JP3344291B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
自動変速機の制御装置Info
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Description
速機の制御装置に関し、特に、自動変速機の変速レンジ
を機械的に切り換える操作機構と、変速レンジを電気的
に切り換える操作機構とを備えた制御装置に関するもの
である。
変速レンジを任意に選択できるように構成されている。
その変速レンジとしては、車両を停止状態に維持するた
めのパーキングレンジ、後進走行するためのリバースレ
ンジ、ニュートラルレンジ、前進走行のためのドライブ
レンジならびにアップシフトによって設定可能な変速段
を所定の中速段以下に制限しかつエンジンブレーキを効
かせる状態で中速段を設定するエンジンブレーキレンジ
などがある。
には、シフトレバー(第1レンジ操作機構)を手動操作
してマニュアルバルブを切り換えることにより行ってい
る。これに対して最近では、変速制御のみならばエンジ
ンブレーキ状態の制御を、電子制御装置によりソレノイ
ドバルブを制御することにより実行するいわゆる電子制
御式自動変速機が採用されるようになってきており、こ
の種の自動変速機では、変速やレンジの切り換えを電気
的に行うことができる。すなわち各変速レンジに応じた
変速線図(マップ)を電子データとして記憶しておき、
また車速やスロットル開度などの車両の走行状態を電気
的に検出して電子データとして読み込み、それらのデー
タに基づく演算の結果としてソレノイドバルブを適宜に
制御することにより、走行状態に応じた変速段を設定
し、また選択されている変速レンジに応じて変速段を制
限し、あるいはエンジンブレーキを効かせる。
ンジを電気的に切り換えことのできる装置が特開平5−
196118号公報に記載されている。この公報に記載
された装置は、ステアリングホイールにスイッチ(第2
レンジ操作機構)を設け、そのスイッチをオン操作する
ことにより出力される信号に応じてアップシフトあるい
はダウンシフト、もしくはアップレンジあるいはダウン
レンジを実行するように構成されている。したがって走
行中にステアリングホイールから手を離すことが抑制さ
れ、またレンジの切り換えのために視線が前方から外れ
ることが抑制されるなどの利点があるとされている。
グホイールは、車両の舵取り制御を行うための機構であ
り、車両の走行中は、常時、運転者により操作されてい
る。このため、ステアリングホイールの操作中に、運転
者の意図しない前記スイッチの誤作動があった場合に
も、運転者の意図に関わりなくレンジの変更が生じ、か
つ、シフトが行われてしまい、運転者に違和感を与える
問題があった。
れたものであり、第2レンジ操作機構が誤操作された場
合に、自動変速機の不用意な変速を抑制することの可能
な自動変速機の制御装置を提供することを目的とするも
のである。
的を達成するために、請求項1の発明は、自動変速機の
変速レンジを機械的に切り換える第1レンジ操作機構
と、この第1レンジ操作機構によって特定の変速レンジ
を機械的に選択している状態で電気信号を出力すること
により電気的に変速レンジを切り換える第2レンジ操作
機構とを備えた自動変速機の制御装置において、前記第
1レンジ操作機構の操作による変速レンジの変更に適用
される変速段の制御内容と、前記第2レンジ操作機構の
操作による変速レンジの変更に適用される変速段の制御
内容とを異らせる制御を行う変速制御手段を備えている
ことを特徴とする。
機構の操作による変速レンジの変更に適用される変速段
の制御内容よりも、第2レンジ操作機構の操作による変
速レンジの変更に適用される変速段の制御内容の方が変
速し難くなるように設定することが可能になる。このた
め、第2レンジ操作機構が誤操作されてレンジ変更が行
なわれた場合でも、運転者の意図から外れた変速が抑制
される。
に加え、前記変速制御手段は、前記第1レンジ操作機構
の操作による変速レンジの変更に適用されるダウンシフ
ト車速よりも、前記第2レンジ操作機構の操作による変
速レンジの変更に適用されるダウンシフト車速の方を低
車速に設定する制御を行うことを特徴とする。
に加え、第2レンジ操作機構が誤操作されてレンジ変更
が行なわれた場合でも、運転者の意図から外れたダウン
シフトが抑制され、運転者が違和感を与える可能性が少
なくなる。
成に加え、車両が走行する路面の摩擦係数を検出する摩
擦係数検出手段を備え、前記変速制御手段は、前記摩擦
係数検出手段により検出される路面の摩擦係数が低下す
るほど、前記第2レンジ操作機構の操作による変速レン
ジの変更に適用されるダウンシフト車速を低車速に設定
する制御を行うことを特徴とする。
に加え、車両が低摩擦係数路を走行中に第2レンジ操作
機構が誤操作された場合には、運転者の意図から外れた
ダウンシフトの抑制機能が一層高められ、運転者に違和
感を与える可能性が少なくなる。
り具体的に説明する。先ず、全体的な制御系統について
説明すると、図3は、原動機の一例としてのエンジン1
および自動変速機2についての制御系統図を示してお
り、アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号がエン
ジン用電子制御装置4に入力されている。
ルアクチュエータ5によって駆動される電子スロットル
バルブ6が設けられている。そしてこの電子スロットル
バルブ6は、アクセルペダル3の踏み込み量に応じてエ
ンジン用電子制御装置4からスロットルアクチュエータ
5に制御信号が出力され、その制御量に応じて開度が制
御されるようになっている。
子制御装置4は、中央演算処理装置(CPU)および記
憶装置(RAM,ROM)ならびに入出力インターフェ
ースを主体とするものであって、このエンジン用電子制
御装置4には、上記のアクセルペダル3の踏み込み量に
応じた信号に加えて、エンジン回転速度Ne 、吸入空気
量Q、吸入空気温度、スロットル開度、車速、エンジン
水温、ブレーキスイッチの出力信号などが、制御データ
として入力されている。
のスロットルアクチュエータ5の制御に加えて、自動変
速機2の変速時などにおいて、エンジン1のトルク制御
のために燃料噴射装置7や点火時期を変更するイグナイ
タ8などに信号を出力するように構成されている。
は、油圧を電気的に制御して変速やロックアップクラッ
チの係合・解放の制御などを行ういわゆる電子制御式の
自動変速機である。そして、自動変速機2の油圧を制御
する油圧制御装置9は、主として変速を実行するための
3つのシフトソレノイドバルブSOL1 ,SOL2 ,SOL3
と、主としてエンジンブレーキ状態を制御するソレノイ
ドバルブSOL4 と、主としてロックアップクラッチを制
御するリニアソレノイドバルブSLU、スロットル開度に
応じてライン圧を制御するリニアソレノイドバルブSL
T、主としてアキュームレータの背圧を制御するリニア
ソレノイドバルブSLNとを備えている。
バルブに制御信号を出力する自動変速機用電子制御装置
10が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
10は、前述したエンジン用電子制御装置4と同様に、
中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,
ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とする
ものである。したがって、必要に応じてエンジン用電子
制御装置4と、自動変速機用電子制御装置10とを統合
・一体化することができる。
自動変速機2の変速やロックアップクラッチを制御する
ために、予め変速マップや演算式が記憶されている。こ
の変速マップは、スロットル開度および車速を基準とす
るものであり、変速マップには、低速段から高速段にア
ップシフトすることを許可するアップダウンシフト線、
高速段から低速段にダウンシフトすることを許可するダ
ウンシフト線、ロックアップクラッチの係合・解放領域
などが設定されている。そして、自動変速機用電子制御
装置10に入力されるデータに基づく演算を行い、その
演算結果に基づいた制御信号を前記各ソレノイドバルブ
に出力して変速やロックアップクラッチの係合・解放の
制御ならびに変速時の過渡油圧の制御などを実行するよ
うに構成されている。
は、制御データとして、上記のスロットル開度、車速、
エンジン水温、ブレーキスイッチの出力信号に加えて、
シフトポジション、パターンセレクトスイッチの出力信
号、後述するクラッチC0 の回転数を検出するC0 セン
サからの出力信号、第2クラッチC2 の回転数を検出す
るC2 センサの出力信号、自動変速機2の油温、マニュ
アルシフトスイッチの出力信号、変速レンジを低速側に
切り換えるカット信号、変速レンジを高速側に切り換え
るカットオフ信号などが入力されている。
は、シフトレバーの位置を表示するシフトレバー位置イ
ンジケータ11と、選択されている変速レンジを表示す
るシフトレンジインジケータ12とが接続されている。
なお、これらのインジケータ11,12は、インストル
メントパネルに組み込まれたメータパネル(それぞれ図
示せず)に設けることができる。
有効に出力されるように切り換えるメインスイッチを設
けることもでき、その場合、そのメインスイッチの信号
は自動変速機用電子制御装置10に入力される。さらに
また、自動変速機用電子制御装置10には、ステアリン
グホイールの操舵角の検出信号、車両のヨーレイト検出
信号が入力される。自動変速機用電子制御装置10で
は、ステアリングホイールの操舵角およびヨーレイトに
基づいて、車両の走行している路面の摩擦係数が演算さ
れる。
ータ通信可能に接続されており、特に自動変速機用電子
制御装置10からエンジン用電子制御装置4には、各変
速段を設定する信号が送信されており、またエンジン用
電子制御装置4から自動変速機用電子制御装置10に
は、エンジン1の一回転当たりの吸入空気量(Q/N
e)が送信されている。
段の変速段を設定することができ、そのギヤトレーンの
一例を図4に示してある。図4において、自動変速機2
はトルクコンバータ13を介してエンジン1に連結され
ている。このトルクコンバータ13は、エンジン1のク
ランク軸14に連結されたポンプインペラ15と、自動
変速機2の入力軸16に連結されたタービンランナー1
7と、これらポンプインペラ5とタービンランナー17
との間を直結するロックアップクラッチ18と、一方向
クラッチ19によって一方向の回転が阻止されているス
テータ20とを備えている。
段の切り換えを行う副変速部21と、後進段および前進
4段の切り換えが可能な主変速部22とを備えている。
副変速部21は、サンギヤS0 、リングギヤR0 、およ
びキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれらサンギヤ
S0 およびリングギヤR0 に噛み合わされているピニオ
ンP0 からなる遊星歯車装置23と、サンギヤS0 とキ
ャリヤK0 との間に設けられたクラッチC0 および一方
向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジング29との
間に設けられたブレーキB0 とを備えている。
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置24と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置25と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置26とを備え
ている。
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸27に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸28との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸28との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング29に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング29
との間には、第1一方向クラッチF1 およびブレーキB
2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッチF
1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6と反
対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるよう
に構成されている。
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング29との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
の回転数すなわち入力回転数を検出するC0 センサ30
と、主変速部22における第2クラッチC2 の回転数を
検出するC2 センサ31が設けられている。なお、これ
らのセンサ30,31は、前述したように自動変速機用
電子制御装置10に接続されている。
段とを設定することができ、これらの変速段を設定する
ための各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図5の係合
作動図表に示してある。なお、図5において○印は係合
状態、◎印は係合してもトルク伝達に関係しないこと
を、●印はエンジンブレーキを効かせるために係合する
ことを、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
段を設定するために、図6に示す油圧回路が前記油圧制
御装置9に設けられている。すなわちスロットル開度に
応じたライン圧PL の供給を受けるマニュアルバルブ4
0と上述した各摩擦係合装置の油圧サーボ手段との間
に、第1速エンジンブレーキ用の第4ブレーキB4 に対
するコントロール圧PC の給排を制御する 1-2シフトバ
ルブ41、第3速達成用の第2ブレーキB2 に対するド
ライブレンジ圧PD の給排を制御する 2-3シフトバルブ
42、第3速エンジンブレーキ用の第1ブレーキB1 に
対するコントロール圧PC の給排と第4速および第5速
達成用の第2クラッチC2 に対するドライブレンジ圧P
D の給排とを制御する 3-4シフトバルブ43、ブレーキ
B0 とクラッチC0 とへのライン圧PL の供給を切り換
える 4-5シフトバルブ44が設けられている。
を元圧として変速中にリニアソレノイドバルブSLNの出
力する信号圧で調圧してコントロール圧PC を発生させ
るプレッシャーコントロールバルブ45、コントロール
圧PC の 2-3シフトバルブ42に対する給排を切り換え
るエンジンブレーキリレーバルブ46、クラッチC0に
対する 4-5シフトバルブ44を介したライン圧PL の給
排を切り換えるC0 エキゾーストバルブ47が設けられ
ている。
は 2-3シフトバルブ42の切換用の信号圧を出力し、第
2シフトソレノイドバルブSOL2 は 1-2シフトバルブ4
1の切換用の信号圧を出力し、第3シフトソレノイドバ
ルブSOL3 は 1-2シフトバルブ41を介してC0 エキゾ
ーストバルブ47に切換用の信号圧を出力するようにな
っている。また第4ソレノイドバルブSOL4 はエンジン
ブレーキリレーバルブ46とC0 エキゾーストバルブ4
7とに切換用の信号圧を出力し、リニアソレノイドバル
ブSLNはプレッシャーコントロールバルブ45に調圧用
の信号圧を出力するようになっている。さらに第1ブレ
ーキB1 および第4ブレーキB4 以外の摩擦係合装置に
はアキュームレータが付設されている。
に詳しく説明すると、マニュアルバルブ40は、後述す
る第1レンジ操作機構としてのシフトレバーにケーブル
などの機械的な手段で連結されてシフトレバーに連動す
るスプールバルブによって構成されており、ライン圧P
L を入力ポート48から供給されて、スプール49の摺
動位置に応じて入力ポート48を各出力ポートに連通さ
せて出力するものである。
ート50のみから出力し、“3”ポジションではこれに
加えて“3”レンジポート51から出力し、“2”ポジ
ションではさらに“2”レンジポート52から出力し、
LポジションではさらにLレンジポート53から出力す
るようになっている。これに対してRポジションではR
レンジポート54から出力し、またNポジションでは全
ての出力ポートを閉じ、Pポジションでは入力ポート4
8をドレーンポートEXに連通させる。
ジを選択することができるが、これは、最高速段である
第5速を禁止する変速レンジであり、マニュアルバルブ
40ではスプール49が中心軸線を中心にして回動し、
上記の“2”レンジポート52から油圧が出力される。
5は、バネによって一方向に押圧されたスプールとプラ
ンジャとを有しており、Dレンジ圧PD を入力とし、こ
れをリニアソレノイドバルブSLNの出力信号で調圧し、
コントロール圧PC をエンジンブレーキリレーバルブ4
6を経て 2-3シフトバルブ42に供給する。
ネによって一方向に押圧されたスプールとプランジャと
を備えた切換弁であって、“2”レンジ圧がプランジャ
に印加されるとともに、リニアソレノイドバルブSLNの
信号圧をスプールに印加され、いずれかの油圧による 2
-3シフトバルブ42へのコントロール圧PC の供給と、
その油圧の解放による 2-3シフトバルブ42からのコン
トロール圧PC の排出を切り換える。
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第1
シフトソレノイドバルブSOL1 の信号圧およびLレンジ
圧の印加により、コントロール圧PC の 3-4シフトバル
ブ43と 1-2シフトバルブ41との供給の切り換え、お
よびDレンジ圧の油路L1aと油路L1bとの連通と、ドレ
ーンの切り換えとを行う。
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁である。この
1-2シフトバルブ41は、第2シフトソレノイドバルブ
SOL2 の信号圧および油路L1aからの油圧により、コン
トロール圧PC の第4ブレーキB4 への供給と、このブ
レーキB4 からの排圧との切り換え、および第3シフト
ソレノイドバルブSOL3 の信号圧の油路LS32 への供給
と、その油路LS32 からの排出との切り換えを行う。
てバネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切
換弁であり、第2シフトソレノイドバルブSOL2 の信号
圧、油路L1bからの油圧および油路L3 からの油圧によ
り、油路LS3からの第3シフトソレノイドバルブSOL3
の信号圧の油路LS34 を介した 4-5シフトバルブ44へ
の供給と遮断、油路L1aの油路L1eへの連通と遮断およ
びコントロール圧PCの第1ブレーキB1 への供給とそ
のブレーキB1 からの排圧とを制御する。
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、油路
LS34 からの信号圧と油路L2 の油圧により、ライン圧
PLのC0 エキゾーストバルブ47への供給と排出との
切り換え、油路LL1を介したブレーキB0 への供給とそ
のブレーキB0 からの排出とを制御する。
って一方向に押圧されたスプール55とプランジャ56
とを備えた切換弁であり、油路LS4を経由した第4ソレ
ノイドバルブSOL4 の信号圧、油路LS32 を経由した第
3ソレノイドバルブSOL3 の信号圧および油路L1dの油
圧により、 4-5シフトバルブ44を経由したライン圧P
L を油路LL3を経由してクラッチC0 に供給し、またこ
のクラッチC0 から排出するようになっている。
いて、図示のニュートラルポジションでは、 4-5シフト
バルブ44およびC0 エキゾーストバルブ47を経由し
てライン圧PL がクラッチC0 に供給されているが、マ
ニュアルバルブ40を経由する油路が遮断されているた
め、第1クラッチC1 の油圧はドレーンされている。な
お、図における各バルブの中心線を挟む位置のずれは、
スプール変位の限界位置を示し、特に各シフトバルブに
ついては、中心線の左右に数字の振り分けで、位置と変
速段とを対応させている。
を手動操作することに伴うマニュアルバルブ40のポジ
ションの選択に応じて、車速とエンジン負荷(例えばス
ロットル開度)に対応した電子制御によりレンジ圧の調
圧と各シフトソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL3 がON
/OFF制御されて、各変速段が設定される。すなわち
各クラッチおよびブレーキが図5に示すように制御され
て一方向クラッチ(OWC)との関連で、各変速段が設
定され、また第4ソレノイドバルブSOL4 のON/OF
Fに伴うその信号圧の出力によってエンジン(E/G)
ブレーキ状態を得ることができる。
態で第4ソレノイドバルブSOL4 から信号圧を出力させ
ると、エンジンブレーキリレーバルブ46のスプールが
図6の左半分に示す位置に移動させられ、その結果、D
レンジ圧を元圧としたコントロール圧PC が 2-3シフト
バルブ42を介して 3-4シフトバルブ43に供給され、
ここから第1ブレーキB1 に油圧が供給されてこれが係
合する。すなわち第3速でエンジンブレーキが効く状態
になる。
イドバルブSOL4 が信号圧を出力すると、C0 エキゾー
ストバルブ47のスプールの一端側に油圧が供給される
ので、そのスプールが図6の左半分に示す位置に移動
し、 4-5シフトバルブ44を介して供給されたライン圧
PL が副変速部21におけるクラッチC0 に供給されて
これが係合し、第2速でエンジンブレーキを効かせるこ
とができる。
バルブSOL4 が信号圧を出力すると、上述した第3速の
場合と同様に、エンジンブレーキリレーバルブ46から
2-3シフトバルブ42にコントロール圧PC が出力さ
れ、さらにそのコントロール圧PC が 2-3シフトバルブ
42から 1-2シフトバルブ41に供給され、ここから第
4ブレーキB4 に送られて、これが係合する。すなわち
第1速でエンジンブレーキを効かせることができる。
第1ないし第3のシフトソレノイドバルブSOL1 ,〜S
OL3 をON/OFF制御して、その出力圧によって各シ
フトバルブ41,〜44を適宜に切り換え動作させるこ
とにより設定され、これは従来の装置と同様であり、図
6の油圧回路から容易に知られるところである。
速段を電気的に制御して設定することができ、また第3
速以下の変速段でのエンジンブレーキを、第4ソレノイ
ドバルブSOL4 を電気的に制御することにより設定でき
る。このような機能を利用して、この発明にかかる自動
変速機の制御装置は、前進レンジの切り換えを電気的に
行うように構成されている。
第2レンジ操作機構の一例を図7に示してある。図7に
おいて符号60はステアリングホイール(ハンドル)を
示しており、このステアリングホイール60を取り付け
てあるステアリングコラム(図示せず)に第2のシフト
レバー61が取り付けられている。
グホイール60に接近した位置にステアリングコラムか
らその半径方向に突出して配置され、その長さは、ステ
アリングホイール60を握っている手の指で操作できる
長さとされている。
置に常時位置するように弾性力で保持されており、その
中立位置からステアリングコラムの半径方向に回動で
き、またステアリングホイール60側に引き寄せること
ができるように構成されている。
作は、変速レンジのアップ・ダウンのための操作であ
り、その操作を検出するためのスイッチ62,63が設
けられている。これらのスイッチ62,63は、ON動
作させられる都度、信号を出力するいわゆるモメンタリ
ースイッチであって、それらのうち、第2シフトレバー
61の中立位置に対して図7の反時計方向に回転した位
置にあるスイッチ62が、変速レンジを高速側に切り換
える(アップレンジ)ための信号を出力するカットオフ
スイッチであり、これとは反対側に位置するスイッチ6
3が、変速レンジを低速側に切り換える(ダウンレン
ジ)ための信号を出力するカットスイッチである。
ットスイッチ63は、前述した自動変速機用電子制御装
置10に接続されている。またこれらのスイッチ62,
63は、Dレンジが設定されている場合にアクティブと
なるよう、すなわち電気信号を出力可能な状態となるよ
うに構成されている。
機械的に切り換え動作させるシフトレバー(図示せず)
によってDレンジが選択された場合に、これらのスイッ
チ62,63の回路を機能させるように構成することに
よって達成できる。あるいはこれに替えて、シフト装置
やインストルメントパネルあるいは第2シフトレバー6
1などの適宜の位置に、メインスイッチ64を設け、こ
のメインスイッチ64をON操作することによって各ス
イッチ62,63をアクティブにするように構成しても
よい。
グホイール60側に引き寄せる操作は、第2シフトレバ
ー61を上記のようにステアリングコラムの円周方向に
回動操作して電気的に設定した変速レンジをキャンセル
してDレンジに復帰させるための操作であり、そのよう
な第2シフトレバー61の操作を検出するための復帰ス
イッチ65が設けられている。
制御装置10に接続され、第2シフトレバー61の復帰
操作に伴う信号を自動変速機用電子制御装置10に入力
するようになっている。なお、この第2シフトレバー6
1の配置位置および動作方向を図7の(C)に拡大して
示してある。
る変速レンジの切り換えは、マニュアルバルブ40がD
レンジ位置にある場合、すなわち機械的に変速レンジを
選択するシフト装置でDレンジを選択している場合に実
行可能であり、Dレンジでカットスイッチ63もしくは
カットオフスイッチ62が信号を出力することにより、
変速レンジがダウン制御もしくはアップ制御される。
制御は、現状の変速レンジに対して一段低速側もしくは
高速側の変速レンジに切り換えることにより実行され、
具体的には、カットスイッチ63が1回信号を出力する
ごとに、すなわち第2シフトレバー61を時計方向に1
回回動操作するごとに、Dレンジ→“4”レンジ→
“3”レンジ→“2”レンジ→Lレンジの順に切り換え
られ、また反対にカットオフ信号が1回信号を出力する
ごとに、すなわち第2シフトレバー61を1回反時計方
向に回動操作するごとに、Lレンジ→“2”レンジ→
“3”レンジ→“4”レンジ→Dレンジの順に切り換え
られる。
速段およびエンジンブレーキの効く変速段が決められて
おり、それらの変速段がマップとして予め電子制御装置
10に記憶させられている。また併せてエンジンブレー
キを効かせるためのソレノイドバルブのON/OFFパ
ターンが記憶させられている。そして前記カットスイッ
チ63もしくはカットオフスイッチ62がON動作させ
られる毎にその変速マップおよびソレノイドパターンが
変更され、所定の変速レンジが設定される。
に高速側の変速レンジが存在しないから、カットオフス
イッチ62がON動作することによる出力信号がキャン
セルされ、またLレンジでは、それ以下の低速側の変速
レンジが存在しないからカットスイッチ63がON動作
することによる出力信号がキャンセルされる。
切り換えると、それに併せてダウンシフトが生じること
があり、その場合、エンジン回転数が増大する。したが
ってエンジン1の保護のために、エンジン1がオーバー
ランするような状態でカットスイッチ63がON動作さ
せられた場合には、その出力信号をキャンセルし、現状
の変速レンジを維持する。これは、従来のシフト装置に
おけるダウンレンジの禁止制御と同様な制御である。
れた場合には、機械的にマニュアルバルブ40を移動さ
せて選択されているDレンジを設定する。これは、変速
レンジを制御するための変速マップをDレンジ用のもの
に切り換え、そのマップに従ってソレノイドバルブをO
N・OFF制御することによって実行される。
御装置によれば、前進走行のための変速レンジをステア
リングホイール60の近傍に設けた第2シフトレバー6
1を操作することによって切り換えることができるの
で、ステアリングホイール60から手を離さずに、また
視線を前方に向けたまま、変速レンジの切り換え操作が
可能になり、変速レンジの切り換えの操作性が向上す
る。
帰スイッチ65をON動作させることにより、直ちにD
レンジを設定できるので、前記カットオフスイッチ62
を複数回、ON動作させてDレンジに復帰するのと比較
して、Dレンジへの復帰を容易に行うことができ、その
点でもレンジ操作の操作性が向上する。
機の制御装置は、前進レンジ同士の間のでのシフトを第
2レンジ操作機構で行い、またその操作は、マニュアル
バルブ40がDレンジに設定されている状態で可能であ
る。したがって前進レンジの間でのシフトのためのスイ
ッチは、必ずしも第2シフトレバー61によって行うよ
う構成する必要はなく、またマニュアルバルブ40を動
作させるための機械的な第1レンジ操作機構は、前進走
行のためのレンジ位置としてDレンジ位置のみを備えた
構成であってもよい。図8に示す例は、これらの点を考
慮して構成されている。
バルブ40にケーブルなどの機械的な手段で連結された
第1シフトレバー(第1レンジ操作機構)66が、ステ
アリングコラムにその半径方向に突出して設けられてい
る。この第1シフトレバー66は、いわゆる従来のコラ
ムタイプのシフト装置におけるレバーと同様に、ステア
リングコラムの円周方向に回動操作されてマニュアルバ
ルブ40を切り換え動作させるように構成されている。
66は、パーキング(P)、リバース(R)、ニュート
ラル(N)、ドライブ(D)の4つのレンジ位置のみを
備えており、これらのレンジ位置は図8に示すように、
ここに挙げた順に反時計方向に配列されている。なお、
PレンジとRレンジとの間、およびRレンジとNレンジ
との間で、シフトボタン(図示せず)を押圧する必要が
あるように構成することは任意である。
換えるためのカットオフスイッチ62とカットスイッチ
63とが、ステアリングホイール60の中心寄りの位置
に配置されている。なお、これらのスイッチ62,63
は、モメンタリーな押しボタンスイッチによって構成さ
れており、ステアリングホイール60に取り付けられて
いてもよいが、ステアリングコラムに取り付けることに
より、その位置がステアリングホイール60の回転によ
って変化しないように構成することが好ましい。
の装置で得られる効果と同様の効果を得ることができる
のみならず、従来、運転者用のシートの横に配置されて
いたシフト装置を廃止できるので、他の車載機器類の配
置の自由度が向上する。また第1シフトレバー66がス
テアリングホイール60よりも前方側に位置することに
なるが、この第1シフトレバー66によって選択される
レンジ位置は、前述した4つのレンジ位置であるから、
運転者のメータパネル(図示せず)やセンタークラスタ
に対する視線や前方視界を第1シフトレバー66によっ
て遮られることが少なく、視認性の悪化を防止すること
ができる。また許容される範囲でその長さを短くするこ
とにより、センタークラスタなどの視認性を向上させる
ことができる。
示す第2シフトレバー61と、図8に示す第1シフトレ
バー66とを備えた例である。これらのシフトレバー6
1,66のうち、走行中に第2シフトレバー61を操作
する頻度が高いので、第2シフトレバー61を第1シフ
トレバー66よりステアリングリングホイール60に近
づけて配置することが好ましい。そのように構成すれ
ば、第2シフトレバー61をステアリングホイール60
から手を離さずに指で操作することができ、その操作性
が良好になる。なお、これらの第1および第2のシフト
レバー61,66は、それぞれ異なる手で操作するか
ら、ステアリングコラムの円周方向に互いに位置をずら
して配置する。
り低速側の変速レンジからDレンジに戻すために制御を
行うためのものであるが、これと同様に二段以上の変速
レンジの切り換えを一動作で実行する機構を設けること
もできる。その一例を図10に示してあり、ここに示す
例では、第2シフトレバー61をステアリングホイール
60から遠ざかる方向(図10の右方向)にその中立位
置から移動可能に構成され、これに併せてダブルカット
スイッチ67が設けられている。このダブルカットスイ
ッチ67は自動変速機用電子制御装置10に接続され、
第2シフトレバー61によってON動作させられること
により信号を出力し、その出力信号に基づいて現状の変
速レンジより二段低速側の変速レンジに切り換えるよう
構成されている。
チ62もしくはカットスイッチ63をON動作させて変
速レンジを切り換えた場合、マニュアルバルブ40はD
レンジ位置に固定されたままとなり、また第2シフトレ
バー61は中立位置に復帰しており、さらにカットオフ
スイッチ62やカットスイッチ63を押しボタンスイッ
チで構成した場合にもこれらのスイッチは動作前の状態
に戻っている。したがって変速レンジが切り替わるもの
の、その切り換え操作を行った操作機構の変化がなく、
実際に設定されている変速レンジを視覚的に知ることが
できない。そこで、スイッチ操作によって変速レンジを
切り換えた場合には、インジケータによって変速レンジ
が表示される。
ネル内にP,R,N,D,4,3,2,Lのうちマニュ
アルバルブ40を機械的に動作させるシフトレバーの位
置に対応する文字が点灯し、あるいはその輝度が他のも
のより高くなり、また同時にスピードメータ68内に、
電気的に変速レンジが選択されていることを示す「ES
R」の表示69と現在の変速レンジを示す表示70とが
現れる。これは自動変速機用電子制御装置10により制
御される。
ニュアルバルブ40を機械的操作によって切り換えるた
めの第1シフトレバー66は、主として走行開始時に操
作され、走行中での変速レンジの切り換えは、主として
第2シフトレバー61やカットオフスイッチ62あるい
はカットスイッチ63を操作することによって行われ
る。したがってPレンジやRレンジなどを機械的操作に
よって選択するシフトレバーは、要は、必要最低限の変
速レンジを選択できればよく、その配置位置は、従来一
般の車両と同様に、運転者のシートの横のフロアーであ
ってもよく、あるいはインストルメントパネル上であっ
てもよい。
力するカットオフスイッチ62と、レンジダウンのため
の信号を出力するカットスイッチ63とは、ステアリン
グホイール60の正面(運転者側を向く面)と背面(イ
ンストルメントパネル側を向く面)とに取り付けること
ができる。その例を図12に模式的に示してあり、破線
の円で囲んだプラス符号で示すカットオフスイッチ62
がステアリングホイール60の背面に設けられ、実線の
円で囲んだマイナス符号で示すカットスイッチ63がス
テアリングホイール60の正面に設けられている。この
ような構成であれば、ステアリングホイール60を握っ
ている手の親指と人差し指とで変速レンジの切り換え操
作を行うことができる。
速レンジを機械的な手段で変更する機構と、第2シフト
レバー61やカットオフスイッチ62あるいはカットス
イッチ63などの電気的に変速レンジを切り換える機構
とは、互いに独立して操作することができ、したがって
電気的に変速レンジを選択している状態で第1シフトレ
バー66を操作してマニュアルバルブ40を切り換える
ことも可能である。
装置は、第1レンジ操作機構の操作による変速レンジの
変更に適用される変速段の第1の制御内容と、第2レン
ジ操作機構の操作による変速レンジの変更に適用される
変速段の第2の制御内容とを異らせる変速制御手段を備
えている。
内容におけるダウンシフトの許可車速よりも、第2の制
御内容におけるダウンシフトの許可車速の方を低車速に
設定する機能を備えている。さらに、変速制御手段は、
路面の摩擦係数が低下するほど、第2の制御内容におけ
るダウンシフトの許可車速を可及的に低車速に設定する
機能を備えている。
との相違点を、図2の変速マップに基づいて具体的に説
明する。図2に示す変速マップは、スロットル開度と車
速とを基準としており、第2速から第1速にダウンシフ
トすることを許可するダウンシフト線が例示されてい
る。すなわち、第1の制御内容で設定される第2速から
第1速へのダウンシフト線が実線で示され、第2の制御
内容で設定される第2速から第1速へのダウンシフト線
が破線および一点鎖線で示されている。
内容で設定されるダウンシフト線は、許可車速Vrを基
準として設定されている。また、第2の制御内容で設定
される破線のダウンシフト線は、許可車速Vswを基準と
して設定されている。さらに、第2の制御内容で設定さ
れる一点鎖線のダウンシフト線は、許可車速Vswm を基
準として設定されている。
許可車速Vsw<許可車速Vrの関係にある。つまり、実
際の車速が各許可車速未満になった場合に自動変速機2
のダウンシフトが許可される。言い換えれば、実線のダ
ウンシフト線よりも破線のダウンシフト線の方がダウン
シフトの許可範囲が狭く設定され、破線のダウンシフト
線よりも一点鎖線のダウンシフト線の方がダウンシフト
許可範囲が狭く設定されている。
破線で示すダウンシフト線とは、車両の走行する路面の
摩擦係数に応じて使い分けられる。この実施例では、路
面の摩擦係数が所定値を越えている場合は、破線で示す
ダウンシフト線が適用され、路面の摩擦係数が所定値以
下の場合は、一点鎖線で示すダウンシフト線が適用され
る。
を異らせる場合の具体例としては、変更する場合は、予
め複数の変速マップを用意しておき、各変速マップを読
み替えることで許可車速を変更する制御と、基準になる
変速マップの許可車速を補正処理することで許可車速を
変更する制御とが挙げられる。なお、変速マップのダウ
ンシフト線を変更する制御は、第2レンジ操作機構によ
り選択できる全ての前進レンジについて適用可能であ
り、また第2速から第1速にダウンシフトされる場合以
外のダウンシフトにも適用可能である。
機の制御装置の制御例を、図1のフローチャートに基づ
いて説明する。まず、自動変速機用電子制御装置10に
入力される各種の信号に基づいて、第2レンジ操作機構
によるレンジ変更操作、例えば“L”レンジにダウンレ
ンジされたか否かが判断される(ステップ1)。ステッ
プ1で肯定判断された場合は、車両の走行している路面
が低摩擦係数路、例えば雪路、凍結路であるか否かが判
断される(ステップ2)。この判断は、自動変速機用電
子制御装置10に入力されるヨーレイトおよびステアリ
ングホイール60の舵角を基準として行われる。
ステップ2で肯定判断され、ステップ3に進み、図2の
一点鎖線で示すダウンシフト線に基づいて自動変速機2
の制御が行われる。すなわち、ステップ3では、車速V
が一点鎖線で示すダウンシフト線の許可車速Vswm 未満
であるか否がが判断される。ステップ3で肯定判断され
た場合は、自動変速機2のダウンフトが実行されても車
両の挙動が不安定になりにくく、かつ、ドライバビリテ
ィが低下する可能性がない。そこで、ステップ4に進み
自動変速機2のダウンシフトが許可され、この制御ルー
チンを終了する。
は、自動変速機2のダウンフトが実行されれば車両の挙
動が不安定になる可能性があり、かつ、ドライバビリテ
ィが低下する可能性がある。そこで、ステップ5に進み
ダウンシフトが禁止され、この制御ルーチンを終了す
る。
いと判断された場合は、ステップ6に進み、図2の破線
鎖線で示すダウンシフト線に基づいて自動変速機2の制
御が行われる。すなわち、ステップ6では、車速Vが破
線で示すダウンシフト線の許可車速Vsw未満であるか否
がが判断される。ステップ6で肯定判断された場合はス
テップ4に進み、ステップ6で否定判断された場合はス
テップ5に進む。
合は、第1レンジ操作機構によるレンジ変更が行なわれ
たか否かが判断される(ステップ7)。ステップ7で肯
定判断された場合は、ステップ8に進み、図2の実線で
示すダウンシフト線に基づいて自動変速機2の制御が行
われる。すなわち、ステップ8では、車速Vが実線で示
すダウンシフト線の許可車速Vr未満であるか否かが判
断される。ステップ8で肯定判断された場合はステップ
4に進み、ステップ8で否定判断された場合はステップ
5に進む。なお、ステップ7で否定判断された場合は、
第1レンジ操作機構または第2レンジ操作機構のいずれ
も操作されていないことになるため、ステップ5に進
む。
の発明の構成との対応関係を説明する。すなわち、ステ
ップ1ないしステップ8が、請求項1または請求項2ま
たは請求項3の変速制御手段に相当する。また、ステッ
プ2が請求項3の摩擦係数検出手段に相当する。
レンジ操作機構によりレンジが変更された場合に適用さ
れる第1の制御内容よりも、第2レンジ操作機構により
レンジが変更された場合に適用される第2の制御内容の
方が、ダウンシフト線を低車速に設定する制御が行われ
る。このため、運転者がステアリングホイール60を操
作中に、運転者の意図しない第2レンジ操作機構の誤作
動があった場合でも、運転者の意図から外れたダウンシ
フトが抑制される。したがって、運転者に違和感を与え
る可能性が少なく、かつ、不用意にエンジンブレーキ力
が強められたり、駆動力が増大することが回避され、ド
ライバビリティを向上させることができる。
数が低下するほど、第2レンジ操作機構によりレンジが
変更されたる場合に適用されるダウンシフト線を可及的
に低車速に設定する制御が行なわれる。したがって、車
両が低摩擦係数路を走行中に第2レンジ操作機構が誤操
作された場合には、運転者の意図から外れたダウンシフ
トの抑制機能が一層高められ、運転者に違和感を与える
可能性が少なくなる。また、駆動力の増大が抑制されて
車両の挙動安定性およびドライバビリティを向上させる
ことができる。
れば、第2レンジ操作機構が誤操作されてレンジ変更が
行なわれた場合でも、運転者の意図から外れた変速が抑
制される。したがって、運転者に違和感を与える可能性
が少なく、ドライバビリティを向上させることができ
る。
に加え、第2レンジ操作機構が誤操作されてレンジ変更
が行なわれた場合でも、運転者の意図から外れたダウン
シフトが抑制される。したがって、運転者が違和感を与
える可能性が少なく、かつ、不用意にエンジンブレーキ
力が強められたり、駆動力が増大することが回避され、
ドライバビリティを向上させることができる。
に加え、車両が低摩擦係数路を走行中に第2レンジ操作
機構が誤操作された場合には、運転者の意図から外れた
ダウンシフトの抑制機能が一層高められ、運転者に違和
感を与える可能性が少なくなる。また、駆動力の増大が
抑制されて車両の挙動安定性およびドライバビリティを
向上させることができる。
示すフローチャートである。
ダウンシフト線の一例を示す変速マップである。
御系統を模式的に示す図である。
ンの一例を示すスケルトン図である。
るための摩擦係合装置の係合・解放状態を示す図表であ
る。
一部を示す部分油圧回路図である。
シフトレバーの配置を示す図であり、(A)はステアリ
ングホイールを正面から見た図、(B)は第2シフトレ
バーの部分拡大図、(C)はステアリングホイールを側
方から見た図である。
シフトレバーをステアリングコラムに配置し、かつカッ
トオフスイッチとカットスイッチとをステアリングホイ
ールの正面側に設けた例の正面図である。
レバーとをステアリングコラムに設けた例の正面図であ
る。
であり、二段以上低速側の変速レンジに切り換えること
のできるスイッチを設けた例をステアリングホイールの
側方から見て示す図である。
インジケータの一例を示す概略図である。
イッチとカットスイッチとをステアリングホイールに配
置する例を模式的に示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 自動変速機の変速レンジを機械的に切り
換える第1レンジ操作機構と、この第1レンジ操作機構
によって特定の変速レンジを機械的に選択している状態
で電気信号を出力することにより電気的に変速レンジを
切り換える第2レンジ操作機構とを備えた自動変速機の
制御装置において、 前記第1レンジ操作機構の操作による変速レンジの変更
に適用される変速段の制御内容と、前記第2レンジ操作
機構の操作による変速レンジの変更に適用される変速段
の制御内容とを異らせる制御を行う変速制御手段を備え
ていることを特徴とする自動変速機の制御装置。 - 【請求項2】 前記変速制御手段は、前記第1レンジ操
作機構の操作による変速レンジの変更に適用されるダウ
ンシフト車速よりも、前記第2レンジ操作機構の操作に
よる変速レンジの変更に適用されるダウンシフト車速の
方を低車速に設定する制御を行うことを特徴とする請求
項1に記載の自動変速機の制御装置。 - 【請求項3】 車両が走行する路面の摩擦係数を検出す
る摩擦係数検出手段を備え、前記変速制御手段は、前記
摩擦係数検出手段により検出される路面の摩擦係数が低
下するほど、前記第2レンジ操作機構の操作による変速
レンジの変更に適用されるダウンシフト車速を低車速に
設定する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の
自動変速機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20975397A JP3344291B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 自動変速機の制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20975397A JP3344291B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 自動変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1137275A JPH1137275A (ja) | 1999-02-12 |
JP3344291B2 true JP3344291B2 (ja) | 2002-11-11 |
Family
ID=16578071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20975397A Expired - Fee Related JP3344291B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 自動変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3344291B2 (ja) |
-
1997
- 1997-07-18 JP JP20975397A patent/JP3344291B2/ja not_active Expired - Fee Related
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