方向に1回回動操作する
ごとに、Dレンジ→“4”レンジ→“3”レンジ→
“2”レンジ→Lレンジの順に切り換えられ、また反対
にカットオフ信号が1回信号を出力するごとに、すなわ
ち第2シフトレバー61を1回反時計方向に回動操作す
るごとに、Lレンジ→“2”レンジ→“3”レンジ→
“4”レンジ→Dレンジの順に切り換えられる。
【0055】これらの各変速レンジでは、設定可能な変
速段およびエンジンブレーキの効く変速段が決められて
おり、それらの変速段がマップとして予め電子制御装置
10に記憶させられている。また併せてエンジンブレー
キを効かせるためのソレノイドバルブのON/OFFパ
ターンが記憶させられている。そして前記カットスイッ
チ63もしくはカットオフスイッチ62がON動作させ
られるごとにその変速マップおよびソレノイドパターン
が変更され、所定の変速レンジが設定される。その場
合、Dレンジの状態では、それ以上に高速側の変速レン
ジが存在しないから、カットオフスイッチ62がON動
作することによる出力信号がキャンセルされ、またLレ
ンジでは、それ以下の低速側の変速レンジが存在しない
からカットスイッチ63がON動作することによる出力
信号がキャンセルされる。
【0056】さらに変速レンジを低速側の変速レンジに
切り換えると、それに併せてダウンシフトが生じること
があり、その場合、エンジン回転数が増大する。したが
ってエンジン1の保護のために、エンジン1がオーバー
ランするような状態でカットスイッチ63がON動作さ
せられた場合には、その出力信号をキャンセルし、現状
の変速レンジを維持する。これは、従来のシフト装置に
おけるダウンレンジの禁止制御と同様な制御である。
【0057】さらに復帰スイッチ65がON動作させら
れた場合には、機械的にマニュアルバルブ40を移動さ
せて選択されているDレンジを設定する。これは、変速
レンジを制御するための変速マップをDレンジ用のもの
に切り換え、そのマップに従ってソレノイドバルブをO
N・OFF制御することによって実行される。
【0058】したがって上記のように構成したレンジ制
御装置によれば、前進走行のための変速レンジをステア
リングホイール60の近傍に設けた第2シフトレバー6
1を操作することによって切り換えることができるの
で、ステアリングホイール60から手を離さずに、また
視線を前方に向けたまま、変速レンジの切り換え操作が
可能になり、変速レンジの切り換えの操作性が向上す
る。また特に第2シフトレバー61によって復帰スイッ
チ65をON動作させることにより、直ちにDレンジを
設定できるので、前記カットオフスイッチ62を複数
回、ON動作させてDレンジに復帰するのと比較して、
Dレンジへの復帰を容易に行うことができ、その点でも
レンジ操作の操作性が向上する。
【0059】なお、車速を一定に維持するクルーズコン
トロールシステムを搭載している車両では、第2シフト
レバー61を操作して“4”レンジを選択している場合
には、そのクルーズコントロールシステムを機能させ、
またそれより低速側の変速レンジを第2シフトレバー6
1を操作して変速している場合には、クルーズコントロ
ールシステムの機能をキャンセルする。車速や変速段の
制御が重畳してしまうからである。
【0060】上述したようにこの発明にかかるレンジ操
作装置は、前進レンジ同士の間でのシフトを電気的な操
作装置で行い、またその電気的なレンジ操作は、マニュ
アルバルブ40がDレンジに設定されている状態で可能
である。したがって前進レンジの間でのシフトのための
スイッチ操作は、必ずしも第2シフトレバー61によっ
て行うよう構成する必要はなく、またマニュアルバルブ
40を動作させるための機械的なシフト装置は、前進走
行のためのレンジ位置としてDレンジ位置のみを備えた
構成であってもよい。図2に示す例は、これらの点を考
慮して構成されている。
【0061】すなわち図2に示す構成では、マニュアル
バルブ40にケーブルなどの機械的な手段で連結された
第1のシフトレバー66が、ステアリングコラムにその
半径方向に突出して設けられている。この第1シフトレ
バー66は、いわゆる従来のコラムタイプのシフト装置
におけるレバーと同様に、ステアリングコラムの円周方
向に回動操作されてマニュアルバルブ40を切り換え動
作させるように構成されている。また図2に示す例で
は、第1シフトレバー66は、パーキング(P)、リバ
ース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)の4
つのレンジ位置のみを備えており、これらのレンジ位置
は図2に示すように、ここに挙げた順に反時計方向に配
列されている。なお、PレンジとRレンジとの間、およ
びRレンジとNレンジとの間で、シフトボタン(図示せ
ず)を押圧する必要があるように構成することは任意で
ある。
【0062】またDレンジで電気的に変速レンジを切り
換えるためのカットオフスイッチ62とカットスイッチ
63とが、ステアリングホイール60の中心寄りの位置
に配置されている。なお、これらのスイッチ62,63
は、モメンタリーな押しボタンスイッチによって構成さ
れており、ステアリングホイール60に取り付けられて
いてもよいが、ステアリングコラムに取り付けることに
より、その位置がステアリングホイール60の回転によ
って変化しないように構成することが好ましい。
【0063】この図2に示す構成では、図1に示す構成
の装置で得られる効果と同様の効果を得ることができる
のみならず、従来、運転者用のシートの横に配置されて
いたシフト装置を廃止できるので、他の車載機器類の配
置の自由度が向上する。また第1シフトレバー66がス
テアリングホイール60よりも前方側に位置することに
なるが、この第1シフトレバー66によって選択される
レンジ位置は、前述した4つのレンジ位置であるから、
運転者のメータパネル(図示せず)やセンタークラスタ
に対する視線や前方視界を第1シフトレバー66によっ
て遮られることが少なく、視認性の悪化を防止すること
ができる。また許容される範囲でその長さを短くするこ
とにより、センタークラスタなどの視認性を向上させる
ことができる。
【0064】図3は、更に他の例を示しており、図1に
示す第2シフトレバー61と図2に示す第1シフトレバ
ー66とを備えた例である。これらのシフトレバー6
1,66のうち、走行中に第2シフトレバー61を操作
する頻度が高いので、第2シフトレバー61を第1シフ
トレバー66よりステアリングリングホイール60に近
づけて配置することが好ましい。そのように構成すれ
ば、第2シフトレバー61をステアリングホイール60
から手を離さずに指で操作することができ、その操作性
が良好になる。なお、これらの第1および第2のシフト
レバー61,66は、それぞれ異なる手で操作するか
ら、ステアリングコラムの円周方向に互いに位置をずら
して配置する。
【0065】上述した復帰スイッチ65は、Dレンジよ
り低速側の変速レンジからDレンジに戻すために制御を
行うためのものであるが、これと同様に二段以上の変速
レンジの切り換えを一動作で実行する機構を設けること
もできる。その一例を図4に示してあり、ここに示す例
では、第2シフトレバー61をステアリングホイール6
0から遠ざかる方向(図4の右方向)にその中立位置か
ら移動可能に構成され、これに併せてダブルカットスイ
ッチ67が設けられている。このダブルカットスイッチ
67は自動変速機用電子制御装置10に接続され、第2
シフトレバー61によってON動作させられることによ
り信号を出力し、その出力信号に基づいて現状の変速レ
ンジより二段低速側の変速レンジに切り換えるよう構成
されている。このダブルカットスイッチ67を設けたレ
ンジ制御装置による制御の一例を図5に示してある。な
お、図5は現在の変速レンジがDレンジの場合の制御例
であるが、現在の変速レンジが他の前進レンジの場合も
同様に制御することができる。
【0066】先ず、初期化やデータの読み込みを含む入
力信号の処理(ステップ1)が行われ、ついでDレンジ
が選択されているか否かがシフトポジション信号に基づ
いて判断される(ステップ2)。Dレンジが選択されて
いる場合には、カットオフスイッチ62およびカットス
イッチ63による変速レンジの切り換えが可能であり、
したがってステップ2で肯定判断された場合には、カッ
ト信号の有無が判断される(ステップ3)。すなわちカ
ットスイッチ63からの信号の有無を判断する。
【0067】カットスイッチ63がオン信号を出力して
いることによりステップ3で肯定判断された場合には、
ダウンシフトの許可条件が成立しているか否かが判断さ
れる(ステップ4)。このステップ4で肯定判断された
場合には、現状のDレンジに対して1段低速側の“4”
レンジが電気的に設定される(ステップ5)。すなわち
マニュアルバルブ40をDレンジ位置にしたまま、第1
ないし第4のソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL4 を動作
させて第4速までの変速段を車速やスロットル開度など
に基づいて、すなわち変速マップに基づいて設定する。
これを図5では仮にE−4レンジと記してある。
【0068】一方、ダウンシフトの許可条件が成立して
いないことによりステップ4で否定判断された場合に
は、現状の変速レンジであるDレンジを継続する(ステ
ップ6)。
【0069】またカット信号が出力されていないことに
よりステップ3で否定判断された場合には、ダブルカッ
ト信号が出力されているか否かが判断される(ステップ
7)。すなわち前記ダブルカットスイッチ67が第2シ
フトレバー61を操作することによってON動作させら
れているか否かが判断される。ダブルカット信号が出力
されていることによりステップ7で肯定判断された場合
には、2段のダウンシフトの許可条件が成立しているか
否かが判断される(ステップ8)。
【0070】この2段のダウンシフトの許可条件が成立
していた場合には、現状の変速レンジに対して2段低速
側の“3”レンジに切り換える(ステップ9)。これ
は、例えばマニュアルバルブ40を動作させないで、変
速マップを変更するとともに、その変更された変速マッ
プに従って第1ないし第4のソレノイドバルブSOL1 ,
〜SOL4 を動作させて第3速までの変速段を車速やスロ
ットル開度などに基づいて、すなわち変速マップに基づ
いて設定し、かつ第3速についてはエンジンブレーキが
効く状態とする。この変速レンジを図5では仮にE−3
レンジと記してある。
【0071】一方、2段ダウンシフトする許可条件が成
立していないことによりステップ8で否定判断された場
合には、1段ダウンシフトする許可条件が成立している
か否かが判断される(ステップ10)。これは、前述し
たステップ4と同様な判断ステップであり、したがって
肯定判断された場合にはE−4レンジに設定し(ステッ
プ11)、また否定判断された場合には現状の変速レン
ジであるDレンジを継続する(ステップ12)。
【0072】さらにマニュアルバルブ40を機械的に操
作することによりDレンジ以外の変速レンジが選択され
ていることによりステップ2で否定判断された場合に
は、第1ないし第4のソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL
4 を電気的に制御して設定するレンジ(図5ではE−レ
ンジと記してある)をキャンセルする(ステップ1
3)。
【0073】なおここで、上記のステップ4およびステ
ップ8ならびにステップ10で判断されるダウンシフト
許可条件について説明する。周知のように、ダウンシフ
トすれば変速比の増大によって駆動力が増大し、加速性
が増すとともに車両の挙動が変化する。例えば旋回中で
あれば、車輪での横力が駆動力の増大によって低下する
から、回頭性が変化する。あるいはまたエンジンブレー
キ状態になることにより車両の挙動が変化する。そこで
例えば図6の(A)あるいは(B)に示すように、舵角
と車速とに基づいて1段ダウンレンジ禁止領域および2
段ダウンレンジ禁止領域を、現在の変速レンジでの変速
段ごとに設定し、舵角と車速とで定まる走行状態がこの
禁止領域に入っている場合に、1段ダウンレンジの禁止
条件あるいは2段ダウンレンジの禁止条件が成立する。
またダウンレンジした場合には、変速比の増大に伴って
エンジン1の回転数が増大するから、エンジン1がオー
バーランする状態を上記の各ダウンレンジの禁止条件と
してもよい。
【0074】また一方、上記の制御例では、変速レンジ
を低速側に切り換えることに伴ってダウンシフトが生じ
る場合を例に採ったが、例えばDレンジが設定されてい
ても車速が低いなどのことにより第3速などの中低速段
が設定されている場合もあり、その状態で変速レンジの
切り換えを行ってもダウンシフトが生じない。このよう
な場合、直ちに変速レンジの切り換えを行ってよく、そ
の場合、切り換えられる変速レンジは、現在の変速段を
最高速段とする変速レンジに切り換えるように制御して
もよい。例えば第3速で走行中にダウンレンジ操作が行
われた場合、第3速を最高速段とする“3”レンジにダ
ウンするように制御してもよい。このような制御は、現
在の変速段を検出するとともに、その検出結果に基づい
て変速マップを読み出し、その読み出した変速マップに
基づいてソレノイドバルブを制御することにより実行で
きる。
【0075】ところで、上記のようにカットオフスイッ
チ62もしくはカットスイッチ63をON動作させて変
速レンジを切り換えた場合、マニュアルバルブ40はD
レンジ位置に固定されたままとなり、また第2シフトレ
バー61は中立位置に復帰しており、さらにカットオフ
スイッチ62やカットスイッチ63を押しボタンスイッ
チで構成した場合にもこれらのスイッチは動作前の状態
に戻っている。したがって変速レンジが切り替わるもの
の、その切り換え操作を行った操作機構の変化がなく、
実際に設定されている変速レンジを視覚的に知ることが
できない。そこで、スイッチ操作によって変速レンジを
切り換えた場合には、インジケータによって変速レンジ
が表示される。
【0076】その一例を図7に示してあり、メータパネ
ル内にP,R,N,D,4,3,2,Lのうちマニュア
ルバルブ40を機械的に動作させるシフトレバーの位置
に対応する文字が点灯し、あるいはその輝度が他のもの
より高くなり、また同時にスピードメータ68内に、電
気的に変速レンジが選択されていることを示す「ES
R」の表示69と現在の変速レンジを示す表示70とが
現れる。これは電子制御装置10により制御される。
【0077】上述した各実施例から知られるように、マ
ニュアルバルブ40を機械的操作によって切り換えるた
めの第1シフトレバー66は、主として走行開始時に操
作され、走行中での変速レンジの切り換えは、主として
第2シフトレバー61やカットオフスイッチ62あるい
はカットスイッチ63を操作することによって行われ
る。したがってPレンジやRレンジなどを機械的操作に
よって選択するシフトレバーは、要は、必要最低限の変
速レンジを選択できればよく、その配置位置は、従来一
般の車両と同様に、運転者のシートの横のフロアーであ
ってもよく、あるいはインストルメントパネル上であっ
てもよい。
【0078】図8は、フロアーあるいはインストルメン
トパネルに配置されるいわゆるゲート式のシフトレバー
の一例を模式的に示しており、Pレンジ、Rレンジ、N
レンジ、Dレンジ、“3”レンジ、Lレンジの各シフト
ポジションが、ここに挙げた順に車両の前方側から、あ
るいは上側から図8に示すように配置されている。な
お、図8の各シフトポジションを連結している実線は、
シフトレバーを移動させるガイド溝を示している。な
お、各変速段を手動操作によって設定するいわゆるスポ
ーツモードを選択できる構成とする場合には、図8に
(Sport)と記した箇所にスポーツモードのための
シフトポジションを設定すればよい。
【0079】また図9は、図8に示す構成から“3”レ
ンジポジションを廃止し、これに替えてエンジンブレー
キレンジであるLレンジへのシフトを選択的に禁止する
ように構成した例である。すなわち前進レンジは、前述
した第2シフトレバー61やカットオフスイッチ62あ
るいはカットスイッチ63によって選択でき、またこれ
らの電気的な操作機構によるレンジ操作が容易である。
したがって機械的に変速レンジを選択するシフト装置で
は、前進レンジとしてDレンジを選択できればよく、フ
ェール対策として他の一つのエンジンブレーキレンジを
選択できればよい。そのため図9に示す例では、通常は
エンジンブレーキレンジ(図9の例ではLレンジ)へシ
フトレバーが移動しないように、ガイド溝にピンなどの
遮断機構71が設けられ、適宜の位置に配置したフェー
ルスイッチ72を操作することによってその遮断機構7
1を開いてシフトレバーがLレンジポジションに移動で
きるように構成されている。なお、このフェールスイッ
チ72と遮断機構71とは電気的に連結された構成であ
ってもよく、あるいはリンクなどの機械的手段で連結さ
れた構成であってもよい。なお、この遮断機構71が請
求項1における保持機構に相当する。
【0080】さらにまたレンジアップのための信号を出
力するカットオフスイッチ62とレンジダウンのための
信号を出力するカットスイッチ63とは、ステアリング
ホイール60の正面(運転者側を向く面)と背面(イン
ストルメントパネル側を向く面)とに取り付けることが
できる。その例を図10に模式的に示してあり、破線の
円で囲んだプラス符号で示すカットオフスイッチ62が
ステアリングホイール60の背面に設けられ、実線の円
で囲んだマイナス符号で示すカットスイッチ63がステ
アリングホイール60の正面に設けられている。このよ
うな構成であれば、ステアリングホイール60を握って
いる手の親指と人差し指とで変速レンジの切り換え操作
を行うことができる。
【0081】上述した第1シフトレバー66のように変
速レンジを機械的な手段で変更する機構と、第2シフト
レバー61やカットオフスイッチ62あるいはカットス
イッチ63などの電気的に変速レンジを切り換える機構
とは、互いに独立して操作することができ、したがって
電気的に変速レンジを選択している状態で第1シフトレ
バー66を操作してマニュアルバルブ40を切り換える
場合が生じる。その場合にはマニュアルバルブ40を切
り換えることによって設定される変速レンジが優先的に
設定され、その制御は例えば図11に示す制御ルーチン
に従って実行される。
【0082】すなわち先ず入力信号の処理を行い(ステ
ップ21)、ついでカット制御中か否かが判断される
(ステップ22)。これは、カットスイッチ63もしく
はカットオフスイッチ62がON動作させられて変速レ
ンジが切り換えられたか否かの判断であり、電子制御装
置10での制御状態に基づいて電気的に判断される。こ
のステップ22で否定判断された場合には、特に制御を
行うことなくこのルーチンから抜け、また反対に肯定判
断された場合には、電気的な変速レンジの切り換えの可
能なDレンジから他の変速レンジ例えば“3”レンジ
に、機械的なシフト機構により変速レンジが切り換えら
れたか否かが判断される(ステップ23)。この判断
は、シフト装置に通常設けられているシフトポジション
センサの出力信号に基づいて判断することができる。
【0083】前記第1シフトレバー66が操作されるな
どのことによって“3”レンジにシフトされたことが判
断された場合、カット制御をキャンセルする(ステップ
24)。そして変速マップをDレンジ用のものに戻して
そのマップに従ってソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL4
を制御することによりDレンジでの変速段を走行状態に
基づいて設定する。すなわち第1シフトレバー66など
の機械的なレンジ操作機構によって選択された変速レン
ジに切り換える(ステップ25)。
【0084】また一方、Dレンジから“3”レンジにシ
フトしないことによりステップ23で否定判断された場
合には、第1シフトレバー66を操作するなどの機械的
なレンジ操作によってNレンジにシフトされたか否かが
判断される(ステップ26)。このステップ26で否定
判断された場合には、特に制御を行うことなくこのルー
チンから抜け、また肯定判断された場合には、ステップ
24およびステップ25に順に進んで、カット制御をキ
ャンセルするとともに、Nレンジが設定される。
【0085】第1シフトレバー66などを操作すること
により変速レンジを切り換える機械的なレンジ操作機構
は、運転者のより積極的な意志に基づく操作を必要とす
るから、このレンジ操作機構による選択された変速レン
ジを優先することにより、レンジ操作装置の使い勝手あ
るいは利便性が向上する。
【0086】上述した第2シフトレバー61や押しボタ
ンタイプのカットオフスイッチ62あるいはカットスイ
ッチ63による変速レンジの切り換えは、電気的に変速
レンジを設定することによって行われるから、このよう
にして設定した変速レンジを人為的操作によらずに変更
することができる。上記の図11に示す制御例は、その
電気的に設定した変速レンジの変更すなわちキャンセル
の要因として、機械的操作によって変速レンジが変更さ
れたことを採用したが、この発明の変速レンジ制御装置
では、電気的に設定した変速レンジを他の要因によって
変更することとしてもよい。図12に示す制御例は、電
気的に設定した変速レンジを、エンジン1の回転数に基
づいて変更する例である。
【0087】図12において、先ず入力信号の処理(ス
テップ31)を行った後、第1シフトレバー66などの
機械的に変速レンジを選択するシフトレバーがDレンジ
を選択しているか否かが判断される(ステップ32)。
この実施例では、Dレンジが選択されている場合にの
み、電気的に変速レンジを切り換えることができるから
である。したがってこのステップ32で否定判断された
場合にはこの制御ルーチンから抜け、また肯定判断され
た場合には、電気的に変速レンジを選択するモード(E
SRモード:Electric Shift Renge Control Mode )
なっているか否かが判断される(ステップ33)。これ
は、例えば前述したメインスイッチ64がON操作され
ているか否か、あるいはカットオフスイッチ62もしく
はカットスイッチ63がON操作されて変速レンジの切
り換えが行われているか否かによって判断することがで
きる。
【0088】このステップ33で否定判断された場合に
はこの制御ルーチンを抜け、また肯定判断された場合に
は、エンジン回転数Ne が予め決めた基準回転数Ne1以
上か否かが判断される(ステップ34)。この基準回転
数Ne1は、図13に示すように、エンジン1のオーバー
ラン回転数Ne0に対して、電気的なアップシフト制御の
遅れの間の回転数の増大を見込んで低回転数に設定され
ている。したがってエンジン回転数Ne がこの基準回転
数Ne1以上になってステップ34で肯定判断された場合
には、エンジン1がオーバーランする可能性があるの
で、変速レンジを高速側のレンジに切り換える制御を実
行する(ステップ35)。すなわち電子制御装置10か
らの出力信号によってソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL
4 のいずれかが切り換え動作させられて、電気的制御に
よるアップレンジが実行される。その場合、エンジン回
転数Ne が高いことにより、アップレンジに伴って変速
段が高速側の変速段にアップシフトされる。その結果、
変速比の低下によってエンジン回転数Ne が低下し、オ
ーバーランが防止される。
【0089】上記のアップレンジと同時に、変速レンジ
の切り換えのための信号を所定時間キャンセルする(ス
テップ36)。上記のように変速レンジを電気的に切り
換える場合には、不可避的な遅れがあるので、その切り
換え制御が完了するまでの時間、すなわち図13に示す
T1 時点からT2 時点までの間は、第2シフトレバー6
1あるいは押しボタンタイプのカットオフスイッチ62
もしくはカットスイッチ63を操作することによる変速
レンジの切り換え信号を無効にする。このステップ36
の制御を行うことにより、変速レンジが連続して二段切
り替わることがなく、違和感を防止することができる。
またダウンレンジやそれに起因するダウンシフトが生じ
ることがないので、エンジン1のオーバーランを防止す
ることができる。
【0090】上記のステップ36の制御を終了判断(ス
テップ37)が成立するまで継続する。この終了判断
は、アップレンジの制御の終了を判断するものであり、
エンジン回転数Ne やタイマなどによって判断すること
ができる。
【0091】一方、エンジン回転数Ne が前記基準回転
数Ne1より低回転数であることによりステップ34で否
定判断された場合には、ESRモードを継続する(ステ
ップ38)。すなわち電気的に設定される現在の変速レ
ンジをそのまま維持する。
【0092】この図12に示す制御は、変速段を電気的
制御によって変更する制御であるから、変速レンジを電
気的制御によって設定する自動変速機のみならず、変速
段を電気的制御によって設定する自動変速機にも適用す
ることができる。すなわちアップシフトスイッチやダウ
ンシフトスイッチあるいは変速段スイッチを設け、これ
らのスイッチをシフトレバーなどによってON動作さ
せ、その出力信号に基づいて変速段を設定する変速制御
が、スポーツモードと称されて既に公知となっている。
この種のスポーツモードでは、基本的には各変速段を人
為的操作に基づく電気信号によって設定するが、エンジ
ンのオーバーランなどの解除条件が成立した場合には、
人為的操作に基づく電気信号によらずに変速を実行す
る。
【0093】この解除条件の成立による変速の場合に
も、上述した図12に示すステップ36の制御を実行す
れば、2段のアップシフトやダウンシフトが生じること
を防止することができる。この制御を行うためには、図
12におけるステップ33を、スポーツモードが選択さ
れているか否かを判断するステップに変更し、またステ
ップ36を、変速信号のキャンセルを行うステップに変
更すればよい。
【0094】以上この発明を具体例に基づいて説明した
が、この発明は図15に示すギヤトレーンや図17に示
す油圧回路以外のギヤトレーンや油圧回路を備えた自動
変速機を対象として実施できる。
【0095】ここで上述の具体例をもって説明したこの
発明の特許請求の範囲に記載した構成以外の特徴的な態
様を列挙すれば、以下のとおりである。
【0096】機械的に変速レンジを切り換える第1レン
ジ操作機構と、該第1レンジ操作機構によって特定の変
速レンジを機械的に選択している状態で電気信号を出力
することにより電気的に変速レンジを切り換える第2レ
ンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レンジ制御装
置であって、前記第2レンジ操作機構が複数の前進レン
ジを選択でき、かつその選択可能なレンジのうち低速側
の所定のレンジでエンジンブレーキが効くよう構成され
ていることを特徴とする自動変速機の変速レンジ制御装
置。
【0097】前記第2レンジ操作機構がレバーによって
構成され、そのレバーを互いに反対の二方向に操作する
ことによりアップレンジとダウンレンジとが実行される
変速レンジ制御装置。
【0098】第2レンジ操作機構がアップレンジを行う
スイッチとダウンレンジを行うスイッチによって構成さ
れ、これらのスイッチがステアリングホイールの正面と
背面とに配置されている変速レンジ制御装置。
【0099】第2レンジ操作機構によるダウンレンジの
許可領域が設定され、その許可領域が現在の変速段によ
って変更され、あるいは現在の変速段とダウンシフト後
の変速レンジとに応じて変更されることを特徴とする変
速レンジ制御装置。
【0100】第2レンジ操作機構によってダウンレンジ
された変速レンジが、現在の変速段を最高速段とする変
速レンジである変速レンジ制御装置。
【0101】電気的に変速段を設定し、かつ原動機のオ
ーバーランが判断された場合に電気的にアップシフト制
御を実行する自動変速機の変速制御装置であって、前記
電気的なアップシフトの制御開始後終了するまで変速信
号を無効化することを特徴とする変速制御装置。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、エンジンブレーキの効く変速レンジを選択する場
合、保持機構を操作して第1レンジ操作機構による操作
を許容するよりも、第2レンジ操作機構によって行う方
が簡単であり、エンジンブレーキの効く変速レンジへの
切り換えのために第2レンジ操作機構を使用することが
促進される。換言すれば、機械的なレンジ切り換えを行
う第1レンジ操作機構に手を移動させる機会が少なくな
るので、変速レンジの切り換え操作の利便性が向上す
る。
【0103】また請求項2の発明によれば、全ての前進
段を設定できるドライブレンジなどの特定の変速レンジ
に、それより二段以上低速側の第2レンジ操作機構によ
って設定された変速レンジから復帰する操作を、復帰ス
イッチの一操作によって行うことが可能になり、変速レ
ンジの切り換え操作の利便性が向上する。
【0104】さらに請求項3の発明によれば、変速レン
ジを切り換えるための各レバーがステアリングホイール
の近くに配置されることになるので、ステアリングホイ
ールから大きく手を離さずに変速レンジの切り換えを行
うことができる。しかも前進レンジのうちのいずれかは
第2シフトレバーを操作することによって選択すること
になるため、第1シフトレバーは、全ての変速レンジに
対応してポジションを備える必要がなく、したがって第
1シフトレバーの操作位置を少なくして周辺機器との物
理的な干渉や視覚的な干渉を防止することができる。
【0105】請求項4の発明によれば、第1レンジ操作
機構によって選択した変速レンジと第2レンジ操作機構
によって選択した変速レンジとが相違した場合であって
も、運転者の意図をより正確に反映していると考えられ
る第1レンジ操作機構により選択された変速レンジを設
定することになり、運転者の意図と実際に設定される変
速レンジとの相違を防止することができる。
【0106】さらに請求項5の発明によれば、変速レン
ジを低速側のレンジに切り換える場合、スイッチの1回
の操作で二段以上低速側の変速レンジにダウンすること
ができ、操作性が向上する。
【0107】そして請求項6の発明によれば、原動機の
回転数がオーバーラン回転数より低い所定の回転数に達
した際に、レンジ操作機構により、選択されている変
レンジを高速側の変速レンジに切り換えるシフト信号が
出力されない場合は、レンジ操作機構の操作によらず
、変速レンジが高速側の変速レンジに切り換えられる
ことにより、変速段が変速比の小さい高速側の変速段に
切り換えられるので、原動機の回転数が低下し、その結
果、原動機のオーバーランを未然に防止することができ
る。また、原動機のオーバーランを生じさせないように
変速レンジを高速側の変速レンジに切り換える制御中
に、任意に操作できるレンジ操作機構からの信号が出力
された場合、レンジ操作機構からの信号がキャンセルさ
れて重複した制御が実行されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による第2レンジ操作機構である第2
シフトレバーの配置を示す図であり、(A)はステアリ
ングホイールの正面から見た図、(B)は第2シフトレ
バーの部分拡大図、(C)はステアリングホイールの側
方から見た図である。
【図2】この発明による第1レンジ操作機構である第1
シフトレバーをステアリングコラムに配置し、かつカッ
トオフスイッチとカットスイッチとをステアリングホイ
ールの正面側に設けた例の正面図である。
【図3】この発明による第1シフトレバーと第2シフト
レバーとをステアリングコラムに設けた例の正面図であ
る。
【図4】二段以上低速側の変速レンジに切り換えること
のできるスイッチを設けた例をステアリングホイールの
側方から見て示す図である。
【図5】電気的なレンジ操作機構によるダウンレンジの
制御例の一例を示すフローチャートである。
【図6】ダウンレンジの禁止領域の一例をDレンジの第
5速とDレンジの第3速とについて示す図である。
【図7】変速レンジのインジケータの一例を示す概略図
である。
【図8】フロアーあるいはインストルメントパネルに設
けられ、機械的に変速レンジを切り換える第1シフトレ
バーのシフトポジションの配列を示す図である。
【図9】フロアーあるいはインストルメントパネルに設
けられ、機械的に変速レンジを切り換える他の第1シフ
トレバーのシフトポジションの配列を示す図である。
【図10】カットオフスイッチとカットスイッチとをス
テアリングホイールに配置する例を模式的に示す図であ
る。
【図11】電気的に変速レンジを選択している状態で第
1シフトレバーによってDレンジ以外の変速レンジへの
シフトが行われた場合の制御例を説明するためのフロー
チャートである。
【図12】エンジンのオーバーランが生じる可能性があ
る場合の制御例を説明するためのフローチャートであ
る。
【図13】エンジンのオーバーランを防止するための制
御タイミングを示すタイムチャートである。
【図14】この発明で対象とする自動変速機の全体的な
制御系統を模式的に示す図である。
【図15】この発明で対象とする自動変速機のギヤトレ
ーンの一例を示すスケルトン図である。
【図16】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係
合・解放状態を示す図表である。
【図17】この発明で対象とする自動変速機の油圧回路
の一部を示す部分油圧回路図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 4 エンジン用電子制御装置 10 自動変速機用電子制御装置 61 第2シフトレバー 62 カットオフスイッチ 63 カットスイッチ 65 復帰スイッチ 66 第1シフトレバー 67 ダブルカットスイッチ 71 遮断機構 72 フェールスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小寺 治行 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 音部 集 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 友松 秀夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−17912(JP,A) 特開 平6−286493(JP,A) 特開 平5−196118(JP,A) 特開 平5−203020(JP,A) 特開 平4−173432(JP,A) 特開 平4−46262(JP,A) 特開 平2−256525(JP,A) 特開 昭63−72954(JP,A) 実開 昭63−42960(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 B60K 20/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の変速レンジを含む複数の変速レン
    ジを相互に機械的に切り換える第1レンジ操作機構と、
    該第1レンジ操作機構によって特定の変速レンジを機械
    的に選択している状態で電気信号を出力することにより
    電気的に変速レンジを切り換える第2レンジ操作機構と
    を備えた自動変速機の変速レンジ制御装置において ンジンブレーキの効く状態で所定の前進段を設定する
    エンジンブレーキレンジを設定するシフトポジション
    を、前記第1レンジ操作機構および前記第2レンジ操作
    機構により設定することができ、手動操作されて該エン
    ジンブレーキレンジを設定するシフトポジションへの前
    記第1レンジ操作機構の操作を選択的に許容する保持機
    構を備えているとともに、前記特定の変速レンジが選択
    されている状態から、前記保持機構を操作することな
    く、前記第2レンジ機構の操作により前記エンジンブレ
    ーキレンジを設定できるように構成されていることを特
    徴とする自動変速機の変速レンジ制御装置。
  2. 【請求項2】 特定の変速レンジを含む複数の変速レン
    ジを相互に機械的に切り換える第1レンジ操作機構と、
    該第1レンジ操作機構によって特定の変速レンジを機械
    的に選択している状態で電気信号を出力することにより
    電気的に変速レンジを切り換える第2レンジ操作機構と
    を備えた自動変速機の変速レンジ制御装置において 前記第2レンジ操作機構により前記変速レンジを一段ず
    つ順に切り換えることができるとともに、前 記第2レン
    ジ操作機構により選択されている前記特定の変速レンジ
    より二段以上低速側の変速レンジを解除して前記特定の
    変速レンジに切り換える復帰スイッチ機構を備えている
    ことを特徴とする自動変速機の変速レンジ制御装置。
  3. 【請求項3】 特定の変速レンジを含む複数の変速レン
    ジを相互に機械的に切り換える第1レンジ操作機構と、
    該第1レンジ操作機構によって特定の変速レンジを機械
    的に選択している状態で電気信号を出力することにより
    電気的に変速レンジを切り換える第2レンジ操作機構と
    を備えた自動変速機の変速レンジ制御装置において、 前記第1レンジ操作機構が、ステアリングコラムの半径
    方向に向けて突出するとともにステアリングコラムの円
    周方向に回動して前記特定の変速レンジを含む複数の変
    速レンジを機械的に選択する第1シフトレバーを有し、
    前記第2レンジ操作機構が、前記第1シフトレバーに対
    して前記ステアリングコラムの軸線方向および円周方向
    にずれた位置に配置されるとともに、前記第1シフトレ
    バーによって前記特定の変速レンジを選択している際に
    操作され、この特定の変速レンジより低速側の変速レ
    ジを電気的に設定する第2シフトレバーを有しているこ
    とを特徴とする自動変速機の変速レンジ制御装置。
  4. 【請求項4】 特定の変速レンジを含む複数の変速レン
    ジを相互に機械的に切り換える第1レンジ操作機構と、
    該第1レンジ操作機構によって特定の変速レンジを機械
    的に選択している状態で電気信号を出力することにより
    電気的に2つ以上の変速レンジに切り換えることのでき
    る第2レンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レン
    ジ制御装置において、 前記第2レンジ操作機構によって前記特定の変速レンジ
    以外の所定の変速レンジを設定している状態で、前記第
    1レンジ操作機構が、前記特定の変速レンジから前記所
    定の変速レンジ以外の変速レンジに切り換えられた場合
    に、該第1レンジ操作機構により選択された変速レンジ
    を、第2レンジ操作機構に優先して設定する手段を備え
    ていることを特徴とする自動変速機の変速レンジ制御装
    置。
  5. 【請求項5】 特定の変速レンジを含む複数の変速レン
    ジを相互に機械的に切り換える第1レンジ操作機構と、
    該第1レンジ操作機構によって特定の変速レンジを機械
    的に選択している状態で電気信号を出力することにより
    電気的に2つ以上の変速レンジに切り換えることのでき
    る第2レンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レン
    ジ制御装置において、前記2つ以上の変速レンジが前記特定の変速レンジより
    も低速側の変速レンジであり、かつ、前記第2レンジ操
    作機構が、変速レンジを1段ずつ順に切り換える機能を
    有しているとともに、前 記第2レンジ操作機構が、二段
    以上低速側の変速レンジに切り換えることのできるスイ
    ッチを備えていることを特徴とする自動変速機の変速レ
    ンジ制御装置。
  6. 【請求項6】 原動機の出力側に連結された自動変速機
    を有し、設定可能な変速段が異なる複数の変速レンジ
    を、レンジ操作機構により電気的に選択可能な自動変速
    機の変速レンジ制御装置において、 前記原動機の回転数がオーバーラン回転数より低い所定
    の回転数に達したことを判断する回転数判断手段と、該
    回転数判断手段が原動機の回転数が前記所定回転数に達
    したことを判断した際に、選択されている変速レンジ
    を、前記レンジ操作機構により、前記選択されている変
    速レンジで設定可能な変速段よりも高速段を設定可能な
    速側の変速レンジに切り換えるシフト信号の出力がな
    い場合に、選択されている変速レンジを前記高速側の変
    速レンジに電気的に切り換えるレンジアップ手段と、前
    記レンジアップ手段による前記高速側の変速レンジへの
    切り換えが終了するまでの間は、前記レンジ操作機構に
    よる変速レンジの切換信号をキャンセルする手段とを備
    えていることを特徴とする自動変速機の変速レンジ制御
    装置。
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