JP3520701B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP3520701B2
JP3520701B2 JP32790096A JP32790096A JP3520701B2 JP 3520701 B2 JP3520701 B2 JP 3520701B2 JP 32790096 A JP32790096 A JP 32790096A JP 32790096 A JP32790096 A JP 32790096A JP 3520701 B2 JP3520701 B2 JP 3520701B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の自動変
速機における変速レンジや変速段などの切り換えを制御
するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】所定の中低速段でエンジンブレーキを効
かせるエンジンブレーキレンジの設定を、シフト装置に
おけるシフトレバーに替えて、電気的なスイッチ操作に
よって行う装置が特開平5−196118号公報に記載
されている。この公報に記載された装置は、有効化スイ
ッチによってアップ用のスイッチとダウン用のスイッチ
とを動作可能にし、その状態でアップ用のスイッチをO
N操作することにより変速レンジを1段高速側のレンジ
に切り換え、ダウンスイッチをON操作することにより
変速レンジを1段低速側のレンジに切り換えるように構
成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の装置で
は、前記スイッチを1回ON操作することによって変速
レンジが1段切り換えられる。したがって例えば、ある
程度の高車速で走行している状態で変速段を1段低速側
のレンジに切り換える操作を行うと、1段低速側のエン
ジンブレーキレンジに切り換えられるとともに、そのエ
ンジンブレーキレンジで所定の高速段が禁止されること
により、ダウンシフトが生じることがある。また反対に
車速が低い状態では、変速レンジが切り替わるものの、
実際に設定されている変速段が低速段であれば、変速が
生じない。
【0004】このように変速レンジを切り換えることに
伴う車両の挙動の変化は、変速レンジを切り換える際の
実際の走行状態に応じて異なり、変速レンジを2段以上
連続して切り換えても良い場合がある。しかしながら上
記従来の装置では、1回のスイッチ操作で1段の変速レ
ンジの切り換えを実行するように構成されているから、
迅速に複数段の変速レンジの切り換えを行うためには、
前記スイッチを連続して複数回操作する必要があり、操
作性の点で改善すべき余地があった。
【0005】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、車両の状態に応じた変速レンジの切り換
えを可能にして操作性を改善した制御装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】請求項1
の発明は、上記の目的を達成するために、運転者の操作
に応じて電気的な変速レンジ切り換え信号を出力する切
り換え指示手段と、切り換え指示手段からの変速レンジ
切り換え信号を受信することにより自動変速機の変速レ
ンジを切り換えるレンジ切り換え手段とを備えた自動変
速機の制御装置において、走行状態を判断する走行状態
判断手段と、前記電気的な変速レンジ切り換え信号に基
づく変速レンジの切り換えパターンを前記走行状態判断
手段によって判断された走行状態に応じて、複数の変速
レンジへ順次連続して切り換えるパターンと、隣接する
変速レンジへの1段の切り換えにとどまるパターンとの
いずれかに設定する切り換えパターン設定手段とを更に
備え、前記レンジ切り換え手段は、前記変速レンジ切り
換え信号を受信した場合に、前記切り換えパターン設定
手段により設定された変速レンジ切り換えパターンに従
って変速レンジを切り換えるように構成されていること
を特徴とするものである。また、請求項2の発明は、上
記の請求項1の発明において、前記走行状態判断手段に
より判断される走行状態が車速であることを特徴とする
ものである。さらに、請求項3の発明は、請求項1の発
明において、前記走行状態判断手段により判断される走
行状態がサイドブレーキの作動状態であることを特徴と
するものである。またさらに、請求項4の発明は、上記
の請求項1の発明における前記切り換えパターン設定手
段が、前記走行状態に応じて、少なくとも、電気的な変
速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの切り換え段
数を所定時間毎に順次切り換えられる複数段としたパタ
ーンと電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レ
ンジの切り換え段数を1段としたパターンとのいずれか
を設定するように構成されていることを特徴とするもの
である。そして、請求項5の発明は、請求項2の発明に
おける前記切り換えパターン設定手段が、少なくとも、
電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの
切り換え段数を所定時間毎に順次切り換えられる複数段
としたパターンと電気的な変速レンジ切り換え信号に基
づく変速レンジの切り換え段数を1段としたパターンと
のいずれかを設定するように構成され、前記走行状態判
断手段により低車速状態であると判断された場合に電気
的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの切り
換え段数を所定時間毎に順次切り換えられる複数段とし
たパターンを設定し、低車速状態にないと判断された場
合に電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レン
ジの切り換え段数を1段としたパターンを設定するよう
に構成されていることを特徴とするものである。そして
また、請求項6の発明は、請求項1の発明における前記
切り換えパターン設定手段が、前記走行状態に応じて、
少なくとも、電気的な変速レンジ切り換え信号が連続し
て出力されている場合に変速レンジを、複数の変速レン
ジへ順次連続して変更することを許可するパターンと電
気的な変速レンジ切り換え信号が連続して出力されてい
る場合に変速レンジを連続して変更することを禁止する
パターンとのいずれかを設定するように構成されている
ことを特徴とするものである。そしてさらに、請求項7
の発明は、請求項2の発明における前記切り換えパター
ン設定手段が、少なくとも、電気的な変速レンジ切り換
え信号が連続して出力されている場合に変速レンジを、
複数の変速レンジへ順次連続して変更することを許可す
るパターンと電気的な変速レンジ切り換え信号が連続し
て出力されている場合に変速レンジを連続して変更する
ことを禁止するパターンとのいずれかを設定するように
構成され、前記走行状態判断手段により低車速状態であ
ると判断された場合に変速レンジを連続して変更するこ
とを許可するパターンを設定し、低車速状態にないと判
断された場合に変速レンジを連続して変更することを禁
止するパターンを設定するように構成されていることを
特徴とするものである。また、請求項8の発明は、請求
項6もしくは7の発明において、前記変速レンジ切り換
え信号が連続して出力されているか否かが変速レンジ切
り換え信号の出力継続時間で判断されることを特徴とす
るものである。さらに、請求項9の発明は、請求項1な
いし8のいずれかの発明における前記切り換え指示手段
が、レンジアップのための変速レンジ切り換え信号を出
力するカットオフスイッチと、レンジダウンのための変
速レンジ切り換え信号を出力するカットスイッチとを含
み、前記切り換えパターン設定手段は少なくともカット
スイッチの変速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジ
切り換えパターンを設定するように構成されていること
を特徴とするものである。そして、請求項10の発明
は、運転者の操作に応じて電気的な変速レンジ切り換え
信号を出力する切り換え指示手段と、切り換え指示手段
からの変速レンジ切り換え信号を受信することにより自
動変速機の変速レンジを切り換えるレンジ切り換え手段
とを備えた自動変速機の制御装置において、走行状態を
判断する走行状態判断手段と、前記電気的な変速レンジ
切り換え信号に基づく変速レンジの切り換えパターン
を、前記走行状態判断手段によって判断された走行状態
に応じて、前記電気的な変速レンジ切り換え信号の出力
が継続している間は複数の変速レンジに順次連続して切
り換えるパターンと、前記電気的な変速レンジ切り換え
信号の出力が継続していても隣接する変速レンジへの切
り換えにとどまるパターンとのいずれかに設定する切り
換えパターン設定手段とを更に備え、前記レンジ切り換
え手段は、前記変速レンジ切り換え信号を受信した場合
に、前記切り換えパターン設定手段により設定された変
速レンジ切り換えパターンに従って変速レンジを切り換
えるように構成されていることを特徴とする制御装置で
ある。この請求項10の発明における前記切り換えパタ
ーン設定手段は、請求項11に記載してあるように、前
記走行状態に応じて、少なくとも、電気的な変速レンジ
切り換え信号に基づく変速レンジの切り換え段数を所定
時間毎に順次切り換えられる複数段としたパターンと電
気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの切
り換え段数を1段としたパターンとのいずれかを設定す
るように構成されていてもよい。さらにまた、請求項1
2の発明は、運転者の操作に応じて電気的な変速レンジ
切り換え信号を出力する切り換え指示手段と、切り換え
指示手段からの変速レンジ切り換え信号を受信すること
により自動変速機の変速レンジを切り換えるレンジ切り
換え手段とを備えた自動変速機の制御装置において、走
行状態を判断する走行状態判断手段と、前記電気的な変
速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの切り換えパ
ターンを、前記走行状態判断手段によって判断された走
行状態に応じて、変速レンジの複数段の連続した切り換
えを許容するパターンと、隣接する変速レンジへの1段
の切り換えにとどまるパターンとのいずれかに設定する
切り換えパターン設定手段とを更に備え、前記レンジ切
り換え手段は、前記変速レンジ切り換え信号を受信した
場合に、前記切り換えパターン設定手段により設定され
た変速レンジ切り換えパターンに従って変速レンジを切
り換えるように構成されていることを特徴とする制御装
置である。
【0007】したがって請求項1の発明の制御装置によ
れば、車速やブレーキの操作状態などの走行状態が走行
状態判断手段によって判断され、その判断された走行状
態に応じて電気的信号に基づく変速レンジの切り換えパ
ターンが変更される。例えば車速がある程度高い走行状
態であれば、運転者の操作に応じて出力される電気的な
変速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの切り換え
段数を1段としたパターンが設定され、また反対に車速
が停止に近い低車速の場合には、運転者の操作に応じて
出力される電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変
速レンジの切り換え段数を複数段とするとともに順次連
続して切り換えるパターンが設定される。したがって走
行レンジを切り換えるための運転者による操作が同じで
あっても、走行状態によっては一度に複数段の変速レン
ジの切り換えが可能になり、操作性が向上する。請求項
2の発明では、判断された車速に応じて走行レンジの切
り換えパターンが設定される。請求項3の発明では、サ
イドブレーキの作動の状態に基づいて走行レンジの切り
換えパターンが設定される。請求項4の発明では、変速
レンジの切り換えパターンとして、変速レンジを所定時
間毎に順次複数段に切り換えるパターンと、1段切り換
えるパターンとが設定され、したがって運転者が変速レ
ンジの切り換え操作をおこなった場合、その時点の走行
状態に応じて、変速レンジが順次複数段切り替わった
り、あるいは1段切り替わる。請求項5の発明では、低
車速状態では走行レンジを所定時間毎に順次複数段に切
り換えるパターンが設定され、低車速状態にない場合に
は走行レンジを1段切り換えるパターンが設定される。
請求項6の発明では、変速レンジの切り換えパターンと
して、電気的な変速レンジ切り換え信号が連続して出力
されている場合に変速レンジを順次連続して変更するこ
とを許可するパターンと、そのような連続的な変更を禁
止するパターンとが設定され、したがって運転者が変速
レンジの切り換え操作をおこなった場合、その時点の走
行状態に応じて、変速レンジが連続して1段ずつ切り替
わったり、あるいは変速レンジの連続した変更が生じな
い。請求項7の発明では、低車速状態の場合には、電気
的な変速レンジ切り換え信号が連続して出力されている
場合に変速レンジを複数の変速レンジに順次連続して変
更することを許可するパターンが設定され、低車速状態
にない場合には、そのような連続的に変速レンジを変更
するパターンが禁止される。請求項8の発明では、変速
レンジ切り換え信号の出力継続時間に基づいて変速レン
ジ切り換え信号の出力が連続している状態となっている
か否かが判断され、変速レンジ切り換え信号の出力が連
続していることがその出力継続時間で判断された場合、
前記許可パターンであれば、変速レンジが連続的に変化
し、これとは反対に禁止パターンであれば、変速レンジ
が連続的に変化することはない。そして、請求項9の発
明では、カットオフスイッチが運転者によって操作され
るとレンジアップのための変速レンジ切り換え信号が出
力され、またカットスイッチが運転者によって操作され
るとレンジダウンのための変速レンジ切り換え信号が出
力され、その場合、カットスイッチを操作することによ
る変速レンジ切り換え信号に基づいて変速レンジ切り換
えパターンが設定される。またそして、請求項10の発
明では、電気的な変速レンジの切り換え信号が継続して
出力されている場合の変速レンジの切り換えパターンと
して、複数の変速レンジに順次切り換えるパターンと、
そのような連続した切り換えをおこなわずに隣接する変
速レンジに切り換えるのにとどまるパターンとが、運転
状態に応じて設定され、かつその設定されたパターンに
従って変速レンジが切り換えられる。さらにまた、請求
項11の発明では、低車速などの所定の走行状態におい
て電気的な変速レンジの切り換え信号が継続している
と、変速レンジが所定時間毎に順次切り替わる。また、
請求項12の発明では、変速レンジの切り換え操作をお
こなった際の走行状態に応じて、変速レンジの複数段の
連続した切り換えを許容するパターンと、隣接する変速
レンジへの1段の切り換えにとどまるパターンとのいず
れかが設定され、その設定されたパターンに従って変速
レンジが切り換えられる。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。先ず、全体的な制御系統について
説明すると、図4は、原動機の一例としてのエンジン1
および自動変速機2についての制御系統図を示してお
り、アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号がエン
ジン用電子制御装置4に入力されている。またエンジン
1の吸気配管には、スロットルアクチュエータ5によっ
て駆動される電子スロットルバルブ6が設けられてい
る。そしてこの電子スロットルバルブ6は、アクセルペ
ダル3の踏み込み量に応じて電子制御装置4からスロッ
トルアクチュエータ5に制御信号が出力され、その制御
量に応じて開度が制御されるようになっている。
【0009】エンジン1を制御するための電子制御装置
4は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(R
AM,ROM)ならびに入出力インターフェースを主体
とするものであって、この電子制御装置4には、上記の
アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号に加えて、
エンジン回転速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度、
スロットル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッ
チの出力信号などが、制御データとして入力されてい
る。またこのエンジン用電子制御装置4は、上記のスロ
ットルアクチュエータ5の制御に加えて、変速時などに
おけるトルク制御のために燃料噴射装置7や点火時期を
変更するイグナイタ8などに信号を出力するように構成
されている。
【0010】上記のエンジン1に連結された自動変速機
2は、油圧を電気的に制御して変速やロックアップクラ
ッチの係合・解放の制御などを行ういわゆる電子制御式
の自動変速機であって、その油圧を制御する油圧制御装
置9は、主として変速を実行するための3つのシフトソ
レノイドバルブSOL1 ,SOL2 ,SOL3 と、主としてエ
ンジンブレーキ状態を制御するソレノイドバルブSOL4
と、主としてロックアップクラッチを制御するリニアソ
レノイドバルブSLU、スロットル開度に応じてライン圧
を制御するリニアソレノイドバルブSLT、主としてアキ
ュームレータの背圧を制御するリニアソレノイドバルブ
SLNとを備えている。
【0011】この油圧制御装置9における各ソレノイド
バルブに制御信号を出力する自動変速機用電子制御装置
10が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
10は、前述したエンジン用電子制御装置4と同様に、
中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,
ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とする
ものであり、したがって必要に応じてエンジン用電子制
御装置4と統合・一体化することができる。この自動変
速機用電子制御装置10は、予め記憶しているマップや
演算式に従って入力データに基づく演算を行い、その演
算結果に基づいた制御信号を前記各ソレノイドバルブに
出力して変速やロックアップクラッチの係合・解放の制
御ならびに変速時の過渡油圧の制御などを実行するよう
に構成されている。
【0012】そして自動変速機用電子制御装置10に
は、制御データとして、上記のスロットル開度、車速、
エンジン水温、ブレーキスイッチの出力信号に加えて、
第1レンジ操作機構としてのシフトレバーの位置を示す
シフトポジション、パターンセレクトスイッチの出力信
号、後述するクラッチC0 の回転数を検出するC0 セン
サからの出力信号、第2クラッチC2 の回転数を検出す
るC2 センサの出力信号、自動変速機2の油温、マニュ
アルシフトスイッチの出力信号、変速レンジを低速側に
切り換えるカット信号、変速レンジを高速側に切り換え
るカットオフ信号、車速を一定に維持するクルーズコン
トロール装置(図示せず)の出力するクルーズ信号、カ
ット信号やカットオフ信号を有効化するメインスイッチ
SM からの信号などが入力されている。さらに自動変速
機用電子制御装置10には、シフトレバーの位置を表示
するシフトレバー位置インジケータ11と選択されてい
る変速レンジを表示するシフトレンジインジケータ12
とが接続されている。
【0013】上記各電子制御装置4,10は、相互にデ
ータ通信可能に接続されており、特に自動変速機用電子
制御装置10からエンジン用電子制御装置4には、各変
速段を設定する信号が送信されており、またエンジン用
電子制御装置4から自動変速機用電子制御装置10に
は、エンジン1の一回転当たりの吸入空気量(Q/N
e)が送信されている。
【0014】上記の自動変速機2は、前進5段・後進1
段の変速段を設定することができ、そのギヤトレーンの
一例を図5に示してある。図5において、自動変速機2
はトルクコンバータ13を介してエンジン1に連結され
ている。このトルクコンバータ13は、エンジン1のク
ランク軸14に連結されたポンプインペラ15と、自動
変速機2の入力軸16に連結されたタービンランナー1
7と、これらポンプインペラ5とタービンランナー17
との間を直結するロックアップクラッチ18と、一方向
クラッチ19によって一方向の回転が阻止されているス
テータ20とを備えている。
【0015】上記自動変速機2は、ハイおよびローの2
段の切り換えを行う副変速部21と、後進段および前進
4段の切り換えが可能な主変速部22とを備えている。
副変速部21は、サンギヤS0 、リングギヤR0 、およ
びキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれらサンギヤ
S0 およびリングギヤR0 に噛み合わされているピニオ
ンP0 からなる遊星歯車装置23と、サンギヤS0 とキ
ャリヤK0 との間に設けられたクラッチC0 および一方
向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジング29との
間に設けられたブレーキB0 とを備えている。
【0016】主変速部22は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置24と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置25と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置26とを備え
ている。
【0017】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 とは互い
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸27に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸28との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸28との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
【0018】またブレーキ手段として、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング29に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング29
との間には、第1一方向クラッチF1 およびブレーキB
2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッチF
1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6と反
対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるよう
に構成されている。
【0019】キャリヤK1 とハウジング29との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング29との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0020】そして副変速部23におけるクラッチC0
の回転数すなわち入力回転数を検出するC0 センサ30
と、主変速部22における第2クラッチC2 の回転数を
検出するC2 センサ31が設けられている。なお、これ
らのセンサ30,31は、前述したように自動変速機用
電子制御装置10に接続されている。
【0021】上記の自動変速機2では、前進5段と後進
段とを設定することができ、これらの変速段を設定する
ための各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図6の係合
作動表に示してある。なお、図6において○印は係合状
態、◎印は係合してもトルク伝達に関係しないことを、
●印はエンジンブレーキを効かせるために係合すること
を、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0022】上記の図6に示す各変速レンジおよび変速
段を設定するために図7に示す油圧回路が前記油圧制御
装置9に設けられている。すなわちスロットル開度に応
じたライン圧PL の供給を受けるマニュアルバルブ40
と上述した各摩擦係合装置の油圧サーボ手段との間に、
第1速エンジンブレーキ用の第4ブレーキB4 に対する
コントロール圧PC の給排を制御する 1-2シフトバルブ
41、第3速達成用の第2ブレーキB2 に対するドライ
ブレンジ圧PD の給排を制御する 2-3シフトバルブ4
2、第3速エンジンブレーキ用の第1ブレーキB1 に対
するコントロール圧PC の給排と第4速および第5速達
成用の第2クラッチC2 に対するドライブレンジ圧PD
の給排とを制御する 3-4シフトバルブ43、ブレーキB
0 とクラッチC0 とへのライン圧PL の供給を切り換え
る 4-5シフトバルブ44が設けられている。
【0023】さらに、ドライブレンジ圧(Dレンジ圧)
を元圧として変速中にリニアソレノイドバルブSLNの出
力する信号圧で調圧してコントロール圧PC を発生させ
るプレッシャーコントロールバルブ45、コントロール
圧PC の 2-3シフトバルブ42に対する給排を切り換え
るエンジンブレーキリレーバルブ46、クラッチC0に
対する 4-5シフトバルブ44を介したライン圧PL の給
排を切り換えるC0 エキゾーストバルブ47が設けられ
ている。
【0024】なお、第1シフトソレノイドバルブSOL1
は 2-3シフトバルブ42の切換用の信号圧を出力し、第
2シフトソレノイドバルブSOL2 は 1-2シフトバルブ4
1の切換用の信号圧を出力し、第3シフトソレノイドバ
ルブSOL3 は 1-2シフトバルブ41を介してC0 エキゾ
ーストバルブ47に切換用の信号圧を出力するようにな
っている。また第4ソレノイドバルブSOL4 はエンジン
ブレーキリレーバルブ46とC0 エキゾーストバルブ4
7とに切換用の信号圧を出力し、リニアソレノイドバル
ブSLNはプレッシャーコントロールバルブ45に調圧用
の信号圧を出力するようになっている。さらに第1ブレ
ーキB1 および第4ブレーキB4 以外の摩擦係合装置に
はアキュームレータが付設されている。
【0025】上記の各部の構成および機能についてさら
に詳しく説明すると、マニュアルバルブ40は、図示し
ない機械的変速レンジ切換機構としてのシフトレバーに
ケーブルなどの機械的な手段で連結されてシフトレバー
に連動するスプールバルブによって構成されており、ラ
イン圧PL を入力ポート48から供給されて、スプール
49の摺動位置に応じて入力ポート48を各出力ポート
に連通させて出力するものである。具体的には、Dポジ
ションではDレンジポート50のみから出力し、“3”
ポジションではこれに加えて“3”レンジポート51か
ら出力し、“2”ポジションではさらに“2”レンジポ
ート52から出力し、LポジションではさらにLレンジ
ポート53から出力するようになっている。これに対し
てRポジションではRレンジポート54から出力し、ま
たNポジションでは全ての出力ポートを閉じ、Pポジシ
ョンでは入力ポート48をドレーンポートEXに連通さ
せる。なお、上記の自動変速機2では“4”レンジを選
択することができるが、これは、最高速段である第5速
を禁止する変速レンジであり、マニュアルバルブ40で
はスプール49が中心軸線を中心にして回動し、上記の
“2”レンジポート52から油圧が出力される。
【0026】つぎにプレッシャーコントロールバルブ4
5は、バネによって一方向に押圧されたスプールとプラ
ンジャとを有しており、Dレンジ圧PD を入力とし、こ
れをリニアソレノイドバルブSLNの出力信号で調圧し、
コントロール圧PC をエンジンブレーキリレーバルブ4
6を経て 2-3シフトバルブ42に供給する。
【0027】エンジンブレーキリレーバルブ46は、バ
ネによって一方向に押圧されたスプールとプランジャと
を備えた切換弁であって、“2”レンジ圧がプランジャ
に印加されるとともに、リニアソレノイドバルブSLNの
信号圧をスプールに印加され、いずれかの油圧による 2
-3シフトバルブ42へのコントロール圧PC の供給と、
その油圧の解放による 2-3シフトバルブ42からのコン
トロール圧PC の排出を切り換える。
【0028】2-3シフトバルブ42は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第1
シフトソレノイドバルブSOL1 の信号圧およびLレンジ
圧の印加により、コントロール圧PC の 3-4ソフトバル
ブ43と 1-2シフトバルブ41とへの供給の切り換え、
およびDレンジ圧PD の油路L1aと油路L1bとへの連通
とドレーンの切り換えとを行う。
【0029】1-2シフトバルブ41は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第2
シフトソレノイドバルブSOL2 の信号圧および油路L1a
からの油圧により、コントロール圧PC の第4ブレーキ
B4 への供給とこのブレーキB4 からの排圧との切り換
え、および第3シフトソレノイドバルブSOL3 の信号圧
の油路LS32 への供給とその油路LS32 からの排出との
切り換えを行う。
【0030】3-4シフトバルブ43は、ピストンを介し
てバネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切
換弁であり、第2シフトソレノイドバルブSOL2 の信号
圧、油路L1bからの油圧および油路L3 からの油圧によ
り、油路LS3からの第3シフトソレノイドバルブSOL3
の信号圧の油路LS34 を介した 4-5シフトバルブ44へ
の供給と遮断、油路L1aの油路L1eへの連通と遮断およ
びコントロール圧PCの第1ブレーキB1 への供給とそ
のブレーキB1 からの排圧とを制御する。
【0031】4-5シフトバルブ44は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、油路
LS34 からの信号圧と油路L2 の油圧により、ライン圧
PLのC0 エキゾーストバルブ47への供給と排出との
切り換え、油路LL1を介したブレーキB0 への供給とそ
のブレーキB0 からの排出とを制御する。
【0032】C0 エキゾーストバルブ47は、バネによ
って一方向に押圧されたスプール55とプランジャ56
とを備えた切換弁であり、油路LS4を経由した第4ソレ
ノイドバルブSOL4 の信号圧、油路LS32 を経由した第
3ソレノイドバルブSOL3 の信号圧および油路L1dの油
圧により、 4-5シフトバルブ44を経由したライン圧P
L を油路LL3を経由してクラッチC0 に供給し、またこ
のクラッチC0 から排出するようになっている。
【0033】上記のように構成された油圧制御装置にお
いて、図示のニュートラルポジションでは、 4-5シフト
バルブ44およびC0 エキゾーストバルブ47を経由し
てライン圧PL がクラッチC0 に供給されているが、マ
ニュアルバルブ40を経由する油路が遮断されているた
め、第1クラッチC1 の油圧はドレーンされている。な
お、図における各バルブの中心線を挟む位置のずれは、
スプール変位の限界位置を示し、特に各シフトバルブに
ついては、中心線の左右に数字の振り分けで、位置と変
速段とを対応させている。
【0034】上記の油圧制御装置によれば、シフト装置
を手動操作することに伴うマニュアルバルブ40のポジ
ションの選択に応じて、車速とエンジン負荷(例えばス
ロットル開度)に対応した電子制御によりレンジ圧の調
圧と各シフトソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL3 がON
/OFF制御されて、各変速段が設定される。すなわち
各クラッチおよびブレーキが図6に示すように制御され
て一方向クラッチ(OWC)との関連で、各変速段が設
定され、また第4ソレノイドバルブSOL4 のON/OF
Fに伴うその信号圧の出力によってエンジン(E/G)
ブレーキ状態を得ることができる。
【0035】例えばDレンジで第3速を設定している状
態で第4ソレノイドバルブSOL4 から信号圧を出力させ
ると、エンジンブレーキリレーバルブ46のスプールが
図7の左半分に示す位置に移動させられ、その結果、D
レンジ圧を元圧としたコントロール圧PC が 2-3シフト
バルブ42を介して 3-4シフトバルブ43に供給され、
ここから第1ブレーキB1 に油圧が供給されてこれが係
合する。すなわち第3速でエンジンブレーキが効く状態
になる。
【0036】またDレンジの第2速の状態で第4ソレノ
イドバルブSOL4 が信号圧を出力すると、C0 エキゾー
ストバルブ47のスプールの一端側に油圧が供給される
ので、そのスプールが図7の左半分に示す位置に移動
し、 4-5シフトバルブ44を介して供給されたライン圧
PL が副変速部21におけるクラッチC0 に供給されて
これが係合し、第2速でエンジンブレーキを効かせるこ
とができる。
【0037】さらにDレンジの第1速で第4ソレノイド
バルブSOL4 が信号圧を出力すると、上述した第3速の
場合と同様に、エンジンブレーキリレーバルブ46から
2-3シフトバルブ42にコントロール圧PC が出力さ
れ、さらにそのコントロール圧PC が 2-3シフトバルブ
42から 1-2シフトバルブ41に供給され、ここから第
4ブレーキB4 に送られて、これが係合する。すなわち
第1速でエンジンブレーキを効かせることができる。
【0038】なお、第1速ないし第5速の各変速段は、
第1ないし第3のシフトソレノイドバルブSOL1 ,〜S
OL3 をON/OFF制御して、その出力圧によって各シ
フトバルブ41,〜44を適宜に切り換え動作させるこ
とにより設定され、これは従来の装置と同様であり、図
7の油圧回路から容易に知られるところである。
【0039】このように上記の自動変速機2では、各変
速段を電気的に制御して設定することができ、また第3
速以下の変速段でのエンジンブレーキを、第4ソレノイ
ドバルブSOL4 を電気的に制御することにより設定でき
る。このような機能を利用して、この発明にかかるレン
ジ制御装置は、前進レンジの切り換えを電気的に行うよ
うに構成されている。
【0040】この前進レンジの切り換えを電気的に行う
レンジ操作機構すなわち電気的変速レンジ切換機構の一
例を図8に示してある。図8において符号60はステア
リングホイール(ハンドル)を示しており、このステア
リングホイール60を取り付けてあるステアリングコラ
ム(図示せず)に第2のシフトレバー61が取り付けら
れている。この第2シフトレバー61は、ステアリング
ホイール60に接近した位置にステアリングコラムから
その半径方向に突出して配置され、その長さは、ステア
リングホイール60を握っている手の指で操作できる長
さとされている。またこの第2シフトレバー61は、中
立位置に常時位置するように弾性力で保持されており、
その中立位置からステアリングコラムの半径方向に回動
でき、またステアリングホイール60側に引き寄せるこ
とができるように構成されている。
【0041】第2シフトレバー61の円周方向の回動操
作は、変速レンジのアップ・ダウンのための操作であ
り、その操作を検出するためのスイッチ62,63が設
けられている。これらのスイッチ62,63は、ON動
作させられる都度、信号を出力するいわゆるモーメンタ
リースイッチであって、それらのうち、第2シフトレバ
ー61の中立位置に対して図8の反時計方向に回転した
位置にあるスイッチ62が、変速レンジを高速側に切り
換える(アップレンジ)ための信号を出力するカットオ
フスイッチであり、これとは反対側に位置するスイッチ
63が、変速レンジを低速側に切り換える(ダウンレン
ジ)ための信号を出力するカットスイッチである。
【0042】これらのカットオフスイッチ62およびカ
ットスイッチ63は、前述した自動変速機用電子制御装
置10に接続されている。またこれらのスイッチ62,
63は、図示しないシフト装置のシフトレバーによって
Dレンジが設定されている状態でメインスイッチSM に
よってアクティブとなるよう、すなわち電気信号を出力
可能な状態となるように構成されている。具体的には、
メインスイッチSM はモーメンタリースイッチであっ
て、これを1回ON操作する都度、カットオフスイッチ
62およびカットスイッチ63が動作・非動作の状態に
切り替わるようになっている。
【0043】さらに第2シフトレバー61をステアリン
グホイール60側に引き寄せる操作は、第2シフトレバ
ー61を上記のようにステアリングコラムの円周方向に
回動操作して電気的に設定した変速レンジをキャンセル
してDレンジに復帰させるための操作であり、そのよう
な第2シフトレバー61の操作を検出するための復帰ス
イッチ65が設けられている。この復帰スイッチ65は
自動変速機用電子制御装置10に接続され、第2シフト
レバー61の復帰操作に伴う信号を自動変速機用電子制
御装置10に入力するようになっている。なお、この第
2シフトレバー61の配置位置および動作方向を図8の
(C)に拡大して示してある。
【0044】そしてまた2段以上の変速レンジの切換を
一動作で実行するための機構が設けられている。すなわ
ち第2シフトレバー61は、更に、ステアリングホイー
ル60から遠ざかる方向にその中立位置から回動するよ
うに構成されており、そのような回動操作によってON
動作させられるダブルカットスイッチSDCが設けられて
いる。このダブルカットスイッチSDCは自動変速機用電
子制御装置10に接続され、第2シフトレバー61によ
ってON動作させられることにより信号を出力し、その
出力信号に基づいて現状の変速レンジより二段低速側の
変速レンジに切り換えるように構成されている。
【0045】第2シフトレバー61を操作することによ
る変速レンジの切り換えは、マニュアルバルブ40がD
レンジ位置にある場合、すなわち機械的に変速レンジを
選択するシフト装置でDレンジを選択している場合であ
って、かつメインスイッチSM を操作してアクティブに
なっている場合に実行可能であり、カットスイッチ63
もしくはカットオフスイッチ62あるいはダブルカット
スイッチSDCが信号を出力することにより、変速レンジ
がダウン制御もしくはアップ制御される。その変速レン
ジのダウンあるいはアップの制御は、現状の変速レンジ
に対して一段あるいは二段低速側に変速レンジを切り換
えもしくは高速側の変速レンジに切り換えることにより
実行され、具体的には、カットスイッチ63が1回信号
を出力するごとに、すなわち第2シフトレバー61を時
計方向に1回回動操作するごとに、Dレンジ→“4”レ
ンジ→“3”レンジ→“2”レンジ→Lレンジの順に切
り換えられ、また反対にカットオフ信号が1回信号を出
力するごとに、すなわち第2シフトレバー61を1回反
時計方向に回動操作するごとに、Lレンジ→“2”レン
ジ→“3”レンジ→“4”レンジ→Dレンジの順に切り
換えられる。
【0046】これらの各変速レンジでは、設定可能な変
速段およびエンジンブレーキの効く変速段が決められて
おり、それらの変速段がマップとして予め電子制御装置
10に記憶させられている。また併せてエンジンブレー
キを効かせるためのソレノイドバルブのON/OFFパ
ターンが記憶させられている。そして前記カットスイッ
チ63もしくはカットオフスイッチ62がON動作させ
られるごとにその変速マップおよびソレノイドパターン
が変更され、所定の変速レンジが設定される。その場
合、Dレンジの状態では、それ以上に高速側の変速レン
ジが存在しないから、カットオフスイッチ62がON動
作することによる出力信号がキャンセルされ、またLレ
ンジでは、それ以下の低速側の変速レンジが存在しない
からカットスイッチ63がON動作することによる出力
信号がキャンセルされる。
【0047】さらに変速レンジを低速側の変速レンジに
切り換えると、それに併せてダウンシフトが生じること
があり、その場合、エンジン回転数が増大する。したが
ってエンジン1の保護のために、エンジン1にオーバー
ランやオーバーレボリューションが生じるような状態で
カットスイッチ63がON動作させられた場合には、そ
の出力信号をキャンセルし、現状の変速レンジを維持す
る。これは、従来のシフト装置におけるダウンレンジの
禁止制御と同様な制御である。
【0048】さらに復帰スイッチ65がON動作させら
れた場合には、機械的にマニュアルバルブ40を移動さ
せて選択されているDレンジを設定する。これは、変速
レンジを制御するための変速マップをDレンジ用のもの
に切り換え、そのマップに従ってソレノイドバルブをO
N/OFF制御することによって実行される。
【0049】したがって上記のように構成したレンジ制
御装置によれば、前進走行のための変速レンジをステア
リングホイール60の近傍に設けた第2シフトレバー6
1を操作することによって切り換えることができるの
で、ステアリングホイール60から手を離さずに、また
視線を前方に向けたまま、変速レンジの切り換え操作が
可能になり、変速レンジの切り換えの操作性が向上す
る。また特に第2シフトレバー61によって復帰スイッ
チ65をON動作させることにより、直ちにDレンジを
設定できるので、前記カットオフスイッチ62を複数
回、ON動作させてDレンジに復帰するのと比較して、
Dレンジへの復帰を容易に行うことができ、その点でも
レンジ操作の操作性が向上する。
【0050】なお、車速を一定に維持するクルーズコン
トロールシステムを搭載している車両では、第2シフト
レバー61を操作して“4”レンジを選択している場合
には、そのクルーズコントロールシステムを機能させ、
またそれより低速側の変速レンジを第2シフトレバー6
1を操作して変速している場合には、クルーズコントロ
ールシステムの機能をキャンセルする。車速や変速段の
制御が重畳してしまうからである。
【0051】上述したようにこの発明にかかるレンジ操
作装置は、前進レンジ同士の間でのシフトを電気的な操
作装置で行い、またその電気的なレンジ操作は、マニュ
アルバルブ40がDレンジに設定されている状態で可能
である。したがって前進レンジの間でのシフトのための
スイッチは、必ずしも第2シフトレバー61によって行
うよう構成する必要はなく、またマニュアルバルブ40
を動作させるための機械的なシフト装置は、前進走行の
ためのレンジ位置としてDレンジ位置のみを備えた構成
であってもよい。図9に示す例は、これらの点を考慮し
て構成されている。
【0052】すなわち図9に示す構成では、マニュアル
バルブ40にケーブルなどの機械的な手段で連結された
第1のシフトレバー66が、ステアリングコラムにその
半径方向に突出して設けられている。この第1シフトレ
バー66は、いわゆる従来のコラムタイプのシフト装置
におけるレバーと同様に、ステアリングコラムの円周方
向に回動操作されてマニュアルバルブ40を切り換え動
作させるように構成されている。また図9に示す例で
は、第1シフトレバー66は、パーキング(P)、リバ
ース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)の4
つのレンジ位置のみを備えており、これらのレンジ位置
は図9に示すように、ここに挙げた順に反時計方向に配
列されている。なお、PレンジとRレンジとの間、およ
びRレンジとNレンジとの間で、シフトボタン(図示せ
ず)を押圧する必要があるように構成することは任意で
ある。
【0053】またDレンジで電気的に変速レンジを切り
換えるためのカットオフスイッチ62とカットスイッチ
63とが、ステアリングホイール60の中心寄りの位置
に配置されている。なお、これらのスイッチ62,63
は、モーメンタリーな押しボタンスイッチによって構成
されており、ステアリングホイール60に取り付けられ
ていてもよいが、ステアリングコラムに取り付けること
により、その位置がステアリングホイール60の回転に
よって変化しないように構成することが好ましい。
【0054】この図9に示す構成では、図8に示す構成
の装置で得られる効果と同様の効果を得ることができる
のみならず、従来、運転者用のシートの横に配置されて
いたシフト装置を廃止できるので、他の車載機器類の配
置の自由度が向上する。また第1シフトレバー66がス
テアリングホイール60よりも前方側に位置することに
なるが、この第1シフトレバー66によって選択される
レンジ位置は、前述した4つのレンジ位置であるから、
運転者のメータパネル(図示せず)やセンタークラスタ
に対する視線や前方視界を第1シフトレバー66によっ
て遮られることが少なく、視認性の悪化を防止すること
ができる。また許容される範囲でその長さを短くするこ
とにより、センタークラスタなどの視認性を向上させる
ことができる。
【0055】上述したように、マニュアルバルブ40を
機械的操作によって切り換えるための第1シフトレバー
66は、主として走行開始時に操作され、走行中での変
速レンジの切り換えは、主として第2シフトレバー61
やカットオフスイッチ62あるいはカットスイッチ63
を操作することによって行われる。したがってPレンジ
やRレンジなどを機械的操作によって選択するシフトレ
バーは、要は、必要最低限の変速レンジを選択できれば
よく、その配置位置は、従来一般の車両と同様に、運転
者のシートの横のフロアーであってもよく、あるいはイ
ンストルメントパネル上であってもよい。
【0056】図10は、フロアーあるいはインストルメ
ントパネルに配置されるいわゆるゲート式のシフトレバ
ーの一例を模式的に示しており、Pレンジ、Rレンジ、
Nレンジ、Dレンジ、“3”レンジ、Lレンジの各シフ
トポジションが、ここに挙げた順に車両の前方側から、
あるいは上側から図10に示すように配置されている。
なお、図10の各シフトポジションを連結している実線
は、シフトレバーを移動させるガイド溝を示している。
なお、各変速段を手動操作によって設定するいわゆるス
ポーツモードを選択できる構成とする場合には、図10
に(Sport)と記した箇所にスポーツモードのため
のシフトポジションを設定すればよい。また電気的操作
によって変速レンジを切り換える場合、第1のシフトレ
バー66をDレンジ位置に設定する必要があるので、D
レンジ位置に“D”の表示と併せて“E”(Electroni
c)の表示を予め付しておいてもよい。
【0057】また図11は、図10に示す構成から
“3”レンジポジションを廃止し、これに替えてエンジ
ンブレーキレンジであるLレンジへのシフトを選択的に
禁止するように構成した例である。すなわち前進レンジ
は、前述した第2シフトレバー61やカットオフスイッ
チ62あるいはカットスイッチ63によって選択でき、
またこれらの電気的な操作機構によるレンジ操作が容易
である。したがって機械的に変速レンジを選択するシフ
ト装置では、前進レンジとしてDレンジを選択できれば
よく、フェール対策として他の一つのエンジンブレーキ
レンジを選択できればよい。そのため図11に示す例で
は、通常はエンジンブレーキレンジ(図11の例ではL
レンジ)へシフトレバーが移動しないように、ガイド溝
にピンなどの遮断機構GS が設けられ、適宜の位置に配
置したフェールスイッチSF を操作することによってそ
の遮断機構GS を開いてシフトレバーがLレンジポジシ
ョンに移動できるように構成されている。なお、このフ
ェールスイッチSF と遮断機構GS とは電気的に連結さ
れた構成であってもよく、あるいはリンクなどの機械的
手段で連結された構成であってもよい。
【0058】さらにまたレンジアップのための信号を出
力するカットオフスイッチ62とレンジダウンのための
信号を出力するカットスイッチ63とは、ステアリング
ホイール60の正面(運転者側を向く面)と背面(イン
ストルメントパネル側を向く面)とに取り付けることが
できる。その例を図12に模式的に示してあり、破線の
円で囲んだプラス符号で示すカットオフスイッチ62が
ステアリングホイール60の背面に設けられ、実線の円
で囲んだマイナス符号で示すカットスイッチ63がステ
アリングホイール60の正面に設けられている。このよ
うな構成であれば、ステアリングホイール60を握って
いる手の親指と人差し指とで変速レンジの切り換え操作
を行うことができる。なおこの場合、変速レンジとして
図6に示す8つのレンジを設けることができ、シフト装
置におけるこれらのレンジ位置の配列は、従来のシフト
装置における配列と同様にすればよい。
【0059】上記の自動変速機では、カットスイッチ6
3もしくはカットオフスイッチ62がON操作されて信
号を出力することによってレンジの切り換えが実行され
るが、これらのスイッチ62,63を操作することに基
づく変速レンジの切り換えのパターンを、車両の走行状
態に応じて変更するように構成されている。その例を図
1ないし図3に基づいて説明する。
【0060】図1は変速レンジの切り換えパターンを車
両の走行状態に基づいて変更する制御ルーチンの一例を
示すフローチャートであって、先ず、信号の読み込みを
主とする入力信号の処理を行う(ステップ1)。ついで
変速レンジの操作系が正常か否かが判断される(ステッ
プ2)。このステップ2での正常か否かの判断の対象と
なる操作系は、具体的には、前記カットオフスイッチ6
2、カットスイッチ63、メインスイッチSM 、エンジ
ンブレーキ用の第4ソレノイドバルブSOL4 などであ
る。
【0061】このステップ2で肯定判断された場合に
は、電気的な変速レンジの切り換え手段あるいは切り換
え機構に異常がないことになるので、ステップ3に進ん
でDレンジが選択されているか否かが判断される。すな
わちこの実施例で対象とする自動変速機は、機械的なレ
ンジ切換機構である前記第1のシフトレバーによってD
レンジが設定されている状態で電気的操作によって変速
レンジを切り換えることができるように構成されている
からである。またこのステップ3の判断は、シフト装置
に設けられているシフトポジションセンサからの出力信
号に基づいて判断することができる。
【0062】Dレンジが設定されていることによりステ
ップ3で肯定判断された場合には、車速Vが予め設定し
た車速V1 以上か否かが判断される(ステップ4)。こ
の設定車速V1 は、一例としてゼロに近い値であり、し
たがってこのステップ4では、車両がほぼ停止している
か否かを判断することになる。車速Vが設定車速V1以
上であることによりステップ4で肯定判断された場合に
は、処理パターン(変速レンジの切り換えパターン)と
して高速タイプのパターンを設定する(ステップ5)。
具体的には、走行中には高速タイプの変速レンジ切換パ
ターンに基づいて電気的な操作に基づく変速レンジの切
り換え制御を行う。
【0063】この高速タイプの処理パターンの一例を図
2に示してある。この処理パターンは、変速レンジを切
り換えるための電気的な操作が1回行われる都度、変速
レンジを1段変更するパターンであり、図2に示すよう
に、例えばカットスイッチ63をON操作することによ
るON信号が所定時間TS1以上継続した場合、その所定
時間TS1の経過時点に、変速レンジを1段低速側のレン
ジに切り換える指示信号を出力し、また併せて変更後の
変速レンジの表示(インジケート)を行う。
【0064】なお、ここで、1回のON操作とは、直前
のON操作の終了、すなわちON信号の出力の停止から
予め設定した時間TC が経過した後に、再度ON信号が
出力されることである。したがってその時間TC が経過
する以前に前回と同様のON信号が出力された場合に
は、ON状態が継続していると判断され、後続のON操
作に伴うON信号は無視される。すなわち再度のON信
号は拒絶される。これは、チャタリングなどによる誤判
定を防止するためである。
【0065】一方、車両がほぼ停止状態にあってステッ
プ4で否定判断された場合には、処理パターン(変速レ
ンジの切り換えパターン)として低速タイプのパターン
を設定する(ステップ6)。
【0066】この低速タイプの処理パターンの一例を図
3に示してある。この処理パターンは、変速レンジを切
り換えるための電気的な操作が所定時間以上継続してい
る場合に、変速レンジを連続して変更するパターンであ
り、図3に示すように、例えばカットスイッチ63をO
N状態に維持したままである場合、一定時間TS2(≧T
S1)が経過するごとに、変速レンジを1段づつ低速側の
レンジに切り換える指示信号を出力し、また併せて変更
後の変速レンジの表示(インジケート)を行う。
【0067】より具体的に説明すると、Dレンジで停車
している状態でカットスイッチ63をON状態に維持す
ると、先ず、そのON操作の時点から一定時間TS2が経
過した時点にDレンジから“4”レンジに切り換える指
示信号が出力され、また“4”レンジの表示(インジケ
ート)が行われる。そしてこの時点から一定時間TS2が
経過した時点に“4”レンジから“3”レンジに切り換
える指示信号が出力され、また“3”レンジの表示(イ
ンジケート)が行われる。以下、同様に、一定時間TS2
が経過する都度、変速レンジがLレンジまで1段づつ低
速側に変更され、かつその表示が行われる。
【0068】したがって車両がほぼ停止している状態で
は、カットスイッチ63をON状態に維持するように操
作すれば、すなわち前記第2のシフトレバー61をダウ
ンレンジ側に操作し続け、あるいはカットスイッチ63
を押し続ければ、変速レンジを複数段に亘って変更する
ことができる。すなわち1回の切り換え操作で複数段の
変速レンジの切り換えを行うことができ、操作性が良好
になる。なお、その場合、変速レンジが低速側に切り替
わっても、車両はほぼ停止しているので、ダウンシフト
が生じることがなく、車両の挙動の変化やそれに伴う違
和感が生じることがない。
【0069】なお、変速レンジの操作系に異常があって
ステップ2で否定判断された場合には、異常の表示(フ
ェールインジケート)を行う(ステップ7)。具体的に
は、変速レンジの表示を点滅状態とし、あるいはフェー
ルの文字表示を行い、もしくは表示色の変更や音声での
告知などが可能である。
【0070】またDレンジが設定されていないことによ
りステップ3で否定判断された場合には、電気的操作に
基づくエンジンブレーキレンジの作動を禁止する(ステ
ップ8)。油圧制御装置9における油圧の給排状態が、
第4ソレノイドバルブSOL4の切り換えによってエンジ
ンブレーキレンジを設定できる状態になっていないから
である。
【0071】ここで請求項に記載した機能的手段と実施
例との対応関係を示すと、図1におけるステップ4が請
求項1および請求項10ないし12に記載した走行状態
判断手段に相当し、またステップ5,6が請求項1およ
び請求項10ないし12に記載した切り換えパターン設
定手段に相当する。なお、この発明では、変速レンジの
切り換えパターンを上記のように高速用パターンと低速
用パターンとに切り換えるための条件として、上記の車
速以外に、サイドブレーキを操作して車両を停止させて
いることによりブレーキスイッチがオン状態であること
などの他の条件を単独で、あるいは複合して採用するこ
とができる。これに対して車速のみに基づいて変速レン
ジの切り換えパターンを変更する場合には、上記の走行
状態判断手段を車速判断手段とすることができる。な
お、上記の具体例の説明では、カットスイッチ63をO
N操作することによるダウンレンジの場合について説明
したが、この発明は、カットオフスイッチ62をON操
作してアップレンジを行う場合の制御、およびダブルカ
ットスイッチSDCをON操作した場合の制御にも適用す
ることができる。また上記の具体例では、変速レンジ切
換パターンを高速用と低速用との二つのパターンとした
が、この発明では、さらに他の切り換えパターンを用い
てもよい。そして、この発明は図5に示すギヤトレーン
や図7に示す油圧回路以外のギヤトレーンあるいは油圧
回路を備えた自動変速機を対象として実施できる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
変速レンジを複数段連続して変更しても変速が生じない
など、複数段の連続した変速レンジの切り換えを許容で
きる状態であれば、1回の電気的な変速レンジの切り換
え操作によって複数段の変速レンジへの連続した切り換
えを実行でき、したがって電気的な変速レンジの操作機
構の操作回数を少なくでき、操作性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置で実行される制御例を説明
するためのフローチャートである。
【図2】高速用の変速レンジ切り換えパターンの一例を
説明するためのタイムチャートである。
【図3】低速用の変速レンジ切り換えパターンの一例を
説明するためのタイムチャートである。
【図4】この発明で対象とする自動変速機の全体的な制
御系統を模式的に示す図である。
【図5】この発明で対象とする自動変速機のギヤトレー
ンの一例を示すスケルトン図である。
【図6】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
・解放状態を示す図表である。
【図7】この発明で対象とする自動変速機の油圧回路の
一部を示す部分油圧回路図である。
【図8】この発明による第2レンジ操作機構である第2
シフトレバーの配置を示す図であり、(A)はステアリ
ングホイールの正面から見た図、(B)は第2シフトレ
バーの部分拡大図、(C)はステアリングホイールの側
方から見た図である。
【図9】この発明による第1レンジ操作機構である第1
シフトレバーをステアリングコラムに配置し、かつカッ
トオフスイッチとカットスイッチとをステアリングホイ
ールの正面側に設けた例の正面図である。
【図10】フロアーあるいはインストルメントパネルに
設けられ、機械的に変速レンジを切り換える第1シフト
レバーのシフトポジションの配列を示す図である。
【図11】フロアーあるいはインストルメントパネルに
設けられ、機械的に変速レンジを切り換える他の第1シ
フトレバーのシフトポジションの配列を示す図である。
【図12】カットオフスイッチおよびカットスイッチを
ステアリングホイールの正面側と背面側とに分けて配置
した例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 4 エンジン用電子制御装置 10 自動変速機用電子制御装置 61 第2シフトレバー 62 カットオフスイッチ 63 カットスイッチ 66 第1シフトレバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者の操作に応じて電気的な変速レン
    ジ切り換え信号を出力する切り換え指示手段と、切り換
    え指示手段からの変速レンジ切り換え信号を受信するこ
    とにより自動変速機の変速レンジを切り換えるレンジ切
    り換え手段とを備えた自動変速機の制御装置において、 走行状態を判断する走行状態判断手段と、 前記電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レン
    ジの切り換えパターンを、前記走行状態判断手段によっ
    て判断された走行状態に応じて、複数の変速レンジへ順
    次連続して切り換えるパターンと、隣接する変速レンジ
    への1段の切り換えにとどまるパターンとのいずれかに
    設定する切り換えパターン設定手段とを更に備え、 前記レンジ切り換え手段は、前記変速レンジ切り換え信
    号を受信した場合に、前記切り換えパターン設定手段に
    より設定された変速レンジ切り換えパターンに従って変
    速レンジを切り換えるように構成されていることを特徴
    とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記走行状態判断手段により判断される
    走行状態が車速であることを特徴とする請求項1に記載
    の自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記走行状態判断手段により判断される
    走行状態がサイドブレーキの作動状態であることを特徴
    とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記切り換えパターン設定手段は、前記
    走行状態に応じて、少なくとも、電気的な変速レンジ切
    り換え信号に基づく変速レンジの切り換え段数を所定時
    間毎に順次切り換えられる複数段としたパターンと電気
    的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの切り
    換え段数を1段としたパターンとのいずれかを設定する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記切り換えパターン設定手段は、少な
    くとも、電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速
    レンジの切り換え段数を所定時間毎に順次切り換えられ
    る複数段としたパターンと電気的な変速レンジ切り換え
    信号に基づく変速レンジの切り換え段数を1段としたパ
    ターンとのいずれかを設定するように構成され、前記走
    行状態判断手段により低車速状態であると判断された場
    合に電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レン
    ジの切り換え段数を所定時間毎に順次切り換えられる複
    数段としたパターンを設定し、低車速状態にないと判断
    された場合に電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく
    変速レンジの切り換え段数を1段としたパターンを設定
    するように構成されていることを特徴とする請求項2に
    記載の自動変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記切り換えパターン設定手段は、前記
    走行状態に応じて、少なくとも、電気的な変速レンジ切
    り換え信号が連続して出力されている場合に変速レンジ
    を、複数の変速レンジへ順次連続して変更することを許
    可するパターンと電気的な変速レンジ切り換え信号が連
    続して出力されている場合に変速レンジを連続して変更
    することを禁止するパターンとのいずれかを設定するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    自動変速機の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記切り換えパターン設定手段は、少な
    くとも、電気的な変速レンジ切り換え信号が連続して出
    力されている場合に変速レンジを、複数の変速レンジへ
    順次連続して変更することを許可するパターンと電気的
    な変速レンジ切り換え信号が連続して出力されている場
    合に変速レンジを連続して変更することを禁止するパタ
    ーンとのいずれかを設定するように構成され、前記走行
    状態判断手段により低車速状態であると判断された場合
    に変速レンジを連続して変更することを許可するパター
    ンを設定し、低車速状態にないと判断された場合に変速
    レンジを連続して変更することを禁止するパターンを設
    定するように構成されていることを特徴とする請求項2
    に記載の自動変速機の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記変速レンジ切り換え信号が連続して
    出力されているか否かが変速レンジ切り換え信号の出力
    継続時間で判断されることを特徴とする請求項6または
    7に記載の自動変速機の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記切り換え指示手段がレンジアップの
    ための変速レンジ切り換え信号を出力するカットオフス
    イッチと、レンジダウンのための変速レンジ切り換え信
    号を出力するカットスイッチとを含み、前記切り換えパ
    ターン設定手段は少なくともカットスイッチの変速レン
    ジ切り換え信号に基づく変速レンジ切り換えパターンを
    設定するように構成されていることを特徴とする請求項
    1ないし8のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  10. 【請求項10】 運転者の操作に応じて電気的な変速レ
    ンジ切り換え信号を出力する切り換え指示手段と、切り
    換え指示手段からの変速レンジ切り換え信号を受信する
    ことにより自動変速機の変速レンジを切り換えるレンジ
    切り換え手段とを備えた自動変速機の制御装置におい
    て、 走行状態を判断する走行状態判断手段と、 前記電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レン
    ジの切り換えパターンを、前記走行状態判断手段によっ
    て判断された走行状態に応じて、前記電気的な変速レン
    ジ切り換え信号の出力が継続している間は複数の変速レ
    ンジに順次連続して切り換えるパターンと、前記電気的
    な変速レンジ切り換え信号の出力が継続していても隣接
    する変速レンジへの切り換えにとどまるパターンとのい
    ずれかに設定する切り換えパターン設定手段とを更に備
    え、 前記レンジ切り換え手段は、前記変速レンジ切り換え信
    号を受信した場合に、前記切り換えパターン設定手段に
    より設定された変速レンジ切り換えパターンに従って変
    速レンジを切り換えるように構成されていることを特徴
    とする自動変速機の制御装置。
  11. 【請求項11】 前記切り換えパターン設定手段は、前
    記走行状態に応じて、少なくとも、電気的な変速レンジ
    切り換え信号に基づく変速レンジの切り換え段数を所定
    時間毎に順次切り換えられる複数段としたパターンと電
    気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レンジの切
    り換え段数を1段としたパターンとのいずれかを設定す
    るように構成されていることを特徴とする請求項10に
    記載の自動変速機の制御装置。
  12. 【請求項12】 運転者の操作に応じて電気的な変速レ
    ンジ切り換え信号を出力する切り換え指示手段と、切り
    換え指示手段からの変速レンジ切り換え信号を受信する
    ことにより自動変速機の変速レンジを切り換えるレンジ
    切り換え手段とを備えた自動変速機の制御装置におい
    て、 走行状態を判断する走行状態判断手段と、 前記電気的な変速レンジ切り換え信号に基づく変速レン
    ジの切り換えパターンを、前記走行状態判断手段によっ
    て判断された走行状態に応じて、変速レンジの複数段の
    連続した切り換えを許容するパターンと、隣接する変速
    レンジへの1段の切り換えにとどまるパターンとのいず
    れかに設定する切り換えパターン設定手段とを更に備
    え、 前記レンジ切り換え手段は、前記変速レンジ切り換え信
    号を受信した場合に、前記切り換えパターン設定手段に
    より設定された変速レンジ切り換えパターンに従って変
    速レンジを切り換えるように構成されていることを特徴
    とする自動変速機の制御装置。
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